JP3065554U - 内燃機関用モ―ルド型点火コイル - Google Patents

内燃機関用モ―ルド型点火コイル

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JP3065554U
JP3065554U JP1999005061U JP506199U JP3065554U JP 3065554 U JP3065554 U JP 3065554U JP 1999005061 U JP1999005061 U JP 1999005061U JP 506199 U JP506199 U JP 506199U JP 3065554 U JP3065554 U JP 3065554U
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insulating
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玲 高田
秀聡 堀井
明公 信時
宏 木村
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阪神エレクトリック株式会社
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 絶縁ケースの大形化、樹脂使用量の増加をき
たすことなく鉄心−コイル組立体の1次、2次両コイル
及びパワースイッチを絶縁の劣化から保護する。 【解決手段】 鉄心−コイル組立体10を絶縁ケース2
1のメイン収容部21に収容し、パワースイッチ17を
絶縁ケースの補助収容部23に収容し、各収容部21,
23中に注型した絶縁樹脂の固化層28で埋め殺して固
定する際に、上記メイン収容部内の1次、2次両コイル
11,12の上を覆う保護板31と、補助収容部の上面
を塞ぐ蓋32とを一体に備えた絶縁カバー30の上記保
護板31をメイン収容部21の内部に水平に支持し、前
記保護板31をメイン収容部21中に注型した絶縁樹脂
の固化層38により1次、2次両コイル11,12の上
に固定すると共に、補助収容部23中の絶縁樹脂の固化
層38により補助収容部の上に絶縁カバーの蓋32を固
定する。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【考案の属する技術分野】
この考案は、内燃機関、例えば自動車のエンジンに取付けられ、エンジンの点 火プラグに火花放電を発生させるための高電圧を供給する内燃機関用モールド型 点火コイルと、その製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、無端の外環鉄心、及び上記外環鉄心が囲む内部を横切って外環鉄心 と閉磁路を形成すると共に、同心状に嵌合した1次、2次両コイルを貫通して支 持する直線状のセンター鉄心からなる鉄心−コイル組立体と、内燃機関の点火プ ラグに接続する高圧端子を底部に保持し、前記外環鉄心、センター鉄心を内部に 水平に支持して鉄心−コイル組立体を収容したメイン収容部、及び上記メイン収 容部と仕切壁で隔てられ、内部にパワースイッチを収容した補助収容部を有する 有底の絶縁ケースと、上記絶縁ケースのメイン収容部及び補助収容部の内部に注 型され、前記鉄心−コイル組立体をメイン収容部の内部、パワースイッチを補助 収容部の内部に夫々固定する絶縁樹脂の固化層とを備えた内燃機関用モールド型 点火コイルは公知である。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】
