JP3065350B2 - 1―(2,3―ジデオキシ―β―D―グリセロ―ペント―2―エノフラノシル)チミンの製造法 - Google Patents

1―(2,3―ジデオキシ―β―D―グリセロ―ペント―2―エノフラノシル)チミンの製造法

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JP3065350B2 JP4500079A JP50007992A JP3065350B2 JP 3065350 B2 JP3065350 B2 JP 3065350B2 JP 4500079 A JP4500079 A JP 4500079A JP 50007992 A JP50007992 A JP 50007992A JP 3065350 B2 JP3065350 B2 JP 3065350B2
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    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07DHETEROCYCLIC COMPOUNDS
    • C07D405/00Heterocyclic compounds containing both one or more hetero rings having oxygen atoms as the only ring hetero atoms, and one or more rings having nitrogen as the only ring hetero atom
    • C07D405/02Heterocyclic compounds containing both one or more hetero rings having oxygen atoms as the only ring hetero atoms, and one or more rings having nitrogen as the only ring hetero atom containing two hetero rings
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Description

【発明の詳細な説明】 技術分野 本発明は、1−(2,3−ジデオキシ−β−D−グリセ
ロ−ペント−2−エノフラノシル)チミン(以下、d4T
と略称する)の新規な製造法に関するものである。
背景技術 公知化合物であるd4Tが抗レトロウイルス作用を有す
ることが発見されて以来、この化合物の大量合成に適し
た効率的な製造法が種々研究されている。
現在まで報告されているd4Tの製造法の中でも下記フ
ローチャートで示すMansuriらの方法が最も効率的にd4T
を製造できる方法であると考えられている(J.Org.Che
m.,54,4780〜4785(1989))。
Mansuriらの方法は式(A)化合物(5−メチルウリ
ジン)から目的とする式(D)化合物(d4T)を約44.7
%の収率で合成できる優れた方法であるが、以下の問題
点を有し、必要ずしも満足できる方法とはいえない。
(1) 式(B)化合物を調製するための原料化合物は
糖部分がリボフラノシル基である式(A)化合物に限定
される(Chem.Pharm.Bull.,22(1),128〜134(197
4))。式(A)化合物は高価で大量入手が困難なD−
リボースとチミンとの縮合により調製されており、従っ
てMansuriらの方法で原料化合物として使用している式
(A)化合物も高価であり、かつ大量入手が困難であ
る。
(2) 式(A)化合物から式(B)化合物を調製する
際、式(A)化合物1モルに対して5.8倍モルという過
剰量の臭化アセチルを使用している。このため反応系に
大量の臭化水素が生成する。しかし、式(B)化合物は
酸に対して不安定であり、反応後、臭化水素を取り除く
ために濃縮、抽出などの煩雑な操作を必要とする。
(3) (2)で説明したように、反応系に腐食性の強
い臭化水素が大量に生成するため、耐酸性の設備を必要
とし、使用できる合成設備が制限される。
(4) 合成したd4Tの精製法として非水溶性溶媒を用
いるシリカゲルカラムクロマトグラフィー法を採用して
いるが、この精製法は大量合成のための精製法としては
ふさわしくない。
したがって、本発明の目的は上記従来法の欠点を克服
し、かつより簡便で効率的なd4Tの製造法を提供すると
ころにある。
発明の開示 本発明者は、上記目的に即したd4Tの製造法を開発す
べく種々研究を重ねた結果、関便かつ効率的で、d4Tの
大量合成に適した方法、および合成したd4Tの効果的な
製造法を見い出し、本発明を完成させた。
