JP3070413B2 - 電話機を外付けしたファクシミリ装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は電話機を外付けしたファ
クシミリ装置の改良に関し、更に詳しくは、外線からの
呼出しに外付け電話機で一旦着信した後、更にフックオ
ンしてファクシミリ通信手順を開始させた後に、外付け
電話機をフックオフするだけの簡単な操作によって電話
回線を外付け電話機に切換えることが出来るファクシミ
リ装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】電話機を外付けした従来のファクシミリ
装置では、外線からの呼出に対して電話機をフックオフ
して着信すれば、その電話機による通話が出来、外線か
らの呼出に対して電話機をフックオフして着信した後、
その電話機を更にフックオンすれば、ファクシミリ通信
手順が開始され、呼出のあったファクシミリ装置から画
像データを受信できるようになっている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】ところが、このような
従来の電話機を外付けしたファクシミリ装置では、電話
機による通話が終了し、フックオンした場合でも、ファ
クシミリ側ではファクシミリ通信手順が開始し実行され
るので、通話の終了後に電話機をフックオフして、その
電話機による呼出しを行おうとしても、ファクシミリ通
信手順がタイムオーバするまでは電話回線は電話機側に
切換わらず、ファクシミリ装置の停止スイッチ等を操作
しない限り、一定時間、発呼を待たなければならなかっ
た。

【０００４】本発明は上記事情に鑑みて提案されたもの
で、フックオフによって一旦着信した外付け電話機をフ
ックオンさせることによって、ファクシミリ通信手順を
開始させる機能に加えて、ファクシミリ通信手順信号の
送受信中に、外付け電話機を更にフックオフしたときに
は、電話回線を電話機側に切換えるようにしたファクシ
ミリ装置を提供することを目的としている。

【０００５】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に提案される請求項１に記載の本発明は、電話回線に接
続された外付け電話機のフック検出手段と、外線からの
呼出しに着呼した後、外付け電話機がフックオンしたと
き、ファクシミリ通信手順信号を所定時間送受信するた
めに、電話回線をファクシミリ装置に切換え、その間に
外付け電話機がフックオフしたときには、電話回線を外
付け電話機に切換える信号処理部とを備え、この信号処
理部は、ファクシミリ通信手順信号を送出している期間
と、送出した通信手順信号に対する返信期間の最中に、
一旦フックオフして着信した後、フックオンした外付け
電話機が更にフックオフされても、その時点では電話回
線を外付け電話機への切換えは行わず、その期間が終了
した後に、電話回線を外付け電話機へ切換接続するよう
になっている。

【０００６】

【作用】上記構成を特徴とする本発明の請求項１に係る
電話機を外付けしたファクシミリ装置では、外線からの
呼出に対して、外付け電話機のハンドセットを取り上げ
て着信すると、電話機のフック検出手段は、この状態を
検知する（フックオフ検知）。そして、相手側がファク
シミリであると気付いて、外付け電話機のハンドセット
を復帰させ、フックオンの状態に復帰させると、電話機
のフック検出手段は、この状態を検知し（フックオン検
知）、これによって信号処理部は、電話回線をファクシ
ミリ側に切換えて、ファクシミリ通信手順を開始し、外
線からの呼出に対して必要なプロトコル信号を送受す
る。そして、このようなプトロコル信号の送受されてい
る期間中に、外付け電話機が再びフックオフすれば、こ
の状態は電話機のフック検出手段で検出され、これによ
って信号処理部は、実行中のファクシミリ通信手順信号
の送受を強制的に終了し、電話回線をファクシミリ側か
ら外付け電話機側に切り換えるのでファクシミリ通信手
順が続行されているようなことはなく、外付け電話機で
は、ハンドセットを取り上げたときに、外線の呼出が直
ちに出来る。

【０００７】また、信号処理部は、ファクシミリ通信手
順信号を送出している期間と、送出した通信手順信号に
対する返信期間の最中に、外付け電話機がフックオフし
ても、その時点では電話回線を外付け電話機へ切換え
ず、その期間が終了し、次の送出期間や返信期間に入っ
た時点で初めて外付け電話機への切換えを行う構成とな
っている。このため、ファクシミリ通信手順信号が実行
されている最中に、電話回線の切換えが割り込んでファ
クシミリの通信手順を妨げるようなことがない。

【０００８】

【実施例】以下、本発明の一実施例について図面ととも
に説明する。

【０００９】図１は本発明に係る電話機を外付けしたフ
ァクシミリ装置Ｆの構成の一例を示すブロック図であ
る。

【００１０】このファクシミリ装置Ｆは、ファクシミリ
本体部Ｆａと外付け電話機１を同一の電話回線Ｌに並列
に接続して構成されており、外付け電話機１は、通話回
路１ａとハンドセット１ｂ等で構成され、このハンドセ
ット１ｂが取上げられると、電流によりリレーがオンし
て、フック検出手段Ｈ１がその旨を検出するようになっ
ている。