上記公知の点火コイルは、絶縁ケースのメイン収容部中に収容した鉄心−コイ ル組立体も、補助収容部中に収容したパワースイッチ(パワートランジスタ)も 絶縁ケース中に注型した絶縁樹脂の固化層で埋め殺し、鉄心−コイル組立体や、 パワースイッチ上に位置する絶縁樹脂の固化層のみで保護している。しかし、絶 縁樹脂の注型時に流動状態の樹脂が絶縁ケースの上縁部から外に溢れ出ないよう に樹脂の液面レベルを絶縁ケースの上縁部よりも下に位置させねばならない。そ うすると、各収容部に充填された絶縁樹脂の固化層の上には絶縁ケースの上縁部 で囲まれた凹部が生じ、絶縁樹脂の固化層の上面はその凹部の底になるため、点 火コイルに水がかゝった際、その凹部に水が溜まり、この水溜まりによって凹部 の底の絶縁樹脂の加水分解が生じ、樹脂の絶縁劣化は早まり、鉄心−コイル組立 体や、パワースイッチの保護機能は低下する。
【0004】 これを防止するには鉄心−コイル組立体や、パワースイッチ上に位置する絶縁 樹脂の固化層の厚さを充分に厚くする必要があるが、そうすると絶縁ケースを充 分に深くし、多量の絶縁樹脂を注型しなければならず、これによって点火コイル は大形化し、絶縁樹脂の使用量も多くなる。更に点火コイルの重量も大になる。
【0005】 又、メイン収容部中に流動状態の絶縁樹脂を注型する際、メイン収容部の中央 に位置する2次コイルに向かって絶縁樹脂を吐出するため、ノズルから吐出され た流動状態の絶縁樹脂は2次コイルを形成する2次電線に衝突し、2次電線の巻 回を乱し、不良品を発生させることがあった。
【0006】
【課題を解決するための手段】
この考案は、上述した問題点を解消するために開発された内燃機関用モールド 型点火コイルに関するもので、請求項1の点火コイルは、無端の外環鉄心13、 及び上記外環鉄心が囲む内部を横切って外環鉄心と閉磁路を形成すると共に、同 心状に嵌合した1次、2次両コイル11,12を貫通して支持する直線状のセン ター鉄心14からなる鉄心−コイル組立体10と、点火プラグに接続する高圧端 子22を底部に保持し、前記鉄心−コイル組立体10を内部に水平に収容したメ イン収容部21、及び上記メイン収容部と仕切壁24で隔てられ、内部にパワー スイッチ17を収容した補助収容部23を有する有底の絶縁ケース20と、上記 絶縁ケースのメイン収容部及び補助収容部の内部に注型され、前記鉄心−コイル 組立体10をメイン収容部21の内部に、パワースイッチ17を補助収容部23 の内部に夫々埋め殺して固定する絶縁樹脂の固化層38とを備えた内燃機関用モ ールド型点火コイルにおいて、前記メイン収容部内のセンター鉄心が貫通して支 持する1次、2次両コイル11,12の上を覆う保護板31と、前記仕切壁24 を跨いで補助収容部の上面を塞ぐ蓋32とを一体に備えた絶縁カバー30の上記 保護板31をメイン収容部21の内部に水平に支持し、前記保護板31をメイン 収容部21中に注型した絶縁樹脂の固化層38により1次、2次両コイル11, 12の上に固定すると共に、補助収容部23中の絶縁樹脂の固化層38により補 助収容部の上に絶縁カバーの蓋32を固定したことを特徴とする。尚、この点火 コイルの鉄心−コイル組立体10のうち外環鉄心13を、絶縁ケース20を成形 する際に該ケースのメイン収容部21の内周に沿って水平にインサートモールド で一体に固定し、絶縁カバー30は、絶縁ケース20の仕切壁24を含むメイン 収容部21の内壁面に設けた支持部25に水平に支持したり、絶縁ケース20の メイン収容部に収容される鉄心−コイル組立体10の外環鉄心13の上面に接触 する環状部41と、該環状部の内周から垂下し、鉄心−コイル組立体のセンター 鉄心14の各端部を跨いで外環鉄心の対向した内周面に接触する相対向した弧状 垂下壁42,42を一体に備えた樹脂製の鉄心カバー40を鉄心−コイル組立体 に被せて取付け、絶縁カバー30を上記鉄心カバーの環状部41に設けた支持部 43に水平に支持したりすることが絶縁カバー30の取付けに適する。
【0007】
【考案の実施の形態】
