JP4654518B2 - ゴルフクラブヘッド - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、金属製のゴルフクラブヘッドに関するものであり、特に中空形状のヘッド本体に筒状体を挿入して溶接することによりホゼル部を形成したゴルフクラブヘッドに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
ゴルフクラブヘッドとりわけウッド型のゴルフクラブヘッドにあっては、内部を中空とした金属製中空ゴルフクラブヘッドが広く用いられている。第4図は、ウッド型ゴルフクラブの正面図、第5図はその側面図である。周知の通り、このウッド型等のゴルフクラブヘッドにあっては、上面部のプレーヤーに近い側から筒状のホゼル部が上方に突設され、このホゼル部にシャフトが挿入され、接着剤によって接着されている。
【0003】
従来の中空部を有する金属製ゴルフクラブヘッド、特にウッド型のゴルフクラブヘッドにおいては、ロストワックスを用いた鋳造方法によりゴルフクラブヘッドを製造することが多い。このロストワックス鋳造法によりホゼル部もヘッド本体と一体に鋳造する場合、割り中子の脱型抜き勾配の関係上、該ホゼル部に引き続くヘッド本体内のシャフト挿入部が全体としてヘッド本体に連なったものとなり、ヘッドのヒール側の重量が徒に大きくなってしまう。
【0004】
このような問題点を解決するために、ヘッド本体の上面部及びソール部にそれぞれ開口を設け、これらの開口を通してパイプを該ヘッド本体に差込み、該上面部及びソール部の各開口の縁部に溶接することがある。このパイプの上部がヘッド本体の上面部から上方に突出することによりホゼル部を構成する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
▲1▼ 従来、上記のパイプとしては、一様な肉厚の円筒形パイプが用いられており、この肉厚は、溶接が十分に効く比較的大きなものとされている。このような比較的大きな肉厚のパイプは重量が大きく、ヘッド重心Gがヒール側に偏り易い。即ち、第4図のX及びDXが大きい。
【0006】
本発明は、ヘッドの重心位置を従来よりもトウ側(プレーヤーから遠い側)に配置することができるゴルフクラブヘッドを提供することを目的とする。
【0007】
▲2▼ また、上記従来のようにパイプをヘッド本体に差し込んで溶接する場合、ヘッド本体の開口とパイプとの間にクリアランスが存在するので、溶接する前の段階ではパイプの動き得る範囲が大きく、(即ち、パイプがぐらつき易く、)パイプとヘッド本体との位置合わせ誤差が大きい。
【0008】
本発明は、パイプとヘッド本体との位置合わせ誤差を小さくすることが可能なゴルフクラブヘッドを提供することを第2の目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明(請求項1)のゴルフクラブヘッドは、ホゼル部がヘッド本体から上方に突設されたゴルフクラブヘッドにおいて、該ホゼル部は、中空形状の該ヘッド本体に挿入されて固着された筒状体(5)の上部よりなり、該ヘッド本体のソール部と上面部にそれぞれ該筒状体(5)の挿入用の開口(3,4)が設けられ、該筒状体(5)は、各開口(3,4)の縁部にそれぞれ溶接されており、該筒状体(5)の下端近傍の内径をそれよりも上側に比べて0.5〜2.5mm小さくすることにより厚肉部(8)が形成されており、該筒状体(5)の厚肉部(8)よりも上側部分の内径は6〜10mmであり、該厚肉部(8)の上端側が筒状体(5)内に挿入されるシャフトの位置決め用の段差面(8a)となっており、該筒状体(5)のうち該ホゼル部の下部の外周に凸部(6)が周設されており、該凸部(6)は、該ホゼル部に向かって次第に小径となる傘状部(6a)と、該傘状部(6a)に引きつづく円環形の等径部(6b)と、該等径部(6b)の下側の段差面(6c)とからなり、該段差面(6c)は、筒状体(5)の軸心線方向と直交しており、該ヘッド本体の上面部の開口(3)の縁部に平坦面よりなる鍔部(3a)が形成されており、該筒状体(5)の凸部(6)の段差面(6c)が該鍔部(3a)に上方から係合することにより、該段差面(6c)と該鍔部(3a)との交叉部が隅角を形成し、該隅角において該凸部(6)が該ヘッド本体に溶接されており、該筒状体(5)の下端部がソール部の前記開口(4)に差し込まれて溶接されていることを特徴とするものである。
