JP3066214U

JP3066214U - 非接触型ｉｃカ―ドの送付用封筒

Info

Publication number: JP3066214U
Application number: JP1999005721U
Authority: JP
Inventors: 郁夫山田; 康永遠藤; 一浩林; 義朗信濃; 卯人小川
Original assignee: 株式会社アキュピー
Priority date: 1999-07-30
Filing date: 1999-07-30
Publication date: 2000-02-18
Anticipated expiration: 2005-07-30

Abstract

(57)【要約】【課題】外部からの電磁波による記憶されたデータの
破壊を防ぐと共に第三者による不正利用を防ぐ非接触型
ＩＣカードの送付用封筒を得る。【解決手段】非接触型ＩＣカードを担持するためのカ
ード台紙と、このカード台紙と共に封入される電磁波を
遮蔽する金属シート等の電磁波遮蔽シートと、カード台
紙と金属シート部材とを収納して、これらを密封し封緘
するための封筒とから構成される。この封筒には、一旦
封緘された後再封緘を妨げる処理が施されている。ま
た、本願の他の構成として、非接触型ＩＣカードを担持
したカード台紙の一方の面に電磁波を遮蔽する金属シー
ト等を貼付けることにより同様の効果を得る。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、種々のデータを記憶するメモリ手段を内蔵する非接触型ＩＣカードを郵送等の手段により送付するための非接触型ＩＣカードの送付手段に関する。

【０００２】

【従来の技術】

ＩＣカードは、磁気カードと比較してデータ記憶容量が大きいことから、最近その特長を活して電子マネー等に利用される例が見られるようになった。

【０００３】ＩＣカードは、その内部にＣＰＵチップ、メモリ・チップ等を内蔵するカード状の一種のデータ処理装置であって、外部のＩＣカード読取／書込装置とのインターフェイスの方法の違いにより、コネクタを介して信号の送受信を直接的に行う接触型ＩＣカードと、電磁波を用いて信号の送受信を行う非接触型ＩＣカードに分類される。

【０００４】このように、非接触型ＩＣカードは、空間的に離隔した外側からの信号送受信が可能であるため、これを封筒に入れた状態で郵送又は保管をした場合、封筒を開封することなく、データの読み取り、書換え、改ざん等が可能である。そして、このようなデータの改ざん等による非接触型ＩＣカードの不正利用が行われても、当該事実が容易に発覚しないまま使用される可能性がある。

【０００５】そのため、非接触型ＩＣカードを発行者から使用者に届けられるまでの間に、当該非接触型ＩＣカード内に記憶されているデータを保護するとともに第三者により不正利用される事態を防ぐための手段が提案されている。

【０００６】このような公知例として、特開平１０−２５５０１１号公報（先行例１）が示すように電磁遮蔽機能を有する金属膜等の遮蔽部材を非接触型ＩＣカードの片面に粘着層によって貼付したものが知られている。

【０００７】一方、高価なＩＣ等の電子部品を物理的衝撃若しくは強力な電磁波の被曝による破壊から保護する目的のために、実開昭５９‐９８６９６号公報（先行例２）又は特開平２‐２０５５５７号公報が開示するように、鉄、銅、アルミ等の金属箔を内装したシート状素材から成る電磁波遮蔽シートを袋状に形成すると共に、その内部に、片面に帯電防止加工を施した緩衝層を対向させて内装した電磁波遮蔽風袋／封筒が提案されている。

【０００８】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、上記先行例１の方法は、非接触型ＩＣカードの片面に保護部材を粘着層によって貼り付けるための特別の作業工程を必要としコスト高となり、さらに、使用に先立って保護部材を剥がさねばならない等その取扱いが煩雑である。

【０００９】また、先行例２の場合は、金属箔を内装したシート状素材から成る電磁波遮蔽シートを袋状に形成した特殊加工の風袋を製造するものであって、一般の封筒を用いるものではなく高価である。

