JP3064261B2 - 管路形成用推進管および継手 - Google Patents

管路形成用推進管および継手

Info

Publication number
JP3064261B2
JP3064261B2 JP9361681A JP36168197A JP3064261B2 JP 3064261 B2 JP3064261 B2 JP 3064261B2 JP 9361681 A JP9361681 A JP 9361681A JP 36168197 A JP36168197 A JP 36168197A JP 3064261 B2 JP3064261 B2 JP 3064261B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
pipe
tubular body
concrete
cylindrical
joint
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP9361681A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH11173075A (ja
Inventor
勝久 渋谷
敬良 鈴木
Original Assignee
太陽鉄工株式会社
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 太陽鉄工株式会社 filed Critical 太陽鉄工株式会社
Priority to JP9361681A priority Critical patent/JP3064261B2/ja
Publication of JPH11173075A publication Critical patent/JPH11173075A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3064261B2 publication Critical patent/JP3064261B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Excavating Of Shafts Or Tunnels (AREA)
  • Flanged Joints, Insulating Joints, And Other Joints (AREA)
  • Rigid Pipes And Flexible Pipes (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、上下水道、ケーブ
ル等の設備を地下に設けるために設置される管路を形成
すべく推力を受けて地盤に圧入される推進管と、地盤に
圧入されるコンクリート製管またはコンクリート製筒状
体を相互に接続するための継手とに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、管路形成用推進管の一つとして、
鉄筋コンクリート製の管が用いられている。このコンク
リート管は、管路形成のために予め構築された立坑か
ら、液圧ジャッキのような推進装置の推力を受けて地盤
に圧入され、地中を推進される。地中において直列に連
なる複数のコンクリート管は、それぞれの端部に予め取
り付けられた筒状のカラーを介して互いに接続される。
【0003】ところで、前記管路は集排水升、マンホー
ル等の構築物に接続されるが、前記管路と前記構築物と
は構造および重量を異にすることから、地震の際、前記
管路と前記構築物とが地中において互いに異なる振幅ま
たは異なる周期の運動をする。このため、前記構築物に
接続されたコンクリート管と、他のコンクリート管との
間に大きい相対変位が生じ、これらのコンクリート管相
互の接続箇所が破損し、管路としての機能が損なわれる
ことがある。このような破損現象は、また、岩盤中を伸
びるコンクリート管と、これに接続され軟弱地盤中を伸
びるコンクリート管との間についても生じる。
【0004】このような問題を解決するため、地盤を開
削して地中に設置される管路において、一対のコンクリ
ート製の筒状体と、両筒状体間のゴム製筒状体とからな
る管を用いることが試みられている。この管によれば、
コンクリート製筒状体の相対移動を許す前記ゴム製筒状
体の弾性変形により、管路に作用する地震力の影響が緩
和され、管相互の損傷または破壊が回避される。
【0005】しかし、この管は、地中推進により敷設さ
れる管路の構成管としては適当でない。前記管の両コン
クリート製筒状体間の前記ゴム製筒状体は前記管に及ぼ
