JP3065962B2 - 車両搭乗者拘束装置用ガスバッグおよび拘束装置 - Google Patents
車両搭乗者拘束装置用ガスバッグおよび拘束装置Info
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、その横断面が変化
するようにされた少なくとも1つの放出口を有する車両
搭乗者拘束装置用ガスバッグに関するものである。
するようにされた少なくとも1つの放出口を有する車両
搭乗者拘束装置用ガスバッグに関するものである。
【0002】
【従来の技術】その横断面が変化するようにされた放出
口を有するこれまで提案されたガスバッグの場合におい
ては、前記放出口は、ガスバッグ布の、裂開可能のシー
ムによってひだよせされている部分に隠れるように配置
されている。そのような裂開可能のシームは、ガスバッ
グの内部においてガス圧力が特定レベルに達したとき破
壊され、したがってこの内部圧力レベルにおいてのみ、
放出口が通過可能になりそしてガスバッグの内部からガ
スが流れ出て、ガスバッグの内部圧力を減じ得る。内部
圧力の低減によって、ガスバッグはより柔軟になる。
口を有するこれまで提案されたガスバッグの場合におい
ては、前記放出口は、ガスバッグ布の、裂開可能のシー
ムによってひだよせされている部分に隠れるように配置
されている。そのような裂開可能のシームは、ガスバッ
グの内部においてガス圧力が特定レベルに達したとき破
壊され、したがってこの内部圧力レベルにおいてのみ、
放出口が通過可能になりそしてガスバッグの内部からガ
スが流れ出て、ガスバッグの内部圧力を減じ得る。内部
圧力の低減によって、ガスバッグはより柔軟になる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】在来形式のガスバッグ
式拘束装置は、平均体重に対して設計されている。しか
し、最適の拘束作用を発揮するためには、比較的軽量の
車両搭乗者の場合、ガスバッグは、比較的柔軟であるべ
きであり、一方、比較的重い体重の場合は、ガスバッグ
を介する衝撃を完全に防ぐために比較的固いガスバッグ
が要求される。
式拘束装置は、平均体重に対して設計されている。しか
し、最適の拘束作用を発揮するためには、比較的軽量の
車両搭乗者の場合、ガスバッグは、比較的柔軟であるべ
きであり、一方、比較的重い体重の場合は、ガスバッグ
を介する衝撃を完全に防ぐために比較的固いガスバッグ
が要求される。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、本質的に同じ
バッグ設計によってガスバッグ製造者が、ガスバッグの
内部圧力の関数としての放出口の横断面の変化につき様
々の展開を得ることが可能であるような放出口を備えた
ガスバッグを提供することを意図する。原理を変更する
ことなしに、例えば、より高いバッグ内部圧力で開くま
たは閉じる様々のガスバッグを製造することが可能であ
る。初めに言及した形式のガスバッグの場合、これは本
発明によって達成され得る。その理由は、前記放出口
が、ガスバッグの膨張状態において重ね合わされる布層
の開口のオーバーラップによって構成されるからであ
り、そして開口を有する2つの布層が、ガスバッグの内
部圧力に依存する態様で互いに相対して変位され、その
結果として、放出口の横断面を変えるからである。かく
して、単に、互いに相対して摺動され得る異なる構成の
2つの布層を用いることによって、前記放出口が、基本
的に異なる部品を使用する必要なしに、より高いガスバ
ッグ内部圧力で開くかまたは閉じるかを決定することが
今や可能である。さらに、本発明のガスバッグの原理
は、構成部品を変更することなしに、単に開状態から閉
状態に、またはその逆のみならず、さらに、部分的開状
態から完全開状態に、またはその逆に、切り替えられ得
る放出口を提供することをも可能にする。
バッグ設計によってガスバッグ製造者が、ガスバッグの
内部圧力の関数としての放出口の横断面の変化につき様
々の展開を得ることが可能であるような放出口を備えた
ガスバッグを提供することを意図する。原理を変更する
ことなしに、例えば、より高いバッグ内部圧力で開くま
たは閉じる様々のガスバッグを製造することが可能であ
る。初めに言及した形式のガスバッグの場合、これは本
発明によって達成され得る。その理由は、前記放出口
が、ガスバッグの膨張状態において重ね合わされる布層
の開口のオーバーラップによって構成されるからであ
り、そして開口を有する2つの布層が、ガスバッグの内
部圧力に依存する態様で互いに相対して変位され、その
結果として、放出口の横断面を変えるからである。かく
して、単に、互いに相対して摺動され得る異なる構成の
