JP2913723B2 - スピーカ - Google Patents

スピーカ

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JP2913723B2
JP2913723B2 JP860990A JP860990A JP2913723B2 JP 2913723 B2 JP2913723 B2 JP 2913723B2 JP 860990 A JP860990 A JP 860990A JP 860990 A JP860990 A JP 860990A JP 2913723 B2 JP2913723 B2 JP 2913723B2
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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  • Diaphragms For Electromechanical Transducers (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、車載オーディオ,Hi−Fiオーディオ等の音
響機器の分野で用いられるスピーカに関するものであ
る。
従来の技術 音響機器に使用されるスピーカの中で、指向性が広
く、ツィータ,スコーカ等に多用されるスピーカにドー
ムスピーカがある。このドームスピーカを構成するドー
ム振動板は、半球状の振動部と、エッジからなり、代表
的なエッジとしてロールエッジがあげられる。
第5図a,bはこのような従来のスピーカの構成を示し
ており、図において、1は底部プレートであり、マグネ
ット2と上部プレート3とから磁気回路を構成してお
り、その磁気回路の上面中央部の磁気ギャップには、ド
ーム振動板5の外周部とロールエッジ6eの内周部とを結
合したボイスコイル4が挿入され、またロールエッジ6e
の外周部はエッジ固定リング7eで磁気回路に固定されて
いる。
一般的に、ロールエッジ6eは他のエッジに比べ、振幅
が取れ、最低共振周波数f0を下げやすい、成形性,安定
性が良い等の利点がある。
発明が解決しようとする課題 しかしながら、ロールエッジを備えたドームスピーカ
では、エッジが動きやすいため共振も乗りやすく、エッ
ジ共振が出やすいという課題があった。
本発明は、上記のような従来の課題を解決するもので
あり、ドームスピーカにおいて、充分な振幅が取れ、ま
た最低共振周波数f0を下げやすい、というようなロール
エッジの利点を生かしながらエッジ共振を改善し、広帯
域で平坦な周波数特性を実現できる高音質なスピーカを
提供することを目的とするものである。
課題を解決するための手段 本発明は上記課題を解決するために、磁気回路の磁気
ギャップに挿入されたボイスコイルの上端に半球状のド
ーム振動板を結合し、内周が円、外周が楕円またはコー
ナーR付き多角形のロールエッジを、上記ドーム振動板
の外周に設けてスピーカを構成したものである。
なお、コーナーR付き多角形とは、多角形の角が丸み
を帯びたものを本発明においてはいう。
作 用 したがって本発明によれば、ドーム振動板のエッジは
ロール形状であり、かつ、そのロールエッジの断面の幅
を連続的に変化させて設けてあるため、エッジ共振が分
散されて周波数特性の平坦性を改善できるものである。
実施例 第1図a,bは本発明の第1の実施例におけるスピーカ
の構成を示すものであり、第5図のものと同一部分につ
いて同一番号を付して詳しい説明を省略し、相違する点
についてのみ説明すると、図において、6aはロールエッ
ジ、7aはエッジ固定リングである。すなわち、この実施
例において、ドーム振動板5とロールエッジ6aは、一体
成形または接着固定で結合されており、ロールエッジ6a
の内周は円形状でドーム振動板5に接合しており、ロー
ルエッジ6aの外周は楕円形状でエッジ固定リング7aに固
定されている。
次に上記実施例の動作について説明する。従来のロー
ルエッジ6eであれば、ロールエッジ6eの断面の幅が一定
であるため、エッジの質量とコンプライアンスで決まる
周波数で共振が起こり、エッジ共振が起きやすかった
が、上記実施例では、ロールエッジ6aの断面の幅が連続
的に変化するため、エッジ質量、コンプライアンスも常
に変化し、共振周波数が分散されてエッジ共振は起こり
にくい。したがって、従来よりコンプライアンスを上げ
て最低共振周波数を下げることも可能で、平坦で、かつ
広帯域な周波数特性を有するスピーカを得ることができ
る。
第2図a,bは、本発明の第2の実施例におけるスピー
カの構成を示すものであり、図において、第1図に示す
部分と同一部分については、同一番号を付して説明を省
略する。
この実施例では、ロールエッジ6bの外周が楕円形の代
わりにコーナーR付き多角形であり、第2図に示すスピ
ーカは三角形状のロールエッジ6bにより構成されている
ものである。したがって、エッジ固定リング7bの内周も
同様コーナーR付き三角形の形状となる。
この図に示すように、ロールエッジ6bの内周を円,外
周をコーナーR付き多角形状とすることで、第1の実施
例の効果に追加して、振幅時の安定性が良く、ローリン
グに強いという特徴を有する。
なお、第2の実施例の場合、エッジ共振分散のために
は、奇数角の多角形によって構成することが好ましい。
さらに第3図a,bは、本発明の第3の実施例における
スピーカの構成を、また第4図a,bは本発明の第4の実
施例におけるスピーカの構成をそれぞれ示す。両図にお
いて、第1図,第2図に示す部分と同一部分について
は、同一番号を付して説明を省略する。
これらの実施例では、第1の実施例および第2の実施
例に対し、ロールエッジ6c,6dのそれぞれ断面の円弧長
がエッジ全周において常に一定長に近づくようにロール
高さを変化させて設けたものである。この構成により、
上記第1の実施例および第2の実施例の効果に追加し
て、ロールエッジの最大振幅量がエッジ全周において等
しくなるという効果がある。
なお、図において、7c,7dはエッジ固定リングであ
る。したがって、より大きな振幅と低い最低共振周波数
に対応できるものである。
発明の効果 上記実施例より明らかなように本発明は、磁気回路の
磁気ギャップに挿入されたボイスコイルの上端にドーム
振動板を結合し、内周が円、外周が楕円またはコーナー
R付き多角形のロールエッジを、上記ドーム振動板の外
周に設けてスピーカを構成することで以下の効果が得ら
れる。
(1) 従来のロールエッジに比べエッジ共振が少な
い。
(2) 周波数特性を劣化させずに最低共振周波数を低
下できる。
(3) さらに、ロールエッジ断面の円弧長が、エッジ
全周で常に一定長に近づくようにロール高さを変化させ
ることで、振幅自由度をより改善できる。
(4) 上記の結果、広帯域で平坦な周波数特性が得ら
れ、非常に高品質なスピーカを実現できる。
(5) さらに本発明はエッジ成形型の設計を変更する
だけで実施できるため、安価でかつ量産性に優れたスピ
ーカが得られるものである。
【図面の簡単な説明】
第1図(a),(b)は本発明の第1の実施例における
スピーカの平面図およびそのX−0−Y線断面図、第2
図(a),(b)は同第2の実施例におけるスピーカで
の平面図およびそのX−0−Y線断面図、第3図
(a),(b)は本発明の第3の実施例におけるスピー
カの平面図およびそのX−0−Y線断面図、第4図
(a),(b)は本発明の第4の実施例におけるスピー
カの平面図およびそのX−0−Y線断面図、第5図
(a),(b)は従来のスピーカの平面図およびそのX
−0−Y線断面図である。 1……底部プレート、2……マグネット、3……上部プ
レート、4……ボイスコイル、5……ドーム振動板、6
a,6b,6c,6d……ロールエッジ。

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】磁気回路の磁気ギャップに挿入されたボイ
    スコイルの上端にドーム振動板を結合し、内周が円、外
    周が楕円の形状をしたロールエッジを上記ドーム振動板
    の外周に結合したスピーカ。
  2. 【請求項2】内周が円、外周が楕円の形状をしたロール
    エッジに代えて、内周が円、外周がコーナーR付き多角
    形のロールエッジを用いた請求項1記載のスピーカ。
  3. 【請求項3】ロールエッジの断面の円弧長をエッジ全周
    において一定長もしくはほぼ一定長とした請求項1また
    は2記載のスピーカ。
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