される推力を受けて押し潰され、推力が伝達されないか
らである。また、圧潰されたゴム製筒状体は脆く、この
ため管路に作用する地震力の影響緩和に役立たないから
である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、地震
による管路破壊の防止に適する推進管を提供することに
ある。また、本発明の他の目的は、地震による管路破壊
の防止に適する、推進管として用いられるコンクリート
管相互を接続するための継手を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明に係る推進管は、
剛性を有する一対の第1の筒状体と、第1の両筒状体間
にあってこれらの筒状体に水密に固定された可撓性を有
する第2の筒状体と、第1および第2の筒状体の内部に
配置されかつ前記第1の両筒状体に取り外し可能に固定
された、前記第1の筒状体の相互間隔を保持するための
複数の間隔保持部材とを備える。
【0008】前記第1の筒状体は例えばコンクリート製
の本体と、該本体に固定された金属製の環状部材とから
なるものとし、該環状部材を前記力伝達部材の取付対象
とすることができる。
【0009】前記環状部材は、好ましくは、前記コンク
リート製の本体の端面の全部に接しており、また、前記
第1の筒状体はこれに同軸にかつその軸線方向に間隔を
置いて埋め込まれた複数の鋼製リングを有する。
【0010】また、本発明に係る、推進管として用いら
れるコンクリート管のための継手は、可撓性を有する筒
状体と、該筒状体の両端部にそれぞれ水密に固定された
一対の金属製の環状部材と、前記筒状体の内部に配置さ
れかつ両環状部材に取り外し可能に固定された、前記両
環状部材の相互間隔を保持するための複数の間隔保持部
材とを備える。前記両環状部材は、その双方が前記コン
クリート管の端部を受け入れ可能であるか、あるいは、
その一方が前記コンクリート管に設けられたカラーに挿
入可能である。前記筒状体はこれに同軸にかつその軸線
方向に間隔をおいて埋め込まれた複数の鋼製リングを有
するものとすることができる。
【0011 】
【発明の作用および効果】本発明によれば、推進管の一
部をなす、剛性を有する一対の第1の筒状体間に可撓性
を有する第2の筒状体を配置し、第1の両筒状体のため
の相互間隔保持部材を設けたことから、地中への推進の
ために前記推進管に付与される推力は、前記間隔保持部
材を介して前記第1の両筒状体の一方から他方へ伝達さ
れ、前記第2の筒状体には伝達されない。このため、可
撓性を有する前記第2の筒状体を押し潰すことなく前記
推進管を地中に推進し、また、前記第2の筒状体が非変
形状態にある前記推進管を地中に埋設することができ
る。
【0012】前記間隔保持部材は、前記推進管の内部に
配置されかつ着脱可能であることから、推進完了後、こ
れを前記推進管から取り外し、撤去することができる。
この撤去により、前記第2の筒状体が有する可撓性に基
づく変形を可能とすることができる。したがって、地中
において前記推進管の第1の両筒状体が地震のためにこ
れらの間に例えば高低差が生じるような外力を受けると
き、前記第1の両筒状体は前記第2の筒状体の水平状態
から傾斜状態への変形により、高さの異なる位置への相
対変位または相対移動が可能である。
【0013】したがって、地震の際に互いに異なる移動
をする管と管との間、例えば、集排水ます、マンホール
等の地下構築物に連なる管と他の間との間、岩盤中を伸
びる管と軟弱地盤中を伸びる管との間に本発明の推進管
を配置すると、該推進管の両端に連なる管相互に異なる
移動が生じるとき、前記管相互が直接に接続されている
場合と異なり、両管にそれぞれ連なる前記推進管の第1
の筒状体の相対変位と第2の筒状体の変形とがこれらの
管の移動を許す。その結果、前記管路の地震による破損
または破壊が回避される。
【0014】前記第1の筒状体がコンクリート製の本体
と前記間隔保持部材が取り付けられる金属製の環状部材
とからなるものにあっては、前記本体から前記間隔保持
部材へのおよび該間隔保持部材から前記本体への前記推
力の伝達が前記環状部材を介して行われるため、前記推
力による前記本体への応力集中およびこれに伴う該本体
の破損を防止することができる。前記環状部材が前記本
体の端面の全部に接するものとすることにより、前記本
体に対する前記環状部材の接触面積を最大とし、これに
より、前記環状部材による前記本体に対する応力集中を
回避することができる。
【0015】また、可撓性を有する前記第2の筒状体に
複数の鋼製リングを埋設することにより、地中における