2つの布層を用いることによって、前記放出口が、基本
的に異なる部品を使用する必要なしに、より高いガスバ
ッグ内部圧力で開くかまたは閉じるかを決定することが
今や可能である。さらに、本発明のガスバッグの原理
は、構成部品を変更することなしに、単に開状態から閉
状態に、またはその逆のみならず、さらに、部分的開状
態から完全開状態に、またはその逆に、切り替えられ得
る放出口を提供することをも可能にする。
【0005】本発明によれば、横断面が変化するように
された少なくとも1つの放出口を有し、この放出口が、
ガスバッグの膨張状態において重ね合わされる布層の開
口のオーバーラップよって構成されており、これら布層
が、前記開口と共に、前記ガスバッグの内部圧力に依存
する態様で互いに他に対して変位して、前記放出口の前
記横断面を変化せしめる、車両搭乗者拘束装置用ガスバ
ッグにおいて、前記横断面の変化が可逆的であり、少な
くとも1つの弾性テープが前記布層に取り付けられてお
り、この少なくとも1つの弾性テープが低い内部圧力に
おいて前記布層を変位されて前記放出口の前記横断面を
変化させるようになっていることを特徴とするガスバッ
グが提供される。
された少なくとも1つの放出口を有し、この放出口が、
ガスバッグの膨張状態において重ね合わされる布層の開
口のオーバーラップよって構成されており、これら布層
が、前記開口と共に、前記ガスバッグの内部圧力に依存
する態様で互いに他に対して変位して、前記放出口の前
記横断面を変化せしめる、車両搭乗者拘束装置用ガスバ
ッグにおいて、前記横断面の変化が可逆的であり、少な
くとも1つの弾性テープが前記布層に取り付けられてお
り、この少なくとも1つの弾性テープが低い内部圧力に
おいて前記布層を変位されて前記放出口の前記横断面を
変化させるようになっていることを特徴とするガスバッ
グが提供される。
【0006】本発明の実施例によれば、前記横断面の変
化は可逆的であり、これは例えば、もし少なくとも1つ
の弾性テープが、その2つの反対端を布層に結合されて
いるならば可能である。弾性テープは、ガスバッグの内
部圧力が低い場合には布層を部分的に短くしそして、そ
の結果として、それをひだよせする。ガスバッグの内部
圧力が増すにつれて、弾性テープは延伸し、したがって
可逆相対運動が布層間に生じ、その結果として、開口と
放出口の横断面とのオーバーラップ度もガスバッグの内
部圧力の変化に比例して変化する。布層を互いに結合す
る簡単な方式の1つは、もし布層がガスバッグの膨張口
に設置される周シームによって互いに縫着されるならば
可能である。前記周シームはまた弾性テープの取付けに
も役立つ。
化は可逆的であり、これは例えば、もし少なくとも1つ
の弾性テープが、その2つの反対端を布層に結合されて
いるならば可能である。弾性テープは、ガスバッグの内
部圧力が低い場合には布層を部分的に短くしそして、そ
の結果として、それをひだよせする。ガスバッグの内部
圧力が増すにつれて、弾性テープは延伸し、したがって
可逆相対運動が布層間に生じ、その結果として、開口と
放出口の横断面とのオーバーラップ度もガスバッグの内
部圧力の変化に比例して変化する。布層を互いに結合す
る簡単な方式の1つは、もし布層がガスバッグの膨張口
に設置される周シームによって互いに縫着されるならば
可能である。前記周シームはまた弾性テープの取付けに
も役立つ。
【0007】前記2つの布層は、一方の布層がガスバッ
グをそのようなものとして構成しそして他方の布層がス
トリップ状であり何ら直接車両搭乗者拘束機能を有せず
単に放出口の横断面の変更を可能にすれば十分であるか
ら、面積が大きいことを要しない。
グをそのようなものとして構成しそして他方の布層がス
トリップ状であり何ら直接車両搭乗者拘束機能を有せず
単に放出口の横断面の変更を可能にすれば十分であるか
ら、面積が大きいことを要しない。
【0008】さらに、本発明は、本発明に基づくガスバ
ッグおよび車両の衝撃および、または、車両搭乗者の体
格に依存してガスバッグ内に様々の内部圧力を生じさせ
る多段ガス発生器を使用する車両搭乗者拘束装置を提供
する。ガスバッグの内部圧力を利用することによって、
放出口の横断面を制御しそして、その結果として、膨張
開始後のガスバッグの状態を制御することが可能であ
る。ガスバッグの内部圧力を制御するための要因は、例
えば、衝撃の強さおよび車両搭乗者の体重であり、これ
らは好適なセンサによって検出され得る。
ッグおよび車両の衝撃および、または、車両搭乗者の体
格に依存してガスバッグ内に様々の内部圧力を生じさせ
る多段ガス発生器を使用する車両搭乗者拘束装置を提供
する。ガスバッグの内部圧力を利用することによって、
放出口の横断面を制御しそして、その結果として、膨張
