JP3064300U - スピ―カ - Google Patents
スピ―カInfo
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 製造価格を抑えて高音域の充分な再生を図る
【解決手段】 キャップ4に凹部41または凸部の少な
くとも一方を形成した。
くとも一方を形成した。
Description
【0001】
本考案はスピーカに関するものである。
【0002】
従来、フレームの前面開口部にエッジを介して張設したコーンを振動させて発 音させるスピーカが知られており、古くから用いる。
【0003】 そして、例えば一つのスピーカを用いて低音から高音までの可聴周波数帯域の 全域を再生するフル・レンジスピーカについては、中音域における「中音の谷」 が生じることを防ぐために、高音域でドーム状振動板として作用するように硬質 材により形成したキャップをコーンの中央に付設することが行われている。
【0004】 しかしながら、従来のキャップは、単にボイスコイルに沿ってドーム型に成形 されているだけであり、振動半径によって高音域が再生されることになり、高音 域の再生が充分でない場合がある。
【0005】 また、高音域の充分な再生を図る目的で、キャッブの材料としてアルミニウム 等の金属材や合成樹脂材を使用するものもあるが、製造工程が複雑になるととも に材料費も高くなり経済的な面で不利である。
【0006】 殊に、例えば図4に示すようにフレーム1の前面開口部にエッジ2、コーン3 ならびにキャップ4を一体的に形成した振動体5を張設した小型の薄型スピーカ のように簡単な構成で製造価格の低いものを提供する場合には不向きである。
【0007】 ところが、前記エッジ2、コーン3ならびにキャップ4が一体的に製造された スピーカにおいて、エッジ2、コーン3を充分に振動させて中低音域を充分に再 生させるには、例えばパルプ等を基材とするような軟質のコーン材を用いて形成 しなければならない。
【0008】 従って、高音域の充分な再生を図るためのキャッブ4も軟質材により形成され ることになるが、この場合には、図3(b)に示した音圧周波数特性のように可 聴帯域の高音域である20,000Hz付近における音圧が不足することから高 音域を充分に再生することができない。
【0009】
本考案は前記実情に鑑みてなされたものであり、従来一般に用いられているス ピーカであっても高音域の再生が良好になり、殊に、エッジ、コーンならびにキ ャップが一体的に製造される簡単な構成で経済的に優れたスピーカにおいても低 音域から高音域までの再生に優れたスピーカーを提供するものである。
【0010】
前記課題を解決するため、本考案は、キャップに凹部または凸部の少なくとも 一方を形成した。
【0011】 キャップに凹部または凸部を形成することにより、キャップの口径に基づく振 動に加えて、凹部または凸部に依存する振動が加わるとともにキャップ自身の剛 性が増して高音域の再生をより良好にする。
【0012】 殊に、キャップがエッジおよびコーンを含めて一体的に形成されている場合に おいて、中、低音域を重視して比較的柔軟な基材を用いて製造したとしても、高 音域の再生の低下を防止することができる。
【0013】 また、凹部または凸部が複数である場合には、高音域の再生ならびに剛性が更 に増加する。
【0014】
【考案の実施の形態】 次に、本考案の実施の形態について図面を参照して説明する。尚、前記従来例 と同一構成部については同一符号を付した。
【0015】 図1および図2は本考案を前記図5および6に示した薄型スピーカと同型のス ピーカについて実施した場合の好ましい一例を示すものであり、フレーム1は例 えば硬質合成樹脂により形成され、中央に円型の開口部11を有する全体が薄型 直方体を呈し、前記開口部11から頂面12にかけて楕円型の開口部13を有し ている。
【0016】 そして、前記円型の開口部11には、浅い筒状のヨーク6が嵌装されていると ともにヨーク6の内部に永久磁石7とポールピース8とが上方に向けて順に積層 されているとともに、前記楕円型の開口部13に、前記ヨーク6の内径程度の径 を有するキャップ4とその周囲に楕円形のエッジ2とコーン3とが例えばパルプ 材などのような比較的軟質なコーン基材を用いて一体的に形成された振動体5が 張設されている。
【0017】 殊に、本実施の形態では、振動体5のキャップ4には二つの円形の凹部41, 41が長径方向に向けて形成されている。
【0018】 また、振動体5の裏面には、前記ヨーク6の内壁に沿うようにボイスコイル9 が付設されており、ボイスコイル9からの導線(図示せず)が端子10に接続さ れている。
【0019】 尚、図面中、符号11は、フレーム6の四隅に形成された取付用のねじ孔であ る。
【0020】 このように構成される本実施の形態は、振動体5を構成するエッジ2とコーン 3とキャップ4とが一体的に形成されている。従って、それぞれ別体に形成した エッジ2とコーン3とキャップ4とを接合する場合に比べて製造工程がきわめて 少なくて済むことから価格の低減を図ることができる。
【0021】 また、振動体5を比較的軟質な基材により形成していることから、薄型であっ てもエッジ2およびコーン3が容易に振動可能であり、中低音域を充分に再生す ることができるばかりか、キャップ4に凹部41,41を形成したことから、キ ャップ4自身の剛性が増すとともに凹部41に依存する振動が加わることから高 音域についても充分に再生することができる。