図示の実施形態において、10は鉄心−コイル組立体で、環状の外環鉄心13 と、外環鉄心の内部を横切るセンター鉄心14と、上記センター鉄心の外周に嵌 合支持された1次コイル11と、1次コイルの外に嵌合支持された2次コイル1 2とからなり、外環鉄心はC形鉄心13aと、C形鉄心の開放した両端部を連結 するI形鉄心13bとで構成されているが、半円弧状の相対向した2つのコ形鉄 心で構成してもよい。更に、外環鉄心とセンター鉄心とからなる鉄心は、三本の 腕のうち中央腕をセンター鉄心としたE形鉄心と、このE形鉄心の三本の腕を直 交して連結するI形鉄心で構成することができ、いずれにしても環状の外環鉄心 と、外環鉄心の内部を横切り、内外同心状に嵌合した1次、2次両コイルを貫通 して支持するセンター鉄心を備えていればよい。
【0008】 外環鉄心13の内周の一部と、この内周の一部に向いたセンター鉄心14の一 端部との間には外環鉄心とセンター鉄心とで形成された閉磁路と直列に永久磁石 片15を配置して磁気バイアスをかけ、点火コイルに組立てゝ製品としての使用 中、1次コイルに流れる電流の遮断時に鉄心の磁束の変化量を大きくし、2次コ イルに誘起されて内燃機関の点火プラグにスパークを発生させる高電圧の電圧を 高め、点火コイルの出力を向上させることが好ましい。
【0009】 図1は本考案によるモールド型点火コイルの第1実施形態、図2,3は請求項 2による図1の点火コイルの製造工程の説明図、図6は本考案によるモールド型 点火コイルの他の一実施形態、図4,5は請求項3による図6の点火コイルの製 造工程の説明図である。
【0010】 上記いずれの実施形態の点火コイルも上面が開放した絶縁ケースのメイン収容 部の内部に収容された鉄心−コイル組立体の1次、2次両コイル11,12を上 から覆う上面が平らな円錐形ないし笠形の保護板31と、上記ケースの補助収容 部の内部に収容されたパワースイッチ(パワートランジスタ)17を保護するた めに補助収容部の上面を塞ぐ蓋32を一体に備え、前記メイン収容部と補助収容 部を仕切る高さの低い仕切壁24を跨ぐ合成樹脂製の絶縁カバー30を使用する 。この上記絶縁カバー30は錐形の保護板31の回りから放射状に突出した斜め 下向きの複数本の腕33を有し(図では三本の腕が保護板の回りからY字形に突 出しているが、腕33の数、及び配置は任意である。)、その腕の1つに蓋32 の下端が一体に取付けてある。尚、腕の各1本宛の先端には下向きの突起34が 設けてある。
【0011】 図1の点火コイルを図2,3の説明図を参照して説明すると、鉄心−コイル組 立体を水平に収容し、且つ底に点火プラグに接続するための高圧端子22を保持 したメイン収容部21と、メイン収容部と高さの低い仕切壁24で隔てられ、内 部にパワースイッチ17を収容する補助収容部23を有する上面20′が開放し た有底の絶縁ケース20を合成樹脂で成形する際に、前記メイン収容部の内周の 中段に鉄心コイル組立体の外環鉄心が水平に沿うように絶縁ケースの射出成形型 の内部に外環鉄心を配置し、インサートモールドで絶縁ケース20を成形して外 環鉄心をメイン収容部の内部に一体に固定する。
【0012】 外環鉄心13はメイン収容部の内周の中段に固定してあるため、メイン収容部 は外環鉄心の下面に沿った平らな環状中底27と、環状中底の内周から下向きに 凹み、その内部にセンター鉄心に支持された1次、2次両コイルの下半部を収容 する窪み28を有し、窪み28の中心から下向きに突出した高圧筒部28′の中 に高圧端子22を保持する。又、補助収容部23の側壁には絶縁ケースを成形す る際に1次端子をインサートモールドで貫通状に取付けると共に、側壁の外には 上記1次端子を囲む1次端子ソケット26も同時に設ける。 尚、前記メイン収容部の環状中底27の内周からは、外環鉄心13の内周の、 センター鉄心14の両端部が接触する個所を避けて、外環鉄心の対向した内周部 に沿って対向して立つ弧状断面の起立壁29,29がケース20を成形する際に 、形成してあり、これによって外環鉄心はメイン収容部の環状中底の上に確実に 支持固定される。
