JP3069043U

JP3069043U - グリルパン用セラミック板とグリル装置

Info

Publication number: JP3069043U
Application number: JP1999008764U
Authority: JP
Inventors: 育英深澤
Original assignee: フアミリー・サービス・エイコー株式会社
Priority date: 1999-11-17
Filing date: 1999-11-17
Publication date: 2000-05-30
Anticipated expiration: 2005-11-17

Abstract

(57)【要約】【課題】丸洗いし、再利用できて、調理後にごみが発
生せず、しかも遠赤外線効果によって焼き物を効率よく
焼き上げることができるグリルパン用セラミック板を提
供する。【解決手段】本考案に係るグリルパン２用セラミック
板５は、セラミック材料を用いて板状に形成され、グリ
ル装置１ｂのグリル庫１ｃ内に装着されるグリルパン２
内のグリル網４の下方に敷設されることを特徴とする。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、グリル装置のグリル庫内に装着されるグリルパン内に敷いて使用するセラミック板とそれを用いたグリル装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来から、グリルパン内に水を貯留せずして魚等の焼き物を焼くためのグリルパン用の補助物品はいくつか知られていた。このような従来のグリルパン用の補助物品としては、例えば、特開平８−６６３１５号公報記載のグリル用シートがある。このグリル用シートは、水酸化アルミのシートから構成されており、グリルパン内に敷いて使用するものである。このように形成することによって、魚等を焼く時に発生する焼き汁によるグリル庫内の汚れや臭いを吸収することが可能であった。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、上記のようなグリル用シートでは手入れは簡単ではあるが、シートの再利用ができず、調理後にごみが発生してしまうという課題がある。

【０００４】本考案は、上記の課題を解決すべくなされ、その目的とするところは、丸洗いし、再利用できて、調理後にごみが発生せず、しかも遠赤外線効果によって焼き物を効率よく焼き上げることができるグリルパン用セラミック板を提供することである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

本考案に係るグリルパン用セラミック板は、セラミック材料を用いて板状に形成され、グリル装置のグリル庫内に装着されるグリルパン内のグリル網の下方に敷設されることを特徴としている。

【０００６】本考案に係るグリルパン用セラミック板は上記のように構成されているので、従来のように調理のたびにごみが発生することがなくなり、環境に優しいと共に、遠赤外線効果によって、焼き物を裏側からも効率よく焼き上げることができる。

【０００７】また、耐火性に優れたセラミック板を、グリルパン内に、水を貯留しない状態で使用でき、使用中にグリルパン内が高温になっても前記セラミック板が燃え上がることがなく、安全面における信頼性も高い。

【０００８】尚、好ましくは、前記グリルパン用セラミック板は、表面に波状の凹凸を形成してもよい。また、好ましくは、前記波状の凹凸は、該凹凸を横切る方向に沿った断面形状が、三角波形状、あるいは正弦波形状にしてもよい。

【０００９】これにより、セラミック板自体が加熱され、輻射熱を出す遠赤外線効果と熱を拡散させる乱反射効果とを生じさせ、グリル庫内全体に広範囲にわたって放熱することができるから、焼き物への熱の伝達が早くなり、燃料費を削減できる。しかも、焼き物を裏面側からも焼くことができるため、焼いている途中で焼き物をひっくり返す必要もなくなり手間がかからなくてすむ。

【００１０】さらに、グリルパン用セラミック板には、裏面に脚部を設けると好適である。これにより焼き物から発生する焼き汁がセラミック板とグリルパン底面との間の空間に溜まるから、セラミック板が焼き汁によってグリルパンに密着してしまったりすることがなく、またセラミック板の洗浄も容易に行える。

【００１１】また、グリル装置は、この装置のグリル庫内に装着されるグリルパン内にセラミック板を敷設するとよい。これにより、調理後には、セラミック板は丸洗いでき、再利用できるため、従来のように調理のたびにごみが発生することがなくなり、環境に優しいと共に、遠赤外線効果によって、焼き物を裏側からも効率よく焼き上げることができる。また、耐火性に優れたセラミック板を、グリルパン内に、水を貯留しない状態で使用でき、使用中にグリルパン内が高温になっても前記セラミック板が燃え上がることがなく、安全面における信頼性も高い。

【００１２】さらに、このセラミック板の表面に波状の凹凸を形成してもよい。また、好ましくは、前記波状の凹凸は、該凹凸を横切る方向に沿った断面形状が、三角波形状、あるいは正弦波形状にしてもよい。

