JP3070973B2 - 空気調和機の制御装置 - Google Patents

空気調和機の制御装置

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JP3070973B2 JP3135055A JP13505591A JP3070973B2 JP 3070973 B2 JP3070973 B2 JP 3070973B2 JP 3135055 A JP3135055 A JP 3135055A JP 13505591 A JP13505591 A JP 13505591A JP 3070973 B2 JP3070973 B2 JP 3070973B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明はエアコン、温風暖房
機、除湿機、加湿機等の空気調和機に利用され、温度、
湿度等の検出値と設定値等を比較し、その比較結果に基
づいて冷房、暖房、除湿、加湿等の空調出力を制御する
空気調和機の制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、例えば温風暖房機では、特開昭6
3−315857号公報に開示されているように、運転
開始当初はバーナでの燃焼量を最大になるように制御し
て室温が速やかに立ち上がるようにし、室温が設定温度
に近づいてからは最大燃焼量を使用者が設定した最大燃
焼量に制限しつつ、室温と設定温度との偏差に応じて燃
焼量を制御し、室温を設定温度近傍に維持できるように
した制御装置を備えている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述した温
風暖房機の制御装置では、使用者による最大燃焼量の設
定が大きすぎた場合、過剰な暖房が行われ、使用者に不
快感を与えたり、燃料が無駄に消費される心配があっ
た。また、最大燃焼量の設定が小さすぎた場合、室温が
設定温度に到達しないで使用者に寒い思いをさせる心配
があった。
【0004】もちろん、暖房運転開始当初の室温の変化
等に応じて暖房負荷の大きさを算出し、その算出値に応
じて暖房出力範囲を自動的に設定するようにすれば、適
切な暖房出力範囲を設定することができるが、その後に
負荷変動があった場合には暖房出力範囲が再び不適切に
なる問題があった。
【0005】この発明は上述した事実に鑑みてなされた
ものであり、負荷変動に対応した適切な空調出力範囲が
自動的に設定されるようにすることを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】この発明では、温度、湿
度等の検出値と設定値とを比較し、その比較結果に基づ
いて冷房、暖房、除湿等の空調出力を制御するものにお
いて、空調運転開始当初の検出値の変化等に応じて空調
負荷の大きさを算出し、その算出値に適した空調出力範
囲を設定する空調出力設定手段を備え、この空調出力設
定手段は検出値が安定しているときの空調出力の大きさ
に応じて空調出力範囲を変更するように構成されてい
る。
【0007】また、この発明では、温度、湿度等の検出
値と設定値とを比較し、この比較結果に基づいて冷房、
暖房、除湿等の空調出力を制御するものにおいて、空調
運転開始当初の検出値の変化等に応じて空調負荷の大き
さを算出する空調負荷算出手段と、この空調負荷算出手
段の算出値を検出値が安定しているときの空調出力の大
きさに応じて補正する算出値補正手段と、空調負荷の大
きさの算出値または補正値に適した空調出力範囲を設定
する空調出力設定手段とを備えた構成である。
【0008】
【作用】請求項1、又は請求項2の空気調和機の制御装
置においては、空調運転開始当初の温度、湿度等の検出
値に応じて空調負荷の大きさが算出され、その算出値に
適した空調出力範囲が設定されるばかりでなく、検出値
が安定した時点でそのときの空調出力に応じて空調出力
範囲が変更、若しくは補正されるので、空調運転開始当
初はもちろんのこと、その後に負荷変動があった場合で
も最適な空調出力範囲が自動的に設定されることにな
る。
【0009】
【実施例】以下、この発明を図面に示す実施例について
説明する。
【0010】図4はこの発明を適用した温風暖房機1を