【0010】
かかる本発明のゴルフクラブヘッドは、ヘッド本体に筒状体を差込んで溶接したものであり、ロストワックス鋳造法により製造されたゴルフクラブヘッドに比べ、重心がフェースセンター側に位置する。即ち、X及びDXが小さい。
【0011】
また、本発明のゴルフクラブヘッドは、筒状体のうちヘッド本体に溶接される部分を厚肉とし、その他の部分よりも薄肉としているので、筒状体の重量は、一様な肉厚のパイプに比べて小さい。このため、一様な肉厚のパイプを用いたゴルフクラブヘッドよりも重心をさらにフェースセンター側に位置させることができる。なお、筒状体のうち溶接される部分の肉厚は大きくとってあるから、筒状体の溶接強度も十分に高く、ゴルフクラブヘッドの耐久性も良好である。
【0012】
本発明では、該筒状体のうち該ホゼル部の下部の外周に凸部が周設され、該凸部が該ヘッド本体に溶接されている。
【0013】
かかるゴルフクラブヘッドによると、該凸部をヘッド本体の上面部の開口に係合させて溶接することができ、筒状体とヘッド本体との溶接強度が著しく高くなる。
【0014】
この場合、該ヘッド本体の上面部の開口の縁部に平坦面が形成されており、前記筒状体の凸部が該平坦面に上方から係合している構成とすることが好ましい。
【0015】
このように凸部を平坦面に係合させると、溶接前の段階での筒状体のぐらつきが防止され、筒状体とヘッド本体との位置合わせ誤差が著しく小さくなる。
【0016】
このように凸部を平坦面に上方から係合させる場合、筒状体はヘッド本体の開口に上方から差込まれる。この際、筒状体と開口とのクリアランスを小さくするために、筒状体の凸部よりも下側の外径は各開口よりもごくわずかだけ小さいことが好ましい。そして、筒状体の下部の肉厚を大きくするには、筒状体の下部の内径を小さくする。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して実施の形態について説明する。第1図は実施の形態に係るゴルフクラブヘッドの製造途中を示す正面図であり、ヘッド本体は縦断面とされている。第2図は実施の形態に係るゴルフクラブヘッドのヘッド本体と筒状体との係合状態(溶接前)を示す正面断面の要部拡大図である。図3は実施の形態に係るゴルフクラブヘッドの正面断面図である。
【0018】
この実施の形態に係るゴルフクラブヘッド1は、中空殻体形状のヘッド本体2と、該ヘッド本体2の上面部2aの開口3及びソール部2bの開口4に上方から差込まれ、溶接された筒状体5とを備えている。この筒状体5のうち、該上面部2aの開口3から上方に突出した部分がホゼル部Hである。
【0019】
第2図の通り、この上面部の開口3の内周縁からは、該開口3の中心側に鍔部3aが突設されており、該鍔部3aの上面は、筒状体5の軸心線方向と直交する平坦面となっている。
【0020】
筒状体5は、円柱状の棒状体を削り出し加工して製作したものであり、該鍔部3aの平坦面に上方から重なるように、凸部6がホゼル部Hの下部外周面から突設されている。この凸部6は該外周面の全周にわたり鍔状に周設されている。この凸部6の上部は、筒状体5の上方に向って次第に小径となる傘状部6aとなっている。この傘状部6aに引きつづく部分は、円環形の等径部6bである。この等径部6bの下側の段差面6cが前記鍔部3aの上面に重ね合わされる。この段差面6cは、筒状体5の軸心線方向と直交する。
【0021】
第2図の通り、この鍔部3aの上面の平坦面の外径は該等径部6bよりも大きい。そして、この平坦面と該等径部6bとの交叉部が隅角を形成するので、隅肉溶接を施すことにより凸部6と開口3の縁部とを強固にしかも容易に溶接することができる。また、それぞれ筒状体5の軸心線方向と直交する段差面6cと鍔部3aの上面の平坦面とを突き合わせることにより、筒状体5をぐらつかせることなくヘッド本体2に位置合わせして溶接することができ、筒状体5の位置合わせ誤差もきわめて小さいものとなる。なお、種々の実験の結果、このぐらつき角度は、従来では±1°程度であったが、本発明によると±0.5°以下にできることが認められた。
