JP3068473U

JP3068473U - 半衿取付具

Info

Publication number: JP3068473U
Application number: JP1999008121U
Authority: JP
Inventors: 八重子相坂
Original assignee: 八重子相坂
Priority date: 1999-10-25
Filing date: 1999-10-25
Publication date: 2000-05-12
Anticipated expiration: 2005-10-25

Abstract

(57)【要約】【課題】和服の衿部に半衿本体を簡単に取り付け、ま
た、取り外して、半衿本体の交換を極めて容易に行なえ
る半衿取付具を提供する。【解決手段】帯状の半衿本体１の長手方向中央に折り
目部２を設けて二つ折り可能とし、止着部材３を介し
て、和服の衿部Ｐを縁端部側から挟み込むように、半衿
本体１を衿部Ｐに脱着自在に取り付ける。この半衿本体
１は、正絹・ナイロン・不織布・ラミネート加工を施し
た紙等の生地により形成している。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、和服の着付けをする際に、衿部に簡単に取り付け、また、取り外して、和服の衿部に各種の汚れが直接付着することを防止した半衿取付具に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来の和服は、衿部に帯状の半衿部材を縫着被覆させていた。そして、長時間の和服の着用により半衿部材が汗やシミ等により汚れた場合には、糸を解いて半衿部材を衿部から取り外してこれを洗濯洗浄した後、再度半衿部材を糸を用いて衿部に縫着被覆させていた。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、従来のように汗やシミ等で汚れた半衿部材を糸を解いて衿部から取り外し、これを洗濯洗浄した後、再度半衿部材を糸で衿部に縫着被覆させるのでは、その取付作業、取外作業が非常に面倒であった。

【０００４】このような事態を回避すべく、半衿部材をファスナーを用いて衿部に取り付けるものがあるが、ファスナーの存在により和服の美しい外観が損なわれ、また、ごつごつした感じが生じて、和服を着ている者に不快感を与えていた。さらに、半衿部材自体を和紙により形成したものも存在したが、装着中に汗が和紙内に滲んで折り目より和紙屑がボロボロと落ちてしまう等の弊害が生じていた。

【０００５】そこで本考案は、叙上のような従来存した問題点に鑑み創案されたもので、和服の衿部に半衿部材を簡単に取り付け、また、取り外すことができ、半衿部材の洗濯が可能で、しかも半衿部材の取り付け交換も極めて容易に行なえるものとし、和服の装用時でも外観上きれいな状態で見せることができる、使い捨て可能で安価な半衿取付具を提供することを目的としたものである。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

このため、本考案にあっては、帯状の半衿本体１の長手方向中央に折り目部２を設けて二つ折り可能とし、止着部材３を介して、和服の衿部Ｐを縁端部側から挟み込むように、半衿本体１を衿部Ｐに脱着自在に取り付けたことで、上述した課題を解決した。

【０００７】また、半衿本体１は、正絹・ナイロン・不織布・ラミネート加工を施した紙等の生地により形成したことで、同じく上述した課題を解決した。

【０００８】さらに、長手方向中央に設けた折り目部２と平行となるように、半衿本体１の両側縁部に折り目部４を設け、半衿本体１の長手方向に沿って両側縁部を互いに内側に折り曲げて、中央に設けた折り目部２を介して一対の中折り部分５を対向形成し、この中折り部分５の表面に止着部材３を配したことで、同じく上述した課題を解決した。

【０００９】この他、止着部材３は、両面粘着テープまたは剥離可能な貼着糊剤等であることで、同じく上述した課題を解決した。

【００１０】本考案に係る半衿取付具において、半衿本体１は、長手方向中央に設けた折り目部２を介して二つ折りにしてから、和服の衿部Ｐの縁端部側から当該衿部Ｐ縁端部を挟み込むように装着され、止着部材３により衿部Ｐ縁端部に貼り付けられる。このとき、半衿本体１の中折り部分５の全面が止着部材３により衿部Ｐ周囲に貼着されているので、着付けをした状態での首回りのカーブや、肩を介しての背中から胸に掛けての前後のカーブを奇麗に出すことができる。また、衿部Ｐから半衿本体１を外すのを忘れて洗濯したとしても、止着部材３が両面粘着テープまたは剥離可能な貼着糊剤等によるので、洗濯後に半衿本体１を衿部Ｐの縁端部から簡単に剥離することができる。

【００１１】

【考案の実施の形態】

以下、図面を参照して本考案の一実施の形態を説明する。本考案に係る半衿取付具は、図１に示すように、正絹・ナイロン・不織布・ラミネート加工を施した紙（紙にプラスチックフィルムを張り合わせたもの）等の生地により帯状に形成した半衿本体１を、和服の衿部Ｐの縁端部を挟み込むように衿部Ｐ周囲に装着し、衿部Ｐの裏表部分に止着部材３を介して着脱可能に取り付けられるよう、半衿本体１の長手方向中央に折り目部２を設けて二つ折り可能に形成している。

【００１２】半衿本体１は、図２に示すように、正絹・ナイロン・不織布・ラミネート加工を施した紙等の生地を、例えば長さ約１ｍ程度、幅員約１６ｃｍ程度の矩形帯状に裁断し、この長手方向に沿う中央に折り目部２を形成する。また、この折り目部２と平行となるように半衿本体１の両側縁部に折り目部４を設け、長手方向に沿って両側縁部を互いに内側に折り曲げて、例えば約３ｃｍ前後の帯型状の中折り部分５を対向形成する。この折り曲げた中折り部分５の表面側には、中折り部分５の面積に相当する大きさの両面粘着テープまたは剥離可能な貼着糊剤等の止着部材３が配されている。