前記第2の筒状体の土水圧に対する変形抵抗力を増大
し、その形態を筒状に維持することができる。さらに、
前記鋼製リングは前記第2の筒状体の軸線方向に互いに
間隔を置いて配置されていることから、前記第2の筒状
体が例えば斜め方向へ伸びるように変形するとき、これ
らは階段状の配列に変化し、変形後の前記第2の筒状体
の筒状形態を維持する。
【0016】推進管として用いられるコンクリート管相
互を接続するための本発明の継手も、また、可撓性を有
する筒状体を有することから、該筒状体の変形により、
前記継手を介して接続された両コンクリート管の相対変
位を許す。
【0017】前記継手は、また、前記筒状体の内部に配
置されかつ該筒状体の両端部に固定された両環状部材の
ための相互間隔保持部材を有することから、前記コンク
リート管が地中に推進されるとき、先に推進された一方
のコンクリート管は、前記間隔保持部材を介して、後に
推進されるコンクリート管から推力を受け、さらに地中
を推進される。前記間隔保持部材も、また、前記コンク
リート管の推進完了後に撤去することができ、これによ
り、前記筒状体の変形能力を保持することができる。
【0018】
【発明の実施の形態】図1を参照すると、地中に上水
道、下水道、ケーブル等を通すための管路を敷設するた
めに用いられる本発明に係る推進管の一例が全体に符号
10で示されている。
【0019】前記管路は、直列に接続された1または複
数の管10および複数の鉄筋コンクリート製の推進用管
(以下「コンクリート管」という。)、または、直列に
接続された複数の推進管10からなり、前記管路は、そ
の両端部の少なくとも一方において例えば集排水升、マ
ンホール等の構築物に接続される。
【0020】前記管路を形成するための推進管10また
は前記コンクリート管は、地中に形成された立て坑(図
示せず)から液圧ジャッキのような推進装置(図示せ
ず)の作動推力を受けて地盤に順次に圧入され、地中を
推進される。
【0021】推進管10と前記コンクリート管との相互
接続、または、推進管10相互の接続のため、推進管1
0はその両端部にそれぞれ受け口12および差し口14
を有する。前記コンクリート管もまた推進管10におけ
ると同様の受け口および差し口を有する。
【0022】受け口12は、推進管10の一端部にこれ
を取り巻くように取り付けられかつ該一端部から突出す
る筒状のカラー16により規定されている。推進管10
の前記一端部とカラー16との間に水密性を付与するた
め、前記一端部を取り巻くリング状のシール材18が設
けられている。また、差し口14を規定する推進管10
の他端部にもリング状のシール材20が取り付けられて
いる。シール材20により、他の推進管10のカラー1
6とこれに受け入れた差し口14との間に水密性が付与
される。
【0023】推進管10は、軸線を共通にする、互いに
相対する一対の剛性を有する第1の筒状体22,24
と、第1の両筒状体22,24間の可撓性を有する第2
の筒状体26とを備える。
【0024】第1の各筒状体22,24は、コンクリー
ト製の本体28と、該本体に部分的に埋め込まれ、該本
体と一体の環状部材30とからなる。環状部材30は、
鋼、アルミニウム等の金属材料からなる。本体28は、
受け口12または差し口14が設けられた自由端部と、
第2の筒状体26に相対する対向端部とを有し、環状部
材30は本体28の前記対向端部に配置されている。
【0025】第2の筒状体26は、ゴム材料、軟質のプ
ラスチック材料等で形成されており、その軸線方向、そ
の放射方向等への伸び等の変形が可能である。
【0026】図示の第2の筒状体26は第1の各筒状体
22,24の外径に等しい外径と、該第1の各筒状体の
内径より小さい内径とを有し、その開放端面において第
1の各筒状体22,24の前記対向端部に突き合わされ
ている。このため、第1の両筒状体22,24間に第2
の筒状体26の内周面が規定する環状の窪みまたは溝3
2が形成されている。
【0027】第1の各筒状体の本体28も、また、その
対向端面に開放する環状の切欠き部34(図2参照)を
有し、各切欠き部34は第2の筒状体26の周囲の溝3
2に連なっている。
【0028】前記第1の筒状体の一部をなす図示の環状
部材30は全体にクランク形の横断面形状を有し、その
両端部30a,30b がそれぞれ放射方向の内方および外方へ
伸びるように配置されている。放射方向内方へ伸びる端
部30a は本体20の切欠き部34の一部である段部を覆
うように本体30に密着し、また、外方へ伸びる端部30
