JP3065713U - 水槽の仕切装置 - Google Patents

水槽の仕切装置

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JP3065713U
JP3065713U JP1999005170U JP517099U JP3065713U JP 3065713 U JP3065713 U JP 3065713U JP 1999005170 U JP1999005170 U JP 1999005170U JP 517099 U JP517099 U JP 517099U JP 3065713 U JP3065713 U JP 3065713U
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JP1999005170U
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一郎 不破
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有限会社ナンカイ
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 水槽内の仕切板の取付部に滞水による汚濁を
生ずることがなく、飼育している魚を傷つけることのな
い水槽の仕切装置を提供する。 【解決手段】 仕切装置1を構成する所定長さの一対の
アジャスタ4,4の長手方向の一側縁に形成した挟持部
5で、多数の透孔3,3・・・を有する仕切板2の側縁
を挟持し、他側縁の当接部7を水槽12の内壁に当接
し、アジャスタ4の板面の長手方向に形成した凹溝8
に、吸着体11を取り付けたホルダー9をスライド自在
に係合し、前記吸着体11を水槽12の内壁に吸着させ
さて水槽内を仕切る。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【考案の属する技術分野】
この考案は、たとえば、鑑賞魚水槽などの水槽内に装着し、当該水槽内を同じ 飼育環境の複数に分割形成するための水槽の仕切装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
多数の透孔を穿設して水槽内を区画する仕切板を、吸着体によって水槽内壁に 吸着固定する仕切装置は従来から知られているところである。 かゝる仕切装置として、たとえば、実公昭50−435090号公報(実用新 案登録第1144043号)においては、多数の透孔を穿設して水槽内を区画す る仕切板の両側縁を断面コ字型の帯状をなした幅調節板で挟持し、この幅調節板 の上端に設けた吸着体を水槽内壁に吸着させて水槽内を区画する仕切装置を開示 している。
【0003】 この仕切装置の吸着体は、幅調節板の両側の上端に各1個づつ取り付けるので 仕切板の支持が不安定であるという問題がある。 この問題を改善するため、実開平5−43856号公報(登録実用新案第25 32985号)では、仕切板の両側縁を挟持する挟持部と、この挟持部に対向す る側に水槽の内壁面に当接可能な八字状に拡開した裾部とを形成し、この八字状 に拡開した裾部内に設けた所要数の位置決め可能な吸着体とからなる支持部材を 用いた水槽の仕切板取付け構造を開示している。
【0004】 一方、実公昭47−9659号公報(実用新案登録第981148号)では、 背面が直線状をなした断面コ字状の帯板の側面に長手方向に突条を設け、この突 条に嵌合して移動させることができる固定片を設け、この固定片に吸着盤を取付 け、帯板の背面と吸着面とをほゞ一致させた仕切板保持具を提示している。
【0005】
【考案が解決しようとする課題】 前記登録実用新案第2532985号の仕切板取付け構造は、仕切板を水槽に 支持固定する任意の数の吸着体を所望の位置で使用することができると共に、前 記八字状に拡開した裾部によって支持部材の全体を水槽内壁に強固に支持固定で きるという利点を有する反面、前記八字状の裾部を水槽内壁に当接させることに よって、裾部の内に浸入し、裾部によって封じ込まれた水が八字状の内部に停滞 し、この水が腐敗してヌメリを発生し、細菌による水の汚濁により魚に悪影響を 及ぼす。
【0006】 前記の実用新案登録第981148号の仕切板保持具には、上記のような水の 停滞部分の形成がなく、水質の保全には有利であるが、魚は本来、区画された水 槽の内壁に沿って回遊する習性があり、この回遊において前記帯板の側面長手方 向に設けた突条に魚が口元を擦って傷つくおそれがあると共に、この突条は透明 な水槽の外側から見ても決して見栄えのよいものではないという問題がある。
