JP3065128B2 - ブロー成形方法 - Google Patents

ブロー成形方法

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JP3065128B2
JP3065128B2 JP17826391A JP17826391A JP3065128B2 JP 3065128 B2 JP3065128 B2 JP 3065128B2 JP 17826391 A JP17826391 A JP 17826391A JP 17826391 A JP17826391 A JP 17826391A JP 3065128 B2 JP3065128 B2 JP 3065128B2
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mouth
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parison
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tapered
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昭二 榊山
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Sekisui Chemical Co Ltd
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Sekisui Chemical Co Ltd
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  • Blow-Moulding Or Thermoforming Of Plastics Or The Like (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、奥部が先細の口部を
有する容器をブロー成形方法により成形する方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】パリソンを加圧流体により膨らませてキ
ャビティ内面に沿わせることにより容器を成形するブロ
ー成形方法では、その口部の形状もキャビティの口部内
面形状によって規制されるため、口部の内径寸法を正確
に成形できなかった。また、容器の口部の成形型の合わ
せ目(パーティングライン)に対応する部分には、成形
型の合わせ目の跡が残り、その内面が凹んだ状態いわゆ
るヒケた状態となり易かった。
【0003】こうしてブロー成形された容器はその口部
に栓をしても完全な密閉ができないという問題があっ
た。そこで、吹込ノズルを成形型のキャビティ口部に挿
入して成形体の口部内径を規制する方法が提案されてい
る。この方法はアト打込方式といわれ、図3に示すとお
り、吹込ノズルNを成形しようとする容器の口部の内径
に合わせて作り、これを成形型の口部Dに挿入し、溶融
パリソンPをキャビティの口部Dに密着させ、その後吹
込ノズルNから加圧流体を吹き込んでパリソンPを膨ら
ませてキャビティ内壁に圧着して容器を成形している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記のような
アト打込方式においても次のような問題があった。すな
わち、吹込ノズルNが溶融パリソンPに密接着すること
になり、成形後、吹込ノズルNを成形型Dのキャビティ
口部から引き抜くのに大きな力を必要とした。そのため
吹込ノズルNを無理抜きすることになって吹込ノズルN
や成形体口部が損傷し易かった。
【0005】ところで、上記吹込ノズルNの引き抜き力
を低下するためには、吹込ノズルNに離型剤を塗布して
いるが、頻繁な塗布が必要であり煩瑣であった。また、
食品用容器や医療用容器のような容器の成形において
は、離型剤が容器に残るのて衛生上好ましくなく、離型
剤の塗布が実質上できないというのが現状であった。
【0006】また、口部奥部が先細になっているような
容器を成形する場合であっても、従来の吹込ノズルはキ
ャビティ口部の平行部だけを内径規制するだけのもので
あったため上記のような問題が残るとともに、こうして
成形された容器では、口部奥部の先細部の内径寸法が正
確でなく、栓をしたときの密封性が十分でなかった。
【0007】この発明は、衛生上離型剤の塗布ができな
い食品用容器や医療用容器のような容器であって、奥部
が先細の口部を有する容器をブロー成形する場合に、上
記のような問題点を解消することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】この発明のブロー成形方
法は、先端部が、成形しようとする容器の口部の奥部内
径に合わせて先細となされていると共に、この先細部外
面に周方向に沿って小突条が設けられている、吹込ノズ
ルの先端部を成形型のキャビティ口部に位置するパリソ
ンに挿入して、この吹込ノズルからパリソンに加圧流体
を吹き込むことにより、奥部が先細の口部を有する容器
を成形することを特徴とし、このことにより上記目的を
達成した。
【0009】
【作用】この発明のブロー成形方法では、先細部外面に
周方向に沿って小突条を設けた吹込ノズルをキャビティ
口部に位置するパリソンに挿入することによって、その
小突条がパリソンに食い込むことになり、その食い込み
分だけパリソンの溶融樹脂が特に吹込ノズルの先端方向
に押圧される。その結果、口部の先細部のパリソンはキ
ャビティ口部内面と吹込ノズルの先細部外面に確実に密
着され、その部分の内面の寸法精度が向上する。
【0010】また、吹込ノズルはその先細部が主として
パリソンに当接することになるので、その部分は先細で
あって小突条部の食い込み量は小さいから、吹込ノズル
の引き抜きに要する力は大きくなく、容易に抜くことが
できる。
【0011】
【実施例】以下、この発明のブロー成形方法を、浣腸容
器の成形を例とする図面を参照して更に説明する。
【0012】図1の(A)、(B)は、この発明のブロ
