JP2002233596A - ゴルフクラブヘッド - Google Patents

ゴルフクラブヘッド

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JP2002233596A
JP2002233596A JP2001034171A JP2001034171A JP2002233596A JP 2002233596 A JP2002233596 A JP 2002233596A JP 2001034171 A JP2001034171 A JP 2001034171A JP 2001034171 A JP2001034171 A JP 2001034171A JP 2002233596 A JP2002233596 A JP 2002233596A
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face
golf club
head
concave portion
club head
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JP2001034171A
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Masaru Kono
賢 甲野
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Sumitomo Rubber Industries Ltd
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Sumitomo Rubber Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 耐久性を維持しつつ反発性能を増大させる。 【解決手段】 ボールを打球するフェース部2を有する
フェース部材1Aと、このフェース部材1Aと固着され
たヘッド基体1Bとからなり、かつ前記フェース部2の
表面にフェースライン溝11からなる複数の凹部10を
形成したゴルフクラブヘッド1である。フェース部材1
Aは、フェース部2の周縁Eの少なくとも一部からヘッ
ド後方にのびる延長部7を具える。フェース部2は、凹
部10の外端10eを通りかつ全ての凹部10を内部に
含む囲み線K内の領域からなる凹部形成領域2aと、こ
の凹部形成領域2aの外側の凹部非形成領域2bとを有
する。凹部形成領域2aの凹部10を除いた部分の平均
厚さt1を2.2mmよりも大とし、しかも凹部非形成領
域2bの平均厚さt2を2.2mm以下とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、耐久性を維持しつ
つ反発性能を増大させ得るゴルフクラブヘッドに関す
る。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】ゴルフ
クラブヘッド、とりわけドライバーなどを含むウッド型
のゴルフクラブヘッドにあっては、より遠くに打球を飛
ばす飛距離性能が求められる。打球をより遠くまで効率
的に飛ばすためには、ヘッドの反発性能を向上させるこ
とが効果的であり、従来では、ボールを打球するフェー
ス部の剛性を下げ撓みやすくする技術が種々提案されて
いる。
【0003】例えば実公平2−29973号は、図15
(A)に示す如く、ヘッド本体部aの打球面部に断面略
コ字状のフェース面部bを設け、該フェース面部bの内
周角縁部cを薄肉にすることを提案している。また特開
平9−299519号公報では、図15(B)に示す如
く、ウッド型ゴルフクラブヘッドにおいて、フェース壁
部dの内面に、該内面を囲むように横長楕円形の溝部f
を設けることが開示されている。
【0004】しかしながら、前者のものでは、フェース
面部の内周角縁部だけを薄肉化するものであるため、フ
ェース部の剛性低下を十分に図ることができず、反発性
能の向上にはさらなる改善の余地を残している。また後
者のものでは、フェース部の中央部を囲む溝部を設ける
ものであるため、例えばフェース部にフェースライン溝
が形成されているときには、この部分の強度を低下させ
耐久性が低下するおそれがある。
【0005】本発明は、以上のような問題点に鑑み案出
なされたもので、フェース部の耐久性の低下を防止しつ
つ反発性能を向上でき、飛距離の増大に役立つゴルフク
