JP3068233B2 - アミノ基を有する共重合体及びその製造方法 - Google Patents

アミノ基を有する共重合体及びその製造方法

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JP3068233B2 JP3085736A JP8573691A JP3068233B2 JP 3068233 B2 JP3068233 B2 JP 3068233B2 JP 3085736 A JP3085736 A JP 3085736A JP 8573691 A JP8573691 A JP 8573691A JP 3068233 B2 JP3068233 B2 JP 3068233B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、アミノ基を有する共重
合体及びその製造方法に関し、詳しくは高分子アミノ試
薬,機能性高分子の原料,接着剤の原料,ポリマーの相
溶化剤等に使用できる第一級アミノ基を有する新規な共
重合体とその効率のよい製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から、側鎖に第一級アミノ基を有す
る高分子化合物は、そのアミノ基の高い反応活性のた
め、つまりアルデヒド,ケトン,アルキルハライド,イ
ソシアネート,チオイソシアネート,活性二重結合,エ
ポキシ化合物,シアナマイド,グアニジン,尿素,酸,
酸無水物,アシルハライド等の官能基と容易に反応する
ため、様々な産業分野で有効に利用されている。そのよ
うな第一級アミノ基を側鎖に有する高分子化合物として
は、今までに、ポリ−N−ビニルアセトアミド又はポリ
−N−ビニルホルムアミドの加水分解によるポリビニル
アミン、あるいはアリルアミンの塩酸塩の重合によるポ
リアリルアミン等が知られている。
【0003】しかしながら、これらの方法によって高分
子化合物を製造する場合、第一級アミノ基を有する重合
体又は共重合体は得られるものの、分子量が意図するほ
ど大きくならないことや、アミン又はアミン前駆体のモ
ノマーをラジカル重合する為、共重合相手のモノマーの
種類に制限がある等の制約があり、用途によっては十分
な性能が発揮し得ないことがある。
【0004】側鎖にアミノ基を有する共重合体の例とし
ては、特開平2−135214号公報や同2−1352
15号公報に、スチレン−無水マレイン酸共重合体をp
−アミノフェノールとエチルアミノエチルアミンの如き
第一級,二級混在のジアミンを用いてイミド化して得ら
れた共重合体を、潜在性のエポキシ硬化剤として用いる
ことが提案されている。この共重合体の場合も、側鎖に
エチルアミノ基を有しているが、一般に第二級アミノ基
は、第一級アミノ基に比べて官能基として汎用性に乏し
く、この点で望ましいものではない。意図せずして、部
分的に側鎖に第一級アミノ基が導入されていると考えら
れる例として、特開昭64−70595号公報,同64
−85246号公報及び米国特許4,137,185 号明細書に
記載されている共重合体を挙げることができる。即ちエ
チレン−プロピレン共重合体に無水マレイン酸をグラフ
トして得られる無水マレイン酸グラフトエチレン−プロ
ピレン共重合体に、ジエチレントリアミン,エチレンジ
アミン,ヘキサメチレンジアミンの如き少なくとも2個
の第一級アミノ基を有するポリアミンを反応させてイミ
ド化せしめるものである。しかし、この無水マレイン酸
グラフトエチレン−プロピレン共重合体の如き多官能無
水酸と多官能のポリアミンの反応では、通常、反応中に
もまた反応後においても、少なからず架橋反応が起こっ
ていると考えられる。また、架橋反応が反応中に起これ
ば、反応混合物の粘度上昇、ひいてはゲル化まで進行
し、以後の反応継続が不能に陥ることもしばしば認めら
れる。それが故に、これらの先行技術においては、この
架橋反応による経時的な粘度上昇を防止する目的で、イ
ミド化反応後に存在する第一級アミンを、無水酢酸,n
−オクテニル無水コハク酸等でエンドキャップする工夫
がなされている。
【0005】更に、特開平2−36248号公報には、
不飽和酸無水物でグラフト変性されたポリオレフィンを
ジアミンと反応させることも示唆されているが、具体的
な製造方法,生成物については明示がなく、公知の方法
に従えば、本発明者らの経験では架橋,ゲル化が避けら
れず、本発明の意図とは全く別の生成物が得られる。無
水マレイン酸共重合体、又は無水マレイン酸グラフトエ
チレン−プロピレン共重合体と第一級ジアミンを反応さ
