JP3070718B2 - 複数段ワーク用加熱コイル - Google Patents
複数段ワーク用加熱コイルInfo
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- JP3070718B2 JP3070718B2 JP7046367A JP4636795A JP3070718B2 JP 3070718 B2 JP3070718 B2 JP 3070718B2 JP 7046367 A JP7046367 A JP 7046367A JP 4636795 A JP4636795 A JP 4636795A JP 3070718 B2 JP3070718 B2 JP 3070718B2
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- heating
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- Y02P—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
- Y02P10/00—Technologies related to metal processing
- Y02P10/25—Process efficiency
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- General Induction Heating (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、径差が大きい複数段ワ
ークの各段部の周面を加熱する複数段ワーク用加熱コイ
ルに関する。
ークの各段部の周面を加熱する複数段ワーク用加熱コイ
ルに関する。
【0002】
【従来の技術】径差が大きい2つの段部WA、WBを有
する複数段ワークWの各段部WA、WBの周面Wa、W
bを加熱する従来の複数段ワーク用加熱コイル300を
図4を参照しつつ説明する。
する複数段ワークWの各段部WA、WBの周面Wa、W
bを加熱する従来の複数段ワーク用加熱コイル300を
図4を参照しつつ説明する。
【0003】従来の複数段ワーク用加熱コイル300
は、図4に示すように、複数段ワークWが内側に嵌まり
込むように断面略逆凹字形状に形成されている。すなわ
ち、この複数段ワーク用加熱コイル300の2つの内側
面は、複数段ワークWの2つの段部WA、WBに対向し
た加熱導体310A、310Bとなっている。
は、図4に示すように、複数段ワークWが内側に嵌まり
込むように断面略逆凹字形状に形成されている。すなわ
ち、この複数段ワーク用加熱コイル300の2つの内側
面は、複数段ワークWの2つの段部WA、WBに対向し
た加熱導体310A、310Bとなっている。
【0004】かかる複数段ワーク用加熱コイル300は
中空に形成されており、前記加熱導体310A、310
Bには複数段ワークWの周面Wa、Wbに冷却液Lを噴
射する噴射孔311A、311Bが開設されている。ま
た、かかる複数段ワーク用加熱コイル300には、冷却
液Lを供給する冷却液供給管320が取り付けられてい
る。
中空に形成されており、前記加熱導体310A、310
Bには複数段ワークWの周面Wa、Wbに冷却液Lを噴
射する噴射孔311A、311Bが開設されている。ま
た、かかる複数段ワーク用加熱コイル300には、冷却
液Lを供給する冷却液供給管320が取り付けられてい
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た従来の複数段ワーク用加熱コイル300には以下のよ
うな問題点がある。すなわち、全体が導電体で形成され
ているため、段部WA、WBの周面Wa、Wbのみなら
ず、径の大きな段部WAの上面Wcも加熱されるのであ
る。このため、段部WAの上面Wcには不要な焼入層
(図面では、特に×印で示している)が形成されてしま
う。これは、径の大きな段部WAの上面Wcに対しても
複数段ワーク用加熱コイル300を構成する導電体が対
向しているため、前記上面Wcも加熱されることに起因
する。また、段部WAの上面Wcの角部が特に深く加熱
され、オーバーヒートしたり割れの危険性がある。これ
らの問題点は、段部WA、WBの段差の大きい複数段ワ
ークWに特有の問題点である。
た従来の複数段ワーク用加熱コイル300には以下のよ
うな問題点がある。すなわち、全体が導電体で形成され
ているため、段部WA、WBの周面Wa、Wbのみなら
