JP3066117B2 - 洗浄装置 - Google Patents

洗浄装置

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JP3066117B2
JP3066117B2 JP3169447A JP16944791A JP3066117B2 JP 3066117 B2 JP3066117 B2 JP 3066117B2 JP 3169447 A JP3169447 A JP 3169447A JP 16944791 A JP16944791 A JP 16944791A JP 3066117 B2 JP3066117 B2 JP 3066117B2
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玲二 伊川
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    • B08B3/04Cleaning involving contact with liquid
    • B08B3/08Cleaning involving contact with liquid the liquid having chemical or dissolving effect
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B08CLEANING
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    • B08B3/10Cleaning involving contact with liquid with additional treatment of the liquid or of the object being cleaned, e.g. by heat, by electricity or by vibration
    • B08B3/14Removing waste, e.g. labels, from cleaning liquid; Regenerating cleaning liquids
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
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    • B08BCLEANING IN GENERAL; PREVENTION OF FOULING IN GENERAL
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    • B08B2230/01Cleaning with steam

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  • Vaporization, Distillation, Condensation, Sublimation, And Cold Traps (AREA)
  • Cleaning And De-Greasing Of Metallic Materials By Chemical Methods (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は電気部品、電子部品、機
械部品、光学関連部品、樹脂加工品、印刷用スクリーン
等の被洗浄物を、可燃性溶剤を用いて洗浄を行う洗浄装
置に係るものである。
【0002】
【従来の技術】従来、電気部品、電子部品、機械部品、
光学関連部品、樹脂加工品、印刷用スクリーン等の被洗
浄物を洗浄する場合に、不燃性溶剤であるフロン、トリ
クロロエタン等のハロゲン系有機溶剤を用いて行うのが
一般的であった。
【0003】しかしながら、これらの不燃性溶剤はオゾ
ン層の破壊等、地球環境に障害を及ぼす事が判明し、今
後これらの物質を洗浄溶剤として使用する事が困難にな
ってきた。
【0004】これらの不燃性溶剤に代わる洗浄手段とし
て、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール
等のアルコール系、アセトン、メチルエチルケトン、メ
チルイソブチルケトン等のケトン系、ベンゼン、トルエ
ン、キシレン、ナフサ、灯油等の石油系等の可燃性溶剤
が存在する。これらの可燃性溶剤は、優れた洗浄効果を
有するものの、揮発性で極めて引火し易く、洗浄装置用
として使用すると火災や爆発等の災害を生じる危険性を
有している。
【0005】このため、上記可燃性溶剤を用いて洗浄を
行うには、洗浄装置内部の洗浄雰囲気と外気との連通を
遮断したり、洗浄装置内部に空気が漏れ込んでも、これ
を選択的に系外へ排出させる等して、これら溶剤の燃焼
が可能となる条件の成立を阻止する必要がある。
【0006】しかし、この条件の成立を阻止する経済的
で確実な技術がなく、これまでは、可燃性溶剤を被洗浄
物の洗浄に用いるのは実用的に困難なものであった。
【0007】また、従来、洗浄後の溶剤に混在する不要
な固形物を除去するには、ポンプで循環した洗浄溶剤を
フィルターに通過させる方法を用いる事が一般的であっ
た。しかしながらこの方法は、機械的に複雑となり、ま
た洗浄溶剤に溶解した汚れ成分を除去する事が困難なも
のであった。
