JPH08300460A - 射出延伸吹込成形におけるプリフォーム成形方法 - Google Patents
射出延伸吹込成形におけるプリフォーム成形方法Info
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Abstract
出コアとを縁切りし、プリフォームの高温離型を可能と
する。 【構成】 樹脂の射出充填により形成された射出キャビ
ティ内のプリフォーム21と射出コア12との境に所要
圧力の空気を保圧開始直後に圧入する。その空気圧によ
りプリフォーム内表面とコア表面を縁切りして隔離し、
プリフォーム21をキャビティ表面に積極的に押圧して
冷却を行う。
Description
ォームを容器などの中空成形品に延伸吹込成形する場合
に採用し得るプリフォーム成形方法に関するものであ
る。
リフォームを射出金型と射出コアとから離型して吹込金
型に移送し、ネック型により挟持固定した首部(口部と
もいう)より下側を、吹込金型内にて軸方向に延伸する
とともに、吹込み空気圧により膨張して、胴部が薄肉の
びんなどの容器に成形する方法を云い、延伸吹込成形に
ついては、離型したプリフォームを温度調節してから行
う場合と、温度調節なしに直ちに行う場合とがある。
出成形時の溶融樹脂の熱エネルギーをプリフォームに温
存させた状態で行っていることから、プリフォームはで
きるだけ高温の状態にあるのが好ましいとされ、射出金
型からの離型も早期に行うようにしている。
部温度が高く未固化の状態にあり、かつ冷却により表面
に生じたスキン層によってプリフォームの形態が維持さ
れる状態で離型することを云い、離型後のプリフォーム
をそのまま放置しておくと、表面温度が内部熱により時
間の経過に伴い上昇してピーク温度に達し、ピーク後は
なだらかに降下してゆく。
材料の全てにおいて容易になし得ると云うものではな
く、成形材料によっては射出コアの抜き勾配を許容限度
に設定しても、これまでの手段では実施し難いものであ
る。薄肉包装容器の成形材料として広く用いられている
ポリエチレンテレフタレート(PET)は容易な方であ
るが、ポリプロピレン(PP)、ポリカーボネート(P
C)、ポリエチレンテレナフタレート(PEN)などは
難しさがあり、ポリエチレン(PE)は極めて困難であ
った。
成された射出キャビティに、溶融樹脂を射出充填する
と、溶融樹脂は既に冷却されているキャビティ表面や射
出コア表面と接した内外表面が急冷により固化してスキ
ン層を形成する。このスキン層は時間の経過とともに厚
さを増し、またそれに伴ってプリフォームが収縮を起こ
してゆく。この収縮によりプリフォームの内表面は射出
コア表面に密に接するようになり、反対に外表面はキャ
ビティ表面から離れるようになる。
表面側よりも進行し、プリフォームは射出コアに強く抱
きついた状態となる。ポリプロピレンやポリエチレンは
ポリエチレンテレフタレートに比べてその傾向が強く、
特にポリエチレンでは離型が困難ほど抱きついて、無理
に離型を行うとプリフォームが射出コアに引っ張られて
形態を失う。このためポリエチレンに関しては射出延伸
吹込成形は困難とされて、これまで細口びんなどの薄肉
容器の量産は行われていなかった。
きい広口びんのプリフォームのように、射出コアの抜き
勾配を大きく設定できる製品の場合には、比較的容易に
高温離型が行えるが、最も需要が多い通常の包装用びん
のプリフォームでは、口径が小さく抜き勾配に制限を受
けることから、離型に際して高度の熟練した技術を要
し、また歩留りにも問題があるので、その実施は限られ
ている。
場合でも、プリフォームの温度分布を肉厚の調整により
行う場合には、射出コアの表面を部分的に滑らかに削っ
てプリフォームの肉厚を増しているが、射出コア表面の
削り深さにも限界があって、抜き勾配1°前後では精々
0.2mm程度で、それ以上に深く削るとプリフォームの
離型に際する射出コアの抜取りが困難となり、プリフォ
ームの形態が損なわれる。このため肉厚の増加による温
度分布の調整に制限を受けている。
等は特願昭5−286193号に記載の発明をなした。
この発明は樹脂の射出充填により形成された射出キャビ
ティ内のプリフォームと射出コアとの境に所要圧力の空
気を圧入し、その空気圧によりプリフォーム内表面とコ
ア表面を縁切りし隔離するものであり、更に具体的には
空気の圧入を保圧完了後に開始するというものである。
来よりもプリフォームの冷却時間を短縮して離型を早め
る効果をもたらすが、厚肉のプリフォームの場合には、
縁切りが行われずに剥離する部分が生じ易い。これは保
圧のための二次圧によりプリフォーム内表面がコア表面
に強く抱きついて密着し、空気が入り込めない部分が生
ずることによる。
周側面と底面とを包む状態で密着するので側部よりも強
く抱きつき、また圧入空気の到達端となる他、底面はコ
ア軸線に対して直角に位置するなどのことから圧入空気
の入り込みがも悪く、縁切り不良が生じ易い。この結
果、プリフォームの底部では、内側はスキン層を形成し
て射出コアに抱きつき、内部は半溶融状態にあるので、
このまま射出コアを引き上げて離型を行うと、内底部の
スキン層の剥離現象が生ずる。
果、縁切り用の空気の圧入時期をもっと早めてもプリフ
ォームの成形に影響がなく、また上記離型不良の課題を
解決することができることを見い出したのである。した
がって、この発明の目的は、厚肉のプリフォームに気体
の圧入によるコア表面とプリフォーム内表面との縁切り
及び隔離を採用しても部分的剥離を来すことなく早期離
型を可能とし、また抜き勾配をこれまでよりも小さく設
定することができるプリフォームの新たな成形方法を提
供することにある。
の特徴は、溶融樹脂を射出キャビティに射出充填してプ
リフォームを形成し、その溶融または半溶融状態のプリ
フォームに二次圧を加えて保圧を行う際に、プリフォー
ムと射出コアとの境に所要圧力の気体を圧入し、その気
圧によりプリフォーム内表面とコア表面とを縁切りして
隔離するとともに、プリフォームをキャビティ表面に押
圧して保圧冷却を行うことにある。
いられ、また気体の圧入は首部の下側または射出コアの
先端部周囲から行うのが好ましく、空気圧は10kg/cm2
前後でよい。また射出金型の温度はプリフォームの首部
を離型前に完全に冷却固化するために、ネック型が収ま
る上部を最も低温に、また延伸時のロッド突き抜けを防
止するために底部も、側部を形成する中間部より低温に
設定するのがよい。
内のプリフォームは、溶融または半溶融状態にあり、首
部下側から底面との間の側部は、キャビティ表面及びコ
ア表面と接して冷却によるスキン層を内外表面に形成し
始めており、内部は未だ高温状態で全体的に柔軟状態に
ある。
替えて保圧に移行するのであるが、この際に、射出コア
とプリフォームとの間に射出コアを通して気体たとえば
空気を圧入すると、空気はその圧力で二次圧により加圧
されているプリフォームを押し広げるように、コア表面
とプリフォーム内表面との間に入り込んで縁切りを行う
とともにプリフォームをキャビティ表面に押圧する。
ームが柔軟で冷却による内側の収縮も僅かであるため、
内側の冷却が進行した保圧完了後の圧入よりも空気が全
体に及ぶようになり、また圧入空気はそのまま隔離層を
形成して収縮による内表面の密着を阻止するようにな
る。このためプリフォームは外方へ押圧されてャビティ
表面に外表面を密着し、コア表面と内表面との間に空気
の隔離層が介在する内側は外側に比べて冷却が遅くな
る。この結果、冷却時間はプリフォーム外側のスキン層
の成形状態をもって設定することができる。
用の射出金型で、上部にキャビティの開口部2を有し、
底部に射出ノズル3がノズルタッチしている。4は左右
一対の分割金型からなる円錐台形のネック型でプリフォ
ームのホルダーを兼ねている。このネック型4の断面形
状は凹状形で下部内は大径の穴部となっており、その穴
壁面5に成形品のねじやサポートリングなどの成形面が
刻設してある。
穴7の下側に設けられている。移送盤6は射出金型1に
対し上下かつ水平方向に移動自在に配設されている。上
記挿通穴7の両側の移送盤下側面には一対のガイド部材
8(図では片側のみ示す)が設けてあり、このガイド部
材8には上記ネック型4の分割金型を取付けた台板9,
9が両端部を摺動自在に嵌挿して開閉自在に装着してあ
る。
貫設してあり、その連結軸10の端部と台板9,9との
間に常時内方へ弾圧してネック型4を閉鎖維持するばね
部材11,11が配設してある。このばね部材11,1
1は、図は省略したが、台板9,9の当接部両側に形成
した長孔にくざび状の開放部材を上方から押込むことに
より台板9,9を介して圧縮することができ、これによ
り台板9,9が外方へ移動してネック型4の開放が行わ
れる。
する。この射出コア12は上記ネック型9の上部に相対
的に上下動自在に配設したコア保持部材13の中央部に
