JP3071341U - クローラ装置 - Google Patents
クローラ装置Info
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 ベルトが外れにくく、かつ車体安定度の高い
クローラ装置を得る 【解決手段】 スプロケット21及びアイドラ22と、
これらの間に張り渡されたクローラベルト25と、スプ
ロケットとアイドラ間に配設された複数のトラックロー
ラとを有し、スプロケット21を回転駆動することによ
り走行自在に構成されたクローラ装置において、クロー
ラベルト25の内輪側には突出する凹状部が形成される
とともに、トラックローラは凹状部の溝部と噛合する凸
部を有する第1トラックローラ31と、前記突出する凹
状部の両側面を挟持するフランジ部を有した糸巻き状の
第2トラックローラ32とからなり、これらを交互に配
設してクローラ装置20を構成する。
クローラ装置を得る 【解決手段】 スプロケット21及びアイドラ22と、
これらの間に張り渡されたクローラベルト25と、スプ
ロケットとアイドラ間に配設された複数のトラックロー
ラとを有し、スプロケット21を回転駆動することによ
り走行自在に構成されたクローラ装置において、クロー
ラベルト25の内輪側には突出する凹状部が形成される
とともに、トラックローラは凹状部の溝部と噛合する凸
部を有する第1トラックローラ31と、前記突出する凹
状部の両側面を挟持するフランジ部を有した糸巻き状の
第2トラックローラ32とからなり、これらを交互に配
設してクローラ装置20を構成する。
Description
【0001】
本考案は、クローラ装置に関し、なお詳細には傾斜地などの走行時においてク ローラベルトの脱落を未然に防止することができるクローラ装置に関する。
【0002】
クローラ装置は不整地や軟弱地を走行する作業用車両の走行装置として広く用 いられている。クローラ装置は、図9に示すように、車体前後に設けられたスプ ロケット(駆動スプロケットとも称する)21及びアイドラ(従動スプロケット とも称する)22と、これらの間に掛け渡されたクローラベルト(履体)25と を有して構成され、通常では車体の左右に一対のクローラ装置が取り付けられて 走行体が構成されている。このような車両では、左右のスプロケットを油圧モー タ等の駆動手段15により正逆方向に任意速度で回転駆動することで左右クロー ラベルト25をそれぞれ回動させ、車体を前方、後方、カーブなど走行作動させ 、あるいはスピンターンやピボットターンなどの旋回作動ができるように構成さ れている。
【0003】 クローラ装置は、スプロケット21とアイドラ22との間のクローラベルト接 地面25bで車体を支持し、走行力を地面に伝達する必要があることから、スプ ロケット21とアイドラ22間にはクローラベルトが必要以上に撓むことがない ように、クローラベルトに作用する接地反力をベルト内面側から支持するトラッ クローラ(遊動ローラとも称する)30が複数配設されている。
【0004】 クローラベルト25の内側には、図9におけるIV−IV断面図を図4に示すよう に、ベルト内方に突出する凹状部250が形成されており、この突出する凹状部 250における溝部251の底面にスプロケット21と噛合する山形形状(25 2)が形成されている。トラックローラ30は、このように形成される突出する 凹状部250を利用し、図5または図6に示すいずれかのタイプのトラックロー ラが選択的に用いられていた。
【0005】 図5に示すタイプのトラックローラ(以下「Aタイプローラ」という)31は 、外周面の中央に凸部31bを有する円盤状のローラであり、凸部31bでクロ ーラベルトの溝部251と噛合することによりスラスト力に抗してクローラベル ト25の脱落を防止する。図6に示すタイプのトラックローラ(以下「Bタイプ ローラ」という)32は、両側にフランジ部32bを有する糸巻き状のローラで あり、両側のフランジ部32b,32bで突出する凹状部250の両側面255 ,255を挟持することによりスラスト力に抗してクローラベルト25の脱落を 防止する。
【0006】 従来のクローラ装置では、そのクローラ装置が使用される環境をどの様に捉え るかにより、複数個のトラックローラ全てについて、AタイプローラまたはBタ イプローラのいずれか一種類が選択され使用されていた。例えば、屋内で使用さ れるクローラ装置では溝部に小石等を噛み込むおそれが少ないため、Aタイプロ ーラが用いられ、屋外で使用されるクローラ装置ではBタイプローラが使用され る例や、これとは逆に屋内仕様のゴムクローラ装置では平坦面を前提としてBタ イプローラが使用され、屋外使用の鉄クローラ装置ではAタイプローラが使用さ れるなどである。