開始後のガスバッグの状態を制御することが可能であ
る。ガスバッグの内部圧力を制御するための要因は、例
えば、衝撃の強さおよび車両搭乗者の体重であり、これ
らは好適なセンサによって検出され得る。
【0009】本発明のさらなる特徴および利点は、以下
記述する説明および参照さるべき別添図面から理解され
るであろう。
記述する説明および参照さるべき別添図面から理解され
るであろう。
【0010】
【発明の実施の形態】図1は、例えば、かじ取ハンドル
ハブに、または副操縦者に隣接する車両のダッシュボー
ドに配置されるガスバッグ10の参考例を図示する。ガ
スバッグ10は、完全なガスバッグを構成する2部品か
ら成る内布層12、およびストリップ状の外布層14を
有する。外布層14はその狭い縁16において内布層1
2に対し縫着されている。図1に示すようにガスバッグ
10がその膨張状態にあるとき、外布層14は、完全に
引張られて内布層12に接してぴんと緊張している。図
1および図2においては、前記2つの布層を区別するた
め、実際上は現実には存在しない横ギャップが示されて
いる。外布層14は、その長手方向を横切るように延び
ている裂開可能のシーム18を有する。そのようなシー
ム18は、外布層14のひだよせ領域すなわちギャザー
領域20を形成するのに役立つ。外布層14は、ガスバ
ッグ10が膨張した状態にあり裂開可能シーム18が依
然としてそのままである間、襞22が縁16と16との
間において内布層12に生じそして、図1に示す状態に
おいて、内布層12が前記布層12、14のオーバーラ
ップ領域において完全に引張られてぴんと緊張しないよ
うに外布層14に縫着されている。前記オーバーラップ
領域において、複数の開口が、内布層12および外布層
14にともに存在する。図2および図3はより簡単にす
るため単に1つの開口24が内布層12にそして単に1
つの開口26が外布層14にそれぞれ示されている。こ
の場合、開口24および開口26は、シーム18を裂開
するには十分でない特定内ガスバッグ圧力において、そ
れらが図3(a)に示すように完全にオーバーラップし
したがって開口24、26のオーバーラップから形成さ
れる放出口28が最大放出流横断面、図面において陰影
を付されている、を有するように互いに相対して配列さ
れている。ガスバッグ10の内部は放出口28を介して
周囲と連通している。
ハブに、または副操縦者に隣接する車両のダッシュボー
ドに配置されるガスバッグ10の参考例を図示する。ガ
スバッグ10は、完全なガスバッグを構成する2部品か
ら成る内布層12、およびストリップ状の外布層14を
有する。外布層14はその狭い縁16において内布層1
2に対し縫着されている。図1に示すようにガスバッグ
10がその膨張状態にあるとき、外布層14は、完全に
引張られて内布層12に接してぴんと緊張している。図
1および図2においては、前記2つの布層を区別するた
め、実際上は現実には存在しない横ギャップが示されて
いる。外布層14は、その長手方向を横切るように延び
ている裂開可能のシーム18を有する。そのようなシー
ム18は、外布層14のひだよせ領域すなわちギャザー
領域20を形成するのに役立つ。外布層14は、ガスバ
ッグ10が膨張した状態にあり裂開可能シーム18が依
然としてそのままである間、襞22が縁16と16との
間において内布層12に生じそして、図1に示す状態に
おいて、内布層12が前記布層12、14のオーバーラ
ップ領域において完全に引張られてぴんと緊張しないよ
うに外布層14に縫着されている。前記オーバーラップ
領域において、複数の開口が、内布層12および外布層
14にともに存在する。図2および図3はより簡単にす
るため単に1つの開口24が内布層12にそして単に1
つの開口26が外布層14にそれぞれ示されている。こ
の場合、開口24および開口26は、シーム18を裂開
するには十分でない特定内ガスバッグ圧力において、そ
れらが図3(a)に示すように完全にオーバーラップし
したがって開口24、26のオーバーラップから形成さ
れる放出口28が最大放出流横断面、図面において陰影
を付されている、を有するように互いに相対して配列さ
れている。ガスバッグ10の内部は放出口28を介して
周囲と連通している。
【0011】図1から図3(b)に示したガスバッグ1
0の作用の態様を、次ぎに簡単に説明する。事故発生
時、多段ガス発生器32によって発生されるガスは、ガ
スバッグ10を展開するため膨張口30を通じてガスバ
ッグ10の内部に流入する。
0の作用の態様を、次ぎに簡単に説明する。事故発生
時、多段ガス発生器32によって発生されるガスは、ガ
スバッグ10を展開するため膨張口30を通じてガスバ
ッグ10の内部に流入する。
【0012】ガスバッグ10および多段ガス発生器32