せる例としては、特開昭60−240749号公報,同
64−31864号公報, 同63−146928号公
報,同63−235365号公報,同63−19975
5号公報等に開示されているが、いずれも無溶剤の樹脂
中で無水酸基と2個の第一級アミノ基のイミド架橋を目
的とするものである。架橋反応を起こさせずに、第一級
のジアミンを用いてイミド化し、第一級アミノ基を側鎖
に形成せしめる方法として、架橋反応に伴うゲル化が実
質上無視し得る程度に、第一級アミノ基/無水コハク酸
基のモル比を高めてイミド化反応を行うことも理論的に
は考えられるが実際的ではない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】以上の如く、置換又は
非置換の無水コハク酸基を官能基として有する多官能の
共重合体を、第一級のジアミンを用いて架橋反応を起こ
させずにイミド化し、遊離の第一級アミンが存在する形
で単離することは困難とされていた。本発明は、このよ
うな従来の問題点に着目してなされたものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記従来
技術の問題点を解決すべく鋭意研究を重ねたところ、ス
チレンやオレフィンあるいはその誘導体に由来する反復
単位,ブタジエン等のジエン類に由来する反復単位及び
無水マレイン酸等の酸無水物に由来する反復単位を有す
る共重合体を、特定の第一級ジアミンの塩を反応させて
イミド化し、さらに塩基で脱酸することによって、側鎖
に第一級アミノ基を含有する新規な共重合体が得られ、
これが上記目的に適う性状を有するものであることを見
出した。本発明はかかる知見に基いて完成したものであ
る。
【0008】すなわち本発明は、分子内に一般式(I)
で表わされる反復単位A40〜99.8モル%,一般式
(II)で表わされる反復単位B50〜0モル%及び一般
式 (III)で表わされる反復単位C60〜0.2モル%
【0009】
【化3】
【0010】(式中、R1 及びR2 は各々独立に水素原
子,炭素数1〜10のアルキル基,炭素数3〜8のシク
ロアルキル基,炭素数6〜10のアリール基,炭素数2
〜4のアニケニル基,炭素数1〜4のアルコキシ基,炭
素数1〜18のアルコキシカルボニル基,炭素数1〜1
7のアルキルカルボキシル基,炭素数1〜7のアルキル
又はアリールカルボニル基,ハロゲン原子あるいはニト
リル基を示し、R3 及びR4 は各々独立に水素原子,炭
素数1〜4のアルキル基,炭素数2〜4のアルケニル基
あるいはハロゲン原子を示し、R5 及びR6 は各々独立
に水素原子,炭素数1〜6のアルキル基あるいは炭素数
6〜8のアリール基を示し、R7 は炭素数1〜12のア
ルキレン基,炭素数5〜17のシクロアルキレン基,炭
素数6〜12のアリーレン基,炭素数7〜12のアリー
ルアルキレン基あるいは炭素数4〜30のポリオキシア
ルキレン基を示す。なお、R1 〜R7 は、それぞれ反復
単位ごとに同一であっても異なってもよい。)を含有す
る共重合体(アミノ基含有共重合体)あるいはその塩を
提供するものである。また、本発明は、分子内に一般式
(I)で表わされる反復単位A40〜99.8モル%,一
般式(II)で表わされる反復単位B50〜0モル%及び
一般式 (IV) で表わされる反復単位C’60〜0.2モル
【0011】
【化4】
【0012】(式中、R1 〜R6 は前記と同じであ
る。)を含有する共重合体に、一般式(V) H2 N−R7 −NH2 ・・・(V) (式中、R7 は前記と同じである。)で表わされるジア
ミンの塩を反応させた後、塩基と接触させて脱酸するこ
とを特徴とする上記アミノ基含有共重合体あるいはその
塩の製造方法をも提供するものである。
【0013】本発明のアミノ基含有共重合体(その塩を
含む。以下同じ。)は、一般式(I)で表わされる反復
単位A,一般式(II)で表わされる反復単位B及び一般
式 (III)で表わされる反復単位Cを有する新規な共重合
体であり、これらのランダム,ブロックあるいはグラフ
ト共重合体である。この共重合体における各反復単位の
含有割合は、上述したように反復単位A,B,Cの合計
量に対して、反復単位A40〜99.8モル%、好ましく
は45〜99モル%、反復単位B50〜0モル%、好ま
しくは40〜0モル%、反復単位C60〜0.2モル%、
好ましくは50〜1モル%である。反復単位Cの割合
が、60モル%を超えると得られる共重合体の機械的物
性が低下するという不都合があり、また0.2モル%未満
では、本発明のアミノ基含有共重合体の特徴が充分に発