【0008】また、従来の洗浄装置には、洗浄によって
汚染された洗浄溶剤を蒸留器で再生する設備を設けてい
ても、洗浄溶剤を装置内に封じ込めたまま汚れ成分のみ
を装置外に排出する機能がなく、いずれは装置を停止し
て使用済み溶剤を新溶剤に交換する必要があった。
【0009】このため、使用済み溶剤の処理費用と、新
溶剤の購入費用を必要とし、ランニングコストが高価に
なるばかりでなく、使用済み溶剤の処理が環境破壊を生
じる可能性を有していた。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上述のごとき
課題を解決しようとするものであって、電気部品、電子
部品、機械部品、光学関連部品、樹脂加工品、印刷用ス
クリーン等の被洗浄物を洗浄する洗浄装置に於て、洗浄
雰囲気の相対的空気濃度を低下させ、可燃性洗浄溶剤の
燃焼が可能となる条件の成立を常に完全に阻止すること
によって、フロン、トリクロロエタン等の不燃性溶剤に
代わる可燃性溶剤の使用を可能にし、洗浄溶剤と水の蒸
留分離を行いながら、かつ洗浄溶剤中の汚れ成分のみ
を、蒸留器から流出する凝縮水とともに排出させ、洗浄
溶剤濃度の維持及び洗浄溶剤の汚れを防ぐ事を可能と
し、廉価なランニングコストで洗浄を行おうとするもの
である。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は上述のごとき課
題を解決するため、第1の発明は、被洗浄物の搬入口
と、洗浄を完了した被洗浄物の搬出口とにスチーム、ま
たはスチームと窒素、またはスチームと炭酸ガスのいず
れかを供給し、洗浄雰囲気と外気との連通をスチーム、
またはスチームと窒素、またはスチームと炭酸ガスのい
ずれかで遮断するとともに搬入口と搬出口間に、水より
沸点の低い可燃性溶剤を用いる洗浄室および水と可燃性
溶剤を分離する蒸留器を設置し、この蒸留器のコンデン
サーを洗浄室に接続し、この洗浄室を経由して蒸留器に
凝縮液を還流可能とするとともに被洗浄物から除去した
汚れ成分を、蒸留器により可燃性溶剤から分離される凝
縮水とともに系外に排出して成るものである。
【0012】また、第2の発明は、被洗浄物の搬入およ
び搬出を行う搬出入口に、スチーム、またはスチームと
窒素、またはスチームと炭酸ガスのいずれかを供給し、
洗浄雰囲気と外気との連通をスチーム、またはスチーム
と窒素、またはスチームと炭酸ガスのいずれかで遮断す
るとともにこの搬出入口に、水より沸点の低い可燃性溶
剤を用いる洗浄室および水と可燃性溶剤を分離する蒸留
器を接続形成し、この蒸留器のコンデンサーを洗浄室に
接続し、この洗浄室を経由して蒸留器に凝縮液を還流可
能とするとともに被洗浄物から除去した汚れ成分を、蒸
留器により可燃性溶剤から分離される凝縮水とともに系
外に排出しても良い。
【0013】また、スチームは、過熱スチームを用いて
も良い。
【0014】また、洗浄室は、被洗浄物の浸漬洗浄を行
う可燃性溶剤を容れた液洗浄槽を形成しても良い。
【0015】また、洗浄室は、被洗浄物のシャワー洗浄
を行うシャワーノズルを形成しても良い。
【0016】また、洗浄室は、被洗浄物の浸漬洗浄を行
う液洗浄槽と、被洗浄物のシャワー洗浄を行うシャワー
ノズルとを形成しても良い。
【0017】また、洗浄室に蒸気洗浄ゾーンを形成し、
この蒸気洗浄ゾーンを経由して、蒸留器からの蒸気をコ
ンデンサーに導き、被洗浄物の蒸気洗浄を可能としても
良い。
【0018】また、洗浄室と搬出口間には、被洗浄物の
乾燥ゾーンを形成しても良い。
【0019】また、洗浄室と搬出入口間には、被洗浄物
の乾燥ゾーンを形成しても良い。
【0020】また、乾燥ゾーンは、過熱スチームを導入
して、被洗浄物の乾燥熱源としても良い。
【0021】また、乾燥ゾーンは、スチーム、熱水、加
熱油、電気ヒーター等を用いた加熱器を形成し、被洗浄
物の乾燥熱源としても良い。
【0022】また、乾燥ゾーンは、外気と連通する事の
ないようブロアーを接続し、このブロアーにより乾燥ゾ
ーンを循環させる気体を、外部から加熱しても良い。
【0023】また、蒸留器は、ストリッピングスチーム
を導入し、可燃性溶剤の濃縮および水分分離を行っても
良い。
【0024】また、蒸留器は、リボイラーを設置し、こ
れを熱源として可燃性溶剤の濃縮および水分分離を行っ
ても良い。
【0025】また、蒸留器は、乾燥ゾーンの乾燥熱源に
用いたスチームを導入し、可燃性溶剤の濃縮および水分
分離を行っても良い。
【0026】また、可燃性溶剤は、水より沸点の低いメ
タノール、エタノール、イソプロピルアルコール等のア
ルコール系、アセトン、メチルエチルケトン等のケトン
系、ベンゼン等の石油系を、単独または複数種用いても
良い。
【0027】また、蒸留器の運転が間歇的に実施されて
も良い。
【0028】
【作用】本発明は上述のごとく構成したものであるか
ら、電気部品、電子部品、機械部品、光学関連部品、樹
脂加工品、印刷用スクリーン等の被洗浄物を洗浄するに
は、搬入口を介して被洗浄物を洗浄室に搬入する。
【0029】この被洗浄物の搬入の際に通過する搬入口
と、被洗浄物の搬出時に通過する搬出口には、洗浄装置
内の洗浄雰囲気と外部との連通を遮断するスチーム、ま
たはスチームと窒素、またはスチームと炭酸ガスのいず
れかを供給しているので、被洗浄物の搬入時や搬出時に
於ても、洗浄装置内への外気の侵入や、溶剤蒸気の外部
への流出を阻止できる。