を含む拘束装置の一部として車両内に配置されたセンサ
系統(図示せず)は、該車両の搭乗者の体重を確認しそ
して該重量に基づく態様で多段ガス発生器32によって
発生される量を制御する。これは例えば多段ガス発生器
32の様々の数の段を活性化することによって遂行され
る。図1に示したガスバッグ10の状態において、その
ようなガスバッグは完全に膨張せしめられそして平均的
体格の車両搭乗者に対してセットされる。すなわち、裂
開可能のシーム18は、少なくとも完全膨張状態に達す
るまではそのまま残り、したがって、平均的体格の車両
搭乗者の場合、ガスバッグ10は図3(a)に示す大き
い放出口28を用意される。放出口28は、車両搭乗者
がガスバッグ10のなかに突込むとき、ガスバッグ10
にある一定程度の柔軟性および撓屈傾向を付与し、した
がってそのような突込み運動間にガスを放出口28を通
じて周囲に排出させるのに役立つ。
を含む拘束装置の一部として車両内に配置されたセンサ
系統(図示せず)は、該車両の搭乗者の体重を確認しそ
して該重量に基づく態様で多段ガス発生器32によって
発生される量を制御する。これは例えば多段ガス発生器
32の様々の数の段を活性化することによって遂行され
る。図1に示したガスバッグ10の状態において、その
ようなガスバッグは完全に膨張せしめられそして平均的
体格の車両搭乗者に対してセットされる。すなわち、裂
開可能のシーム18は、少なくとも完全膨張状態に達す
るまではそのまま残り、したがって、平均的体格の車両
搭乗者の場合、ガスバッグ10は図3(a)に示す大き
い放出口28を用意される。放出口28は、車両搭乗者
がガスバッグ10のなかに突込むとき、ガスバッグ10
にある一定程度の柔軟性および撓屈傾向を付与し、した
がってそのような突込み運動間にガスを放出口28を通
じて周囲に排出させるのに役立つ。
【0013】重い車両搭乗者の場合、多段ガス発生器3
2の第2段が活性化され、その結果、ガスバッグ10の
内部圧力がより高くなる。そのことが図2において矢印
Pによって表されている。外布層14は、ガスバッグ1
0の低い内部圧力においてすら完全に引張られてぴんと
緊張する(しかし、この圧力範囲においては布層12は
襞22を有する)から、内部圧力Pによって内布層12
と外布層14とのオーバーラップ部分に及ぼされる力
は、もっぱら外布層14によって対抗されなくてはなら
ない。しかし、裂開可能のシーム18は、比較的高い内
部圧力には耐えられず裂開するように設計されているか
ら、外布層14の有効長さが増し、したがってガスバッ
グ10はこの領域においては依然としてさらに膨張せし
められる。外布層14の長さの変化によって、該外布層
は、その開口26と一緒に、内布層12とその開口24
とに相対して図3(b)に示す位置へと変位せしめられ
る。ここで、生じる放出口28の横断面は、図3(a)
に示す状態におけるそれより小さい。ガスバッグ10が
より大きく膨張するとともに放出口28の横断面がより
小さくなることによって、ガスバッグ10は、図3
(a)に示す状態におけるときよりいっそう固くなりか
ついっそう膨れる。したがって、重い車両搭乗者は、ガ
スバッグ10の背後の構造物、すなわち、かじ取ハンド
ルまたはダッシュボードに激突するおそれがない。
2の第2段が活性化され、その結果、ガスバッグ10の
内部圧力がより高くなる。そのことが図2において矢印
Pによって表されている。外布層14は、ガスバッグ1
0の低い内部圧力においてすら完全に引張られてぴんと
緊張する(しかし、この圧力範囲においては布層12は
襞22を有する)から、内部圧力Pによって内布層12
と外布層14とのオーバーラップ部分に及ぼされる力
は、もっぱら外布層14によって対抗されなくてはなら
ない。しかし、裂開可能のシーム18は、比較的高い内
部圧力には耐えられず裂開するように設計されているか
ら、外布層14の有効長さが増し、したがってガスバッ
グ10はこの領域においては依然としてさらに膨張せし
められる。外布層14の長さの変化によって、該外布層
は、その開口26と一緒に、内布層12とその開口24
とに相対して図3(b)に示す位置へと変位せしめられ
る。ここで、生じる放出口28の横断面は、図3(a)
に示す状態におけるそれより小さい。ガスバッグ10が
より大きく膨張するとともに放出口28の横断面がより
小さくなることによって、ガスバッグ10は、図3
(a)に示す状態におけるときよりいっそう固くなりか
ついっそう膨れる。したがって、重い車両搭乗者は、ガ
スバッグ10の背後の構造物、すなわち、かじ取ハンド
ルまたはダッシュボードに激突するおそれがない。
【0014】しかし、逆に、開口24と開口26が、放
出口28がガスバッグ10の内部ガス圧力の増加によっ