【0007】
しかしながら、トラックローラにいずれのタイプを用いるかは、単に使用環境 のみによって一義的に定められるものではなく、種々の評価項目を総合的に勘案 して定められなければならない。例えば、左右クローラ装置の片方が段差に乗り 上げて車体が傾斜したときのクローラベルトの外れにくさや、車体に作用するモ ーメントに対する安定度等も重要な評価項目であり、これらをも含めて総合的に 評価・判断し最適化する必要がある。
【0008】 具体的には、図7に、片側傾斜地において車体が傾斜した場合における(a)A タイプローラ31を使用したクローラ装置の接地状態と、(b)Bタイプローラ3 2を使用したクローラ装置の接地状態を示すように、片側傾斜地におけるクロー ラベルトの外れにくさという面では、ベルトの凹状溝部251と噛合するAタイ プローラ31を用いたクローラ装置の方が優れているといえる。
【0009】 一方、例えば高所作業車やクレーン車、地盤掘削車のように車体上に作業装置 を有する作業用車両では、作業方向および作業装置に作用する負荷の大きさに応 じて、クローラベルトの長手方向の軸廻りに車体を転倒させようとするモーメン ト(いわゆる転倒モーメント)Mが作用する。トラックローラはこのような転倒 モーメントMに抗して車体を支持する機能も有しており、車体安定度の面では、 図8に(a)Aタイプローラ31を用いたクローラ装置の転倒支点の位置と、(b)B タイプローラ32を用いたクローラ装置の転倒支点の位置とを矢印Pで示すよう に、Bタイプローラ32の方が転倒支点の間隔を広くすることができる点で優れ ているといえる。
【0010】 従って、従来クローラ装置のようにいずれか一種類のトラックローラのみを選 択的に用いることは、両タイプのローラのいずれかの優位点を犠牲にするもので あり、好ましいものではなかった。
【0011】 とくに、クローラベルトがゴム製や合成高分子材料製など傷つきやすい材質の 場合には、ベルトが外れようとしたときにベルトの側面や突出する凹状部の側面 と摺動当接して、ベルトの側方移動を機械的に規制する外れ止めを設けることが できない。このため、傾斜地での使用が想定される屋外仕様のゴムクローラ装置 ではAタイプローラを選定せざるを得ないという課題があった。
【0012】 本考案は、上記のような課題に鑑みて成されたものであり、クローラベルトの 外れ止め効果が高く、かつ、車体安定度を高めたクローラ装置を提供することを 目的とする。
【0013】
上記目的達成のため、本考案では、車体の前後に配設されたスプロケット及び アイドラと、これらの間に掛け渡されたクローラベルトと、スプロケットとアイ ドラとの間に配設されてクローラベルトに作用する接地反力を支持する複数のト ラックローラとを有し、スプロケットを駆動することによりクローラベルトを回 動させて車体を走行させるクローラ装置において、クローラベルトはベルト幅方 向の断面視においてベルト内輪側に突出する凹状部(例えば実施形態における突 出する凹状部250)を有し、トラックローラは突出する凹状部における溝部と 噛合する凸部を有する第1トラックローラ(例えば実施形態におけるAタイプロ ーラ31)と、突出する凹状部の両側面を挟持するフランジ部を有した糸巻き状 の第2トラックローラ(例えば実施形態におけるBタイプローラ32)とを備え てクローラ装置を構成する。上記構成のクローラ装置は、トラックローラとして 前述したAタイプローラとBタイプローラとの両者を備えているため、両タイプ のトラックローラいずれの特性をも犠牲にすることなく、外れ止め効果が高く、 かつ、車体安定度を高めたクローラ装置を提供することができる。
【0014】 なお、第1トラックローラと第2トラックローラとを交互に配設して、上記ク ローラ装置を構成することが好ましい。このような構成によれば、突出する凹状 部の溝部と噛合する第1トラックローラと、突出する凹状部の両側面を挟持する 第2トラックローラとが隣接して挟み合うことで、相互に他を補完し合うという 新たな相乗効果を奏することができる。従って、第1トラックローラによるクロ ーラベルトの外れ止め効果と第2トラックローラによる車体安定性の向上効果と をそれぞれ最大限引き出したうえで、さらに耐スラスト性能の高いクローラ装置 を提供することができる。なお、第1トラックローラ及び第2トラックローラの 数は任意である。
