JP3071475B2 - 静電写真用トナー - Google Patents

静電写真用トナー

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JP3071475B2
JP3071475B2 JP3013055A JP1305591A JP3071475B2 JP 3071475 B2 JP3071475 B2 JP 3071475B2 JP 3013055 A JP3013055 A JP 3013055A JP 1305591 A JP1305591 A JP 1305591A JP 3071475 B2 JP3071475 B2 JP 3071475B2
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信一 倉本
基 折原
登茂枝 萩原
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】 カラー静電写真用トナーに関
する。
【0002】
【従来の技術】カラー静電写真用トナーとして、従来よ
り種々の顔料・染料が使用されている。ところが、顔料
は耐光性などは良いものの、鮮明な色調が得られない、
透明性が不足しており、OHPの透過性・色を重ね合わ
せたときの色再現性が悪いなどの問題が、一方染料は色
調・透明性に優れるものの耐光性が悪い、保存中に染料
が移行し、画像がにじんだり、フィルムなどと接触させ
ておくとフィルムが汚れる等の問題を有している。これ
らの問題点の解決方法として高分子染料がある。特開昭
62−245268号公報にはビスフェノール型染料を
ポリエステル骨格に導入した高分子染料が、特開昭63
−85644号公報にはビニル基を有するアゾ染料を重
合させた高分子染料が、特開平1−147472号公
特開平1−147476号公報特開平1−161
362号公報、特開平1−161363号公報、特開平
1−161364号公報、特開平1−161365号公
特開平1−164956号公報、特開平1−164
957号公報、特開平1−164958号公報、特開平
1−164959号公報特開平1−173056号公
報、特開平1−173057号公報、特開平1−173
058号公報、特開平1−173059号公報、 特開平
1−173060号公報特開平1−173064号公
報、特開平1−173065号公報、特開平1−173
066号公報、特開平1−173067号公報、特開平
1−173068号公報特開平2−2576号公報
ローダニン染料が付加した高分子染料記載されてい
が、いずれも染料が特殊で、得られた高分子染料もか
なり高価なものとなるという問題があった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、顔料が持っ
ている耐光性や非移行性と、染料が持っている鮮明な色
調や透明性を合わせ持つカラー静電写真用トナーを安価
に提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、側鎖基にアミ
ノ基、またはヒドロキシ基を有し、かつ全重合単位の1
00重量部当たり少なくとも次の一般式(I)又は(I
I)
【0005】
【化3】
【0006】
【化4】 〔但し、Xは−N 2、−OHを表わし、ここでY=C2
nH4nOHであり、R1=H、CH3であり、R2=CH
3、C25であり、n=2、3であり、m=0〜2であ
る〕で示される重合単位を3重量部以上含む重合体と、
反応性のジクロロトリアジン基、モノクロロトリアジン
基、アミノアポキシド基、モノ−(m’−カルボキシピ
リジウム)−トリアジン基、2,4,5−トリハロゲノ
ピリミジン基、2,3−ジクロロキノキサリン基、モノ
フルオロトリアジン基、4,5−ジクロロ−6−メチル
−2−メチルスルホニルピリミジン基、1,4−ジクロ
ロフタラジン基、クロロベンゾチアゾール基、スルファ
トエチルスルホン基、β−クロロエチルスルホン基、
2,5−ジクロロ−6−ピリダゾン基、α−ブロモアク
リロイルアミド基又はα,β−ジブロモプロピルアミド
基を有する反応性染料とを反応させて得られた着色剤を
含有することを特徴とする静電写真用トナー。
【0007】 本発明に使用されるアミノ基を有する重合
体としては、アミノスチレン、t−ブチルアミノエチル
アクリレート、t−ブチルアミノエチルメタクリレート
などのアミノ性基を有する単量体からなる重合体もしく
