JP3069053U - チェ―ンロック装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 部品数、加工数を少なくして製造の容易化、
低廉化を図り、Ｕ字形金具の引き抜き操作時等に生じる
接触音や接触抵抗を一掃し、ロック操作の容易化、円滑
化を可能にし、更には耐久性を良くする。 【解決手段】 開閉箇所の一方の側に固定する本体部１
と、開閉箇所の他方の側に固定するチェーン付き金具２
とで形成する。本体部１は、鍵孔３ａを外側に臨ませた
シリンダ錠ユニット３を備える。チェーン付き金具２の
チェーン５の開放端に、本体部１に挿し込むためのＵ字
形金具６を取り付ける。このＵ字形金具６を本体部１に
ロックさせるためのロック金具４を、シリンダ錠ユニッ
ト３の後面の凸部３ｂと嵌合させて本体部１に設ける。
このロック金具４は、Ｕ字形金具６の対向する内面の切
り欠き６ａと嵌合する突片部４ｂを両側に有してなる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、チェーンロック装置に関し、更に詳しくは主として自動販売機の扉 の施錠に使用するチェーンロック装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来この種の装置としては、開閉箇所の一方の側に固定される本体部と、開閉 箇所の他方の側に固定されるチェーン付き金具とを備えて形成されたものがある （例えば特開平８ー８２１３１号公報参照）。 この従来品の場合は、チェーンの先端に連結されたＵ字形金具の凹みに、ピン 状のロック部材を係合させ、このロック部材を進退動作させるためのカムを備え てなるものであった。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

ところでこの種の装置は、部品数や加工箇所を少なくして安価に提供できると 共に、Ｕ字形金具の挿抜操作を円滑化でき、更には耐久性が良くなるよう形成さ れているのが望ましい。

【０００４】 しかるに従来品は、上記の通り、カムを介してピン状のロック部材を押し出し 、Ｕ字形金具の凹みに係合させ、ロック状態を解除するときはキーを回してカム を９０度回転させ、カムとロック部材との係合状態を解いてＵ字形金具を引き抜 くものであった。

【０００５】 従って従来品の場合は、Ｕ字形金具と本体部との連結に、ピン状のロック部材 とカムとが必要になり、又本体部にロック部材を進退動作させるための透孔を形 成する必要があった。

【０００６】 その結果従来品を使用すると、部品数や加工箇所、及び組立工程数が増加した から、その分、製造に手間暇がかかり、製造コストが高く付くことになる、とい う問題点があった。

【０００７】 又従来品は、Ｕ字形金具を本体部から引き抜くとき、Ｕ字形金具がピン状のロ ック部材の先端に摺接しながら引き抜かれるものであった。従って従来品による と、その際に接触音や接触抵抗が生じたから、操作性が悪かっただけではなく、 摩耗によりガタツキが生じ、寿命が短くなるのを避けられなかった。

【０００８】 本考案は、このような従来品の問題点に鑑み、提案されたものである。 従って本考案の技術的課題は、部品数、加工数を少なくして製造を容易化でき 、安価に提供できるだけではなく、Ｕ字形金具の引き抜き操作時等に生じる接触 音や接触抵抗を一掃し、ロック操作の容易化、円滑化を可能にし、更には耐久性 が良くなるよう形成したチェーンロック装置を提供することにある。

【０００９】

【課題を解決するための手段】

本考案は、上記の課題を解決するために、次のような技術的手段を採る。

【００１０】 即ち本考案は、図１に示されるように、開閉箇所の一方の側に固定される本体 部１と、開閉箇所の他方の側に固定されるチェーン付き金具２とで形成され、上 記の本体部１は、鍵孔３ａを外側に臨ませたシリンダ錠ユニット３を備え、上記 のチェーン付き金具２は、チェーン５の開放端に、上記の本体部１に挿し込むた めのＵ字形金具６が取り付けられ、このＵ字形金具６を本体部１にロックさせる ためのロック金具４が、シリンダ錠ユニット３の後面の凸部３ｂと嵌合して本体 部１に設けられ、このロック金具４が、上記Ｕ字形金具６の対向する内面の切り 欠き６ａと嵌合する突片部４ｂを両側に有して形成されたことを特徴とする（請 求項１）。

