JP3069103U - 瓦の耐震・耐風葺工構造 - Google Patents

瓦の耐震・耐風葺工構造

Info

Publication number
JP3069103U
JP3069103U JP1999008833U JP883399U JP3069103U JP 3069103 U JP3069103 U JP 3069103U JP 1999008833 U JP1999008833 U JP 1999008833U JP 883399 U JP883399 U JP 883399U JP 3069103 U JP3069103 U JP 3069103U
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
roof
tile
ridge
wind
roofing
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP1999008833U
Other languages
English (en)
Inventor
久志 小島
彰克 中尾
Original Assignee
有限会社瓦創研
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 有限会社瓦創研 filed Critical 有限会社瓦創研
Priority to JP1999008833U priority Critical patent/JP3069103U/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3069103U publication Critical patent/JP3069103U/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Roof Covering Using Slabs Or Stiff Sheets (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 文献は、縦棧を嵌込み凹部で抱込む構成であ
る。嵌込み凹部の凹幅が、縦棧の幅より大きいことが必
要となり、両者間には隙間発生し、この隙間は、瓦のぐ
らつきの要因となること、又は耐震・耐風に対して、幾
分弱くなること、等の課題がある。また縦棧のヒス゛ミ、又
は収縮等により、縦棧と嵌込み凹部との間にス゛レ、又は
隙間が発生する虞があり、同様な課題が考えられる。 【解決手段】本考案は、横棧と、折曲片及び左右の側板
並びに底部でなる縦棧とを利用する瓦の耐震・耐風葺工
構造であって、縦棧に瓦の安定駒を挿嵌し、この安定駒
を折曲片で係止する構成である。在来の瓦に設けた安定
駒を利用して、瓦の回転防止、飛散防止等が図れる。熟
練を要さず、葺き足が揃った葺工ができること、屋根の
何れの位置からも葺工できる。耐震・耐風構造として有
益である。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、瓦の裏面尻側に設けられた安定駒を利用した瓦の耐震・耐風葺工構 造に関する。
【0002】
【従来の技術】
在来の引掛棧瓦葺き構成は、屋根地にきき足寸法に相当する間隔で棟と平行方 向に設置した瓦棧(横棧)に、瓦の裏面尻側に設けられた安定駒を当接するととも に、引掛を係止めし、釘止めしている(葺工する)。この工法は、所定本数の横 棧を設置した上に、きき幅寸法に相当する間隔で流れ方向に地割りし、軒端と棟 際に墨付け(目印)する。次いで、縦方向に墨付けを基準に張り渡した水糸、カ゛イ ト゛ 等に沿って、前記葺工により軒から棟に向かって一通りを葺き上げて行く。そ の後は、頭切込みに尻切込みを突き合わせながら同様な工程で隣接する通りに順 次葺き上げ平場の施工を完了する。
【0003】 この引掛棧瓦葺き工法において、棟方向に葺き上げる際に、取り回しに干渉し ないよう宙に浮かせて張られ高所では揺れ動く水糸を頼りに、瓦側端を一線に揃 え釘を打ち込み葺き上げる(葺工する)には熟練した高度の技能と鋭い感覚が必 要になる。その上釘止めが終わらなければ、上段の瓦に取りかかれず分業ができ ない。
【0004】 また強い横風を受けた場合に、瓦は釘を中心とした回転や浮揚を繰り返し、釘 の緊結効果が減殺されて、台風や地震に対する防備に不安が残る問題がある。
【0005】 前述の工法の改良として、特開昭62-194352号の瓦の葺設方法がある(文献とす る)。この発明は、瓦の裏面尻側(裏面尻端)に、縦棧が嵌込む凹部と横棧に係 止する突起を設けた構成であり、縦棧に落し込みながら横棧に引掛け載置するこ とによって横方向の動きを規制できる工法である。従って、在来の水糸に代替す る縦棧をカ゛イ ト゛に利用し、葺き足が揃った葺工が簡便に、かつ任意の個所から同 時に着手できること、また耐震・耐風構造として有益であること、等の特徴があ る。
【0006】
【考案が解決しようとする課題】
前記文献の構成は、縦棧を瓦の凹部が抱込む構成である。そもそも瓦及び縦棧 は原材料の物性よりして、例えば、形状や寸度に高精度を追求できず、凹部と縦 棧との間には歪みと寸法差が生じ安定性を欠く要因となる。殊に木製の縦棧を採 用した場合に、乾燥によるネシ゛レ、マカ゛リ等の変形は、間々生ずることから、葺き足 の乱れは避けられず、瓦のス゛レ、カ゛タツキ等が生じ易くなり、耐震・耐風効果も薄弱 となる。
【0007】 さらに文献の瓦の裏面尻側に縦棧を抱込む凹部を設けた専用の瓦が必要となり 、製造過程や管理面でコストを押上げる要因となる。
