JP2602649Y2 - パチンコ玉ケース - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本考案は、パチンコ遊戯店で客が
玉入れ容器として使用するパチンコ玉ケ−スに関するも
のである。

【０００２】

【従来の技術】パチンコ遊戯店で客が玉を入れるために
使用する容器としては、プラスチック製の角箱が一般的
である。従来のこの種のケ−スは、図５に示すように、
上に開口する角型の箱本体２０の左右両側部に、外側に
突出するフランジ状の把手２１，２１を対称的に設けた
もので、客は、勝ち取った玉をこの箱に収容するととも
に、上記左右の把手を両手で持って玉を入れたケ−スを
運んでいる。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来のパチンコ玉ケースは、把手が肉の薄い板状であった
ので、掴みにくく、持ち運びに不便であった。特に、爪
を伸ばした女性の客は、指先に力が入りにくいため、多
量の玉の入ったケースを持ち運びするのが困難であっ
た。これを改良するものとして、把手の指掛け部の内側
に上に開口する硬貨収容溝部を設けると共に、該指掛け
部と箱部との間に指を入れることのできる挿入部を設け
たものが提案されている（実開平４−７５５８６号）。
このものは、把手と箱との間に下側から指を入れること
ができるので、持ち運びが楽であると共に、把手の上側
に硬貨を入れることができるので、便利なものである。
しかしながら、このように把手に溝部を設けると、把手
の強度が低下するので、大量の玉を入れた時に把手が変
形したり早期に損傷したりするおそれがあった。また、
大量の玉を収容した重いケースを反転して玉を取り出す
ときに、把手を握った指が滑って玉をこぼしてしまうこ
とがあった。そこで本考案は、従来公知のものにおける
このような問題点を解決し、取り扱いに便利で強度的に
も優れたパチンコ玉ケースを提供することを課題として
いる。

【０００４】

【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本考案は次のような構成を採用した。すなわち、本
考案にかかるパチンコ玉ケースは、上に開口するケース
本体の左右両側部に把手を一体に形成し、該把手の上面
側にコイン等の小物を入れることのできる収容凹部を形
成すると共に、該把手の握り部とケース本体との接続部
の下面側には、握り部を握った手の指先を入れることの
できる凹部を形成したパチンコ玉ケースにおいて、前記
握り部の下面部には、該握り部を握った指に沿う複数の
指掛け用凹部を形成するとともに、前記把手の上面側に
形成された収容凹部の内部には、該収容凹部の深さより
も低く該収容凹部を複数の小室に仕切る補強リブを兼ね
た仕切りを設けたことを特徴としている。

【０００５】

【作用】このパチンコ玉ケースは、左右両側に設けられ
た把手の握り部とケース本体の接続部の下面側に指先の
入る凹部が形成されているので、大量の玉が入った重た
いケースの持ち運びを楽に行うことができるとともに、
握り部の下面部には該握り部を握った指に沿う複数の指
掛け用凹部が設けられているので、該ケースを反転して
玉を所定容器に移す場合も指が横滑りしにくい。このた
め、玉を床等にこぼすおそれがない。また、把手の上面
部に形成されている収容凹部には仕切りが設けられてい
るので、コイン等の小物を枚数、種類等に区分して、内
容物が一目でわかるようにケースに保持することができ
る。しかも、この仕切りは収容凹部の深さよりも低いの
で、ライター等の寸法の大きい物品でも該仕切りの上に
載置して収容することができる。さらに、把手上面部に
上記収容凹部が設けられ、下面側には指掛け用の凹部が
設けられているので、把手の強度が低下し、大量の玉を
入れた時に変形や損傷が生じるおそれがあるが、このパ
チンコ玉ケースは、収容凹部の内部に設けられた仕切り
が補強リブとして機能するので、把手の強度が向上す
る。