ラブヘッド、より好ましくはウッド型のゴルフクラブヘ
ッドを提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明のうち請求項1記
載の発明は、ボールを打球するフェース部を有するフェ
ース部材と、このフェース部材と固着されたヘッド基体
とからなり、かつ前記フェース部の表面にフェースライ
ン溝又はパンチマークからなる複数の凹部を形成したゴ
ルフクラブヘッドであって、前記フェース部材は、前記
フェース部の周縁の少なくとも一部からヘッド後方にの
びる延長部を具えるとともに、前記フェース部は、凹部
の外端を通りかつ全ての凹部を内部に含む囲み線内の領
域からなる凹部形成領域と、この凹部形成領域の外側の
凹部非形成領域とを有し、かつ前記凹部形成領域の前記
凹部を除いた部分の平均厚さt1を2.2mmよりも大と
し、しかも前記凹部非形成領域の平均厚さt2を2.2
mm以下としたことを特徴としている。
【0007】また請求項2記載の発明は、前記凹部非形
成領域は、フェース部の周縁に向かって厚さが漸減する
ことを特徴とする請求項1記載のゴルフクラブヘッドで
ある。
【0008】また請求項3記載の発明は、前記凹部形成
領域の平均厚さt1と凹部非形成領域の平均厚さt2と
の比(t1/t2)が、1.2〜1.9であることを特
徴とする請求項1又は2記載のゴルフクラブヘッドであ
る。
【0009】また請求項4記載の発明は、前記凹部非形
成領域の平均厚さt1が2.2よりも大かつ2.8mm以
下であり、前記凹部非形成領域の平均厚さt2が1.0
mm以上かつ2.2mm以下であることを特徴とする請求項
1乃至3のいずれかに記載のゴルフクラブヘッドであ
る。
【0010】また請求項5記載の発明は、前記フェース
部材は、β型チタン合金からなることを特徴とする請求
項1乃至4のいずれかに記載のゴルフクラブヘッドであ
る。
【0011】
【発明の実施の形態】以下本発明の実施の一形態を図面
に基づき説明する。図1は本発明の実施形態に係るゴル
フクラブヘッドの正面図、図2は、その分解斜視図を例
示している。図において、ゴルフクラブヘッド(以下、
単に「ヘッド」ということがある。)1は、ボールを打
撃するフェース部2と、ヘッド上面をなすクラウン部3
と、ヘッド底面をなすソール部4と、前記クラウン部3
とソール部4との間をのびヘッド側面を形成するサイド
部5と、図示しないシャフトが装着される筒状のネック
部6とを具えたものが例示され、本例では金属材料から
なりかつ内部を中空としたウッド型のものが例示されて
いる。
【0012】前記ヘッド1は、図2に示すように、フェ
ース部2を有するフェース部材1Aと、このフェース部
材1Aと本例では溶接により一体に固着されたヘッド基
体1Bとから作られている。フェース部材1Aは、フェ
ース部2を有するため、飛距離を向上させるために例え
ば高強度(例えば引張強度が1175MPa以上)かつ
低弾性の金属材料が採用され、とりわけβ型チタン合金
を用いるのが望ましい。なお接合方法は、溶接の他、接
着、圧入、爆着などい種々のものが採用できる。
【0013】β型チタン合金としては、例えばTi−1
5V−3Cr−3Al−3Sn、Ti−22V−4A
l、Ti−15Mo−5Zr−3Al、Ti−10V−
2Fe−3Al、Ti−13V−11Cr−3Al、T
i−8Mo−8V−2Fe−3Al、Ti−3Al−8
V−6Cu−4Mo−4Zr、Ti−11.5Mo−6
Zr−4.5Sn、又はTi−15Mo−5Zr等が挙
げられ、とりわけ加工性等の観点より前5者が好まし
い。またβ型チタン合金は、鋳造には不向きであるが、
多数のすべりを有する体心立方構造(bcc)からなる
ため、すべりの少ない最密立方構造からなるα型チタン
合金に比べて変形に要する抵抗が小さく常温でのプレス
加工性に優れる。よって本例ではβ型チタン合金の圧延
材をプレスによって折り曲げ加工してフェース部材1A
を形成したものを例示する。
【0014】前記ヘッド基体1Bは、本例では精密ロス
トワックス鋳造により成形したものを例示する。該ヘッ
ド基体1Aは、鋳造により一体に形成されても良いし、
また例えばクラウン部3を板状で例えばプレス等で別体
で形成し、これを鋳造された残りのパーツと溶接するこ
とにより形成することもできる。本例ではヘッド基体1
Bを鋳造容易なα+β型のチタン合金(本例ではTi−
6Al−4V)で形成している。
【0015】またフェース部材1Aは、図2に示す如
