JP3069685B2 - 上 着 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、上着に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、ブルゾン、ジャンパー、事務・作
業服等の上着は、冬期は厚手の素材の服地で構成されて
おり、特に問題はないが、夏期の事務・作業服において
は、薄手の通気性のよい素材を用いても作業中等に汗を
かき、特に脇の下には大量の汗をかくのが実情であっ
た。

【０００３】しかし、女性用の和服においては、『身八
つ口』という脇の下を開口したものが形成されている
が、これは通気性を考慮したというよりも、女性が重ね
着をする際に、えり元や襦袢を整えるためにその身八つ
口より手を入れて襦袢等を引っ張って直すためのものは
あった。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】そこでこの発明は、事
務・作業服等の上着において、脇の下に汗が出にくく、
また、通気性がよく、乾燥し易い快適な上着を開発する
ことにある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】以上のような目的を達成
するために、上着において、前身頃と後身頃との間に、
それぞれ適宜な幅を有する襠を設け、袖部においても袖
口から脇の下に向けて襠を設け、これら襠の脇底部でそ
れぞれの襠を折り返してスリット部を形成し、該スリッ
ト部には、メッシュ素材を裏面より覆って縫着したこと
を特徴とする上着を開発するものである。

【０００６】

【発明の実施の形態】以下、図面とともに本発明の一実
施例を図面に従って説明すると、上着（１）において、
前身頃（２）と後身頃（３）との間に、それぞれ適宜な
幅を有する襠（４ａ）（４ａ）を設け、袖部（５）にお
いても袖口（５ａ）から脇の下に向けて襠（４ｂ）を設
け、これら襠の脇底部でそれぞれの襠を折り返してスリ
ット部（Ｘ）を形成し、該スリット部（Ｘ）には、メッ
シュ素材（６）を裏面より覆って縫着したことを特徴と
する上着から構成されるものである。

【０００７】そして、図２は、上着の脇の下部を上着の
内面から見た図であり、図３は、上着の脇の下部を上着
の外面から見た図であるが、メッシュ素材（６）には、
網目状に形成されたものであり、素材は、天然および合
成繊維のいずれでもよく、メッシュ素材（６）が、スリ
ット部（Ｘ）を挟むそれぞれの襠（４ａ）（４ｂ）のそ
れぞれ折り返し部（Ａ）（Ｂ）と、襠（４ａ）と前身頃
との縫い代（Ｃ）、襠（４ａ）と後身頃との縫い代
（Ｄ）、袖部（５）と襠（４ｂ）とのそれぞれ縫い代
（Ｅ）（Ｆ）とが重なり合う矩形の大きさであり、メッ
シュ素材（６）の周囲をこれら各縫い代（Ａ）（Ｂ）
（Ｃ）（Ｄ）（Ｅ）（Ｆ）に縫着されたものである。

【０００８】

【発明の効果】この発明によると、前身頃と後身頃との
間に襠を設けて、その部分にスリット部を形成してお
り、さらにスリット部には内面よりメッシュ素材を縫着
して覆っており、通気性を有し、また、メッシュ素材に
よってスリットが必要以上開口することを阻止し、体裁
が良い等、極めて有益なる効果を奏するものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例を示す正面図である。

【図２】本発明の一実施例を示す要部拡大裏面図であ
る。

【図３】本発明の一実施例を示す要部拡大表面図であ
る。

【符号の説明】

１ 上着 ２ 前身頃 ３ 後身頃 ４ａ 襠 ４ｂ 襠 ５ 袖部 ５ａ 袖口 ６ メッシュ素材 Ａ 襠の折り返し部 Ｂ 襠の折り返し部 Ｃ 襠と前身頃との縫い代 Ｄ 襠後身頃との縫い代 Ｅ 袖部と襠との縫い代 Ｆ 袖部と襠との縫い代 Ｘ スリット部

Claims (2)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 脇底部に通気部を有する上着において、
   前身頃と後身頃との間に、それぞれ適宜な幅を有する襠
   を設け、袖部においても袖口から脇の下に向けて襠を設
   け、これら襠の脇底部でそれぞれの襠を折り返してスリ
   ット部を形成し、該スリット部には、メッシュ素材を裏
   面より覆って縫着したことを特徴とする上着。
2. 【請求項２】 メッシュ素材が、スリット部を挟むそれ
   ぞれの襠のそれぞれ折り返し部と、襠と前身頃との縫い
   代、襠と後身頃との縫い代、袖部と襠とのそれぞれ縫い
   代とが重なり合う矩形の大きさであり、該メッシュ素材
   の周囲をこれら各縫い代に縫着されたことを特徴とする
   特許請求の範囲第１項記載の上着。