【0013】 そして、絶縁ケースを成形する際に仕切壁24を含むメイン収容部21の内壁 の、インサートモールドで固定した外環鉄心よりも上に、前記絶縁カバー30の 複数本の腕33の配置に対応した腕の支持部25を内向きに突設し、各支持部2 5には腕の下向きの突起34の受入れ孔を設ける。
【0014】 上記したように絶縁カバーの腕を支持するため、メイン収容部の内壁の高さの 途中に複数の支持部25を内向きに突設する必要がある。従って、外環鉄心をイ ンサートモールドすることなく絶縁ケースのメイン収容部を形成する際は内向き に突出する支持部に邪魔されずに外環鉄心をメイン収容部の内部に収容できるよ うにメイン収容部の平面積ないし内形を外環鉄心の外形よりも大きくしなければ ならず、これによってその分、絶縁ケースは大形化し、後で充填する絶縁樹脂の 注型量も多く必要になり、これに伴って重量も増加する。これに対して前述した ようにメイン収容部の内部中段にインサートモールドで予め外環鉄心を固定して 絶縁ケースを成形すると、メイン収容部の平面積ないし内形は外環鉄心を囲むだ けの大きさで済み、その内壁には絶縁カバーの腕の支持部25を外環鉄心の上に 内向きに突出して設けることができるため、メイン収容部の平面積はその分、小 さくなり、従って絶縁ケースの小形化、絶縁樹脂の注型量の節減と軽量化が図れ る。
【0015】 このようにしてメイン収容部の中段内周沿いに外環鉄心13をインサートモー ルドして絶縁ケース20を成形したら、1次,2次両コイルを貫通して支持した センター鉄心14を、相対向した起立壁29,29の間から挿入し、外環鉄心1 3の内部を横切って水平に配置すると共に、補助収容部にパワースイッチを収容 し、1次コイルの巻初め側の端部や、その巻終わり側の端部及び2次コイルの巻 初め側の端部を配線、導電片18などで夫々パワースイッチや1次端子に接続し 、又、2次コイルの巻終わり側の端部は高圧端子に接続し、それからメイン収容 部の内壁から内向きに突出する支持部25の上に絶縁カバー30の各腕33を載 せ、その下向きの突起34を支持部25の孔に入れて絶縁カバー30を取付け、 該カバーの保護板31でメイン収容部内の1次、2次コイルの上を覆うと共に、 仕切壁24を跨いだ蓋32で補助収容部を上から塞ぐ。
【0016】 そして、絶縁樹脂の下向きの注型ノズル39を保護板31の上部中央に向け、 流動状態の熱硬化性絶縁樹脂を吐出する。樹脂は笠形の保護板の回りから腕33 の間隔を通ってメイン収容部中に流れ下り、外環鉄心の内周と、センター鉄心と の間を通ってメイン収容部の内部を下から満たし、流動状態の樹脂の液面が仕切 壁24よりも高くなると樹脂は高さの低い仕切壁24をオーバフローして補助収 容部に溢入する。
【0017】 こうして絶縁樹脂の液面が仕切壁24の上縁よりも高くなってメイン収容部中 の鉄心−コイル組立体10が絶縁樹脂で埋まり、補助収容部中のパワースイッチ 17が絶縁樹脂で埋まると、その後も継続して注入される絶縁樹脂によって絶縁 樹脂の液面は両収容部21,23を含む絶縁ケース20の内部で高まり、支持部 25に先端を取付けられた絶縁カバー30の腕33を下から次第に埋めながら保 護板31や、蓋32の下に入り、やがて保護板31や蓋32を浅く埋め、絶縁ケ ース10の開放した上面近くに到達する。この段階で絶縁樹脂の注型を停める。
【0018】 絶縁樹脂をどの程度の量、絶縁ケースの内部に注型すると、その液面が絶縁ケ ースの開放した上面近くに達するかは既知なので、絶縁樹脂の注型後、注型を自 動的に停止し、樹脂の注型量を自動的に制御して絶縁ケースの開放した上面から 溢れさせることを防止できる。注型した絶縁樹脂が固化すると点火コイルが完成 する。