ず、径の大きな段部WAの上面Wcも加熱されるのであ
る。このため、段部WAの上面Wcには不要な焼入層
(図面では、特に×印で示している)が形成されてしま
う。これは、径の大きな段部WAの上面Wcに対しても
複数段ワーク用加熱コイル300を構成する導電体が対
向しているため、前記上面Wcも加熱されることに起因
する。また、段部WAの上面Wcの角部が特に深く加熱
され、オーバーヒートしたり割れの危険性がある。これ
らの問題点は、段部WA、WBの段差の大きい複数段ワ
ークWに特有の問題点である。
【0006】本発明は上記事情に鑑みて創案されたもの
で、径差が大きい複数段ワークの各段部の周面部のみを
加熱することができる複数段ワーク用加熱コイルを提供
することを目的としている。
で、径差が大きい複数段ワークの各段部の周面部のみを
加熱することができる複数段ワーク用加熱コイルを提供
することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1に係る複数段ワ
ーク用加熱コイルは、径差が大きい複数段ワークの各段
部の周面を加熱する複数段ワーク用加熱コイルであっ
て、非磁性体かつ絶縁性のボディと、このボディに取り
付けられる板状の加熱導体とを有しており、前記ボディ
は複数段ワークの形状に対応して形成されており、前記
加熱導体は複数段ワークの周面に対向してボディに取り
付けられている。
ーク用加熱コイルは、径差が大きい複数段ワークの各段
部の周面を加熱する複数段ワーク用加熱コイルであっ
て、非磁性体かつ絶縁性のボディと、このボディに取り
付けられる板状の加熱導体とを有しており、前記ボディ
は複数段ワークの形状に対応して形成されており、前記
加熱導体は複数段ワークの周面に対向してボディに取り
付けられている。
【0008】請求項2に係る複数段ワーク用加熱コイル
は、前記ボディには冷却液を供給する冷却液供給管が連
結されており、加熱導体には前記冷却液を複数段ワーク
に対して噴射する噴射孔が開設されている。
は、前記ボディには冷却液を供給する冷却液供給管が連
結されており、加熱導体には前記冷却液を複数段ワーク
に対して噴射する噴射孔が開設されている。
【0009】請求項3に係る複数段ワーク用加熱コイル
では、前記複数の加熱導体が接続される給電導体は、各
加熱導体に1つの個別導体部と、この個別導体部が複数
個接続される共通導体部とを有している。
では、前記複数の加熱導体が接続される給電導体は、各
加熱導体に1つの個別導体部と、この個別導体部が複数
個接続される共通導体部とを有している。
【0010】請求項4に係る複数段ワーク用加熱コイル
では、前記個別導体部のうち少なくとも1つには、各加
熱導体による各段部の加熱を均一にすべく出力バランサ
ーが設けられている。
では、前記個別導体部のうち少なくとも1つには、各加
熱導体による各段部の加熱を均一にすべく出力バランサ
ーが設けられている。
【0011】請求項5に係る複数段ワーク用加熱コイル
では、前記個別導体部のうち少なくとも1つと共通導体
部との間には、各加熱導体による各段部の加熱を均一に
すべく出力バランサーが設けられている。
では、前記個別導体部のうち少なくとも1つと共通導体
部との間には、各加熱導体による各段部の加熱を均一に
すべく出力バランサーが設けられている。
【0012】請求項6に係る複数段ワーク用加熱コイル
では、前記出力バランサーは内部に冷却水が循環するよ
うに構成されている。
では、前記出力バランサーは内部に冷却水が循環するよ
うに構成されている。
【0013】
【実施例】図1は本発明の一実施例に係る複数段ワーク
用加熱コイルと複数段ワークとの関係を示す概略的断面
図、図2はこの複数段ワーク用加熱コイルの概略的断面
図、図3はこの複数段ワーク用加熱コイルを構成する加
熱導体と給電導体との概略的斜視図である。
用加熱コイルと複数段ワークとの関係を示す概略的断面
図、図2はこの複数段ワーク用加熱コイルの概略的断面
図、図3はこの複数段ワーク用加熱コイルを構成する加
熱導体と給電導体との概略的斜視図である。
【0014】本実施例に係る複数段ワーク用加熱コイル
100は、径差が大きい複数段ワークWの2つの段部W
A、WBの周面Wa、Wbのみを加熱するものであっ
て、非磁性体かつ絶縁性のボディ110と、このボディ
110に取り付けられる板状の2つの加熱導体120
A、120Bとを有しており、前記ボディ110は複数
段ワークWの形状に対応して形成されており、前記加熱
導体120A、120Bは複数段ワークWの周面Wa、