【００１１】 本考案の場合、ロック金具４は、図１等に示されるように、シリンダ錠ユニッ ト３の後面の凸部３ｂに嵌合される嵌合部４ａと、この嵌合部４ａの両側に突き 出された突片部４ｂとで形成されるのが好ましい（請求項２）。

【００１２】 この場合は、ロック金具４を本体部１に収納させたとき、嵌合部４ａをシリン ダ錠ユニット３の収納部１ｂに隔壁１ａを介して臨ませることができる。従って これによれば、仕様変更時に、嵌合部４ａの長さを調節するだけで、本体部１の 大幅な設計変更等を伴うことなく対応できる。

【００１３】 又本考案は、ロック金具４が、図９に示されるように、プレート状に形成され るのでも良い（請求項３）。

【００１４】 この場合は、ロック金具４の構造を簡単化できるから、製造上、組立上の手間 暇を軽減化できる効果が大きく、従ってその分、安価に提供できる。なおここで 、プレート状に形成される、とは、ロック金具４を平板状に形成する、というこ とを意味し、具体的には金属板を長方形等に切断、或いは打ち抜き加工し、且つ シリンダ錠ユニット３の後面の凸部３ｂと嵌合する嵌合部４ａを、例えば打ち抜 き形成することで達成される。

【００１５】 又本考案は、ロック金具４が、図１０に示されるように、金属板が折り曲げら れて断面ハット形に形成されるのでも良い（請求項４）。

【００１６】 この場合は、折り曲げによって強度が増加するため、薄い金属板の使用が可能 になるだけではなく、折り曲げ部４ｃの突き出し寸法Ｄを自由に変更できるから 、組み込むシリンダ錠ユニット３や、本体部１の大きさ等の設計変更に、低コス トで、且つ容易に対応できる、という利点がある。

【００１７】

【考案の実施の形態】

以下、本考案の好適な一実施形態を添付図面に従って説明する。

【００１８】 本考案装置は、図１等に示されるように、開閉箇所の一方の側に固定される本 体部１と、開閉箇所の他方の側に固定されるチェーン付き金具２とで形成されて いる。

【００１９】 上記の本体部１は、鍵孔３ａを外側に臨ませたシリンダ錠ユニット３を備えて なる。本体部１内は、隔壁１ａで仕切られ、シリンダ錠ユニット３の収納部１ｂ と、後述するロック金具４の収納部１ｃとに形成されている。

【００２０】 上記のチェーン付き金具２は、チェーン５の開放端に、上記の本体部１に挿し 込むためのＵ字形金具６が取り付けられている。なおチェーン５は、図５に示さ れるように、樹脂製の防水カバー７で覆われている。

【００２１】 Ｕ字形金具６を本体部１にロックさせるためのロック金具４は、シリンダ錠ユ ニット３の後面の凸部３ｂと嵌合して本体部１に収納されるものである。４ａは シリンダ錠ユニット３の後面の凸部３ｂと嵌合する嵌合部であり、４ｂは上記Ｕ 字形金具６の対向する内面の切り欠き６ａと嵌合する突片部である。ロック金具 ４は、この実施形態ではこの嵌合部４ａと突片部４ｂとで形成されている。

【００２２】 ロック金具４は、本体部１に形成された収納部１ｃに収納され、嵌合部４ａは 隔壁１ａを介してシリンダ錠ユニット３の収納部１ｂに臨ませられるものである 。なお切り欠き６ａは、この実施形態では凹溝状に形成されている。

