JP3072504B2 - 電動機の回転子 - Google Patents

電動機の回転子

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JP3072504B2
JP3072504B2 JP8221659A JP22165996A JP3072504B2 JP 3072504 B2 JP3072504 B2 JP 3072504B2 JP 8221659 A JP8221659 A JP 8221659A JP 22165996 A JP22165996 A JP 22165996A JP 3072504 B2 JP3072504 B2 JP 3072504B2
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光彦 佐藤
清一 金子
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、冷凍機や空調機の圧縮
機駆動用電動機等に代表される永久磁石を装着した内転
型回転子に関し、特に回転子の鉄心の内部に磁石を埋め
込んで構成するいわゆるインテリアル・パーマネントマ
グネット・モータ(IPM)の回転子に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】上記電動機の回転子として、図10に示
す構成のものが知られており、例えば特開平6−339
241号公報に開示されている。図10に示す回転子1
eは、円柱状の鉄心2eの中心に設けた軸孔に軸4を嵌
入し、この軸4と平行に磁石と略相似形の複数の収容孔
を設けて、この収容孔に磁石3u,3v,3w,3xを
それぞれ挿入して構成されている。
【0003】鉄心2eは、所定形状に打ち抜いた薄鉄板
を軸方向に多数積層して形成されており、各薄鉄板に設
けた打ち出し突起による凹凸部を軸方向に隣接する薄鉄
板相互で嵌合させて固定する周知のカシメクランプ手段
によって固定されている。この鉄心の構成は、後述する
固定子鉄心の場合についても同様である。磁石3u〜3
xは、フェライト磁石または希土類磁石よりなり、図示
する軸4に垂直な断面において略C字形をなし、回転子
の外側へ向けて凹状となるように鉄心2eの収容孔内へ
挿着されている。そして各磁石の中央を磁極中心として
隣接する磁石が互いに異極となるように着磁されるもの
であり、図10の場合4極の界磁を形成している。尚上
記磁石は、各極において凹凸の方向を揃えて多重に埋め
込むように構成してもよく、このような例としては平成
7年電気学会産業応用部門全国大会講演論文集第385
頁〜388頁(論文番号306)に開示されている。
【0004】また上記回転子と異なる磁石形状のものと
して、図11に示すような回転子がある。図11に示す
回転子1dは、磁石3q,3r,3s,3tが軸4に垂
直な断面において略V字形をなし、回転子の外側へ向け
て凹状となるように鉄心2dの収容孔内へ挿着されてお
り、他は図10に示した回転子同様の構成となってい
る。尚、この磁石3q〜3tの各V字は、各極において
板状磁石を2個用いて形成するようにしてもよい。
【0005】上記回転子は、三相巻線を有する固定子内
に配置されて永久磁石型の同期電動機を構成し、インバ
ータを介して固定子巻線を励磁することによって回転を
行うようになっている。図12は、図11の回転子1d
を用いた場合の電動機の構成を示したものであり、ステ
ータのスロット数が24、モータの極数が4の場合を示
している。固定子5の鉄心6の内周部には多数の歯部8
が存在して、この各歯部の間にはスロット7が設けてあ
り、このスロットには模式的に図示する巻線9が絶縁物
を介して装着されている。回転子1dは、N,Sで図示
するように着磁されて4極の界磁を形成しており、固定
子鉄心6の内周部との間に所定の空隙を介して対向する
ように軸4によって回動自在に支持されている。
【0006】このような電動機の場合、逆突極性を特徴
としているため、低速域においては、これにより生じる
リラクタンストルクと磁石により生じる主磁束トルクの
双方の最大トルクポイントで駆動するいわゆる最大トル
ク制御を行い、一方高速域においては、主磁束トルクを
リラクタンストルクにて補ういわゆる進み位相制御を行
うのが有効であり、前述の圧縮機等の駆動に用いられて
いる。
【0007】即ち、一般に電動機のトルクTは、主磁束