く、前記フェース部2と、その周縁Eの少なくとも一部
からヘッド後方にのびる延長部7とを一体に具える。本
例では、ヘッド基体1Bに形成されたネック部6と接続
される接続部9を除いたフェース部2の周縁Eの全範囲
に延長部7を形成したものを例示する。すなわち、延長
部7は、接続部9を除くクラウン側の延長部7a、トウ
側の延長部7b、ソール側の延長部7c及びヒール側の
延長部7dを含む。ただし、延長部7は、この態様に限
定されるものではなく、例えばソール側の延長部7dだ
けとするなど、種々の態様を採用できる。
【0016】このようなフェース部材1Aとヘッド本体
部1Bとを溶接により固着すると、図3(図1のA−A
線端面図)ないし図4(図1のB−B線部分端面図)に
示すように、フェース部2の周縁Eからヘッド後方に隔
てた位置に溶接ビードWを盛ることができる。従って、
フェース部2の周縁E付近が溶接ビードWで厚肉化され
るのを防止でき、ひいてはフェース部2の剛性が上昇す
るのを抑制して飛距離の向上に役立つ。
【0017】なお前記周縁Eから延長部7の長さLが大
きすぎると、高強度のβ型チタン合金をプレス加工等に
より折り曲げするのが困難な傾向があり、逆に小さすぎ
るとフェース部2の剛性を高めてしまうおそれがある。
このような観点より、前記周縁Eから延長部7のヘッド
後方へ向かう延長部7に沿った長さLは、好ましくは5
〜20mm、より好ましくは8〜15mm、さらに好ましく
は9〜12mm程度とするのが望ましい。
【0018】また本例ではネック部6をヘッド基体1B
側に形成し、フェース部材1A側の接続部9には延長部
7を設けていない。この部分に延長部7を設けると、ネ
ック部6の筒状の一部をフェース部材1A側に形成する
必要がある。一般に、ネック部6は、シャフト(図示せ
ず)とヘッド1との相対位置関係を特定してヘッドのラ
イ角、ロフト角などを決定付ける重要な部分である。従
って、ヘッド基体1B、フェース部材1Aとに分割して
ネック部6を形成すると、これらを溶接してネック部6
を形成しなければならず、精度の良い仕上がりがあまり
期待できない。このため本例では、ネック部6をヘッド
基体1B側に鋳造により一体で精度良く鋳造成形する一
方、フェース部材1A側の前記接続部9には延長部7を
形成せずに成形することにより、ロフト角、ライ角など
のバラツキの少ないヘッド1を製造しうる。
【0019】またフェース部2には、その表面にフェー
スライン溝11からなる複数の凹部10が形成されたも
のを例示する。フェースライン溝11は、ヘッドをライ
角、ロフト角通りに水平面に静置した状態において略水
平にのびており、本例では上下、左右に間隔を隔てて形
成された複数本が例示される。また図5(A)〜(C)
に示すように、フェースライン溝11の横断面は、角溝
状、台形状又はV字状などで形成でき、本例では最も溝
容積を大としうる角溝状で形成され、ボールとの摩擦を
より高めつつフェース部2の剛性を適度に低下させるの
にも役立つ。
【0020】フェースライン溝11については、日本ゴ
ルフ協会のゴルフ規則において、溝巾Gwが0.9mm以
下、溝深さGdが0.5mm以下、溝の(上下方向の)間
隔が溝巾Gwの3倍以上として規定されている。本実施
形態のフェースライン溝11はフェース部2の剛性を適
度に低下させかつ前記規定を充足するよう、例えば溝深
さGdが0.25〜0.50mm、より好ましくは0.3
0〜0.45mm、さらに好ましくは0.30〜035mm
とするのが望ましい。なおフェースライン溝11の溝幅
は例えば0.3〜0.9mm、好ましくは0.4〜0.8
mm、さらに好ましくは0.5〜0.7mmである。またフ
ェースライン溝11の溝間隔については、例えば1.5
〜5.0mm、好ましくは2.5〜4.5mm、さらに好ま
しくは3.0〜4.0mmとするのが望ましい。
【0021】フェース部2は、このような凹部10を具
えることにより、図1に鎖線で示す如く、凹部10の外
端10eを通りかつ全ての凹部10を内部に含む囲み線
K内の領域からなる凹部形成領域2aと、この凹部形成
領域2aの外側に形成される本例では環状の凹部非形成
領域2bとを有する。凹部10の外端10eは、図6に
部分的に拡大して示す如く、フェースライン溝11の長
さ方向の端部13や、フェースライン溝11の溝幅方向
外側の溝縁14などを含み、本例ではこれらの外端10
e、10eの間を直線で継ぐことにより、前記囲み線K