嵌挿して下向きに固着してある。またコア保持部材13
からの突出長さは、上記ネック型9を貫通して射出金型
1のキャビティ底部に近く先端が収り、それによりプリ
フォーム成形用の射出キャビティ14をネック型9から
射出金型1にわたり形成する長さからなる。
上下動自在に設けた型締盤15の下側面に固定してあ
り、また射出コア12が突出した先端部は上記ネック型
9の凹所と嵌合するように凸に形成してある。このコア
保持部材13の中央部に嵌挿された射出コア12の保持
部周囲には、コア保持部材13の先端で開口して上記射
出キャビティ14と連通する空気流通路16が設けてあ
る。この空気流通路16はコア保持部材側に穿設した空
気供給路17と接続し、下端はネック型2の先端より下
側の射出キャビティ上部に圧入間隙18として開口して
いる。
ャビティ14に射出充填した溶融樹脂が流入して後にバ
リとして残ることを防止する目的から、その間隙寸法は
3/100mm以下に制限することが好ましい。
aは上部の冷却路、19bは下部の冷却路で、上記射出
コア12の冷却路12aと共に水、湯水,油等の冷却媒
体が常時通してある。なお20はコア保持部材13の上
部内に設けたコア固定部材である。
部に設けた場合を示すものである。中空の射出コア12
の内部に、上記冷却路12aを形成するチューブと、上
記空気流通路16となるチューブとを、空気流通路側を
中央にして二重に配設し、その空気流通路16の先端を
射出コア先端の閉塞子12bに接続して、射出コア12
の先端部周囲に嵌合間隙による空気の圧入間隙18を形
成している。
射出成形について説明する。射出金型1の温度を上部が
最も低く,下部が中間部より低くなるように設定する。
この固定状態の射出金型1に対して、上記移送盤6と型
締盤15を降下し、図1のように射出金型1とネック型
4とを型閉じし、さらに射出コア12をネック型上方か
らキャビティ内に挿入して射出キャビティ14を形成す
る。
ク型4に圧接して型締を行い、ノズル3から射出キャビ
ティ14に溶融状態の熱可塑性樹脂の成形材料を射出充
填する。射出充填が完了して保圧を開始した直後または
保圧中に、コンプレッサーの供給回路のバルブ(図示せ
ず)を開放し、コア保持部材側の空気路17を経て上記
空気流通間隙16に所要圧力の圧縮空気を供給する。
ム21は、薄肉の首部と底部とを除いて、キャビティ表
面やコア表面と接した内外表面のみが冷却されてスキン
層を形成し始めており、内部は未だ高温状態で溶融また
は半溶融の状態にある。このためプリフォームは全体的
に柔軟状態にあって、外圧に抗するまで完成されておら
ず、したがって空気流通間隙16の空気は、間隙18か
ら射出コア12に沿って、プリフォーム21との境に該
プリフォーム21を押し広げるようにして、首部下側か
ら底部面まで入り込む。
た首部から底部面までの内表面がコア表面から離れてそ
こに縁切りが生ずる。また射出コア12とプリフォーム
21との境に圧入された空気圧によりプリフォーム21
はキャビティ表面に押圧される。そして境界の空気は供
給停止まで隔離層として介在する。これにより通常の射
出成形とは反対に、内表面側はコア表面から離れ、外表
面側はキャビティ表面に密着するようになって、プリフ
ォーム21は内側よりも外側の方が冷却を受け易くな
る。
に生じたスキン層によりプリフォーム21の形態が保た
れ、ネック型4により固化した首部を挟持して、吹込金
型への移送が可能となった時点で完了する。このタイム
アップと同時に圧縮空気の供給もバルブの閉鎖により停
止される。
型が行われる。離型は型締盤15を上昇して射出コア1
2を上方へ抜き出して行う。この離型は首部を挟持した
状態にあるネック型4を反力として行われるので、射出
コア12にプリフォーム21が強く抱きついた状態で
は、ネック型21によりプリフォーム21がしごかれて
短く変形し、正常な形態が損なわれてしまうが、射出金
型内にて既にプリフォーム21が射出コア12から絶縁
された状態では、プリフォーム21が柔軟状態にあって
も離型がスムーズに生ずる。
るので僅かな上方移動により外気と連通する。このため
そこに残存した空気圧は大気圧となるので、柔軟なプリ
フォーム21は外方へ押圧されていた分だけ復元するよ
うになる。しかしその復元力は射出コア12を強く抱き
ほどのものではなく、またキャビティ表面への押圧力も
除かれるので、射出金型1からの離型も、移送盤6の上
昇により首部5を挟持した状態で、図2に示すように、
