JP3071916U

JP3071916U - 弁当容器

Info

Publication number: JP3071916U
Application number: JP2000001710U
Authority: JP
Inventors: 横田耕一
Original assignee: 株式会社ヨコタ
Priority date: 2000-03-22
Filing date: 2000-03-22
Publication date: 2000-09-29
Anticipated expiration: 2006-03-22

Abstract

(57)【要約】【課題】つゆ、汁を含む副食物などを小部屋に収納で
き、これらの液体が隣接する部屋に移らない弁当容器と
する。【解決手段】汁や煮汁の液体を含む副食物またはめん類
のつけ汁を充填した少なくとも一つの小面積の小部屋と
米飯またはめん類の主食部を収納する大部屋とを仕切り
壁を設けて併設し、この小部屋内に、液体を含む副食物
またはつけ汁を所定量だけ収納した後、副食物の液体ま
たはつけ汁が前記仕切り壁の上面はもとより全体の周壁
上面部分を含む全体の開口部を液漏れのおそれのない合
成樹脂フィルムで被覆接着し、密封し、前記小部屋内の
液体またはつゆが仕切り壁外や容器外部に漏れないよう
にした構成である。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

この考案は、駅内において駅弁等とともに販売されたり、コンビニエンスストア等の店内で販売されている弁当容器に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来、しょう油、つゆ等の液体を必要とする弁当等においては、液体類を小瓶や合成樹脂等の小袋に充填して、副食の素材や米飯とは別に収納されている。また、収納部と蓋部とが連結した合成樹脂容器などに醤油や煮汁の有る物等を小袋に充填し、ご飯類やめん類などを充填して嵌合蓋をして輪ゴム等で締付たり、ホッチキス等で閉じたりしたものがある。これらは食するに際してこれら液体やつゆの入った小びんや小袋を開封して所定の個所につゆや液体を降りかけて使用に供していた。このように小びんや小袋を開封するときに周辺に飛び散ることがった。また、調味料の容器から容器の皿部に移し替えることなどをその都度行われていた。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

このような弁当においては、小袋に入っているつゆ等を指先や鋏等を使用して小袋を開封して内部の液体を容器内の皿部分に移しあける等の面倒な作業が行なわれている。また、副食物の汁などが主食部に溢れて味が移る等問題があった。そのため汁やつゆを含んだ弁当は嫌われていた。更に、つゆ、液体を含んだものは別容器にするため、食後の空袋や容器を廃棄することになり、多くのゴミがでることになり、ゴミ公害が発生することになった。従って、従来の弁当における大量のゴミの発生は、問題であった。また、ホッチキス等で閉じられたものは合成樹脂容器の蓋を開ける作業が面倒であった。この考案の課題は、液状のつゆ、調味料や液体を含有する副食物等を小袋等の別容器に充填することなく、容器の嵌合蓋等を使用することなく、つゆ、汁を含む副食物などを小部屋に収納できる弁当容器を提供することである。また、他の課題は、簡易な包装でゴミの発生そ少ない、開封に際しては一回の剥し作業で容器全体を簡単に開口できる弁当容器を提供することである。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

この考案の前記課題は、汁や煮汁の液体を含む副食物またはめん類のつけ汁を充填した少なくとも一つの小面積の小部屋と米飯またはめん類の主食部を収納する大部屋とを仕切り壁を設けて併設し、この小部屋内に、液体を含む副食物またはつけ汁を所定量だけ収納した後、副食物の液体またはつけ汁が前記仕切り壁の上面はもとより全体の周壁上面部分を含む全体の開口部を液漏れのおそれのない合成樹脂フィルムで被覆接着し、密封し、前記小部屋内の液体またはつゆが仕切り壁外や容器外部に漏れないようにした弁当容器の構成によって達成できる。

【０００５】また、前記課題は、容器の前記周壁上面および境界壁上面と合成樹脂フィルムとが熱接着によって接合され、小部屋内のつゆや液体が外部に漏れないようになっている構成によって簡易に接着密封できることにより達成できる。

【０００６】この考案の弁当容器は表面に貼り付ける蓋用の合成樹脂フィルムによって密封されるから内部液体が外部に漏れ、こぼれるおそれがないので副食物の汁や匂いが主食物に移ることはない。また、この弁当容器においては、蓋状の一枚の合成樹脂フィルムを剥がし、主食部及び隣接する小部屋の副食物を口に運ぶことができ、主食部と小部屋とをそれぞれの嵌合蓋を開封することもなく、簡易に一枚の合成樹脂フィルムを剥すことによって全体を開封できる。

【０００７】この考案の弁当容器は、めん類等のつけ汁の場合は一個の小部屋で十分であるが、複数の副食物を隣接して配置するときは、個々の副食物毎に仕切り壁を設けて分離して配置する。例えば、幕の内弁当などでは２〜１０個の小部屋を形成し、これら個々副食物の汁や匂いが隣接する副食物に移ることを防ぐことができる。