て完全に閉じる、または、反対に、ガスバッグ10の内
部ガス圧力の増加によって放出口の横断面が小さくなる
または完全に閉鎖されるように互いに関連して配列され
ることも可能である。これは例えばもしガスバッグ10
が、車両搭乗者の体重と無関係に作動するようにされた
拘束装置であって例えば搭乗者がガスバッグに突込むと
きガスバッグの高い内部圧力でガスバッグ10からガス
が過度の流量で流れるのを防止するため放出口が閉鎖さ
れるように構成されるものにおいて使用されるならば有
利である。
出口28がガスバッグ10の内部ガス圧力の増加によっ
て完全に閉じる、または、反対に、ガスバッグ10の内
部ガス圧力の増加によって放出口の横断面が小さくなる
または完全に閉鎖されるように互いに関連して配列され
ることも可能である。これは例えばもしガスバッグ10
が、車両搭乗者の体重と無関係に作動するようにされた
拘束装置であって例えば搭乗者がガスバッグに突込むと
きガスバッグの高い内部圧力でガスバッグ10からガス
が過度の流量で流れるのを防止するため放出口が閉鎖さ
れるように構成されるものにおいて使用されるならば有
利である。
【0015】図1から図3(b)に示した参考例は、放
出口28の横断面が、シーム18の裂開に依存する態様
で不可逆的に数段階で変化することが本発明と相違する
が、本発明を理解するうえで参考となるものである。
出口28の横断面が、シーム18の裂開に依存する態様
で不可逆的に数段階で変化することが本発明と相違する
が、本発明を理解するうえで参考となるものである。
【0016】図4から図6(b)に示す本発明の実施例
は、その横断面が、ガスバッグの内部圧力に依存する態
様で無段階的にかつ可逆的に変化せしめられる放出口2
8を有することを特徴とする。この場合、参考例におい
て使用された部品に相当する部品は、同じ参照符号によ
って示される。ガスバッグ10は内布層12およびスト
リップ状の外布層14を一種のサンドイッチ構造体すな
わちラミネートの形式で有する。多段ガス発生器30と
の接続部を構成する膨張口30は、周シーム34を有す
る。外布層14の縁に隣接して配置された弾性テープ3
6が、周シーム34を介して内布層12および外布層1
4と結合している。外布層14に比し、弾性テープ36
は短くそして周シーム34とは反対側のその端は、外布
層14を周シーム34とシーム38との間でひだよせす
るように、そして襞40が形成されるようにして外布層
14と結合されている。外布層14の反対端において、
外布層14は、シーム42によってもう1つの弾性テー
プ44および内布層12と結合されている。弾性テープ
44は、内布層12と外布層14との間で、弾性テープ
36に向かって延びているが、それに到達していない。
弾性テープ44は、シーム42から遠いその端におい
て、シーム46によって内布層12と結合されている。
弾性テープ44は、内布層12の、シーム42とシーム
46との間の部分を、ここで襞48が形成されるよう
に、ひだよせしている。内部ガス圧力が低い、図4およ
び図5に示すガスバッグ10の状態において、内布層1
2および外布層14のそれぞれの開口24および開口2
6は、図6(a)に示すように部分的にオーバーラップ
し、したがって小さな横断面を有する放出口28が形成
される。
は、その横断面が、ガスバッグの内部圧力に依存する態
様で無段階的にかつ可逆的に変化せしめられる放出口2
8を有することを特徴とする。この場合、参考例におい
て使用された部品に相当する部品は、同じ参照符号によ
って示される。ガスバッグ10は内布層12およびスト
リップ状の外布層14を一種のサンドイッチ構造体すな
わちラミネートの形式で有する。多段ガス発生器30と
の接続部を構成する膨張口30は、周シーム34を有す
る。外布層14の縁に隣接して配置された弾性テープ3
6が、周シーム34を介して内布層12および外布層1
4と結合している。外布層14に比し、弾性テープ36
は短くそして周シーム34とは反対側のその端は、外布
層14を周シーム34とシーム38との間でひだよせす
るように、そして襞40が形成されるようにして外布層
14と結合されている。外布層14の反対端において、
外布層14は、シーム42によってもう1つの弾性テー
プ44および内布層12と結合されている。弾性テープ
44は、内布層12と外布層14との間で、弾性テープ
36に向かって延びているが、それに到達していない。
弾性テープ44は、シーム42から遠いその端におい
て、シーム46によって内布層12と結合されている。
弾性テープ44は、内布層12の、シーム42とシーム
46との間の部分を、ここで襞48が形成されるよう
に、ひだよせしている。内部ガス圧力が低い、図4およ