現しない。なお、本発明のアミノ基含有共重合体は、基
本的には上記反復単位A,B,Cからなるものである
が、更に他の反復単位を若干量含有することもできる。
また、本発明のアミノ基含有共重合体は、その分子量に
ついては特に制限はないが、通常は粘度平均分子量30
00〜500000である。これは、トルエン,キシレ
ン,クメン,テトラリン,1,3−ジメチル−2−イミ
ダゾリジノン,ジメチルスルホキシド,アセトン,メチ
ルエチルケトン等の良溶媒に、アミノ基含有共重合体を
10重量%で溶解したときの粘度が10〜50000c
psの範囲であることに相当する。本発明の共重合体
は、反復単位Cの側鎖にイミド基を介して第一級アミノ
基を有する点に特徴がある。また本発明の共重合体は、
上記第一級アミノ基が硫酸,ベンゼンスルホン酸,トル
エンスルホン酸,ナフタレンスルホン酸等のスルホン酸
類、塩酸,フッ化水素酸,臭化水素酸,ヨウ化水素酸等
のハロゲノ酸、硝酸、ホウ酸、リン酸等の酸と結合して
塩を形成したものをも包含する。
【0014】ここで、反復単位Aは一般式(I)で表わ
されるものであるが、式中R1 及びR2 は各々独立に
(つまり、R1 とR2 は同じでも異なってもよい)水素
原子,炭素数1〜10のアルキル基(好ましくは炭素数
1〜4のアルキル基),炭素数3〜8のシクロアルキル
基(好ましくは炭素数3〜6のシクロアルキル基),炭
素数6〜10のアリール基(好ましくは炭素数6〜9の
アリール基),炭素数2〜4のアルケニル基,炭素数1
〜4のアルコキシ基,炭素数1〜18のアルコキシカル
ボニル基(好ましくは炭素数1〜8のアルコキシカルボ
ニル基),炭素数1〜17のアルキルカルボキシル基
(好ましくは炭素数1〜3のアルキルカルボキシル
基),炭素数1〜7のアルキル又はアリールカルボニル
基(好ましくは炭素数1〜4のアルキルカルボニル
基),ハロゲン原子(好ましくは塩素,臭素)あるいは
ニトリル基を示す。なお、R1 及びR2 は、それぞれ反
復単位ごとに同一であっても異なってもよい。即ち、上
記一般式(I)は、反復単位Aの一つがエチレン単位
(R1 及びR2 が共に水素)であり、また反復単位Aの
他の一つがプロピレン単位(R1 が水素,R2 がメチル
基)のような場合も包含する。また、反復単位Bは一般
式(II)で表わされるものであるが、式中、R3 及びR
4 は各々独立に水素原子,炭素数1〜4のアルキル基
(メチル基,エチル基等),炭素数2〜4のアルケニル
基(ビニル基,アリル基等)あるいはハロゲン原子(塩
素,臭素等)を示す。なお、R3 及びR4は、それぞれ
反復単位ごとに同一であっても異なってもよいことは、
前述のR1 及びR2 の場合と同様である。さらに、反復
単位Cは一般式 (III)で表わされるものであり、ここで
5 及びR6 は各々独立に水素原子,炭素数1〜6のア
ルキル基(好ましくは炭素数1〜2のアルキル基)ある
いは炭素数6〜8のアリール基を示し、R7 は炭素数1
〜12のアルキレン基(好ましくはメチレン,エチレ
ン,プロピレン,テトラメチレン,ヘキサメチレン等の
炭素数1〜8のアルキレン基),炭素数5〜17のシク
ロアルキレン基(好ましくはシクロヘキシレン,メチレ
ンシクロヘキシルメチレン等の炭素数6〜10のシクロ
アルキレン基),炭素数6〜12のアリーレン基(好ま
しくはフェニレン,オキシジフェニレン等),炭素数7
〜12のアリールアルキレン基(好ましくはキシリレン
等の炭素数8〜10のアリールアルキレン基)あるいは
炭素数4〜30のポリオキシアルキレン基(ポリオキメ
チレン,ポリオキプロピレンなどの炭素数4〜15のポ
リオキシアルキレン基)を示す。なお、R5 及びR
6 は、それぞれ反復単位ごとに同一であっても異なって
もよいことは、前述のR1 及びR2 の場合と同様であ
る。
【0015】本発明のアミノ基含有共重合体を製造する
には、特に制限はなく、様々な方法によることができる
が、前述した本発明の方法によれば、一層効率よく製造
することができる。まず、本発明の方法の原料である反
復単位A,B及びC’を含有する共重合体は、一般式
(I),(II),(IV)で表わされる反復単位を与える
モノマーを、公知の手法によりラジカル重合又はイオン
重合することによって製造される。一般式(I)の反復
単位Aを与えるモノマーの具体例としては、様々なもの
があるが、例えばエチレン,プロピレン,1−ブテン,
イソブチレン等のオレフィン、シクロペンテン,シクロ
ヘキセン等の環状オレフィン、スチレン,α−メチルス
チレン,ビニルトルエン,p−t−ブチルスチレン等の
スチレン類(芳香族ビニル化合物)、酢酸ビニル,酪酸