【0015】 さらに、クローラベルトが非金属製である場合には、前述したように機械的に クローラベルトを規制する外れ止めを設けることができず、片側傾斜地での使用 を考慮した場合には第1トラックローラを使用せざるを得なかった。しかし、本 考案によれば上記使用条件であっても、第1トラックローラと第2トラックロー ラとの両者を使用することができ、これにより、クローラベルトの外れ止め効果 と車体安定性の向上効果とを高い次元で併せ持つ非金属ベルト製のクローラ装置 を提供することができる。
【0016】
以降、本発明に係るクローラ装置の好ましい実施形態について図面を参照して 説明する。図3には本発明に係るクローラ装置を有する作業用車両の一例として 高所作業車1を示しており、まず、この高所作業車の構成から説明する。高所作 業車1は、左右一対のクローラ装置20を有して走行自在に構成された走行体2 の上部に、旋回モータ11の作動により走行体2に対して水平面内で旋回動自在 に構成された旋回台3が配設されている。
【0017】 旋回台3の上部には、ブーム5が起伏シリンダ12の伸縮作動により旋回台3 に対して垂直面内で起伏動自在に枢支されている。ブーム5は旋回台3に枢支さ れた基端ブーム5aと中間ブーム5b、先端ブーム5cとからなり、基端ブーム 5a内に順次テレスコープ状に嵌挿支持されるとともに、ブーム5内部に配設さ れた伸縮シリンダ13の伸縮作動により、基端ブーム5aに対して伸縮動自在に 構成されている。
【0018】 ブーム5の先端部には、図示しないレベリング機構によりブーム5の起伏角度 の如何に拘わらず常時垂直に維持される垂直ポスト(不図示)が配設されており、 この垂直ポストを介して作業台8が図示しない旋回モータの作動により該ポスト 廻りに水平面内で首振り動自在に取り付けられている。このため、作業台8はブ ーム5の起伏角や作業台の首振り角などブーム姿勢の如何に拘わらずその床面が 常時水平に維持されるように構成されている。
【0019】 左右一対のクローラ装置20,20は、後に詳述するように、走行体2に固定 配設された走行モータ15によって回転駆動されるスプロケット21と、駆動力 を有せず自由に回転できるアイドラ22と、これ等両輪の間に掛け渡されて地盤 Eに接地し、回転駆動力を地盤に伝達するクローラベルト25などを有して構成 されており、左右の走行モータ15,15の回転を制御することによって任意の 方向に走行可能に構成されている。すなわち、高所作業車を前方に直進させると きには、左右の走行モータ15,15を同一回転数で正転させ、進行方向を左右 に変化させるときには、左右の走行モータの回転数を異なる回転数とし、また後 退させるときには両方の走行モータを逆転作動させるなど、走行モータの回転方 向と回転数とを制御することにより、所望の方向に高所作業車を移動させること ができる。
【0020】 作業台8には、以上説明した旋回モータ11や起伏シリンダ12、伸縮シリン ダ13、首振りモータなどを作動させるブーム操作や、走行モータ15,15を 作動させる走行操作などを行うことができる操作装置10が設けられている。高 所作業を行おうとする作業者は、作業台8に搭乗して操作装置10を操作するこ とにより走行モータ15,15を作動させて高所作業車を所望の場所に走行移動 させ、あるいは旋回モータ11や起伏シリンダ12、伸縮シリンダ13等を作動 させることによりブーム5を旋回動・起伏動・伸縮動等させて作業台8を所望の 高所位置に移動させ、効率的に高所作業うことができるようになっている。
【0021】 本考案に係るクローラ装置20は、図1に正面図を示し、図1におけるII−II 矢視の断面図を図2に示すように、走行体2におけるビーム2aの前後に回転動 自在に取り付けられたスプロケット21及びアイドラ22と、これらの間に掛け 渡されたクローラベルト25と、スプロケットとアイドラとの間のビーム2aに 回転自在に軸支されて配設されてクローラベルト25に作用する接地反力を支持 する複数のトラックローラ31,32などから構成されている。