【0022】 図3(b)は本実施の形態についての音圧周波数特性を示すものであり、前記 図3(a)に示したキャップ5に凹部を形成していない同型の従来例と比較する と、可聴帯域の高音域である15,000〜20,000Hz付近における音圧 が改善されていることが認され、高音域においても充分な再生能力があることが 判る。
【0023】 また、実際に聴取した場合にも、高音がさわやかに延びており、音源に含まれ ている残響音の余韻も美しく表現されることが確認できた。高音域の再生が充分 になされた結果、低音域についてもその存在を充分に把握することができ、全音 域において、優れた再生が可能である。
【0024】 加えて、キャップ4に凹部41,41を形成したことにより、振動板5全体の 機械的強度が増すので耐久性の面でも有利である。
【0025】 図4は本考案の異なる実施の形態を示すものであり、図4(a)はキャップ4 の中央に円形の凹部41を形成したもの、図4(b)はキャップ4の中央に楕円 形の凹部41を形成したもの、図4(c)はキャップ4に4つの円形の凹部41 ,41,41,41を設けたものであり、いずれも前記図1およぴ2に示した実 施派の形態と同様の作用・効果を得ることができ、凹部41の形状、大きさ、数 などによって基本となるスピーカの特質に応じた音圧周波数特性を考慮して選択 すればよい。
【0026】 尚、本考案においてはキャップ4に凹部41が形成されていればよく、凹部4 1は、円形に限らず、各種の角形、星型など他の形状であってもよい。また、基 礎となるスピーカーについても前記実施の形態に掲げたものに限らず、例えば通 常使用されているコーン型スピーカ、ドーム型スピーカなどキャップを有するも のであれば、容易に実施することができることは云うまでもない。
【0027】 また、本実施の形態では、キャップ4に凹部41を形成した場合を示したが、 凹部41の代わりに凸部を形成してもよく、また、複数設ける場合には凹部と凸 部とを混在させてもよい(図示せず)。
【0028】
以上のように、本考案は、キャップに凹部または凸部の少なくとも一方を形成 することにより、キャップの口径に基づく振動に凹部または凸部に依存する振動 が加わるとともにキャップ自身の剛性が増して高音域の再生をより良好にするこ とができる。
【0029】 殊に、キャップがエッジおよびコーンを含めて一体的に形成されている場合に おいて、中、低音域を重視して比較的柔軟な基材を用いて製造したとしても、高 音域の再生の低下を防止することができ、高性能のスピーカを安価に提供するこ とができる。
【0030】 また、凹部または凸部が複数である場合には、高音再生域の再生ならびに剛性 が増加する。
【図1】本考案の好ましい実施の形態を示す斜視図。
【図2】図1のA−A線に沿う拡大断面図。
【図3】音圧周波数特性例を示す図であり、図3(a)
は比較例、図3(b)は図1に示した実施例における測
定結果を示す。
は比較例、図3(b)は図1に示した実施例における測
定結果を示す。
【図4】本考案の異なる実施の形態を示す平面図。
【図5】従来例を示す斜視図。
【図6】図5のB−B線に沿う拡大断面図。
2 エッジ 3 コーン 4 キャップ 41 凹部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 伊勢 尚武 東京都練馬区土支田1丁目26番12号 株式 会社マイクロトラック内 (72)考案者 柴田 剛直 東京都練馬区土支田1丁目26番12号 株式 会社マイクロトラック内
Claims (4)
- 【請求項1】 キャップに凹部または凸部の少なくとも
一方が形成されていることを特徴とするスピーカ。 - 【請求項2】 前記キャップがエッジおよびコーンを含
めて一体的に形成されている請求項1記載のスピーカ。 - 【請求項3】 前記キャップ、エッジおよびコーンが軟
質のコーン基材により形成されている請求項2記載のス
ピーカ。 - 【請求項4】 前記凹部または凸部が複数である請求項
1,2または3記載のスピーカ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1999001066U JP3064300U (ja) | 1999-03-01 | 1999-03-01 | スピ―カ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1999001066U JP3064300U (ja) | 1999-03-01 | 1999-03-01 | スピ―カ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP3064300U true JP3064300U (ja) | 2000-01-07 |
Family
ID=43197960
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1999001066U Expired - Lifetime JP3064300U (ja) | 1999-03-01 | 1999-03-01 | スピ―カ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3064300U (ja) |
-
1999
- 1999-03-01 JP JP1999001066U patent/JP3064300U/ja not_active Expired - Lifetime
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