び図5に示すガスバッグ10の状態において、内布層1
2および外布層14のそれぞれの開口24および開口2
6は、図6(a)に示すように部分的にオーバーラップ
し、したがって小さな横断面を有する放出口28が形成
される。
【0017】次ぎに、図4から図6を参照して、ガスバ
ッグ10の実施例の作用の態様を説明する。事故発生
時、多段ガス発生器32内の火工物質が点火され、した
がってガスが発生して膨張口30を通じてガスバッグ1
0内に排出されるとともに、ガスバッグ10を膨張させ
て図4、5および6(a)に示す状態を生じさせる。次
いで、ガスは、比較的小さい横断面を有する放出口28
を通じて周囲へ流れ出る。車両搭乗者がガスバッグ10
に突き当たるとともに、高い内部ガス圧力P(図5参
照)が生ぜしめられ、そのことは、弾性テープ36、4
4がさらに引き伸ばされそして襞40、48が少なくと
も部分的に除去されることを意味する。したがって、図
5において矢印によって示すように、内布層12と外布
層14との相対的変位が生じる。相対運動によって、や
はり、開口24と26の相対的変位が生じ、したがっ
て、放出口28の横断面がより大きくなる(図6(b)
参照)。相対的に大きい放出口28は、自動車搭乗者の
ガスバッグ10に対する初度突込運動が、ガスバッグの
内部圧力を増大させるとき、ガスバッグ10が比較的柔
軟であることを保証する。しかし、次いでそのあと、車
両搭乗者の運動量の大部分がガスバッグ10によって吸
収されてその内部圧力がさらに減じられるとき、弾性テ
ープ34、44は再び収縮しそして放出口28の横断面
が減じられる。このことは、ガスバッグ10を過度に早
くしぼませるほどの多量のガスが放出されるおそれを無
くするという利点を提供する。
ッグ10の実施例の作用の態様を説明する。事故発生
時、多段ガス発生器32内の火工物質が点火され、した
がってガスが発生して膨張口30を通じてガスバッグ1
0内に排出されるとともに、ガスバッグ10を膨張させ
て図4、5および6(a)に示す状態を生じさせる。次
いで、ガスは、比較的小さい横断面を有する放出口28
を通じて周囲へ流れ出る。車両搭乗者がガスバッグ10
に突き当たるとともに、高い内部ガス圧力P(図5参
照)が生ぜしめられ、そのことは、弾性テープ36、4
4がさらに引き伸ばされそして襞40、48が少なくと
も部分的に除去されることを意味する。したがって、図
5において矢印によって示すように、内布層12と外布
層14との相対的変位が生じる。相対運動によって、や
はり、開口24と26の相対的変位が生じ、したがっ
て、放出口28の横断面がより大きくなる(図6(b)
参照)。相対的に大きい放出口28は、自動車搭乗者の
ガスバッグ10に対する初度突込運動が、ガスバッグの
内部圧力を増大させるとき、ガスバッグ10が比較的柔
軟であることを保証する。しかし、次いでそのあと、車
両搭乗者の運動量の大部分がガスバッグ10によって吸
収されてその内部圧力がさらに減じられるとき、弾性テ
ープ34、44は再び収縮しそして放出口28の横断面
が減じられる。このことは、ガスバッグ10を過度に早
くしぼませるほどの多量のガスが放出されるおそれを無
くするという利点を提供する。
【0018】このガスバッグ10の実施例はまた完全車
両搭乗者拘束装置の一構成要素であり得、その場合、ガ
スバッグ10の内部圧力は、多段ガス発生器32を使用
して制御され得る。ガスバッグ10の内部圧力は、やは
り放出口28の横断面を間接的に制御し、したがってガ
スバッグ10は、例えば事故後の特定時点に望まれるガ
スバッグ容積およびガスバッグ内部圧力に依存するごと
き、様々の調時事象システムに採用され得る。同様にガ
スバッグ10のこの実施例は、例えば、図6(a)から
6(c)のそれとは逆の構成をもって、ガスバッグ10
を固くさせるため放出口28がガスバッグの最大内部圧
力で完全に閉鎖されまたは小横断面を付与され、これに
対し、ガスバッグ10の比較的低い内部圧力で放出口2
8が部分的にまたは完全に閉鎖されるようにして例えば
拘束装置に組込まれ得る。
両搭乗者拘束装置の一構成要素であり得、その場合、ガ
スバッグ10の内部圧力は、多段ガス発生器32を使用
して制御され得る。ガスバッグ10の内部圧力は、やは
り放出口28の横断面を間接的に制御し、したがってガ
スバッグ10は、例えば事故後の特定時点に望まれるガ
スバッグ容積およびガスバッグ内部圧力に依存するごと
き、様々の調時事象システムに採用され得る。同様にガ
スバッグ10のこの実施例は、例えば、図6(a)から
6(c)のそれとは逆の構成をもって、ガスバッグ10
を固くさせるため放出口28がガスバッグの最大内部圧
力で完全に閉鎖されまたは小横断面を付与され、これに