【0022】 スプロケット21は回転駆動輪であり、いわゆるチェーンスプロケットと同様 に外周部に歯21aを有する円盤状の歯車部材として形成されるとともに、ビー ム2aに固定された走行モータ15の回転子に接続されて、操作装置10からの 走行モータ15の回転制御により正逆方向に回転駆動される。スプロケット21 は外周部に形成された歯21aでクローラベルト25における溝部251の底面 に形成された半円形状の突起部252と噛合しており、走行モータ15の回転駆 動に応じてクローラベルト25を正逆方向に回動させる。
【0023】 アイドラ22は従動輪であり、外周部中央に断面視凸状の突起部22bを有す るベルト車状の部材として形成され、ビーム2aに回転自在に軸支されるととも に、その軸受け部が圧縮コイルバネ等の図示しない付勢手段により走行モータ1 5と反対方向に付勢されてクローラベルト25に一定の張力が作用するように取 り付けられている。アイドラ22は突起部22bがクローラベルトの溝部251 に噛合し、その両側の円筒面22aでベルトの内周面と摩擦係合しクローラベル ト25の回動に従って正逆方向に回転される。なお、アイドラ22はクローラベ ルト25に一定の張力を与えつつベルトを支持する従動輪であり、上記のような ローラタイプの他スプロケット21と同様に外周部に歯形を有するスプロケット タイプであっても良い。
【0024】 クローラベルト25はゴム製のベルトであり、用途に応じたトレッドパターン でエンドレスに成形されて、上記したようにスプロケット21とアイドラ22の 間に掛け渡され回転駆動される。このクローラベルト25の幅方向の断面形状は 既に図4を用いて説明したと同一であり、その内輪側には突出した凹状部250 が形成されている。クローラベルト25はスプロケット21から受ける駆動力を 、スプロケット21とアイドラ22間のベルト接地面全面で地盤Eに伝達し高所 作業車を走行させる。
【0025】 このように、クローラ装置20ではクローラベルトの接地面で駆動力を地盤に 伝達することから、クローラベルト25が撓んで接地面積が減少しないように、 またクローラベルト25に局部的な変形が発生したり、局部的に過大な負荷が作 用したりすることがないように、スプロケット21とアイドラ22間のクローラ ベルト25に作用する接地反力をベルト内面25a側から支持するトラックロー ラが複数配設されている。
【0026】 トラックローラ31,32は遊動ローラであり、ビーム2aに正逆方向に回転 自在に軸支されている。トラックローラ31は図5に示した円盤状のAタイプロ ーラであり、アイドラ22と同様に断面視凸状の突起部31bを有し、この突起 部でクローラベルト25の凹状の溝部251と噛合することによりベルト幅方向 に作用するスラスト力に抗してベルトを中央部で支持しクローラベルト25の脱 落を防止する。また、噛合する突起部の両側の円筒面31a,31aでベルトか ら突出する凹状部250の内周面25a,25aを支持し地盤からクローラベル ト25に作用する接地反力を支持する。
【0027】 トラックローラ32は図6に示した糸巻き状のBタイプローラであり、両側に 設けられたフランジ部32b,32bで突出する凹状部250の両側面255, 255を挟持することによりベルト幅方向に作用するスラスト力に抗してベルト を両側部で支持しクローラベルト25の脱落を防止する。また、糸巻き状の円筒 面32aでベルトから突出する凹状部250の内周面25a,25aを支持し地 盤からクローラベルト25に作用する接地反力を支持する。
【0028】 Aタイプローラ31とBタイプローラ32とは、図2に示すようにベルトの長 手方向に交互に配設されており、それぞれの円筒面31a,32aでクローラベ ルトの内周面25aをローラ支持するとともに、クローラベルト25の突出する 凹状部250を中央部と両側部とで交互に側面支持する。
【0029】 このようなクローラ装置20によれば、片側傾斜地における低地側クローラ装 置の接地状態は、図5に示した(a)Aタイプローラ31と(b)Bタイプローラ32 とが交互に繰り返されることになる。このとき、例えばBタイプローラ32単独 での相対位置関係が図5(b)と同一になった場合であっても、本考案のクローラ 装置では前後に配設されたAタイプローラ31の外れ止め効果により、Bタイプ ローラ部におけるクローラベルトの幅方向移動量が極めて小さく抑えられるため ベルトの脱落を生じることがない。