を形成している。
【0022】そして本発明では、凹部形成領域2aの凹
部10を除いた部分の平均厚さ(以下、単に「平均厚
さ」という。)t1を2.2mmよりも大とし、しかも凹
部非形成領域2bの平均厚さt2を2.2mm以下に限定
している。このように、凹部が形成されている凹部形成
領域2aの平均厚さを一定値以上とすることにより、フ
ェース部2の耐久性を確保しうる、また凹部10が形成
されていない凹部非形成領域2bの平均厚さを前記凹部
形成領域2aの平均厚さt1よりも小としているため、
フェース部2の剛性を低下させ、打球時にフェース部2
を十分に撓ませるなどヘッド反発性能を向上しうる。そ
の結果、打球の打ち出し初速を増し飛距離を増大でき
る。
【0023】前記各平均厚さt1、t2は、各部の厚さ
が有する面積を考慮して、該面積で重み付けして得るも
のとする。すなわち、平均厚さt1(t2についても同
様)は、次の式で求められる t1=Σ(t1i・Si)/ΣSi (i=1,2…) (ここで、t1iは凹部形成領域について任意の部分の
実厚さ、Siは、前記実厚さt1iが占める面積とす
る。)
【0024】なお凹部形成領域2aの平均厚さt1が
2.2mm以下になると、反発性能は向上しうるが、強度
が低下して凹部10の部分から破壊が進行しやすくな
る。また凹部形成領域2aの平均厚さt1が大きすぎて
も不必要にフェース部2の剛性を高め、反発性能の向上
が期待できない傾向がある。このような観点より、前記
平均厚さt1は、好ましくは2.2よりも大かつ4.0
mm以下、さらに好ましくは2.4〜3.0mm、特に好ま
しくは2.6〜2.8mmとすることが望ましい。なお図
5(A)ないし(C)に示す如く、この平均厚さt1に
は、前記凹部10が形成されている部分Aは含まれな
い。
【0025】また前記凹部非形成領域2bの平均厚さt
2が2.2mmよりも大であると、フェース部2の強度は
確保されうるが剛性が高くなりすぎて反発性能が低下す
る傾向がある。逆に平均厚さt2が小さすぎても強度低
下を招いてしまう。このような観点より、前記凹部非形
成領域2bの平均厚さt2は、好ましくは1.0〜2.
2mm、より好ましくは1.2〜2.0mm、さらに好まし
くは1.5〜1.8mmとするのが望ましい。また凹部非
形成領域2bは、前記凹部形成領域2aの外周縁の厚さ
を超える部分が無く、厚さがフェース部2の周縁Eに向
かって一定ないし減少する。
【0026】前記凹部形成領域2aは本例では凹部10
の部分Aを除いて一定の厚さで形成されている。また凹
部10の部分Aは、一定の厚さから凹部10の深さを減
じた厚さとなる。また凹部非形成領域2bについては、
本例では前記凹部形成領域2aの外周縁からフェース部
2の周縁Eに向かって厚さが漸減するよう滑らかに厚さ
を変化させたものを例示している。これにより、凹部形
成領域2aと凹部非形成領域2bとの間に大きな剛性段
差が生じるのを防止し応力集中を効果的に緩和しうる。
またフェース部2の周縁側ほど打球時の応力は小さく、
薄肉化しても強度的な影響は少ないため、上述のように
厚さを漸減させることにより、より効果的にフェース部
2の剛性を低下させることができる。つまり、強度的に
影響が小さい部分をより薄くして反発性能を更に向上で
きる。
【0027】また凹部非形成領域2bにおいて、厚さが
漸減する例としては、図7に示すように厚さが階段状に
減少するものでも良く、またこのような階段状に減少す
る部分と、図1に示す滑らかに減少する部分とを混在さ
せても良く、厚さが漸減する態様には種々のものを含め
得る。
【0028】なお凹部形成領域2aの前記平均厚さt1
と凹部非形成領域の前記平均厚さt2との比(t1/t
2)は、例えば1.0よりも大かつ4.0以下、好まし
くは1.2〜2.5、より好ましく1.2〜1.9、さ
らに好ましくは1.4〜1.9とすることが望ましい。
これにより、フェース部2の反発性能と耐久性能とをバ
ランス良く向上しうる。
【0029】また、前記フェース部2において、凹部形
成領域2aが小さすぎると、打球に十分なバックスピン
がかからず飛距離を損ねる場合があり、逆に大きすぎる
と、凹部非形成領域2bの表面積が小さくなるため、フ
ェース部2の剛性を低下させることが困難となる。この
ような観点より、特に限定されるものではないが、凹部
形成領域2aの表面積Saと、凹部非形成領域の表面積
Sbとの比(Sa/Sb)は、好ましくは0.3〜1.
