JP3067882U - ミシン - Google Patents

ミシン

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JP3067882U
JP3067882U JP1999007497U JP749799U JP3067882U JP 3067882 U JP3067882 U JP 3067882U JP 1999007497 U JP1999007497 U JP 1999007497U JP 749799 U JP749799 U JP 749799U JP 3067882 U JP3067882 U JP 3067882U
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雅治 井上
和也 那須
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株式会社キンダイ
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Abstract

(57)【要約】 【課題】縫製に際し、縫製糸の端部が絡まってだんご状
の絡まりの生じるおそれのないミシンを提供する。 【解決手段】ミシン針21を有するミシン本体2と、糸
掴み装置3と、エア吹き付け装置4とを備えている。糸
掴み装置3は、順次輪状に巻回成形された複数の巻回部
を有するコイルバネ31を備える。そして、コイルバネ
31の巻回部が糸掴み部をなし、コイルバネ31の伸縮
に伴って糸掴み部の間に、ミシン針21に設けた糸挿通
孔から挿通した縫製糸5の端部51を受容し、糸掴み部
で掴む。エア吹き付け装置4は、糸挿通孔から挿通した
縫製糸5の端部51をコイルバネ31側にエアを吹き付
けて縫製糸5の端部51を糸掴み部の間に入れる。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【考案の属する技術分野】
本願考案は、ミシンの改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来から、例えばタオルのヘムを形成する場合、ヘム形成自動機として自動糸 切りミシンが用いられている。この自動糸切りミシンは、図8に示すように糸挿 通孔a1を有するミシン針aを備え、このミシン針aの糸挿通孔a1に縫製糸b の端部b1を通し、糸挿通孔a1から挿通した縫製糸bの端部b1を形成してお き、そして、ミシン針aを上下に可動させることにより、ミシンに設けたテーブ ルc上に置いたタオルdの端部を、テーブルcの下方側に配した下糸e(図8に 図示)とで縫製してタオルdのヘムを形成し、一枚のタオルdのヘムを形成し終 えると、ミシン針aの糸挿通孔a1に通した縫製糸bを、ミシンに設けた糸切断 手段(図示せず)によって糸挿通孔a1から所定の長さで切断することにより、 糸挿通孔a1から挿通した縫製糸bの端部b1を形成し、次のタオルbを順次連 続的に縫製できるようにしたものである。 しかしながら、縫製し始める際、縫製糸bの端部b1が弛んだ状態になってい るために、縫製糸bの端部b1が下糸eによってタオルdの裏面側に引き込まれ て下糸eに絡んでしまって、図9に示すように、所謂鳥の巣と呼ばれるだんご状 の絡まりb2が生じてしまう。このような絡まりb2が生じると、一つずつ手等 で絡まった縫製糸bの端部b1を解きほぐさなければならず、その結果、時間を 要するとともに、コスト高になってしまっているという課題がある。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】
本願考案は、以上の実情に鑑み提案されたもので、縫製に際し、縫製糸の端部 が絡まってだんご状の絡まりの生じるおそれのないミシンの提供を第1の目的と する。
【0004】 本願考案は、縫製に際し、縫製糸の端部が絡まることのないものであって、縫 製糸の端部を容易に、しかも確実に掴むことのできるミシンの提供を第2の目的 とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