【0030】 特に、全てのトラックローラをBタイプローラとした場合に、幅方向移動量が 最大となるベルト長手方向中央のトラックローラでは脱落防止効果が最大となる 。なお、図1に示す実施例では上記中央のトラックローラとしてAタイプローラ 31を配設しており、Aタイプローラの外れ止め効果を最大限に活かすことがで きる。さらに、Aタイプローラ31とBタイプローラ32とを交互に配設するこ とにより、突出する凹状部250における中央の溝部251と両側部255とを 交互に挟み込む構成となるため、水平方向にスラスト力が作用したときに溝部が 開いてしまったり、あるいは突出部がつぶされてしまうような変形を相互に補完 して防止し、Aタイプローラを単独使用する場合よりも総合的な耐スラスト性能 を向上させる効果を奏する。
【0031】 また、高所作業車1では旋回台3の旋回角度やブーム5の伸長量に応じて、左 右クローラベルトの長手方向の軸廻りに車体を転倒させようとする転倒モーメン トが作用する。このため左右のクローラ装置20,20は転倒モーメントに抗し て車体を安定支持する支持体としての役割をも担っている。前述したようにベル トの長手方向軸廻りに作用するモーメントに対する車体の安定支持については、 Aタイプローラ31よりもBタイプローラ32の方が転倒支点間隔を広くとるこ とができるという面で優位である。
【0032】 本考案のクローラ装置20では、連設されるAタイプローラ31の間に交互に Bタイプローラ32が配設されており、かかるBタイプローラ32,32で車体 を安定支持することができる。また、Bタイプローラ32をAタイプローラ31 を挟んで交互に配設することで、旋回中心から見た安定支点間の開き角を拡大す ることができ、これにより車体安定性をより向上させることができる。従って、 作業台8の作業範囲を狭小化させる(犠牲にする)ことなく車体安定性の高いク ローラ装置を提供することができる。
【0033】 なお、以上の実施例ではクローラベルトとしてゴム製(非金属製)のベルトを 使用した場合について説明したが、ベルト材質は例えば鉄鋼などの金属製であっ ても良い。また、トラックローラ(Aタイプローラ及びBタイプローラ)をビー ム2aに固定的に軸支した場合について説明したが、例えばビーム2aの延びる 方向と直交する方向に、ベルト内周側から付勢する付勢手段(例えばコイルサス ペンション)を有する構成であっても良い。
【0034】
以上説明したように、本考案では、スプロケットとアイドラとの間に配設され てクローラベルトに作用する接地反力を支持する複数のトラックローラとを有す るクローラ装置において、クローラベルトはベルト幅方向の断面視においてベル ト内輪側に突出する凹状部を有し、トラックローラは突出する凹状部における溝 部と噛合する凸部を有する第1トラックローラと、突出する凹状部の両側面を挟 持するフランジ部を有した糸巻き状の第2トラックローラとを備えてクローラ装 置を構成する。このため外れ止め効果が高く、かつ、車体安定度を高めたクロー ラ装置を提供することができる。
【0035】 なお、第1トラックローラと第2トラックローラとを交互に配設して、クロー ラ装置を構成することが好ましい。このような構成によれば、突出する凹状部の 溝部と噛合する第1トラックローラと、突出する凹状部の両側面を挟持する第2 トラックローラとが隣接してベルトを挟み合うことで、相互に他を補完し合うと いう新たな相乗効果を奏することとなる。従って、クローラベルトの外れ止め効 果と車体安定性の向上効果とをそれぞれ最大限引き出したうえで、さらに耐スラ スト性能の高いクローラ装置を提供することができる。
【0036】 さらに、クローラベルトが非金属製である場合には、ベルト側面からクローラ ベルトを機械的に規制する外れ止めを設けることなく第1トラックローラと第2 トラックローラとの両者を使用することができ、これにより、クローラベルトの 外れ止め効果と車体安定性の向上効果とを高い次元で併せ持つ非金属ベルト製の クローラ装置を提供することができる。
【図1】本考案に係るクローラ装置の好ましい実施例を
示す正面図である。
示す正面図である。
【図2】上記クローラ装置における図中II−II矢視で示
す断面図である。
す断面図である。
【図3】本考案に係るクローラ装置を有する高所作業車
を示す正面図である。
を示す正面図である。
【図4】本考案に係るクローラ装置に使用されるクロー
ラベルトの構造の一例を示す断面図(図1及び図9にお
けるIV−IV矢視断面図)である。
ラベルトの構造の一例を示す断面図(図1及び図9にお
けるIV−IV矢視断面図)である。
【図5】クローラ装置にトラックローラとして使用され