【００１０】本考案は、従来技術における上記の課題に鑑みてなされたものであって、非接触型ＩＣカードを担持するための台紙と共にアルミ箔又は銀紙等の金属シートを同封することにより、外部からの電磁波により非接触型ＩＣカードに記憶されたデータの破壊を防ぐと共に、データの改ざんによる第三者による不正利用を有効に防止する低コストで取扱いが容易な非接触型ＩＣカードの送付用封筒を提供することを目的とする。

【００１１】

【課題を解決するための手段】

このため、本考案による非接触型ＩＣカードの送付用封筒は、非接触型ＩＣカードを担持するためのカード台紙と、このカード台紙と共に封入される電磁波を遮蔽するための電磁波遮蔽シートと、カード台紙と電磁波遮蔽シートとを収納して、これらを密封し封緘するための封筒とから構成される。

【００１２】また、本願考案の他の構成として、非接触型ＩＣカードを担持したカード台紙の一方の面に電磁波を遮断する電磁波遮蔽シートを貼付けすることにより同様の効果を得るものである。この電磁波遮蔽シートは金属シートであり，金属箔又は金属網、若しくは金属箔、金属網又は金属粒子をシート上に貼付け、塗布、若しくは蒸着等したものであり、金属としては鉄、ニッケル等の磁性金属、又は銀、アルミニウム、銅等の非磁性金属若しくはこれらの金属酸化物を利用する。

【００１３】電磁波遮蔽シートには、この非接触型ＩＣカードの発行者から利用者宛ての広告文、挨拶文等を記載し、有効に活用することができる。また、非接触型ＩＣカードを担持するカード台紙には、この非接触型ＩＣカードの発行に関する情報等を印字することもできる。

【００１４】当該情報等の例としては、カード台紙における非接触型ＩＣカードを担持する位置であって非接触型ＩＣカードを取り外すと表れる個所に、当該非接触型ＩＣカード及びその関連システムを使用する際に必要なパスワード等、さらには、当該非接触型ＩＣカードの使用者を特定するための暗号化されたＩＤコード等が挙げられる。

【００１５】非接触型ＩＣカードを担持するカード台紙もしくは非接触型ＩＣカードに、非接触型ＩＣカードを台紙上に担持するための接着手段が施されており、非接触型ＩＣカードを取り外した後には、再度の接着を妨げる処理が施されている。

【００１６】また、非接触型ＩＣカードを送付する封筒には、一旦開封された後の再封緘を妨げる貼付手段を用いることにより、安易な開封の防止と開封の発見を容易にし、これによってデータの改ざんを更に有効に防止しようとするものである。

【００１７】

【考案の実施の形態】以下、本考案に係る非接触型ＩＣカードの送付用封筒の例を図面の記載に基づいて詳しく説明する。

【００１８】図１は、本考案において用いられる非接触型ＩＣカードを担持するカード台紙の第１の実施例を示す。非接触型ＩＣカード１は、カード台紙２の切欠部３ａ、３ｂに掛止されることにより担持されている。カード台紙２の他の部分には、ここに担持された非接触型ＩＣカード１の発行に関する情報等４が印字されている。

【００１９】カード台紙２の前記情報等４には、カード使用者本人を確認するために用いられる、暗号化された会員顧客ＩＤコード１０を印字するようにすることが望ましい。カード台紙２の上に会員顧客ＩＤコードがそのまま印字されていると、カード台紙２が破棄された時などに不正利用が予想されるからである。一方、カード台紙２に何等かのカード使用者本人を確認するためのコードが印字されていないと、非接触型ＩＣカード１とカード台紙２とのマッチングの確認ができない。このため、暗号化したＩＤコード１０をカード台紙２上に印字するようにしている。非接触型ＩＣカード１とカード台紙２とのマッチング確認は、所定の復号方法をプログラムした機器を用いることにより可能である。

【００２０】情報等４のその他の内容としては、カード使用上の注意事項、販売促進上の特典、広告等が含まれる。情報等４を印刷する場所としては、カード台紙２の表面及び裏面に渡り、全てのスペースを活用することが可能である。

【００２１】非接触型ＩＣカード１の使用者への送付は、カード台紙２の非接触型ＩＣカード１を担持した面２ａと折返し面２ｂとの間に金属シート５を挟持し、これらを封筒６内に挿入し、封緘して行われる。この金属シート５は、外部からの電磁波を遮蔽し、送付中に非接触型ＩＣカード１に記憶されているデータが破壊されるのを防止すると共に、第三者によるデータの改ざん等による不正利用を防止するためのものである。

【００２２】金属シート５は、金属箔又は金属網、若しくは金属箔、金属網又は金属粒子を紙、布若しくは合成樹脂等のシート上に貼付若しくは塗布したものである。また、メッキ、蒸着等の手法を用いることによって同様な作用効果を発揮させることができる。ここで使用される金属の例としては、鉄、ニッケル等の磁性金属又は銀、アルミニウム、銅等の非磁性金属、若しくはこれらの金属の酸化物が挙げられる。

【００２３】多少厚手の布に銅又は銅合金をメッキした電磁波シールド材、又は電磁波シールド用炭素繊維フェルト等を用いると、送付中の非接触型ＩＣカードを衝撃から保護するのに有効である。

【００２４】この電磁波遮蔽シート５の材料は、電磁波を遮蔽するものなら何でもよいが、実施例においては金属シートを用いた。電磁波遮蔽シート５には、非接触型ＩＣカードの発行者から利用者宛ての広告文、挨拶文等を記載してもよい。

【００２５】図２は、非接触型ＩＣカードを送付するための封筒である。非接触型ＩＣカード１を担持したカード台紙２と金属シート５を封筒６内に挿入し、封止部ベロ６ａを内側に折り返してこれらを密封した上で封緘する。この封止部ベロ６ａを折り返した状態で、一旦開封された後の再封緘を妨げる封緘シール等の封緘手段７が施されている。これにより、第三者が非接触型ＩＣカード１を取り出して不正利用することが防止される。万一、開封した場合は、正規の使用者は開封されたことを容易に知ることが可能となる。

【００２６】なお、金属シート５をカード台紙２とともに、封筒部材６に封入するだけで十分所期の目的を達成するが、金属シート５をカード台紙２の折り返し部２ｂの表面又は裏面に貼り付けても良い。

【００２７】図３は、非接触型ＩＣカードを担持するカード台紙の第２の実施例を示す図である。非接触型ＩＣカード１を担持するためのカード台紙２は、折り返し部のない一枚のシートである。第１の実施例と同様に、非接触型ＩＣカード１は、カード台紙２の切欠部３ａ、３ｂに掛止され、担持されている。記載すべき情報４が少なければ、必ずしも折り返し部を設けなくても良い。

【００２８】このカード台紙２を一枚の金属シート５と共に封筒部材６に封緘し、カードの使用者に送付すれば、安価に所期の目的を達成することができる。この場合金属シート５は、カード台紙２のどちらの側に入れて封緘しても良いことから、その取扱いは極めて容易である。

【００２９】図４は、非接触型ＩＣカードを担持するカード台紙の第３の実施例である。カード台紙２の非接触型ＩＣカード１を担持する位置８には、パスワード９が印字されている。この位置８には、非接触型ＩＣカード１をカード台紙２上に担持するための接着手段が施されている。この接着手段は、非接触型ＩＣカード１を一旦取り外すと再度の接着ができないような処理が施されている。従って、非接触型ＩＣカード１がこの位置８に接着され、そこに担持されている限り、カード台紙２を封筒から取り出しても、パスワード９の目視を妨げている。

【００３０】このカード台紙２には、当該非接触型ＩＣカードを使用する会員顧客の暗号化されたＩＤコード１０、バーコード化されたＩＤコード１１等が印刷されている。また、カード台紙のキリトリセンから下には、登録変更依頼書１２が印刷されている。利用者において登録時における登録内容に変更が生じた場合に、当該変更内容をカード発行者に容易に届け出ることを可能にしている。

【００３１】

【考案の効果】

以上述べたように本考案によれば、非接触型ＩＣカードを、第三者によるデータの改ざんを防止しつつ、発行者から正当使用者に低コストにて、且つ安全に郵送等の送付をすることができる。