ミシン針21に設けた糸挿通孔21aに縫製糸5の端部側を通して糸挿通孔2 1から挿通した縫製糸5の端部51を形成し、ミシン針21を上下に可動させる とにより、被縫製物6を縫製するようにしたミシンにおいて本願考案は、次の特 徴を有するものを提供することにより上記課題を解決する。 本願第1考案のミシン1は、ミシン針21の糸挿通孔21aから挿通した縫製 糸5の端部51を掴むためのコイルバネ31を備える。このコイルバネ31は、 線材を順次巻回成形することにより形成した複数の巻回部を糸掴み部31aとし 、コイルバネ31の伸縮に際して糸掴み部31a、31aの間に縫製糸5の端部 51を受容して掴むものである。
【0006】 本願第2考案のミシン1は、糸挿通孔21aから挿通した縫製糸5の端部51 をミシン針21の一側方側から係脱自在に掴む糸掴み手段51と、エア吹き付け 手段4とを備える。 エア吹き付け手段4は、ミシン針21の糸挿通孔21aから挿通した縫製糸5 の端部51にエアを、ミシン針21の他側方側から糸掴み手段51側に吹き付け ることにより、縫製糸5の端部51が糸掴み手段51側に案内されて掴まれるよ うになされたものである。
【0007】 本願第3考案のミシン1は、本願第2考案に係る糸掴み手段51が、線材を順 次巻回成形した複数の巻回部を有するコイルバネ31を備え、コイルバネ31が 、複数の巻回部を糸掴み部31aとし、コイルバネ31の伸縮に際し、エアの吹 き付けによって案内されてきた縫製糸5の端部51を糸掴み部31a、31aの 間に受容して掴むものである。
【0008】 本願第4考案のミシン1は、本願第1又は第3考案に係るミシン1が、コイル バネ31に引っ張り力を付与する引っ張り力付与手段35を備えることにより、 コイルバネ31が、引っ張り力を付与されるに伴って、糸掴み部31a、31a の間に縫製糸5の端部51を受容し得る複数の間隙部31dを形成し、引っ張り 力の除去に伴って、弾性により間隙部31dの間隔を狭めて受容した縫製糸5の 端部51を掴むものである。
【0009】 本願第5考案のミシン1は、本願第1〜第4に何れかの考案に係るミシン1が 、タオル6の端部を縫製してヘムを形成するヘム形成用のものである。
【0010】 以上のように構成された本願第1の考案においては、コイルバネ31を備え、 このコイルバネ31の複数の巻回部を糸掴み部31aとするため、コイルバネ3 1の伸ばせば糸掴み部31a、31a間に複数の間隙部31dを形成することが でき、この間隙部31dに縫製糸5の端部51を受容することができる。そして 、コイルバネ31を復元させればコイルバネ31の有する弾性により間隙部31 dの間隔を狭めて受容した縫製糸5の端部51を掴むことができる。これにより 、例えば被縫製物としてのタオル6を縫い始める際、ミシン針21の可動に際し て縫製糸5の端部51を引っ張った状態に配位させておくことができ、図6に示 すように縫製糸5の端部51が下糸に絡まるようなことがなく、従来のようにだ んご状の絡まった所謂鳥の巣が生じるようなことを防止できる。又、縫製糸5の 端部51をコイルバネ31の弾性力によって糸掴み部31c…31cに掴んでい るだけのため、縫製糸5の端部51がミシン針21から引っ張り力を受けるとコ イルバネ31の糸掴み部31c…31cを滑って糸掴み部31c…31cから外 れ、縫製糸5が切れるようなことがなく、円滑に縫製を行うことができる。
【0011】 本願第2の考案においては、糸挿通孔21aから挿通した縫製糸5の端部51 をミシン針21の一側方側から係脱自在に掴む糸掴み手段51と、エア吹き付け 手段4とを備え、エア吹き付け手段4によって、ミシン針21の糸挿通孔21a から挿通した縫製糸5の端部51にエアを、ミシン針21の他側方側から糸掴み 手段51側に吹き付けるため、縫製糸5の端部51をミシン針21から糸掴み手 段51側になびかせるようにして糸掴み手段51側に案内でき、簡単に、しかも 自動的に糸掴み手段51に掴ませることができる。
