JP3071656B2 - 印字出力装置 - Google Patents

印字出力装置

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JP3071656B2
JP3071656B2 JP7029380A JP2938095A JP3071656B2 JP 3071656 B2 JP3071656 B2 JP 3071656B2 JP 7029380 A JP7029380 A JP 7029380A JP 2938095 A JP2938095 A JP 2938095A JP 3071656 B2 JP3071656 B2 JP 3071656B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば、文字等の線画
データと、写真や絵等の描画データとの両方の印字が可
能なプリンタ等の印字出力装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の印字出力装置の多くは、一定幅の
印字素子を用紙に相対的に移動させて印刷する方式を採
っている。しかし、印字素子の印字特性や、印字素子の
移動によって印字ドットの歪みが発生することがある。
特にサーマルプリンタにおいては、印字素子の発熱体の
放熱にある程度の時間がかかることから生じる印字ドッ
トの「尾引き」が、印刷品位の低下の原因となってい
た。
【0003】これに対し、尾引きの発生を抑止して印刷
品位を保つための各種の方法が提案されている。例え
ば、特開平4−339669号公報には、印字するイメ
ージフォントに対してドットを間引いたエネルギ制御用
フォントを作成し、正規のフォントとエネルギ制御用フ
ォントを交互に印刷して通電時間を制御する方法が開示
されている。また、特開平5−104762号公報に
は、印字素子の温度を監視し、その温度に応じて通電時
間を制御する方法が開示されている。さらに、特開平5
−318804号公報には、各印字素子ごとに印字の履
歴を記録し、印字量に応じて通電時間を制御する方法が
開示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、例えば
写真や絵等を印刷するための描画データと、文字等を印
刷するための線画データとが混在したデータの印字出力
を行う場合には、線画データを印字する際には、個々の
活字の鮮明度を美しく見せるために背景とのコントラス
トを強調するように印字し、一方、描画データを印字す
る際には、非印字部分の白地と印字部分の黒地との面積
比によって濃淡を表現するように印字することが好まし
く、濃淡で表現される描画データは、コントラストで表
現される線画データに比較すると印字ドットの尾引きや
歪み等が印刷画質に与える影響が大きいが、上記従来の
構成においては、このような異種のデータが混在したデ
ータを印字出力する場合の制御については考慮されてい
ない。そのため、線画データに合わせた印字を行うと、
描画データが忠実な濃淡で表現されず、また一方、描画
データに合わせた印字を行うと、コントラストが弱まり
鮮明な印字結果を得ることができないという問題点を有
している。
【0005】また、例えば、一度に一行ずつ印字を行う
ラインプリンタにおいては、ドット形状が縦長になる傾
向があり、他方、複数の印字素子が配された印字ヘッド
が高速に往復移動して印字を行うシリアルプリンタにお
いては、印字ヘッドの移動に伴ってドット形状が横長に
なる傾向があるというように、印字素子の移動によって
ドットの歪みが発生して、印刷品位が劣化してしまうと
いう問題点を有している。
【0006】本発明は、上記の問題点に鑑みなされたも
ので、データの種類の違いや、印字素子の特性等によっ
て生じる印刷品位の劣化を抑止し得る印字出力装置を提
供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに、請求項1記載の印字出力装置は、印刷データから
ドットで構成される印刷イメージを生成するイメージ生
成手段と、ドットを印字するための発熱する印字素子
有するプリンタエンジンとを備えた印字出力装置におい
て、印刷イメージを構成するドットを、少なくとも、コ
ントラスト重視のドットと面積重視のドットとの2種類
に分類するドット分類手段と、入力された印刷データを
プリンタエンジンの解像度に合わせて複数のドットから
なる印字ドットパターンに変換するための線画データ用
と描画データ用との各マスクパターンを格納しているマ
スクパターンメモリと、上記印刷イメージを構成するド
ットのそれぞれを、上記ドット分類手段の分類結果に対
応して、コントラスト重視のドットの場合には線画デー
タ用マスクパターンを使用し、面積重視のドットの場合
には描画データ用マスクパターンを使用することによ
り、印字ドットと非印字ドットとを組み合わせた、複数
のドットからなる印字ドットパターンに変換する印字調
整手段とを備えていることを特徴としている。
【0008】請求項2記載の印字出力装置は、入力され
た印刷データよりも高解像度の印字データを、複数の発
熱する印字素子が配列された印字ヘッドの移動により出
力するようにした印字出力装置において、印刷データを
入力する入力手段と、入力手段より入力された印刷デー
タが線画データか描画データかを判断するデータ種別判
断手段と、入力された印刷データを複数のドットからな
る印字ドットパターンに変換するための線画データ用と
描画データ用との各マスクパターンを格納しているマス
クパターンメモリと、前記データ種別判断手段による判
断結果が線画データである場合に、印刷データを線画デ
ータ用マスクパターンを用いて印字ドットパターンに変
換する一方、描画データである場合に、印刷データを描
画データ用マスクパターンを用いて印字ドットパターン
に変換する印字調整手段とを備えていることを特徴とし
