JP3065610U - ゴルフクラブ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ネック部に第１ステップが近接して配置さ
れ、ネック部をでたシャフトが太く、シャフト先端の強
度が維持され、トルクを少なくしてネジレを防止できる
ゴルフクラブを提供する。 【解決手段】 クラブヘッド１のネック部２に挿入固定
される部分を含めて、シャフト３の先端から最大長８０
ｍｍまでの間、好ましくは先端から３０〜６０ｍｍの
間、に第１ステップ４がくるようシャフト固定部７を設
けたゴルフクラブ。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案はゴルフクラブに関し、より詳しくはゴルフクラブのシャフト先端がヘ ッドのネック部に挿入固定される固定部の構成に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来からゴルフクラブは、ウッドとアイアン共にシャフト先端をヘッドのネッ ク部に挿入し、接着剤等で固定されている。通常はシャフト先端の衝撃に対する 耐久性及び接着強度の関係からスチールシャフトやカーボンシャフト共に先端か らの長さ２５〜３０ｍｍがシャフト固定部としてネック部に挿入されるようにな っている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

上記のような従来例において、シャフト先端から凡そ１５０ｍｍ毎に第１ステ ップ、第２ステップ、第３ステップ、−−とステップ毎に太くなってグリップま で継続する。 このような構成の場合、凡そ１５０ｍｍの長さの内、シャフト先端から２５〜 ３０ｍｍまでがヘッドのネック部に挿入され、残りの１２０ｍｍ程度はネック部 に挿入される細い太さのままとなるので、ネック部の太さに合わせてソケットを 装着する必要があった。

【０００４】 またアイアンの場合、現在のアイアンの材質からヘッドのネック部の径は１３ ｍｍ程度が必要とされ、その内穴の部分の径が９．０〜９．３ｍｍあり、ネック 部の肉厚は１．８〜２．０ｍｍである。通例肉厚がこれより薄いものでは破損の 恐れがあるとされている。 従来の取付け方法を維持するとすれば、シャフトの先端径が１０ｍｍのものを 挿入するためには１３．６〜１４ｍｍ径のネック部を必要とし、ネック部が太く なって衝撃に対する耐久性は維持できるものの、ヘッドの重心位置が高くなり、 打球のバランスに狂いが生じる難点がみられる。

【０００５】 またスチールシャフトにおいて軽量化を実現し、カーボンシャフトとのギャッ プをなくすことにより、スチールの良さを活かそうとする場合、シャフトの肉厚 を薄くすると、シャフトの固定部における強度とトルクの問題及びシナリ（フィ ーリング）の問題がある。このためシャフトの径を太くするのがよいが、従来の 固定部の構造のままであるとヘッドのネック部の径に影響が出てくる。

【０００６】 従って、ヘッドの穴の太さを変更することなく、先端部（チップから第３ステ ップまで）の強度を保ち、トルク（ネジレ）を増加することなく、シナリの良さ を維持するためには穴に入れる固定部分は、従来の径を保ち、外部は１０ｍｍ程 度からスタートして順次グリップまで径を太くして行くことが望まれる。 本考案の目的は、従来のスチールシャフトを軽量化するに際しての難点を解消 し、ネック部の径を従来のままで大きくすることなく、ネック部に近接したシャ フトの太さを太くして一体化することにより、シャフト先端の強度が維持され、 トルクを少なくすることができるゴルフクラブを提供しようとするものである。

【０００７】 このシャフトには、スチールシャフトの他グラファイトシャフトその他合成樹 脂や合成繊維関連のシャフトにもトルクの減少に応用される。

【０００８】

【課題を解決するための手段】

上記目的を達成するため、第１考案では、クラブヘッドのネック部に挿入固定 される部分を含めて、シャフトの先端から最大長８０ｍｍまでの間、好ましくは 先端から３０〜６０ｍｍの間、に第１ステップがくるようシャフト固定部を設け たゴルフクラブとした。

【０００９】 第２考案では、シャフトの第１ステップ以後の径を約９〜１１ｍｍ程度の太さ にし、シャフトがネック部とほぼ同等の太さで一体化するようにしたゴルフクラ ブとした。 第３考案では、クラブヘッドのネック部に挿入固定されるシャフト固定部の長 さに合わせてシャフトの先端を切断し、第１ステップがネック部端に近接したゴ ルフクラブとした。

【００１０】 （作用） 第１考案では、ゴルフクラブのシャフト先端から最大長８０ｍｍまでの間、好 ましくは先端から３０〜６０ｍｍの間、に第１ステップがくるようシャフト固定 部を設けたので、ネック部に続くシャフトの太さが従来例と比較して太くなり、 シャフトの強度が高く、トルク（ネジレ）が少なくなった。また第１ステップと ヘッドのネック部が近接して固定されるので、ソケットを必要としない場合が多 くなった。