【００１１】一方、ファクシミリ本体部Ｆａには、ファ
クシミリ通信制御部３、ＣＰＵ等で構成された信号処理
部４、及びこの信号処理部４に接続された後述の各部を
備えている。

【００１２】ここに、ファクシミリ通信制御部３は、画
データ通信用のモデム３ａ、このモデム３ａ側と外付け
電話機１との電話回線Ｌに対する回線接続切換えを制御
するための回線制御部３ｂ等を備えている。

【００１３】信号処理部４には、ファクシミリ通信制御
部３以外に、外線からの呼出信号を検知する呼出信号検
知回路５、ファクシミリ通信手順を停止させる停止スイ
ッチやテンキー等を備えたキー操作部６、タイマー回路
７、液晶表示器等で構成された表示部８、ＲＯＭやＲＡ
Ｍで構成された記憶部９、画像読取部１０、印字出力部
１１を接続している。

【００１４】信号処理部４は、ファクシミリ通信手順を
実行するため、プロトコル信号検出回路、プロトコル信
号生成回路も内蔵しており、ファクシミリ通信手順を行
うために、各部を制御するが、外部のファクシミリ装置
からこのファクシミリ装置Ｆに対する発呼がなされ、回
線交換機（不図示）から送信されて来る１６Ｈｚの呼出
信号（リングトーン）が送出された以後は、以下のよう
な動作制御を行うように構成されている。

【００１５】外線からの呼出信号を呼出信号検知回路５
によって検知し、呼出ベルを鳴動させる。この呼出に対
して、外付け電話機１のハンドセット１ｂが取上げられ
た場合は、フック検出手段Ｈ１によってフックオフが検
出され、電話回線Ｌは外付け電話機１に接続されて着信
がなされる。

【００１６】なお、２はファクシミリ装置Ｆに並列に接
続されたブランチ電話機であり、通話回路２ａ，ハンド
セット２ｂ等を備えており、ハンドセット２ｂの取上げ
がブランチ電話機フック検出手段Ｈ２で検知されて、上
記した外付け電話機１と同様な制御が可能となってい
る。このブランチ電話機フック検出手段Ｈ２による検知
は、通話回路２ａが接続、切断されたときに生じる電圧
変化によって行われる。

【００１７】ついで、外付け電話機１で応答したオペレ
ータが発呼先がファクシミリだと分かるなどして、フッ
クオフ検出手段Ｈ１が外付け電話機１のフックオンを検
出すると、ファクシミリ通信手順信号をタイマー回路７
で計時する所定時間（例えば１０秒）の間、送受信する
ために、電話回線Ｌをファクシミリ本体部Ｆａに切換え
る。この後、回線制御部３ｂに内蔵された電源により、
外付け電話機１への電流供給が継続され、フックが検出
できるようにする。

【００１８】かくして、信号処理部４は、ファクシミリ
通信手順を開始し、所定時間の間、通信手順信号を送受
するが、その期間内に外付け電話機１のフックオフを検
出したときには、電話回線Ｌをそのフックオフした外付
け電話機１に切換接続する。

【００１９】次に、上記した基本動作の一例をタイムチ
ャートを用いて説明する。

【００２０】図２（ａ）に示すように、外付け電話機１
のフックオンを検出すると、タイマー回路７において、
ファクシミリ通信手順を開始するまでの期間（Ｔ１）と
ファクシミリ通信手順がタイムオーバするまでの期間
（Ｔ２）を計時する。

【００２１】外付け電話機１で着信した後、ファクシミ
リ通信手順が開始されＣＥＤ信号を送出するまでの間
（Ｔ１）は、フック検出手段Ｈ１によってフックオフを
検出した時点で、直ちに電話回線Ｌを外付け電話機１へ
切換え接続する。

【００２２】外付け電話機１によって、上記したフック
オンがなされた後、開始されるファクシミリ通信手順の
実行期間において、ＣＥＤ信号の送出からタイムオーバ
するまでの間（Ｔ２）は、ファクシミリ通信手順信号を
送出している期間を、図２では、ＣＥＤ信号の送出期間
をｔ０、その後に間欠して送出されるＤＩＳ信号の送出
時間をｔ１として示しており、この送出したＤＩＳ信号
に対する返信信号を受け付ける受信期間をｔ２として示
している。

【００２３】本発明では、ファクシミリ通信手順信号を
送出している期間ｔ０、ｔ１や、送出した信号に対する
返信信号を受け付ける受信期間の最中ｔ２の間に外付け
電話機１よりフックオフを検出しても、信号処理部４で
は、その時点では直ちに電話回線Ｌを外付け電話機１へ
切換えず、その期間ｔ０、ｔ１，ｔ２が終了し、次のＤ
ＩＳ信号の送出時間ｔ１に入ったときに初めて電話回線
Ｌを切換えるようにしており、これらの期間以外に外付
け電話機１のフックオフを検出した場合は、検出した時
点で電話回線Ｌを切換えている。これにより、電話回線
Ｌの切換えがファクシミリ通信手順を妨げることなく、
迅速に行える。