Wbに対向させてボディ110に取り付けられている。
100は、径差が大きい複数段ワークWの2つの段部W
A、WBの周面Wa、Wbのみを加熱するものであっ
て、非磁性体かつ絶縁性のボディ110と、このボディ
110に取り付けられる板状の2つの加熱導体120
A、120Bとを有しており、前記ボディ110は複数
段ワークWの形状に対応して形成されており、前記加熱
導体120A、120Bは複数段ワークWの周面Wa、
Wbに対向させてボディ110に取り付けられている。
【0015】ここで、複数段ワークWとは、図1に示す
ように、径の異なる複数(図面では2つ)の段部WA、
WBが積み重なった形状を有するワークをいう。また、
本実施例では2つの段部WA、WBは同心に配置されて
いるものとする。
ように、径の異なる複数(図面では2つ)の段部WA、
WBが積み重なった形状を有するワークをいう。また、
本実施例では2つの段部WA、WBは同心に配置されて
いるものとする。
【0016】かかる複数段ワーク用加熱コイル100
は、図3に示すように、2つの加熱導体120A、12
0Bと、これらの加熱導体120A、120Bに接続さ
れる給電導体130とを有している。
は、図3に示すように、2つの加熱導体120A、12
0Bと、これらの加熱導体120A、120Bに接続さ
れる給電導体130とを有している。
【0017】大径の加熱導体120Aは、複数段ワーク
Wの大径の段部WAの周面Waを加熱すべく周面Waに
対向して所定の間隔を有して設置されるものである。ま
た、小径の加熱導体120Bは、小径の段部WBの周面
Wbを加熱すべく周面Wbに対向して所定の間隔を有し
て設置されるものである。
Wの大径の段部WAの周面Waを加熱すべく周面Waに
対向して所定の間隔を有して設置されるものである。ま
た、小径の加熱導体120Bは、小径の段部WBの周面
Wbを加熱すべく周面Wbに対向して所定の間隔を有し
て設置されるものである。
【0018】これらの加熱導体120A、120Bは、
導電性を有する磁性体から構成されている。かかる加熱
導体120A、120Bは、1枚の帯状の板材を湾曲形
成したものであって、その両端部は対向するようになっ
ている。加熱導体120Aの径及び幅寸法は段部WA
に、加熱導体120Bの径及び幅寸法は段部WBにそれ
ぞれ対応して設定されている。ここで、2つの段部W
A、WBは上述したように同心になっているので、2つ
の加熱導体120A、120Bも同心になっている。
導電性を有する磁性体から構成されている。かかる加熱
導体120A、120Bは、1枚の帯状の板材を湾曲形
成したものであって、その両端部は対向するようになっ
ている。加熱導体120Aの径及び幅寸法は段部WA
に、加熱導体120Bの径及び幅寸法は段部WBにそれ
ぞれ対応して設定されている。ここで、2つの段部W
A、WBは上述したように同心になっているので、2つ
の加熱導体120A、120Bも同心になっている。
【0019】また、2つの加熱導体120A、120B
には、冷却液Lを複数段ワークWに対して噴射するため
の複数個の噴射孔123A、123Bがそれぞれ開設さ
れている。
には、冷却液Lを複数段ワークWに対して噴射するため
の複数個の噴射孔123A、123Bがそれぞれ開設さ
れている。
【0020】一方、これらの加熱導体120A、120
Bを高周波電源装置200に接続する給電導体130
は、1つの共通導体部131と、2つの個別導体部13
2A、132Bとに大別される。
Bを高周波電源装置200に接続する給電導体130
は、1つの共通導体部131と、2つの個別導体部13
2A、132Bとに大別される。
【0021】給電導体130は、2枚の導電性の板材1
30L、130Rと、この板材130L、130Rの間
に介在される絶縁性の板材130Cとからなり、先端
側、すなわち加熱導体120A、120B側が割溝13
4によって2つに分割されている。この2つの分割され
ている部分が、2つの個別導体部132A、132Bで
あり、分割されていない部分が1つの共通導体部131
である。
30L、130Rと、この板材130L、130Rの間
に介在される絶縁性の板材130Cとからなり、先端
側、すなわち加熱導体120A、120B側が割溝13
4によって2つに分割されている。この2つの分割され
ている部分が、2つの個別導体部132A、132Bで
あり、分割されていない部分が1つの共通導体部131
である。
【0022】個別導体部132Aは、加熱導体120A
に接続されている。すなわち、個別導体部132Aを構