【0007】 この考案はかゝる問題に鑑み、水槽内壁と仕切板の取付部との間に水の封じ込 めによる停滞部分を無くして腐敗した水による水槽内の汚濁を防止した水槽の仕 切装置を提供せんとするものである。 また、この考案の他の目的は、飼育している魚を傷つけることがなく、体裁の よい水槽の仕切装置を提供せんとするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
これらの目的を達成するため、この考案の水槽の仕切装置は、水槽内に装着さ れて該水槽内の水の流通を可能とした多数の透孔を有する仕切板と、長手方向の 一側縁に仕切板の側縁を両面から挟持する挟持部を有し、該挟持部に対向した他 側縁を水槽内壁への当接部とした所定長さの板体からなるアジャスタと、該アジ ャスタの長手方向に沿った板面に形成した凹溝に係合してアジャスタの板面から 突出してスライドする所要数のホルダーと、これらのホルダーに装着された吸着 体とからなるものであって、水槽内壁に吸着した吸着体によってアジャスタで挟 持された前記仕切板を、水槽内の所定位置に保持するよう構成してなることを特 徴とするものである。
【0009】
【考案の実施の形態】
この考案の水槽の仕切装置において、仕切板、アジャスタおよびホルダーは、 いずれも硬質のプラスチック製とし、吸着体は具備した吸盤が水槽内壁に吸着固 定されるものであるため、ゴム又は軟質のエラストマー状プラスチックで構成さ れるものである。
【0010】 アジャスタの一側縁に形成する仕切板の挟持部は、仕切板の厚みと同じ溝幅の 適宜の深さの凹条と、この凹条の両側壁の部分によって仕切板を挟持するもので あって、その対向する他側縁は水槽の内壁に当接するためのフラットな当接面を 形成しているものである。
【0011】 このアジャスタの板面の長手方向に沿って形成するホルダーを保持するための 凹溝は、当該アジャスタの両面もしくは片面に形成するもので、したがって、こ の凹溝に係合するホルダーもアジャスタの両面もしくは片面に突出するものであ る。
【0012】 このアジャスタに設ける凹溝は、ホルダーの抜けを防止し、かつホルダーを確 実に保持するために、好ましくは、L型、T型又は先端膨大型のいずれかの断面 で構成し、また、ホルダーの凹溝への係合部を、該当する前記凹溝の断面に適合 させた形状とするものである。
【0013】 なお、前記ホルダーは、好ましくは、吸着体の装着側の面(吸盤のある面)に 脚部を突出させ、この脚部を吸着状態における吸着体の高さよりも低い突出高さ とすることにより、万一なんらかの原因で、仕切板が水槽内壁に対してズレや傾 きが起きて吸着体に無理な力が作用するような場合が生じたとしても、ホルダー の脚部がこれを阻止して吸着体の外れなどを防止することができる。
【0014】 吸着体を保持した前記ホルダーは、その所要数をアジャスタの凹溝に取り付け るのであるが、アジャスタを水槽内壁に安定して保持させるためには、一つのア ジャスタに2個以上のホルダーを設けることが望ましい。 その使用は片面の凹溝に対して取付けてもよく、両面の凹溝に分散して取付け てもよい。 その取付位置も、アジャスタの長手方向の部分に適宜の間隔を保持して取り付 けることにより仕切板を安定して仕切ることができるので好ましい。
【0015】
【作用】
この考案の水槽の仕切装置は、アジャスタの両面の長手方向に形成した凹溝に 吸着体を保持させたホルダーを嵌入し、ホルダーをスライド可能に保持させる構 造によって、アジャスタの表面に突条などの突起物がなく、魚が水槽の内周を回 遊してこの突起物に衝突して傷が付くようなことがなく、外部から見てもきわめ て体裁がよく、アジャスタに水の停滞部分を作らないので、水の腐敗によるヌメ リの発生や水質汚濁がなく、魚の飼育環境を著しく向上させることができる。
【0016】
【実施例】
以下、この考案の水槽の仕切装置の実施例を添付の図面に基づいて具体的に説 明する。 この考案の水槽の仕切装置1は、仕切板2と、この仕切板2の両側縁を挟持し て水槽11を仕切り、かつ、実質的に仕切板2の幅を調節して水槽12の内壁に 取り付けるための一対のアジャスタ4,4と、これらアジャスタ4に設けるホル ダー9と、該ホルダー9に保持される吸着体11とからなっている。
【0017】 前記仕切板2は、所定の大きさの透明なプラスチック板の板面に、魚の通り抜 けがなく、水の流通が可能な多数の透孔3を穿設したものである。
