JP3069866B2 - 半導体装置の製造方法 - Google Patents

半導体装置の製造方法

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JP3069866B2
JP3069866B2 JP3010092A JP1009291A JP3069866B2 JP 3069866 B2 JP3069866 B2 JP 3069866B2 JP 3010092 A JP3010092 A JP 3010092A JP 1009291 A JP1009291 A JP 1009291A JP 3069866 B2 JP3069866 B2 JP 3069866B2
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邦博 高橋
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セイコーインスツルメンツ株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は半導体装置の製造方法に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】図3、図4の工程順断面図により従来技
術を説明する。図3(a)において、201はN型半導
体シリコン基板又はN型不純物より成るNウエル、20
2は高濃度のP型不純物から成る高濃度P型不純物層、
203は化学的気相成長法(以下、CVD法と略す。)
により形成されたSiO2 層を示す。204は、後に高
濃度P型不純物層とアルミのコンタクト部になるコンタ
クト穴である。SiO2 層203を光露光及びエッチン
グにより、このコンタクト穴は形成される。205は厚
み数百オングストロームの多結晶シリコンである。この
多結晶シリコン205は、この後堆積されるタングステ
ンシリサイド(以後、WSixと略す。)の密着性を良
くするためのものである。
【0003】次に図3(b)に示す様に、コンタクト部
204へ高濃度のP型不純物(ボロン又はBF2 )を補
給するために、ボロンイオン(以後、B+ と略す。)又
はBF2 イオン(以後、BF2 + と略す。)をイオン注
入する。206は光露光技術によって形成したレジスト
を示す。コンタクト穴部204の上部は、レジストは被
っていない。207はB+ 又はBF2 + のイオン注入を
表している。このイオン注入は、後に堆積されるシリサ
イド中へ、あらかじめ形成されていた高濃度P型不純物
層中のボロンが熱工程により上方拡散し、コンタクト部
204のコンタクト抵抗を高くすることを防ぐために行
われる。金属シリサイド中の不純物拡散は非常に早く、
あらかじめシリコン半導体中に形成された高濃度P型不
純物202は、熱工程により大量に金属シリサイド中へ
拡散してしまう。イオン注入後、レジスト206は除去
される。
【0004】次に図3(c)に示す様に、厚さ数千オン
グストロームのWSixが堆積される。この後、図4
(a)に示す様に、厚み1000オングストローム程度
のSiO2 層209、厚み5000〜7000オングス
トロームのBPSG層210、厚み3000〜4000
オングストロームのPSG層が次々に堆積される。ボロ
ンとリンが多量に含まれるBPSG層210の堆積後及
びリンが多量に含まれるPSG層211の堆積後、それ
ぞれにおいて膜の緻密化のために800〜1000℃程
度の熱工程が加えられる。特に、BPSG層は水分を吸
いやすいために、BPSG層の堆積後速やかに熱工程を
加えなければならない。このため、BPSG層堆積後の
熱工程を省略し、BPSG層210とPSG層211の
緻密化のための熱工程をPSG層211の堆積後1回だ
けで行うことは、BPSG膜が水分を吸収し、膜質が劣
化することから採用できない。
【0005】次に図4(b)に示す様に、後に堆積する
アルミとWSixを接続するためのコンタクト穴212
を光露光とエッチングにより形成する。コンタクト穴形
成後、コンタクト穴の上部エッジ部213を滑らかにす
るため、800〜900℃の熱工程を加える。そして最
後に図4(c)に示す様に、最終金属層であるアルミ2
14を堆積する。
【0006】以上、説明した従来技術では高濃度P型不
純物層202に同種のP型不純物を補給するためのイオ