ビニル等のビニルエステル類、メチルビニルエーテル,
エチルビニルエーテル等のビニルエーテル類、塩化ビニ
ル,塩化ビニリデン等のハロゲノオレフィン、メチル
(メタ)アクリレート,エチル(メタ)アクリレート,
ブチル(メタ)アクリレート,ヘキシル(メタ)アクリ
レート,シクロヘキシル(メタ)アクリレート,デシル
(メタ)アクリレート,オクタデシル(メタ)アクリレ
ート,メトキシエチル(メタ)アクリレート等のアクリ
ル酸又はメタアクリル酸エステル類、アクリロニトリ
ル,メタクリロニトリル等のニトリル類、メチルビニル
ケトン,フェニルビニルケトン等のビニルケトン等があ
り、これらを単独であるいは二種以上を組み合わせて使
用することができる。これらのうち、好ましいモノマー
の例としては、エチレン,プロピレン,スチレン,メチ
ルビニルエーテル,酢酸ビニル,エチルアクリレート等
を挙げることができる。一般式(II)の反復単位Bを与
えるモノマーの具体例としては、ブタジエン,イソプレ
ン,クロロプレン等の共役ジエンがあり、これを単独あ
るいは二種以上を組み合わせて使用することができる。
好ましいモノマーとしては、ブタジエン, イソプレンを
挙げることができる。一般式(IV)の反復単位C’を与
えるモノマーの具体例としては、無水マレイン酸,無水
メチルマレイン酸,1,2−ジメチルマレイン酸,無水
エチルマレイン酸,無水フェニルマレイン酸,無水イタ
コン酸等の不飽和ジカルボン酸の無水物等を例示でき
る。
【0016】以上より、本発明の方法の原料である反復
単位A,B及びC’を含有する共重合体を例示すれば、
スチレン−無水マレイン酸共重合体,エチレン−無水マ
レイン酸共重合体,プロピレン−無水マレイン酸共重合
体,エチレン−プロピレン−無水マレイン酸共重合体,
イソブチレン−無水マレイン酸共重合体,メチルビニル
エーテル−無水マレイン酸共重合体,スチレン−イソプ
レン−無水マレイン酸共重合体,エチレン−無水マレイ
ン酸−アクリル酸エチル共重合体,エチレン−酢酸ビニ
ル−無水マレイン酸共重合体,スチレン−ブタジエン−
無水マレイン酸共重合体等を挙げることができる。しか
し、これらの例示に限定されるべきものではない。
【0017】本発明の方法によれば、上記のようにして
製造された反復単位A,B及びC’を含有する共重合体
を、一般式(V)で表わされる第一級ジアミンの塩と反
応させる。ここで、一般式(V)で表わされるジアミン
の具体例としては、エチレンジアミン;1,3−ジアミ
ノプロパン;1,4−ジアミノブタン;1,5−ジアミ
ノペンタン;ヘキサメチレンジアミン;1,7−ジアミ
ノヘプタン;1,8−ジアミノオクタン;1,9−ジア
ミノノナン;1,10−ジアミノデカン;2,2,5−
トリメチルヘキサンジアミン;2,2,4−トリメチル
ヘキサンジアミン等の直鎖又は分岐の脂肪族のアルキレ
ンジアミン類、イソホロンジアミン;1,3−ビス(ア
ミノメチル)シクロヘキサン;ビス(4−アミノシクロ
ヘキシル)メタン;ビスアミノメチルヘキサヒドロ−
4,7−メタンインダン;1,4−シクロヘキサンジア
ミン;1,3−シクロヘキサンジアミン;2−メチルシ
クロヘキサンジアミン;4−メチルシクロヘキサンジア
ミン;ビス(4−アミノ−3,5−ジメチルシクロヘキ
シル)メタン等の脂環式ジアミン類、m−キシリレンジ
アミン;p−キシリレンジアミン等のアリールアルキル
ジアミン、p−フェニレンジアミン;4,4’−ジアミ
ノジフェニルエーテル等のアリールジアミン、ポリオキ
シプロピレンジアミン;ポリオキシエチレンジアミン等
のポリオキシアルキレンジアミンが例示できる。このう
ち、特に好ましいものは、脂肪族及び脂環式ジアミンで
ある。本発明の方法では、上記ジアミンの塩が用いら
れ、ジアミンの部分中和塩(モノ塩)あるいは完全中和
塩(ジ塩)のいずれであってもよいが、部分中和塩を用
いた方が反応効率が高く好ましい。上記ジアミンは、好
ましくは酸の部分中和塩として用いられるが、そのよう
な酸としては、その酸強度としてカルボン酸より大きい
もの選択することが望ましい。具体例を例示すれば、硫
酸,ベンゼンスルホン酸,トルエンスルホン酸,ナフタ
レンスルホン酸等のスルホン酸類、塩酸,フッ化水素
酸,臭化水素酸,ヨウ化水素酸等のハロゲノ酸、硝酸、
ホウ酸、リン酸等がある。これらのうち塩酸やトルエン
スルホン酸が好ましい。ジアミンの塩を製造するにあた
っては、上記ジアミンと上記酸のモル比は、ジアミンの
全アミノ基を基準にして酸の当量で50〜100%の中
和度に相当する塩の形で用いられる。50%未満の場