は共重合体がある。また、スチレン重合体、スチレン共
重合体をクロロメチル化してさらにアミンと反応させ、
ビニルベンジルアルキルアンモニウム共重合体しても
良いし、ポリエチレンイミンやポリビニルアミンなどの
重合体を使用しても良い。本発明に使用されるヒドロキ
シ基を有する重合体としては、ヒドロキシスチレン、2
−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシエチ
ルメタクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレー
ト、2−ヒドロキシプロピルメタクリレートから成る重
合体もしくは共重合体がある。また、バインダー樹脂と
の相溶性を上げるために、スチレン、α−メチルスチレ
ン、ジビニルベンゼンなどのスチレン系単量体、メチル
アクリレート、メチルメタクリレート、エチルアクリレ
ート、エチルメタクリレート、n−ブチルメタアクリレ
ート、i−ブチルメタアクリレ−ト、t−ブチルメタア
クリレ−ト、ヘキシルアクリレート、シクロヘキシルア
クリレート、オクチルアクリレート、2−エチルヘキシ
ルアクリレートなどのアクリレート、メタクリレートの
アルキルエステル系単量体体、との共重合体としても良
い。塩基性基を有する単量体の量が少ないと、着色力が
少ない、水に対し難溶となり酸性染料との反応が進行し
にくいなどの問題があり、そのため、塩基性基を有する
単量体の量は、単量体全体を100重量部とすると、3
重量部以上、好ましくは5重量部以上が適当である。こ
れらの重合体は溶液重合によって作ることができる。
【0008】 本発明の反応性染料は、水溶性で、ヒドロ
キシル基またはアミノ基と急速にかつ高収率で反応する
ものが適当で、一般に繊維工業において広汎に使用され
ている種類のものである。それらの染料はアンスラキノ
ン、モノアゾ染料、ジアゾ染料、フタロシアニン、アゾ
(18)アニュレン、ホルマザン銅コンプレックス、ト
リフェノジオキサジン等のように水に可溶性の発色団を
含み、この発色団にはジクロロトリアジン、モノクロロ
トリアジン、ジクロロキノキサリン、アミノエポキシ
ド、モノ−(m’−カルボキシピリジニウム)−トリア
ジン、2,4,5−トリハロゲノピリミジン、2,4−
ジクロロピリミジン、2,3−ジクロロキノキサリン、
モノフルオロトリアジン、4,5−ジクロロ−6−メチ
ル−2−メチルスルホニルピリミジン、1,4−ジクロ
ロフタラジン、クロロベンゾチアゾール、スルファトエ
チルスルフォン、β−クロロエチルスルホン、4,5−
ジクロロ−6−ピリダゾン、α−プロモアクリロイルア
ミド、α、β−ジブロモプロルアミド等のような反応
基を共有結合している。適当な染料の例には、レパフィ
クスブリリアントイエローE−GA、レパフィクスイエ
ローE2RA、レパフィクスブリリアントレッドE6B
A、及びレパフィクスブリリアントブルーEFFA(Ba
yer社製);プロシオンターキュオイズPA、プロシオ
ンターキュオイズHA、プロシオンターキュオイズH−
5G、プロシオンターキュオイズH−7G、プロシオン
レッドMX−5B、プロシオンレッドMX8BGNS、
プロシオンレッドG、プロシオンイエローMX−8G、
プロシオンブラックH−EXL、プロシオンブラックP
−N、プロシオンブルーMX−R、プロシオンブルーM
X−4GD、プロシオンブルーMX−G及びプロシオン
ブルーMX−2GN(ICI社製);チバクロンレッドF
−B、チバクロンブラックBG、ラナゾールブラック
B、ラナゾールレッド5B、ラナゾールレッドB、及び
ラナゾールイエロー4G(Ciba-Geigy社製);バシレン
ブラックP−BR、バシレンイエローEG、バシレンブ
リリアントイエローP−3GN、バシレンイエローM−
6GD、バシレンブリリアントレッドP−3B、バシレ
ンスカ−レッドE−2G、バシレンレッドE−B、バシ
レンレッドE−7B、バシレンレッドM−5B、バシレ
ンブルーE−R、バシレンブリリアントブルーP−3
R、バシレンブラックP−BR、バシレンターキュオイ
ズブルーP−GR、バシレンターキュオイズM−2G、
バシレンターキュオイズE−G及びバシレングリーンE
−6B(BASF社製);スミフィックスターキュオイズブ
ルーG、スミフィックスターキュオイズブルーH−G
F、スミフィックスブラックB、スミフィックスブラッ
クH−BG、スミフィックスイエロー2GC、スミフィ