成する2枚の導電性の板材132AL、132AR(2
枚の導電性の板材130L、130Rの先端の一部分、
また板材132ARは図3では現れていない)は、加熱
導体120Aの対向した両端部にそれぞれ接続されてい
るのである。
に接続されている。すなわち、個別導体部132Aを構
成する2枚の導電性の板材132AL、132AR(2
枚の導電性の板材130L、130Rの先端の一部分、
また板材132ARは図3では現れていない)は、加熱
導体120Aの対向した両端部にそれぞれ接続されてい
るのである。
【0023】また、個別導体部132Bを構成する2枚
の導電性の板材132BL、132BR(2枚の導電性
の板材130L、130Rの先端の一部分)は、加熱導
体120Bの対向した両端部にそれぞれ接続されている
のである。
の導電性の板材132BL、132BR(2枚の導電性
の板材130L、130Rの先端の一部分)は、加熱導
体120Bの対向した両端部にそれぞれ接続されている
のである。
【0024】ここで、個別導体部132Bには、個別導
体部132Aにはない出力バランサー135が設けられ
ている。この出力バランサー135は、加熱導体120
Aによる段部WAの周面Waに対する加熱と、加熱導体
120Bによる段部WBの周面Wbに対する加熱とが均
一になるようにするものである。
体部132Aにはない出力バランサー135が設けられ
ている。この出力バランサー135は、加熱導体120
Aによる段部WAの周面Waに対する加熱と、加熱導体
120Bによる段部WBの周面Wbに対する加熱とが均
一になるようにするものである。
【0025】すなわち、かかる出力バランサー135
は、個別導体部132Bを構成する2枚の導電性の板材
132BL、132BRのうち一方の板材132BLに
組み込まれている。すなわち、この一方の板材132B
Lは略中央部の割れ目133で2つに分割されており、
この割れ目133の部分に出力バランサー135が介在
されることによって、電気的、構造的に接続されている
のである。また、この出力バランサー135の中心には
図示しない略丸棒状の適宜な誘電体が挿入されててい
る。
は、個別導体部132Bを構成する2枚の導電性の板材
132BL、132BRのうち一方の板材132BLに
組み込まれている。すなわち、この一方の板材132B
Lは略中央部の割れ目133で2つに分割されており、
この割れ目133の部分に出力バランサー135が介在
されることによって、電気的、構造的に接続されている
のである。また、この出力バランサー135の中心には
図示しない略丸棒状の適宜な誘電体が挿入されててい
る。
【0026】このため、加熱導体120Bへの電流は、
共通導体部131を構成する一方の板材131L→個別
導体部132Bを構成する一方の板材132BL(前記
板材130Lに直接接続された部分→出力バランサー1
35→加熱導体120Bに接続された部分)→加熱導体
120B→個別導体部132Bを構成する他方の板材1
32BR→共通導体部131を構成する他方の板材13
1Rの順で交互に流れる。
共通導体部131を構成する一方の板材131L→個別
導体部132Bを構成する一方の板材132BL(前記
板材130Lに直接接続された部分→出力バランサー1
35→加熱導体120Bに接続された部分)→加熱導体
120B→個別導体部132Bを構成する他方の板材1
32BR→共通導体部131を構成する他方の板材13
1Rの順で交互に流れる。
【0027】出力バランサー135は、中空の各状パイ
プを略円形に湾曲形成したものであり、その両端部は前
記一方の板材132BLの割れ目133の部分に接続さ
れている。かかる出力バランサー135の両端部にはそ
れぞれ1本ずつの冷却水用管136が接続されている。
これは、出力バランサー135の内部に冷却水を流通さ
せることによって通電時の出力バランサー135から生
じる熱を冷却するものである。
プを略円形に湾曲形成したものであり、その両端部は前
記一方の板材132BLの割れ目133の部分に接続さ
れている。かかる出力バランサー135の両端部にはそ
れぞれ1本ずつの冷却水用管136が接続されている。
これは、出力バランサー135の内部に冷却水を流通さ
せることによって通電時の出力バランサー135から生
じる熱を冷却するものである。
【0028】次に、耐熱性を有する合成樹脂やエポキシ
系樹脂等で形成された非磁性体、かつ絶縁性のボディ1
10について説明する。このボディ110は、大径孔部
111Aと、小径孔部111Bとが同心円状に設けられ