【0018】 図1および図2で示すように、アジャスタ4は硬質プラスチックによる細幅の 板体からなるもので、この板体の厚みの部分を構成する長手方向一側縁の中央に 前記仕切板2の厚みと同じ溝幅で適宜の深さの凹条6が形成され、この凹条6と その両側壁の部分によって前記仕切板2を挟持する挟持部5を構成したもので、 挟持部5に対向した他側縁は、フラットな面として水槽12の内壁への当接部7 を構成しているものである。
【0019】 このアジャスタ4の板面には図2で特に明らかなとおり、長手方向に沿って断 面がL型の凹溝8,8がそれぞれ形成され、この凹溝8に一端が該凹溝8に係合 する断面L型をなした角板状のホルダー9が係合され、ホルダー9の他端はアジ ャスタ4の板面から突出し、凹溝8に沿って長手方向にスライドするようになっ ている。
【0020】 このホルダー9に設けられる各吸着体11は、当該ホルダー9に形成した切欠 孔10に装着され、吸着体11の碗状に広がった吸盤の前面側がアジャスタ4の 前記当接部7の当接面と同じ方向に面し、当該当接部7よりやゝ突出した状態で 取付けられ、押圧により吸着体11を水槽12の内壁に吸着させた状態でアジャ スタ4の前記当接部7が水槽11の内壁におおむね隙間のない状態で当接するよ うに構成されている。
【0021】 吸着体11を保持した前記ホルダー9は、その所要数をアジャスタ4の凹溝8 に取り付けるのであるが、アジャスタ4を水槽12の内壁に安定して保持させる ためには、一つのアジャスタ4に2個以上のホルダー9を設け、このホルダー9 を凹溝8の長手方向に適宜の間隔を保持して取り付けることによって、仕切板2 で安定して仕切ることができる。
【0022】 この仕切装置1は、仕切板2の両側縁にアジャスタ4,4の挟持部5,5を嵌 め込んで構成され、これを水槽12内に挿入して両側のアジャスタ4,4で幅調 節を行って水槽12の所定位置の内壁にアジャスタ4,4の当接部7,7を当接 させたのち、ホルダー9に設けた吸着体11を内壁に吸着させることによって、 水槽12内を簡単かつ確実に仕切ることができる。
【0023】 図3〜図9は、アジャスタ4の凹溝8からホルダー9が簡単に抜け出ることの ないホルダー9の他の保持構造を例示したものである。 すなわち、図3は、アジャスタ4aの一方の板面のみに断面L型の凹溝8aを 形成し、この凹溝8aに適合して一端が断面L型をなしたホルダー9aを係合さ せたものである。
【0024】 図4はアジャスタ4bの両板面に断面T型の凹溝8b,8bを形成し、この凹 溝8bに適合して一端を断面T型としたホルダー9bを係合させたもので、ホル ダー9bの断面T型の基端部を段部を形成して曲折させることにより、ホルダー 9bによるアジャスタ4bへの支持を強めているものである。
【0025】 図5はアジャスタ4cの一方の板面のみに断面T型の凹溝8cを形成し、凹溝 8cに適合して一端が断面T型をなした前記図4とほゞ同様のホルダー9cを係 合させたものである。
【0026】 図6はアジャスタ4dの両板面に断面L型の凹溝8d,8dを形成し、この凹 溝8dに適合して一端を断面L型とし、この断面L型の基端部を段部を形成して 曲折させてコ字状ないしは鉤型としたホルダー9dを使用することにより、ホル ダー9dによるアジャスタ4bへの支持を強めているものである。
【0027】 図7はアジャスタ4eの一方の板面のみに断面L型の凹溝8eを形成し、この 凹溝8eに適合して一端を断面L型とし、この断面L型の基端部を段部を形成し て曲折させて鉤型としたホルダー9eを使用したものである。
【0028】 図8はアジャスタ4fの両板面に断面がラッパ状に開いた先端膨大部を形成し た凹溝8fを形成し、この凹溝8fに適合して一端にラッパ状に開いた断面の先 端膨大部の基端部を段部を形成して曲折させたホルダー9fを使用しているもの である。
【0029】 図9はアジャスタ4gの両板面に断面が円形の先端膨大部を形成した凹溝8g を形成し、この凹溝8gに適合して一端に同じ円形の先端膨大部を形成したホル ダー9gを使用しているものである。
【0030】 図10はホルダー9の吸着体11の装着側の面に複数の脚部9h,9h・・を 突設したもので、この脚部9hは吸着状態における吸着体11の高さよりも低い 突出高さとしたものである。
【0031】 この脚部9hは、なんらかの原因で水槽12の内壁に取り付けた仕切板2にズ レや傾きが生じてアジャスタ4を介してホルダー9の保持姿勢が変る事態が起き て吸着体11が水槽内壁から外れるおそれがあるような場合、この脚部9hのい ずれかが水槽12の内壁に接触してホルダー9hの極端な姿勢の変化を緩和して ホルダー9の保持を安定にしてトラブルを未然に防ぐことができる。