合、イミド化反応時に架橋,ゲル化が避けられない。又
100%を超えると、イミド化反応に長時間を要し経済
的に不利となる。好ましい範囲は50〜80%である。
ジアミンの塩は、相当するジアミンと相当する酸の中和
反応により容易に調製することができる。例えば、酸の
アルコール溶液に、ジアミンを滴下し必要に応じ濃縮
し、アルコールで再結晶して単離して原料として用いて
もよいし、又1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン
(DMI);N−メチル−2−ピロリドン;ジメチルス
ルホキシド(DMSO);ジメチルスルホン;ジオキサ
ン;1,2−ジメトキシエタン;ヘキサメチレンリン酸
−トリアミド;テトラメチル尿素のような非プロトン性
極性溶剤中でジアミンと酸の部分中和塩を形成させて、
そのまま反応に用いてもよい。操作上、後者の方が簡便
で好ましい。
【0018】本発明の方法は、上記反復単位A,B及び
C’を含有する共重合体に、一般式(V)で表わされる
ジアミンの塩を反応(イミド化反応)させることによっ
て進行する。ここで、イミド化反応は、スクリュー押出
機等を用いて、無溶剤溶融状態で行うこともできるが、
反応を均一ならしめる目的で不活性溶媒を使用すること
が望ましい。そのような目的で使用できる溶媒として
は、ベンゼン,トルエン,キシレン,クメン,シメン,
エチルトルエン,プロピルベンゼン,ジエチルベンゼン
等の芳香族炭化水素、メチルシクロペンタン,シクロヘ
キサン,エチルシクロペンタン,メチルシクロヘキサ
ン,1,1−ジメチルシクロヘキサン,エチルシクロヘ
キサン等の脂環式炭化水素,ヘキサン,ヘプタン,オク
タン,デカン,メチルヘプタン,3−エチルヘキサン,
トリメチルペンタン等の脂肪族炭化水素、DMI,テト
ラメチル尿素,ジメチルスルホン,ジオキサン,1,2
−ジメトキシエタン,ヘキサメチレンリン酸トリアミ
ド,DMSO,N−メチル−2−ピロリドン等の非プロ
トン性極性溶媒が挙げられる。本発明の方法では、極性
のかなり異なった反応基質同士を反応させることになる
ので、一般には非極性溶媒と極性溶媒を同時に使用する
ことが好ましい。
【0019】上記溶媒の使用量は、特に制限はなく状況
に応じて適宜選定すればよいが、通常は原料として使用
する反復単位A,B及びC’を含有する共重合体(即
ち、置換又は非置換無水コハク酸を官能基として有する
多官能性共重合体)に対し、重量比で0.3〜20倍、好
ましくは1倍〜10倍の範囲で定めればよい。0.3倍よ
り少ない場合は、希釈効果が十分でなく反応混合物が高
粘度になり困難をきたす場合がある。一方、20倍より
も多くしても、使用量に相当する効果の向上は特に認め
られず、経済的に不利である。
【0020】本発明の方法におけるイミド化反応は、特
に触媒を必要としないが、使用する場合は、トリメチル
アミン,トリエチルアミン,トリブチルアミン,N,N
−ジメチルアニリン,N,N−ジエチルアニリン,1,
8−ジアザビシクロ(5.4.0)ウンデセン−7など
の3級アミンが好適である。
【0021】本発明の方法では、原料の共重合体とジア
ミンの塩の使用比率は、使用する原料の種類や状況によ
り異なり、一義的に定めることはできないが、通常は原
料共重合体中に含まれる置換又は非置換無水コハク酸基
(即ち、反復単位C')1モルに対し、ジアミンの未中和
アミノ基準で1.0〜10倍、好ましく1.05〜5.0倍で
ある。1.0倍未満の場合、反応完結後もイミド化されず
に残る無水コハク酸基が存在することになり、本発明の
後工程である脱酸工程で再生される第一級アミノ基と該
無水コハク酸基が反応してアミド架橋によりゲル化を起
こし、本発明の効果を覆すこと恐れがある。一方、モル
比が10倍を超える場合は、イミド化の反応自体は速く
進行する利点はあるが、反応試薬を多量に要する経済的
不利益を免れない。
【0022】本発明の方法において、反応温度及び反応
時間は、使用する溶媒及び触媒の有無によって異なる
が、通常100〜300℃、好ましくは130〜260
℃で1〜20時間である。反応温度は100℃未満であ
る場合には、反応に長時間を要するという不利益があ
り、又300℃を超える場合には反応物の着色と共重合
体の熱分解による物性の低下をきたすようになる。
【0023】本発明の方法において、反応原料の仕込順
序等は特に制限はなく、様々な態様で行うことができる
が、通常は、反復単位A,B及びC’を含有する共重合
体を、前記溶媒に均一に溶解した後、前記ジアミンと酸
の塩の粉末か又は溶液を徐々に加えるか、あるいはその