ており、断面略逆凹字形状に形成されている。かかるボ
ディ110の大径孔部111Aの内側面は加熱導体12
0Aが、小径孔部111Bの内側面は加熱導体120B
がそれぞれ嵌まり込む部分であって開放されている。
系樹脂等で形成された非磁性体、かつ絶縁性のボディ1
10について説明する。このボディ110は、大径孔部
111Aと、小径孔部111Bとが同心円状に設けられ
ており、断面略逆凹字形状に形成されている。かかるボ
ディ110の大径孔部111Aの内側面は加熱導体12
0Aが、小径孔部111Bの内側面は加熱導体120B
がそれぞれ嵌まり込む部分であって開放されている。
【0029】また、当該ボディ110の外周面には、冷
却液Lを供給する冷却液供給管112が連結されてい
る。従って、この冷却液供給管112からボディ110
の内部、すなわち複数段ワーク用加熱コイル100の内
部に供給された冷却液Lは、後述する2つの加熱導体1
20A、120Bの噴射孔123A、123Bから複数
段ワークWの周面Wa、Wbに向かって噴射される。
却液Lを供給する冷却液供給管112が連結されてい
る。従って、この冷却液供給管112からボディ110
の内部、すなわち複数段ワーク用加熱コイル100の内
部に供給された冷却液Lは、後述する2つの加熱導体1
20A、120Bの噴射孔123A、123Bから複数
段ワークWの周面Wa、Wbに向かって噴射される。
【0030】一方、加熱導体120A、120Bは、ボ
ディ110の大径孔部111A及び小径孔部111Bの
それぞれの内側面に水密に嵌まり込むようになってい
る。
ディ110の大径孔部111A及び小径孔部111Bの
それぞれの内側面に水密に嵌まり込むようになってい
る。
【0031】次に、上述したような構成の複数段ワーク
用加熱コイル100の作用について説明する。複数段ワ
ーク用加熱コイル100の内側に複数段ワークWを嵌め
込み、複数段ワーク用加熱コイル100に高周波電流を
供給する。すると、上述したように順で高周波電流が流
れ、2つの加熱導体120A、120Bに対向した2つ
の周面Wa、Wbに誘導電流が発生し、2つの周面W
a、Wbが加熱される。
用加熱コイル100の作用について説明する。複数段ワ
ーク用加熱コイル100の内側に複数段ワークWを嵌め
込み、複数段ワーク用加熱コイル100に高周波電流を
供給する。すると、上述したように順で高周波電流が流
れ、2つの加熱導体120A、120Bに対向した2つ
の周面Wa、Wbに誘導電流が発生し、2つの周面W
a、Wbが加熱される。
【0032】この際、段部WAの上面Wcには非磁性体
のボディ110が直接対向しているので、上面Wcには
誘導電流が発生しないので、この部分が加熱されること
はない。
のボディ110が直接対向しているので、上面Wcには
誘導電流が発生しないので、この部分が加熱されること
はない。
【0033】所定の加熱が完了したならば高周波電源装
置200を停止し、冷却液Lを複数段ワーク用加熱コイ
ル100に供給し、加熱導体120A、120Bの噴射
孔123A、123Bから複数段ワークWに向かって噴
射させる。この冷却液Lの噴射によって2つの周面W
a、Wbに焼入が施される。この際、段部WAの上面W
c、は上述のように加熱されていないので焼入が施され
ることはない。
置200を停止し、冷却液Lを複数段ワーク用加熱コイ
ル100に供給し、加熱導体120A、120Bの噴射
孔123A、123Bから複数段ワークWに向かって噴
射させる。この冷却液Lの噴射によって2つの周面W
a、Wbに焼入が施される。この際、段部WAの上面W
c、は上述のように加熱されていないので焼入が施され
ることはない。
【0034】なお、上述した実施例では、2つの段部W
A、WBを有する複数段ワークWを挙げて説明したた
め、複数段ワーク用加熱コイル100は2つの加熱導体
120A、120Bを有するものとしたが、本発明がこ
れに限定されるものではなく、段部の数、サイズ等に対
応したボディ及び加熱導体を有するものが含まれる。
A、WBを有する複数段ワークWを挙げて説明したた
め、複数段ワーク用加熱コイル100は2つの加熱導体
120A、120Bを有するものとしたが、本発明がこ
れに限定されるものではなく、段部の数、サイズ等に対
応したボディ及び加熱導体を有するものが含まれる。
【0035】すなわち、3段の段部を有する複数段ワー
クWであれば、3つの加熱導体を有しており、2つの加
熱導体に出力バランサーを設け、各段部の周面の加熱が
等しくなるようにする。