【0019】 次に、図6の点火コイルを図4,5を参照して説明する。鉄心−コイル組立体 の外環鉄心と同形で、その上面に重なる環状部41と、該環状部の内周から垂下 し、センター鉄心14の各端部を跨いで外環鉄心の対向した内周面に接触する相 対向した弧状垂下壁42,42を一体に備えた鉄心カバー40を合成樹脂で成形 する。絶縁カバーの保護板の回りから斜下向きに突出する放射状の複数本の腕3 3の先端を支持して突起34を受入れる孔としての支持部43を前記環状部41 の上面に形成し、突起34を受入れるため、前記環状部41の厚さは腕34の下 向き長さよりも分厚い。
【0020】 こうして成形した鉄心カバー40は鉄心−コイル組立体の外環鉄心13の上に 被せる。その際、鉄心カバーの環状部の内周から対向して垂下する弧状垂下壁4 2,42は外環鉄心の内周に接触するため、鉄心カバーは外環鉄心によって位置 決めされ、且つ外環鉄心から脱げることがない。
【0021】 鉄心カバーが外環鉄心に被さった鉄心−コイル組立体を収容するメイン収容部 21と、高さの低い仕切壁24でメイン収容部と隔てられ、内部にパワースイッ チ17を収容する補助収容部23を備えた上面開放の絶縁ケース20を合成樹脂 で成形する。その際、メイン収容部には外環鉄心の下面を支持する平らな環状中 底27と、環状中底の内周から下向きに凹み、その内部にセンター鉄心に支持さ れた1次、2次両コイルの下半部を収容する窪み28と、窪み28の中心から下 向きに突出し、内部に高圧端子22を保持する高圧筒部28′を形成する。又、 補助収容部23の側壁には絶縁ケースを成形する際に1次端子をインサートモー ルドで貫通状に取付けると共に、側壁の外には上記1次端子を囲む1次端子ソケ ット26も同時に設ける。
【0022】 そして、補助収容部23にはパワースイッチ17を収容し、メイン収容部には 鉄心カバー40を外環鉄心に被せた鉄心−コイル組立体を収容して外環鉄心を環 状中底27の上に支持し、1次コイルの巻初め側の端部や、その巻終わり側の端 部及び2次コイルの巻初め側の端部を配線や導電片18などで夫々パワースイッ チや1次端子に接続し、又、2次コイルの巻終わり側の端部は高圧端子に接続し 、それから絶縁カバー30の保護板31の回りから斜下向きに突出する複数の腕 33の先端の下向きの突起を鉄心カバーの上面の支持部43に開口した孔に入れ て絶縁カバーを仕切壁24の上を跨いで水平に取付け、該カバーの保護板31で メイン収容部内の1次、2次コイルの上を覆うと共に、仕切板24を跨いだ蓋3 2で補助収容部を上から塞ぐ。
【0023】 この実施形態では絶縁カバー30の腕の支持部43を上面に有する環状部41 を備えた鉄心カバー40を外環鉄心に被せて取付けてあるため、絶縁カバーを鉄 心カバーの上面上に支持することができる。しかし、上記のような鉄心カバーを 外環鉄心に被せていない場合は、メイン収容部の内壁の高さの途中に絶縁カバー の腕を支持する複数の支持部を内向きに突設する必要がある。そうすると、内向 きに突出する支持部に邪魔されずに鉄心−コイル組立体の外環鉄心をメイン収容 部の内部に収容できるようにメイン収容部の平面積を外環鉄心の外形よりも大き くしなければならず、これによってその分、絶縁ケースは大形化し、後で充填す る絶縁樹脂の注型量も多く必要になり、これに伴って重量も増加する。これに対 し前述したように上面に絶縁カバーの腕の支持部を有する環状部を備えた鉄心カ バーを成形し、これを鉄心−コイル組立体の外環鉄心に被せてメイン収容部に収 容すると、メイン収容部の平面積ないし内形は外環鉄心、鉄心カバーの外形の大 きさで済むため、メイン収容部の平面積ないし内形はその分、小さくなり、従っ て絶縁ケースの小形化、絶縁樹脂の注型量の節減と軽量化が図れる。