【0012】 本願第3の考案においては、エア吹き付け手段4と共に、糸掴み手段51とし てコイルバネ31を設けたものとする。エア吹き付け手段4によって縫製糸5の 端部51にエアを糸掴み手段51側に吹き付けると、縫製糸5の端部51が糸掴 み手段51側がなびくようにして伸ばされるため、縫製糸5の端部51の左右位 置が定まり難いが、コイルバネ31の間隙部31d…31dが、左右方向の所定 幅に渡る複数箇所に形成されているため、縫製糸5の端部51の左右位置が定ま り難い場合でも何れかの間隙部31d…31dに簡単且つ確実に入れることがで きる。
【0013】 本願第4の考案においては、コイルバネ31に引っ張り力を付与する引っ張り 力付与手段35を備えるため、コイルバネ31に自動連続的に縫製糸5の端部5 1を受容させて掴ませることができる。
【0014】 本願第5の考案においては、順次タオル6の端部を縫製してヘムを形成するヘ ム形成用として適したものにできる。
【0015】
【考案の実施の形態】
以下、図を基にして本願考案の一実施形態のを具体的に説明する。 図1は、本願考案の一実施形態のミシンの要部の概略側面図、図2は、糸掴み 装置の側面図、図3は、図2のII−II線断面図である。
【0016】 本実施形態のミシンは、ヘム形成用の自動糸切りミシン1から構成されており 、ミシン本体2と、糸掴み装置3と、エア吹き付け装置4とを備えている。
【0017】 ミシン本体2は、ミシン針21を上下移動可能に支持した針支持部20と、ミ シン針21の下方側に、被縫製物としてのタオルを載置するテーブル22が備え られている。又、テーブル22の下方側には、図示しないが下糸及び糸切断装置 が備えられている。針支持部20におけるミシン針21の下端側の先端部には、 縫製糸5を挿通する糸挿通孔21aを備えている。そして、このミシン針21の 糸挿通孔21aに縫製糸5を挿通して糸挿通孔21aから挿通した縫製糸5の端 部51を形成した状態でミシン針21を上下方向に可動させることにより、縫製 糸5と下糸とでテーブル22に載置したタオル6の端部を縫製する。又、一枚の タオル6を縫製した後、糸切断装置によって下糸8(図示のX方向)を切断する とともに、ミシン針21の糸挿通孔21aに通した縫製糸5を糸挿通孔21aか ら所定長さの部分で切断して自動的に糸挿通孔21aから挿通した縫製糸5の端 部51を形成し、次のタオルを縫製できる状態にする。
【0018】 糸掴み装置3は、糸挿通孔21aから挿通した縫製糸5の端部51を掴むため のもので、支持部材32と、支持部材32に支持されたコイルバネ31とを備え ている。支持部材32は、図2、図3に示すように支持本体部33と、支持本体 部33を上下移動可能に吊り下げた吊り下げ部材34と、支持本体部33に左右 方向に移動可能に取り付けられた可動片35とを備えている。支持本体部33は 、下端にコイルバネ31の左端側を支持する一端支持部33aを備えている。こ の一端支持部33aは、板状片から構成されて下方に突設され、その下端にバネ 係止用孔33bをそなえている。又、一端支持部33aの上部側には、摺動用軸 33cが備えられている。この摺動用軸33cは、可動片34を左右方向に摺動 させるためのもので、断面四角形状の棒状のものから構成され、長手方向を左右 方向に沿って伸ばされている。
【0019】 吊り下げ部材34は、シリンダー本体34aと、シリンダー本体34aの下方 側に上下方向に沿って摺動するロッド34bとを備えている。ロッド34bの下 端側の先端側には、支持本体部33が取り付けられている。一方、シリンダー本 体34aは、ミシン本体2における針支持部20の前面側に取り付けられており 、これにより、支持本体部33がミシン針21の前方側に配位されるとともに、 ロッド34bの上下移動に伴ってロッド34bと共にミシン本体2に対して上下 方向に移動するようになされている。