ックススプラスカーレット2GF及びスミフィックスレ
ッド5F(住友化学社製)等がある。反応性染料と樹脂
との反応は水中で4〜24時間で、場合により適宜加熱
などを行なう。N−ビニルピロリドン、アクリロニトリ
ルなどの有機溶媒中で反応を行ってもよい。
【0009】 本発明に使用されるバインダー樹脂として
は、公知のトナー用の樹脂を使用することができる。例
えば、ポリスチレン、ポリp−クロルスチレン、ポリビ
ニルトルエン等のスチレン及びその置換体の単重合体、
スチレン−p−クロルスチレン共重合体、スチレン−プ
ロピレン共重合体、スチレン−ビニルトルエン共重合
体、スチレン−アクリル酸メチル共重合体、スチレン−
アクリル酸エチル共重合体、スチレン−アクリル酸ブチ
ル共重合体、スチレン−メタクリル酸メチル共重合体、
スチレン−メタクリル酸エチル共重合体、スチレン−メ
タクリル酸ブチル共重合体、スチレン−α−クロルメタ
クリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリロニトリル
共重合体、スチレン−ビニルメチルエーテル共重合体、
スチレン−ビニルメチルケトン共重合体、スチレン−ブ
タジエン共重合体、スチレン−イソプレン共重合体、ス
チレン−マレイン酸共重合体、スチレン−マレイン酸エ
ステル共重合体等のスチレン系共重合体、ポリエチルメ
タクリレート、ポリブチルメタクリルレート、ポリ塩化
ビニル、ポリ酢酸ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレ
ン、ポリウレタン、ポリアミド、ポリエステル樹脂、エ
ポキシ樹脂、ポリビニルチラール、ポリアクリル酸樹
脂、ロジン、変成ロジン、デルペン樹脂、フェノール樹
脂、脂肪族または脂肪族炭化水素樹脂、芳香族系石油樹
脂、塩素化パラフィン、ラフィンワックスなどが単独
あるいは混合して使用することができる。
【0010】 また更に本発明のトナーは、より効率的な
帯電付与を与えるために、少量の極性制御剤、例えば染
顔料、荷電制御剤などを含有してもよいが、本発明の効
果を阻害しないように、極性制御剤は、無色または淡色
のものを使用することが好ましい。極性制御剤として
は、例えばモノアゾ染料の金属錯塩、ニトロフミン酸及
その塩、サリチル酸、ナフトエ酸、ジカルボン酸及び
それらの誘導体のCo、Cr、Fe等の金属錯体、スル
ホン化した銅フタロシアニン顔料、ニトロ基、ハロゲン
を導入したスチレンオリゴマー、塩素化パラフィン、メ
ラミン樹脂等がある。また必要に応じて、コロイダルシ
リカ、酸化チタン、酸化アルミニウム等の金属酸化物微
粉末の流動化剤や、炭化ケイ素等の研磨剤、脂肪酸金属
塩などの滑剤などを含有させてもよい。
【0011】 本発明のトナーは1成分系現像剤として、
またキャリアと混合して2成分系現像剤として、いずれ
でも使用することが可能である。2成分系現像剤として
使用する場合には、キャリアは従来から公知のものが使
用できる。例えば、粒子が20〜200μm程度の鉄
粉、ニッケル粉、フェライト粉、マグネタイト粉、ガラ
スビーズ、或は、これらを芯材とし、その表面にフッ素
系樹脂、シリコーン樹脂、スチレン系樹脂、アクリル系
樹脂などの樹脂を被覆したものが使用できる。
【0012】
【実施例】〔製造例1〕 窒素置換した重合フラスコにトルエン500g取り、
オイルバス上で80℃に加熱した。スチレン100g、
n−ブチルメタアクリレート20g、アミノスチレン2
0g、過酸化ベンゾイル1.5gを滴下ロートで1時間
にわたって滴下した。滴下後6時間重合しメタノール中
に重合物を析出・精製した。得られた樹脂50gと15
gのレバフィックスブリリアントレッドE6BAを50
0gの水に溶解し、常温で18時間撹拌した。これをエ
ーテルで再沈、精製、乾燥し高分子染料を得た。
【0013】 〔製造例2〕 ポリアミン樹脂50gと20gのスミフィックスイエロ
ー2GCを500gの水に溶解し、常温で18時間撹拌
した。これをエーテル再沈、精製、乾燥し高分子染料を
得た。
【0014】 〔実施例1〕 ポリエステル樹脂 100重量部 (軟化点 90℃) 製造例1の高分子染料 30重量部 ボントロンE−84(荷電制御剤;オリエント化学) 3重量部 上記原材料をヘンシェルミキサーで混合した後、3本ロ
ールミルで混練冷却した。混練物を粗粉砕し、さらに
ジェット粉砕機で粉砕、風力分級機により、平均粒径1