スムーズに行われるようになる。このようなことから、
ネック型4により首部を挟持したプリフォーム21の形
態及び肉厚分布は設計通りのものとなり、そのまま次の
温調位置または吹込金型の位置まで移送盤6を水平移動
して移すことができる。
調を要する成形法にあっては、温調ポットにプリフォー
ムを収容し、プリフォーム各部の温度を延伸吹込成形に
よる膨張率の大小に応じて調整した後、吹込金型に移送
して延伸吹込成形を行う。また直ちに延伸吹込成形を行
う成形法では、プリフォーム成形時に肉厚分布の調整に
よりプリフォーム各部の内部熱量を調整しているので、
時間の経過によりその内部熱量の差が失われて、プリフ
ォームの温度が全体的に均一化される前(表面温度がピ
ークに達する前)の時間内に延伸吹込成形を行う。上記
いずれの成形法においても、高温離型によって高品質の
薄肉びんが成形でき、これまで困難であった成形材料に
よる射出延伸吹込成形も可能となる。
に対して移送盤6を上下動する構成よりなるが、反対に
移送盤に対し射出金型側を上下動する構成であってもよ
い。
体の圧入によりコア表面とプリフォーム内表面とを縁切
りして隔離したので、冷却の際に気圧により縁切りを行
う場合よりも縁切りが確実に行えるようになり、未縁切
り部分は生じ難くなるので離型時の内表面の部分的な剥
離が防止され、冷却開始時に気体の圧入を行う場合より
も離型時のロスが減少する。
ォーム外表面の冷却が保圧時から積極的に行われるので
冷却時間が短縮でき、プリフォーム内表面の冷却が外表
面より遅くなるので、冷却時間を外側のスキン層の成形
状態から判断して設定できるようになり、これによりプ
リフォームの肉厚の増減による内部熱量の調整と併せ
て、延伸吹込成形に適した厚さのスキン層の形成と温度
分布とを備えたプリフォームを得ることができる。
ら、射出コアの抜き勾配を長さに制限されず1°以下に
設定することができ、これまで抜き勾配の関係から広口
びんや短いプリフォームによる成形品に限定されがちで
あった成形材料でも細口びんや縦長の成形品の成形が可
能となり、450mm前後の長さのプリフォームが要求さ
れる口径45mm前後の大型びんでも射出延伸吹込成形が
容易に可能となる。
る射出金型装置の型閉時における縦断面図。
の部分縦断面図。
射出金型の部分断面図。
Claims (1)
- 【請求項1】 射出成形したプリフォームを射出金型と
射出コアから高温離型して直ちにまたは温調後に容器な
どの中空成形品に延伸吹込成形するにあたり、溶融樹脂
を射出キャビティに射出充填してプリフォームを形成
し、その溶融状態のプリフォームに二次圧を加えて保圧
を行う際に、プリフォームと射出コアとの境に所要圧力
の気体を圧入し、その気圧によりプリフォーム内表面と
コア表面とを縁切りして隔離するとともに、プリフォー
ムをキャビティ表面に押圧して保圧冷却を行うことを特
徴とする射出延伸吹込成形におけるプリフォーム成形方
法。
Priority Applications (1)
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JP13262495A JP3573374B2 (ja) | 1995-05-08 | 1995-05-08 | 射出延伸吹込成形におけるプリフォーム成形方法 |
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Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JPH08300460A true JPH08300460A (ja) | 1996-11-19 |
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ID=15085681
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Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP13262495A Expired - Fee Related JP3573374B2 (ja) | 1995-05-08 | 1995-05-08 | 射出延伸吹込成形におけるプリフォーム成形方法 |
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