示すものであり、バーナ2を内蔵した温風暖房機1の背
面には送風ファン17が設けられ、前面には温風吐出口
4が設けられ、前面側の上面には操作パネル5が設けら
れている。
【0011】操作パネル5は図5に示すように、押圧操
作の繰返しにより入、切動作を交互に行う運転スイッチ
6と、操作時にオンとなるタクト式の畳数選択スイッチ
7と、シーソー式の温度設定スイッチ8と、表示器9と
を備えている。また、表示器9には4つのランプ10A
ないし10Dを横に並べた出力表示部10と、設定温度
表示部11A及び室温表示部11Bよりなる温度表示部
11が設けられている。
【0012】図1は温風暖房機1の制御装置12の1例
を示すものであり、運転スイッチ6、畳数選択スイッチ
7、温度設定スイッチ8、及びサーミスタ等の室温セン
サ13がA/D変換器及び不揮発性メモリ(EEPRO
M)を内蔵したマイクロコンピュータ(以下、マイコン
という)14の入力側に接続されている。また、マイコ
ン14の出力側には電気ヒータHT、点火プラグIG、
燃料ポンプ15、バーナファン16、温風ファン17、
出力表示部10及び温度表示部11が接続されている。
18はバーナファン16の回転数検知器であり、回転数
検知器18の回転数信号はマイコン14に入力されてい
る。
【0013】マイコン14は畳数選択スイッチ7からの
指示に基づき、暖房出力(燃焼量)範囲を次のようにし
て設定する(図6参照)。
【0014】初期使用時(電源投入時)は出力表示部1
0の畳数ファジイランプ10Aが点灯し、暖房出力範囲
が算出された暖房負荷に応じて自動的に設定され、その
範囲内で暖房出力を制御する畳数ファジイ制御モードが
設定される。そして、畳数選択スイッチ7を1回押す
と、ファジイランプ10Aが消灯し、10畳ランプ10
Bが点灯する。この場合、暖房出力が10畳の部屋に適
した3200kcal/h〜1600kcal/hの範
囲で制御される手動選択の制御モードとなる。
【0015】畳数選択スイッチ7をもう1度押すと、8
畳ランプ10Cが点灯し(10畳ランプ10Bが消灯
し)、暖房出力が2700〜1200kcal/hで変
わる手動選択の制御モードとなる。さらに畳数選択スイ
ッチ7をもう1度押すと、6畳ランプ10Dが点灯し
(8畳ランプ10Cが消灯し)、暖房出力が2000〜
900kcal/hで変わる手動選択の制御モードとな
る。そして、さらに畳数選択スイッチ7をもう1度押す
と、畳数ファジイ制御モードに戻る。
【0016】畳数ファジイ制御モードが選択されている
状態で、運転スイッチ6が投入されると、マイコン14
は燃焼プログラムに基づいて次のような燃焼制御を行う
(図2、図3及び図7参照)。
【0017】まず、電気ヒータHTに通電し、バーナ2
の気化器を予熱する。バーナ2の予熱が完了すると、点
火プラグIG及びバーナファン16を作動させ、バーナ
2のプリパージを行った後、燃料ポンプ15及び温風フ
ァン17を作動させ、燃焼を開始させるとともに、室内
空気を燃焼ガスで加熱し、温風として温風吐出口4から
室内へ吐出させる。
【0018】運転開始当初は室温が低いので、暖房出力
は最大出力の3200kcal/hとする。そして、こ
の出力が得られるように燃料ポンプ15を周波数制御す
るとともに、バーナファン16の回転数制御をする。ま
た、この暖房出力に見合った温風量が得られるように温
風ファン17を位相制御する。
【0019】マイコン14はこの強制的な強燃焼中にフ
ァジイ推論によって暖房負荷の大きさを算出する。ま
ず、室温センサ13が検出した暖房運転開始時の室温T
iを記憶する。また、予熱完了(着火)から一定時間
(例えば5分間)の室温変化幅ΔTを求め、これを記憶
する。
【0020】このようにして、初期室温Tiと室温変化
幅ΔTが求められると、マイコン14はこれらの値から
図8及び図9に示すメンバーシップ関数のそれぞれのグ
レードを求める。例えば、初期室温Tiが2.5℃の場
合、図8において、Zのグレードは0.5、NSのグレ
ードが0.5となり、他のグレードは全て0となる。ま
た、室温変化幅ΔTが4degであれば、図9におい
て、Zのグレードが1となり、他のグレードは全て0と
なる。
【0021】上述した初期室温Tiのメンバーシップ関