逆の順序がとられる。この間の仕込みは、溶媒の還流下
の加熱下に行われてもよい。原料共重合体とジアミンの
塩とのイミド化反応は、水の生成を伴いながら進行する
ので、生成した水が用いた溶媒と共に共沸してくる。し
たがって、この共沸する水をディーン・スターク分水器
などにより反応系外へ除去することにより、効率的に反
応を進行させることができる。イミド化反応の完結は、
共沸水がもはや認められなくなること、及び反応混合物
を一部採取して赤外吸収スペクトルの測定により170
0cm-1付近のイミドのカルボニルの吸収強度の増大がも
はや認められなくなったことで確認できる。
【0024】かくして得られた反応混合物中に、第一級
アミノ基がイミド結合を介して結合された本発明の共重
合体の塩が含まれる。この反応混合物をそのままで、又
は必要に応じメタノール,イソプロパノール,イソブタ
ノール,ヘキサン等の非溶媒に投入して粉末化した後、
塩基の水溶液、又は必要に応じて塩基のメタノール/水
混合溶液と接触させることにより脱酸し、遊離のアミン
に変換することができる。脱酸に用いられる塩基の具体
例を挙げれば、水酸化ナトリウム,水酸化カリウム,水
酸化リチウム,炭酸ナトリウム,炭酸カリウム,重炭酸
ナトリウム,重炭酸カリウム,アンモニア,メチルアミ
ン,エチルアミン,トリメチルアミン,トリエチルアミ
ンなど水溶性塩基であればよい。そのうち、経済的な理
由から、水酸化ナトリウム,炭酸ナトリウム,重炭酸ナ
トリウムが好ましい。
【0025】
【作用】上記の方法によれば、ジアミンの塩、特に部分
中和塩をイミド化試薬として用いることにより、ジアミ
ンの片末端の反応性を抑制し、残された片末端の第一級
アミノ基が選択的に無水コハク酸あるいはその誘導体残
基(つまり反復単位C')とイミド化反応する結果、架橋
を起さずに円滑に本発明の共重合体が得られるものと推
察される。なお、一般的なアミノ基の一時的な保護法と
して、例えば、アミン類を酸化反応においてβ−アミノ
アルコールを酸で中和した後、酸化してα−アミノ酸を
合成する方法、ニトロ化に際し、芳香族アミンを硫酸で
中和して行い、芳香族ニトロアミンを得る方法等が公知
であるが、これらは反応基質のアミノ基を全て保護して
おき、酸化,ニトロ化等の厳しい反応条件からアミノ基
を保護することを目的とするものであり、本発明が意図
しているところの部分的に中和し、未中和部分のアミノ
基を反応基質として利用することとは本質的に異なる。
【0026】
【実施例】次に、本発明を実施例により更に詳しく説明
するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものでは
ない。 参考例1 (エチレンジアミンのp−トルエンスルホン酸部分中和
塩の調製)温度計,攪拌機,滴下ロート,還流冷却器を
備えた内容量1リットルのフラスコに、メタノール30
0mlとp−トルエンスルホン酸・1水和物95g( 0.
5モル)を仕込み溶解した。氷浴で冷却しながら、エチ
レンジアミン150g( 2.5モル)をメタノール300
mlに溶解した液を、温度が10〜20℃を保つような
速度で滴下した。滴下終了後、70℃に加熱し、次いで
減圧にして、メタノール及び未反応のエチレンジミアン
を留去したところ、132.7gの白色固体が析出した。
得られた白色固体を取り出し、トルエン300mlでス
ラリー状にして濾過し、更に100mlのトルエンで2
回洗浄し、得られた白色粉末を減圧乾燥した。収量は1
09.8gであった。この白色粉末を、ブロモフェノール
ブルーを指示薬として0.5規定の塩酸で滴下したとこ
ろ、4.21×10-3eq/gであり、エチレンジアミン
のp−トルエンスルホン酸の一中和塩であることが確認
された。
【0027】参考例2 (エチレンジアミンの塩酸部分中和塩の調製)参考例1
と同じ反応容器を用い、p−トルエンスルホン酸に代え
て、35%塩酸水溶液を用いる他は、参考例1と同様の
手順でエチレンジアミンの一塩酸塩の白色粉末を得た。
中和当量は10.15×10-3eq/gであった。
【0028】参考例3 (ヘキサメチレンジアミンのp−トルエンスルホン酸部
分中和塩の調製)温度計,攪拌機,滴下ロート,ディー
ン・スターク分水器を備えた内容量1リットルのフラス
コに1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン(DM
I)500ml,p−トルエンスルホン酸・1水和物9
5g( 0.5モル)を仕込み溶解した。フラスコ内温が7
0〜80℃を保つように、ヘキサメチレンジアミン52.