るローラ(Aタイプローラ)を説明する説明図である。
るローラ(Aタイプローラ)を説明する説明図である。
【図6】クローラ装置にトラックローラとして使用され
る他のローラ(Bタイプローラ)を説明する説明図であ
る。
る他のローラ(Bタイプローラ)を説明する説明図であ
る。
【図7】上記AタイプローラまたはBタイプローラを使
用するクローラ装置の傾斜地におけるベルト外れやすさ
を説明するための説明図である。
用するクローラ装置の傾斜地におけるベルト外れやすさ
を説明するための説明図である。
【図8】上記AタイプローラまたはBタイプローラを使
用するクローラ装置に転倒モーメントMが作用するとき
の車体安定度を説明するための説明図である。
用するクローラ装置に転倒モーメントMが作用するとき
の車体安定度を説明するための説明図である。
【図9】従来のクローラ装置の正面図である。
20 クローラ装置 21 スプロケット 22 アイドラ 25 クローラベルト 31 Aタイプローラ(第1トラックローラ) 31b クローラベルトの溝部と噛合する凸部 32 Bタイプローラ(第2トラックローラ) 32b クローラベルトの突出する凹状部を挟持するフ
ランジ部 250 ベルト内輪側に突出する凹状部 251 突出する凹状部における溝部
ランジ部 250 ベルト内輪側に突出する凹状部 251 突出する凹状部における溝部
Claims (3)
- 【請求項1】 車体の前後に配設されたスプロケット及
びアイドラと、 前記スプロケットと前記アイドラとの間に掛け渡された
クローラベルトと、 前記スプロケットと前記アイドラとの間に配設されて前
記クローラベルトに作用する接地反力を支持する複数の
トラックローラとを有し、 前記スプロケットを駆動することにより前記クローラベ
ルトを回動させて前記車体を走行させるクローラ装置に
おいて、 前記クローラベルトは、ベルト幅方向の断面視において
ベルト内輪側に突出する凹状部を有し、 前記トラックローラは、前記突出する凹状部における溝
部と噛合する凸部を有する第1トラックローラと、前記
突出する凹状部の両側面を挟持するフランジ部を有した
糸巻き状の第2トラックローラとを備えることを特徴と
するクローラ装置。 - 【請求項2】 前記第1トラックローラと前記第2トラ
ックローラとが交互に配設されることを特徴とする請求
項1に記載のクローラ装置。 - 【請求項3】 前記クローラベルトが非金属製であるこ
とを特徴とする請求項1または請求項2に記載のクロー
ラ装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000001065U JP3071341U (ja) | 2000-02-28 | 2000-02-28 | クローラ装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000001065U JP3071341U (ja) | 2000-02-28 | 2000-02-28 | クローラ装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP3071341U true JP3071341U (ja) | 2000-08-29 |
Family
ID=43204691
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000001065U Expired - Fee Related JP3071341U (ja) | 2000-02-28 | 2000-02-28 | クローラ装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3071341U (ja) |
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2000
- 2000-02-28 JP JP2000001065U patent/JP3071341U/ja not_active Expired - Fee Related
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
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LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |