JP3067422U - 刺繍糸切断用の受具 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 刺繍糸を切断する場合、刃先で布地を傷
付けることを防ぐと共に、直線、または湾曲の切断を確
実に実施することができる刺繍糸切断用の受具を提供す
ること。 【解決手段】 布体と刺繍の間に配置され、刺繍糸を切
断する場合に用いられる受具であって、該受具の中央部
に直線状の凹溝を設けた。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、刺繍糸を切断する場合に用いられる受具において、特に、布体を傷 付けず容易に、且つ確実に刺繍糸を切断することができる刺繍糸切断用の受具に 関する。

【０００２】

【従来の技術】

一般的に、布地の表面に刺繍を施すことにより、外観面における高級感や上品 さを醸し出すことができる。通常、刺繍を施す場合、色糸や紐などを針や針状の もので布地に刺し通し、任意の絵画や文字、また模様等の図柄を形成する。

【０００３】 また、布地に施された刺繍糸を中央部より切断すると、刺繍糸が垂直に二連状 態で起立する。そのため、布地表面に刺繍糸による立体部が施され、外観面にお ける立体感を演出することができる。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

しかし、カッター等を用いて刺繍糸を切断すると、刃先で布地を傷付けてしま う。そのため、切断時に細心の注意を払う必要があった。さらに、刺繍糸を任意 の湾曲状に切断することは困難を極めた。

【０００５】 本考案は上記の点に鑑み、刺繍糸を切断する場合、刃先で布地を傷付けること を防ぐと共に、直線、または湾曲の切断を容易に、且つ確実に実施することがで きる刺繍糸切断用の受具を提供することにある。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

上記課題を達成するために、本考案の刺繍糸切断用の受具は、布体と刺繍の間 に配置され、刺繍糸を切断する場合に用いられる受具であって、該受具の中央部 に直線状の凹溝を設けた。

【０００７】 また、前記受具に湾曲状の凹溝を設けた。

【０００８】 また、前記受具は二本の針金を並列状態に固着させた。

【０００９】 布体の表面に受具を配置させ、該受具を跨ぐようにして刺繍を施す。次に、前 記受具の凹溝に沿ってカッターナイフ等で刺繍糸を切断する。また、湾曲状に切 断する場合は、湾曲状の凹溝を設けた受具を使用する。

【００１０】 なお切断後は、布体の裏面にほつれ止の加工を施すことが好ましい。

【００１１】

【発明の実施の形態】

以下、本考案の刺繍糸切断用の受具の実施の形態を図面に基づいて説明する。 なお、図１は本考案の刺繍糸切断用の受具の全体図、図２は前記受具の拡大断面 図、図３は前記受具を布体と刺繍の間に配置させた状態の断面図、図４は刺繍糸 を切断した状態の断面図、図５および図６は本考案の刺繍糸切断用の受具の他の 好適例、図７は刺繍糸を切断した状態の使用例をそれぞれ表す。

【００１２】 受具１は、布体１０と刺繍２０との間に配置され、カッター１１等で刺繍糸２ １のみを切断する場合に用いられるものである。

【００１３】 前記受具１は、断面円形状であって、直線状の二本の針金２、２′の側面を、 接着剤３にて並列状態に固着することにより形成される。また、前記受具１の中 央部には、直線状の凹溝４が形成されている。なお、前記受具１は、金属に限定 されたものではなく、カッター１１にて容易に切断されないものであれば如何な る素材であってもよい。

【００１４】 また、前記受具１は、図５に示すように、大形半円状に形成し、中央部に湾曲 状の凹溝５を設けた形状であってもよい。さらに、図６に示すように、波形湾曲 状に形成し、中央部に波形湾曲状の凹溝６を設けた形状であってもよい。

【００１５】 次に、本考案の刺繍糸切断用の受具の使用方法を説明する。

【００１６】 図３に示すように、布地１０の上部に受具１を配置させ、該受具１を跨ぐよう に刺繍糸２１にて刺繍２０を施す。前記刺繍２０が施されたら、受具１の凹溝４ に沿ってカッター１１にて刺繍糸２１を切断する。

【００１７】 刺繍糸２１を切断すると、図４に示すように刺繍糸２１は垂直状に起立し、立 体的な外観を形成することができる。なお切断後は、刺繍糸２１が抜け落ちない ように、布体１０の裏面にほつれ止の加工を施すことが好ましい。さらに、切断 した刺繍糸２１を短くする場合は、糸切りバリカン等を用いて任意の長さに調節 する。

【００１８】 また、刺繍２０に湾曲状の立体部分を形成させる場合は、図５に示す大形半円 状に形成した受具１を用い、中央部の凹溝５に沿って湾曲状に切断する。また、 図６に示す、波形湾曲状の凹溝６を有する受具１を使用することにより、波形湾 曲状に切断することも可能となる。

【００１９】 なお、本考案の刺繍糸切断用の受具は、刺繍糸の切断に限定されたものではな く、例えば、ヒートカットが可能な生地を湾曲状に切断する場合、生地の裏面に 湾曲状に形成した受具を配置させ、生地の表面から凹溝に沿ってヒートカットす れば、生地を湾曲状に切断することができる。

【００２０】

【考案の効果】

以上説明してきたように本考案の刺繍糸切断用の受具は、上記の構成とするこ とで以下に示す効果を奏するものである。

【００２１】 布体の表面に受具を配置させ、該受具を跨ぐようにして刺繍を施し、前記受具 の凹溝に沿ってカッターナイフ等で刺繍糸を切断するので、布地を傷付けること なく、容易に、且つ確実に刺繍糸のみを切断することができる。

【００２２】 また、湾曲状の凹溝を設けた受具を使用することにより、非常に困難であった 刺繍糸の湾曲切断も容易に行うことができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の刺繍糸切断用の受具の全体図を表す。

【図２】前記受具の拡大断面図を表す。

【図３】前記受具を布体と刺繍の間に配置させた状態の
断面図を表す。

【図４】刺繍糸を切断した状態の断面図を表す。

【図５】大形半円状に形成した受具を表す。

【図６】波形湾曲状に形成した受具を表す。

【図７】刺繍糸を切断した状態の使用例を表す。

【符号の説明】

１・・・受具 ２・・・針金 ２′・・針金 ３・・・接着剤 ４・・・凹溝 ５・・・湾曲状の凹溝 ６・・・波形湾曲状の凹溝 １０・・布体 １１・・カッター ２０・・刺繍 ２１・・刺繍糸

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 布体と刺繍の間に配置される、刺繍糸
   を切断する場合に用いられる受具であって、該受具の中
   央部に直線状の凹溝を設けたことを特徴とする刺繍糸切
   断用の受具。
2. 【請求項２】 前記受具に、湾曲状の凹溝を設けた請
   求項１記載の刺繍糸切断用の受具。
3. 【請求項３】 前記受具は、二本の針金を並列状態に
   固着させた請求項１または２記載の刺繍糸切断用の受
   具。