ている。
【0009】請求項3記載の印字出力装置は、請求項
記載の装置において、上記の線画データ用および描画デ
ータ用のマスクパターンが、印刷データの1ドットを複
数のドットに変換するものであり、描画データ用のマス
クパターンは、線画データ用のマスクパターンよりも、
印字ヘッドの移動方向におけるドット数が少なくなるよ
うに変換するものであることを特徴としている。
【0010】
【0011】
【0012】
【0013】
【0014】
【0015】
【0016】
【0017】
【0018】
【作用】請求項1記載の構成によれば、印刷イメージを
構成するドットのそれぞれが、ドット分類手段の分類結
果にそれぞれ対応して印字ドットと非印字ドットとを組
み合わせた印字ドットパターンに変換される。
【0019】これにより、例えば、コントラスト重視の
ドットを、印字ドットが比較的多く含まれる印字ドット
パターンに変換し、面積重視のドットを、上記コントラ
スト重視のドットに比較して非印字ドットが多く含まれ
る印字ドットパターンに変換すれば、ドット歪みが生じ
たとしても、面積重視のドットの面積が大きくなること
が抑止されると共に、コントラスト重視のドットはむし
ろコントラストが強調されるという効果を奏する。この
結果、印刷データの全体にわたって、良好な印字品位で
印字が行われる。
【0020】
【0021】
【0022】
【実施例】本発明の前提例について図1ないし図6に基
づいて説明すれば、以下の通りである。
【0023】図1は、本前提例における印字出力装置と
してのラインプリンタの制御系の概略構成を示すブロッ
ク図である。本ラインプリンタは、印刷データを入力し
てドットから構成される印刷イメージに変換する処理
(以下、前段階処理と称する)を行った後に、変換され
た印刷イメージをプリンタエンジンで印字することによ
り、印字出力を行う。同図に示すように、本ラインプリ
ンタは、例えば原稿から直接画像を読み取るスキャナや
文字や各種の命令等の入力を行うキーボード等の入力手
段1と、入力された写真と文字とを合成する等の様々な
編集を行う編集手段2と、入力されたデータや編集され
たデータを格納するメインメモリ3と、フォントデータ
が格納されているフォントメモリ6と、メインメモリ3
から写真や絵画等の描画データを取り出してドットから
なるパターンに展開するイメージ展開手段4(イメージ
生成手段)と、メインメモリ3から文字等の線画データ
を取り出してドットからなるパターンに展開する文字展
開手段5(イメージ生成手段)と、展開されたパターン
を印刷イメージとして格納する印刷イメージメモリ7
と、印刷イメージ上のどの部分にどの種類のデータが分
布するかを示すデータ種別マップを格納するマップメモ
リ8とを備えている。
【0024】本ラインプリンタは、さらに、印字素子毎
の印字動作の履歴である印字履歴情報を格納する印字履
歴テーブル10(印字履歴記憶手段)と、次に印字する
データがどの種類のデータであるかを判断し、上記印字
履歴テーブル10を更新するデータ種別判断手段9(ド
ット分類手段・データ種別分類手段)と、1行分の印字
素子が並べて配置された印字ヘッドを有し、1行ずつ印
字出力を行うプリンタエンジン12と、印字する印刷イ
メージを一時的に格納するプリンタバッファ13を内部
に備えて上記プリンタエンジン12等を制御するプリン
タコントローラ11(印字調整手段)と、液晶パネル等
からなる図示しない表示画面を有する表示手段14とを
備えている。
【0025】ここで、上記のデータ種別マップについ
て、図2および図3を参照しながら詳細に説明する。本
ラインプリンタでは、写真、絵および文字等の種々のデ
ータが混在する印刷データを印字出力することができ、
印刷データによっては、異なる種類のデータが重なった
領域が存在することもある。データ種別マップは、印刷
データから展開された印刷イメージを次の4つの領域に
分類し、それぞれの領域の分布を示すものである。4つ
の領域とは、すなわち、線画データのみで構成される文
字領域、描画データのみで構成されるイメージ領域、線
画データおよび描画データが混在し、優先されるデータ
種別が決められている文字優先混在領域およびイメージ
優先混在領域である。
【0026】使用者は、後述する印刷メニュー画面にお
いて、入力手段1を用いて、線画データと描画データと
が混在する領域を、文字優先混在領域あるいはイメージ
優先混在領域のどちらにするかを設定したり、一旦設定
したものを変更したりすることができる。また、例え
ば、線画データのみからなる文字領域をイメージ領域と
して設定変更することもできる。
【0027】上記の印刷メニュー画面は、使用者が印刷
を指示するキーを押下した場合に、図2に示すように表
示手段14の表示画面に表示される。使用者は同画面の
下部に示す「優先画質設定」コマンドを選択して入力手
段1から入力し、さらに「1:文字優先」、「2:イメ
ージ優先」、「3:設定画面へ」の内のいずれかを番号
で選択し、入力手段1から入力することによって、線画
データと描画データとが重なる混在領域で優先させる画
質を設定することができる。
【0028】例えば、「2:イメージ優先」を選択する
と、上記混在領域は描画データとして処理される。ま
た、「3:設定画面へ」を選択すると、図3に示すよう
な画質設定画面が表示手段14の表示画面に表示され
る。同図に示すように、画質設定画面には、小画面25
に、パターン21ないしパターン24のパターンによっ
て、データ種別マップにおける各種データの分布が印刷
イメージに重ね合わされて表示され、小画面25の外に
は、パターン21ないしパターン24のパターン例や、
使用者への操作指示等が表示される。この場合、例え
ば、パターン21によって示される領域はイメージ領域
であり、パターン22で示される領域は文字領域であ
り、パターン23で示される領域はイメージ優先混在領
