JP3068418B2 - 樹脂封止金型への樹脂材供給方法 - Google Patents

樹脂封止金型への樹脂材供給方法

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JP3068418B2 JP6206446A JP20644694A JP3068418B2 JP 3068418 B2 JP3068418 B2 JP 3068418B2 JP 6206446 A JP6206446 A JP 6206446A JP 20644694 A JP20644694 A JP 20644694A JP 3068418 B2 JP3068418 B2 JP 3068418B2
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  • Encapsulation Of And Coatings For Semiconductor Or Solid State Devices (AREA)
  • Injection Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、半導体装置の外郭体を
形成する樹脂封止金型に樹脂材を供給する樹脂封止金型
への樹脂材供給方法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般にIC,LSI等の半導体装置は、
熱硬化性樹脂によるトランスファーモールド成形方法に
より樹脂封止され製品化される。
【0003】この種の樹脂封止は、エポキシ樹脂・硬化
剤・充填剤を主成分とするエポキシ型熱硬化性樹脂を打
錠し、円柱状のタブレットに形成し、これを用いて行な
われる。一般に一つのタブレットで、一定数個の半導体
装置を封止するわけであるが、昨今のマルチプランジャ
ー方式封入装置の拡大により樹脂タブレットあたりの樹
脂供給パッケージ数は減少傾向にあり、またICパッケ
ージの多様化によりパッケージサイズが1mm厚以下の
超薄型から300リード以上の大型まで多品種化してき
ている。そのため、対応する半導体装置封止量にあった
樹脂量を供給すべくタブレットもサイズの多品種化が急
速に拡大してきた。
【0004】図4(a)および(b)は従来の樹脂封止
金型への樹脂材供給方法の一例を説明するための図であ
る。従来、この種の樹脂封止金型への樹脂材供給方法
は、図4に示すように、まず、円柱樹脂タブレット17
がパーツフィダー18で整列、供給された後、図示しな
いピックアンドプレース機構にて配列部19にセットさ
れ、リードフレーム供給ユニット5の収納室6にプッシ
ャー20により挿入される。次に、リードフレーム7を
搭載したリードフレーム供給ユニット5が移動し樹脂封
止金型の上型と下型との間に挿入され、キャビティ1を
ランナを介して連結されるポット10内にシャッタ9を
開くことで円柱状樹脂タブレット17を落し込み樹脂材
の供給を完了していた。
【0005】ここで、円柱状樹脂タブレット17の大き
さは、金型設計に基づいた2〜8個のICパッケージ体
への供給樹脂量に対応すべくICパッケージサイズ毎に
設定する必要がある。また、品種変更にともないタブレ
ットサイズ変更が必要となることから、その都度パーツ
フィーダー18,ピックアンドプレース機構,配列部1
9,リードフレーム供給ユニット5,金型内ポット10
といったハンドリング系統の変更も必然となっていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ような多種の樹脂タブレットを使用した場合、その管理
において多大な工数と無駄を発生していた。例えば、熱
硬化性樹脂の性質上タブレットは冷凍保管され、使用直
前に解凍し封止に使うわけであるが、解凍後の経時変化
は著しく一般に100時間程度の保管期限を設けてい
る。そのため、対象となるパッケージの生産変動等で余
剰となってしまうと、サイズが一品一様に近いために保
管期限をこえた解凍された樹脂タブレットは廃棄せざる
を得ない。
【0007】また、保管管理上の面からも、種々のパッ