トルクをT1、リラクタンストルクをT2、コギングト
ルクをTcとすると、
【数1】 であり、磁石による磁束量をΦ、q軸電流をIq、d軸
電流をId、q軸インダクタンスをLq、d軸インダク
タンスをLdとすれば、
【数2】
【数3】 で表される。
【0008】また、一般に電動機の固定子に対してなさ
れる台形波120゜通電は、U−V,U−W,V−W,
V−U,W−U,W−Vの6つの通電パターンより成
り、各々の通電区間は電気角60゜となっている。従っ
て、ある特定の巻線に電気角60゜の通電がなされる
間、その特定の巻線による電磁力と磁石による磁束との
関係が最高のトルクを生じる関係となるように通電制御
されるようになっている。
【0009】図6は、固定子に対して例えばU−V通電
を行い、主磁束トルクT1が最大となる位置を0゜と
し、U−V通電を継続しつつ回転子を回転させていった
場合に生じる回転子の進み角θに対するトルク変化の傾
向を示している。進み角θは電気角を表しており、また
このθの進み方向は電動機の運転時における回転子の回
転方向と反対の方向となっている。電気角180゜の範
囲で主磁束トルクT1とリラクタンストルクT2は図示
するような変化を示し、これらの合成である電動機のト
ルクTは、数1におけるコギングトルクTcを無視すれ
ば図中の曲線Tのような傾向を示す。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】図12において示す固
定子5の巻線9は例えばU−V通電した場合のU相及び
V相の巻線を示しており、図中電気記号で示すような方
向に電流が流れて固定子5にN,Sで示す磁極が形成さ
れているとすると、図12の場合、回転子1dは主磁束
トルクT1が最大となる位置、即ち図6における進み角
θ=0゜の状態を示している。図12の電動機の運転時
における回転子1dの回転方向は時計方向であり、例え
ば進み角θ=−90゜の位置は回転子1dが時計方向に
機械角で45゜回転した図13に示す位置となり、同様
に進み角θ=90゜の位置は反時計方向に機械角で45
゜回転した位置となる。
【0011】図12に示す電動機において通電状態を変
えずに回転子1dをθ=−90゜〜90゜の範囲で回転
させた場合、トルクTは図7の破線Bのような変化を示
す。この破線Bは図6の曲線Tと比較して非常にリップ
ルが大きくなっているが、この理由は固定子鉄心6のス
ロット7と歯部8の存在によるコギングトルクに起因し
ている。例えば図14に示す状態は進み角θ=10゜の
時を示し、このポイントにおいてはコギングトルク分が
加算されて電動機トルクが増加し、一方、図15に示す
状態はθ=20゜の時を示し、このポイントにおいては
反対にコギングトルク分が減算されて電動機トルクが減
少する。このようなトルクリップルを生じさせるコギン
グトルク成分は、磁石の磁束によるものは割合的に少な
く、主として固定子磁束によって生じるコギングトルク
成分が関与している。
【0012】図14に示す進み角θ=10゜の状態と図
15に示すθ=20゜の状態を拡大してそれぞれ図16
及び図17に示す。図16及び図17において、巻線9
への通電によって生じる固定子磁束11は、固定子鉄心
6のN極の歯部8から空隙10を経由して回転子鉄心2
dへ入り、この回転子鉄心2d内を流れて再び空隙10
を経由して固定子鉄心6のS極の歯部8へ戻るように形
成される。ところが回転子鉄心内に埋め込まれた磁石3
q〜3tの部分は磁気抵抗が大きいため、特に磁石が回
転子外周部と近接する部分において固定子磁束は著しい
拘束を受けることになる。
【0013】即ち、図16のθ=10゜の状態におい
て、固定子鉄心6の特定の歯部8aから回転子鉄心2d
へ入る固定子磁束12は、そのほとんどが歯部8aに対
して反時計方向にやや離間して存在する回転子の極間部
の鉄心部分へ向けて流れることになる。この結果、この
部分に磁気的吸引力が作用して回転子1dはその回転方
向である時計方向へ力を受け、電動機のトルクが増加す
る。また図17のθ=20゜の状態においては、固定子
鉄心6の特定の歯部8bから回転子鉄心2dへ入る固定
子磁束13は、そのほとんどが歯部8bに対して時計方
向にやや離間して存在する回転子の極間部の鉄心部分へ
向けて流れることになる。この結果上記同様、この部分
に磁気的吸引力が作用して回転子1dはその反回転方向