数のグレード値と室温変化幅ΔTのメンバーシップ関数
のグレード値はマイコン14に格納された3枚のルック
アップテーブル(図11ないし図13)に当てはめられ
る。また、各テーブルの上に書かれたZ,PM及びNM
は後述するように、室温センサ13の検出温度が安定し
たときのバーナファン16の回転数についてのメンバー
シップ関数(図10参照)のグレード値が代入される。
【0022】運転開始当初は室温が不安定であるため、
暫定的にZ=1,PM=0、及びNM=0として扱わ
れ、図11のルックアップテーブルのみが使用される。
この場合、初期室温TiについてはZ=0.5,NS=
0.5が成立し、室温変化幅ΔTについてはZ=1のみ
(他は0)が成立しているので、ファジイ推論の重み付
けルールに基づいて暖房負荷を算出すると、算出値は
8.75となる。
【0023】すなわち、運転開始から5分後の暖房負荷
は8.75畳の部屋の大きさに相当するものであると判
断され、図14に示すように、算出された暖房負荷に適
した暖房出力範囲が設定される。この時点ではそのまま
強制強運転が継続され、畳数ファジイランプ10Aが点
灯したままである。
【0024】マイコン14には温度設定スイッチ8にて
調節された設定温度Tsが記憶されている。マイコン1
4はこの設定温度Tsより一定温度(例えば1℃または
2℃)低い温度Tslを求め、この温度Tslと室温と
を比較する。そして、室温がTsl以上になると、最大
出力(3200kcal/h)での強制強運転を停止
し、算出された暖房負荷に適した暖房出力範囲での暖房
出力制御を開始する。また、このとき、畳数ファジイラ
ンプ10Aが消灯するとともに、8畳ランプ10Cが点
滅し、8畳相当の暖房出力範囲がファジイで設定されて
いることを表示する。8畳ランプ10Cを点滅させるの
は畳数選択スイッチ7によって8畳の部屋用の暖房出力
範囲を選択した場合と区別するためである。図14及び
図15は算出された暖房負荷と暖房出力範囲、点滅ラン
プとの関係を示している。
【0025】このようにして、ファジイ推論によって算
出された暖房負荷に適した暖房出力範囲での暖房制御が
始まると、マイコン14は設定温度Tsと室温Tとの偏
差や現在の室温と前回の室温との温度差などに応じて暖
房出力を暖房出力範囲内で制御し、室温Tが設定温度T
s近くに維持されるようにする。
【0026】マイコン14は現在の室温と前回の室温の
温度差を繰返し検出し、温度差が連続してある範囲内の
値になると、室温が安定したと判定する。そして、この
ときのバーナファン16の回転数(暖房出力に相当す
る)から図10に示す、バーナファン回転数のメンバー
シップ関数のグレードを求める。そして、このグレード
値と先に求めたTi及びΔTのグレード値を図11ない
し図13のルックアップテーブルに当てはめ、再び重み
付けルールに基づいて暖房負荷を算出する。この結果得
られた算出値が先の暖房負荷の算出値よりも大きけれ
ば、暖房出力範囲は大きい方にシフトされ、逆に小さけ
れば、暖房出力範囲は小さい方にシフトされる。また、
負荷変動によって暖房出力範囲が大きく変わった場合に
はそれに合わせて出力表示部10のランプの点滅表示も
変わることになる。
【0027】一方、10畳制御モード、又は8畳制御モ
ード又は6畳制御モードの何れかが選択された場合、室
温TがTslになるまでは最大出力の強制強燃焼運転が
行われ、その後はそれぞれのモードで定められた一定の
暖房出力範囲内で暖房出力が制御されることになる。
【0028】尚、上述した実施例では、畳数ファジイ制
御モードにおいて、暖房運転開始当初の暖房負荷を算出
して暖房出力範囲を設定した後、室温が安定したときに
改めて暖房負荷を算出し、その算出値に応じて暖房出力
範囲を変更するようにしたが、室温が安定したときの暖
房出力に応じて暖房負荷の補正値を求め、この補正値に
応じて暖房出力範囲を変更するようにしても良い。
【0029】
【発明の効果】この発明は以上のように構成されている
ので、暖房運転開始当初はもちろんのこと、負荷変動が
あった場合でも、空調負荷に適した空調出力範囲内で空
調出力が制御されることになり、図2に破線で示すよう
な室温等の落ち込みやオーバーシュートを防止できるな