2g( 0.45モル)を、トルエン100mlに溶解した
溶液を徐々に滴下した。滴下終了後、110℃に加熱
し、共沸してくる水をトルエンと共に留去した。冷却
後、固形分当りの中和当量を測定したところ、2.83×
10-3eq/gであり、ヘキサメチルジアミンのアミノ
基のうち56.2%が塩を形成していることが分かった。
【0029】参考例4 用いたジアミン及び酸の種類を変えたこと以外は、参考
例3と同様にして、ジアミンと酸の塩を調製した。得ら
れた塩を第1表に示す。
【0030】
【表1】
【0031】実施例1 温度計,攪拌機,滴下ロート,ディーン・スターク分水
器を備えた内容量1リットルのフラスコにDMIを30
0mlと参考例1で調製したエチレンジアミンのp−ト
ルエンスルホン酸塩18.2gを仕込み、80℃に加熱溶
解した。次に、このフラスコに、スチレン−無水マレイ
ン酸(モル比95/5)共重合体(重量平均分子量(M
w)=52000,数平均分子量(Mn)=2500
0)100gをキシレン400mlに溶解した溶液を、
滴下ロートより徐々に滴下した。滴下終了後、反応混合
物を一部採取して赤外吸収スペクトルを調べたところ、
1780cm-1の無水環に基づく吸収は完全に消失して
いた。加熱,昇温を続け、140℃付近よりキシレンの
還流と共に水が共沸してきたので、これをディーン・ス
ターク分水器により分離した。140℃で14時間反応
を続け、もはや新たな水の生成が認められなくなった時
点で反応を終了し、反応混合物をメタノール5リットル
中へ投入し、生成物を沈澱として回収した。この沈澱物
をトルエンに溶解し、キャストフィルムを作成して、赤
外吸収スペクトルを測定したところ、1770cm-1
1695cm-1のイミド環に基づく吸収の他に、110
0cm-1,580cm-1に原料のスチレン−無水マレイ
ン酸共重合体には認められなかったp−トルエンスルホ
ン酸に基づく吸収が認められ、第一級アミノ基がp−ト
ルエンスルホン酸の塩の形で、イミド結合を介してポリ
スチレンに結合していることが確認された。この沈澱
を、更に炭酸カリウム8.0gを含む水/メタノール(容
量比1/1)溶液に一夜浸漬した後、濾別し、水及びメ
タノールで充分洗浄後、乾燥した。収量は 101.1gで
あった。得られた本発明の共重合体は、トルエンに可溶
であり、キャストフィルムを作成して赤外吸収スペクト
ルを測定したところ、1100cm-1,580cm-1
p−トルエンスルホン酸に基づく吸収が消失し、342
5cm-1にアミノ基に基づく吸収が、1770cm-1
び1695cm-1にはイミド環の吸収が観測され、目的
とする共重合体が得られていることが確認された。得ら
れた共重合体をキシレンに10重量%で溶解し、25℃
でB型粘度計で粘度を測定したところ680cpsであ
った。
【0032】実施例2 実施例1と同じ反応容器に、DMI200mlと参考例
2で得たエチレンジアミンの塩酸塩83.0gを仕込んで
70℃で溶解した。次いで、イソブチレン−無水マレイ
ン酸共重合体(モル比50/50)(Mw=9000,
Mn=4100)100gをキシレン/DMI(容量比
1/1)混合溶媒300mlに溶解したものを徐々に滴
下した。次に、140℃に昇温し、同温度で水を共沸除
去させながら、10時間反応を継続した後、反応混合物
を減圧で400mlまで濃縮し、この濃縮物をイソプロ
パノール5リットル中へ投入した。得られた沈澱を、炭
酸ソーダ106gを含む水/イソプロパノール(容量比
1/1)溶液1000mlに浸漬した。一夜浸漬後、沈
澱を濾別し、さらに水及びイソプロパノールで充分洗浄
後、乾燥した。収量は120.9gであった。得られた生
成物はDMIに可溶であり、赤外吸収スペクトル(KB
r 錠剤法)で3400cm-1にアミノ基に基づく吸収
が、1770cm-1,1695cm-1にイミド環に基づ
く吸収が認められ、目的の共重合体であることが確認さ
れた。得られた共重合体をキシレン/DMI(容量比1
/1)混合溶媒に、10重量%で溶解し、25℃で粘度
を測定したところ55cpsであった。
【0033】実施例3 実施例1と同じ反応容器に、スチレン−イソプレン−無
水マレイン酸(モル比48/48/4)共重合体(Mw
=40000,Mn=18000)120gとキシレン
500mlを仕込み溶解した。140℃に加熱し、キシ
レンの還流下で参考例3で調製したヘキサメチレンジア
ミンのp−トルエンスルホン酸塩39.2gを含むN−メ
チル−2−ピロリドンの溶液150mlを徐々に滴下し
た。共沸してくる水をディーン・スターク分水器で連続
的に除去しながら、14時間,140℃で反応を継続し
た。反応終了後、反応混合物を冷却し、メタノール5リ
ットル中へ投入し、生成物を沈澱として回収した。この
沈澱を、更に重炭酸ソーダ20gを含む水/メタノール
(容量比1/1)溶液300mlに一夜浸漬した後、水
及びメタノールで洗浄,乾燥し、目的の共重合体122.