ー成形方法をその工程順に示す説明図である。図におい
て、1はパリソン、2は成形型、3は吹込ノズルであ
る。
【0013】成形型2は二分された開閉可能とされたブ
ロー成形型であって、閉合時、成形しようとする浣腸容
器の外形に合ったキャビティ21が形成されるようにな
っている。なお、22はキャビティ21の口部を示して
おり、ほぼ平行する平行部と、この平行部に続く先細の
奥部とからなっている。
【0014】図1(A)に示すとおり、開いている成形
型1の間に、図示していない押出機の金型から筒状に押
し出されたパリソン1を供給する。その後、成形型2を
閉じ、必要に応じてパリソン1の予備成形をし、吹込ノ
ズル3をキャビティ21の口部22に挿入する。
【0015】この吹込ノズル3は、図3に示すとおりで
あって、そのキャビティ21の口部22に位置するパリ
ソン1に挿入する部分31は、平行部311と、この平
行部311に続く先細部312及びこの先細部312の
外周面に周方向に沿って設けられた小突条313からな
っており、中央に吹込孔32が貫通されている。
【0016】上記平行部311の外径は成形しようとす
る浣腸容器口部の平行部内径より僅かに小さくされてい
る。また、先細部312の外形状は、浣腸容器口部の奥
部の内面形状に合わせられている。そして、この先細部
312の中央部よりやや平行部311寄りに小突条31
3が周設されている。この小突条313の高さは、容器
口部の肉厚より小さいことは勿論であり、肉厚が1mm
程度の場合、一般に0.2〜0.7mm程度とされる。
【0017】なお、口部挿入部分31には、図示してい
ないが、冷却用媒体通路が吹込孔32を邪魔しないよう
に設けられており、浣腸容器の口部41を冷却するよう
にされている。
【0018】吹込ノズル3の挿入後、吹込孔32から加
圧流体をパリソン1内に吹き込み、パリソン1を膨らま
せてキャビティ21に圧着して、浣腸容器4を成形する
(図1(B))。冷却後、吹込ノズル3を口部41から
抜去するとともに成形型2を開き、成形された浣腸容器
4を取り出す。
【0019】この工程を繰り返すことにより、浣腸容器
4が順次成形される。次に、上記方法及び装置による、
図1(B)に示された形状の浣腸容器4の成形実験の結
果を説明する。
【0020】パリソン1としては、無毒乃至低毒性の無
可塑軟質塩化ビニル樹脂を原料として、押出機に付設し
た金型から押し出した内径約12mm、外径約15のチ
ューブを用いた。このパリソン1(肉厚約1.5mm)
と、前記成形型2及び吹込ノズル3(挿入部全長約36
mm、平行部外径約9.5mm、先細部長さ約10m
m、先細部の端部径約4.8mm、突条部は先細部の端
部より約5.5mmの位置に約0.3mm高さで設け
た)を用い、前記のとおりにして浣腸容器〔全長約17
0mm、口部約38mm(平行部約25mm、先細部約
9mm、肉厚約1mm)〕を成形した。この場合、吹込
ノズルに離型剤を塗布することなく連続して浣腸容器を
成形することができた。
【0021】なお、このときの成形条件は、圧力5kg
/cm2 のエアーを9秒間吹き込んでパリソン1を膨ら
ませて成形型2のキャビティ21に圧着し、その後、4
秒間エアーを抜いた。なお、冷却水を吹込ノズル3の図
示していない冷却用媒体通路に5l/分の割合で流して
その表面温度を25℃とした。
【0022】また、比較のため、長さが約39mm、そ
の根元部外径約9.5mm、先端部外径約約4.4mm
の円錐台状の挿入部を有する吹込ノズル(上記発明例の
ような突状部と冷却用媒体通路がない)を用いた他は、
上記と同条件で同様の浣腸容器4を成形した。
【0023】得られた浣腸容器4の口部41に、浣腸容
器用栓体の逆流防止部を挿入して封じ、その口部に長さ
約150cmのチューブを連結し、これを130cm高
さに置いた水槽に連結した。それぞれの浣腸容器につい
て、それぞれ、15秒間水槽の栓を開けて水圧(約10
0mmHg)をかけ、浣腸容器4内に漏れる水量(ml
/15秒)を測定した。
【0024】発明方法による浣腸容器3個についてそれ
ぞれ3回の水圧試験の結果、漏水量は平均0.96ml
/15秒(最大2.3ml/15秒、最小0.4ml/
15秒)であって、漏れは極めて少なく密封性に優れて
いた。このことは、この浣腸容器の口部特に奥部の先細
部の内径寸法精度がよいことを示すものである。
【0025】これに対し、比較実験のものは平均30.
6ml/15秒(最大41.0ml/15秒、最小2
4.0ml/15秒)と、極めて大量漏水し、密封性が
悪く、この浣腸容器の口部特に奥部の先細部の内径寸法
精度が不良であることを示している。
【0026】
【発明の効果】以上のとおり、この発明のブロー成形方
法は、吹込ノズルに離型剤を塗布することなく、内径寸
法精度に優れ、栓体による密封性のよい、奥部が先細の
口部を有する容器を連続的に成形できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A)、(B)は、この発明のブロー成形方法
を工程順に示す説明図である。
【図2】図1において用いられる吹込ノズルの正面図で
ある。
【図3】(A)、(B)は、 従来方法を工程順に示す
要部説明図である。
【符号の説明】
1 パリソン 2 成形型 21 キャビティ 22 キャビティ口部 3 吹込ノズル 31 パリソン挿入部分 311 平行部 312 先細部 313 小突条 4 浣腸容器

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 先端部が、成形しようとする容器の口部
    の奥部内径に合わせて先細となされていると共に、この
    先細部外面に周方向に沿って小突条が設けられている、
    吹込ノズルの先端部を成形型のキャビティ口部に位置す
    るパリソンに挿入して、この吹込ノズルからパリソンに
    加圧流体を吹き込むことにより、奥部が先細の口部を有
    する容器を成形するブロー成形方法。
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