すなわち、本発明は下記反応工程からなるd4Tの製造
法に関するものである。
式(1)化合物とアシル化剤とを反応させて式
(2)化合物を得る反応工程(保護反応工程); (式中、Rはアシル基を示す) 式(2)化合物とハロゲン化水素とを反応させて式
(3)化合物を得る反応工程(ハロゲン化反応工程); (式中、Xはハロゲン原子、Rは前記と同意義) 式(3)化合物と還元剤とを反応させて式(4)化
合物を得る反応工程(還元反応工程); (式中、XおよびRは前記と同意義) 及び 式(4)化合物のRで表わされるアシル基を除
去して式(5)化合物を得る反応工程(脱保護反応工
程)。
(式中、Rは前記と同意義) また、本発明は、上記の〜で示される各反応工程
からなるd4Tの製造法において、式(2)および式
(3)で表わされる中間体を単離することなく1つの反
応容器内で〜の各反応工程を連続的に行うことを特
徴とするワンポット反応によるd4Tの製造法に関するも
のである。
さらに、本発明は粗精製のd4Tを合成吸着剤(合成吸
着樹脂)に吸着させ、アルカリ水溶液を用いてd4Tを溶
出することからなるd4Tの精製法に関するものである。
発明を実施するための最良の形態 I.d4Tの製造法 本発明方法において、原料化合物として使用する式
(1)化合物は公知化合物であり、たとえば、J.Am.Che
m.Soc.,83,2208(1961)に記載の方法によりD−キシロ
ースを原料として、またはCollection Czechoslov,Che
m.Commun.,39,315(1974)に記載の方法によりD−リボ
ースを原料としてそれぞれ調製することができる。
保護反応工程 この反応工程は原料化合物である式(1)化合物とア
シル化剤とを反応させて式(1)化合物の糖部水酸基を
アシル基で保護して式(2)化合物を得る反応工程であ
る。
アシル化剤としては炭素数2〜5程度のカルボン酸の
酸無水物または酸塩化物を使用することができる。具体
的には無水酢酸、無水プロピオン酸、無水酪酸、塩化ア
セチル、塩化プロピオニル、塩化ブチリルなどを例示す
ることができ、特に無水酢酸または塩化アセチルが好ま
しい。
反応溶媒としては、ピリジン、ピコリン、ジエチルア
ニリン、トリブチルアミン、トリエチルアミンなどの塩
基性溶媒、ジメチルホルムアミド、ジエチルホルムアミ
ド、ホルムアミドなどのアミド類、ジクロロメタン、ク
ロロホルム、四塩化炭素などの炭化水素類、ジエチルエ
ーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサンなどのエーテ
ル系溶媒、メタノール、エタノールなどのアルコール
類、ジメチルスルホキシドなどの任意の溶媒を例示する
ことができ、これらの溶媒を単独でまたは二種以上を混
合して使用すればよい。
反応は、常法に従って行なえばよく、たとえば式
(1)化合物1モルに対してアシル化剤2〜3倍モル程
度使用し、反応溶媒中、0〜50℃で1〜10時間程度反応
させることにより実施することができる。また、反応液
中にジメチルアミノピリジンなどの触媒を添加してもよ
い。
このようにして得られた式(2)化合物は必要により
ヌクレオシド化合物の通常の単離精製手段(たとえば、
再結晶法、吸着クロマトグラフィー法など)によって単
離精製することができる。
ハロゲン化反応工程 この反応工程は式(2)化合物とハロゲン化水素とを
反応させて式(3)化合物を得る反応工程である。
ハロゲン化水素としては臭化水素、塩化水素、ヨウ化
水素などを使用することができ、特に臭化水素が好まし
い。
ハロゲン化水素はハロゲン化水素自体を反応液中に添
加してもよいが、腐食性の少ない無機酸(硫酸、リン酸
など)とハロゲン化アルカリ金属塩(臭化ナトリウム、
臭化カリウム、塩化カリウム、ヨウ化カリウムなど)を
それぞれ別々に反応液中に添加して反応液中に添加して
反応液中でハロゲン化水素を生成させ、この生成したハ
ロゲン化水素と式(2)化合物とを反応させるようにす
るのが好ましい。
反応は、式(2)化合物1モルに対してハロゲン化水
素として1〜1.5倍モル程度使用し、反応溶媒(前記と
同じもの)中、60〜100℃、好ましくは80℃前後(75〜8
5℃)で0.1〜3時間程度反応させることにより実施する
ことができる。
このようにして得た式(3)化合物は必要によりヌク
レオシド化合物の通常の単離精製手段(前記と同じ)に
より単離精製することができる。
還元反応工程 この反応工程は式(3)化合物と還元剤とを反応させ
て式(4)化合物を得る反応工程である。
還元剤としては式(3)化合物の2′位ハロゲン原子
を脱離させ、2′位および3′位の間に二重結合を形成
させることのできるものであれば特に制限されない。具
体的には亜鉛/銅合金などの亜鉛の合金、または亜鉛自