【0020】 可動片35は、コイルバネ31に引っ張り力を付与する引っ張り力付与手段と してのもので、略上下中央部に、左右方向に伸ばされた嵌挿溝35cを備えてお り、この嵌挿溝34cが支持本体部33の摺動用軸33cに嵌挿されることによ り、可動片35が支持本体部33に対して左右方向に摺動可能に配位される。又 、可動片35の右下端側には、コイルバネ31の右端側を支持する他端支持部3 5aを備えている。この他端支持部35aは、下端にバネ係止用孔35bを備え 、可動片35の右下端側から下方に突設されることにより、支持本体部33の一 端支持部33aと所定間隔だけ隔てて対向するように配位されており、可動片3 5の支持本体部33に対する左右方向への摺動に伴って一端支持部33aに対し て退行・接近する。
【0021】 また、可動片35の上部側には、可動操作部材35dが備えられている。この 可動操作部材35dは、可動片35を可動操作するためのもので、本実施形態で はシリンダー35dから構成されている。そして、このシリンダー35dに移動 可能に設けたロッド35eの右先端部と可動片35とが接続片36を介して接続 されることにより、ロッド35eの左右方向への摺動に伴って可動片35を左右 方向に摺動させる。
【0022】 コイルバネ31は、縫製糸の端部を掴む掴み手段としてのもので、伸縮部31 bと、伸縮部31bの左右両端側に形成された係止片31a、31aとを備えて いる。伸縮部31bは、バネ線材を順次輪状に巻回成形することによって左右方 向に並設された複数の巻回部からなる糸掴み部31c…31cが備えられている 。伸縮部31bは、左右両端側から引っ張られるに伴って、図4に示すように糸 掴み部31c…31cの間隔を広げて間隙部31d…31dを形成しながらなが ら伸長し、その引っ張り力が除かれると弾性によって糸掴み部31c…31cの 間隔を狭めて復元する。そして、その復元する際に、糸掴み部31c…31cが 、間隙部31d…31dに入った糸を弾性によって掴むようになされている。係 止片31a、31aは、左側が支持本体部33における一端支持部33aのバネ 係止用孔33bに通されることにより一端支持部33aに係止され、右側が、可 動片35における他端支持部35aのバネ係止用孔34bに通されることにより 他端支持部35aに係止されることにより、コイルバネ31が一端支持部33a と他端支持部35aとの間に配位され、可動片35の支持本体部33に対する左 右方向への摺動に伴ってコイルバネ31が伸縮するようになされているとともに 、吊り下げ部材34による支持部材32の上下移動に伴ってミシン針21の上昇 位置に対してミシン針21の糸挿通孔21aの上方位置から略同高さ位置までの 範囲を移動する。
【0023】 エア吹き付け装置4は、図1に示すように糸挿通孔21aから挿通した縫製糸 5の端部51をコイルバネ31側にエアを吹き付けて縫製糸5の端部51をコイ ルバネ31の引っ張りに際して糸掴み部31c…31cの間に形成される間隙部 31d…31dに入れるためのもので、エア吹き出し口41と、エア吹き出し口 41にエアを送る送り手段(図示せず)とを備えている。エア吹き出し口41は 、ミシン本体2のテーブル22の上面におけるミシン針21の後方側に、やや斜 め上前方側を向くようにして配位されることにより、ミシン針21の糸挿通孔2 1aから挿通した縫製糸5の端部51にエアを斜め上前方側に吹き付けられるよ うになされている。
【0024】 次に、このミシンの動きについて説明する。 糸切断装置によってミシン針21の糸挿通孔21aに通した縫製糸5を糸挿通 孔21aから所定長さの部分で切断し糸挿通孔21aから挿通した縫製糸5の端 部51を形成した図1に示す状態から説明する。尚、この状態でのミシン針21 は、上昇位置に配位している。
【0025】 まず、エア吹き付け装置4が作動し、エア吹き出し口41から縫製糸5の端部 51にエアを斜め上前方側に吹き付ける。エアを吹き付けられた縫製糸5の端部 51は、図5に示すようにミシン針21の糸挿通孔21aからやや斜め上前方側 になびいた状態で伸ばされる。