b は第2の筒状体26の内部に埋没している。さらに、
両端部30a,30b 間の中間部30c は、切欠き部34の残部
である周面部を覆いかつ溝32の底面の一部を規定する
ように本体20および第2の筒状体26に密着してい
る。
【0029】これにより、各環状部材30を介して、前
記第1および第2の両筒状体22,26、24,26 が互いに接
続されている。また、各環状部材30の内方端部30a と
中間部30c の一部分とにより、周溝32に連なるこれと
同じ深さの周溝35が規定されている。
【0030】第1の各筒状体22,24には環状部材3
0の外方側でその中間部30c に接するリング状のシール
材36が埋め込まれている。環状部材30に対する第2
の筒状体26およびシール材36の密接により、前記第
および第2の両筒状体間に水密性が付与されている。
【0031】第1および第2の筒状体22,24,26
が規定する空間の内部、より詳細には周溝32,35内
にその軸線方向へ伸びる複数の間隔保持部材38(図示
の例では4つ、図3参照)が周方向へ互いに間隔をおい
て配置されている。これらの間隔保持部材38は、推進
管10にその一端(図示の例では、第1の筒状体24の
端面)から推力を付与されるとき、第1の両筒状体2
2,24の相互間隔を保持しうる機械的強度を有し、好
ましくは鋼材料からなる。
【0032】各間隔保持部材38は周溝32,35の軸
線方向長さ(すなわち溝幅)にほぼ等しい長さ寸法を有
し、その両端がそれぞれ両環状部材30の内方端部30a
に接している。
【0033】各間隔保持部材38はその両端部において
第1の両筒状体22,24に固定されている。より詳細
には、各間隔保持部材38の各端部と各環状部材の中間
部30c とを貫通して放射方向へ伸びるボルト40と、該
ボルトに螺合された袋ナット42であって各第1の筒状
体の本体28に埋設されかつ各環状部材の中間部30cに
固定された袋ナット42とにより固定されている。した
がって、ボルト40を取り外すことにより、各環状部材
30を第1の両筒状体22,24から取り外すことがで
きる。ボルト40およびこれに対応する袋ナット42
は、これを一組として、その複数組が周方向に間隔をお
いて位置されている。
【0034】このことから、推進管10の推進のために
一方の第1の筒状体24の端面から前記推力が付与され
るとき、前記推力は、一方の第1の筒状体24から他方
の第1の筒状体22へ、間隔保持部材30を経由して
(したがって、第2の筒状体26を経由しないで)伝達
される。
【0035】これにより、可撓性を有する第2の筒状体
26を前記推力によって押し潰すことなく推進管10を
地中に推進することができる。その結果、第2の筒状体
26の可撓性に基づく変形可能性が保持される。
【0036】間隔保持部材38はその横断面形状を任意
に設定することができるが、図示の例のように、円弧状
の横断面形状を有しかつ周溝32,35の底面(周面)
の直径と同じ外径を有するものとすることにより、複数
の間隔保持部材38を前記周溝の周面に沿っ整列するこ
とができる。
【0037】図示の例では、第1および第2の筒状体2
2,24,26がそれぞれほぼ同じ長さ寸法に設定され
ているが、これに代えて、任意の長さ寸法に設定するこ
とができる。第1の筒状体22,24として、前記コン
クリート管のほか、例えば鋼管を用いることができる。
【0038】また、第2の筒状体26は、好ましくは、
その内部に埋め込まれた複数のリング44を有する。複
数のリング44は鋼材料、アルミニウム材料等の金属材
料からなり、第2の筒状体26と同軸にかつ該筒状体の
軸線方向に互いに間隔をおいて配置されている。図示の
リング44は円形断面を有する。
【0039】これらのリング44は、第2の筒状体26
の保形性能または変形抵抗能力を高める作用をなす。こ
れによれば、推進管10が地中にあるとき、その周囲地
盤の土水圧の作用による第2の筒状体26の変形に伴う
減径を防止し、これにより、前記管路の内径を一様に維
持することができる。
【0040】推進管10の推進が完了した後は、間隔保
持部材38は必要でないので、これらの間隔保持部材3
8を撤去する。この撤去により、第2の筒状体26はそ
の可撓性に基づく変形が可能となる。
【0041】したがって、図4に示すように、地中の推
進管10の第1の両筒状体22,24が地震のためにこ
れらの間にずれ、例えば高低差が生じるような外力を受
けるとき、第1の両筒状体22,24は第2の筒状体2
6の水平状態から傾斜状態への変形の下で、高さの異な
る位置に相対変位する。