【0030】たとえ、被洗浄物の搬入時または搬出時に
空気が洗浄装置内に漏れ込むことがあっても、スチー
ム、またはスチームと窒素、またはスチームと炭酸ガス
のいずれかの存在によって、洗浄雰囲気での空気の相対
濃度を低下させることが可能となる。さらに、後述のよ
うに、洗浄装置に設けた蒸留器のコンデンサーによっ
て、系内の空気を外部に排出させることができる。この
ようにして、可燃性溶剤が洗浄装置内で燃焼が可能とな
る条件の成立を常時阻止させ、火災や爆発等の危険防止
を廉価に行う事が可能となる。搬入口および搬出口に供
給するスチームとして過熱スチームを用いる事も可能で
あり、特に搬出口ではスチームの凝縮による被洗浄物の
湿りを防止する効果がある。
【0031】次に、洗浄室に導入した被洗浄物の洗浄を
行う。この洗浄には可燃性溶剤を用いるが、この可燃性
溶剤には、水よりも沸点の低いメタノール、エタノー
ル、イソプロピルアルコール等のアルコール系、アセト
ン、メチルエチルケトン等のケトン系、ベンゼン等の石
油系を、単独で使用しても良いし、またこれらの可燃性
溶剤を単独で使用するのではなく、複数種用いても良
い。また可燃性溶剤中に一部不燃性溶剤が含まれていて
も不都合な事はない。そしてこの可燃性溶剤による洗浄
を行った後、スチーム、またはスチームと窒素、または
スチームと炭酸ガスのいずれかを供給した搬出口を介し
て被洗浄物を外部に搬出し、被洗浄物の洗浄工程が完了
する。
【0032】また、洗浄室と搬出口間には、被洗浄物の
乾燥ゾーンを形成すれば、洗浄室で洗浄を行った被洗浄
物を、短時間で確実に乾燥する事が可能になり、被洗浄
物の搬出を行っても、可燃性ガスが外部に漏洩するよう
な事がない。またこの場合、搬出口にスチームと窒素、
またはスチームと炭酸ガスを供給すれば、スチームによ
る被洗浄物の湿りを防止でき、乾燥ゾーンの温度を低く
保ったまま被洗浄物より可燃性溶剤を除去することも可
能となる。
【0033】また、上記の如く第1の発明は、被洗浄物
の搬入口と、洗浄を完了した被洗浄物の搬出口とを別個
に形成したが、しかしながら、第2の発明では、被洗浄
物の搬入および搬出を行う搬出入口を形成している。こ
のように形成すると、搬出入口は、搬入口と搬出口とを
別個に形成した場合に比し、構造が簡易となり廉価な製
作が可能となる。また被洗浄物は、搬出入口のみを介し
て搬入、搬出を行うため、可燃性溶剤を用いる被洗浄物
の洗浄に於て、集中した管理が行え、安全性を向上でき
る。
【0034】また、洗浄室と搬出入口間には、被洗浄物
の乾燥ゾーンを形成すれば、洗浄室で洗浄を行った被洗
浄物を、迅速で確実に乾燥する事が可能となる。このた
め被洗浄物に可燃性溶剤が残留したまま外部に搬出され
る事がなく、可燃性溶剤の可燃性ガスが外部に漏洩する
ような事がない。
【0035】また、被洗浄物の洗浄を行って汚染された
可燃性溶剤中には、搬入口および搬出口、または搬出入
口に供給したスチームの凝縮水を含んでおり、この水を
含む可燃性溶剤を蒸留器に導入し、蒸留器底部を加熱
し、液の一部を蒸発させ、蒸留器頂部に設置したコンデ
ンサーで冷却し、蒸気を凝縮させ、水と可燃性溶剤との
分離を行う。
【0036】ただし、水と可燃性溶剤が共沸系を形成す
る場合には、蒸留によって共沸組成以上に可燃性溶剤の
濃度を上げることは困難である。
【0037】また、蒸留器の熱源としては、ストリッピ
ングスチームを導入したり、リボイラーを設置し外部よ
り加熱する事が可能である。
【0038】また、蒸留器内では、下降する液は上昇す
る蒸気と接触し、可燃性溶剤と水の沸点差に起因する物
質移動が、気液間で起こるため、蒸留器頂部には、可燃
性溶剤が濃縮された蒸気が、底部には溶剤濃度の低い凝
縮水が存在することになる。また凝縮水を系外に排出し
ても、凝縮水中の溶剤濃度が、可燃性溶剤の損失による
経済性や、環境への影響等の問題とならない値以下とな
るように設計および運転を行う。洗浄によって除去され
た固形物や汚れ成分は、一般に水よりも沸点が高いかま
たは蒸発することがなく、蒸留器内を液とともに下降
し、蒸留器底部の凝縮水中に留まることになる。
【0039】また、蒸留器底部の凝縮水を排出すると、
これに含まれる固形物および汚れ成分を装置外に除去で
きる。
【0040】この固形物や汚れ成分の除去は、可燃性溶
剤の濃縮を行いながら、かつ可燃性溶剤を洗浄装置内に
封じ込めたまま、凝縮水の排出とともに容易に除去可能
なものであるから、除去のための複雑な装置や煩わしい
作業等を必要としない。またこの除去方法は、蒸留器に
よって行うものであるから、従来のフィルターを用いる
方法では困難であった、洗浄溶剤中に溶解した汚れ成分
の除去を、容易に行う事が可能となる。
【0041】また、蒸留器の頂部に上昇した蒸気は、外
部より供給されたスチーム、またはスチームと窒素、ま
たはスチームと炭酸ガスや、洗浄装置内に漏れ込んだ若
干量の空気とともにコンデンサーに導入され、可燃性溶
剤とスチームはコンデンサーにより凝縮されて、清澄
な、そして少量の水を含んだ所定濃度以上の可燃性溶剤
に再生される。また外部から供給されたスチームの一部
は、コンデンサーを経由せず、洗浄室で直接凝縮し、可
燃性溶剤に混入する。また再生された少量の水を含む可
燃性溶剤は、洗浄室で被洗浄物の洗浄用に使用され、こ
の洗浄室での洗浄後、固形物や汚れ成分を含んだ可燃性