【００１３】これにより、セラミック板自体が加熱され、輻射熱を出す遠赤外線効果と熱を拡散させる乱反射効果とを生じさせ、グリル庫内全体にわたって放熱することができるから、焼き物への熱の伝達が早くなり、燃料費を削減できる。しかも、焼き物を裏面側からも焼くことができるため、焼いている途中で焼き物をひっくり返す必要もなくなり手間がかからなくてすむ。

【００１４】好ましくは、グリル装置は、グリルパン用セラミック板の裏面に脚部を設けるセラミック板をグリルパン内に敷設するグリル庫を具備してもよい。これにより焼き物から発生する焼き汁がセラミック板とグリルパン底面との間の空間に溜まるからセラミック板が焼き汁によってグリルパンに密着してしまったりすることがなく、またセラミック板の洗浄も容易に行える。

【００１５】

【考案の実施の形態】

以下、本考案の実施の形態の一例を、添付図面に基づいて説明する。まず、本考案に係るグリルパン用セラミック板が敷設されるグリルパンが装着されるグリル庫、及びグリル装置とガスコンロの構成について説明する。

【００１６】図１は、ガスコンロの外観斜視図である。ガスコンロ１は一般的に、箱状をなす本体の上面に２つの火口部１ａが設けられており、その中央部にはグリル装置１ｂが設けられている。グリル装置１ｂの内部はグリル庫１ｃに形成され、このグリル庫１ｃ内には、バーナー（図示せず）が設けられ、グリルパン２が装着される。

【００１７】さらに詳細に、グリルパン２の構造について図２を用いて説明する。図２は、グリルパン用のセラミック板がグリルパン内に敷設された状態を示す外観斜視図である。

【００１８】グリルパン２は、水を入れるための水溜め部３ｃが形成された受け皿３と、適宜複数個の格子穴が形成され、水溜め部３ｃの上に位置するように受け皿３に載せられたグリル網４と、グリルパン用セラミック板５が設けられている。このグリルパン用セラミック板５は、グリル網４下方の水溜め部３ｃ内に敷設されている。

【００１９】次にセラミック板５の構造について説明する。一般に、セラミックは耐火性で、遠赤外線放射体であることが知られている。図３の（ａ）はセラミック板５の平面図、（ｂ）は（ａ）のＷ−Ｗ断面図である。図３の（ａ）において、セラミック板５は平面形状が長方形の板状体であり、水溜め部３ｃ内に収容できるように、水溜め部３ｃの大きさに合わせた外形となっている。具体的には一例として、外縁部を除いた部分の寸法は、縦１６０ｍｍ、横２２５ｍｍ、表面の波状の凹凸５ｂが形成されている部分を除いた部分の板厚が５ｍｍ程のものである。

【００２０】また、図３の（ａ）で示されているように、セラミック板５の表面には凹凸差が５ｍｍ程であって、互いに等しい形状、大きさの波状の凹凸５ｂが形成されており、凹凸５ｂを横切る方向に沿った凹凸５ｂの断面形状は、三角波形状である。一方、外周には幅６ｍｍ程の平滑な面状のフレームが形成されている。

【００２１】次に使用方法について説明する。以上のような特徴をもつセラミック板５を凹凸５ｂが形成されている面を上面としてグリルパン２内のグリル網４の下方に敷設する。この状態で、グリル網４の上面に魚等の焼き物６を載せて、ガスコンロ１の前面パネル１ｄに設けられている点火用のスイッチ（図示せず）によって点火することにより、グリル庫１ｃ内が加熱され、焼き物６が焼かれる。

【００２２】焼いている際に、焼き物６から出る焼き汁は、グリル網４の格子穴から、下方に敷設されているセラミック板５の上面に直接垂れるようになっている。そして、垂れた焼き汁は、セラミック板５の凹凸５ｂの溝の部分を通ってグリルパン２内の油溜まり溝（図示せず）へと流出される。

【００２３】セラミック板５は加熱されるとグリル庫１ｃ内に輻射熱を放熱するという遠赤外線効果を有するため、焼き物を効率よく焼くことができる。また、セラミック板５の表面には、波状の凹凸５ｂが形成されているため、波状の凹凸５ｂが形成されていないそれよりも表面積が大きい分、バーナー（図示せず）からの吸熱面が大きくなり、輻射量も増大するから、焼き物を効率的に焼くことができる。

【００２４】さらに、セラミック板５は、バーナー（図示せず）からの熱を、凹凸５ｂの作用により、乱反射効果を生じさせ、グリル庫１ｃ内全体に熱を拡散させるため、焼き物６の裏面も広範囲にわたってまんべんなく焼くことができる。よって、焼き物６への熱伝達効果を向上させるから焼き物６を焼いている途中でひっくり返す必要もない。これにより、調理に時間も手間もかからずに燃料費を節約することができ、さらに、調理後には丸洗いし、再利用できるから、従来例のように、ごみが発生することもないため、環境に優しい。