域であり、パターン24で示される領域は文字優先混在
領域である。
【0029】同図に示す印刷イメージの場合は、混在領
域が文字優先混在領域として設定されているが、小画面
25の外部に指示されているように「変換キー」を操作
すると、イメージ優先混在領域に設定変更することがで
きる。
【0030】なお、同図に示す印刷イメージは、線分で
構成される多角形の領域に分割されているが、実際はド
ット単位で領域を形成することができるので、これに限
らず任意の形状の領域に分割され得る。また、混在領域
を文字優先混在領域およびイメージ優先混在領域のどち
らに設定するかを、本ラインプリンタの初期設定として
あらかじめ設定しておく構成にすれば、使用者の操作負
担を軽減できるという効果を奏する。
【0031】ここで、前段階処理において、印刷データ
に基づいて、印刷イメージとデータ種別マップを作成す
る手順について、図4のフローチャートを参照しながら
説明する。
【0032】メインメモリ3に圧縮されて格納されてい
る印刷データから写真や絵等の描画データを抽出し(ス
テップ1、以下S1のように表記する)、抽出された描
画データを伸長・展開してドットで形成された描画イメ
ージに変換し、印刷イメージメモリ7へ格納する(S
2)。この時、描画データを印刷する描画領域の位置情
報をマップメモリ8へ格納する(S3)。描画データの
処理がすべて終了したらS5へ移行し、まだ処理されて
いない描画データがメインメモリ3に残っていたらS1
へ戻る(S4)。
【0033】次に、文字等のコントラスト表現される線
画データをメインメモリ3から抽出し(S5)、データ
中に指定されているフォントをフォントメモリ6から読
み出して(S6)、線画データを上記フォント等に基づ
いてドットで形成された線画イメージに展開して印刷イ
メージメモリ7へ格納し(S7)、線画データを印刷す
る文字領域の位置情報をマップメモリ8へ格納する(S
8)。S8において格納した文字領域と、S3において
格納した描画領域とが重なる場合はS11へ移行し、重
ならない場合はS10へ移行する(S9)。
【0034】S10においては、線画データの処理がす
べて終了したか確認し、終了していたらマップメモリの
生成処理を終了し、終了していなければS5へ戻る。
【0035】S11においては、前述した優先画質が、
描画データに適した画像処理モードである「イメージ優
先モード」に設定されているか否かを判断する。この結
果、「イメージ優先モード」に設定されていれば、文字
領域と描画領域とが重なる領域を、イメージ優先モード
で処理する混在領域、すなわち「イメージ優先混在領
域」としてその位置情報をマップメモリ8へ格納しなお
し(S12)、「イメージ優先モード」に設定されてい
なければ、文字領域と描画領域とが重なる領域を文字優
先モードで処理する混在領域、すなわち「文字優先混在
領域」としてその位置情報をマップメモリ8へ格納しな
おす(S13)。
【0036】上記のように前段階処理が終了した後の印
字出力処理について、図5に示すフローチャートと、図
6とを参照しながら、以下に説明する。
【0037】図5に示すように、まず、印刷実行が指示
されると、プリンタコントローラ11からデータ要求が
出され、1ライン分の印刷イメージを印刷イメージメモ
リ7から取り出して、印刷を行う順にプリンタバッファ
13へ転送する(S21)。この時同時に、データ種別
判断手段9が、転送される印刷イメージを構成するドッ
ト毎に、線画データとして印字出力すべきかあるいは描
画データとして印字出力すべきかをマップメモリ8に基
づいて判断する(S22)。
【0038】上記判断の結果に基づき、プリンタコント
ローラ11は印字履歴テーブル10を参照し、各ドット
を印字出力するための印字素子への通電時間を決定する
と共に印字を行った印字素子の印字履歴テーブル10を
更新する(S23a、S23b)。上記印字履歴テーブ
ル10には、各印字素子毎に4ドット前までの印字履歴
が記憶され、この印字履歴に基づいて、図6(b)に示
すように、プリンタコントローラ11が、各印字素子が
1ドットの印字を行う際の通電時間(パルス幅)を決定
するようになっている。
【0039】例えばある印字素子において、前回の印字
の際に線画データを構成するドットの印字を行ってお
り、今回印字すべきドットが描画データを構成している
ドットであったとすると、通電時間はパルス幅T1で示
される時間となる。また、例えば、前回の印字の際には
ドットを印字しない「非印字」状態であり、そのさらに
前回の印字の際に描画データを構成するドットの印字を
行った印字履歴を有する印字素子において、今回線画デ
ータを構成するドットを印字する場合の通電時間は、パ
ルス幅T8で示される時間となる。
【0040】なお、同図中においてパルス幅を示す数値
が大きくなる程長い通電時間を意味するが、この数値は
説明の便宜上つけたものであって実際の通電時間を示す
ものではなく、実際の通電時間は各プリンタの特性等に
応じて設定することが可能である。
【0041】上記のようにして、1ライン分の印刷イメ
ージを構成しているドットすべてについて、印字素子へ
の通電時間が決定されて印字履歴テーブル10の更新が
終了すると(S24)、プリンタコントローラ11はプ
リンタエンジン12を制御して印字出力を実行する(S
25)。
【0042】なお、図6(a)は、従来の印字出力装置
において印字履歴テーブルに基づいて決定される印字素
子への通電時間を示しており、これと比較すると、本ラ
インプリンタにおいては、前述した図6(b)から明ら
かなように、印字素子の印字履歴が同じ条件の下では、
描画データとして印字されるドット(面積重視のドッ
ト)は、線画データとして印字されるドット(コントラ
スト重視のドット)と比較して短い通電時間で印字され
る。このように、線画データのようなコントラスト強調
表現されるデータを印字する際の通電時間に比較して、