ン注入207から最終金属層であるアルミ214の堆積
迄に3回もの熱工程が加えられている。この結果、せっ
かくイオン注入により補給したP型不純物であるボロン
が上方へも拡散し、コンタクト抵抗を決める204部の
コンタクト穴での不純物濃度を低下させ、コンタクト抵
抗を非常に高くしてしまう欠点を有していた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】半導体ICが微細化さ
れればされる程コンタクト穴は小さくなり、それだけで
もコンタクト抵抗は高くなる。又、特にシリコン半導体
中の高濃度不純物層とシリサイドが直接コンタクトを形
成する場合、シリコン半導体中の高濃度不純物は、熱工
程によりシリサイドを通して上方へ多量に拡散し、コン
タクト抵抗を高くする。本発明は、コンタクト穴が小さ
い場合に対しても、又シリコン半導体中の高濃度不純物
層がシリサイドとコンタクト形成されている場合にも、
コンタクト抵抗が高くならない様にすることを目的とし
たものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】コンタクト抵抗が高くな
るのを防ぐために、シリコン半導体中の高濃度不純物層
にある不純物と同種の不純物をイオン注入又は化学的気
相成長によりシリコン半導体中の高濃度不純物層中へ補
給する工程を、最終金属層の堆積前でかつコンタクト穴
を形成するための絶縁物のエッチング工程後に行う。
【0009】
【作用】BPSG膜、PSG膜等の絶縁膜の堆積後にそ
れらの膜の緻密化のための熱工程を行うが、それらの熱
工程後に、イオン注入等により不純物を補給するため、
その不純物が受ける熱工程はコンタクトエッチング後の
熱工程のみとなり、高濃度不純物層に補給された不純物
が上方へ拡散する量が少量に抑えられる。このため、コ
ンタクト抵抗が高くなることを防ぐことができる。
【0010】
【実施例】以下、図面を参照し本発明の詳細を説明す
る。図1(a)において、101はN型半導体シリコン
基板又はN型不純物より成るNウエル、102は高濃度
のP型不純物から成る高濃度P型不純物層、103はC
VD法により形成されたSiO2 層を示す。104は後
に高濃度P型不純物層とアルミのコンタクト部になるコ
ンタクト穴である。SiO2 層103を光露光及びエッ
チングにより、このコンタクト穴は形成される。105
は厚み数百オングストロームの多結晶シリコンである。
【0011】次に図1(b)に示す様に、厚さ数千オン
グストロームのWSix106が堆積される。この後、
厚み1000オングストローム程度のSiO2 層10
7、厚み5000〜7000オングストロームのBPS
G層108がCVD法により次々に堆積される。BPS
G層堆積後800〜1000℃の熱工程を加え、SiO
2 層とBPSG層の緻密化を行う。
【0012】次に図1(c)に示す様に、厚み3000
〜4000オングストロームのPSG層が堆積される。
レジスト110をつけ、露光及び現像を行い、高濃度P
型不純物層102の上部のレジストを切る。次に図2
(a)に示す様に、高濃度P型不純物層102の上部の
PSG層109、BPSG層108、SiO2 層107
をエッチングして、コンタクト穴111を形成する。こ
のエッチング後レジスト層110を消去する。
【0013】次に図2(b)に示す様に、フォトリソグ
ラフィ工程により、既に塗布したレジスト112の高濃
度P型不純物層102の上部部分を除去する。その後、
P型不純物であるB+ 又はBF2 + をイオン注入113
を行い、高濃度P型不純物層102中に高濃度のボロン
を補給する。この時レジスト112は、高濃度N型不純
物層の上のコンタクト穴部は被覆している。この後レジ
スト112を除去し、コンタクト穴のエッジ部114を
滑らかにするため、800〜900℃のアニールを行
う。
【0014】ところで、本発明では図1(c)に示すレ
ジスト110を除去後、B+ 又はBF2 + のイオン注入
113を行う前に、コンタクト穴のエッジ部114を滑
らかにするためのアニールを行っても良い。次に図2
(c)に示す様に、最終金属層であるアルミ115を堆
積する。
【0015】
【発明の効果】図1、図2に示した本発明の半導体装置
の製造方法は、あらかじめシリコン半導体中に形成され
ている高濃度P型不純物層中へのP型不純物の補給を、