ど、冷房、暖房、除湿等の快適な空調運転が期待できる
とともに、エネルギーを極力節約することができるもの
である。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例を示す制御装置のブロック
図である。
【図2】この発明の一実施例装置による室温の変化特性
を示す説明図である。
【図3】同じく暖房出力の変化特性を示す説明図であ
る。
【図4】空気調和機の1例を示す温風暖房機の斜視図で
ある。
【図5】温風暖房機の操作パネルの説明図である。
【図6】畳数選択スイッチとマイクロコンピュータの制
御モードとの関係を示す説明図である。
【図7】マイクロコンピュータの畳数ファジイ制御モー
ドにおける動作説明用のフローチャートである。
【図8】初期室温Tiのメンバーシップ関数の説明図で
ある。
【図9】室温変化幅ΔTのメンバーシップ関数の説明図
である。
【図10】バーナファン回転数(暖房出力に相当)のメ
ンバーシップ関数の説明図である。
【図11】暖房負荷を算出するための第1のルックアッ
プテーブルの説明図である。
【図12】同じく第2のルックアップテーブルの説明図
である。
【図13】同じく第3のルックアップテーブルの説明図
である。
【図14】算出された暖房負荷と暖房出力範囲との関係
を示す説明図である。
【図15】算出された暖房負荷と出力表示との関係を示
す説明図である。
【符号の説明】
1 温風暖房機(空気調和機) 8 温度設定スイッチ 12 制御装置 13 室温センサ 14 空調負荷算出手段、算出値補正手段及び空調負荷
設定手段等を兼ねるマイクロコンピュータ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F24F 11/02 F24F 11/02 102

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 温度、湿度等の検出値と設定値とを比較
    し、その比較結果に基づいて冷房、暖房、除湿等の空調
    出力を制御するものにおいて、空調運転開始当初の検出
    値の変化等に応じて空調負荷の大きさを算出し、その算
    出値に適した空調出力範囲を設定する空調出力設定手段
    を備え、この空調出力設定手段は検出値が安定している
    ときの空調出力の大きさに応じて空調出力範囲を変更す
    るように構成されていることを特徴とする空気調和機の
    制御装置。
  2. 【請求項2】 温度、湿度等の検出値と設定値とを比較
    し、この比較結果に基づいて冷房、暖房、除湿等の空調
    出力を制御するものにおいて、空調運転開始当初の検出
    値の変化等に応じて空調負荷の大きさを算出する空調負
    荷算出手段と、この空調負荷算出手段の算出値を検出値
    が安定しているときの空調出力の大きさに応じて補正す
    る算出値補正手段と、空調負荷の大きさの算出値または
    補正値に適した空調出力範囲を設定する空調出力設定手
    段とを備えたことを特徴とする空気調和機の制御装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0418398A (ja) * 1990-05-11 1992-01-22 Challange Five:Kk 葉書等の通信体と、その通信体の製造方法、並びにその通信体用の介装シート
JPH0524379U (ja) * 1991-01-23 1993-03-30 株式会社チヤレンジフアイブ 紙製シートへの介装用積層フイルム

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPH0418398A (ja) * 1990-05-11 1992-01-22 Challange Five:Kk 葉書等の通信体と、その通信体の製造方法、並びにその通信体用の介装シート
JPH0524379U (ja) * 1991-01-23 1993-03-30 株式会社チヤレンジフアイブ 紙製シートへの介装用積層フイルム

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