JP2572147Y2 - 食品密封包装用容器 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 この考案は、たとえばカレーライスのルーとライスの
ように、２種類の調理済み食品を密封包装するさいに用
いられる食品密封包装用容器に関するものである。

従来の技術 従来、例えばカレーライスのルーとライスのように、
加熱後に混ぜ合わせた方が美味しい２種類の調理済み食
品を密封包装するには、ルーとライスを別々のレトルト
・パウチ（小形の袋）などの包材で包み、さらにこれら
をトレーの中に入れ、紙器で外側を覆うといった包装形
態がとられていた。

考案が解決しようとする課題 しかしながら、これでは、ルーとライスを包む別々の
２つのパウチと１つのトレーを必要とするため、包装コ
ストが高くつくという問題があり、また使用にさいして
は、ルーとライスを包んだ２つのレトルト・パウチを加
熱したのち、これらのパウチをあけて、ルーとライスを
それぞれトレーに移して混ぜ合わせるため、非常に手間
にかゝるという問題があった。

この考案の目的は、上記の従来技術の問題を解決し、
例えばカレーライスのルーとライスのように、加熱後に
混ぜ合わせた方が美味しい２種類の調理済み食品を、１
つのパウチとトレーだけで密封包装することができて、
包装コストが安くつくとともに、使用のさい、これらを
トレーに移す作業を、非常に簡単に行なうことができ
る、便利な食品密封包装用容器を提供しようとするにあ
る。

課題を解決するための手段 上記の目的を達成するために、この考案による食品密
封包装用容器の１つは、相互に混ぜ合わせられるべき一
方の調理済み食品が内部に収められかつ開口周縁部に水
平部とこれの周縁より下方にのびる垂下部とよりなる鍔
部を有するトレーと、同他方の調理済み食品が内部に封
入されかつトレーの開口部を塞ぐようにかつ底壁周縁部
が鍔部の水平部上にのせられた底壁を有するパウチと、
パウチの周壁の下端周縁部の外面およびトレー鍔部の垂
下部外面に渡って全周に張り付けられてトレーを密閉す
る接着テープとよりなることを特徴としている。

この考案によるいま１つの食品密封包装用容器は、相
互に混ぜ合わせられるべき一方の調理済み食品が内部に
収められかつ開口周縁部に水平状の鍔部を有するトレー
と、同他方の調理済み食品が内部に封入されかつトレー
の開口部を塞ぐようにかつ底壁周縁部が水平状鍔部にの
せられた底壁を有するパウチと、パウチの周壁の下端周
縁部の外面およびトレーの水平状鍔部の下面に渡って全
周に張り付けられてトレーを密閉する接着テープとより
なることを特徴としている。

この考案による食品密封包装用容器の１つは、相互に
混ぜ合わせられるべき一方の調理済み食品が内部に収め
られかつ開口周縁部に水平部とこれの周縁より上方にの
びる立上り部とよりなる鍔部を有するトレーと、同他方
の調理済み食品が内部に封入されかつトレーの開口部を
塞ぐようにかつ底壁周縁部が鍔部の水平部上にのせられ
た底壁を有するパウチと、パウチの周壁の下端周縁部の
外面およびトレー鍔部の立上り部外面に渡って全周に張
り付けられてトレーを密閉する接着テープとよりなるこ
とを特徴としている。

作用 上記食品密封包装用容器によれば、いずれの場合も、
例えばカレーライスのルーとライスの２種類の調理済み
食品を密封包装するにあたり、一方のライスをトレー内
に直に入れ、他方のルーをパウチに封入したのち、トレ
ー上にパウチを重ねて、パウチの底壁をトレーの開口部
を塞ぐように鍔部上にのせ、接着テープを用いてパウチ
の周壁の下端周縁部およびトレーの鍔部を全周にわたっ
て密閉状態に連結して、包装するものであり、これによ
って食品を長期保存することが可能であるとともに、従
来の内部包材としての２つのレトルト・パウチとトレー
を必要とせず、１つのパウチとトレーだけで密封包装す
ることができるため、包装コストが安くつく。

また使用のさいには、上記のように重ねた状態のパウ
チとトレーの内容物を加熱したのち、接着テープを剥が
してパウチをトレーより離すと、パウチの底壁がトレー
の蓋を兼ねているため、トレーが同時にあけられるもの
であり、従って、あとはパウチを開封して、その内容物
（ルー）をトレー内のライス上に移せば良く、２種類の
食品をトレーに移して混ぜ合わせる作業を、非常に簡単
に行なうことができる。

実施例 次に、この考案の実施例を図面に基づいて説明する。

なお実施例は、この考案の食品密封包装用容器を、カ
レーライスのルーとライスよりなる２種類の調理済み食
品を密封包装するのに適用した場合を示すものである。

図面において、この考案による食品密封包装用容器
は、カレーライスのライス（Ａ）が内部に収められた合
成樹脂製トレー（１）と、他方のルー（Ｂ）が内部に封
入されたパウチ（２）と、トレー（１）上にパウチ
（２）を重ねた状態で、これらを全周にわたって密閉状
態に連結する接着テープ（３）とよりなるものである。

上記トレー（１）は、例えばポリエチレンあるいはポ
リプロピレン等の合成樹脂よりなるもので、これはシー
トないし板状で、上方に開口した浅い箱状に成形されて
いる。

トレー（１）の開口周縁部には、水平部（1a）とこれ
の周縁より下方にのびる垂下部（4b）とよりなる鍔部
（４）が設けられている。

一方、パウチ（２）は、例えばポリプロピレン等の合
成樹脂フィルムが両面に積層せられたアルミニウム箔な
どよりなるものであり、これにはトレー（１）の開口部
を塞ぐように鍔部（４）上にのせられる底壁（５）が備
えられ、またパウチ（２）の上端部は、ヒートシールに
より密封せられている。

接着テープ（３）は、ポリプロピレン等の合成樹脂よ
りなる所要幅の帯状フィルムないしシートを基材とし
て、これの片面に接着剤が塗布せられたものであるが、
この接着テープ（３）は、パウチ（２）の周壁（６）の
下端周縁部（6a）の外面およびトレー鍔部（４）の垂下
部（4b）外面に渡って全周に張り付けられてトレー
（１）を密閉し、同時にトレー（１）とパウチ（２）と
を連結するものである。

この考案による上記食品密封包装用容器を用いて、カ
レーライスのライス（Ａ）とルー（Ｂ）を密封包装する
場合には、一方のライス（Ａ）をトレー（１）内に直に
入れ、他方のルー（Ｂ）をパウチ（２）に封入したの
ち、トレー（１）上にパウチ（２）を重ねて、パウチ
（２）の底壁（５）によりトレー（１）の開口部を塞ぐ
とともに底壁周縁部（5a）を鍔部（４）の水平部（4a）
上にのせる。しかるのち、接着テープ（３）をパウチ周
壁（６）の下端周縁部（6a）の外面と鍔部（４）の垂下
部（4b）の外面とに渡して全周にわたって張り付け、ト
レー（１）を密閉すれば良い。

このように、この考案の食品密封包装用容器によれ
ば、カレーライスのライス（Ａ）とルー（Ｂ）を１つを
パウチ（２）とトレー（１）だけで密封包装して長期保
存することができるものであり、従来品よりパウチが１
つ少ないので、それだけ包装コストが安くつく。

また使用のさいには、上記のように重ねた状態のトレ
ー（１）内のライス（Ａ）とパウチ（２）内のルー
（Ｂ）を加熱した後、接着テープ（３）を剥がしてパウ
チ（２）をトレー（１）より離す。

すると、パウチ（２）の底壁（５）はトレー（１）の
蓋を兼ねているため、トレー（１）が同時にあけられ
る。従って、あとはパウチ（２）を開封して、ルー
（Ｂ）をトレー（１）内のライス（Ａ）上に移せば良
く、２種類の食品をトレー（１）に移して混ぜ合わせる
作業を、非常に簡単に行なうことができるものである。

なお、上記実施例においては、トレー（１）の鍔部
（４）が、水平部（1a）とこれの周縁より下方にのびる
垂下部（4b）とよりなるものであり、接着テープ（３）
が、パウチ周壁（６）の下端周縁部の外面と、鍔部
（４）の垂下部（4b）外面とにわたされて、張り付けら
れているが、トレー（１）の鍔部（４）には、上記のよ
うな垂下部（4b）が無く、水平部（1a）だけの場合があ
り、このような場合には、接着テープ（３）は、パウチ
周壁（６）の下端周縁部の外面と、鍔部（４）の水平部
（1a）の下面とにわたされて、張り付けられる。

また、トレー（１）の鍔部（４）は、水平部（1a）と
これの周縁より上方にのびる立上り部（図示略）とより
なるものであっても良く、そのような場合には、接着テ
ープ（３）は、パウチ周壁（６）の下端周縁部の外面
と、鍔部（４）の立上り部の外面とにわたされて、張り
付けられるものである。

また上記実施例は、この考案による食品密封包装用容
器を、カレーライスのルーとライスよりなる調理済み食
品を密封包装するのに適用した場合を示しているが、こ
の考案の食品密封包装用容器は、その他各種の調理済み
食品を密封包装するのに適用されるものである。

考案の効果 この考案による食品密封包装用容器の１つは、上述の
ように、相互に混ぜ合わせられるべき一方の調理済み食
品が内部に収められかつ開口周縁部に水平部とこれの周
縁より下方にのびる垂下部とよりなる鍔部を有するトレ
ーと、同他方の調理済み食品が内部に封入されかつトレ
ーの開口部を塞ぐようにかつ底壁周縁部が鍔部の水平部
上にのせられた底壁を有するパウチと、パウチの周壁の
下端周縁部の外面およびトレー鍔部の垂下部外面に渡っ
て全周に張り付けられてトレーを密閉する接着テープと
よりなるものである。

この考案によるいま１つの食品密封包装用容器は、上
述のように、相互に混ぜ合わせられるべき一方の調理済
み食品が内部に収められかつ開口周縁部に水平状の鍔部
を有するトレーと、同他方の調理済み食品が内部に封入
されかつトレーの開口部を塞ぐようにかつ底壁周縁部が
水平状鍔部にのせられた底壁を有するパウチと、パウチ
の周壁の下端周縁部の外面およびトレーの水平状鍔部の
下面に渡って全周に張り付けられてトレーを密閉する接
着テープとよりなるものである。

この考案によるさらにいま１つの食品密封包装用容器
は、上述のように、相互に混ぜ合わせられるべき一方の
調理済み食品が内部に収められかつ開口周縁部に水平部
とこれの周縁より上方にのびる立上り部とよりなる鍔部
を有するトレーと、同他方の調理済み食品が内部に封入
されかつトレーの開口部を塞ぐようにかつ底壁周縁部が
鍔部の水平部上にのせられた底壁を有するパウチと、パ
ウチの周壁の下端周縁部の外面およびトレー鍔部の立上
り部外面に渡って全周に張り付けられてトレーを密閉す
る接着テープとよりなるものである。

この考案によれば、上記いずれの場合も、例えばカレ
ーライスのルーとライスのように、加熱後に混ぜ合わせ
た方が美味しい２種類の調理済み食品を密封包装するに
あたり、一方のライスをトレー内に直に入れ、他方のル
ーをパウチに封入したのち、トレー上にパウチを重ね
て、パウチの底壁をトレーの開口部を塞ぐように鍔部上
にのせ、接着テープを用いてパウチの周壁の下端周縁部
およびトレーの鍔部を全周にわたって密閉状態に連結し
て、包装するものであり、これによって食品を長期保存
することが可能であるとともに、従来品よりもパウチが
１つ少なくてすむため、包装コストが安くつく。

また使用のさいには、上記のように重ねた状態のパウ
チとトレーの内容物を加熱したのち、接着テープを剥が
してパウチをトレーより離すと、パウチの底壁がトレー
の蓋を兼ねているため、トレーが同時にあけられるもの
であり、従って、あとはパウチを開封して、その内容物
（ルー）をトレー内のライス上に移せば良く、２種類の
食品をトレーに移して混ぜ合わせる作業を、非常に簡単
に行なうことができる。

食品を長期保存することができるものであり、従来の
内部包材としての２つのレトルト・パウチとトレーを必
要とせずに、１つのパウチとトレーだけで密封包装する
ことができて、包装コストが非常に安くつく。

また使用のさいには、上記のように重ねた状態のパウ
チとトレーの内容物を加熱したのち、接着テープを剥が
してパウチをトレーより離すと、パウチの底壁がトレー
の蓋を兼ねているため、トレーが同時にあけられるもの
であり、従って、あとはパウチを開封して、その内容物
（ルー）をトレー内のライス上に移せば良く、２種類の
食品をトレーに移して混ぜ合わせる作業を、非常に簡単
に行なうことができて、大変便利であるという効果を奏
する。

【図面の簡単な説明】

図面はこの考案の実施例を示すもので、第１図は本考案
品の斜視図、第２図は 第１図II-II線に沿う拡大断面図である。 （１）……トレー、（２）……パウチ、（３）……接着
テープ、（４）……鍔部、（５）……底壁、（5a）……
底壁周縁部、（６）……周壁、（6a）……下端周縁部、
（Ａ）……ライス（調理済み食品）、（Ｂ）……ルー
（調理済み食品）。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 安田 義一 大阪府堺市海山町６丁224番地 昭和ア ルミニウム株式会社内 (72)考案者 南谷 広治 大阪府堺市海山町６丁224番地 昭和ア ルミニウム株式会社内 (56)参考文献 実開 昭57−1165（ＪＰ，Ｕ)

Claims (3)

(57)【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】相互に混ぜ合わせられるべき一方の調理済
   み食品（Ａ）が内部に収められかつ開口周縁部に水平部
   （4a）とこれの周縁より下方にのびる垂下部（4b）とよ
   りなる鍔部（４）を有するトレー（１）と、同他方の調
   理済み食品（Ｂ）が内部に封入されかつトレー（１）の
   開口部を塞ぐようにかつ底壁周縁部（5a）が鍔部（４）
   の水平部（4a）上にのせられた底壁（５）を有するパウ
   チ（２）と、パウチ（２）の周壁（６）の下端周縁部
   （6a）の外面およびトレー鍔部（４）の垂下部（4b）外
   面に渡って全周に張り付けられてトレー（１）を密閉す
   る接着テープ（３）とよりなる食品密封包装用容器。
2. 【請求項２】相互に混ぜ合わせられるべき一方の調理済
   み食品（Ａ）が内部に収められかつ開口周縁部に水平状
   の鍔部（４）を有するトレー（１）と、同他方の調理済
   み食品（Ｂ）が内部に封入されかつトレー（１）の開口
   部を塞ぐようにかつ底壁周縁部（5a）が水平状鍔部
   （４）上にのせられた底壁（５）を有するパウチ（２）
   と、パウチ（２）の周壁（６）の下端周縁部（6a）の外
   面およびトレー（１）の水平状鍔部（４）の下面に渡っ
   て全周に張り付けられてトレー（１）を密閉する接着テ
   ープ（３）とよりなる食品密封包装用容器。
3. 【請求項３】相互に混ぜ合わせられるべき一方の調理済
   み食品（Ａ）が内部に収められかつ開口周縁部に水平部
   （4a）とこれの周縁より上方にのびる立上り部とよりな
   る鍔部（４）を有するトレー（１）と、同他方の調理済
   み食品（Ｂ）が内部に封入されかつトレー（１）の開口
   部を塞ぐようにかつ底壁周縁部（5a）が鍔部（４）の水
   平部（4a）上にのせられた底壁（５）を有するパウチ
   （２）と、パウチ（２）の周壁（６）の下端周縁部（6
   a）の外面およびトレー鍔部（４）の立上り部外面に渡
   って全周に張り付けられてトレー（１）を密閉する接着
   テープ（３）とよりなる食品密封包装用容器。