【００２５】尚、セラミック板５の平面形状は前述の長方形に代えて、円形あるいは楕円形、さらには正方形や多角形としてもよい。さらに、セラミック板５が乱反射効果を有し、熱をグリル庫１ｃ内全体に拡散させるためには、表面の波状の凹凸５ｂの、凹凸５ｂを横切る方向に沿った断面形状は前述の三角波形状に代えて、正弦波形状としてもよい。また、セラミック板自体を全体的に波状にたわませた形状にしても良い。

【００２６】また、セラミック板５の裏面の４隅に各１つずつ、計４つの脚部５ａを突設してもよい。このように形成すると、焼き物から発生する焼き汁がセラミック板５とグリルパン２底面との間の空間に溜まるから、セラミック板５が焼き汁によってグリルパン２に密着してしまったりすることがなく、またセラミック板５の洗浄も容易に行われる。

【００２７】尚、セラミック板５の裏面に突設される脚部５ａは４隅でなくてもよい。例えば、セラミック板５の裏面に、各辺に平行な２組の脚部を突設してもよいし、セラミック板５の長辺に平行な１組の、あるいは短辺に平行な１組の、それぞれ２本の脚部５ａを突設してもよい。

【考案の効果】

【００２８】本考案に係るグリルパン用セラミック板と、このグリルパン用セラミック板をグリルパン内に敷設するグリル装置によれば、バーナーから発せられた熱により加熱されると、遠赤外線効果によってグリル庫内に輻射熱を出し、焼き物を裏面側からも焼きことができるため、効率よく焼くことができる。また、焼いている途中で焼き物を表面側から裏面側へとひっくり返す必要もなくなり、調理の手間がかからない。また、焼き物への熱の伝達が早くなるため、燃料費も削減でき、しかも、調理後にはセラミック板は丸洗いし、再利用できるから、ごみも発生しない。さらに、表面に波状の凹凸が形成されているセラミック板をグリルパン内に敷設すると、バーナーから発せられた熱を乱反射効果によりグリル庫内全体に広範囲にわたって拡散させるため、焼き物を広範囲にわたってまんべんなく焼きことができる。また、焼き物から発生する焼き汁がセラミック板とグリルパン底面との間の空間に溜まるから、セラミック板が焼き汁によってグリルパンに密着してしまったりすることがなく、セラミック板の洗浄も容易に行える。

【００２９】

【図面の簡単な説明】

【図１】ガスコンロを示す外観斜視図である。

【図２】セラミック板がグリル装置のグリル庫内に装着
されるグリルパン内に敷設された状態を示す外観斜視図
である。

【図３】（ａ）はセラミック板の平面図、（ｂ）は
（ａ）のＷ−Ｗ断面図である。

【図４】セラミック板がグリル装置のグリル庫内に装着
されるグリルパン内に敷設された状態を示す断面説明図
である。

【符号の説明】

１ガスコンロ２グリルパン３受け皿４グリル網５セラミック板６焼き物

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】セラミック材料を用いて板状に形成され、
グリル装置のグリル庫内に装着されるグリルパン内のグ
リル網の下方に敷設されることを特徴とするグリルパン
用セラミック板。
【請求項２】請求項１記載のグリルパン用セラミック板
を具備することを特徴とするグリル装置。
【請求項３】表面に波状の凹凸が形成されていることを
特徴とする請求項１記載のグリルパン用セラミック板。
【請求項４】請求項３記載のグリルパン用セラミック板
を具備することを特徴とするグリル装置。
【請求項５】前記波状の凹凸の、該凹凸を横切る方向に
沿った断面形状は、三角波形状であることを特徴とする
請求項３記載のグリルパン用セラミック板。
【請求項６】請求項５記載のグリルパン用セラミック板
を具備することを特徴とするグリル装置。
【請求項７】前記波状の凹凸の、該凹凸を横切る方向に
沿った断面形状は、正弦波形状であることを特徴とする
請求項３記載のグリルパン用セラミック板。
【請求項８】請求項７記載のグリルパン用セラミック板
を具備することを特徴とするグリル装置。
【請求項９】裏面には脚部が突設されていることを特徴
とする請求項３記載のグリルパン用セラミック板。
【請求項１０】請求項９記載のグリルパン用セラミック
板を具備することを特徴とするグリル装置。