【0042】したがって、地震の際に互いに異なる上下
方向移動をする例えば前記地下構築物に連なる前記コン
クリート管と他のコンクリート管との間に推進管10が
配置されるように前記管路を形成するときは、推進管1
0の第1の筒状体22,24と共に両コンクリート管が
上下方向へ相対変位をすることができ、これにより、相
対変位が不可能の場合に両コンクリート管の接続部に生
じる破損およびこれに伴う前記管路の破壊を回避するこ
とができる。
【0043】第2の筒状体26が変形するとき、これに
埋め込まれた複数のリング44は、第2の筒状体26の
傾斜に沿って階段状にすなわち段々に整列し、第2の筒
状体26の保形に寄与する。
【0044】また、図4に想像線で示すように、間隔保
持部材38の撤去跡に好ましくは間隔保持部材38と同
じ形状のゴム材料、軟質プラスチック材料等からなる複
数の被覆板46を配置し、ボルト40を用いて第1の筒
状体22,24に固定することができる。これによれ
ば、全体に筒状に配置された被覆板46により、第2の
筒状体26に第1の筒状体22,24の内周面と同径の
内周面を形成することができる。また、これらの被覆板
46は、第2の筒状体26に従って変形可能である。
【0045】次に、図5を参照すると、環状部材30の
変形例が示されている。この環状部材30は、さらに、
その横断面でみて、中間部30c から放射方向へ前記第1
および第2の筒状体の外周面まで伸びる放射方向伸長部
30d を有する。伸長部30d はその軸線方向における両面
において前記第1および第2の筒状体の端面に密着して
いる。
【0046】これによれば、内方端部30a の他にさらに
伸長部30d が各第1の筒状体の本体28の端面に接する
ことから、前記推力付与の際における第1の筒状体2
2,24の間隔保持部材38へのおよび該保持部材への
推力伝達面積を大きくすることができ、これにより、応
力集中に伴う本体28の破損のおそれを低減することが
できる。好ましくは、図示の例のように、両部30a,30d
が共同して本体28の端面の全部に接するようにする。
【0047】次に、図6および図7に示すように、第2
の筒状体26を構成する各環状部材30を、第1および
第2の筒状体22,24,26の肉厚にほぼ等しい放射
方向長さを有する比較的大きい肉厚を有する環状の本体
48と、該本体から軸線方向へ伸びる筒状部50とを有
するものとすることができる。
【0048】環状部材の本体48はその軸線方向におけ
る両面が第1の筒状体の本体28の端面および第2の筒
状体26の端面にそれぞれ密着している。本体48は小
径の段部52を有し、また、第2の筒状体26は段部5
2の放射方向外方空間を満たしかつ段部52に密着した
筒状のフランジ部54を有する。環状部材30は、第2
の筒状体の端面の全部に対する密着と、その段部52に
おけるフランジ部54との密着とにより、第2の筒状体
26と環状部材30との結合強度の増大が図られてい
る。
【0049】また、筒状部50は第1の筒状体の本体2
8の端部を取り巻きかつこれに密着し、本体28の他の
部分における外周面と同径の外周面を規定している。こ
のことから、環状部材30は、前記第1の筒状体の端面
の全部に対する密着と、その筒状部における前記第1の
筒状体との密着とにより、第1の筒状体22,24と環
状部材30との結合強度の増大が図られている。
【0050】また、この例では、各環状部材の本体48
にその内面に開放するねじ穴56が設けられ、間隔保持
部材38がその各端部を貫通するボルト40のねじ穴5
6への螺合により、各環状部材30に固定されている。
間隔保持部材38の保持空間である周溝32,35は第
2の筒状体26の内周面および各環状部材の本体48に
設けられた切欠きにより規定されている。
【0051】図8に、各間隔保持部材38の撤去跡に配
置された被覆材46を示す。被覆材46は、その軸線方
向に関する両端部において例えばステンレス鋼からなる
帯板58を介して、該帯板を貫通し、ねじ穴56に螺合
するボルト40により環状部材38に固定されている。
【0052】図6に戻ると、受け口を構成するカラー1
6が第1の筒状体22の本体28に固定されている。さ
らに、この例では、第2の筒状体26の長さ寸法が各第
1の筒状体22,24より短いものに設定されている。
さらに、この例では、第2の筒状体26に埋設されたリ
ング44が矩形の横断面形状を有する。
【0053】次に、図9および図10を参照すると、本
発明に係る継手60と、継手60を介して直列に接続さ
れた一対の推進用のコンクリート管62,64とが示さ
れている
