JP3067694U - パチンコ玉箱 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 玉箱の玉収容面積を縮小し玉誘導面を設ける
ことで、貯留玉を多く見せ、玉を掬い出しやすくする。 【解決手段】 玉箱本体５の内部容積を縮小するように
底部２を内側に膨出して上げ底に形成し、かつ玉箱本体
の底面から両側壁にかけて玉、メダルを誘導する傾斜状
誘導面１０を内側に膨出して形成したことを特徴とする
ものである。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

この考案は、パチンコ店において、遊技者等がパチンコ玉、メダルの貯留、運 搬に使用するパチンコ玉箱に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来のパチンコ店においては、パチンコ玉を運搬する玉箱として、プラスチッ ク製の容器が専ら使用されている。この容器は不使用時に積み重ねる場合に嵩張 らないように周壁を若干傾斜状として上部が広がった形状に形成されたものが一 般に使用されている。従来の玉箱は、例えば、２０００個用、２５００個用があ る。また、玉箱の把手の先端にコイン等小物を入れる小物入れを設けたものが公 知である（実開平６−３９０６５号参照）。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

上記従来のパチンコ玉箱は、底面、側壁等が平坦で収容面積が大きいために、 一杯になるのに相当の時間がかかるので、なかなか玉が一杯に貯留されず、遊技 者がパチンコ遊技台で玉箱を積み上げている玉箱の個数も少ないことになるので 、遊技者の興趣をそぐことになりかねない。また、ホールに入店するお客は各島 の遊技台で遊技中の遊技者の足元等に置かれている玉箱の個数、或いは玉箱に貯 留されているパチンコ玉の盛り上がり方で、そのホールではどの島のパチンコ台 が有利かを判断することが多い。然るに遊技者は他の遊技者の玉箱が一杯になっ ていないとか、玉箱の積み上げ個数が少ないと判断されると、そのホールは出玉 が少ないと判断されて評判を落とすことにもなり問題であった。また、従来の玉 箱は一杯になると貯留個数が多いために重く、女性等にとって玉計数器まで持ち 運びのが容易でなかった。さらには、従来の玉箱の小物入れ（実開平６−３９０ ６５号参照）は把手の先端に下に凸な半円筒状の曲面を設けてあるが、この把手 の先端の小物入れは玉箱の外部の把手に容器内部とは関係なく設けられ、しかも 小物が露出して入れられるので、小物を掴み損なったり、手、肘等が触れると小 物が外部にこぼれ落ちやすく、また容器より小物を取り出して小物入れに入れな ければならないので不便であった。

【０００４】 この考案は従来のこのような問題点を解消するもので、玉箱の底部の内部容積 を縮小することで、貯留玉を多く見せるようにして遊技者は玉箱が一杯となり、 一杯になった玉箱を沢山積み上げることで満足でき、ホールにとっても遊技者の 玉箱が一杯となり、玉箱が沢山積み上げられることにより出玉が多く見えること で他の遊技者の興趣を増大することができるようにしたパチンコ玉箱を提供する ことを目的とする。また、両側に傾斜状誘導面とメダル載置面を連続して設けて 玉、メダルを掬い出しやすくし、メダル載置面に容器からメダル等を移しやすく して使い勝手をよくしたパチンコ玉箱を提供することを目的とする。

【０００５】

【課題を解決する手段】

この考案の請求項１のパチンコ玉箱は、玉箱本体５の内部容積を縮小するよう に底部２を内側に膨出して上げ底を形成し、かつ玉箱本体の底面から両側壁にか けて玉、メダル等を誘導する傾斜状誘導面を内側に膨出して形成したことを特徴 とするものである。請求項２の考案は請求項１の前記底面を断面円弧状に膨出し た上げ底とし、かつ該上げ底の下部に補強手段を設けたものである。

【０００６】 請求項３の考案は、玉箱本体５の底面２から両側壁にかけて玉、メダル等を誘 導する傾斜状誘導面１０を形成し、かつ把手７の上部に内側に開放した段状のメ ダル載置面８を前記誘導面１０に連続して設けたことを特徴とすものである。