0.8μのトナーを得た。上記トナー100重量部に疎
水性シリカ微粉子(R972;日本エアロジル)1重量
部を加え、ヘンシェルミキサーで混合した。さらにシリ
コン樹脂コートキャリヤーと混合し、2成分現像剤を作
製しFT6550(リコー社製)で複写画像を得た。鮮
やかな赤色を示し、画像を2週間直射日光に暴露させた
が、退色・変色は見られなかった。またOHPフィルム
に画像を形成し、投影したところ鮮やかな赤色を示し
た。
【0015】 〔実施例2〕 スチレン/n−ブチルメタクリレート共重合体 100重量部 (軟化点 95℃) 製造例2の高分子染料 12重量部 ボントロンE−84(荷電制御剤;オリエント化学) 4重量部 上記原材料を実施例と同様に混練トナーを作成し、画像
評価を行なった。鮮やかな黄色を示し、画像を2週間直
射日光に暴露させたが、退色・変色は見られなかった。
またOHPフィルムに画像を形成し、投影したところ鮮
やかな黄色を示した。
【0016】 〔比較例1〕 ポリエステル樹脂 100重量部 (軟化点 90℃) ローダミン6G 3重量部 ボントロンE−84(荷電制御剤;オリエント化学) 2重量部 上記原材料を実施例と同様に混練トナーを作成し、鮮や
かな赤色画像が得られ、またOHPフィルムに画像を形
成し投影したところ鮮やかな赤色を示した。しかし、画
像を2週間直射日光に暴露させたが、退色・変色が著し
かった。
【0017】 〔比較例2〕 ポリエステル樹脂 100重量部 (軟化点 90℃) ローダミン6Gレーキ 3重量部 ボントロンE−84(荷電制御剤;オリエント化学) 2重量部 上記原材料を実施例と同様に混練トナーを作成し、画像
評価を行なった。鮮やかな赤色を示し、画像を2週間直
射日光に暴露させたが、退色・変色が見られなかった。
しかし、OHPフィルムに画像を形成し、投影したとこ
ろ黒ずんだ赤色しか得られなかった。
【0018】
【発明の効果】本発明のトナーを使用することにより、
耐光性が優れ、重ね合わせ時に着色剤が移行しない、鮮
明な色調で透明性がよく、OHPでの色再現性、色を重
ね合わせたときの色再現性がよい、カラー静電写真用ト
ナーを安価に提供できる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平1−164956(JP,A) 特開 平1−164958(JP,A) 特公 昭47−32768(JP,B1) 特公 昭48−25665(JP,B1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03G 9/08 - 9/09

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 側鎖基にアミノ基、またはヒドロキシ基
    を有し、かつ全重合単位の100重量部当たり少なくと
    も次の一般式(I)又は(II) 【化1】 【化2】 〔但し、Xは−N 2、−OHを表わし、ここでY=C2
    nH4nOHであり、R1=H、CH3であり、R2=CH
    3、C25であり、n=2、3であり、m=0〜2であ
    る〕で示される重合単位を3重量部以上含む重合体と、
    反応性のジクロロトリアジン基、モノクロロトリアジン
    基、アミノアポキシド基、モノ−(m’−カルボキシピ
    リジウム)−トリアジン基、2,4,5−トリハロゲノ
    ピリミジン基、2,3−ジクロロキノキサリン基、モノ
    フルオロトリアジン基、4,5−ジクロロ−6−メチル
    −2−メチルスルホニルピリミジン基、1,4−ジクロ
    ロフタラジン基、クロロベンゾチアゾール基、スルファ
    トエチルスルホン基、β−クロロエチルスルホン基、
    2,5−ジクロロ−6−ピリダゾン基、α−ブロモアク
    リロイルアミド基又はα,β−ジブロモプロピルアミド
    基を有する反応性染料とを反応させて得られた着色剤を
    含有することを特徴とする静電写真用トナー。
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JP5092944B2 (ja) * 2008-07-03 2012-12-05 コニカミノルタビジネステクノロジーズ株式会社 静電潜像現像用トナーと画像形成方法
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