ケージに対応する多くのタブレット品種を管理,保管し
なくてはならず、その管理工数は樹脂メーカにおける製
造管理コストも含めてコストアップ要因となっていた。
【0008】さらに、上記のタブレットサイズ多様化に
よる不具合を対処すべく、タブレット品種数を限定し封
止金型内の樹脂流路で余剰樹脂分を吸収するようにカル
サイズの拡大やダミーのキャビティーを設ける手法が取
られているが、樹脂の不要な廃棄を引きおこすこととな
りコストアップ要因となる。さらに、産業廃棄物削減の
観点からも得策な方法ではない。
【0009】一方、樹脂封入設備に関しても、タブレッ
トサイズ変更をともなう品種変更によるタブレットフィ
ーダー部、タブレットハンドリング部等の装置の変更お
よびポットとプランジャー等の金型側の変更が必要とな
り、樹脂封入設備のフレキシビリティーを悪化させると
いう欠点があった。
【0010】従って、本発明の目的は、樹脂材の管理工
数を低減するとともに廃棄量を少なくして樹脂材を有効
に使用することができ、かつ樹脂封入設備の汎用性を高
める樹脂封止金型への樹脂材供給方法を提供することで
ある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明の特徴は、半導体
装置の外郭を形成する樹脂封止体を形成する複数のキャ
ビティと湯道であるランナを介して樹脂材を溶融し前記
キャビティに溶融樹脂を圧送する円筒状のポットを有す
る樹脂封止金型の前記ポットヘ前記樹脂材を供給する樹
脂封止金型への樹脂材供給方法において、外郭体の大き
さの異なる種々の前記半導体装置を樹脂封止する複数の
樹脂封止金型における前記キャビティと前記ランナとに
充填されるべき樹脂量の違いの中から、最大公約量に近
似する樹脂量を求め前記樹脂片を該樹脂量に等しい単一
樹脂片に形成し、前記キャビティと前記ランナへ充填す
べき樹脂量に応じて前記樹脂片の数量を前記ポットに挿
給入する樹脂封止金型への樹脂材供給方法である。
【0012】また、前記樹脂片は直径の大きさが前記ポ
ットの直径より小さい球状かまたは前記ポットに入り得
る直径をもつ円板状であることが望ましい。
【0013】本発明他の特徴は、半導体装置の外郭を
形成する樹脂封止体を形成する複数のキャビティと湯道
であるランナを介して樹脂材を溶融し前記キャビティに
溶融樹脂を圧送する円筒状のポットを有する樹脂封止金
型の前記ポットヘ前記樹脂材を供給する樹脂封止金型へ
の樹脂材供給方法において、前記樹脂封止金型における
前記キャビティと前記ランナとを含む容積に応ずる重量
を電子天秤等の重量計測器で測定し、測定された重量の
顆粒状の樹脂材を前記ポットに供給する樹脂封止金型へ
の樹脂材供給方法である。
【0014】
【実施例】次に、本発明について図面を参照して説明す
る。
【0015】通常、半導体装置の外郭体であるパッケー
ジは、例えば、厚さ1mmのTSOPパッケージから4
0mm角で3.7mm厚という大型のQFPパッケージ
まで寸法が及び、使用されるパッケージの1個当りの樹
脂量が0.2gから12gに及ぶ広範囲に分布してい
る。
【0016】そこで、本発明は、パッケージの大きさの
異なる種々の樹脂封止金型におけるキャビティとランナ
とに充填されるべき樹脂量の違いの中から最小量を求
め、この最小量に等しい樹脂量をもつ樹脂片を樹脂タブ
レットとし、パッケージの大きさに応じて樹脂タブレッ
トの数を樹脂封止金型のポットに供給したことである。
【0017】ここで、例えば、2つのキャビティと1つ
のポットをもちランナの容積が無視できる程小さい樹脂
封止金型を想定し上述した半導体装置に適用したとし、
さらに、上述したパッケージから最小の樹脂量である
0.2gの標準の樹脂片であるタブレットを用意したと
すると、金型には2つのキャビティがあるので1パッケ
ージあたり0.1g毎の細かい樹脂供給が可能となり、
0.1g単位でキャビティに圧送できることは高い樹脂
使用効率が達成できると言える。また、樹脂の保管,管
理の業務上の点からも一種類の標準タブレットのみの保
管と総生産量に見合った樹脂量の管理のみを行なうだけ
で良く、従来のパッケージ毎の多種のタブレットの繁雑