溶剤として再び蒸留器に還流される。
【0042】また、可燃性溶剤蒸気およびスチームとと
もにコンデンサーに導かれた窒素、または炭酸ガスや空
気は非凝縮性であり、コンデンサーで凝縮されることな
く、コンデンサーから系外に排出される。即ち、系内に
外気が被洗浄物の搬入口および搬出口、または搬出入口
を通じて侵入しても、空気は蒸留器のコンデンサーによ
って系外へ排出されることになる。
【0043】本発明の洗浄装置では、被洗浄物の搬入口
および搬出口、または搬出入口に、スチーム、またはス
チームと窒素、またはスチームと炭酸ガスのいずれかを
供給し、洗浄雰囲気と外気の連通を遮断することによ
り、たとえ内部に空気が漏れ込んでも、洗浄雰囲気中に
スチーム、またはスチームと窒素、またはスチームと炭
酸ガスが存在することによる空気分圧の低下、および蒸
留器のコンデンサーによる空気の系外への排除によっ
て、可燃性溶剤の燃焼が可能となる条件の成立を常に妨
げている。この結果、本装置は火災や爆発の災害の発生
の防止が可能となった。
【0044】このように洗浄に使用した可燃性溶剤を蒸
留器によって、清澄で所定濃度に維持した可燃性溶剤に
再生するものであるから、従来の洗浄装置の如く、汚染
した使用済み洗浄溶剤の多くを無駄に廃棄して、新溶剤
と交換する必要がなく、廉価な洗浄が可能となる。また
本発明の洗浄装置は、可燃性溶剤を廃棄せずに再使用す
るクローズド・システムを構成しているので、環境破壊
の原因となるような事がない。
【0045】また、上述の如く、装置内の蒸気および液
は、蒸留器底部での蒸発やコンデンサーによる凝縮によ
り装置内を自然に流通するものであるから、必ずしもポ
ンプ等の動力を必要とせず、経済的な洗浄も可能にな
る。
【0046】また、洗浄室には、被洗浄物の浸漬洗浄を
行う可燃性溶剤を容れた液洗浄槽を形成すれば、被洗浄
物全体を可燃性溶剤に浸漬して、可燃性溶剤の浸漬洗浄
効果により、被洗浄物の隅々まで洗浄する事が可能とな
る。またこの液洗浄槽を形成することにより、超音波、
揺動、撹拌等による洗浄が可能になる。
【0047】また、洗浄室には、被洗浄物のシャワー洗
浄を行うシャワーノズルを形成すれば、可燃性溶剤をシ
ャワーノズルから噴射して、可燃性溶剤のシャワー洗浄
効果により、被洗浄物に強固に付着する固形物や汚れ成
分の洗い流しが可能となる。
【0048】また、洗浄室は、被洗浄物の浸漬洗浄を行
う液洗浄槽と、被洗浄物のシャワー洗浄を行うシャワー
ノズルとを形成すれば、可燃性溶剤による浸漬洗浄効果
とシャワー洗浄効果との両方を得る事が可能になり、良
好な洗浄が可能となる。またコンデンサーから洗浄室に
供給される凝縮液をシャワー用として用いれば、再生さ
れた未使用の清澄可燃性溶剤のシャワー洗浄による仕上
げ効果を得る事が可能になる。
【0049】また、洗浄室に蒸気洗浄ゾーンを形成し、
この蒸気洗浄ゾーンを経由して、蒸留器からの蒸気をコ
ンデンサーに導き、被洗浄物の蒸気洗浄を行えば、浸漬
洗浄やシャワー洗浄では洗浄し切れなかった部分の洗浄
も、蒸気洗浄により容易に可能となり、さらに確実な洗
浄効果を得られる。
【0050】また、乾燥ゾーンには、過熱スチームを導
入して、被洗浄物の乾燥熱源とすれば、熱交換器等が不
要となり、廉価な装置とすることができる。また、搬出
口、または搬出入口に供給した過熱スチームを、乾燥ゾ
ーンに導入して、乾燥熱源とする事も、勿論可能であ
る。
【0051】また、乾燥ゾーンには、スチーム、熱水、
加熱油、電気ヒーター等を用いた加熱器を形成し、被洗
浄物の乾燥熱源とすれば、被洗浄物の短時間で確実な乾
燥が可能となる。
【0052】また、乾燥ゾーンには、外気と連通する事
のないようブロアーを接続し、このブロアーにより乾燥
ゾーンを循環させる気体を、外部から加熱すれば、乾燥
気体の強制循環作用により、被洗浄物の乾燥速度を一層
促進できる。
【0053】また、蒸留器には、乾燥ゾーンの乾燥熱源
に用いたスチームを導入し、可燃性溶剤の濃縮および水
分分離を行えば、スチームの熱を再利用して経済的な蒸
留が可能となる。
【0054】また、洗浄溶剤は、清澄状態である事が望
ましいが、被洗浄物の洗浄度合いと洗浄溶剤の汚れの程
度との関係で、過度に清澄状態を維持する必要がない場
合には、蒸留器の運転を間歇的に実施すれば、加熱によ
る熱的損失を防ぐことが可能となる。
【0055】
【実施例】以下本発明の実施例を第1図に於いて説明す
れば、(1)は搬入口で、シャッター(2)を経て被洗浄物
(3)の搬入を可能とし、この搬入口(1)と、洗浄の完了
した、被洗浄物(3)を搬出する搬出口(4)とに、噴出ノ
ズル(5)(6)を設けている。そしてこの噴出ノズル(5)
に、スチーム、またはスチームと窒素、またはスチーム
と炭酸ガスのいずれかを接続する。また噴出ノズル(6)
にも、スチーム、またはスチームと窒素、またはスチー
ムと炭酸ガスのいずれかを接続し、噴出ノズル(5)(6)
からスチーム、またはスチームと窒素、またはスチーム
と炭酸ガスのいずれかを噴出させる事により、洗浄雰囲
気と外気との連通を遮断可能としている。
【0056】また、搬入口(1)と搬出口(4)間に、水よ
り沸点が低い可燃性溶剤を用いた洗浄室(10)を形成し
ている。この洗浄室(10)は、被洗浄物(3)の浸漬洗浄
を行う水分を含む可燃性溶剤(11)を容れた液洗浄槽
(12)により形成しても良いし、被洗浄物(3)のシャワ
ー洗浄を行う、シャワーノズル(13)を形成しても良い
が、第1図に示す如く被洗浄物(3)の浸漬洗浄を行う液
洗浄槽(12)と、被洗浄物(3)のシャワー洗浄を行うシ
ャワーノズル(13)との、両方を形成する事により行え
ば、効果的な液洗浄を可能とする。また、この洗浄室
(10)の液洗浄槽(12)内に、超音波振動子(14)を設
け、被洗浄物(3)の超音波洗浄を可能としている。
【0057】また、この洗浄室(10)の液洗浄槽(12)
には、水分を含む可燃性溶剤(11)の流通路(15)を介
して蒸留器(16)を接続し、この蒸留器(16)に、洗浄
室(10)で汚染された水分を含む可燃性溶剤(11)の導
入を可能としている。また水を含む可燃性溶剤(11)中
の水は、外部から供給されるスチームによる凝縮水によ
るものである。また蒸留器(16)は、水と可燃性溶剤よ
り成る気体とこの同じ成分液体との間で気液接触を行う
気液接触層(17)と、蒸留器(16)の底部に留まる液を
下から加熱する加熱部(18)とを形成している。この加
熱部(18)には、ストリッピングスチーム(20)を導入
し、加熱部(18)に留まる液の一部分を蒸発可能として
いる。
【0058】また、加熱部(18)からの蒸気と蒸留器
(16)の内部を下降する液体とを、気液接触層(17)で
気液接触させ、凝縮水の分離と、可燃性溶剤を主成分と
する濃縮溶剤蒸気(21)の発生とを可能としている。
【0059】また、蒸留器(16)の頂部を、洗浄室(1
0)に形成した蒸気洗浄ゾーン(22)に接続している。
この蒸気洗浄ゾーン(22)では、上記シャワー洗浄が終
了した被洗浄物(3)を、濃縮溶剤蒸気(21)により蒸気
洗浄可能としている。
【0060】また、この蒸気洗浄ゾーン(22)には、蒸
留器(16)のコンデンサー(23)を接続し、このコンデ
ンサー(23)に、蒸気洗浄ゾーン(22)で混合したスチ
ーム、またはスチームと窒素、またはスチームと炭酸ガ
スや、若干の空気を含む濃縮溶剤蒸気(21)の導入を可
能とする。そしてこのコンデンサー(23)は、蒸気洗浄
ゾーン(22)からの濃縮溶剤蒸気(21)を凝縮可能な冷
却水導入路(24)と冷却水導出路(25)とを接続し、冷
却水の循環を可能としている。またこのコンデンサー
(23)を、洗浄室(10)のシャワーノズル(13)に接続
し、凝縮した水分を含む可燃性溶剤(11)を、洗浄室
(10)を経由して蒸留器(16)に還流可能としている。
【0061】また、上記コンデンサー(23)には、屋外
まで延長して設けたベント管(26)に接続し、コンデン
サー(23)に留まる非凝縮性ガスを、ベント管(26)に
よって放出することにより、装置系内に侵入する空気を
常時系外へ排除可能としている。
【0062】また、蒸気洗浄ゾーン(22)と搬出口(4)
間には、被洗浄物(3)の乾燥ゾーン(27)を形成してい
る。この乾燥ゾーン(27)は、外気の連通を遮断するた
めと乾燥用を兼ねさせるために、搬出口(4)へ供給した
スチーム、またはスチームと窒素、またはスチームと炭
酸ガスを導入して、被洗浄物(3)の乾燥熱源としてい
る。また、この乾燥に使用したスチーム、またはスチー
ムと窒素、またはスチームと炭酸ガスを、蒸留器(16)
の加熱部(18)に接続して、ストリッピングスチームの
一部として用い、省エネルギー化した蒸留器(16)の運
転を可能としている。
【0063】また、搬入口(1)、洗浄室(10)、乾燥ゾ
ーン(27)、搬出口(4)には、被洗浄物(3)の通過時以
外は、常時閉止するシャッター(2)を設け、このシャッ
ター(2)の閉止状態に於ては、外気の侵入および洗浄雰
囲気内の気体の流通防止を可能としている。
【0064】また、搬入口(1)から搬出口(4)まで移動
する被洗浄物(3)の移動手段には、ベルトコンベア、チ
ェーンコンベア、ローラーコンベア等の水平搬送装置、
またバーチカルコンベア、リフター等の上下搬送装置を
用いる事が可能であって、任意の移動手段を選定する事
が可能である。
【0065】上述のごとく構成したものに於いて、電気
部品、電子部品、機械部品、光学関連部品、樹脂加工
品、印刷用スクリーン等の被洗浄物(3)を洗浄するに
は、搬入口(1)を介して、被洗浄物(3)を洗浄室(10)
に搬入する。
【0066】この被洗浄物(3)の搬入の際に通過する搬
入口(1)や、被洗浄物(3)の搬出時に通過する搬出口
(4)には、洗浄装置(30)内の洗浄雰囲気と外部との連
通を遮断するスチーム、またはスチームと窒素、または
スチームと炭酸ガスのいずれかを供給している。そのた
め、被洗浄物(3)の搬入時や搬出時に於ても、洗浄装置
(30)内への外気の侵入や、可燃性溶剤を含む気体の外
部への流出を阻止し、たとえ内部に空気が漏れ込むこと
があっても、空気の分圧を低下させ、また蒸留器(16)
のコンデンサー(23)による空気の系外への排除によっ
て、可燃性溶剤の燃焼が可能となる条件の成立を妨げ、
火災や爆発等の危険防止を廉価に行う事が可能となる。
【0067】次に、洗浄室(10)に導入した被洗浄物
(3)の洗浄を行う。まず、この被洗浄物(3)を液洗浄槽
(12)に浸漬し、被洗浄物(3)の浸漬洗浄を行うととも
に超音波振動子(14)による超音波振動を行う。そして
この洗浄後、被洗浄物(3)をシャワーノズル(13)の下
まで移動し、シャワーノズル(13)から流出させた、水