【0022】
筒状体5の凸部6よりも上側は、外周面が等径であり、内周面もほぼ等径であるが、内周面の上端近傍は、上端ほど径が大きくなるテーパ部7となっている。このテーパ部は、ホゼル部Hに差込まれたシャフトに対しホゼル部上端の角縁付近から加えられる局部的な曲げ応力を緩和するためのものである。
【0023】
筒状体5の、凸部6よりも下側は、外周面が略等径であるが、下端近傍は若干、外径が大きくなっている。筒状体5の下端近傍の内径は、それよりも上側に比べて小さくなっており、これにより、厚肉部8が形成されている。この厚肉部8を設けたことにより、開口4の縁部と筒状体5とを強固に溶接することができる。なお、厚肉部8の上側の内径は、前記テーパ部7に到るまで等径であることが好ましい。これは、金属製ゴルフヘッドのホゼル部に挿入されるシャフトの先端部は等径であることが多いためである。
【0024】
この厚肉部8の上端側の段差面8aは、筒状体5内に挿入したシャフトの位置決め用段差面に利用する。
【0025】
開口3,4の縁部と筒状体5とを溶接した後、筒状体5の下端部分及び余分な溶接肉をグラインダー等によって除去し、滑らかに仕上げる。その後、必要に応じメッキや塗装を施してゴルフクラブヘッドが完成する。
【0027】
次に本発明のさらに好ましい形態について説明する。
【0028】
本発明のゴルフクラブヘッドは、金属製の中空部を有するゴルフクラブヘッドに係るもので、ウッド型ゴルフクラブヘッド、ユーティリティゴルフクラブヘッド、アイアン型ゴルフクラブヘッド等に利用でき、ウッド型ゴルフクラブヘッドに好適である。中でも、ヘッド体積が大きいドライバー用のゴルフクラブヘッドに特に好適である。
【0029】
この様なドライバー用のゴルフクラブヘッドとしては、ヘッド体積220cc以上、好ましくは250cc以上450cc以下、特に好ましくは、300cc以上400cc以下で、ヘッド重量が205g以下、好ましくは170g以上195g以下、特に好ましくは、175g以上190g以下のものが好適である。
【0030】
本ヘッドに使用する金属は、ステンレス鋼、マルエージング鋼、銅合金、チタニウム合金、アルミニウム合金などを主な原料とすることが好ましい。また、例えばタングステンやタングステン合金などのヘッド本体より比重の大きい材料を、ウェイト材として、重心位置や、ヘッド重量の調整に用いても良い。
【0031】
ヘッド本体は、少なくとも上面部(ウッド型ゴルフクラブヘッドの場合クラウン部)及びソール部を構成しており、ウッド型ゴルフクラブヘッドの場合は、さらにサイド部を有している。これら、各部は、鍛造やプレス加工によりそれぞれ別々に、または、一部別体で形成され、溶接によりヘッド本体を形成しても良く、また、鋳造により一体的に形成されていても良い。ヘッド本体を鋳造にて成形した方が、各部の分割が少なく、溶接部分が少なくなるので、重量が安定するので好ましい。
【0032】
フェース部は、ヘッド本体と一体でも、別体で作成しても良い。特にフェース部には、弾性率の低い金属や硬度または引っ張り強度の高い金属を用いても良い。
【0033】
フェース部は、ゴルフボールがインパクトされた時に、たわむので、鍛造や板材をプレス加工したものが、鬆等の内部欠陥が無く強度上好ましく、フェース面の厚さを薄肉に設計できる。
【0034】
例えば、ヘッド本体をα−βチタニウム合金を用いると、ヤング率はおよそ10900kg/mmとなり、フェース部材にβチタニウム合金を用いるとおよそ10300kg/mm以下となり、フェース部材の方がたわみやすくなるので、好ましい。具体的には、ヘッド本体をTi−6Al−4Vで作成し、フェース部材をTi−15Mo−3Cr−3Al−3Snなどで作ることが好ましい。また、Ti−4.5Al−3V−2Mo−2Feは、成形時に塑性変形し易く、非常に作りやすく好ましい
