JP3005730U - ペンホルダー付き掛吊具 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 保持可能な筆記具の太さの制約を可及的小
とするペンホルダー付き掛吊具を提供する。 【構成】 吊下用フック５を形成した掛吊具本体１の
台板２に、Ｕ形カバー体４によって囲まれる孔３を穿設
する。この孔３に係合可能とした挟持部材７の基板１２
にＵ形弾性片１１を立設する。Ｕ形弾性片１１の上端面
８は、上記掛吊具本体１のＵ形カバー体４と係合可能で
あり、Ｕ形弾性片１１の内側入口箇所には膨出部９が対
向して形成される。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、フックを形成した掛吊具に、筆記具を着脱自在に保持できる機能を 付与したペンホルダー付き掛吊具に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

掛吊具のフックに吊り下げたカレンダーは、その日の予定等を該当日の空白箇 所に記入しておくものとして利用すると、大変便利なものとなる。この場合、決 まったところに筆記具があれば直ぐに筆記具をとってメモれるけれども、通常は 筆記具を探して回ることが多い。このようなことを無くすには、挟持片の弾性変 形によって筆記具を保持するペンホルダーが掛吊具に設けられているとよい。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

ところが、掛吊具と筆記具保持用挟持片との一体形成品では、構造的制約や材 質的制約によって挟持片の弾性変形範囲が比較的狭いものとなり、保持可能な筆 記具の太さを制約する嫌いがあったから、本考案は、かかる欠点を解決すること を目的とする。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

本考案のペンホルダー付き掛吊具は、下端側に吊下用フックを形成した台板の 上端側に、Ｕ形カバー体によって囲まれる孔を穿設した掛吊具本体と、 前記孔と略同形の基板にＵ形弾性片を立設し、該Ｕ形弾性片には上記掛吊具本 体のＵ形カバー体と係合可能な上端面を設け、内側入口箇所に対向する膨出部を 形成してなる挟持部材とから構成されたものである。

【０００５】 上記した掛吊具本体はＡＢＳ樹脂製であり、挟持部材はポリカーボネート樹脂 製であることが好ましい。

【０００６】

【作 用】

挟持部材の基板を掛吊具本体の背面側から孔内に押し込んで組立てられる。こ れに筆記具を保持させるには、筆記具を挟持部材の開口部に当てがって、Ｕ形弾 性片の弾性に抗し押し込めばよい。保持された筆記具を取外すには、逆に、Ｕ形 弾性片の弾性に抗し引っ張ればよい。

【０００７】

【実施例】

図１の分解斜視図に示したように、本考案になるペンホルダー付き掛吊具は、 二つの部材、すなわち掛吊具本体１と挟持部材７とから構成される。掛吊具本体 １は、細長い台板２の下端側に吊下用フック５が形成され、上端側にＵ形カバー 体４によって囲まれる孔３が穿設されている。挟持部材７は、前記孔３と略同形 の基板１２にＵ形弾性片１１を立設した一体成形品であって、Ｕ形弾性片１１の 上端面８は掛吊具本体１のＵ形カバー体４と係合可能となし、内側入口箇所に対 向する膨出部９，９を形成し、両側に側板１０，１０を形成している。そして、 掛吊具本体１の孔３の対向周縁に複数の係止用凸部６を形成し、基板１２両側縁 には三角形の係合突縁部１３を形成している（図２の断面図およびその一部拡大 図参照）。上記掛吊具本体１と挟持部材７を成形する樹脂の種類については、掛 吊具本体１については主として構造材料的見地から、筆記具の着脱の都度、弾性 変形が繰り返される挟持部材７については主として粘り強さ等の見地から決める ことができる。好適な樹脂としては、掛吊具本体１はＡＢＳ樹脂であり、挟持部 材７はポリカーボネート樹脂がよい。

【０００８】 図２の断面図からわかるように、挟持部材７の基板１２を掛吊具本体１の背面 側から孔３内に押し込んで、掛吊具本体１の係止用凸部６を挟持部材７の係合突 縁部１３が乗り越えると、挟持部材７の上端面８は掛吊具本体１のＵ形カバー体 ４によって抜け出ることはないから、簡単に両者を組付けできる。このほかに、 図示するを省略したが、接着剤を使ったり、超音波溶着の方法によって組付ける ものでもよい。

【０００９】 図３は、その組立品の斜視図である。図からわかるように、Ｕ形弾性片１１の 側板１０，１０は、側方から見たときの見栄えをよくするのに役立っている。こ の組立品を壁面等に固定するには、例えば磁石や両面接着テープ（図示せず）或 いは掛吊具本体１の背面に取付けた吸盤（図示せず）等、適宜の固定手段を用い て行なえる。

【００１０】 図４に筆記具保持状態を示している。この状態にするには、筆記具１４を挟持 部材７の開口部に当てがってＵ形弾性片１１の弾性に抗し押し込めばよい。挟持 された筆記具１４は内側入口箇所に対向して形成した膨出部９，９により外側に 飛び出したりはしない。

【００１１】 図４の筆記具１４を取り外すには、挟持部材７の弾性に抗し筆記具１４を手前 に引っ張る。これにより挟持部材７が動いたとしても、上端面８が掛吊具本体１ のＵ形カバー体４と係合するから、挟持部材７は抜け出ずに筆記具１４だけを取 り外せる。用済み後の筆記具１４は再び元のように挟持する。

【００１２】

【考案の効果】

上記のように、本考案は二つの部材によって構成したから、掛吊具本体はＡＢ Ｓ樹脂製、挟持部材はポリカーボネート樹脂といった好適材料を使い分けでき、 その設計と両々相俟って、確実に保持可能な筆記具の太さの範囲を拡げる挟持部 材たらしめることができる。

【００１３】 挟持部材の上端面は掛吊具本体のＵ形カバー体に当って抜け出なくするととも に、内側入口箇所に対向して形成した膨出部は、Ｕ形弾性片によって挟持された 筆記具を外側に飛び出さなくする。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案になるペンホルダー付き掛吊具の分解斜
視図である。

【図２】図１の組立品の断面図と、その一部拡大断面図
である。

【図３】図２の組立品の斜視図である。

【図４】図３の組立品に筆記具を保持させた状態を示す
斜視図である。

【符号の説明】

１．掛吊具本体 ２．台板 ３．孔 ４．Ｕ形カバー体 ５．吊下用フック ６．係止用凸部 ７．挟持部材 ８．上端面 ９．膨出部 １０．側板 １１．Ｕ形弾性片 １２．基板 １３．係合突縁部 １４．筆記具

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 下端側に吊下用フック５を形成した台
   板２の上端側に、Ｕ形カバー体４によって囲まれる孔３
   を穿設した掛吊具本体１と、 前記孔３と略同形の基板１２にＵ形弾性片１１を立設
   し、該Ｕ形弾性片１１には上記掛吊具本体１のＵ形カバ
   ー体４と係合可能な上端面８を設け、内側入口箇所に対
   向する膨出部９，９を形成してなる挟持部材７とから構
   成されたペンホルダー付き掛吊具。
2. 【請求項２】 掛吊具本体１はＡＢＳ樹脂製であり、
   挟持部材７はポリカーボネート樹脂製である請求項１記
   載のペンホルダー付き掛吊具。