シリコン半導体中の高濃度P型不純物層と最終金属膜層
との電気的接続をとるための最終の絶縁膜のエッチング
工程後、かつ最終金属膜の堆積前に行うことを特徴とす
る。このことは、あらかじめシリコン半導体中に形成さ
れている高濃度P型不純物層中へのP型不純物の補給を
絶縁膜の緻密化のための熱工程後に行うことを意味して
いる。
【0016】この結果、図3、図4に示した従来の製造
方法に比べ、イオン注入等で補給したP型不純物が金属
シリサイドを介して上方へ拡散してしまう量を少なく抑
えることができる。何故なら、本発明の製造方法ではP
型不純物の補給のためのイオン注入後の熱工程が、従来
の製造方法に比べ1回〜2回減少するからである。図2
(c)において、薄い多結晶シリコン膜105と金属シ
リサイド106の境界116におけるP型不純物濃度が
コンタクト抵抗の高低を決める。本発明の製造方法にお
いては、この境界116におけるP型不純物濃度は従来
の製造方法におけるその値よりもかなり高く、低いコン
タクト抵抗が得られる。このため、本発明の半導体装置
の製造方法により作成された半導体ICは、スピードが
速く、信頼性が高い性質を有する。
【0017】上記の説明においては、最終の金属層と半
導体シリコン中の高濃度P型不純物層の間の電気的接続
は、それらの間に金属シリサイド層が介している場合に
ついて説明したが、必ずしも金属シリサイド層を介さな
くとも良い。最終金属層と半導体シリコン中の高濃度P
型不純物層が直接電気的に接続している場合にも、本発
明の効果はそのまま保持できる。
【0018】以上詳細に説明した様に、本発明の半導体
装置の製造方法によれば、最終金属層とシリコン半導体
中の高濃度P型不純物の間のコンタクト抵抗を低く抑え
ることができ、スピードの速いしかも高信頼性を有する
半導体ICを作成できる優れた性質を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の半導体装置の製造方法を示す工程順断
面図である。
【図2】本発明の半導体装置の製造方法を示す工程順断
面図である。
【図3】従来の半導体装置の製造方法を示す工程順断面
図である。
【図4】従来の半導体装置の製造方法を示す工程順断面
図である。
【符号の説明】
101 N型シリコン基板又はNウエル 102 高濃度P型不純物層 106 タングステンシリサイド 107 SiO2 108 BPSG 109 PSG 111 コンタクト穴 115 アルミ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭63−229737(JP,A) 特開 昭62−213277(JP,A) 特開 昭62−210669(JP,A) 特開 昭57−126147(JP,A) 特開 昭57−167676(JP,A) 特開 平3−104219(JP,A) 特開 平1−217908(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 21/28 H01L 21/768

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 表面に局所的に高濃度不純物層を設けた
    シリコン半導体基板に、エッチングにより前記高濃度不
    純物層と金属層とのコンタクト部になる第1のコンタク
    ト穴を形成した酸化膜を設け、 次に前記酸化膜上及び前記コンタクト穴に多結晶シリコ
    ン膜を設け、 次に前記多結晶シリコン膜上に金属シリサイド層を設
    け、 次に緻密化熱処理を行った多層の酸化膜層を設け、この
    多層の酸化膜層に、前記金属シリサイド層表面に達し、
    かつ前記コンタクト穴と重なる位置にエッチングにより
    第2のコンタクト穴を設け、 次に少なくとも前記第2のコンタクト穴部に、不純物を
    イオン注入し、 次に前記多層の酸化膜層及び前記第2のコンタクト穴の
    前記多結晶シリコン膜及び金属シリサイド層上に金属膜
    を形成 することを特徴とする半導体装置の製造方法。
  2. 【請求項2】 前記高濃度不純物層の不純物と前記イオ
    ン不純物はP型不純物である請求項1記載の半導体装置
    の製造方法。
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