印字部と非印字部との面積比により濃淡を表現するので
尾引きの影響を受けやすい描画データを印字する際の印
字素子への通電時間を短く設定することによって、描画
データの印字を適切に行うことができ、尾引きによる印
刷品位への影響を抑止することができる。
【0043】本発明の一実施例について図7ないし図9
に基づいて説明すれば、以下の通りである。尚、説明の
便宜上、前記の前提例と同様の機能を有する部分には同
一の符号を付記し、その詳細な説明を省略する。
【0044】本実施例における印字出力装置としてのシ
リアルプリンタは、印刷データを4ドット/mmの解像
度で入力・編集し、複数の印字素子が縦に配列されて横
方向に往復移動する印字ヘッドが、図7に示すプリンタ
エンジン43に設けられ、16ドット/mmの解像度で
印字を行う。
【0045】一般的に、入力された印刷データの解像度
と、この印刷データを実際に印字出力する際の解像度と
は、たとえ画像のサイズが同じであっても、上記のよう
に印字を行う印字ヘッドの構成等によって、必ずしも一
致するとは限らない。また、上記の各解像度と、表示手
段の画面のサイズおよび解像度との間にも特に関係はな
い。
【0046】本シリアルプリンタは、図7に示すよう
に、データの種別を判断するデータ種別判断手段31
(ドット分類手段・データ種別分類手段)と、入力され
た印刷データをプリンタエンジン43の解像度に合わせ
て印字ドットパターンに変換するためのマスクパターン
を格納しているマスクパターンメモリ33と、線画デー
タに対して線画データ用のマスクパターンを用いて印字
ドットパターンに変換し、印刷イメージメモリ7へ格納
する文字展開手段35(印字調整手段)と、描画データ
に対して描画データ用のマスクパターンを用いて印字ド
ットパターンに展開し、印刷イメージメモリ7へ格納す
るイメージ展開手段32(印字調整手段)とを備えてい
る。
【0047】さらに、上記印刷イメージメモリ7に格納
された印字ドットパターンを順次読み出して、印字ヘッ
ドの形式に合わせて再配列し、プリンタコントローラ1
1内部のプリンタバッファ13へ送出するデータ再配列
手段34を備えている。
【0048】上記データ種別判断手段31は、例えば、
印刷データにおいて濃淡変化の激しい箇所は線画デー
タ、ゆるやかな箇所は描画データと判断するような一般
的な像域分離の手法を用いて線画データと描画データと
の分類を行う。その分類結果に基づいて、各ドットは、
以下に説明するようにプリンタエンジンの解像度に合わ
せて、複数のドットからなる印字ドットパターンに変換
される。
【0049】上記のドットの変換処理について、図8
(a)ないし(g)に基づいて説明する。今、同図
(a)に示すような、単位長さあたりのドット数が5ド
ットである印刷データがメインメモリ3から取り出され
たとする。この印刷データの内のあるドットが、上記デ
ータ種別判断手段31によって線画データであると判断
された場合、同図(b)に示すマスクパターンを用いて
各ドットを縦横各4ドットのドットパターンに変換する
ことによって、同図(d)に示すような、単位長さあた
りのドット数が変換前の4倍の20ドットである印字ド
ットパターンを生成し、これを印字することによって、
同図(f)に示すような印字出力を得ることができる。
この時、印字出力に尾引きが生じているが、線画データ
はコントラスト重視であるため問題にはならない。
【0050】一方、あるドットが描画データであると判
断された場合は、同図(c)に示すマスクパターンを用
いてドットパターンを生成する。この時、同図(c)に
示すマスクパターンは、印字素子が上記ドットパターン
を印字する際に記録紙に対して移動する方向(同図中に
おける右方向)のドット数が、同図(b)に示す線画デ
ータ用のマスクパターンより少なくなるように、すなわ
ち、各ドットを縦4ドット×横3ドットのドットパター
ンに変換する。この結果、同図(a)に示す印刷データ
は、同図(e)に示すようなドットパターンに変換され
て印刷イメージメモリ7に格納される。その後、印刷イ
メージメモリ7から上記ドットパターンが取り出されて
印字出力されると、印字素子の蓄熱による尾引きが生じ
ても、印字素子が移動する方向のドット数が少ないため
に、同図(g)に示すように、印字部と非印字部との面
積比が正しく印字されるため、濃淡で表現される描画デ
ータを忠実に印字することができる。これにより、印字
素子の蓄熱による印刷品位の劣化を防止することが可能
となる。
【0051】なお、同図(b)および(c)に示したマ
スクパターンは、このパターンに限定されるものではな
く、プリンタの特性や印刷データの内容等によって様々
に設定することが可能である。また、本実施例ではシリ
アルプリンタを例にあげて説明しているが、ラインプリ
ンタについても、マスクパターンを工夫することによっ
て同様の効果を得ることもできる。つまり、ラインプリ
ンタにおいては、印字素子が横方向に複数並べて配置さ
れ、縦方向に印字ヘッドが移動しながら一度に1行ずつ
印字を行うために、縦方向にドットの尾引きを生じる傾
向があるが、縦方向のドット数が少なくなるように描画
データ用のマスクパターンを設定すればよい。
【0052】ここで、図9に示すフローチャートを参照
しながら、本シリアルプリンタにおける、前段階処理が
終了した後の印字出力処理について説明する。なお、本
シリアルプリンタの印字ヘッドは64個の印字素子が縦
に配置されており、印字ヘッドの一回の走査で64ライ
ンの印字を行うことができるようになっている。
【0053】16ライン分の印刷データをメインメモリ
3から抽出する(S31)と、データ種別判断手段31
が、線画データか描画データかを判断し(S32)、線
画データであれば、文字展開手段35が、フォントメモ
リ6から読み出したフォントと、線画データ用のマスク
パターンとを用いて縦横4倍の解像度の印字ドットパタ