ホゼル部を構成するための筒状体は、ヘッド本体より柔らかい金属材料や、快削鋼、快削チタン合金などの切削性の良い金属材料が好ましい。例えば、ヘッド本体をチタニウム合金であるTi−6Al−4Vを用い、筒状体に、Ti−3Al−2Vや、純チタン(JIS1種、JIS2種)等を用いることができる。チタニウム合金の切削性を向上させるために硫黄(S)及び希土類元素(REM,Ce,La等)をチタニウム合金に添加すると、粉破砕性が向上し、切削抵抗が減少し好ましい。しかし、Ti−6Al−4Vは、切削加工も可能であるので、同一の材料を使用することは、可能である。
【0035】
チタニウム及びチタニウム合金をホゼル部形成用筒状体に用いる場合、以下の点に注意する必要がある。チタン合金は、熱伝導性が低く蓄熱しやすい。また、工具と反応しやすく、焼き付けや溶着しやすい。更に、鋼材に比べヤング率が低いので、たわみやすい。その為、切削用工具は、高速度鋼工具(Mo系ハイスカー等)や大量に切削を行う場合には、超硬工具(WC−Co系の単一カーバイト工具等)特にダイヤモンド工具を用いるのが好ましい。切削油剤は、低速重切削時等の場合は、不水溶性切削油剤が良く、高速時には水溶性切削油剤を使用する方が好ましい。チタニウム及びチタニウム合金は鋼より高温になり蓄熱するので、水溶性切削油剤の方が素早く冷却するためである。
【0036】
また、ステンレス鋼ヘッドの場合、例えば、ヘッド本体にSUS630を用い、ホゼル用筒状体にSUS304を用いることが好ましい。
【0037】
筒状体の長さは、45〜120mmの範囲にあることが好ましく、特に好ましくは、55mm以上90mm以下である。アイアンヘッドであれば、シャフトとの接着代が25mm以上、ウッドヘッドでも接着代が35mm以上あれば実用上問題ない。逆に接着代を長くし過ぎるとゴルフクラブヘッドのヒール寄りに重心が寄ってきてしまうので好ましくない。
【0038】
シャフトが挿入される筒状体内径は、直径6〜10mm、とくに、直径7.5〜9.5mmが好ましい。
【0039】
上記の厚肉部8の内径は、それよりも上側部分の内径よりも0.5〜2.5mm小さいことが好ましい。
【0040】
本発明では、開口3,4の口径を大きくしても構わないときには、筒状体5の下端の外径を大きくすることにより厚肉部を形成してもよい。
【0041】
【実施例】
[実施例1]
次のようにして第1〜3図に示すゴルフクラブヘッドを製造した。
【0042】
表1の通り、ヘッド本体をロストワックス製法により鋳造でTi−6Al−4Vを用いて作成し、フェース部は丸棒より鍛造にてTi−4.5Al−3V−2Mo−2Fe(SP700)を塑性加工により形作り、筒状体は円柱状の丸棒より切削加工により快削性の良いTi−3Al−2Vを用い製造した。筒状体は、円柱の中心にシャフトを通す穴が直径8.7mmで設けてあり、下端部は、内径6.5mmの厚肉部8とした。厚肉部8の筒状体長手方向の長さは18mmとした。
【0043】
筒状体上端部には、30°で皿状に面取りしてテーパ部7を形成した。
【0044】
ヘッド本体からホゼル部が30mm突出するように凸部を設け、凸部の最大直径は15mmとした。
【0045】
フェース部は、薄肉に設計し、たわみを利用してボールの初速が上がるように、また内部欠陥が少なくなるよう1000トンプレス成形機を用い鍛造により成形した。フェース部の厚さは、フェースセンターは3.0mmとし、その周縁部を2.5mmとした。実施例1では、成形性の良い材料を使用した。
【0046】
[実施例2]
実施例2では、ヘッド本体より弾性率の低いTi−15Mo−3Cr−3Al−3Sn材料を用いることによって、フェース部をたわみ易くし、ゴルフボールの反発が上がる様、ヘッド本体より弾性率の低い材料を選択した。その他は実施例1と同じである。
【0047】
上記の各ヘッド本体部とフェース部とホゼル部とを溶接により固着させ、通常の研磨工程、塗装工程を経てゴルフクラブヘッドとした。
【0048】
この時のヘッド体積は、320ml(cc)で、質量188gであった。
【0049】
[比較例1]
ホゼル部を含めてヘッド本体(フェース部を除く。)Ti−6Al−4V材料にて一体鋳造した。
【0050】
【表1】
Figure 0004654518
【0051】