【００１３】尚、半衿本体１は、その長手方向中央に設けた折り目部２から中折り部分５にわたる全面に、両面粘着テープまたは剥離可能な貼着糊剤等による止着部材３を配してもよい。

【００１４】次に、半衿取付具の着付け使用の一例を以下に説明する。まず、図２に示すように、半衿本体１の両側縁部に位置した中折り部分５を互いに内側に折り曲げて、この折り曲げた表面側に、両面粘着テープまたは剥離可能な貼着糊剤等の止着部材３を貼設する。そして、図１に示すように、長手方向に設けた折り目部２を介して半衿本体１を二つ折りにし、和服の衿部Ｐを縁端部側から挟み込むように半衿本体１を装着させ、半衿本体１を止着部材３により衿部Ｐ縁端部に貼り付けることで、着付けが完了する。このとき、中折り部分５の全面を止着部材３により衿部Ｐ周囲に貼着しているので、着付けが完了した状態での首回りのカーブや、肩を介しての背中から胸に掛けての前後のカーブを奇麗に出すことができる。また、万が一、衿部Ｐから半衿本体１を外すのを忘れて洗濯したとしても、止着部材３が両面粘着テープまたは剥離可能な貼着糊剤等によるので、洗濯後に半衿本体１を衿部Ｐの縁端部から簡単に剥がすことができる。

【００１５】尚、本考案は上記した実施の形態に限定されるものではなく、本考案の目的を達成できる範囲での改良、変形等は本考案に全て包含されるものである。例えば、半衿本体１を矩形帯型状に形成する替わりに、和服の衿部Ｐの湾曲形状にしたがって略Ｕ字型形状に一体成形してもよい。また、止着部材３を両面粘着テープまたは剥離可能な貼着糊剤とは別の、剥離可能な粘着材としてもよい。

【００１６】

【考案の効果】

以上説明したように本考案によれば、帯状の半衿本体１の長手方向中央に折り目部２を設けて二つ折り可能とし、和服の衿部Ｐを縁端部側から挟み込むように半衿本体１が取り付けられることから、和服の衿部Ｐを糸による縫着に依らずに、半衿本体１自身により簡単に着付けをすることができる。そのため、和服を長時間着用したとしても、半衿本体１により、和服の衿部Ｐに汗やシミ等の汚れが直接付着する事態を回避できる。また、止着部材３により半衿本体１を衿部Ｐに取り付けるため、着付けが完了した状態で、首回りのカーブや、肩を介しての背中から胸に掛けての前後のカーブを綺麗に出すことができる。しかも、止着部材３により、半衿本体１を手間がかかることなく簡単に取り外して洗濯をすることができ、その交換が容易である。

【００１７】また、半衿本体１は、正絹・ナイロン・不織布・ラミネート加工を施した紙等の生地により形成したので、交換可能、使い捨て可能で安価な半衿取付具を提供することができる。特に、正絹やナイロンを用いて半衿本体１を形成したときには、半衿本体１を洗濯して繰り返し使用でき、非常に経済的である。加えて、不織布やラミネート加工を施した紙を用いて半衿本体１を形成したときには、安価な材料でその使い捨て使用が可能となる。

【００１８】そして、長手方向中央に設けた折り目部２と平行となるように、半衿本体１の両側縁部に折り目部４を設け、半衿本体１の長手方向に沿って両側縁部を互いに内側に折り曲げて、中央に設けた折り目部２を介して一対の中折り部分５を対向形成し、この中折り部分５の表面に止着部材３を配しているので、和服の衿部Ｐを糸による縫着に依らずに、半衿本体１自身により簡単に着付けをすることができる。また、半衿本体１を手間がかかることなく簡単に取り外して洗濯をすることができ、しかも和服の装用時において、衿部Ｐの外観を綺麗に仕上げることができる。

【００１９】さらに、止着部材３は、両面粘着テープまたは剥離可能な貼着糊剤等であるので、万が一、衿部Ｐから半衿本体１を外すのを忘れて洗濯をしたとしても、洗濯後に衿部Ｐから半衿本体１を簡単に剥がすことができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の一実施の形態を示したもので、和服の
衿部に半衿本体を取り付ける状態を示す着付け時の斜視
図である。

【図２】同じく半衿本体の構成を示す全体斜視図であ
る。

【符号の説明】

１…半衿本体２…折り目部３…止着部材４…折り目部５…中折り部分Ｐ…衿部

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】帯状の半衿本体の長手方向中央に折り目
部を設けて二つ折り可能とし、止着部材を介して、和服
の衿部を縁端部側から挟み込むように、半衿本体を衿部
に脱着自在に取り付けたことを特徴とする半衿取付具。
【請求項２】半衿本体は、正絹・ナイロン・不織布・
ラミネート加工を施した紙等の生地により形成した請求
項１記載の半衿取付具。
【請求項３】長手方向中央に設けた折り目部と平行と
なるように、半衿本体の両側縁部に折り目部を設け、半
衿本体の長手方向に沿って両側縁部を互いに内側に折り
曲げて、中央に設けた折り目部を介して一対の中折り部
分を対向形成し、この中折り部分の表面に止着部材を配
した請求項１または２記載の半衿取付具。
【請求項４】止着部材は、両面粘着テープまたは剥離
可能な貼着糊剤等である請求項１乃至３のいずれか記載
の半衿取付具。