【0008】 またこの文献の瓦では、安定駒がなく在来工法への転用は困難である。
【0009】
【課題を解決するための手段】
請求項1の考案は、在来の瓦に設けた安定駒を利用して、瓦の回転防止、飛散 防止等を達成し、かつ熟練を要さず、葺き足が揃った葺工ができること、屋根の 何れの位置からでも数人が同時に着手(葺工)できること、又は耐震・耐風構造 として有益であること、等を意図して、下記の構成を採用する。
【0010】 請求項1は、屋根地に布設した数本の横棧と、前記屋根地に布設した折曲片及 び左右の側板並びに底部でなる数本の縦棧とを利用する瓦の耐震・耐風葺工構造 であって、 この数本の縦棧に瓦の安定駒を挿嵌し、この安定駒を前記折曲片で係止するこ とを特徴とする瓦の耐震・耐風葺工構造である。
【0011】 請求項2の考案は、請求項1の考案の効果を、一層向上することを意図する。
【0012】 請求項2は、屋根地に布設した数本の横棧と、前記屋根地に布設した折曲片及 び左右の側板並びに山形形状の底部でなる数本の縦棧とを利用する瓦の耐震・耐 風葺工構造であって、 この数本の縦棧に瓦の安定駒を挿嵌し、この安定駒を前記折曲片で係止し、か つ前記山形形状の底部を釘止めし、この底部を前記横棧に密着固止することを特 徴とする瓦の耐震・耐風葺工構造である。
【0013】
【考案の実施の形態】
以下、本考案の作用を葺工法の一例によって説明する。
【0014】 初めに、屋根地に棟と平行にきき足寸法に相当する間隔で所用本数の横棧を前 面に設置固定しておく。次いで、先に設定した横棧上に直交するように、小袖に 直近の右列に葺設される棧瓦の安定駒が填込む位置に、縦棧を固定して地割りの 基準にする。その後、きき幅寸法に相当する間隔で地割りし軒端と棟際の横棧上 に記した縦墨(縦棧を設置する目印)に合わせ全ての瓦列に縦棧を配置し固定する 。
【0015】 この場合、縦棧の山形状に盛り上がった底部を、釘止め、ネシ゛止め、又は他の 取付け方法により押え込み、底部を横棧の上面と略面一とする。例えば、縦棧を 薄肉材で成形して、釘等を打ち込む際に、その底部が容易に穿孔され横棧の表面 に喰い込むような構成になっている。
【0016】 またこの縦棧は、安定駒の両側傾斜面で一対の折曲げ片をそれぞれ押し拡げて 挿入し、同時にこの折曲げ片の反撥力を利用して安定駒を確実にくわえ込み瓦のカ゛タツキ を規制する機能を備えている。
【0017】 以上の工程で配備された横棧と縦棧を利用して、安定駒を縦棧に挿嵌し同時に 尻剣を横棧に係止し小袖際から横方向に葺き進み(被せ葺き)、その一段を葺き終 えたら小袖側に戻りながら釘止めする。これら一段毎の作業を軒先から棟に向か って順次実施することで全段の葺工が完了する。
【0018】 尚、この工法によれば、縦棧が水糸に代わる縦方向の葺設カ゛イト゛の役割をなし 、安定駒を挿嵌して行けば自ずと葺足が揃い熟練を要せず、順序を問わず(同時 に)何処からでも着工でき手間や工期の節減効果も大きい。
【0019】
【実施例】
以下、本考案の一実施例を図面を参照として説明する。
【0020】 1は屋根地Rに数本設けられた横棧で、在来とほぼ同様な構成とする。そして、 この横棧1には当該横棧1と直交する数本の縦棧2が設けられている。この縦棧2は 板金加工品、フ゜ラスチック材、その他薄肉部材で構成することがよい。
【0021】 この縦棧2の好ましい一例を説明すると、折曲片200を有する側板201が一対と 、この側板201間に設けられた山形形状の底部202とで構成されており、この折曲 片200が後述する安定駒で押し拡げられる。この折曲片200の反撥力が可能な範囲 で、安定駒の大小に対応できる利点があり、汎用性と使用の簡便性に寄与できる 。また山形形状の底部202は釘3止めされることで、横棧1に当接される構成であ る(底部202を横棧1の上面1aと略面一にすることが望ましい)。
【0022】 瓦Aには安定駒A1、突起A2、釘孔A3が設けられる。この瓦Aは従来の構造である 。
【0023】
【考案の効果】
請求項1の考案は、屋根地の横棧と、折曲片及び左右の側板並びに底部でなる 縦棧とを利用する瓦の耐震・耐風葺工構造であって、縦棧に瓦の安定駒を挿嵌し 、この安定駒を折曲片で係止する瓦の耐震・耐風葺工構造であるので、在来の瓦 に設けた安定駒を利用して、瓦の回転防止、飛散防止等が図れる。また縦棧を、 従来の墨付け印又は水糸をカ゛イト゛の代替として利用できる構成であるので、熟練 を要さず、葺き足が揃った葺工ができること、屋根の何れの位置からでも複数の 作業者が同時に着手(葺工)できること、又は耐震・耐風構造として有益である こと、等の特徴がある。
【0024】 請求項2の考案は、屋根地の横棧と、折曲片及び左右の側板並びに底部でなる 縦棧とを利用する瓦の耐震・耐風葺工構造であって、縦棧に瓦の安定駒を挿嵌し 、この安定駒を折曲片で係止し、かつ山形形状の底部を釘止めし、この底部を横 棧に密着固止する瓦の耐震・耐風葺工構造であるので、請求項1の考案の効果を 、一層向上できる特徴がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】瓦と横・縦棧の関係を示す拡大斜視図である。
【図2】葺工の一例を示す斜視図である。
【図3】縦棧と横棧との連繋を示す要部斜視図である。
【図4】縦棧の拡大斜視図である。
【図5】縦棧の拡大正面図である。
【図6】横棧と瓦との関係を示す拡大正面図である。
【符号の説明】
1 横棧 1a 上面 2 縦棧 200 折曲片 201 側板 202 底部 3 釘 A 瓦 A1 安定駒 A2 突起 A3 釘孔 R 屋根地