【0026】 その後、糸掴み装置3の可動操作部材35dが作動し、図4に示すように可動 片35が支持本体部33に対して右方向に摺動する。これにより、コイルバネ3 1の伸縮部31bが引っ張られて伸長し、隣接する糸掴み部31c…31cの間 隔が広がって複数の間隙部31d…31dを形成する。その後、吊り下げ部材3 4が作動し、支持部材32が下方に下げられ、コイルバネ31がミシン針21の 糸挿通孔21aの前側方位置に配位される。コイルバネ31がミシン針21の前 側方位置に配位されると、エアの吹き付けによりミシン針21の糸挿通孔21a からやや斜め上前方側になびいた状態の縫製糸5の端部51が、コイルバネ31 に形成された間隙部31d…31dに入り込む。その際、縫製糸5の端部51が エアを吹き付けによって前方側に伸ばされているため、縫製糸5の端部51の左 右位置が定まり難いが、コイルバネ31の間隙部31d…31dが、左右方向の 所定幅に渡る複数箇所に形成されているため、縫製糸5の端部51の左右位置が 定まり難い場合でも何れかの間隙部31d…31dに入れることができる。そし て、縫製糸5の端部51がコイルバネ31の間隙部31d…31dに入り込むと 、可動操作部材35が作動して可動片34を支持本体部33に対して右方向に摺 動させて図3に示す元の位置に戻す。これにより、コイルバネ31の伸縮部31 bが弾性により復元し、間隙部31d…31dの間隔が狭くなり、間隙部31d …31dに入った縫製糸5の端部51を糸掴み部31c…31cで掴む。その後 、吊り下げ部材34が作動して支持部材32を上方に引き上げる(図5中の点線 で示す)。これにより、、コイルバネ31の糸掴み部31c…31cに掴まれた 縫製糸5の端部51が引き上げられ、縫製糸5の端部51はミシン針21の糸挿 通孔21aから斜め上方側に引っ張られた状態に配位される。
【0027】 そして、この状態で、タオル6を手で又は機械的にミシン本体2のテーブル2 2の上面にセットする。その後、ミシン針21が可動し、タオル6を縫い始める 。その際、縫製糸5の端部51がコイルバネ31の糸掴み部31c…31cに掴 まれているためにミシン針21が可動すると縫製糸5の端部51が引っ張られる が、縫製糸5の端部51がコイルバネ31の弾性力によって糸掴み部31c…3 1cに掴まれているだけのため、縫製糸5の端部51がミシン針21から引っ張 り力を受けるとコイルバネ31の糸掴み部31c…31cを滑って糸掴み部31 c…31cから外れ、縫製糸5が切れるようなことがない。又、ミシン針21の 糸挿通孔21aから斜め上方側に引っ張られた状態に配位されているため、図6 (A)(B)に示すように縫製糸5の端部51が下糸8に絡まるようなことがなく、従 来のようにだんご状の絡まった所謂鳥の巣が生じるようなことを防止できる。縫 製糸5の端部51がコイルバネ31の糸掴み部31c…31cから抜けた後は、 図6(A)(B)に示すように縫製糸5は、糸掴み部31c…31cから外れた端部5 1を残して順次タオル6に縫われていきく。尚、この縫製糸5の端部51は、最 終的にカットされる。
【0028】 尚、本実施形態では、エア吹き付け装置4によるエアの吹き付けによって、縫 製糸5の端部51をコイルバネ31の間隙部31d…31dに入れるようにして いるが、この形態のものに限らず、エア吹き付け装置4を設けずに手で縫製糸5 の端部51をコイルバネ31の間隙部31d…31dに入れるようにし、或いは 、エア吹き付け装置4に代えて他の手段により縫製糸5の端部51をコイルバネ 31の間隙部31d…31dに入れるようにしても良く、適宜変更し得る。
【0029】 又、本実施形態では、縫製糸の端部を掴む掴み手段としてコイルバネ31を使 用しているが、この形態のものに限らず、例えば二つの挾持片から構成したもの であっても良い。詳しくは、例えば図7に示すように左挾持片7aと、左挾持片 7aに対して左右方向に移動可能な右挾持片7bとを備え、この右挾持片7bを シリンダー7cによって右挾持片7bを左右方向に移動させることにより、左挾 持片7aと右挾持片7bとの間隔を広狭自在なものとし、エア吹き付け装置4( 図1参照)によるエアの吹き付けによって縫製糸5の端部51をその間に入れて 左挾持片7aと右挾持片7bとで挾持するようにする。