【００１１】 第２考案では、第１ステップとして、径を約９〜１１ｍｍ程度の太さとしたの で、ネック部から直ちにシャフトが太くなって一体化し、軽量肉薄シャフトでも 強度を維持でき且つトルクを押さえて振り易く、安定し、ヘッドが効くようにな った。 また近時要求されるメタルシャフトの軽量化に寄与し、シャフトの強さを維持 し、トルクを少なくすることが可能となった。

【００１２】 従来のように、シャフトの太さに合わせてヘッドのネック部を太くすると、そ れだけ重量がヘッドの上部につき重心位置が高くなり、クラブの性能に問題が発 生するが、本考案ではこれを防止でき、ネック部とシャフトが一体化した。 第３考案では、クラブヘッドのネック部に挿入固定されるシャフト固定部の 長さに合わせてシャフトの先端を切断し、第１ステップがネック部に近接した位 置にあるので、ソケットを必要としなくなり、ネック部をでてすぐシャフトが太 くなっているので強度が増し、トルクが少なくなった。

【００１３】

【考案の実施の形態】

本考案は、ゴルフクラブのシャフト先端がヘッドのネック部に挿入固定される 固定部に関するもので、特にヘッドのネック部に近接して第１ステップがくるこ とにより、ネック部とシャフトが一体化し、シャフトの強度が向上し、トルク（ ねじれ）等が生じ難いゴルフクラブを提供するものである。従って、クラブヘッ ドのネック部に挿入固定される部分を含めて、ゴルフクラブのシャフト先端から 最大長８０ｍｍまでの間、好ましくは先端から３０〜６０ｍｍの間（ネック部の 深さに合わせる）に第１ステップを設けている。

【００１４】 本考案はスチールシャフトのみならず、グラファイトやその他合成樹脂や合成 繊維関連のシャフトにもトルクの減少に応用される。通常トルクはアイアン用シ ャフトの場合、スチールで１．８から２．１、またカーボンでは３．０から４． ２とされている。本考案を応用すれば、これらを減少させることが可能となる。

【００１５】

【実施例】

以下、図面に示した実施例につき説明する。 図１はアイアンの全体図を示すもので、１はクラブヘッド、２はネック部、３ はシャフトで、４は第１ステップ、５は第２ステップ以降である。６はグリップ を示し、本考案ではネック部２に第１ステップ４が接近して形成されている点を 特徴とする。

【００１６】 図２はシャフト３の拡大説明図で、シャフト３の先端の８部分を切断してクラ ブヘッド１のネック部２に挿入されるシャフト固定部７を形成している。このシ ャフト固定部７の長さ（α）は端部から最大長８０ｍｍとした。図示した例では 長さ（α）を３０ｍｍとしている。 図３は断面図で、ネック部２に挿入固定されている。

【００１７】 図４はシャフト固定部７の拡大図で、凡そ２５〜３０ｍｍの長さとし、ネック 部２をでた近接位置に第１ステップ４がくるようにしている。９は接着部である 。この例ではシャフト固定部７の外径（ａ）を９．０〜９．３ｍｍとし、第１ス テップ４から上の部分の径（ｂ）を１０．０ｍｍとした。

【００１８】

【考案の効果】

本考案では、シャフトの性能を低下させることなく軽量化することが可能にな り、ネック部の径を従来のままとし、ネック部に第１ステップを近接して配置す ることによりネック部とシャフトとが一体化され、シャフトが太く、シャフト先 端の強度が維持され、トルクを少なくしてネジレを防止することができるゴルフ クラブを提供できた。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本考案を適用したゴルフクラブの斜視図

【図２】 シャフトの先端の拡大説明図

【図３】 ネック部を取り付けたシャフトの断面図

【図４】 シャフトの固定部の拡大断面図

【符号の説明】

１ クラブヘッド ２ ネック部 ３ シャフト ４ 第１ステップ ７ シャフト固定部 α シャフト固定部の長さ ａ，ｂ シャフトの外径

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 クラブヘッドのネック部に挿入固定され
   る部分を含めて、シャフトの先端から最大長８０ｍｍま
   での間、好ましくは先端から３０〜６０ｍｍの間、に第
   １ステップがくるようシャフト固定部を設けたことを特
   徴とするゴルフクラブ。
2. 【請求項２】 シャフトの第１ステップ以後の径を約９
   〜１１ｍｍ程度の太さにし、シャフトがネック部とほぼ
   同等の太さで一体化するようにしたことを特徴とする請
   求項１記載のゴルフクラブ。
3. 【請求項３】 クラブヘッドのネック部に挿入固定され
   るシャフト固定部の長さに合わせてシャフトの先端を切
   断し、第１ステップがネック部端に近接した請求項１記
   載のゴルフクラブ。