Claims (2)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 屋根地に布設した数本の横棧と、前記屋
    根地に布設した折曲片及び左右の側板並びに底部でなる
    数本の縦棧とを利用する瓦の耐震・耐風葺工構造であっ
    て、 この数本の縦棧に瓦の安定駒を挿嵌し、この安定駒を前
    記折曲片で係止することを特徴とする瓦の耐震・耐風葺
    工構造。
  2. 【請求項2】 屋根地に布設した数本の横棧と、前記屋
    根地に布設した折曲片及び左右の側板並びに山形形状の
    底部でなる数本の縦棧とを利用する瓦の耐震・耐風葺工
    構造であって、 この数本の縦棧に瓦の安定駒を挿嵌し、この安定駒を前
    記折曲片で係止し、かつ前記山形形状の底部を釘止め
    し、この底部を前記横棧に密着固止することを特徴とす
    る瓦の耐震・耐風葺工構造。
JP1999008833U 1999-11-19 1999-11-19 瓦の耐震・耐風葺工構造 Expired - Lifetime JP3069103U (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1999008833U JP3069103U (ja) 1999-11-19 1999-11-19 瓦の耐震・耐風葺工構造

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1999008833U JP3069103U (ja) 1999-11-19 1999-11-19 瓦の耐震・耐風葺工構造

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP3069103U true JP3069103U (ja) 2000-06-06

Family

ID=43202578

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP1999008833U Expired - Lifetime JP3069103U (ja) 1999-11-19 1999-11-19 瓦の耐震・耐風葺工構造

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3069103U (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4468903A (en) Building panel
US3626439A (en) Roof planking
GB2028956A (en) Ridge batten bracket
JP3069103U (ja) 瓦の耐震・耐風葺工構造
US10724244B2 (en) Tile roofing riser
JPS6019227Y2 (ja) 屋根板固定金具
JP3522693B2 (ja) オーバーハング部材
JP2759030B2 (ja) 棟コーナー
JPH08291593A (ja) 瓦屋根構造
GB2276400A (en) Roof tile clip
JPH0635006Y2 (ja) 平板瓦の固定構造
JP2536343Y2 (ja) 屋根パネルの棟部分における接続構造
JPH0412169Y2 (ja)
JP3993037B2 (ja) 平板瓦
JPH086901Y2 (ja) 耐風防水瓦
JP2540552Y2 (ja) 棟部の構造
JP2535272Y2 (ja) 桟釘止め瓦
JPH071394Y2 (ja) 棟 瓦
JP3085087U (ja) 凸付き瓦桟木及び鼻桟木
JPH0728276Y2 (ja) 瓦固定金具
JPH0431374Y2 (ja)
JPH0750497Y2 (ja) 軒先瓦座
JP4063862B1 (ja) 瓦屋根構造
JPH0634505Y2 (ja) けらば部の構造
JPS5834902Y2 (ja) 段積屋根構造

Legal Events

Date Code Title Description
EXPY Cancellation because of completion of term