上記実施例1,2及び比較例1のゴルフクラブヘッドについて、重心軸基準の慣性モーメントIY、重心深さZおよびフェースセンターからのフェース上の重心位置とのずれDXを測定し、比較を行った。結果を表2に示す。なお、表2中のXは、第4図の通り、ゴルフクラブヘッドを通常のライ角にセットした時のトウ先端部から重心位置までのヘッド長さ方向の距離を示す。また、フェースセンターは、通常のライ角にセットした時のソール部と測定器底面との接地点を基準として、ヘッド長さ方向のフェースセンター位置とした。
【0052】
【表2】
Figure 0004654518
【0053】
上記ゴルフクラブヘッドにシャフトを装着してクラブ長さ45インチのゴルフクラブを組み立て、プロゴルファーとアマチュアゴルファーによる試打評価を行った。結果を表3,4に示す。
【0054】
【表3】
Figure 0004654518
【0055】
【表4】
Figure 0004654518
【0056】
上記結果の通り、本発明例により、ヒール部に余分な重量が無くなり、重心位置がフェースセンター位置に近づくゴルフクラブヘッドが出来た。その結果、シャフト軸上の重心距離がのび、リストターン(スイング中の手首の返し)が容易となり、ヘッド軌道が安定すると共に、ヘッドの重心軸周りの慣性モーメントが大きくなり、ひいては、飛距離が延びるゴルフクラブヘッドを提供することができた。
【0057】
【発明の効果】
以上の実施例及び比較例からも明らかな通り、本発明によると、ゴルフクラブヘッドの重心位置を適正化し、フェース角など安定した形状のゴルフクラブヘッドを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態に係るゴルフクラブヘッドの製造途中を示す正面図である。
【図2】実施の形態に係るゴルフクラブヘッドのヘッド本体と筒状体との係合状態(溶接前)を示す正面断面の要部拡大図である。
【図3】実施の形態に係るゴルフクラブヘッドの正面断面図である。
【図4】ウッド型ゴルフクラブの正面図である。
【図5】ウッド型ゴルフクラブの側面図である。
【符号の説明】
1 ゴルフクラブヘッド
2 ヘッド本体
3,4 開口
5 筒状体
6 凸部
7 テーパ部
8 厚肉部

Claims (3)

  1. ホゼル部がヘッド本体から上方に突設されたゴルフクラブヘッドにおいて、
    該ホゼル部は、中空形状の該ヘッド本体に挿入されて固着された筒状体(5)の上部よりなり、
    該ヘッド本体のソール部と上面部にそれぞれ該筒状体(5)の挿入用の開口(3,4)が設けられ、該筒状体(5)は、各開口(3,4)の縁部にそれぞれ溶接されており、
    該筒状体(5)の下端近傍の内径をそれよりも上側に比べて0.5〜2.5mm小さくすることにより厚肉部(8)が形成されており、該筒状体(5)の厚肉部(8)よりも上側部分の内径は6〜10mmであり、
    該厚肉部(8)の上端側が筒状体(5)内に挿入されるシャフトの位置決め用の段差面(8a)となっており、
    該筒状体(5)のうち該ホゼル部の下部の外周に凸部(6)が周設されており、該凸部(6)は、該ホゼル部に向かって次第に小径となる傘状部(6a)と、該傘状部(6a)に引きつづく円環形の等径部(6b)と、該等径部(6b)の下側の段差面(6c)とからなり、該段差面(6c)は、筒状体(5)の軸心線方向と直交しており、該ヘッド本体の上面部の開口(3)の縁部に平坦面よりなる鍔部(3a)が形成されており、
    該筒状体(5)の凸部(6)の段差面(6c)が該鍔部(3a)に上方から係合することにより、該段差面(6c)と該鍔部(3a)との交叉部が隅角を形成し、該隅角において該凸部(6)が該ヘッド本体に溶接されており、
    該筒状体(5)の下端部がソール部の前記開口(4)に差し込まれて溶接されていることを特徴とするゴルフクラブヘッド。
  2. 請求項1において、前記ヘッド本体は、鋳造により形成されたものであることを特徴とするゴルフクラブヘッド。
  3. 請求項1又は2において、前記鍔部(3a)は、該筒状体(5)の軸心線方向と直交していることを特徴とするゴルフクラブヘッド。
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