【0054】継手60は、可撓性を有する筒状体と、該
筒状体の両端部にそれぞれ水密に固定された一対の環状
部材と、両環状部材に着脱可能に取り付けられた複数の
間隔保持部材とを備える。
【0055】前記筒状体および前記間隔保持部材は、そ
れぞれ、図1に示す第2の筒状体26および間隔保持部
材38と同様の構造および形状を有する。これに対し、
継手60の前記環状部材は、前記筒状体にのみ固定さ
れ、各コンクリート管62,64とは分離した関係にあ
ることおよび断面形状において、図1に示す環状部材3
0と異なる。
【0056】したがって、継手60の前記筒状体および
前記間隔保持部材については、説明の重複をさけるた
め、図1の第2の筒状体および間隔保持部材に付したと
同じ符号26,38を付すに止め、その詳細な説明は省
略する。また、継手60の前記環状部材については、図
1の環状部材に付したと同じ符号30を付すと共に、そ
の詳細を以下に述べる。
【0057】図10に示すように、継手60の環状部材
30は、その横断面でみて、図1の環状部材におけると
同様のクランク形の部分66と、該クランク形部66に
連なるT形の部分68とからなる。
【0058】クランク形部66は、放射方向内方へ伸び
る端部66a が筒状体30の端面から放射方向内方に伸び
ている点で、図1の例と相違する。また、クランク形部
66の放射方向外方へ伸びる端部66b が筒状体26中に
埋没している点と、両端部に連なる中間部66c が筒状体
に部分的に埋設され該筒状対の内周面の一部を規定して
いる点とにおいて、図1に示す例と共通する。
【0059】また、T形部68は、横断面でみて、クラ
ンク形部の内方端部66a から放射方向外方へ伸びる垂直
部68a と、該垂直部に連なる水平部68b,68c とからな
る。垂直部68a は筒状体26の前記端面に密着してい
る。他方、水平部の一方68b 筒状体26に部分的に埋め
込まれ該筒状体の外周面の一部を規定する。また、他方
の水平部68c は筒状体26からその軸線方向へ突出して
おり、各コンクリート管62,64のための受け口を規
定する。
【0060】環状部材30は、そのクランク形部66の
一部分66b,66c およびT形部68の一部分68a,68b と、
筒状体26との相互密着により、筒状体26に水密に固
定されている。
【0061】継手60においては、筒状体26と、環状
部材30のクランク形部の内方端部66a とが共同して図
1に示すと同様の周溝32を規定する。
【0062】周溝32には、図1に示すと同様に複数
(図示の例では4つ)の間隔保持部材が周方向に互いに
間隔をおいて配置されている。前記間隔保持部材も、ま
た、図1に示す間隔保持部材38と同じ構造および形状
を有するため、これと同じ符号38を付し、その詳細な
説明を省略する。
【0063】継手60の間隔間隔保持部材38は、周溝
32の軸線方向長さ(すなわち、筒状体26の軸線方向
長さまたは両環状部材の一部66a 間の距離)にほぼ等し
い長さ寸法を有し、両環状部材の一部である内方端部66
a に接している。
【0064】各間隔保持部材38は、図1に示すと同様
の固定手段すなわちボルト40およびこれに螺合可能の
袋ナット42を用いて、両環状部材30に着脱可能に取
り付けられている。袋ナット42は、筒状体26に埋設
されかつ環状部材30の一部である中間部66c に固定さ
れている。ボルト40は、間隔保持部材78の各端部お
よび環状部材の中間部66c を貫通して伸びかつ袋ナット
42に螺合している。
【0065】複数の間隔保持部材38は、前記管路の形
成の際、コンクリート管64に加えられる前記推力を先
に地盤に圧入されたコンクリート管62に伝達する。こ
のため、前記したと同様の理由により、可撓性を有する
筒状体26は押し潰されることなくその形態を維持され
る。
【0066】継手60が前記コンクリート管の端部を受
入可能である両環状部材(より詳細には、その一部であ
る水平部68c )を有することから、両コンクリート管6
2,64にはそれぞれ水平部68c に差し入れ可能の差し
口14が設けられている。また、さらに、一方のコンク
リート管62には、他のコンクリート管を受け入れるた
めの受け口12を規定する筒状のカラー16が水密に取
り付けられ、他方のコンクリート管64には継手の受け
口または他のコンクリート管の受け口に差し入れ可能の
差し口14が設けられている。この受け口および差し口
の構造は図1に示すと同様であるので、図1に示すと同
様の符号を付すに止める。
【0067】この継手60により互いに接続されたコン