である反時計方向へ力を受け、電動機のトルクが減少す
る。これら図16及び図17に示す現象は、各磁石3q
〜3tの回転子外周部と近接するすべての端部において
同様に生じており、また図10に示したような略C字形
の磁石3u〜3xを用いた回転子1eの場合においても
同様である。
【0014】従来、上記のようなコギングトルク成分に
起因する著しいトルクリップルによって電動機の運転に
伴う振動、騒音が非常に大きなものとなっており、断面
がV字形やC字形をした磁石を凹部側が外側を向くよう
に鉄心内に配置した電動機において大きな問題となって
いた。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明は、各極における
断面形状が略V字形または略C字形の磁石を凹部側が外
側を向くように鉄心内に埋め込んで構成する電動機の回
転子において、前記磁石における凹部側縁部の回転子外
周部に近接する部分に面取り状に切り欠いた部分を設け
とともに、この切り欠いた部分は凸部側縁部の面取り
よりも大きく、且つ、交差しない範囲とし、この磁石は
前記鉄心に設けられた磁石と略相似形の収容孔に挿着さ
れるため、前記切り欠いた部分は前記鉄心によって埋め
られて構成される。
【0016】また、前記磁石における凹部側縁部の切り
欠いた部分を磁石両端に直線状に設ける場合は、両端の
ものを同一直線上で切り欠くようにすると製造上都合が
よい。さらに、断面形状が略V字形または略C字形の磁
石を各極において凹凸の方向を揃えて多重に埋め込んで
構成する回転子においても、個々の磁石に対して本発明
は同様に適用可能である。
【0017】
【作用】固定子鉄心の歯部と回転子鉄心との間で流出入
を行う固定子磁束が、磁石が回転子外周部と近接する部
分において、磁石を挟んで2方向へ分散して流出入を行
うことにより、磁気的吸引力が分散されて回転子に作用
するコギングトルク成分が減少する。
【0018】
【実施例】本発明による回転子の第1の実施例を図1に
示す。この図は軸4に垂直な断面を示しており、略V字
形の磁石3a,3b,3c,3dが鉄心2aに設けられ
たこれら磁石と略相似形の収容孔に挿入されている。各
磁石3a〜3dは凹部側が外側を向くように配置されて
おり、各磁石の中央を磁極中心として4極に着磁されて
いる。またこれらの磁石3a〜3dは、その凹部側縁部
33の回転子外周部に近接する部分に面取り部20が設
けてある。この面取り部20は凸部側縁部の面取り部1
6よりも大きく、且つ、交差しない範囲となっている。
尚、各磁石3a〜3dはV字形を一体形成したものでも
よいが、各極において板状磁石を2個組み合わせてV字
を形成するようにしたものであってもよい。
【0019】図1のように構成した回転子1aを図12
に示したものと同じ固定子5内へ配置して電動機を構成
し、回転子の進み角θ=10゜及びθ=20゜の場合に
おける固定子磁束の流れをそれぞれ図2及び図3に示
す。図2に示すθ=10゜の状態は従来例における図1
6の状態に対応しており、固定子鉄心6の特定の歯部8
aから回転子鉄心2aへ入る固定子磁束は、符号12で
示される従来の流路の他に面取り部20の存在によって
符号14で示される流路が新たに生じることになって、
磁石3aを挟んで磁路が分散されることになる。
【0020】また図3に示すθ=20゜の状態は従来例
における図17の状態と対応しており、固定子鉄心6の
特定の歯部8bから回転子鉄心2aへ入る固定子磁束
は、符号13で示される従来の流路の他に面取り部20
の存在によって符号15で示される流路が新たに生じる
ことになって、磁石3dを挟んで磁路が分散されること
になる。これら図2及び図3に示す現象は、回転子1a
の各磁石3a〜3dの回転子外周部と近接するすべての
端部において同様に生じており、この結果、固定子と回
転子間の固定子磁束による磁気的吸引力が回転子1aの
回転方向と反回転方向とに分散され、回転子1aに作用
するコギングトルク成分が減少する。
【0021】上記回転子1aを用いた電動機において、
通電状態を一定にして回転子1aを進み角θ=−90゜
〜90゜の範囲で回転させてトルクを測定すると、図7
の実線Aのような変化となり、同一条件で測定した従来
例のトルクを示す破線Bと比較してリップルが緩和さ
れ、図6の曲線Tに近い形状が得られたことが判る。こ