【０００７】 前記請求項１の考案の構成によれば、玉箱本体５の開口面積は従来の玉箱と変 わらずに玉箱本体５の底部２を内側に膨出し上げ底とし、かつ両側に膨出した誘 導面を形成して内部容積を縮小したので、玉箱の貯留玉を多く見せることができ る。また、玉箱に収容する個数を少なくしたので、玉等で一杯になったとき従来 より重量が軽く、持ち運びが楽にできる。

【０００８】 請求項２の考案の構成によれば、上げ底と傾斜状誘導面で内部容積が縮小でき て玉箱の玉の収容量を少なくでき、かつ底面２を内側に円弧状に膨出しかつ底面 の下部に補強手段として補強用足を形成して、底面の強度を増強でき、落下する パチンコ玉、メダルの衝撃を曲面等により緩和し、破損も防止できる。

【０００９】 請求項３の考案の構成によれば、底面２から両側壁にかけて傾斜状誘導面１０ を形成し、かつ上面と内側を開放した段状のメダル載置面８をそれに連続して形 成したので、玉を底面より掬い出しやすく、かつまた、玉箱本体の玉を玉計数器 のホッパー等にあけるときに、この誘導面により玉が飛び散ることなく、円滑に あけることができる。さらに、誘導面に連続して把手の内部に段状のメダル載置 面を形成したので、玉箱本体をメダル入れとして使用する場合には、メダルを底 面より誘導面に沿って掬いやすく、また掬い上げて載置面に載せるのに便利であ る。また、メダルを玉箱本体の内側を開放した段状載置面に入れるので、メダル をつかみ損ねても箱本体の中に落ちるので便利である。 なお、上記請求項１、２、３の構成を備えれば、玉箱の底部の内部容積を縮小 することで、貯留玉を多く見せ、かつ玉が一杯でも軽く持ち運びでき、底面を円 弧状に膨出し、下部に補強手段として例えば補強用足を設けることで底面の強度 を増強でき、また、底面より側面の傾斜状誘導面、載置面等を連続的に形成する ことにより玉を底面より掬い出しやすくでき、また載置面にメダル等を並べるこ とができて使い勝手がよい。

【００１０】

【考案の実施の形態】

以下に、この考案の実施形態を図面に基づいて説明する。図１はこの考案のパ チンコ玉箱の斜視図、図２は同平面図、図３は同正面図、図４は同側面図、図５ は同断面図、図６は別の実施形態の断面図である。

【００１１】 図１乃至図５において、１はパチンコ玉箱で、合成樹脂製等の材質で所定量の パチンコ玉を収納するように、底面２と、周囲の長手方向の側壁３、３、短手方 向の側壁４、４とにより長方形の合成樹脂製玉箱本体５が構成されている。玉箱 本体５は上部の開口６の開口面積は変わらずに玉箱本体５の底部２を内側に適宜 形状に膨出し上げ底に形成して玉収容面積を縮小し、貯留玉を多く見せるように 形成されている。

【００１２】 前記玉箱本体５は底面２の中央を長手方向に内側に断面円弧状の膨出して底面 を上げ底とし玉収容面積を縮小してある。底面２の両側下部には補強手段として 、補強用足２ａが一体形成され、底面に玉の重量がかかるもこの補強用足２ａで 支えることができる。該玉箱本体５の両側の短手方向の側壁４、４の中央上部に は幅広の把手７が外方へ突出して形成され、この把手７の上部を上面と内側を開 放した凹状に形成して、メダル、硬貨（コイン）等を載置するメダル載置面８が 段状に形成されている。把手７の先端よりメダル載置面８までは円弧面９が形成 され、かつ、この段状のメダル載置面８より底面２までには、載置面８の凹状に 合わせた巾の傾斜状の誘導面１０が形成されている。従って、玉箱本体５は前記 底面２の上げ底と両側の誘導面１０の膨出した形状により内部の容積が縮小され 、例えば、従来の２０００個用玉箱と同じ開口面積の玉箱で約１８００個で一杯 となるようにする。