な管理が不要となる。
【0018】図1は本発明の樹脂封止金型への樹脂材供
給方法の第1の実施例を説明するための図である。本発
明の第1の実施例は、樹脂タブレットを球状にしたこと
である。例えば、上述したように、この樹脂タブレット
を0.2gとし、樹脂密度を1.7とすると直径6mm
の球体となる。この程度の球体はハンドリング上も適し
たサイズである。
【0019】次に、直径6mmの球状の樹脂片に標準化
されたタブレットを使用して樹脂封止金型へ供給する動
作を図1を参照して説明する。まず、図示しないパーツ
フィーダより整列供給された樹脂タブレット2をエアシ
リンダー3で駆動されるタブレット分離部4によりエア
シリンダー3のストローク数により必要な数だけシュー
トを通し下方に落す。そして、落し込まれた樹脂タブレ
ット2はリードフレーム供給ユニット5内の収納室6へ
収納される。次に、適正数量の樹脂タブレット2とリー
ドフレーム7を保持したリードフレーム供給ユニット5
は、金型8の定位置まで移動し、リードフレーム7をキ
ャビティー部1へ載置すると同時にシャッター9の動作
により樹脂タブレット2を金型8のポット10へ落し込
むことにより樹脂材の供給を完了する。その後、型締
め、成形動作が行なわれ、樹脂封止された半導体装置が
得られる。
【0020】なお、樹脂タブレットを球状樹脂片にする
ことで、ポット10内に複数の積み重ねた樹脂タブレッ
トの場合は、樹脂タブレット同志の熱伝導度が従来の円
柱状の樹脂タブレットの単体の場合より良く、より早く
溶融できる利点がある。
【0021】このようにパッケージ毎に適切な樹脂量の
供給ができることにより、従来のように金型内機能部設
計に余剰樹脂を停滞させる手段を考慮する必要が無くな
り成形後に廃棄樹脂部となるランナやカル部等の廃棄樹
脂部を最小限に留めることができる。
【0022】例えば、その一例として、生産量の多い1
4mm幅で20mm長さの矩形状で厚み2.7mmのQ
FP型パッケージでは、1ポット当り2つのキャビティ
をもつ樹脂封止金型で従来は使用樹脂効率が60%であ
ったが、この球状樹脂タブレットを使用したところ、使
用樹脂効率を85%に向上できた。その結果、これによ
り使用樹脂コストとして30%の低減を図ることができ
た。
【0023】図2は本発明の樹脂封止金型への樹脂材供
給方法の第2の実施例を説明するための図である。この
実施例では、前述の球状タブレットのかわりに円板タブ
レット11を用いていている。そして、樹脂量を前述の
実施例と同じ0.2gとすると、樹脂タブレットは直径
が8mmで厚さ2.2mmの円板となる。
【0024】この円板状樹脂タブレット11を使用して
樹脂材を供給する動作を図2を参照して説明する。円板
状樹脂タブレット11が積み重ねて収納された筒状のス
トッカー12の下部に設けられたタブレット分離部4を
動作させることにより、容易に所望の個数の円板タブレ
ット11をリードフレーム供給ユニット5内の収納室6
へを入れることができる。すなわち、タブレット分離部
4の上下二段に設けられたシャッタ機構を交互に開閉し
一個ずつ下方に落し込みカウンターで計数することによ
って必要の個数を供給する。このようにリードフレーム
供給ユニット5の収納室6に挿入された円板状樹脂タブ
レット11は、リードフレーム7の金型8への移載とと
もにポット10内に収納される。
【0025】図3(a)〜(c)は本発明の樹脂封止金
型への樹脂材供給方法の第3の実施例を説明するための
図である。この実施例では、更に樹脂使用効率向上を図
るべく供給する樹脂片を微量なものにしたことである。
すなわち、微小の樹脂片として取り扱かい易くしかも送
給時に粉塵とならない程度の大きさ、例えば、2mm程
の顆粒状樹脂にしたことである。
【0026】次に、この顆粒状樹脂を使用して金型への
供給方法を説明する。まず、図3(a)に示すように、
ストッカーに通じる供給部14を通り顆粒樹脂13が計
量ポット15に定量供給される。その後、図3(b)に
示すように、スキージ16により体積を正確に計量され
た後、図3(c)に示すように、リードフレーム7がす