【００２４】図２（ｂ）は、ＤＩＳ信号の送出期間ｔ１
内に外付け電話機１のオフフック信号を受信したタイミ
ングを示しており、この場合には同図（ｃ）に示したよ
うに、ＤＩＳ信号の送出期間ｔ１が終了し、更にその受
信期間ｔ２が終了した時点で、電話機への切換を行って
いる。

【００２５】次に、上記した基本動作手順の一例をフロ
ーチャートを用いて説明する。

【００２６】図３のステップ１００〜１１６は、その場
合の基本動作を示したフローチャートであり、外付け電
話機１のフックオフが検出されると、電話回線Ｌをその
電話機に切換える（ステップ１０６，１１０）。

【００２７】ここで、ファクシミリ通信手順のＤＩＳ信
号はタイムオーバするまで一定間隔（例えば３秒間隔）
で送出され、この送出に対してＤＣＳ信号を検出した場
合は、ファクシミリ通信手順を継続させて、ファクシミ
リ本体部Ｆａによるファクシミリ受信が行われる（ステ
ップ１１２，１１５）が、タイムオーバするまでにフッ
クオフが検出された場合には、ファクシミリ通信手順信
号の送出に対して、返信信号の受信期間が経過した時点
で、電話機は電話回線Ｌに切換え接続され、通話が可能
となる（ステップ１１６）。

【００２８】なお、この図では示されていないが、最初
のＤＩＳ送出から次のＤＩＳ送出までの受信期間ｔ２内
にも、返信信号となるＤＣＳ信号を受け付けていること
は前述した通りであり、この場合、ＤＣＳ信号を検出し
たときは、ステップ１１２，１１５と同様に、ファクシ
ミリ通信手順を継続させる。

【００２９】また、待機状態（ステップ１００）は外付
け電話機１が電話回線Ｌに接続されていないものとして
いるが、接続されていてもよい。

【００３０】

【発明の効果】以上の説明から理解されるように、本発
明のファクシミリ装置によれば、外付け電話機による通
話が終了し、フックオンした場合に、その後、外付け電
話機をフックオフすることで、その電話機を電話回線に
接続することができる。このため、開始されたファクシ
ミリ通信手順がタイムオーバするまで待たなくても、そ
の電話機を発呼するなどして直ちに使用ができる。

【００３１】また、外部のファクシミリ装置からの呼出
に対して、誤って電話機をフックオフした場合でも、フ
ァクシミリ通信手順信号に従って、手順信号を送出して
いる最中や、送出した手順信号を受け付ける返信期間の
最中には電話回線を電話機に切換えることがないので、
本来のファクシミリ通信を妨げることがない。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明に係る電話機を外付けしたファクシミリ
装置の構成の一例を示すブロック図である。

【図２】（ａ）〜（ｃ）は、本発明に係る電話機を外付
けしたファクシミリ装置の基本動作の一例を説明するタ
イムチャートである。

【図３】本発明に係る電話機を外付けしたファクシミリ
装置の基本動作手順の一例を示すフローチャートであ
る。

【符号の説明】

Ｆ・・・電話機を外付けしたファクシミリ装置 Ｆａ・・ファクシミリ本体部 Ｈ１・・・フック検出手段 Ｈ２・・・ブランチ電話機フック検出手段 １・・・外付け電話機 ２・・・ブランチ電話機 １ａ，２ａ・・通話回路 １ｂ，２ｂ・・ハンドセット ３・・・ファクシミリ通信制御部 ４・・・信号処理部 ６・・・キー操作部 ７・・・タイマー回路 Ｌ・・・電話回線

Claims (1)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】電話回線に接続された外付け電話機のフッ
   ク検出手段と、外線からの呼出しに外付け電話機で一旦
   フックオフして着信し、更にフックオンしたとき、ファ
   クシミリ通信手順信号を所定時間送受信するために、電
   話回線をファクシミリ装置に接続し、その間に外付け電
   話機がフックオフされたときには、電話回線を外付け電
   話機に切換える信号処理部とを備えた電話機を外付けし
   たファクシミリ装置において、 上記信号処理部は、ファクシミリ通信手順信号を送出し
   ている期間と、送出した通信手順信号に対する返信信号
   の受信期間の最中に、上記フックオンした外付け電話機
   が更にフックオフされても、その時点では電話回線を外
   付け電話機へ切換えず、その受信期間の終了後に、外付
   け電話機への切換えを行うようにした電話機を外付けし
   たファクシミリ装置。