【０００６】

【実施例】以下、本考案の一実施例について具体的に説
明する。このパチンコ玉ケ−ス１は、プラスチック製の
ケ−ス本体２の左右両側部に把手３，３が一体に設けら
れている。ケ−ス本体２は、上に開口する角箱として形
成され、その上縁部には幅の狭いフランジ部４が形成さ
れている。

【０００７】把手３は、先端部が下に凸な半円筒状（カ
マボコ型）の握り部５を備えている。握り部５の丸み
は、手で掴み易い大きさであり、その長手方向の中央部
には、指になじむような３本の指掛け用凹部６，…が円
周方向に沿って形成されている。また、この指掛け用凹
部６には、滑り止め用の薄い突起６ａ，…が形成されて
いる。

【０００８】握り部５の上面側には、断面円弧状の底面
を有する溝状の収容凹部７が形成されている。この収容
凹部７は、コイン、ライター等の小物入れであって、そ
の内部に適当な間隔を置いて凹部の深さよりも低い仕切
り９，…が、該凹部の長手方向と直行する方向に設けら
れている。したがって、この仕切り９，…は、凹部７が
形成された把手の強度を向上する補強リブとしても機能
する。

【０００９】握り部５とケース本体２との接続部１０
は、前記フランジ部４とほぼ同じ肉厚の板状であり、こ
のため、肉の厚い握り部５とケース本体２との間に下に
開口する指先挿入用凹部１２が形成されている。なお、
図の鎖線で示すように、ケース本体２の底部に、パチン
コ玉１５が部分的にはみ出して、このケースを載置した
金属製受け台表面に接触するような穴１３，…を開けて
おけば、静電気の帯電防止に効果的である。

【００１０】このパチンコ玉ケース１は、ケース本体に
パチンコ玉を収容することができるとともに、把手の上
面側に設けられている小物入れ（収容凹部）７にコイ
ン、ライター等の小物を入れることができる。この小物
入れの底面は断面円弧状の曲面であるから、コインを入
れる場合は、立てて入れることができる。この場合、小
物入れの内部に仕切り９が設けられているので、立てた
コインが倒れにくい。また、種類の異なるコインを区分
して入れておくこともできる。更に、仕切り９は凹部７
の深さより低いので、ライター等の小物は、この仕切り
上に載せた状態で収容することができ、取り出しに便利
である。

【００１１】

【考案の効果】以上の説明から明らかなように、本考案
にかかるパチンコ玉ケースは、把手の握り部が握り易い
形状に形成されているので、大量の玉を入れた重いケー
スでも楽に持ち運びできる。また、把手に設けられてい
る収容凹部にコイン等の小物を整然と収容できるので、
実用上便利なものである。しかも、把手の握り部に収容
凹部や指掛け用凹部を形成しながら、前記収容凹部内に
補強リブを兼ねた仕切りが設けられているので、強度的
にも問題のないものとなった。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の一実施例を表す側面図である。

【図２】その平面図である。

【図３】その底面図である。

【図４】その断面図である。

【図５】従来のパチンコ玉ケースの外観図である。

【符号の説明】

１ パチンコ玉ケース ２ ケース本体 ３ 把手 ５ 握り部６ 指掛け用凹部 ７ 小物入れ（収容凹部） ９ 仕切り １０ 接続部 １２ 凹部

Claims (1)

(57)【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 上に開口するケース本体の左右両側部に
   把手を一体に形成し、該把手の上面側にコイン等の小物
   を入れることのできる収容凹部を形成すると共に、該把
   手の握り部とケース本体との接続部の下面側には、握り
   部を握った手の指先を入れることのできる凹部を形成し
   たパチンコ玉ケースにおいて、前記握り部の下面部に
   は、該握り部を握った指に沿う複数の指掛け用凹部を形
   成するとともに、前記把手の上面側に形成された収容凹
   部の内部には、該収容凹部の深さよりも低く該収容凹部
   を複数の小室に仕切る補強リブを兼ねた仕切りを設けた
   ことを特徴とするパチンコ玉ケース。