【0024】 そして、絶縁樹脂の下向きの注型ノズル39を保護板31の上部中央に向け、 流動状態の熱硬化性絶縁樹脂を吐出する。樹脂は笠形の保護板の回りから腕33 の間隔を通ってメイン収容部中に流れ下り、外環鉄心の内周と、センター鉄心と の間を通ってメイン収容部の内部を下から満たし、流動状態の樹脂の液面が仕切 壁24よりも高くなると樹脂は高さの低い仕切壁24をオーバフローして補助収 容部に溢入する。
【0025】 こうして絶縁樹脂の液面が仕切壁24の上縁よりも高くなってメイン収容部中 の鉄心−コイル組立体10が絶縁樹脂で埋まり、補助収容部中のパワースイッチ 17が絶縁樹脂で埋まると、その後も継続して注入される絶縁樹脂によって絶縁 樹脂の液面は両収容部21,23を含む絶縁ケース20の内部で高まり、支持部 43に先端を取付けられた絶縁カバー30の腕33を下から次第に埋めながら保 護板31や、蓋32の下に入り、やがて保護板31や蓋32を浅く埋め、絶縁ケ ース10の開放した上面近くに到達する。この段階で絶縁樹脂の注型を停める。
【0026】 絶縁樹脂をどの程度の量、絶縁ケースの内部に注型すると、その液面が絶縁ケ ースの開放した上面近くに達するかは既知なので、絶縁樹脂の注型後、注型を自 動的に停止し、樹脂の注型量を自動的に制御して絶縁ケースの開放した上面から 溢れさせることを防止できる。注型した絶縁樹脂が固化すると点火コイルが完成 する。
【0027】 絶縁カバー30の、補助収容部23を上から塞ぐ蓋32は板状であってもよい が、図示のように下面が開放した浅い箱形にすると、その周囲壁も固化した絶縁 樹脂層に埋まり強固に固定できるので好ましい。
【0028】
【考案の効果】
請求項1の点火コイルは、絶縁ケース20のメイン収容部21に収容された鉄 心−コイル組立体10や、補助収容部23に収容されたパワースイッチ17を埋 め殺して固定する絶縁樹脂の固化層38によって、両収容部21,23を仕切る 仕切壁24を跨ぐ絶縁カバー30を水平に固定し、メイン収容部中の鉄心−コイ ル組立体の1次、2次両コイル11,12の上を絶縁カバーの保護板31が覆い 、パワースイッチを収容した補助収容部の上面を絶縁カバーの蓋32が塞ぐ。従 って、メイン収容部や補助収容部を深くし、鉄心−コイル組立体や、パワースイ ッチを埋め殺す絶縁樹脂の固化層の、1次、2次両コイルの上や、パワースイッ チの上の樹脂の固化層の厚さを増すことなく、絶縁樹脂の固化層中に浅く埋め殺 した絶縁カバーにより1次、2次コイルや、パワースイッチを確実に保護でき、 点火コイルの大型化、絶縁樹脂の使用量の増加、これに伴う重量増加を避けるこ とができる。請求項2の点火コイルは、絶縁ケース20を成形する際に、そのメ イン収容部の中段の内周に鉄心−コイル組立体の外環鉄心13をインサートモー ルドで固定するため、絶縁ケースの成形後にそのメイン収容部のなかに外環鉄心 を挿入する必要がない。従って、メイン収容部21中に収容された鉄心−コイル 組立体の1次、2次両コイルを覆って保護する保護板31と、パワースイッチ1 7を収容した補助収容部23の上面を塞いでパワースイッチを保護する蓋32と を備えた絶縁カバー30を水平に支持する内向きの支持部25を、後列、メイン 収容部中に外環鉄心を装入すれば邪魔になる、メイン収容部の内壁に突設するこ とができる。これによってメイン収容部の内壁から内向きに突出する支持部に邪 魔されずに外環鉄心をメイン収容部の内部に収容できるようにメイン収容部の平 面積ないし内形を外環鉄心の外形よりも大きくし、その分、絶縁ケースが大形化 し、後で充填する絶縁樹脂の注型量も多く必要になり、これに伴って重量も増加 することを防ぎ、絶縁ケースの小形化、絶縁樹脂の注型量の節減と軽量化が図れ る。