れは例えば、固定子のスロット数が12個になった場合
であっても、コギング間隔が大きくなる点が異なるのみ
であって、同様の効果が得られるものである。
【0022】図4は本発明による回転子の第2の実施例
を示しており、図1に示した略V字形の磁石3a〜3d
に代えて、断面形状が略C字形の磁石3e,3f,3
g,3hを鉄心2bのこれら磁石と略相似形の収容孔に
挿入して構成した例を示している。この回転子1bにお
いても、各磁石3e〜3hの外側へ向いた凹部側縁部3
5の回転子外周部に近接する部分に面取り部21が設け
てあり、この面取り部21は凸部側縁部の面取り部17
よりも大きく、且つ、交差しない範囲となっており、
1の回転子1a同様の作用、効果が得られるようになっ
ている。
【0023】尚、図1及び図4に示す回転子1a及び1
bにおいて、各磁石の面取り部20,21は必ずしも直
線状に設ける必要はなく、緩やかなR面取り等であって
もよく、要するに磁石の凹部側縁部を形成する線を端部
において面取り状に切り欠き、この切り欠いた部分に回
転子鉄心が存在するように、回転子鉄心における磁石を
挿入する収容孔が無理なく形成できる形状であればよ
い。
【0024】また実施例に示すような略V字形や略C字
形の磁石は、図1及び図4に示すように、その凸部側縁
部34,36と回転子外周に沿った磁石の端部を形成す
る線18,19とは鋭角を形成するため、一般に凸部側
縁部34,36の端部には面取り部16,17が設けら
れる。従って本発明における磁石の凹部側縁部33,3
5の面取り部20,21を設ける範囲は、上記凸部側縁
部34,36の面取り部16,17と交差しない範囲と
することが望ましく、これにより磁石の縁部に鋭角部が
生じることがなく、磁石の欠け等が防止できる。
【0025】また上記面取り部20,21の面取り角度
は、固定子磁束をスムーズに回転子鉄心へ誘導できる範
囲であれば特に制約を設ける必要はないが、面取り部2
0,21を図示するような直線状に設ける場合は、磁石
の両端のものを同一直線上で切り欠くように形成すれば
磁石の製造を容易にし、且つ磁石材料も削減できる効果
がある。この理由をC字形磁石を例にとって図8及び図
9に基づいて説明する。
【0026】図8は焼結磁石の成型過程を示す断面図で
あり、(a)は本発明による磁石の場合、(b)は従来
の磁石の場合をそれぞれ示している。図10に示した従
来の回転子1eに使用される磁石3u〜3xを製造する
ためには、図8(b)に示すように、個々の製品形状に
基づいて設計された金型24,25,26,28を用い
て磁石材料30を磁場中成型するようになっている。こ
の場合一般に、下型28には成型時の荷重を安定させて
磁石材料30の密度を均一化するために、平坦な受け面
38が必要な構成となっている。成型された磁石材料3
0は炉に入れられて焼成され、この過程で収縮を生じる
ものの、概ね図9(b)に示すような破線部32も含め
た磁石3uの原形が得られる。図8(b)に示した金型
の受け面38に対応する部分は、図9(b)の直線部4
0となって焼成されるため、従来の磁石3uを形成する
ためには、焼成品を研削加工して破線部32を取り除い
て磁石3uの最終形状を得るようにしている。
【0027】これに対して図4に示す本発明による回転
子1bに使用される磁石3e〜3hを製造するために
は、図8(a)に示すような平坦な受け面37を有する
下型27が用いられ、この型により成型された磁石材料
29は焼成後図9(a)に示す破線部31も含めた形状
となり、金型の受け面37に対応する部分は直線部39
となって焼成される。この直線部39は磁石3eの凹部
側縁部の面取り部21と対応しておりこの結果、磁石3
eを得るための研削加工部分は破線部31のみとなり、
従来品と比べて歩留まりが向上するのみならず、研削時
間も大幅に短縮されるといった長所を備えている。従っ
て、上記の工程で本発明による磁石3e〜3hを形成す
る場合、凹部側縁部の面取り部21は、必然的に磁石の
両端で同一直線上に存在することになる。
【0028】図5は本発明による回転子の第3の実施例
を示しており、図4に示したような断面形状が略C字形
の磁石を各極で凹凸の方向を揃えて2重構造としたもの
である。この回転子1cにおいても、各磁石3i,3
j,3k,3l,3m,3n,3o,3pの外側へ向い
た凹部側縁部の回転子外周部に近接する部分には面取り