【0032】
【考案の効果】
この考案の水槽の仕切装置は、仕切板の両側縁をホルダーを係合したアジャス タの挟持部で挟持してこれを水槽内に挿入して両側のアジャスタで幅調節を行っ て水槽の所定位置の内壁にアジャスタの当接部を当接させ、ホルダーに設けた吸 着体を水槽の内壁に吸着させることによって水槽内を簡単かつ確実に仕切ること ができる。
【0033】 特に、この考案の仕切装置は、アジャスタの両面の長手方向に形成した凹溝に 吸着体を保持させたホルダーを嵌入し、当該ホルダーをスライド可能に保持させ る構造としてアジャスタの表面に突条などの突起物をなくしたので、魚が水槽の 内周を回遊してこの突起物に衝突して傷が付くようなことがなく、外部から見て もきわめて体裁がよく、アジャスタに前記登録実用新案第2532985号のよ うな水の停滞部分を作らないので、水の腐敗によるヌメリの発生や水質汚濁がな く、魚の飼育環境を著しく向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この考案の水槽の仕切装置と水槽との関係を示
す分解斜視図である。
【図2】アジャスタとホルダー及び吸着体を分解して示
した部分斜視図である。
【図3】アジャスタ、ホルダー、吸着体の構造例を示し
た断面図である。
【図4】アジャスタ、ホルダー、吸着体の他の構造例を
示した断面図である。
【図5】アジャスタ、ホルダー、吸着体のさらに他の構
造例を示した断面図である。
【図6】アジャスタ、ホルダー、吸着体のさらに他の構
造例を示した断面図である。
【図7】アジャスタ、ホルダー、吸着体の別の構造例を
示した断面図である。
【図8】アジャスタ、ホルダー、吸着体のさらに他の構
造例を示した断面図である。
【図9】アジャスタ、ホルダー、吸着体のさらに別の構
造例を示した断面図である。
【図10】ホルダの他の例をアジャスタと吸着体と共に
示した断面図である。
【符号の説明】
1 水槽の仕切装置 2 仕切板 3 透孔 4 アジャスタ 5 挟持部 6 凹条 7 当接部 8 凹溝 9 ホルダー 10 切欠孔 11 吸着体 12 水槽

Claims (3)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水槽内に装着されて該水槽内の水の流通
    を可能とした多数の透孔を有する仕切板と、長手方向の
    一側縁に仕切板の側縁を両面から挟持する挟持部を有
    し、該挟持部に対向した他側縁を水槽内壁への当接部と
    した所定長さの板体からなるアジャスタと、該アジャス
    タの長手方向に沿った板面に形成した凹溝に係合してア
    ジャスタの板面から突出してスライドする所要数のホル
    ダーと、これらのホルダーに装着された吸着体とからな
    るものであって、水槽内壁に吸着した吸着体によってア
    ジャスタで挟持された前記仕切板を、水槽内の所定位置
    に保持するよう構成してなることを特徴とする水槽の仕
    切装置。
  2. 【請求項2】 前記アジャスタに形成する凹溝は、前記
    ホルダーの抜けの防止のためにL型、T型又は先端膨大
    型のいずれかの断面で構成し、前記ホルダーの凹溝への
    係合部を、該当する前記の断面に適合させた形状とした
    ことを特徴とする請求項1に記載の水槽の仕切装置。
  3. 【請求項3】 前記ホルダーは、吸着体の装着側から突
    出した脚部を有し、該脚部を吸着体の吸着による高さよ
    りも低い突出高さとしてなることを特徴とする請求項1
    に記載の水槽の仕切装置。
JP1999005170U 1999-07-12 1999-07-12 水槽の仕切装置 Expired - Lifetime JP3065713U (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101121109B1 (ko) * 2010-01-27 2012-03-20 남다겸 신축되는 치어 보호용 분리막 장치
KR20230016860A (ko) * 2021-07-27 2023-02-03 동서대학교 산학협력단 멀티 수조 칸막이

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