クリート管62,64は、地中において地震力を受ける
ときも、図1に示す推進管10におけると同様の挙動を
示す。すなわち、筒状体26が有する可撓性に基づい
て、各環状部材30とこれに差し入れられた各コンクリ
ート管62,64とが相対移動を許容される。このた
め、両コンクリート管62,64またはこれらに直接に
接続された他のコンクリート管の上下動の周期または振
幅が相違する場合にあっても、両コンクリート管62,
64または前記他のコンクリート管の破損が防止され
る。
【0068】この継手60においても、推進完了後は、
間隔保持部材38を撤去し、その跡に前記したと同様の
被覆部材をボルト40で取り付けることができる。
【0069】次に、図11を参照すると、継手の他の例
70が示されている。
【0070】この継手70は、図9に示す継手60がそ
の両端に受け口を有するのに対して、その両端に受け口
と差し口とを有する点で相違する。また、継手70は、
その可撓性を有する筒状体およびその端部に固着された
各環状部材が、図7および図8に示す第2の筒状体26
および各環状部材30とほぼ同様の断面形状を有し、そ
の間隔保持部材が、図7および図8に示す間隔保持部材
38と同一である。そこで、継手70の筒状体、環状部
材および間隔保持部材に、図7および図8に示すそれら
に付された符号26,30および38を付し、相違点に
ついてのみ説明するに止める。
【0071】まず、筒状体26は、その一方の端部にの
み、図8に示す第2の筒状体におけると同様のフランジ
部54を有する点で相違する。
【0072】また、環状部材30は、その一方のみが、
図8に示す環状部材と同一の横断面形状を有する。他方
の環状部材30は、図8に示す環状部材における筒状の
フランジ50を備えず、また、図8の環状部材における
段部52の外径にほぼ等しい外径の外周面72を有す
る。このため、一方の環状部材30は、継手70を介し
て接続される一方のコンクリート管72の差し口14を
そのフランジ部50内に受け入れることができ、また、
他方の環状部材30は他方のコンクリート管74に設け
られたカラー16が規定する受け口12に差し入れ可能
である。他方の環状部材30には、該環状部材とコンク
リート管74のカラー16との間の水密性を確保するた
めのリング状のシール材76が設けられている。
【0073】なお、符号78は、推進時に各コンクリー
ト管72,74の管端と各環状部材30との接触に伴う
前記コンクリート管の破損を防止するために各コンクリ
ート管と各環状部材30との間に配置された例えば木製
の環状の緩衝板を示す。緩衝板78は、推進完了後も撤
去されることなく、そのまま残される。
【0074】継手70によれば、継手60におけると同
様、コンクリート管72に付与される前記推力は間隔保
持部材38を介して前方のコンクリート管74に伝達さ
れ、このため、筒状体26は圧縮力を受けない。推進の
完了後、同様に、間隔保持部材38が前記管路から撤去
され、必要に応じて、間隔保持部材38の撤去跡に前記
被覆部材が取り付けられる。
【0075】この継手70により互いに接続されたコン
クリート管72,74も、地中において地震力を受ける
とき、継手60におけると同様、筒状体26の変形によ
り各環状部材30とほぼ一体となって相対移動すること
ができる。その結果、両コンクリート管72,74また
はこれらに直接に接続された他のコンクリート管の相対
移動の周期または振幅が相違する場合における両コンク
リート管72,74または前記他のコンクリート管の破
損が防止される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る推進管の縦断面図である。
【図2】推進管の環状部材の部分拡大断面図である。
【図3】図1の先3−3に沿って得た推進管の横断面図
である。
【図4】地震の発生に伴って変形した状態にある推進管
の縦断面図である。
【図5】他の環状部材の例の部分拡大断面図である。
【図6】本発明の他の推進管の例の縦断面図である。
【図7】図6に示す、推進前における推進管の部分拡大
断面図である。
【図8】図6に示す、推進後における推進管の部分拡大
断面図である。
【図9】本発明に係る継手の縦断面図である。
【図10】継手の部分拡大断面図である。
【図11】推進前における継手の他の例の部分拡大断面
図である。
【図12】地震の発生に伴って変形した状態にある、図
11に示す継手の部分拡大断面図である。
【符号の説明】
10 推進管 22,24 第1の筒状体 26 第2の筒状体 30 環状部材 38 間隔保持部材 44 リング 46被覆部材 60,70 継手