でに載置された金型8のポット10内へ計量ポット15
のシャッタ9を開くことにより顆粒樹脂13が落し込ま
れる。パッケージ毎の適正樹脂量の計量にあたっては、
サイズ毎の計量ポット15の変更により行なわれる。ま
た、この樹脂供給量の計量を計量ポットによらず電子天
ビン等の重量計測器や粉体流量計量フィーダにより、所
望の樹脂供給量を計量してポット15へ供給することも
可能である。
【0027】
【発明の効果】以上説明した様に、本発明は、大きさの
異なる半導体装置の1パッケージあたりの使用樹脂量の
最大公約数的な樹脂量を1樹脂タブレットとし、パッケ
ーシの大きさに応じて樹脂タブレットの数あるいは総体
積として供給することにより、以下の効果が得られる。 (1)管理面として、工場内で管理する樹脂サイズが従
来多種であったものが一種になり、その結果、品種毎の
管理が不要となり、また、標準化による樹脂の振り回し
が可能となり生産変動による特定品種の樹脂期限切れ等
によるロスも無くなる。 (2)樹脂片製作に際してもパッケージ毎のタブレット
打錠機の設置が不要となり、製造管理および樹脂材の保
管が合理化され、その分、樹脂片のコスト低減が図れ
る。 (3)パッケージ毎に適切な樹脂量の供給ができること
により、従来のように金型内機能部設計に余剰樹脂を停
滞させる手段を考慮する必要が無くなり成形後に廃棄樹
脂部となるランナやカル部等の廃棄樹脂部を最小限に留
めることができる。その結果、使用樹脂コストとして大
幅の低減が可能となる。 (4)樹脂封入設備面に関しては、従来、タブレットサ
イズ変更をともなう品種変更により、タブレットフィー
ダー部、タブレットハンドリング部等の装置の変更およ
びポットとプランジャー等の金型側の変更が生じ、これ
が樹脂封入設備のフレキシビリティーを悪化させていた
が、この標準の樹脂タブレットの採用により、ハンドリ
ング部および金型の標準化が図られパッケージ品種の変
更による交換部品コスト及びそれによる交換工数の低減
が可能となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の樹脂封止金型への樹脂材供給方法の第
1の実施例を説明するための図である。
【図2】本発明の樹脂封止金型への樹脂材供給方法の第
2の実施例を説明するための図である。
【図3】本発明の樹脂封止金型への樹脂材供給方法の第
3の実施例を説明するための図である。
【図4】従来の樹脂封止金型への樹脂材供給方法の一例
を説明するための図である。
【符号の説明】
1 キャビティ 2 球状樹脂タブレット 3 エアシリンダ 4 タブレット分離部 5 リードフレーム供給ユニット 6 収納室 7 リードフレーム 8 金型 9 シャッタ 10 ポット 11 円板状樹脂タブレット 12 ストッカ 13 顆粒樹脂 14 樹脂供給部 15 計量ポット 16 スキージ 17 円柱樹脂タブレット 18 パーツフィーダ 19 配列部 20 プッシャー

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半導体装置の外郭を形成する樹脂封止体
    を形成する複数のキャビティと湯道であるランナを介し
    て樹脂材を溶融し前記キャビティに溶融樹脂を圧送する
    円筒状のポットを有する樹脂封止型金型の前記ポットへ
    前記樹脂材を供給する樹脂封止型金型への樹脂材供給方
    法において、外郭体の大きさの異なる種々の前記半導体
    装置を樹脂封止する複数の樹脂封止金型における前記キ
    ャビティと前記ランナとに充填されるべき樹脂量の違い
    の中から、前記複数の樹脂封止金型に使用する複数の樹
    脂量の最大公約数を求め、前記最大公約数に近似した樹
    脂量を設定し、前記樹脂片を前記樹脂量に等しい単一樹
    脂片に形成し、前記キャビティと前記ランナへ使用する
    前記樹脂封止型金型に応じて前記樹脂片の数量を前記ポ
    ットに挿給入することを特徴とする樹脂封止金型への樹
    脂材供給方法。
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