2、より好ましくは0.4〜0.8とすることが望まし
い。
【0030】図8には、本発明の他の実施形態を示して
いる。この実施形態では、凹部10としてフェースライ
ン溝11に代えてパンチマーク12を用いたものを例示
している。パンチマーク12は、図に示すようにフェー
ス部2の表面に設けられた円ないし楕円形状の有底の小
孔であり、フェースライン溝11と同様にボールとの摩
擦を向上できる。前記ゴルフ規則では、パンチマーク
は、面積0.0044(inch2 )、パンチマークの間隔
は中心間距離0.168インチ以上、深さ0.04イン
チとして定められている。この場合においても前記実施
形態と同様に規定が適用できる。なおフェース部2にパ
ンチマーク12とフェースライン溝11とを同時に形成
しても良い。
【0031】以上、本発明の実施形態について、ウッド
型のゴルフクラブヘッドを例に挙げ説明したが、本発明
はこのような形態に限定されるものではなく、中空部を
有するヘッドであれば、アイアン型やユーティリティ型
などについても適用することが可能である。
【0032】
【実施例】以下、本発明をより具現化した実施例につい
て説明する。表1〜3、図10〜14に示すフェース部
の基本仕様にてウッド型のゴルフクラブヘッド、ユーテ
ィリティ型のゴルフクラブヘッドをそれぞれ試作し、耐
久性、反発性能をテストした。なお凹部は、フェースラ
イン溝とし、各溝の溝巾は0.7mm、溝深さは0.35
mmとした。フェースライン溝の配置は図1に示す通りと
した。フェース部の凹部形成領域の表面積Saと、凹部
非形成領域の表面積Sbとの比(Sa/Sb)は0.7
に設定した。テスト方法は次の通りである。
【0033】<耐久性テスト1>各供試ヘッドを治具等
を用いて固定するとともに、そのフェース部の中央に、
住友ゴム工業(株)製のゴルフボール(MAXFLI HI-BRI
D)を速度55m/sでをフェース面と直角に衝突さ
せ、これを300回繰り返して、打球面が損傷するか否
かを観察した。
【0034】<耐久性テスト2>各供試ヘッドに同一の
FRP製シャフトを装着してクラブ全長45インチのゴ
ルフクラブを試作するとともに、各クラブをスイングロ
ボットに設置し、ヘッドスピードが50m/sで上記ゴ
ルフボールを各クラブ3000球ずつ打撃し、打球面の
凹み状況などを目視により観察した。
【0035】<反発性能テスト>反発性能テストは、
U.S.G.A.の Procedure for Measureing the Ve
locity Ratio of a Club Head for Conformance to Rul
e 4-1e, Revision 2 (February 8, 1999) に基づき行っ
た。具体的にはタイトリスト社製のゴルフボール(ピナ
クルゴールド)をボール発射装置を用いて速度160フ
ィート(48.77m/s)でヘッドの1m手前から発
射し、台座上に固着することなく載置されたヘッドのフ
ェース部のスイートスポットに衝突させる。ヘッドから
13インチ(330.2mm)の位置及び25インチ(6
35mm)の位置にそれぞれ速度センサを設置し、2つの
センサー間で跳ね返ったボールの速度を測定し、以下の
式から反発係数eを算定した。数値が大きいほど、良好
である。 (Vo/Vi)=(eM−m)/(M+m) ただし、Viはゴルフボールの入力速度(=48.77
m/s)、Voはゴルフボールの跳ね返り速度、Mはヘ
ッドの質量、mはゴルフボールの平均質量である。テス
トの結果を表1〜表4に示す。
【0036】
【表1】
【0037】
【表2】
【0038】
【表3】
【0039】
【表4】
【0040】テストの結果、実施例のものは、比較例と
比べて、耐久性を同程度に維持しつつ反発性能が向上し
ていることが確認できる。
【0041】
【発明の効果】上述したように、請求項1記載の発明で
は、凹部形成領域の平均厚さt1、t2をそれぞれ限定
したことにより、フェース部の耐久性を低下させること
なく打球時にフェース部を十分に撓ませるなどヘッド反
発性能を向上しうる。その結果、打球の打ち出し初速を
増し飛距離を増大しうる。またフェース部材は、フェー
ス部の周縁の少なくとも一部からヘッド後方にのびる延
長部を具えることにより、該延長部はフェース部の周縁
から離れた位置でヘッド基体に例えば溶接されるため、
フェース部の凹部非形成領域が溶接ビードなどで厚肉化
されるのも効果的に防止できる。
【0042】また請求項2記載の発明のように、凹部非
形成領域がフェース部の周縁に向かって厚さが漸減する
ときには、フェース部の剛性をより効果的に下げること
ができ、反発性能をより向上できる。
【0043】また請求項3記載の発明のようにm凹部形
成領域の平均厚さt1と凹部非形成領域の平均厚さt2
との比(t1/t2)を一定範囲に限定したときには、
耐久性と反発性能とをよりバランス良く向上しうる。
【0044】また請求項4記載の発明のように、高強度
かつ低弾性のβ型チタン合金をフェース部材に用いたと
きには、さらに耐久性と反発性能とをバランス良く向上
しうる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態を示すヘッドの正面図であ
る。
【図2】その分解斜視図である。
【図3】図1のA−A線端面図である。
【図4】図1のB−B線部分端面図である。
【図5】(A)〜(C)はフェースライン溝の横断面を
示す断面図である。
【図6】囲み線を説明するフェース部の部分拡大図であ
る。
【図7】フェース部の他の形態を示す部分断面図であ
る。
【図8】本発明の他の実施形態を示すヘッドの正面図で
ある。
【図9】実施例のヘッド形状を説明する断面図である。
【図10】実施例のヘッド形状を説明する断面図であ
る。
【図11】比較例のヘッド形状を説明する断面図であ
る。
【図12】比較例のヘッド形状を説明する断面図であ
る。
【図13】比較例のヘッド形状を説明する断面図であ
る。
【図14】比較例のヘッド形状を説明する断面図であ
る。
【図15】(A)、(B)は、従来のヘッドの断面図で
ある。
【符号の説明】
1 ゴルフクラブヘッド 1A フェース部材 1B ヘッド基体 2 フェース部 3 クラウン部 4 ソール部 5 サイド部 6 ネック部 7 延長部 10 凹部 10e 凹部の外端 11 フェースライン溝 12 パンチマーク K 囲み線

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ボールを打球するフェース部を有するフェ
    ース部材と、このフェース部材と固着されたヘッド基体
    とからなり、かつ前記フェース部の表面にフェースライ
    ン溝又はパンチマークからなる複数の凹部を形成したゴ
    ルフクラブヘッドであって、 前記フェース部材は、前記フェース部の周縁の少なくと
    も一部からヘッド後方にのびる延長部を具えるととも
    に、 前記フェース部は、凹部の外端を通りかつ全ての凹部を
    内部に含む囲み線内の領域からなる凹部形成領域と、こ
    の凹部形成領域の外側の凹部非形成領域とを有し、 かつ前記凹部形成領域の前記凹部を除いた部分の平均厚
    さt1を2.2mmよりも大とし、しかも前記凹部非形成
    領域の平均厚さt2を2.2mm以下としたことを特徴と
    するゴルフクラブヘッド。
  2. 【請求項2】前記凹部非形成領域は、フェース部の周縁
    に向かって厚さが漸減することを特徴とする請求項1記
    載のゴルフクラブヘッド。
  3. 【請求項3】前記凹部形成領域の平均厚さt1と凹部非
    形成領域の平均厚さt2との比(t1/t2)が、1.
    2〜1.9であることを特徴とする請求項1又は2記載
    のゴルフクラブヘッド。
  4. 【請求項4】前記凹部非形成領域の平均厚さt1が2.
    2よりも大かつ2.8mm以下であり、前記凹部非形成領
    域の平均厚さt2が1.0mm以上かつ2.2mm以下であ
    ることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の
    ゴルフクラブヘッド。
  5. 【請求項5】前記フェース部材は、β型チタン合金から
    なることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載
    のゴルフクラブヘッド。
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