又、請求項3の点火コイルでは、メイン収容部中の鉄心−コイル組立体の1 次、2次コイルと、補助収容部中のパワースイッチを保護するための絶縁カバー 30の腕の支持部43を上面に有する環状部41を備えた鉄心カバー40を鉄心 −コイル組立体の外環鉄心13に被せて取付けて絶縁ケースのメイン収容部の内 部に収容してあるため、絶縁カバーを鉄心カバーの上面上に支持することができ る。しかし、上記のような鉄心カバーを外環鉄心に被せていない場合は、メイン 収容部の内壁の高さの途中に絶縁カバーの腕を支持する複数の支持部を内向きに 突設する必要があり、そうすると、内向きに突出する支持部に邪魔されずに鉄心 −コイル組立体の外環鉄心をメイン収容部の内部に収容できるようにメイン収容 部の平面積ないし内形を外環鉄心の外形よりも大きくしなければならず、これに よってその分、絶縁ケースは大形化し、後で充填する絶縁樹脂の注型量も多く必 要になり、これに伴って重量も増加する。これに対し前述したように上面に絶縁 カバーの腕の支持部を有する環状部を備えた鉄心カバーを成形し、これを鉄心− コイル組立体の外環鉄心に被せてメイン収容部に収容すると、メイン収容部の平 面積ないし内形は外環鉄心、鉄心カバーの外形の大きさで済むため、メイン収容 部の平面積ないし内形はその分、小さくなり、従って絶縁ケースの小形化、絶縁 樹脂の注型量の節減と軽量化が図れる。更に、メイン収容部に収容されて絶縁樹 脂の固化層で埋め殺された鉄心−コイル組立体の1次、2次両コイルを、その上 を覆う絶縁カバーの保護板31で保護すると共に、絶縁樹脂の固化層で埋め殺さ れたパワースイッチを収容した補助収容部の上面を上記絶縁カバーの蓋で塞ぎ、 パワースイッチを保護することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】請求項1、請求項2の点火コイルを示し、
(a)は鉄心−コイル組立体、パワースイッチを収容し
た絶縁ケースに絶縁カバーを取付けた絶縁樹脂注型前の
平面図、(b)は絶縁樹脂注型後の上記(a)のb−b
線での断面図、(c)は同じくc−c線での断面図。
【図2】図1のセンター鉄心、外環鉄心、1次コイル、
2次コイルの分解状態の斜視図。
【図3】図1の外環鉄心をインサートモールドして成形
した絶縁ケースと、センター鉄心及び1次コイルの組立
体と、絶縁カバーの分解斜視図。
【図4】請求項1、請求項3の点火コイルの外環鉄心
と、鉄心カバーと、センター鉄心及び1次コイルの組立
体と、絶縁カバーの分解斜視図。
【図5】同上の外環鉄心に鉄心カバーを被せて絶縁ケー
スのメイン収容部に収容する状態と、その上に絶縁カバ
ーを取付ける状態を示す説明図。
【図6】(a)は図5の鉄心−コイル組立体、パワース
イッチを収容した絶縁ケースに絶縁カバーを取付けた絶
縁樹脂注型前の平面図、(b)は絶縁樹脂注型後の上記
(a)のb−b線での断面図である。
【符号の説明】
10 鉄心−コイル組立体 11 鉄心−コイル組立体の1次コイル 12 2次コイル 13 外環鉄心 14 センター鉄心 17 パワースイッチ 20 絶縁ケース 21 絶縁ケースのメイン収容部 22 高圧端子 23 補助収容部 24 仕切壁 25 絶縁カバーの腕の支持部 26 1次端子のソケット 28 絶縁樹脂の固化層 29 絶縁樹脂の注型ノズル 30 絶縁カバー 31 絶縁カバーの保護板 32 絶縁カバーの蓋 33 絶縁カバーの腕 40 鉄心カバー 41 鉄心カバーの環状部 42 鉄心カバーの弧状垂下壁 43 絶縁カバーの腕の支持部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 信時 明公 兵庫県神戸市灘区都通2丁目1番26号 阪 神エレクトリック株式会社内 (72)考案者 木村 宏 兵庫県神戸市灘区都通2丁目1番26号 阪 神エレクトリック株式会社内

Claims (3)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 無端の外環鉄心13、及び上記外環鉄心