【００１３】 前記メダル載置面８はメダル、コイン等の大きさに合わせた複数列の円弧面を 長手方向に波形状に形成され、かつそのメダル載置面８の深さは、５００円硬貨 、スロット機専用メダル等メダルを立てて入れたときに、そのメダルが玉箱本体 より若干露出して収まるように形成されている。このような構成にすれば、メダ ル、コイン等を複数列に並べることができ、またメダルを掴み損ねたり、手、肘 等がメダル等に触れてもメダルは器体内部に落ちるも、外部に落ちることはない ので都合がよい。この波形のメダル載置面８も内側へ僅かに傾斜させて形成して メダル、玉を掬い出すのに都合よくしてある。メダル載置面の形状は上記のもの に限定されるものではない。

【００１４】 前記両側の誘導面１０は側壁４、４より底面２に内側へ膨出して傾斜状に形成 され、その誘導面１０の両端には玉、メダルを長手方向に掬いあげやすくするた めの誘導縁１０ａが立ち上げて形成されている。この誘導縁１０ａは一定の肉厚 で下部より上部の高さを段々高く形成し、メダル、玉の誘導だけでなく、玉箱本 体５の補強となる。玉箱本体５の両側の載置面８と誘導面１０の外面側には凹状 部１１が形成されている。而して、玉箱本体５の底面より傾斜状誘導面１０、波 形のメダル載置面８、円弧面９が一連の玉掬い面として、メダル、玉をこれらの 面に沿って掬い出すことができて便利である。また、玉箱本体５のメダル、玉を 玉計数器のホッパーにあけるとき、誘導面１０に沿って玉、メダルを排出でき、 しかも誘導縁１０ａで側方を規制して飛び散ることなくあけることができる。玉 箱の内側の載置面、誘導面と外面の凹状部１１を相互に嵌合できるようにしたの で、嵩張らずに積み重ねることができる。なお、実施形態では、底面を円弧状に 膨出したが、これに限られるものではなく、例えば台形状に膨出形成してもよい 。

【００１５】 なお、玉箱本体５の底面は島台カウンター、床面に置くとき接するもので、実 施形態では底面の周囲が接地面であり、その底面２の接地する個所の少なくとも 一箇所にパチンコ玉が入り、玉が下部に一部露出しうる大きさの玉貯留孔１２が 形成され、該玉貯留孔１２に入った玉が下部に一部露出して導電性の島台カウン ター、床面等に接地し、玉箱に溜まったパチンコ玉に帯電する静電気が貯留孔１ ２の玉を通じて島台カウンター、床面等に放電しうるようにされている。実施形 態では、玉箱本体５の前記誘導縁１０ａの外側の底面２の隅角に玉貯留孔１２が 設けられている。なお、貯留孔１２に帯電防止部材を備えてもよい。

【００１６】 前記したこの考案の構成とすれば、玉箱本体５の底面を上げ底とし、かつ両側 に傾斜状の誘導面を傾斜して設けたことにより箱本体の底面の容積が縮小される ことになり、玉箱本体が同じ開口面積の従来の玉箱より一杯となるのが早いので 、遊技者も一杯になったことで実際には個数が少ないにかかわらず満足感を持た せることができ、いち早く沢山のパチンコ玉箱を積み上げることで満足でき、ま た優越感に浸ることができる。また、女性にとって従来の玉箱は重くて持ち運び が容易でなかったが、この考案の玉箱によれば玉が一杯でも、従来に比べて軽く なるので、持ち運びが楽にできる。底面を上げ底としたが、下部に補強用足を設 けたので、玉の重量を支えることができる。また第三者の遊技者にとっても他の 遊技者のパチンコ玉箱が山盛りとなっていたり、一杯の箱本体を沢山積み上げて いたりするのを見れば、その役物のパチンコ台が出玉が多いと判断できるので、 第３者にとっても都合がよい。また、この玉箱によれば、前記効果のほか、両側 に連続形成した傾斜状誘導面１０、メダル載置面８、円弧面９に沿って、玉箱本 体に貯留した玉を掬い出しやすく、また、メダル載置面に並べたメダルを掴みや すく、使い勝手がよい。