を含む可燃性溶剤(11)によるシャワー洗浄を行う。
【0068】これらの洗浄には、可燃性溶剤を用いる
が、この可燃性溶剤には、水よりも沸点の低いメタノー
ル、エタノール、イソプロピルアルコール等のアルコー
ル系、アセトン、メチルエチルケトン等のケトン系、ベ
ンゼン等の石油系を、単独で使用しても良いし、またこ
れらの可燃性溶剤を単独で使用するのではなく、複数種
用いても良い。また可燃性溶剤は、スチームを外部から
供給することにより、凝縮水として少量の水分を含んだ
形で使用される。
【0069】そして、この水分を含む可燃性溶剤(11)
による液洗浄を行った後、被洗浄物(3)を蒸気洗浄ゾー
ン(22)に移動する。
【0070】また、液洗浄に使用し汚染している水分を
含む可燃性溶剤(11)は、スチームの凝縮によって、時
間の経過とともに水分が増加し、溶剤濃度が低下するの
を防ぐため、水を分離する必要がある。そのために、水
分を含む可燃性溶剤(11)を、流通路(15)を介して蒸
留器(16)に導入し、蒸留によって凝縮水の除去と溶剤
の濃縮を行う。
【0071】この蒸留器(16)内では、加熱部(18)で
発生する蒸気と下降する液とが、気液接触層(17)で気
液接触する。この気液接触によって、気体と液体の間
で、可燃性溶剤と水との沸点差による物質移動が生じ、
蒸留器(16)の頂部には、可燃性溶剤が物質移動して濃
縮された濃縮溶剤蒸気(21)が存在し、また底部には、
分離された凝縮水が存在する。また、この分離された凝
縮水中には、少量の可燃性溶剤が含まれる可能性がある
が、このことは、蒸留器(16)の設計および運転条件等
によって、可燃性溶剤の損失による経済性や環境への影
響がなくなる量まで減少させる事が可能である。
【0072】また、洗浄によって、汚染された水を含む
可燃性溶剤(11)には、固形物や汚れ成分が含まれてい
る。これらの固形物や汚れ成分は、一般的に水よりも沸
点が高いかまたは蒸発することがなく、これらは、気液
接触層(17)を液とともに下降し、底部に設置した加熱
部(18)の凝縮水中に移動する。
【0073】また、蒸留器(16)内の凝縮水を、加熱部
(18)に接続した排出管(31)から外部に排出すると、
この凝縮水の排出に伴い加熱部(18)に存在する固形物
や汚れ成分等の除去が可能となる。
【0074】また、これらの固形物や汚れ成分は、水分
を含む可燃性溶剤(11)の蒸留による濃縮を行いなが
ら、かつ可燃性溶剤を洗浄装置(30)内に封じ込めたま
ま、凝縮水の排出とともに容易に除去可能なものである
から、除去のための複雑な装置や煩わしい作業等を必要
としない。
【0075】また、この除去方法は、蒸留器(16)によ
って行うものである。そのため、従来のフィルターを用
いる方法では困難であった、洗浄溶剤中に溶解した汚れ
成分の除去を、容易に行う事が可能となる。
【0076】また、蒸留器(16)の頂部に上昇した濃縮
溶剤蒸気(21)を、蒸気洗浄ゾーン(22)に導入し、こ
の濃縮溶剤蒸気(21)によって、蒸気洗浄ゾーン(22)
内の被洗浄物(3)の蒸気洗浄を行う。そしてこの蒸気洗
浄後、被洗浄物(3)を乾燥ゾーン(27)に移動して乾燥
を行い、搬出口(4)を介して被洗浄物(3)を洗浄装置
(30)から搬出すれば、被洗浄物(3)の洗浄が完了す
る。
【0077】また、蒸気洗浄に使用した濃縮溶剤蒸気
(21)は、搬入口(1)と搬出口(4)とに供給したスチー
ム、またはスチームと窒素、またはスチームと炭酸ガス
や、被洗浄物(3)の搬入時および搬出時に、外部から漏
れ込んだ空気とともに蒸留器(16)のコンデンサー(2
3)に導入され、このコンデンサー(23)の冷却水によ
り、非凝縮ガスを除き冷却凝縮されて、清澄な水分を含
む可燃性溶剤(11)に再生される。そして、この再生さ
れた水分を含む可燃性溶剤(11)を、洗浄室(10)のシ
ャワーノズル(13)から流出させ、被洗浄物(3)のシャ
ワー洗浄を行い、このシャワー洗浄後、水分を含む可燃
性溶剤(11)を液洗浄槽(12)に回収し、これを再び蒸
留器(16)に還流する。
【0078】また、搬入口(1)や搬出口(4)に供給した
スチームの一部は、コンデンサー(23)を経由せず、洗
浄室(10)で直接凝縮して水を含む可燃性溶剤(11)に
混入するため、コンデンサー(23)からの凝縮液に比較
して、液洗浄槽(12)の可燃性溶剤濃度は低下する。
【0079】このように、洗浄に使用した水分を含む可
燃性溶剤(11)を、蒸留器(16)やコンデンサー(23)
に導入して、清澄で所定濃度に維持した可燃性溶剤に、
再生するものである。このため、従来の洗浄装置の如
く、汚染した洗浄溶剤の多くを無駄に廃棄して、新溶剤
と交換する必要がなく、廉価な洗浄が可能となる。また
使用した可燃性溶剤を廃棄せずに再使用するクローズド
システムを構成しているので、環境破壊の原因となるよ
うな事がない。
【0080】また、洗浄装置(30)の運転中に、空気が
内部に侵入しても、水分を含む濃縮溶剤蒸気(21)とと
もにコンデンサー(23)に導入された空気は、凝縮され
る事がないので、空気は、コンデンサー(23)のベント
管(26)を経て排出され、空気が洗浄装置(30)内に留
まったり、蓄積する事がない。
【0081】また、上述の如く、洗浄装置(30)の蒸気
および液は、蒸留器(16)の加熱部(18)による蒸発や
コンデンサー(23)による凝縮により装置内を自然に流