ただし、この場合は、縫 製糸5の端部51がエアの吹き付けによって前方側に伸ばされて縫製糸5の端部 51の左右位置が定まり難いため、左挾持片7aと右挾持片7bと間に案内し難 く、左挾持片7aと右挾持片7bとで挾持できない場合があるので、上記実施形 態のように間隙部31d…31dを形成し得るコイルバネ31を用いるのが好ま しい。又、シリンダー7cの力で縫製糸5の端部51を挾持すると、縫製糸5の 端部51を強固に挾持し過ぎるとミシン針21の可動に際し縫製糸5の端部51 が外れなくなり、一方、弱過ぎると縫製糸5の端部51を引っ張れず、シリンダ ー7cの力の調整が困難になってしまうので、この点からも上記実施形態のよう に弾性力で掴むことができるコイルバネ31を用いるのが好ましい。
【0030】 また、本願考案のミシン1は、タオル6の端部を縫製してヘムを形成するヘム 形成用のものに限らず、種々の用途のものに使用できるものである。
【0031】
【考案の効果】
以上、本願第1の考案は、被縫製物としてのタオル6を縫い始める際、ミシン 針21の可動に際して縫製糸5の端部51を引っ張った状態に配位させておくこ とができ、縫製糸5の端部51が下糸に絡まるようなことがなく、従来のように だんご状の絡まった所謂鳥の巣が生じるようなことを防止できる。又、縫製糸5 の端部51をコイルバネ31の弾性力によって糸掴み部31c…31cに掴んで いるだけのため、縫製糸5の端部51がミシン針21から引っ張り力を受けると コイルバネ31の糸掴み部31c…31cを滑って糸掴み部31c…31cから 外れ、縫製糸5が切れるようなことが防止でき、円滑に縫製を行うことができる 。
【0032】 本願第2の考案は、エア吹き付け手段4によって、ミシン針21の糸挿通孔2 1aから挿通した縫製糸5の端部51にエアを、ミシン針21の他側方側から糸 掴み手段51側に吹き付けるため、縫製糸5の端部51をミシン針21から糸掴 み手段51側になびかせるようにして糸掴み手段51側に案内でき、簡単に、し かも自動的に糸掴み手段51に掴ませることができる。
【0033】 本願第3の考案は、エア吹き付け手段4によって縫製糸5の端部51にエアを 糸掴み手段51側に吹き付けると、縫製糸5の端部51が糸掴み手段51側がな びくようにして伸ばされるため、縫製糸5の端部51の左右位置が定まり難いが 、コイルバネ31の間隙部31d…31dが、左右方向の所定幅に渡る複数箇所 に形成されているため、縫製糸5の端部51の左右位置が定まり難い場合でも何 れかの間隙部31d…31dに簡単且つ確実に入れることができる。
【0034】 本願第4の考案は、コイルバネ31に引っ張り力を付与する引っ張り力付与手 段35を備えるため、コイルバネ31に自動連続的に縫製糸5の端部51を受容 させて掴ませることができる。
【0035】 本願第5の考案は、順次タオル6の端部を縫製してヘムを形成するヘム形成用 として適したものにできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願考案の一実施形態の要部の概略側面図であ
る。
【図2】糸掴み装置の側面図である。
【図3】図2のII−II線断面図である。
【図4】コイルバネに間隙部を形成した状態の糸掴み装
置の断面説明図である。
【図5】エア吹き付け装置によって縫製糸の端部にエア
を吹き付けた状態の説明図である。
【図6】(A) は、本願考案のミシンによって縫製してヘ
ムを形成したタオルの要部表面図、(B) は、その裏面図
である。
【図7】糸掴み手段の実施形態の正面図である。
【図8】従来のヘム形成用のミシンの要部の概略側面図
である。
【図9】従来のヘム形成用のミシンによって縫製してヘ
ムを形成したタオルの要部の裏面図である。
【符号の説明】
1 ミシン 2 ミシン本体 3 糸掴み装置 4 エア吹き付け装置 5 縫製糸 6 タオル 21 ミシン針 21a 糸挿通孔 31 コイルバネ 31c 糸掴み部 31d 間隙部 35 可動片