ーンに変換し(S33)、描画データであればイメージ
展開手段32が描画データ用のマスクパターンを用いて
縦横4倍の解像度の印字ドットパターンに変換し(S3
4)、16ライン分のすべての印刷データについて上記
S32ないしS33の処理が終了したと判定されるまで
(S35)、上記S32ないしS33を繰り返して、こ
の結果、64ライン分の印字ドットパターンが完成され
ると、プリンタエンジン43へ上記印字ドットパターン
が転送されて、印字ヘッドが移動しながら64ライン分
の印字出力を行う(S36)。
【0054】なお、シリアルプリンタの場合、上記のよ
うに印字ヘッドに縦に配置された複数の印字素子が水平
に往復運動しながら複数ラインずつ印字を行うため、印
刷イメージを一旦作成した後に、印字ヘッドに配置され
た印字素子の数に合わせて、印字するデータの再配列を
行う必要があったが、本シリアルプリンタの場合、イメ
ージ展開手段32および文字展開手段35において上記
のデータの再配列も同時に行うようにすれば、データ再
配列手段34を省略することも可能である。
【0055】以上で説明したように、本実施例において
は、データ種別判断手段31が、印刷データを線画デー
タおよび描画データのいずれかに分類し、印刷データを
プリンタエンジンの印字解像能力に合わせて印字ドット
パターンに変換する際に、上記の分類に従って、それぞ
れ異なるマスクパターンを用いて印字ドットパターンを
生成する。このとき用いられるマスクパターンが、描画
データに対しては、印字の際に尾引き等により印字部分
の面積が拡大しないように形成されていることにより、
線画データ部分のコントラストを劣化させずに、描画デ
ータ部分の濃度変化を忠実に印字することが可能とな
る。また、プリンタコントローラやプリンタエンジン等
のハードウェア構成をほとんど変更せずに、ソフトウェ
アの変更のみで印字品位の劣化を防止することが可能と
なっている。
【0056】本発明の参考例について図10ないし図1
5に基づいて説明すれば、以下の通りである。尚、説明
の便宜上、前記の各実施例と同様の機能を有する部分に
は同一の符号を付記し、その詳細な説明を省略する。
【0057】図10は、本参考例における印字出力装置
としてのプリンタが備える制御系の概略構成を示すブロ
ック図である。同図に示すように、本プリンタは、入力
・編集された印刷データを格納するメインメモリ3から
印刷データを取り出し、ドットからなる印刷イメージに
展開するイメージ展開手段42(イメージ生成手段)
と、この印刷イメージを一旦格納する印刷イメージメモ
リ47と、上記印刷イメージの各ドットをプリンタエン
ジン43の解像度に合わせた印字ドットパターンに拡張
するデータ再配列手段44(ドット分類手段・印字調整
手段)と、このデータ再配列手段44がドットの拡張を
行う際に用いるマスクパターンが格納されているマスク
パターンメモリ45とを備えている。
【0058】ここで、上記の構成における印字動作の流
れについて、図13に示すフローチャートを参照しなが
ら説明する。
【0059】まず、入力・編集されてメインメモリ3に
格納されている印刷データを、メインメモリ3から取り
出す(S41)。次に、イメージ展開手段42が、上記
印刷データを展開してドットからなる印刷イメージを作
成し、印刷イメージメモリ47へ格納する(S42)。
【0060】続いて、プリンタエンジン43における1
回の印字動作で印字される範囲の印刷イメージを、上記
印刷イメージメモリ47から抽出する(S43)。次
に、データ再配列手段44が、抽出された印刷イメージ
の1ドット毎に後に詳述するマスクパターンを適用する
ことによって、プリンタエンジン43の印字解像能力に
合わせた印字ドットパターンを作成し(S44)、この
印字ドットパターンをプリンタバッファ13へ転送して
プリンタエンジン43において記録紙への印字を行う
(S45)。
【0061】以上が、本プリンタにおける印字動作の大
まかな流れであるが、上記S44におけるデータ再配列
手段44の動作の詳細について、図13においてS44
の詳細を示すS44aないしS44eを参照しながら、
以下に説明する。尚、ここでは、上記イメージ展開手段
42によって作成されて印刷イメージメモリ47に一旦
格納された印刷イメージの解像度が4ドット/mmであ
り、プリンタエンジン43の印字解像能力が16ドット
/mmであるとする。
【0062】この場合、この印字解像能力に合わせて、
印刷イメージの各ドットを、縦4ドット×横4ドットの
16ドットに置き換えて印字データを作成することにな
るが、本参考例のプリンタでは、1ドットの印字ドット
を単に16ドットの印字ドットに置き換えるのではな
く、縦4ドット×横4ドットに対応する数種類のマスク
パターンをマスクパターンメモリ45に予め格納してお
き、このマスクパターンを使い分けて印字データを作成
する。
【0063】ここでは、図11(a)および(b)にそ
れぞれ示すような、2種類のマスクパターンが用意され
ているものとする。同図(a)に示す第1のマスクパタ
ーンは、1ドットを単純に縦4ドット×横4ドットの計
16ドットの印字ドットに置き換えるためのマスクパタ
ーンである。また、同図(b)に示す第2のマスクパタ
ーンは、1ドットを置き換える縦4ドット×横4ドット
の内、印字素子が記録紙に対して移動する方向が図中に
おいて水平方向右側である場合、最も右端の列に属する
4ドットを非印字ドットとし、他の12ドットを印字ド
ットとするマスクパターンである。
【0064】今、本プリンタが、64個の印字素子を有
する印字ヘッドが記録紙に対して水平方向右側へ移動し
ながら印字を行うプリンタエンジンを備えたシリアルプ
リンタであるとすると、データ再配列手段44は、前記
したS43において1回の印字動作で印字される16ラ
イン分の印刷イメージを印刷イメージメモリ47から読
み出して、前記S44で、この印刷イメージの各ドット
を、縦4ドット×横4ドットに拡張することとなる。
【0065】このS44における動作をS44aないし
S44eを参照しながら、以下に詳細に説明する。ま
ず、上記の16ライン分の印刷イメージにおける1つの
ドット(以下、該当ドットと表記する)に注目する(S
44a)。データ再配列手段44は、印刷イメージメモ
リ47を参照することにより、拡張しようとしている該
当ドットに対して、印字素子が記録紙に対して移動する
方向に隣接しているドットが、印字ドットであるか否か
を調べる(S44b)。この結果、隣接するドットが印
字ドットである場合は、マスクパターンメモリ45から
前記した第1のマスクパターンを選びだし、一方、隣接
するドットが非印字ドットである場合は、第2のマスク
パターンを選びだす(S44c)。
【0066】選び出したマスクパターンを用いて、該当
ドットを縦4ドット×横4ドットの印字ドットパターン
に拡張する(S44d)。すなわち、印字素子が移動す
る方向に隣接するドットが印字ドットである場合には、
該当ドットは、図11(a)に示すような、縦4ドット
×横4ドットの計16ドットの印字ドットの集まりであ
る印字ドットパターンに拡張され、実際に印字を行った
際に尾引き等のドット歪みが発生したとしても、歪みが
及ぶ範囲も印字ドットであるため、歪みが塗り潰される
ことにより画質には影響を与えず、むしろドットとドッ
トとの隙間を埋める効果を持つ。
【0067】一方、隣接するドットが非印字ドットであ
る場合には、該当ドットは、図11(b)に示すよう
な、印字素子が移動する方向である最も右側の列に属す
る4ドットが非印字ドットで、他の12ドットが印字ド
ットである縦4ドット×横4ドットの計16ドットの印
字ドットパターンに拡張され、該当ドットに隣接する非
印字ドットに最も近い列が印字されないため、ドット歪
みが隣接ドット側へ及ぶことが防止され、画質の劣化を
抑止することができる。
【0068】上記S44aないしS44dの動作を、1
6ライン分のすべてのドットに対して終了すれば(S4
4e)、S44に続くS45へ移行して、前記したよう
に記録紙への印字を実行する。このように、選び出した
マスクパターンに応じて、印刷イメージにおける1ドッ
トが、縦4ドット×横4ドットの計16ドットの印字ド
ットパターンに拡張され、16ライン分の印刷イメージ
から、プリンタエンジンの印字解像能力に合わせて64
ライン分の印字ドットパターンが作成されて、記録紙へ
の印字が行われると、再び前記S41へ制御が戻り、次
の16ライン分の印刷イメージがメインメモリ3から抽
出されて、上記した動作を繰り返す。
【0069】上記では、印字素子が移動する方向に隣接
するドットが印字ドットか非印字ドットかによって、2
種類のマスクパターンを使い分ける例を説明したが、別
のマスクパターンの適用例を図12(a)ないし(p)
を参照しながら以下に説明する。
【0070】この例では、該当ドットの上下左右の4方
向にそれぞれ隣接するドットが印字ドットおよび非印字
ドットのいずれであるかによって、同図(a)ないし
(p)に示すような16種類のマスクパターンが用意さ
れ、マスクパターンメモリ45に予め格納されている。
【0071】例えば、同図(a)に示すマスクパターン
は、上下左右に隣接するドットがすべて印字ドットであ
るドットを拡張する場合に用いられ、同図(b)に示す
マスクパターンは、上方向に隣接するドットが非印字ド
ットであり、その他の方向に隣接するドットが印字ドッ
トであるドットに用いられる。また、同図(h)に示す
マスクパターンは、右方向に隣接するドットが印字ドッ
トで、その他の方向に隣接するドットが非印字ドットで
あるドットを拡張する場合に用いられる。また、同図
(p)に示すマスクパターンは、上下左右に隣接するド
ットがすべて非印字ドットであるドットに適用される。
【0072】すなわち、上下左右の4方向においてそれ
ぞれ隣接するドットが非印字ドットである場合、この非
印字ドットに最も近い列あるいは行に属する4ドットを
非印字ドットとし、その他は印字ドットとして拡張する
ように、マスクパターンが用意されている。
【0073】データ再配列手段44は、印刷イメージメ
モリ47から取り出した印刷イメージにおける、ある1
つのドットを拡張する際に、まず、印刷イメージメモリ
7を参照して上記ドットの上下左右の4方向に隣接する
ドットが印字ドットおよび非印字ドットのいずれである
かをそれぞれ調べる。この結果に基づいて、マスクパタ
ーンメモリ45から、上述の16種類のマスクパターン
の1つを取り出して、上記の1つのドットを縦4ドット
×横4ドットの16ドットに拡張し、プリンタバッファ
13へ格納する。
【0074】このように、上下左右の4方向に隣接する
ドットが印字ドットであるか否かに対応して用意された
マスクパターンを使用して、プリンタエンジン43の印
字解像能力に合わせて印刷イメージのドットを拡張する
ことにより、上下左右の4方向へのドット歪みに対応す
ることが可能となり、印字ドットのにじみなどをさらに
効果的に補正することができる。
【0075】以上のように、本参考例の構成において
は、データ再配列手段34が、印刷イメージの解像度を
プリンタエンジン43の印字解像能力に合わせた印字ド
ットパターンを作成する際に、印刷イメージの各印字ド
ットが、印字ドットに隣接する行あるいは列は印字ドッ
トとなるように、また、非印字ドットに隣接する行ある
いは列は非印字ドットとなるように予め用意されたマス
クパターンを用いることによって、印字ドットパターン
に拡張される。
【0076】これにより、印刷イメージにおける印字ド
ットどうしの隙間が埋まるように、また印字ドットと非
印字ドットとが隣合う箇所では、印字ドットの歪みが生
じても、非印字ドット側へ印字部がはみ出さないよう
に、印字ドットパターンが作成される。この結果、印字
のコントラストを低下させることなく、且つ、ドット歪
みによる印字面積の変化を防止して、印刷画質の劣化を
抑止することができるという効果を奏する。
【0077】また、プリンタエンジン43の印字ヘッド
が、通電することにより発熱する印字素子を備えている
場合は、図14に示すように、前記で図10に示した構
成に追加して、各印字素子の印字履歴を記憶する印字履
歴テーブル46を備え、印字履歴に基づいて印字素子へ
の通電時間を変化させる構成としても良い。以下に、こ
の構成についてさらに詳しく説明する。
【0078】上記印字履歴テーブル46は、各印字素子
ごとに、4回前までの印字履歴を記憶している。この印
字履歴とは、各印字素子が対応したドットが印字ドット
および非印字ドットのいずれであったか、および、各印
字素子が対応したドットに対して、印字素子が移動する
方向に隣合うドットが、印字ドットおよび非印字ドット
のいずれであったかの情報を含んでいる。
【0079】図15は、上記の印字履歴に基づいて制御
される印字素子への通電時間を示しす説明図である。同
図において、×印が示されている欄は、該当する回にお
いて印字素子が対応したドットが非印字ドットであった
ことを示している。また、丸印が示されている欄は、該
当する回において印字素子が対応したドットが印字ドッ
トであり、且つ、印字素子が移動する方向において隣合
うドットが印字ドットであったことを示している。さら
に、二重丸が示されている欄は、該当する回において印
字素子が対応したドットが印字ドットであり、且つ印字
素子が移動する方向において隣合うドットが非印字ドッ
トであったことを示している。
【0080】また、上に「NOW」と表記した欄に示し
た丸印および二重丸は、今回印字するドットに対して、
上記と同様に、印字素子が移動する方向において隣合う
ドットが、印字ドットおよび非印字ドットのいずれであ
るかを示している。
【0081】また、最も右側の欄にそれぞれ示されてい
るのは、これらの印字履歴に応じて設定される通電時間
をパルス幅で示したものである。例えば、前回が非印字
ドットであり、さらにその前回が印字ドットで且つ前記
の方向に隣接するドットが印字ドットであった印字素子
において、今回印字する印字ドットに前記の方向に隣接
するドットが印字ドットである場合は、この印字素子へ
の通電時間はT7で示されるパルス幅となる。また、例
えば、上記の印字素子と印字履歴が等しい印字素子にお
いて、今回印字する印字ドットに前記の方向に隣接する
ドットが非印字ドットである場合は、通電時間はT5で
示されるパルス幅となる。
【0082】また、同図から明らかなように、前回の印
字からの経過時間が短いほど通電時間は短くなるように
設定され、また、印字履歴が同じ条件であっても、印字
素子が移動する方向において隣接するドットが印字ドッ
トである場合に比較して、隣接するドットが非印字ドッ
トである場合の方が、通電時間は短くなるように設定さ
れる。これにより、尾引きによるドット歪みが印字面積
に及ぼす影響をより効果的に抑制することができ、印刷
品位の劣化をさらに抑止することが可能となるという効
果を奏する。
【0083】なお、図示した通電時間は、説明の便宜
上、「T1」、「T2」のようにパルス幅を用いて表現
しているが、各印字履歴に対応する通電時間の間には比
例関係等の特別な関係が成立するとは限らず、プリンタ
の特性等の様々な条件に応じて通電時間を適切に設定す
れば良い。
【0084】なお、上記の各実施例は本発明を限定する
ものではなく、発明の範囲内で種々の変更が可能であ
る。例えば、種類の異なるデータとして、写真や絵等の
描画データと文字等の線画データとを例に挙げて説明し
たが、この2種類に限る必要はない。また、印字履歴テ
ーブルによって印字素子の通電時間を制御する方法につ
いて説明したが、この他にも、異種のデータが同じ印字
ライン上にある場合は、それぞれを2度打ちするような
方法によっても良い。また、前記したマスクパターンに
ついても、図示したパターンに限定するものではなく、
プリンタの印字素子の構成等に合わせて種々のパターン
を作成することができる。
【0085】
【発明の効果】以上のように、本発明の請求項1記載の
印字出力装置は、印刷イメージを構成するドットを、少
なくとも、コントラスト重視のドットと面積重視のドッ
トとの2種類に分類するドット分類手段と、入力された
印刷データをプリンタエンジンの解像度に合わせて複数
のドットからなる印字ドットパターンに変換するための
線画データ用と描画データ用との各マスクパターンを格
納しているマスクパターンメモリと、上記印刷イメージ
を構成するドットのそれぞれを、上記ドット分類手段の
分類結果に対応して、コントラスト重視のドットの場合
には線画データ用マスクパターンを使用し、面積重視の
ドットの場合には描画データ用マスクパターンを使用す
ることにより、印字ドットと非印字ドットとを組み合わ
せた、複数のドットからなる印字ドットパターンに変換
する印字調整手段とを備えている構成である。これによ
り、印字ドットパターンの印字ドットと非印字ドットと
の割合や配置によって印字部分の面積が調整され、たと
えドット歪みが生じたとしても、コントラスト重視のド
ットに対応する部分のコントラストを劣化させることな
く、面積重視のドットに対応する部分においても印字品
位が劣化することを防止できるという効果を奏する。
【0086】
【0087】
【0088】
【0089】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の前提例におけるラインプリンタ(印字
出力装置)の概略構成を示すブロック図である。
【図2】上記ラインプリンタの表示手段において表示さ
れる印刷メニュー画面の一例を示す説明図である。
【図3】上記印刷メニュー画面において使用者が優先画
質設定コマンドを選択し、さらに「3:設定画面へ」を
選択した場合に表示される画質設定画面の一例を示す説
明図である。
【図4】上記ラインプリンタにおける前段階処理の手順
を示すフローチャートである。
【図5】上記ラインプリンタにおいて前段階処理が終了
した印刷データをプリンタエンジンで印字出力する処理
の手順を示すフローチャートである。
【図6】印字素子への通電時間を示す説明図であり、同
図(a)は従来の印字出力装置において印字履歴に基づ
いて決定される通電時間を示し、同図(b)は、上記ラ
インプリンタにおいてデータの種類と印字履歴に基づい
て決定される通電時間を示す。
【図7】本発明の一実施例におけるシリアルプリンタ
(印字出力装置)の概略構成を示すブロック図である。
【図8】上記シリアルプリンタにおいて行われるドット
パターンの変換を示す模式図であり、同図(a)は変換
前のドットパターンを示す模式図、同図(b)は線画デ
ータ用のマスクパターンを示す模式図、同図(c)は描
画データ用のマスクパターンを示す模式図、同図(d)
および(e)は変換後のドットパターンを示す模式図、
同図(f)および(g)は変換後のドットパターンを印
字した結果を示す模式図である。
【図9】上記シリアルプリンタにおいて前段階処理が終
了した印刷データをプリンタエンジンで印字出力する処
理の手順を示すフローチャートである。
【図10】本発明の参考例におけるプリンタ(印字出力
装置)が備える制御系の概略構成を示すブロック図であ
る。
【図11】同図(a)および(b)は、上記プリンタが
備えるマスクパターンメモリに格納されているマスクパ
ターンの例を示す説明図である。
【図12】同図(a)ないし(p)は、上記マスクパタ
ーンメモリに格納されているマスクパターンの他の例を
示す説明図である。
【図13】上記プリンタにおける印字動作の流れを示す
フローチャートである。
【図14】上記プリンタの制御系の他の例の概略構成を
示すブロック図である。
【図15】上記プリンタにおいて、印字履歴に基づいて
設定される印字素子への通電時間を示す説明図である。
【符号の説明】
9 データ種別判断手段(ドット分類手段・データ種
別分類手段) 10 印字履歴テーブル(印字履歴記憶手段) 11 プリンタコントローラ(印字調整手段) 31 データ種別判断手段(ドット分類手段・データ
種別分類手段) 32 イメージ展開手段(印字調整手段) 35 文字展開手段(印字調整手段) 44 データ再配列手段(印字調整手段)
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平2−25343(JP,A) 特開 平5−167842(JP,A) 特開 昭63−180273(JP,A) 特開 昭61−82577(JP,A) 特開 昭61−20471(JP,A) 特開 平5−191642(JP,A) 特開 昭63−268668(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B41J 2/36 B41J 2/485 H04N 1/40

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】印刷データからドットで構成される印刷イ
    メージを生成するイメージ生成手段と、ドットを印字す
    ための発熱する印字素子を有するプリンタエンジン
    を備えた印字出力装置において、 印刷イメージを構成するドットを、少なくとも、コント
    ラスト重視のドットと面積重視のドットとの2種類に分
    類するドット分類手段と、入力された印刷データをプリンタエンジンの解像度に合
    わせて複数のドットからなる印字ドットパターンに変換
    するための線画データ用と描画データ用との各マスクパ
    ターンを格納しているマスクパターンメモリと、 上記印刷イメージを構成するドットのそれぞれを、上記
    ドット分類手段の分類結果に対応して、コントラスト重
    視のドットの場合には線画データ用マスクパターンを使
    用し、面積重視のドットの場合には描画データ用マスク
    パターンを使用することにより、印字ドットと非印字ド
    ットとを組み合わせた、複数のドットからなる印字ドッ
    トパターンに変換する 印字調整手段とを備えていること
    を特徴とする印字出力装置。
  2. 【請求項2】入力された印刷データよりも高解像度の印
    字データを、複数の発熱する印字素子が配列された印字
    ヘッドの移動により出力するようにした印字出力装置に
    おいて、 印刷データを入力する入力手段と、 入力手段より入力された印刷データが線画データか描画
    データかを判断するデータ種別判断手段と、 入力された印刷データを複数のドットからなる印字ドッ
    トパターンに変換するための線画データ用と描画データ
    用との各マスクパターンを格納しているマスクパターン
    メモリと、 前記データ種別判断手段による判断結果が線画データで
    ある場合に、印刷データを線画データ用マスクパターン
    を用いて印字ドットパターンに変換する一方、描画デー
    タである場合に、印刷データを描画データ用マスクパタ
    ーンを用いて印 字ドットパターンに変換する印字調整手
    段とを備えている ことを特徴とする印字出力装置。
  3. 【請求項3】上記の線画データ用および描画データ用の
    マスクパターンは、印刷データの1ドットを複数のドッ
    トに変換するものであり、描画データ用のマスクパター
    ンは、線画データ用のマスクパターンよりも、印字ヘッ
    ドの移動方向におけるドット数が少なくなるように変換
    するものであることを特徴とする請求項2に記載の印字
    出力装置。
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