体を使用することができ、特に亜鉛が好ましい。使用す
る亜鉛は亜鉛末、華状亜鉛などいずれの形状のものも本
反応工程に使用できる。
使用する還元剤が事前の活性化が必要とされる場合に
は常法にしたがって活性化して、これを本反応工程に用
いる。たとえば、亜鉛/銅合金を使用する場合にはこの
合金を酢酸中で加熱して活性化したものを使用する。ま
た、亜鉛自体を使用する場合には、反応系に酸(塩酸、
酢酸など)、好ましくは酢酸を適量添加すればよい。
還元反応は、式(3)化合物1モルに対して還元剤1
〜1.5倍モル程度使用し、反応溶媒(前記と同じ)中、
0〜40℃、好ましくは3〜25℃で0.1〜10時間程度反応
させることにより実施することができる。
反応後、溶媒を留去して得られた残渣を次の反応工程
に供する。また、必要によってはヌクレオシド化合物の
通常の単離精製手段により式(4)化合物を単離精製す
ることもできる。
脱保護反応工程 この反応工程は式(4)化合物のRで表わされるアシ
ル保護基を除去してd4Tを得る反応工程である。
アシル基の除去は通常の方法を採用すればよく、特に
メタノール性アンモニア、水酸化ナトリウム、水酸化カ
リウムなどの塩基性触媒を用いるアルカリ性加水分解法
が好ましい。特に、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム
などの水酸化アルカリ金属を使用する方法によれば反応
液中の亜鉛が水酸化亜鉛となって沈殿してくるのでアシ
ル基の除去と亜鉛の除去を同時に行うことができる。
反応は常法に従って行なえばよく、たとえば10〜70℃
で1〜20時間程度反応させることにより実施することが
できる。
II.ワンポットの反応によるd4Tの製造法 上記製造法において、〜の各反応工程を1つの反
応容器内で中間体を単離することなく連続的に行なうた
めには、使用する溶媒、試薬、反応条件などの点におい
て更に工夫を要する。
保護反応工程 ワンポット反応において、式(1)化合物と反応させ
るアシル化剤としては酸無水物、特に無水酢酸が好まし
い。この無水酢酸を式(1)化合物1モルに対して2〜
3倍モル程度の多少多めに使用することにより、反応液
中に酢酸が残存することとなり、この酢酸がの還元反
応工程における亜鉛の活性化のために使用される。
次に、のハロゲン化反応において反応液中に酸(ハ
ロゲン化水素、硫酸、リン酸など)を添加するため、本
保護反応工程においては塩基性溶媒やジメチルアミノピ
リジンなどの塩基性触媒を使用するのは好ましくない。
したがって、ワンポット反応における保護反応工程
は、式(1)化合物1モルに対して酸無水物、好ましく
は無水酢酸を2〜3倍モル使用し、反応溶媒(ジメチル
ホルムアミド、ジエチルホルムアミド、ホルムアミドな
どのアミド類)中、100〜140℃、好ましくは110〜120℃
で2〜6時間程度反応させることにより実施することが
できる。
ハロゲン化反応工程 ワンポット反応におけるハロゲン化反応工程は前述の
方法・条件と同様にして実施することができる。
還元反応工程 ワンポット反応における還元剤としては亜鉛自体が好
ましい。
また、亜鉛を活性化するための酢酸等の酸は前述した
ように反応液中に既に存在しているため、新らたに反応
液中に酢酸等の酸を添加する必要がない。
ワンポット反応における還元反応は酸を添加すること
なく、前述した方法・条件により実施することができ
る。
このようにして得られた式(4)化合物を含有する反
応液は溶媒を留去し、前述のの脱保護反応工程に供す
る。
III.d4Tの精製法 大量のヌクレオシド誘導体を精製する方法としては水
溶性溶媒を用いる方法が有利であるが、d4Tは水溶液中
で不安定であり、たとえば1.25%(w/w)濃度のd4T水溶
液を50℃で1時間加熱しただけで約4%のd4Tが分解し
てしまう。
本発明者はd4Tの安定な精製法について検討した結
果、pH9以上、好ましくはpH10以上、さらに好ましくはp
H11以上のアルカリ水溶液中でd4Tは安定であり、このよ
うなpHを有するアルカリ水溶液と特定の合成吸着剤を組
み合せて使用することによりd4Tの分解を防ぎつつ、効
果的にd4Tを精製することができることを見い出し、本
発明の精製法を確立した。
本発明の精製に用いる合成吸着剤としてはスチレン
系、ピリジン系、アクリル系、またはフェノール系の合
成吸着剤を例示することができ、特にスチレン系の合成
吸着剤が好ましい。このようなスチレン系の合成吸着剤
としては、ダイヤイオンHP10、同HP20、同HP21、同HP3
0、同HP40、同HP50、同HP20SS、セパビーズSP206、同SP
207、同SP800、同SP900、(以上、三菱化成(株)
製)、アンバーライトXAD−2、同XAD−4、同XAD−200
0(ロームアンドハース社製)、デュオライトS−861、
同S−862、同S−863(住友化学工業(株)製)などを
例示することができる。
溶出に用いるアルカリ水溶液としては、pH9.0以上、
好ましくはpH10.0以上、更に好ましくはpH11.0以上の液
性を有するものであれば特に制限されない。具体的には
pH9〜13.5程度のpHを有する水酸化ナトリウム、水酸化
カリウムなどの水酸化アルカリ金属の水溶性などを使用
することができる。
このような合成吸着剤および溶出剤を用いるd4Tの精
製法は、通常の方法と同様にして行えばよく、バッチ
法、カラム法のいずれの方法も採用できる。
上記精製法後、常法によりd4Tを結晶化させることも
できる。
実施例1 ワンポット反応によるd4Tの製造 保護反応工程 公知の方法により調製した2,2′−アンヒドロ−1−
(β−D−アラビノフラノシル)チミン(式(1)化合
物)48g(200mmol)をジメチルホルムアミド200mlおよ
び無水酢酸50ml(530mmol)の混合液に溶解させ、110℃
で2時間反応させた。
ハロゲン化反応工程 で得た反応液を80℃に調整し、臭化ナトリウム35g
(340mmol)を加え攪拌しながらさらに濃硫酸8.5ml(16
0mmol)を加えて80℃で1時間反応させた。
還元反応工程 で得た反応液を氷冷し、攪拌しながら亜鉛19.6g(3
00mmol)を加え、氷冷下(約5℃)2時間反応させた。
脱保護反応工程 で得られた反応液を減圧濃縮して得られた残渣に30
%水酸化ナトリウム水溶液134mlを加え、60℃で30分間
反応させた後、6N塩酸42mlを加えて反応液を中和し、生
成した水酸化亜鉛を濾過して除いた。
d4Tの精製工程 で得られた濾液を合成吸着剤(ダイヤイオンHP20;
三菱化成(株)製)を充填したカラムに付加し、脱イオ
ン水で水洗後、0.1M水酸化ナトリウム水溶液でd4Tを溶
出させた。d4Tを含有する画分を分散し、濃縮後、酢酸
を加えて5℃で一夜放置してd4T結晶18g(80mmol、収率
40%)を得た。
得られたd4Tの物性は従来報告されているものと同じ
であった。
融点:164〜166℃ 実施例2 実施例1の〜の各反応終了後にシリカゲルまたは
合成吸着剤を用いたクロマトグラフィー法により各中間
体を単離してもd4Tを合成することができた。
実施例3 2,2′−アンヒドロ−1−(β−D−アラビノフラノ
シル)チミン1.92Kg(8mol)を使用して実施例1と同様
に反応させて718g(3.2mol)のd4Tを得た(収率40
%)。
産業上の利用可能性 本発明方法は、以下の利点を有し、d4Tの工業的な大
量合成に適した優れた方法である。
(A) 原料化合物として使用している式(1)化合物
は容易に入手が可能な種々の化合物から調製することが
でき、大量合成のための原料化合物として最適である。
(B) 式(1)化合物から式(3)化合物の合成を中
間体を単離することなく、ワンポット反応で行うことが
でき、反応操作が極めて簡便である。
(C) ハロゲン化反応工程で使用するハロゲン化水素
を硫酸などの酸と臭化ナトリウムなどのハロゲン化アル
カリ金属塩を使用して反応系で生成させるようにすれ
ば、過剰量のハロゲン化水素を使用することなく反応を
完結させることができ、かつ反応系の液性を極端な酸性
に傾くことも防止することができる。
したがって、反応系の未反応のハロゲン化水素を取り
除く必要がなく、かつ特別な反応容器を必要としない。
(D) 保護反応工程で塩基性溶媒や触媒を使用してな
い場合、ハロゲン化反応工程でたとえば硫酸などの酸を
添加しても添加した酸が中和されないので、酸の添加が
容易である。
(E) 保護反応工程でアシル化剤として無水酢酸を使
用すれば、還元反応工程で亜鉛を活性化するための酢酸
の添加を必要としない。
(F) 脱保護反応工程で式(3)化合物の5′位のア
シル保護基の除去に水酸化ナトリウムなどの水酸化アル
カリ金属を使用すれば、アシル保護基の除去と同時に亜
鉛の除去も行うことができる。
(G) 特定のpHを有するアルカリと特定の合成吸着剤
を組み合せて使用することにより、d4Tの分解を抑えな