対し、ガスバッグ10の比較的低い内部圧力で放出口2
8が部分的にまたは完全に閉鎖されるようにして例えば
拘束装置に組込まれ得る。
【0019】ガスバッグ10から到来するガスの放出特
性は、したがって、放出口の位置および大きさ、および
弾性テープ36、44のもどり力または裂開可能のシー
ム18の強度の大きさを調整することによって、まさに
希望されるままに調整され得る。例えば単に外布層14
を内布層12上に僅かに異なる位置で固定することによ
って、部品を替えることなしに、異なるガスバッグを形
成することが可能である。
性は、したがって、放出口の位置および大きさ、および
弾性テープ36、44のもどり力または裂開可能のシー
ム18の強度の大きさを調整することによって、まさに
希望されるままに調整され得る。例えば単に外布層14
を内布層12上に僅かに異なる位置で固定することによ
って、部品を替えることなしに、異なるガスバッグを形
成することが可能である。
【図1】外布層上に裂開可能のシームを備えた、拘束装
置の一部品としての参考例によるガスバッグを切った様
式化された断面図。
置の一部品としての参考例によるガスバッグを切った様
式化された断面図。
【図2】図1においてXによって示した部分の、より大
きい縮尺に基づく図面。
きい縮尺に基づく図面。
【図3】(a)および(b)は、それぞれ、ガスバッグ
の低および高内部圧力における、放出口に隣接するスト
リップ状の外布層の平面図。
の低および高内部圧力における、放出口に隣接するスト
リップ状の外布層の平面図。
【図4】弾性テープを布層に縫着された本発明の実施例
によるガスバッグの様式化された断面図。
によるガスバッグの様式化された断面図。
【図5】図4においてXで示された部分の、より大きい
縮尺に基づく図面。
縮尺に基づく図面。
【図6】(a)から(c)は、それぞれ、漸増する内部
圧力による図4および図5のガスバッグの放出口の横断
面の変化を示す図面。
圧力による図4および図5のガスバッグの放出口の横断
面の変化を示す図面。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平7−329694(JP,A) 特開 平5−213143(JP,A) 特開 平7−25309(JP,A) 実開 平7−30164(JP,U) 登録実用新案3030607(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B60R 21/20
Claims (13)
- 【請求項1】 横断面が変化するようにされた少なくと
も1つの放出口(28)を有し、この放出口(28)
が、ガスバッグ(10)の膨張状態において重ね合わさ
れる布層(12,14)の開口(24,26)のオーバ
ーラップによって構成されており、これら布層(12,
14)が、前記開口(24,26)と共に、前記ガスバ
ッグ(10)の内部圧力に依存する態様で互いに他に対
して変位して、前記放出口(28)の前記横断面を変化
せしめる、車両搭乗者拘束装置用ガスバッグにおいて、 前記横断面の変化が可逆的であり、少なくとも1つの弾
性テープ(36,44)が前記布層(12,14)の1
つに取り付けられており、この少なくとも1つの弾性テ
ープ(36,44)が、低い内部圧力において前記布層
を変位させて前記放出口(28)の前記横断面を変化さ
せるようになっていることを 特徴とするガスバッグ。 - 【請求項2】 請求項1に記載のガスバッグにおいて、
前記弾性テープの両端が前記布層(12,14)の1つ
に取り付けられていて、前記ガスバッグ(10)が低い
内部圧力であるときにその布層を短かくしてひだよせす
るようになっていることを特徴とするガスバッグ。 - 【請求項3】 請求項1又は2に記載のガスバッグにお
いて、前記布層の一方(12)が1つの弾性テープ(4
4)を備えるとともに、前記布層の他方(14)が他の
1つの弾性テープを備え、前記1つの弾性テープ(4
4)が前記一方の布層(12)を、前記他の1つの弾性
テープ(36)が前記他方の布層(14)を、それぞれ
ひだよせするようになっていることを特徴とするガスバ
ッグ。 - 【請求項4】 請求項3に記載のガスバッグにおいて、
前記2つの弾性テープは、それぞれ、前記開口(24,
26)をはさんだ両側の位置において、前記布層の一方
(12)と前記布層の他方(14)とに取り付けられて
いることを特徴とするガスバッグ。 - 【請求項5】 請求項1から4までのいずれか1つに記
載のガスバッグにおいて、ストリップ状の外布層(1
4)が内布層(12)に取り付けられており、前記外布
層(14)の両端の各々に弾性テープ(36,44)が
備えられており 、該弾性テープの一方(36)は前記外
布層(14)の一端に取り付けられ、前記弾性テープの