Claims (5)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】ミシン針(21)に設けた糸挿通孔(21a) に縫
    製糸(5) の端部側を通して糸挿通孔(21)から挿通した縫
    製糸(5) の端部(51)を形成し、ミシン針(21)を上下に可
    動させるとにより、被縫製物(6) を縫製するようにした
    ミシンにおいて、 このミシン(1) が、ミシン針(21)の糸挿通孔(21a) から
    挿通した縫製糸(5) の端部(51)を掴むためのコイルバネ
    (31)を備え、このコイルバネ(31)が、線材を順次巻回成
    形することにより形成した複数の巻回部を糸掴み部(31
    a) とし、コイルバネ(31)の伸縮に際して糸掴み部(31a)
    (31a)の間に縫製糸(5) の端部(51)を受容して掴むもの
    とされたことを特徴とするミシン。
  2. 【請求項2】ミシン針(21)に設けた糸挿通孔(21a) に縫
    製糸(5) の端部側を通して糸挿通孔(21)から挿通した縫
    製糸(5) の端部(51)を形成し、ミシン針(21)を上下に可
    動させるとにより、被縫製物(6) を縫製するようにした
    ミシンにおいて、 このミシン(1) が、糸挿通孔(21a) から挿通した縫製糸
    (5) の端部(51)をミシン針(21)の一側方側から係脱自在
    に掴む糸掴み手段(51)と、エア吹き付け手段(4) とを備
    え、 エア吹き付け手段(4) が、ミシン針(21)の糸挿通孔(21
    a) から挿通した縫製糸(5) の端部(51)にエアを、ミシ
    ン針(21)の他側方側から糸掴み手段(51)側に吹き付ける
    ことにより、縫製糸(5) の端部(51)が糸掴み手段(51)側
    に案内されて掴まれるようになされたものであることを
    特徴とするミシン。
  3. 【請求項3】上記糸掴み手段(51)が、線材を順次巻回成
    形した複数の巻回部を有するコイルバネ(31)を備え、コ
    イルバネ(31)が、複数の巻回部を糸掴み部(31a) とし、
    コイルバネ(31)の伸縮に際し、エアの吹き付けによって
    案内されてきた縫製糸(5) の端部(51)を糸掴み部(31a)
    (31a)の間に受容して掴むものであることを特徴とする
    請求項2記載のミシン。
  4. 【請求項4】上記ミシン(1) が、コイルバネ(31)に引っ
    張り力を付与する引っ張り力付与手段(35)を備えること
    により、コイルバネ(31)が、引っ張り力を付与されるに
    伴って、糸掴み部(31a)(31a)の間に縫製糸(5) の端部(5
    1)を受容し得る複数の間隙部(31d) を形成し、引っ張り
    力の除去に伴って、弾性により間隙部(31d) の間隔を狭
    めて受容した縫製糸(5) の端部(51)を掴むものであるこ
    とを特徴とする請求項1又は3記載のミシン。
  5. 【請求項5】上記ミシン(1) が、タオル(6) の端部を縫
    製してヘムを形成するヘム形成用のものであることを特
    徴とする請求項1〜4の何れかに記載のミシン。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20160148388A (ko) * 2015-06-16 2016-12-26 주식회사 패기앤코 재봉기용 바늘땀 엉킴방지장치
DE102020205218A1 (de) 2020-04-24 2021-10-28 Thyssenkrupp Elevator Innovation And Operations Ag Verfahren und System zur Bestimmung des Seilschlupfes einer seilgebundenen Aufzugsanlage

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