部22及び23が設けてあり、この面取り部22及び2
3は凸部側縁部の面取り部よりも大きく、且つ、交差し
ない範囲となっており、図1の回転子1aにおいて説明
したような作用、効果が同様に得られるものである。
尚、各極における磁石をさらに多重構造とした場合にお
いても同一要領で構成すればよく、さらに略V字形の磁
石を多重構造としたものについても同様である。
【0029】
【発明の効果】本発明によれば、固定子鉄心の歯部と回
転子鉄心との間で流出入を行う固定子磁束が、磁石が回
転子外周部と近接する部分において特定の方向へ偏るこ
となく分散して流出入を行うようになり、磁気的吸引力
が分散されて回転子に作用するコギングトルク成分が減
少する。この結果トルクリップルが緩和されて、電動機
の運転に伴う振動、騒音を大幅に低減することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による回転子の第1の実施例を示す平面
断面図。
【図2】図1の回転子を用いた電動機の要部拡大説明
図。
【図3】図1の回転子を用いた電動機の要部拡大説明
図。
【図4】本発明による回転子の第2の実施例を示す平面
断面図。
【図5】本発明による回転子の第3の実施例を示す平面
断面図。
【図6】回転子位置に対する電動機のトルクの変化を示
す説明図。
【図7】本発明による回転子と従来の回転子の双方にお
ける回転子位置に対する電動機のトルクの変化を示す特
性図。
【図8】磁石の成型過程を説明する断面図であり、
(a)は本発明の例を示し、(b)は従来例を示す。
【図9】磁石の研削を説明する断面図であり、(a)は
本発明の例を示し、(b)は従来例を示す。
【図10】従来例を示す回転子の平面断面図。
【図11】別の従来例を示す回転子の平面断面図。
【図12】図11の回転子を用いた電動機の平面断面
図。
【図13】図12の電動機における回転子進み角が異な
る例を示す平面断面図。
【図14】図12の電動機における回転子進み角が異な
る例を示す平面断面図。
【図15】図12の電動機における回転子進み角が異な
る例を示す平面断面図。
【図16】図14の要部拡大説明図。
【図17】図15の要部拡大説明図。
【符号の説明】
1a〜1e 回転子 2a〜2e 回転子鉄心 3a〜3x 磁石 4 軸 5 固定子 6 固定子鉄心 7 スロット 8 歯部 9 巻線 10 空隙 20,21,22,23 面取り部 33,35 磁石の凹部側縁部 34,36 磁石の凸部側縁部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平8−336247(JP,A) 特開 平9−140076(JP,A) 特開 平9−298852(JP,A) 実開 平6−66277(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H02K 1/27 501

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 各極における断面形状が略V字形または
    略C字形の磁石を凹部側が外側を向くように鉄心内に埋
    め込んで構成する電動機の回転子において、前記磁石に
    おける凹部側縁部の回転子外周部に近接する部分に面取
    り状に切り欠いた部分を設けるとともに、この切り欠い
    た部分は凸部側縁部の面取りよりも大きく、且つ、交差
    しない範囲とし、この切り欠いた部分が前記鉄心によっ
    て埋められていることを特徴とする電動機の回転子。
  2. 【請求項2】 前記磁石における凹部側縁部の切り欠い
    た部分は、磁石両端に直線状に設けるとともに、両端の
    ものが同一直線上で切り欠いてあることを特徴とする請
    求項1に記載の電動機の回転子。
  3. 【請求項3】 前記磁石は、各極において凹凸の方向を
    揃えて多重に埋め込まれていることを特徴とする請求項
    1または2に記載の電動機の回転子。
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CN103746529A (zh) * 2013-12-27 2014-04-23 联合汽车电子有限公司 永磁同步电机及其定子、转子

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