通するものであるから、必ずしもポンプ等の動力を必要
とせず、経済的な洗浄が可能になる。
【0082】また可燃性溶剤の清澄状態を過度に維持す
る必要がない場合には、蒸留器(16)の運転が間歇的に
実施されれば、加熱による過剰な蒸留を防止して、経済
的で廉価な運転が可能になる。
【0083】また、上記第1実施例では、乾燥ゾーン
(27)は、搬出口(4)に供給したスチームを導入して、
被洗浄物(3)の乾燥熱源としたが、第2実施例に於て乾
燥ゾーン(27)には、第2図に示す如くスチーム、熱
水、加熱油、電気ヒーター等を用いた加熱器(32)を形
成し、被洗浄物(3)の乾燥熱源とすれば、被洗浄物(3)
の短時間で確実な乾燥が可能となる。
【0084】また、上記第2実施例では、乾燥ゾーン
(27)は、スチーム、熱水、加熱油、電気ヒーター等を
用いた加熱器(32)を形成したが、第3実施例では、乾
燥ゾーン(27)には、第3図に示す如く、外気と連通す
る事のないよう、ブロアー(33)を接続する。このブロ
アー(33)により、乾燥ゾーン(27)を循環させる気体
を、外部から、加熱器(34)によって加熱して乾燥熱源
とすれば、乾燥気体の強制循環作用により、乾燥が一層
促進される。
【0085】また、上記第1、第2、第3実施例では、
洗浄装置(30)は、水平搬送装置と上下搬送装置との両
方を形成し、被洗浄物(3)の水平方向移動と、上下方向
移動とを行っているが、第4実施例に於て、洗浄装置
(30)には、第4図に示す如く、液洗浄槽(12)への移
動を除き水平搬送装置のみを設ければ、被洗浄物(3)の
安定した移動が可能になるとともに簡易で廉価な装置を
得る事が可能である。また蒸留器(16)の加熱部(18)
には、第4図に示す如く、リボイラー(35)を形成すれ
ば、加熱部(18)に留まっている凝縮水の排出量を少な
くできる。
【0086】また、上記第1〜第4実施例では、洗浄装
置(30)は、被洗浄物(3)の搬入口(1)と、洗浄を完了
した被洗浄物(3)の搬出口(4)とを別個に形成した。し
かしながら、第5実施例では、洗浄装置(30)は、図5
に示す如く被洗浄物(3)の搬入および搬出を行う搬出入
口(36)を形成している。このように形成すると、搬出
入口(36)は、搬入口(1)と搬出口(4)とを別個に形成
した場合に比し、構造が簡易となり廉価な製作が可能と
なる。また被洗浄物(3)は、搬出入口(36)のみを介し
て搬入、搬出を行うため、可燃性溶剤を用いる被洗浄物
(3)の洗浄に於て、集中した管理が行え、安全性を向上
できる。
【0087】また、洗浄室(10)と搬出入口(36)間に
は、図5に示す如く被洗浄物(3)の乾燥ゾーン(27)を
形成すれば、洗浄室(10)で洗浄を行った被洗浄物(3)
を、迅速で確実に乾燥する事が可能となる。このため被
洗浄物(3)に可燃性溶剤が残留したまま外部に搬出され
る事がなく、可燃性溶剤の可燃性ガスが外部に漏洩する
ような事がない。
【0088】
【発明の効果】本発明は上述のごとく構成したもので、
電気部品、電子部品、機械部品、光学関連部品、樹脂加
工品、印刷用スクリーン等の被洗浄物を洗浄する洗浄装
置に於て、被洗浄物の搬入の際に通過する搬入口と、被
洗浄物の搬出時に通過する搬出口、または被洗浄物の搬
出入を行う搬出入口には、洗浄装置内の洗浄雰囲気と外
部との連通を遮断するスチーム、またはスチームと窒
素、またはスチームと炭酸ガスを供給し、かつ水と可燃
性溶剤とを分離する蒸留器を設けている。
【0089】したがって、被洗浄物の洗浄を行う場合
に、フロン、トリクロロエタン等の不燃性溶剤に代わっ
て可燃性溶剤の使用が可能となり、被洗浄物の搬入時や
搬出時に於ても、洗浄装置内への外気の侵入や、溶剤蒸
気の外部への流出を阻止し、たとえ、内部に外気が侵入
しても、スチーム、またはスチームと窒素、またはスチ
ームと炭酸ガスの存在による空気分圧の低下および蒸留
器のコンデンサーによる空気の系外への排除によって、
可燃性溶剤が燃焼することがなくなり、火災、爆発等の
危険を防止する事ができる。
【0090】また洗浄によって除去される固形物や汚れ
成分は、蒸留器を下降し、蒸留器底部の凝縮水に移動
し、この凝縮水の排出に伴い装置外に容易に排出除去で
きる。
【0091】この固形物や汚れ成分の除去は、可燃性溶
剤の濃縮を行いながら、かつ可燃性溶剤を洗浄装置内に
封じ込めたまま、凝縮水の排出とともに容易に行うこと
ができるものであるから、除去のための複雑な装置や煩
わしい作業等を必要としない。またこの除去方法は、蒸
留器によって行うものであるから、従来のフィルターを
用いる方法では困難であった、洗浄溶剤中に溶解した汚
れ成分の除去を、容易に行う事が可能となる。
【0092】また、洗浄に使用した可燃性溶剤を、蒸留
器に導入して、清澄で所定濃度に維持した可燃性溶剤に
再生するものであるから、従来の洗浄装置の如く、汚染
した使用済み洗浄溶剤の多くを無駄に廃棄して、新溶剤
と交換する必要がなく、廉価な洗浄が可能となる。また
可燃性溶剤を廃棄せずに再使用するので、環境破壊の原
因となるような事がない。
【0093】また、装置内の蒸気および液は、蒸留器底
部での蒸発やコンデンサーによる凝縮により装置内を自
然に流通するものであるから、必ずしもポンプ等の動力
を必要とせず、経済的な洗浄が可能になるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施例の概念図