クWであれば、3つの加熱導体を有しており、2つの加
熱導体に出力バランサーを設け、各段部の周面の加熱が
等しくなるようにする。
【0036】また、上述した実施例では、個別導体部1
32Bに出力バランサー135を設けたが、本発明はこ
れに限定されるものではない。すなわち、共通導体部1
30を構成する一方の板材130Lと、個別導体部13
2Bを構成する一方の板材132BLとの間に出力バラ
ンサーを設けるようにしてもよい。すなわち、この出力
バランサーは、複数個ある各加熱導体による各段部の周
面の加熱状態を均一にすべく各加熱導体に供給される電
流が一定になるようにするものであればよいのである。
32Bに出力バランサー135を設けたが、本発明はこ
れに限定されるものではない。すなわち、共通導体部1
30を構成する一方の板材130Lと、個別導体部13
2Bを構成する一方の板材132BLとの間に出力バラ
ンサーを設けるようにしてもよい。すなわち、この出力
バランサーは、複数個ある各加熱導体による各段部の周
面の加熱状態を均一にすべく各加熱導体に供給される電
流が一定になるようにするものであればよいのである。
【0037】
【発明の効果】本発明に係る複数段ワーク用加熱コイル
は、径差が大きい複数段ワークの各段部の周面を加熱す
る複数段ワーク用加熱コイルであって、非磁性体かつ絶
縁性のボディと、このボディに取り付けられる板状の加
熱導体とを有しており、前記ボディは複数段ワークの形
状に対応して形成されており、前記加熱導体は複数段ワ
ークの周面に対向してボディに取り付けられている。
は、径差が大きい複数段ワークの各段部の周面を加熱す
る複数段ワーク用加熱コイルであって、非磁性体かつ絶
縁性のボディと、このボディに取り付けられる板状の加
熱導体とを有しており、前記ボディは複数段ワークの形
状に対応して形成されており、前記加熱導体は複数段ワ
ークの周面に対向してボディに取り付けられている。
【0038】かかる複数段ワーク用加熱コイルによる
と、段部の周面にのみ加熱導体が対向するため、段部の
周面にのみ誘導電流が発生し、この部分のみが加熱され
る。従って、径差の大きい複数段ワークであっても、加
熱が不必要な部分、例えば段部の上面等を加熱すること
がないので、より精密な加熱が可能となる。
と、段部の周面にのみ加熱導体が対向するため、段部の
周面にのみ誘導電流が発生し、この部分のみが加熱され
る。従って、径差の大きい複数段ワークであっても、加
熱が不必要な部分、例えば段部の上面等を加熱すること
がないので、より精密な加熱が可能となる。
【0039】また、前記ボディには冷却液を供給する冷
却液供給管が連結されており、加熱導体には前記冷却液
を複数段ワークに対して噴射する噴射孔が開設されてい
るので、加熱された周面を急速に冷却させることがで
き、周面に適切な焼入を施すことができる。
却液供給管が連結されており、加熱導体には前記冷却液
を複数段ワークに対して噴射する噴射孔が開設されてい
るので、加熱された周面を急速に冷却させることがで
き、周面に適切な焼入を施すことができる。
【0040】また、この複数段ワーク用加熱コイルの加
熱導体が接続される給電導体は、各加熱導体に1つの個
別導体部と、この個別導体部が複数個接続される共通導
体部とを有しているので、1つの高周波電源装置で全体
を駆動することができる。このため、高周波加熱装置の
全体の構成を簡素にすることができる。
熱導体が接続される給電導体は、各加熱導体に1つの個
別導体部と、この個別導体部が複数個接続される共通導
体部とを有しているので、1つの高周波電源装置で全体
を駆動することができる。このため、高周波加熱装置の
全体の構成を簡素にすることができる。
【0041】しかも、各加熱導体による各段部の加熱を
均一にすべく、個別導体部のうち少なくとも1つ或いは
個別導体部のうち少なくとも1つと共通導体部との間に
は、出力バランサーが設けられている。この出力バラン
サーで、各加熱導体への電流の供給を一定にするので、
段部の周面の加熱を均一にすることができる。
均一にすべく、個別導体部のうち少なくとも1つ或いは
個別導体部のうち少なくとも1つと共通導体部との間に
は、出力バランサーが設けられている。この出力バラン
サーで、各加熱導体への電流の供給を一定にするので、
段部の周面の加熱を均一にすることができる。
【0042】さらに、出力バランサーは内部に冷却水が
循環するように構成されているので、出力バランサー自
身が発する熱を冷却することができ非常に効率的であ
る。