がら効果的にd4Tを精製することができる。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平2−59598(JP,A) 特開 昭62−258369(JP,A) 米国特許3873516(US,A) 米国特許3817982(US,A) HREBABECKY,Huber t.,’SYNTHESIS OF 3 ’−AZIDO−2’,3’−DIDE OXY−6−METHYLURIDIN E,2’3’−DIDEOXY−6−M ETHYLURIDINE AND 2 ’,3’−DIDEOXY−2’,3’ −DIDEHYDRO−6−METHY LURIDINE,Collectio n of Czechoslovak chemical communica tion,1990年、第55巻、第7号、p p1801−1811 MANSURI,M.M.,’Pre paration of 1−(2,3 −dideoxy−B−D−glyce ro−pent−2−enofuran osy1)thymine(d4T)a nd 2’,3’−dideoxyad enosine(ddA):gener al methods for the synthesis of 2’,3 ’−olefinic and 2’, 3’−dideoxy nucleos ide analogues acti ve against HIV’,Jo urnal of Organic C hemistry,1989年、第54巻、p p4780−4785 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C07D 405/04 CA(STN) REGISTRY(STN)

Claims (13)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記反応工程からなる1−(2,3−ジデオ
    キシ−β−D−グリセロ−ペント−2−エノフラノシ
    ル)チミン(d4T)の製造法: 式(1)化合物とアシル化剤と反応させて式(2)
    化合物を得る反応工程; (式中、Rはアシル基を示す) 式(2)化合物とハロゲン化水素とを反応させて式
    (3)化合物を得る反応工程; (式中、Xはハロゲン原子、Rはアシル基を示す) 式(3)化合物と還元剤とを反応させて式(4)化
    合物を得る反応工程; (式中、Rはアシル基、Xはハロゲン原子を示す) 及び 式(4)化合物のRで表わされるアシル基を除
    去して式(5)化合物を得る反応工程。 (式中、Rはアシル基を示す)
  2. 【請求項2】アシル化剤が酸無水物である請求項1記載
    の方法。
  3. 【請求項3】酸無水物が無水酢酸である請求項2記載の
    方法。
  4. 【請求項4】ハロゲン化水素が臭化水素である請求項1
    記載の方法。
  5. 【請求項5】還元剤が亜鉛である請求項1記載の方法。
  6. 【請求項6】請求項1記載の方法において、式(1)化
    合物から式(4)化合物までの反応工程を式(2)およ
    び式(3)化合物を単離することなく連続的に行うd4T
    の製造法。
  7. 【請求項7】アシル化剤が無水酢酸で、ハロゲン化水素
    が臭化水素で、かつ還元剤が亜鉛である請求項6記載の
    方法。
  8. 【請求項8】式(4)化合物のアシル基を除去する方法
    が、水酸化アルカリ金属を用いるアルカリ加水分解法で
    ある請求項1または6記載の方法。
  9. 【請求項9】粗精製d4Tを合成吸着剤とアルカリ水溶液
    を用いて精製するd4Tの精製法。
  10. 【請求項10】合成吸着剤がスチレン系の合成吸着剤で
    ある請求項9記載の方法。
  11. 【請求項11】アルカリ水溶液が、pH9以上の液性を示
    すものである請求項9記載の方法。
  12. 【請求項12】アルカリ水溶液が、pH10以上の液性を示
    すものである請求項9記載の方法。
  13. 【請求項13】請求項1または6記載の方法で得た精製
    製のd4Tを請求項9記載の精製法で精製するd4Tの製造
    法。
JP4500079A 1990-11-30 1991-11-29 1―(2,3―ジデオキシ―β―D―グリセロ―ペント―2―エノフラノシル)チミンの製造法 Expired - Fee Related JP3065350B2 (ja)

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MANSURI,M.M.,’Preparation of 1−(2,3−dideoxy−B−D−glycero−pent−2−enofuranosy1)thymine(d4T)and 2’,3’−dideoxyadenosine(ddA):general methods for the synthesis of 2’,3’−olefinic and 2’,3’−dideoxy nucleoside analogues active against HIV’,Journal of Organic Chemistry,1989年、第54巻、pp4780−4785

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