他方(44)は前記内布層(12)の他端に取り付けら
れ、これら双方の弾性テープ(36,44)は低い内部
圧力において前記内布層(12)及び前記外布層(1
4)をひだよせするようになっていることを特徴とする
ガスバッグ。 - 【請求項6】 請求項1から5までのいずれか1つに記
載のガスバッグにおいて、ストリップ状の外布層(1
4)が、そのストリップの対向する短い縁のところで内
布層(12)に固定されていることを特徴とするガスバ
ッグ。 - 【請求項7】 請求項1から6までのいずれか1つに記
載のガスバッグにおいて、内布層(12)が、前記ガス
バッグの膨張状態及び低い内部圧力において、襞を有す
ることを特徴とするガスバッグ。 - 【請求項8】 請求項1から7までのいずれか1つに記
載のガスバッグにおいて、前記放出口(28)が、或る
内部ガス圧力になってから、開かれ又は閉じられるよう
になっていることを特徴とするガスバッグ。 - 【請求項9】 請求項1から8までのいずれか1つに記
載のガスバッグにおいて、前記放出口(28)の横断面
が、より高い内部ガス圧力によって増大するようになっ
ていることを特徴とするガスバッグ。 - 【請求項10】 請求項1から9までのいずれか1つに
記載のガスバッグにおいて、前記布層(12,14)が
前記ガスバッグ(10)の膨張口(30)における周シ
ーム(34)によって一体に縫い合わされていることを
特徴とするガスバッグ。 - 【請求項11】 請求項10に記載のガスバッグにおい
て、前記膨張口(30)における周シーム(34)に前
記弾性テープ(36)の一端が取り付けられていること
を特徴とするガスバッグ。 - 【請求項12】 請求項1から11までのいずれか1つ
に記載のガスバッグ(10)を有する車両搭乗者用拘束
装置において、車両の衝撃または車両搭乗者の体格、或
いはその双方に依存する態様で異なるガスバッグ圧力を
生じさせるための多段ガス発生器(32)を有すること
を特徴とする拘束装置。 - 【請求項13】 請求項12に記載の拘束装置におい
て、前記多段ガス発生器(32)が、車両搭乗者の体重
が平均を超えている場合、より高い内部ガス圧力を前記
ガスバッグ内に生じさせるように制御されることを特徴
とする拘束装置。
Applications Claiming Priority (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
DE296097039 | 1996-05-31 | ||
DE29609703U DE29609703U1 (de) | 1996-05-31 | 1996-05-31 | Gassack |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1053084A JPH1053084A (ja) | 1998-02-24 |
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Family
ID=8024641
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP9142122A Expired - Fee Related JP3065962B2 (ja) | 1996-05-31 | 1997-05-30 | 車両搭乗者拘束装置用ガスバッグおよび拘束装置 |
Country Status (7)
Country | Link |
---|---|
US (1) | US5931497A (ja) |
EP (1) | EP0810126B1 (ja) |
JP (1) | JP3065962B2 (ja) |
KR (1) | KR970074371A (ja) |
CN (1) | CN1167704A (ja) |
DE (2) | DE29609703U1 (ja) |
ES (1) | ES2156318T3 (ja) |
Families Citing this family (82)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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DE19648654A1 (de) * | 1996-11-15 | 1998-05-20 | Petri Ag | Gassack für ein Airbagmodul sowie Verfahren und Vorrichtung zur Faltung eines Gassacks |
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