【００３２】第三者は、封筒部材を開封しなければ送付中の非接触型ＩＣカードを不正利用することができないが、一旦開封された後の再封緘を妨げる処理を施すことにより、データの改ざん防止をいっそう確実にするものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】非接触型ＩＣカードを担持するカード台紙の第
１の実施例である。

【図２】非接触型ＩＣカードを送付するための封筒であ
る。

【図３】非接触型ＩＣカードを担持するカード台紙の第
２の実施例である。

【図４】非接触型ＩＣカードを担持するカード台紙の第
３の実施例である。

【符号の説明】

１非接触型ＩＣカード２カード台紙２ａカード台紙の非接触型ＩＣカード担持面２ｂカード台紙の折返し面３ａ切欠部３ｂ切欠部４情報等５金属シート６封筒６ａ封止部ベロ７封緘シール８非接触型ＩＣカードを担持する位置９パスワード１０暗号化されたＩＤコード１１バーコード化されたＩＤコード１２登録変更依頼書

フロントページの続き (72)考案者林一浩東京都渋谷区代々木１丁目11番２号株式会社アキュピー内 (72)考案者信濃義朗東京都渋谷区代々木１丁目11番２号株式会社アキュピー内 (72)考案者小川卯人東京都渋谷区代々木１丁目11番２号株式会社アキュピー内

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】非接触型ＩＣカードを担持するためのカ
ード台紙と、前記カード台紙と共に封入される電磁波の影響からカー
ドを保護する為の電磁波遮蔽シートと、前記カード台紙と前記電磁波遮蔽シートを収納して、こ
れらを密封し封緘するための封筒部材と、から構成され
ることを特徴とする非接触型ＩＣカードの送付用封筒。
【請求項２】非接触型ＩＣカードを担持し、電磁波を
遮蔽するための電磁波遮蔽シートを貼付けたカード台
紙、又は電磁波遮蔽シートそのもので作られたカード台
紙と、前記カード台紙を密封し封緘するための封筒部材と、か
ら構成されることを特徴とする非接触型ＩＣカードの送
付用封筒。
【請求項３】前記封筒部材は、一旦開封された後の再
封緘を妨げる処理を施した封緘手段を用いた、請求項１
又は２に記載の非接触型ＩＣカードの送付用封筒。
【請求項４】前記電磁波遮蔽シートは金属シートであ
って、金属箔又は金属網、若しくは金属箔、金属網又は
金属粒子をシート部材の上に貼付け、塗布、若しくは蒸
着等したものである、請求項１又は２に記載の非接触型
ＩＣカードの送付用封筒。
【請求項５】前記金属シートの金属は、鉄、ニッケル
等の磁性金属、又は銀、アルミニウム、銅等の非磁性金
属若しくはこれらの金属酸化物である、請求項４に記載
の非接触型ＩＣカードの送付用封筒。
【請求項６】前記電磁波遮蔽シートには、前記非接触
型ＩＣカードの発行者から利用者宛ての広告文、挨拶文
等が記載されている、請求項１に記載の非接触型ＩＣカ
ードの送付用封筒。
【請求項７】前記カード台紙は、ここに担持される非
接触型ＩＣカードの発行に関する情報等が記載されてい
る、請求項１又は２に記載の非接触型ＩＣカードの送付
用封筒。
【請求項８】前記情報等は、前記カード台紙における
前記非接触型ＩＣカードの担持位置であって前記非接触
型ＩＣカードを取り外すことによって表れる個所に、当
該非接触型ＩＣカード及びその関連システムを使用する
際に用いられるパスワード等が記載されている請求項７
に記載の非接触型ＩＣカードの送付用封筒。
【請求項９】前記情報等は、さらに、前記非接触型Ｉ
Ｃカードの使用者を特定するための暗号化されたＩＤコ
ードを含む請求項８に記載の非接触型ＩＣカードの送付
用封筒。
【請求項１０】前記カード台紙もしくは前記非接触型
ＩＣカードに、前記非接触型ＩＣカードを前記カード台
紙上に担持するための接着手段が施されており、該接着
手段は、一度前記非接触型ＩＣカードを取外した後の再
度の接着を妨げるものである、請求項８又は９に記載の
非接触型ＩＣカードの送付用封筒。