    が囲む内部を横切って外環鉄心と閉磁路を形成すると共
    に、同心状に嵌合した1次、2次両コイル11,12を
    貫通して支持する直線状のセンター鉄心14からなる鉄
    心−コイル組立体10と、 点火プラグに接続する高圧端子22を底部に保持し、前
    記鉄心−コイル組立体10を内部に水平に収容したメイ
    ン収容部21、及び上記メイン収容部と仕切壁24で隔
    てられ、内部にパワースイッチ17を収容した補助収容
    部23を有する有底の絶縁ケース20と、 上記絶縁ケースのメイン収容部及び補助収容部の内部に
    注型され、前記鉄心−コイル組立体10をメイン収容部
    21の内部に、パワースイッチ17を補助収容部23の
    内部に夫々埋め殺して固定する絶縁樹脂の固化層38と
    を備えた内燃機関用モールド型点火コイルにおいて、 前記メイン収容部内のセンター鉄心が貫通して支持する
    1次、2次両コイル11,12の上を覆う保護板31
    と、前記仕切壁24を跨いで補助収容部の上面を塞ぐ蓋
    32とを一体に備えた絶縁カバー30の上記保護板31
    をメイン収容部21の内部に水平に支持し、前記保護板
    31をメイン収容部21中に注型した絶縁樹脂の固化層
    38により1次、2次両コイル11,12の上に固定す
    ると共に、補助収容部23中の絶縁樹脂の固化層38に
    より補助収容部の上に絶縁カバーの蓋32を固定したこ
    とを特徴とする内燃機関用モールド型点火コイル。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の内燃機関用モールド型
    点火コイルにおいて、鉄心−コイル組立体10のうち外
    環鉄心13は、絶縁ケース20を成形する際に該ケース
    のメイン収容部21の内周に沿って水平にインサートモ
    ールドで一体に固定され、絶縁カバー30は、絶縁ケー
    ス20の仕切壁24を含むメイン収容部21の内壁面に
    設けられた支持部25により支持されていることを特徴
    とする内燃機関用モールド型点火コイル。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載の内燃機関用モールド型
    点火コイルにおいて、絶縁ケース20のメイン収容部に
    収容される鉄心−コイル組立体10のうち外環鉄心13
    には、その上面に接触する環状部41と、該環状部の内
    周から垂下し、鉄心−コイル組立体のセンター鉄心14
    の各端部を跨いで外環鉄心の対向した内周面に接触する
    相対向した弧状垂下壁42,42を一体に備えた樹脂製
    の鉄心カバー40を被せて取付け、絶縁カバー30は上
    記鉄心カバーの環状部41に設けられた支持部43によ
    り支持されていることを特徴とする内燃機関用モールド
    型点火コイル。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005294362A (ja) * 2004-03-31 2005-10-20 Hanshin Electric Co Ltd 内燃機関用点火コイル
JP2014022602A (ja) * 2012-07-19 2014-02-03 Diamond Electric Mfg Co Ltd 内燃機関用の点火コイル
JP2014022604A (ja) * 2012-07-19 2014-02-03 Diamond Electric Mfg Co Ltd 内燃機関用の点火コイル

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