【００１７】 図６に示すパチンコ玉箱の別の実施形態は、底面を上げ底としない場合で、他 の構成は前記実施形態と同じである。すなわち、底面２から両側壁４、４にかけ て傾斜状誘導面１０を形成し、かつ把手７の上部に上面と内側を開放した段状の メダル載置面８を前記誘導面１０に連続して設けてある。底面は中央を低くして 玉が少なくなると中央に集まり、掴みやすくしてある。この玉箱によれば、両側 に連続形成した傾斜状誘導面１０、メダル載置面８、円弧面９に沿って、本体に 貯留した玉を掬い出しやすく、また、メダル載置面にメダルを並べておけば、ゲ ームをするのに使い勝手がよい。

【００１８】 以上の実施形態を示したが、この考案はこの形態に限定されるものではなく、 この考案の要旨を逸脱しない範囲で、種々の形態を実施しうるものである。

【００１９】

【考案の効果】

この考案の請求項１のパチンコ玉箱の考案によれば、玉箱本体の開口面積は変 わらずに玉箱本体の底部を内側に膨出し、かつ両側に誘導面を膨出して形成した ので、玉収容面積を縮小して玉箱の貯留玉を多く見せることができる。従って、 遊技者は玉箱が一杯になったことで満足感を持つことができ、いち早く沢山のパ チンコ玉箱を積み上げることで満足でき、また優越感に浸ることができる。第三 者の遊技者にとっても他の遊技者のパチンコ玉箱が山盛りとなっていたり、一杯 の玉箱本体を沢山積み上げていたりするのを見れば、その役物のパチンコ台が出 玉が多いと判断できるので、第３者にとっても都合がよい。ホールにとっても、 遊技者に満足してもらうことで好都合である。また玉箱が玉で一杯となるも個数 が少ないので、軽く持ち運びが便利である。

【００２０】 請求項２の考案によれば、上げ底と傾斜状誘導面で内部容積が縮小できて玉箱 の玉の収容量を少なくでき、かつ底面を内側に円弧状に膨出しかつ底面の下部に 補強手段を形成したので、底面の強度を増強でき、落下するパチンコ玉、メダル の衝撃を曲面等により緩和し、破損も防止できる。

【００２１】 請求項３のパチンコ玉箱の考案によれば、底面より両側壁の把手まで誘導面、 載置面を一連に設けたので、玉、メダルを底面より掬い出しやすく、かつまた、 玉箱本体の玉を玉計数機のホッパーにあけるときに、この誘導面の誘導縁により 玉が飛び散ることなく、円滑にあけることができる。さらに、誘導面に連続して 把手の内部に段状のメダル載置面を形成したので、玉箱本体をメダル入れとして 使用する場合には、メダルを底面より誘導面に沿って掬いやすく、また掬い上げ て載置面に載せるのに便利である。また、メダルを玉箱本体の内側に開放したメ ダル載置面に入れるので、メダルをつかみ損ねたり、手が触れても箱の内部に落 ちるので便利である。

【図面の簡単な説明】

【図１】この考案のパチンコ玉箱の斜視図である。

【図２】同平面図である。

【図３】同正面図である。

【図４】同側面図である。

【図５】同断面図である。

【図６】別の実施形態の断面図である。

【符号の説明】

１ パチンコ玉箱 ２ 底面 ２ａ 補強用足 ３ 側壁 ４ 側壁 ５ 玉箱本体 ７ 把手 ８ メダル載置面 ９ 円弧面 １０ 誘導面

フロントページの続き (72)考案者 諏訪 雅己 愛知県刈谷市一ツ木町坂左12−１ 一ツ木 メゾン酒井207

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 玉箱本体の内部容積を縮小するように底
   部を内側に膨出して上げ底を形成し、かつ玉箱本体の底
   面から両側壁にかけて玉、メダルを誘導する傾斜状誘導
   面を内側に膨出して形成したことを特徴とするパチンコ
   玉箱。
2. 【請求項２】前記底面を断面円弧状に膨出した上げ底と
   し、かつ該上げ底の下部に補強手段を設けた請求項１記
   載のパチンコ玉箱。
3. 【請求項３】 玉箱本体の底面から両側壁にかけて玉、
   メダル等を誘導する傾斜状誘導面を形成し、かつ両側の
   把手の上部に上面と内側を開放した段状のメダル載置面
   を前記誘導面に連続して設けたことを特徴とするパチン
   コ玉箱。