【０００８】ここ考案の弁当容器に使用する合成樹脂フィルムは特性の相違するフィルムを積層したものでもよく、素材としてはポリオレフィン系フィルムなどで、その他の軽量で低密度ポリエチレンで廉価に製造でき、容器との熱接着性に優れるものがよい。

【０００９】この弁当容器は、容器の周壁の上面に合成樹脂フィルムと接着性を向上させ、かつ、開封し易くするために線条に接着してもよいことは勿論である。

【考案の実施の形態】

以下この考案の弁当容器について図面に示す実施の形態において説明する。図１はこの考案の弁当容器の１実施の形態を示す斜視図である。図２は図１の弁当容器の開封状態を示す斜視図である。図３はこの考案の他の実施の形態を示す斜視図である。図４はこの考案の弁当容器の１実施の形態の断面図である。

【００１０】この考案の弁当容器は、四角型、だ円形等容器の形に制限はなく、深さ２〜７ｃｍで、厚さ約０．３ｃｍの周壁５で囲まれた容器１の内部に主食部２とこれに隣接して煮汁を含む副食物などの液を含むものを小部屋３、３ａ・・に分割して、これらの境界部分に境界壁４を所定の幅で形成してある。このような容器１を汁、煮汁やつけ汁等の液媒体を浸透しない素材である合成樹脂等で成型機により一体的に形成してある。図３においては三つの小部屋を有するものが示されているが、これに限定されるものではなく、２〜１０個の小部屋に分割してもよい。６は容器１全体の開口部分を被覆する合成樹脂フィルム等透明な素材で形成された被覆フィルムである。

【００１１】この考案の弁当容器は、一体成型等で形成された容器１内の主食部２内に一回の食事分のご飯やめん類の主食８を収納する。次いで小部屋３、３ａ内に予め調理してある豆腐類、麻婆なす等の液体を含んだ副食物やそばつゆ及び調味料を所定量注ぎ小部屋３を満たす。この容器１の開口部全体を一枚の合成樹脂フィルム６で被覆する。この容器１の周壁５および境界壁４と合成樹脂フィルム６との接触部分に熱を照射して接合する。これによって主食部２及び小部屋３は一回の作業より密封される。この合成樹脂フィルム６の周縁に摘み部７を設けて有る。

【００１２】このように製造された弁当容器は、容器１の開口部が簡易に密封されているからそのままでも運送し、販売することができるが、外装として適当な包装部材で包むことによって商品価値を高め、見ばえのよい商品にすることができる。また、合成樹脂フィルム６または容器１の表面に印刷を施して公告宣伝をすることもできる。

【００１３】また、この考案の弁当容器の容器１の周壁５の上面の摘み部７の近傍では筋条の凸部を設けることにより、剥し易く形成すると合成樹脂フィルム６を容易に剥すことができ、小部屋３の境界壁４とその周辺は全面接着して液漏れを防止するとよい。更に、このように製造された弁当容器は、食すに際して、開口部の合成樹脂フィルム６の摘み部７を指先で摘んで引っ張ることにより容易に開封することができる。

【００１４】

【考案の効果】

この考案の弁当容器は、容器の開口部に嵌合蓋等を使用することなく、中身を取り出すときは、一枚の合成樹脂フィルムを容器の開口部から引き剥すという一回の作業で全体を開口することができる。このように弁当容器としては簡易な構造であり、嵌合蓋等が無いから食後の廃棄処理もゴミの量が少ない等の環境衛生上も非常に好ましい。

【図面の簡単な説明】

【図１】この考案の弁当容器の１実施の形態示す斜視図
である。

【図２】図１の弁当容器の開封状態を示す斜視図であ
る。

【図３】この考案の他の実施の形態を示す斜視図であ
る。

【図４】この考案の弁当容器の１実施の形態の断面図で
ある。

【符号の説明】

１容器２主食部３小部屋４境界壁５周壁６合成樹脂フィルム７摘み部８主食

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】汁や煮汁の液体を含む副食物またはめん類
のつけ汁を充填した少なくとも一つの小面積の小部屋と
米飯またはめん類の主食部を収納する大部屋とを仕切り
壁を設けて併設し、この小部屋内に、液体を含む副食物
またはつけ汁を所定量だけ収納した後、副食物の液体ま
たはつけ汁が前記仕切り壁の上面はもとより全体の周壁
上面部分を含む全体の開口部を液漏れのおそれのない合
成樹脂フィルムで被覆接着し、密封し、前記小部屋内の
液体またはつゆが仕切り壁外や容器外部に漏れないよう
にしたことを特徴とする弁当容器。
【請求項２】容器の前記周壁上面および境界壁上面と合
成樹脂フィルムとが熱接着によって接合され、小部屋内
のつゆや液体が外部に漏れないようになっていることを
特徴とする請求項１に記載の弁当容器。