循環するように構成されているので、出力バランサー自
身が発する熱を冷却することができ非常に効率的であ
る。
【図1】本発明の一実施例に係る複数段ワーク用加熱コ
イルと複数段ワークとの関係を示す概略的断面図であ
る。
イルと複数段ワークとの関係を示す概略的断面図であ
る。
【図2】この複数段ワーク用加熱コイルの概略的断面図
である。
である。
【図3】この複数段ワーク用加熱コイルを構成する加熱
導体と給電導体との概略的斜視図である。
導体と給電導体との概略的斜視図である。
【図4】従来の複数段ワーク用加熱コイルと複数段ワー
クとの関係を示す概略的断面図である。
クとの関係を示す概略的断面図である。
100 複数段ワーク用加熱コイル 110 ボディ 120A、120B 加熱導体 123A、123B 噴射孔 L 冷却液 W 複数段ワーク WA、WB 段部 Wa、Wb 周面
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C21D 1/10,1/42 H05B 6/36,6/38,6/42
Claims (4)
- 【請求項1】 径差が大きい複数段ワークの各段部の周
面のみを加熱する複数段ワーク用加熱コイルにおいて、
非磁性体かつ絶縁性のボディと、このボディに取り付け
られる板状の複数の加熱導体と、この複数の加熱導体が
接続される給電導体とを具備しており、前記ボディには
冷却液を供給する冷却液供給管が連結されており、前記
各加熱導体は複数段ワークの対応する各段部の周面に対
向してボディに取り付けられるとともに、前記冷却液を
複数段ワークに対して噴射する噴射孔が開設されてお
り、前記給電導体は、各加熱導体に1つの個別導体部
と、この個別導体部が複数個接続される共通導体部とを
有していることを特徴とする複数段ワーク用加熱コイ
ル。 - 【請求項2】 前記個別導体の少なくとも1つには、各
加熱導体による各段部の加熱を均一にすべく出力バラン
サーが設けられていることを特徴とする請求項1記載の
複数段ワーク用加熱コイル。 - 【請求項3】 前記個別導体のうち少なくとも1つと共
通導体部との間には、各加熱導体による各段部の加熱を
均一にすべく出力バランサーが設けられていることを特
徴とする請求項1記載の複数段ワーク用加熱コイル。 - 【請求項4】 前記出力バランサーは内部に冷却水が循
環することを特徴とする請求項2又は3記載の複数段ワ
ーク用加熱コイル。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7046367A JP3070718B2 (ja) | 1995-02-10 | 1995-02-10 | 複数段ワーク用加熱コイル |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7046367A JP3070718B2 (ja) | 1995-02-10 | 1995-02-10 | 複数段ワーク用加熱コイル |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08218117A JPH08218117A (ja) | 1996-08-27 |
JP3070718B2 true JP3070718B2 (ja) | 2000-07-31 |
Family
ID=12745189
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7046367A Expired - Fee Related JP3070718B2 (ja) | 1995-02-10 | 1995-02-10 | 複数段ワーク用加熱コイル |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3070718B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5034019B2 (ja) * | 2005-08-26 | 2012-09-26 | 高周波熱錬株式会社 | 縁付スラスト軸受軌道輪の誘導加熱コイル及び加熱方法 |
-
1995
- 1995-02-10 JP JP7046367A patent/JP3070718B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH08218117A (ja) | 1996-08-27 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |