JP3072750B2 - 座標入力装置 - Google Patents

座標入力装置

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JP3072750B2 JP34098991A JP34098991A JP3072750B2 JP 3072750 B2 JP3072750 B2 JP 3072750B2 JP 34098991 A JP34098991 A JP 34098991A JP 34098991 A JP34098991 A JP 34098991A JP 3072750 B2 JP3072750 B2 JP 3072750B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、スペーサを介し対向配
置された抵抗膜間の接触位置座標を、一方の抵抗膜両端
間に電圧を印加した状態で他方の抵抗膜介して接触点の
電圧を測定することにより検出する座標入力装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】この種の座標入力装置は、例えば、ディ
スプレイ装置の画面上に重ねることにより、押圧点の位
置と表示位置とを対応させることができ、入出力一体装
置として用いられ、例えば特開昭56−11580号公
報に開示されている。
【0003】この座標入力装置は、2枚の抵抗膜をスペ
ーサを介して対向配置し、各抵抗膜について、抵抗膜上
の両端部に2つの線状膜電極を互いに平行にして形成
し、一方の電極にトランジスタを介して高電位VCCを印
加し他方の電極にトランジスタを介して0Vを印加す
る。そして、一方の抵抗膜上の両電極に接続されたトラ
ンジスタをオンにしてこの抵抗膜上に電位分布を形成
し、他方の抵抗膜上の両電極に接続されたトランジスタ
をオフにした状態で、該他方の抵抗膜上の一方の電極の
電圧Vを測定し、V/VCCを接触点の位置座標として出
力する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、接触点の位置
座標は正確には、オンになっているVCC側トランジスタ
のエミッタ・コレクタ間電圧をΔVC とし、オンになっ
ているグランド側トランジスタのエミッタ・コレクタ間
電圧をΔVG とすると、 (V−ΔVG )/(VCC−ΔVC −ΔVG ) となる。通常、抵抗膜の電極間抵抗は100〜1000
Ω程度であり、トランジスタのオン抵抗は数Ωであり、
また、トランジスタのオン抵抗は温度によって変化する
ので、座標検出精度が低下し、また、温度によって検出
座標が変化する。
【0005】本発明の目的は、このような問題点に鑑
み、簡単な構成で接触点の位置座標を温度によらず精度
よく検出することができる座標入力装置を提供すること
にある。
【0006】
【課題を解決するための手段及びその作用】本発明に係
る座標入力装置を、実施例図中の対応する構成要素の符
号を引用して説明する。
【0007】本発明では、例えば図1に示す如く、2枚
の抵抗膜13、23をスペーサを介して対向配置し、各
抵抗膜について、抵抗膜上に2つの電極を形成し一方の
電極11、21にスイッチ素子としてのトランジスタ
11、T21を介して高電位を印加し他方の電極12、
22にスイッチ素子としてのトランジスタT12、T2
2を介して低電位を印加する座標入力装置において、一
方の抵抗膜13上の両電極11、12に接続されたトラ
ンジスタT11、T12をオンにしかつ他方の抵抗膜2
3上の両電極21、22に接続されたトランジスタT2
1、T22をオフにした状態で、該一方の抵抗膜13上
の両電極11、12の電圧V11、V12及び該他方の抵抗
膜23上の電極21又は22の電圧V21又はV22を測定
し、該他方の抵抗膜23上の両電極21、22に接続さ
れたトランジスタT21、T22をオンにしかつ該一方
の抵抗膜13上の両電極11、12に接続されたトラン
ジスタT11、T12をオフにした状態で、該他方の抵
抗膜23上の両電極21、22の電圧V21、V22及び該
一方の抵抗膜13上の電極11又は12の電圧V11又は
12を測定し、これらの測定電圧に基づいて抵抗膜1
3、23間の接触点の座標を検出する座標検出手段を備
えている。
【0008】α及びβを比例定数とすると、例えば、一
方の検出座標は、 α(V11−V22)/(V21−V22) と表され、他方の座標は、 β(V22−V12)/(V11−V12) と表される。
【0009】本発明によれば、スイッチ素子としてのト
ランジスタT11、T12、T21及びT22のオン抵
抗による電圧降下が補正されるので、接触点の位置座標
を温度によらず精度よく検出することができる。また、
従来2つの電極の電圧を測定していたのを、本案では4
つの電極の電圧を測定しているだけであるので、構成が
簡単である。
【0010】
【実施例】以下、図面に基づいて本発明の一実施例を説
明する。
【0011】図1は、抵抗膜を用いた座標入力装置の構
成を示す。この装置の座標検出部は、図2にも示す如
く、PET等の透明可撓性かつ絶縁性のシート10とシ
ート20とが透明絶縁体のスペーサ30を介して対向配
置されている。シート10とシート20の対向面にはそ
れぞれ、ITO等の透明な抵抗膜13及び23が被着さ
れている。シート10上をスティックPで押圧すると、
押圧点で抵抗膜13と抵抗膜23とが接触する。
【0012】図1に示す如く、抵抗膜13上には、その
両端部に線状導電膜で形成された電極11と電極12と
が互いに平行に接合され、同様に、抵抗膜23上には、
その両端部に電極21と電極22とが互いに平行かつ電
極11及び12と直角に接合されている。電極11、1
2、21及び22はそれぞれ、PNP型トランジスタT
11、NPN型トランジスタT12、PNP型トランジ
スタT21及びNPN型トランジスタT22のコレクタ
に接続されている。PNP型トランジスタT11及びT
21のエミッタは共通に電源供給線VCCに接続され、N
PN型トランジスタT12及びT22のエミッタは共通
にグランド線に接続されている。また、接触検出のため
に、PNP型トランジスタT13のエミッタが電源供給
線VCCに接続され、PNP型トランジスタT13のコレ
クタがプルダウン抵抗器14を介して電極11に接続さ
れている。
【0013】PNP型トランジスタT11及びT21の
コレクタはそれぞれ、入力が高インピーダンスのアクテ
ィブローパスフィルタ41及び42を介してA/D変換
器45のチャンネルCH1及びCH2のアナログ入力端
子に接続され、NPN型トランジスタT12及びT22
のコレクタはそれぞれ、入力が高インピーダンスのアク
ティブローパスフィルタ44及び43を介してA/D変
換器45のチャンネルCH4及びCH3のアナログ入力
端子に接続されている。A/D変換器45のデジタル出
力はマイクロコンピュータ46に供給され、A/D変換
器45の入力のチャンネルCH1〜CH4の選択及びデ
ジタル変換開始は、マイクロコンピュータ46により制
御される。また、マイクロコンピュータ46のデータ出
力端子DO1、DO2、DO3、DO4及びDO5はそ
れぞれ、PNP型トランジスタT13、T11、T2
1、NPN型トランジスタT22及びT12のベースに
接続されている。
【0014】マイクロコンピュータ46は、抵抗膜13
と抵抗膜23とが接触したことを検出した後に、接触点
の座標を検出する。最初に、マイクロコンピュータ46
によるX座標検出手順を図3に基づいて説明する。以
下、括弧内の数値は図中のステップ識別番号を表す。
【0015】(50)PNP型トランジスタT13及び
NPN型トランジスタT22をオンにし、PNP型トラ
ンジスタT11、NPN型トランジスタT12及びPN
P型トランジスタT21をオフにする。
【0016】(51)A/D変換器45のチャンネルC
H1を選択し、A/D変換器45から電圧V11のデジタ
ル値を読み込む。
【0017】(52)V11>VTであれば抵抗膜13と
抵抗膜23とが非接触であると判定し、ステップ51へ
戻る。V11≦VTであれば、抵抗膜13と抵抗膜23と
が接触したと判定し、次のステップ53へ進む。V
Tは、例えば0.5VCCである。
【0018】(53)PNP型トランジスタT13をオ
フにし、PNP型トランジスタT21をオンにする。
【0019】(54)A/D変換器45のチャンネルC
H1、CH2及びCH3を順に選択し、電圧V11、V21
及びV22のデジタル値に読み込む。
【0020】(55)α(V11−V22)/(V21
22)を接触点のX座標とする。ここに、αは比例定数
である。
【0021】このようにすれば、PNP型トランジスタ
T21及びNPN型トランジスタT22のオン抵抗によ
る座標検出精度の低下が無くなり、温度変動によりPN
P型トランジスタT21及びNPN型トランジスタT2
2のオン抵抗が変化しても、X座標を正確に検出するこ
とができる。
【0022】次に、Y座標検出手順を図4に基づいて説
明する。
【0023】ステップ60〜62は図3のステップ50
〜52と同一であり、その重複説明を省略する。
【0024】(63)PNP型トランジスタT13及び
NPN型トランジスタT22をオフにし、PNP型トラ
ンジスタT11及びNPN型トランジスタT12をオン
にする。PNP型トランジスタT21はオフになってい
る。
【0025】(54)A/D変換器45のチャンネルC
H1、CH3及びCH4を順に選択し、電圧V11、V22
及びV12のデジタル値に読み込む。
【0026】(55)β(V22−V12)/(V11
12)を接触点のY座標とする。ここに、βは比例定数
である。
【0027】このようにすれば、PNP型トランジスタ
T11及びNPN型トランジスタT12のオン抵抗によ
る座標検出精度の低下が無くなり、温度変動によりPN
P型トランジスタT11及びNPN型トランジスタT1
2のオン抵抗が変化しても、Y座標を正確に検出するこ
とができる。
【0028】
【発明の効果】以上説明した如く、本発明に係る座標入
力装置によれば、従来2つの電極の電圧を測定していた
のを、4つの電極の電圧を測定しているだけであるの
で、構成が簡単であり、また、抵抗膜上の電極に接続さ
れたスイッチ素子としてのトランジスタのオン抵抗によ
る電圧降下が補正されるので、接触点の位置座標を温度
によらず精度よく検出することができるという効果を奏
する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の座標入力装置構成図であ
る。
【図2】押圧状態を示す座標入力パネル断面図である。
【図3】X座標検出手順を示すフローチャートである。
【図4】Y座標検出手順を示すフローチャートである。
【符号の説明】
10、20 シート 13、23 抵抗膜 14 プルダウン抵抗器 30 スペーサ T11、T13、T21 PNP型トランジスタ T12、T22 NPN型トランジスタ 41〜44 アクティブローパスフィルタ 45 A/D変換器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭62−290921(JP,A) 特開 平4−337819(JP,A)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 2枚の抵抗膜(13、23)をスペーサ
    (30)を介して対向配置し、各該抵抗膜について、該
    抵抗膜上に2つの電極(11、12、21、22)を形
    成し一方の該電極にトランジスタ(T11、T21)を
    介して高電位を印加し他方の該電極にトランジスタ(T
    12、T22)を介して低電位を印加する座標入力装置
    において、 一方の該抵抗膜(13)上の両電極に接続されたトラン
    ジスタをオンにしかつ他方の該抵抗膜(23)上の両電
    極に接続されたトランジスタをオフにした状態で、該一
    方の抵抗膜(13)上の両電極の電圧(V11、V12)及
    び該他方の抵抗膜(23)上の電極の電圧(V21)を測
    定し、該他方の抵抗膜(23)上の両電極に接続された
    トランジスタをオンにしかつ該一方の抵抗膜(13)上
    の両電極に接続されたトランジスタをオフにした状態
    で、該他方の抵抗膜(23)上の両電極の電圧(V21
    22)及び該一方の抵抗膜(13)上の電極の電圧(V
    11)を測定し、これらの測定電圧に基づいて該抵抗膜
    (13、23)間の接触点の座標を検出する座標検出手
    段を有することを特徴とする座標入力装置。
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