9gを得た。この共重合体は、トルエンに可溶であり、
キャストフィルムを作成し、赤外吸収スペクトルを測定
したところ、3400cm-1にアミノ基に基づく吸収
が、1770cm-1,1700cm-1にイミド環に基づ
く吸収が観測された。得られた共重合体をキシレンに1
0重量%で溶解し、25℃で粘度を測定したところ、8
00cpsであった。
【0034】実施例4〜8 ジアミンの塩として参考例1〜4で得た塩を用い、原料
共重合体として第2表に記載の共重合体を用いて、実施
例1又は実施例2と同様に実施した。結果を第2表−1
に示す。得られた共重合体の粘度についても同様に測定
し、その結果を第2表−2に示す。
【0035】
【表2】
【0036】
【表3】
【0037】
【表4】
【0038】比較例1 実施例1において、エチレンジアミンのp−トルエンス
ルホン酸塩に代えて、エチレンジアミン5.0gを用いた
他は、実施例1と同様の原料を用いて反応を試みたが、
スチレン−無水マレイン酸共重合体の溶液を滴下終了
後、加熱昇温過程で、水の共沸が始まると直ちに反応混
合物が高粘度となって攪拌不能に陥り、ついには一体化
した塊状となり、以後の反応続行は不可能であった。こ
の塊状反応混合物の一部を採取し、メタノールで洗浄
後、乾燥して得られたものは、熱時においてもキシレン
に溶解せず、上記実施例1で得た生成物とは明らかに異
なり、架橋体が生成したものと判断された。
【0039】比較例2 実施例3において、ヘキサメチレンジアミンのp−トル
エンスルホン酸塩に代えて、ヘキサメチレンジアミン1
5gを用いた他は、実施例3と同じ原料を用い、実施例
3と同様に反応を試みたが、ヘキサメチレンジアミン溶
液を約1/4量滴下した段階で、反応混合物が高粘度と
なって攪拌不能に陥り、以後の反応継続は不可能であっ
た。この反応混合物を一部を採取し、メタノールで洗浄
後、乾燥して得られたものは、熱時においてもキシレン
に溶解せず、上記実施例3で得た生成物とは明らかに異
なり、架橋体が生成したものと判断された。
【0040】
【発明の効果】本発明によれば、各種高分子の側鎖にイ
ミド基を介して、第一級アミノ基を導入することがで
き、高分子アミノ試薬,機能性高分子の原料接着剤の原
料,ポリマー相溶化剤など幅広い用途に利用できる新規
な共重合体を提供し得る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平3−244606(JP,A) 特開 昭52−47093(JP,A) 特開 平1−315405(JP,A) 特表 平5−500085(JP,A) 特表 平5−500690(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08F 8/32

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 分子内に一般式(I)で表わされる反復
    単位A40〜99.8モル%,一般式(II)で表わされる
    反復単位B50〜0モル%及び一般式 (III)で表わされ
    る反復単位C60〜0.2モル% 【化1】 (式中、R1 及びR2 は各々独立に水素原子,炭素数1
    〜10のアルキル基,炭素数3〜8のシクロアルキル
    基,炭素数6〜10のアリール基,炭素数2〜4のアル
    ケニル基,炭素数1〜4のアルコキシ基,炭素数1〜1
    8のアルコキシカルボニル基,炭素数1〜17のアルキ
    ルカルボキシル基,炭素数1〜7のアルキル又はアリー
    ルカルボニル基,ハロゲン原子あるいはニトリル基を示
    し、R3 及びR4 は各々独立に水素原子,炭素数1〜4
    のアルキル基,炭素数2〜4のアルケニル基あるいはハ
    ロゲン原子を示し、R5 及びR6 は各々独立に水素原
    子,炭素数1〜6のアルキル基あるいは炭素数6〜8の
    アリール基を示し、R7 は炭素数1〜12のアルキレン
    基,炭素数5〜17のシクロアルキレン基,炭素数6〜
    12のアリーレン基,炭素数7〜12のアリールアルキ
    レン基あるいは炭素数4〜30のポリオキシアルキレン
    基を示す。なお、R1 〜R7 は、それぞれ反復単位ごと
    に同一であっても異なってもよい。)を含有する共重合
    体あるいはその塩。
  2. 【請求項2】 分子内に一般式(I)で表わされる反復
    単位A40〜99.8モル%,一般式(II)で表わされる
    反復単位B50〜0モル%及び一般式 (IV) で表わされ
    る反復単位C’60〜0.2モル% 【化2】 (式中、R1 〜R6 は前記と同じである。)を含有する
    共重合体に、一般式(V) H2 N−R7 −NH2 ・・・(V) (式中、R7 は前記と同じである。)で表わされるジア
    ミンの塩を反応させた後、塩基と接触させて脱酸するこ
    とを特徴とする請求項1記載の共重合体あるいはその塩
    の製造方法。
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