【００２３】 次に本考案の作用を説明する。 本考案品は、図８に示されるように、例えば自動販売機８の開放箇所の一方の 側に本体部１を取り付け、他方の側にチェーン付き金具２を取り付けて使用する 。この状態で図３に示されるように、鍵孔３ａにキー９を挿し込み回す。

【００２４】 すると、シリンダ錠ユニット３のシリンダー３ｃ（図１等参照）が回転し、上 記の凸部３ｂと嵌合したロック金具４が、図４に示されるように、９０度回転し 、Ｕ字形金具６の切り欠き６ａから抜け、ロック状態が解除される。この結果、 Ｕ字形金具６を本体部１から引き抜くことが可能になり、扉が開放される。なお 扉をロックする場合は、Ｕ字形金具６を本体部１に挿し込み、上記と逆の手順で 行なうものである。

【００２５】

【考案の効果】

以上説明したように本考案は、キーの操作でロック金具が、直接、Ｕ字形金具 と嵌合したり、嵌合状態が解除されるものである。

【００２６】 従ってこれによれば、ロック操作時やロックの解除時に、Ｕ字形金具とロック 金具との接触音や接触抵抗を軽減でき、又ロック操作や本体部からＵ字形金具を 引き抜く操作を円滑化できる。

【００２７】 又本考案は、従来品のようにカム機構を利用するものではなく、ロック金具を 単一品で形成した点に特徴がある。従ってこれを使用すれば、本体部に形成する ロック金具の収納部の構造を簡単化できるから、加工や組立作業の簡単化、容易 化、更には製造コストの低廉化を図ることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案装置の好適な一実施形態を示す要部分解
斜視図である。

【図２】同上装置の要部斜視図である。

【図３】同上装置の要部分解斜視図である。

【図４】同上装置の作用を説明するための要部斜視図で
ある。

【図５】同上装置の一部を切欠した要部正面図である。

【図６】本体部の底面図である。

【図７】図５のＶII−ＶII線から見た要部側面図であ
る。

【図８】同上装置の使用状態を示す要部斜視図である。

【図９】ロック金具の他の実施形態を示し、Ａは正面
図、ＢはＡのＢーＢ線断面図である。

【図１０】ロック金具の更に他の実施形態を示し、Ａは
正面図、ＢはＡのＢーＢ線断面図である。

【符号の説明】

１ 本体部 ２ チェーン付き金具 ３ シリンダ錠ユニット ３ａ 鍵孔 ３ｂ 凸部 ４ ロック金具 ４ａ 嵌合部 ４ｂ 突片部 ５ チェーン ６ Ｕ字形金具 ６ａ 切り欠き

Claims (4)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 開閉箇所の一方の側に固定される本体部
   と、開閉箇所の他方の側に固定されるチェーン付き金具
   とで形成され、上記の本体部は、鍵孔を外側に臨ませた
   シリンダ錠ユニットを備え、上記のチェーン付き金具
   は、チェーンの開放端に、上記の本体部に挿し込むため
   のＵ字形金具が取り付けられ、このＵ字形金具を本体部
   にロックさせるためのロック金具が、シリンダ錠ユニッ
   トの後面の凸部と嵌合して本体部に設けられ、このロッ
   ク金具が、上記Ｕ字形金具の対向する内面の切り欠きと
   嵌合する突片部を両側に有して形成されたことを特徴と
   するチェーンロック装置。
2. 【請求項２】 請求項１記載のチェーンロック装置であ
   って、ロック金具が、シリンダ錠ユニットの後面の凸部
   に嵌合される嵌合部と、この嵌合部の両側に突き出され
   た突片部とで形成されたことを特徴とするチェーンロッ
   ク装置。
3. 【請求項３】 請求項１記載のチェーンロック装置であ
   って、ロック金具が、プレート状に形成されたことを特
   徴とするチェーンロック装置。
4. 【請求項４】 請求項１記載のチェーンロック装置であ
   って、ロック金具が、金属板が折り曲げられて断面ハッ
   ト形に形成されたことを特徴とするチェーンロック装
   置。