【図2】第2実施例の一部分を示す概念図
【図3】第3実施例の一部分を示す概念図
【図4】第4実施例の概念図
【図5】第5実施例の概念図
【符号の説明】
1 搬入口 3 被洗浄物 4 搬出口 10 洗浄室 12 液洗浄槽 13 シャワーノズル 16 蒸留器 20 ストリッピングスチーム 22 蒸気洗浄ゾーン 23 コンデンサー 27 乾燥ゾーン 32 加熱器 33 ブロアー 35 リボイラー 36 搬出入口

Claims (17)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被洗浄物の搬入口と、洗浄を完了した被
    洗浄物の搬出口とにスチーム、またはスチームと窒素、
    またはスチームと炭酸ガスのいずれかを供給し、洗浄雰
    囲気と外気との連通をスチーム、またはスチームと窒
    素、またはスチームと炭酸ガスのいずれかで遮断すると
    ともに搬入口と搬出口間に、水より沸点の低い可燃性溶
    剤を用いる洗浄室および水と可燃性溶剤を分離する蒸留
    器を設置し、この蒸留器のコンデンサーを洗浄室に接続
    し、この洗浄室を経由して蒸留器に凝縮液を還流可能と
    するとともに被洗浄物から除去した汚れ成分を、蒸留器
    により可燃性溶剤から分離される凝縮水とともに系外に
    排出する事を特徴とする洗浄装置。
  2. 【請求項2】 被洗浄物の搬入および搬出を行う搬出入
    口に、スチーム、またはスチームと窒素、またはスチー
    ムと炭酸ガスのいずれかを供給し、洗浄雰囲気と外気と
    の連通をスチーム、またはスチームと窒素、またはスチ
    ームと炭酸ガスのいずれかで遮断するとともにこの搬出
    入口に、水より沸点の低い可燃性溶剤を用いる洗浄室お
    よび水と可燃性溶剤を分離する蒸留器を接続形成し、こ
    の蒸留器のコンデンサーを洗浄室に接続し、この洗浄室
    を経由して蒸留器に凝縮液を還流可能とするとともに被
    洗浄物から除去した汚れ成分を、蒸留器により可燃性溶
    剤から分離される凝縮水とともに系外に排出する事を特
    徴とする洗浄装置。
  3. 【請求項3】 スチームは、過熱スチームを用いた事を
    特徴とする請求項1、2記載の洗浄装置。
  4. 【請求項4】 洗浄室は、被洗浄物の浸漬洗浄を行う可
    燃性溶剤を容れた液洗浄槽を形成した事を特徴とする請
    求項1、2記載の洗浄装置。
  5. 【請求項5】 洗浄室は、被洗浄物のシャワー洗浄を行
    うシャワーノズルを形成した事を特徴とする請求項1、
    2記載の洗浄装置。
  6. 【請求項6】 洗浄室は、被洗浄物の浸漬洗浄を行う液
    洗浄槽と、被洗浄物のシャワー洗浄を行うシャワーノズ
    ルとを形成した事を特徴とする請求項1、2記載の洗浄
    装置。
  7. 【請求項7】 洗浄室に蒸気洗浄ゾーンを形成し、この
    蒸気洗浄ゾーンを経由して、蒸留器からの蒸気をコンデ
    ンサーに導き、被洗浄物の蒸気洗浄を可能とした事を特
    徴とする請求項1、2記載の洗浄装置。
  8. 【請求項8】 洗浄室と搬出口間には、被洗浄物の乾燥
    ゾーンを形成した事を特徴とする請求項1記載の洗浄装
    置。
  9. 【請求項9】 洗浄室と搬出入口間には、被洗浄物の乾
    燥ゾーンを形成した事を特徴とする請求項2記載の洗浄
    装置。
  10. 【請求項10】 乾燥ゾーンは、過熱スチームを導入し
    て、被洗浄物の乾燥熱源とした事を特徴とする請求項
    8、9記載の洗浄装置。
  11. 【請求項11】 乾燥ゾーンは、スチーム、熱水、加熱
    油、電気ヒーター等を用いた加熱器を形成し、被洗浄物
    の乾燥熱源とした事を特徴とする請求項8、9記載の洗
    浄装置。
  12. 【請求項12】 乾燥ゾーンは、外気と連通する事のな
    いようブロアーを接続し、このブロアーにより乾燥ゾー
    ンを循環させる気体を、外部から加熱する事を特徴とす
    る請求項8、9記載の洗浄装置。
  13. 【請求項13】 蒸留器は、ストリッピングスチームを
    導入し、可燃性溶剤の濃縮および水分分離を行う事を特
    徴とする請求項1、2記載の洗浄装置。
  14. 【請求項14】 蒸留器は、リボイラーを設置し、これ
    を熱源として可燃性溶剤の濃縮および水分分離を行う事
    を特徴とする請求項1、2記載の洗浄装置。
  15. 【請求項15】 蒸留器は、乾燥ゾーンの乾燥熱源に用
    いたスチームを導入し、可燃性溶剤の濃縮および水分分
    離を行う事を特徴とする請求項1、2、8、9、10記
    載の洗浄装置。
  16. 【請求項16】 可燃性溶剤は、水より沸点の低いメタ
    ノール、エタノール、イソプロピルアルコール等のアル
    コール系、アセトン、メチルエチルケトン等のケトン
    系、ベンゼン等の石油系を、単独または複数種用いる事
    を特徴とする請求項1、2記載の洗浄装置。
  17. 【請求項17】 蒸留器の運転が間歇的に実施される事
    を特徴とする請求項1、2記載の洗浄装置。
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