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) E21D 9/06 311 F16L 1/024 - 1/038

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 地中への管路の形成のために推力を受け
    て地中に推進される管であって、剛性を有する一対の第
    1の筒状体と、第1の両筒状体間にあってこれらの筒状
    体に水密に接続された可撓性を有する第2の筒状体と、
    第1および第2の筒状体の内部に配置されかつ前記第1
    の両筒状体に着脱可能に取り付けられた、前記第1の両
    筒状体の相互間隔を保持するための複数の間隔保持部材
    とを含む、推進管。
  2. 【請求項2】 前記第1の筒状体がコンクリート製の本
    体と、該本体に固定された金属製の環状部材とからな
    り、前記間隔保持部材が前記環状部材に取り付けられて
    いる、請求項1に記載の推進管。
  3. 【請求項3】 前記環状部材が前記本体の端面の全部に
    接している、請求項2に記載の推進管。
  4. 【請求項4】 前記第2の筒状体がこれに同軸にかつそ
    の軸線方向に互いに間隔をおいて埋め込まれた複数のリ
    ングを有する、請求項1に記載の推進管。
  5. 【請求項5】 地中への管路の形成のために推力を受け
    て地中に推進されるコンクリート管のための継手であっ
    て、可撓性を有する筒状体と、該筒状体の両端部にそれ
    ぞれ水密に固定された一対の金属製の環状部材であって
    それぞれが前記コンクリート管の端部を受け入れ可能で
    ある一対の環状部材と、前記筒状体の内部に配置されか
    つ両環状部材に着脱可能に取り付けられた、前記両環状
    部材の相互間隔を保持するための複数の間隔保持部材と
    を含む、継手。
  6. 【請求項6】 地中への管路の形成のために推力を受け
    て地中に推進される、一端部にカラーが設けられたコン
    クリート管のための継手であって、可撓性を有する筒状
    体と、該筒状体の両端部にそれぞれ水密に固定された一
    対の金属製の環状部材であってその一方が前記コンクリ
    ート管の一端部のカラーに挿入可能でありかつその他方
    が前記コンクリート管の他端部を受け入れ可能である一
    対の環状部材と、前記筒状体の内部に配置されかつ両環
    状部材に着脱可能に取り付けられた、前記両環状部材の
    相互間隔を保持するための複数の間隔保持部材とを含
    む、継手。
  7. 【請求項7】 前記筒状体がこれに同軸にかつその軸線
    方向に互いに間隔をおいて埋め込まれた複数の鋼製リン
    グを有する、請求項5または6に記載の継手。
JP9361681A 1997-12-11 1997-12-11 管路形成用推進管および継手 Expired - Fee Related JP3064261B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9361681A JP3064261B2 (ja) 1997-12-11 1997-12-11 管路形成用推進管および継手

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9361681A JP3064261B2 (ja) 1997-12-11 1997-12-11 管路形成用推進管および継手

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH11173075A JPH11173075A (ja) 1999-06-29
JP3064261B2 true JP3064261B2 (ja) 2000-07-12

Family

ID=18474519

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP9361681A Expired - Fee Related JP3064261B2 (ja) 1997-12-11 1997-12-11 管路形成用推進管および継手

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3064261B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN103292036B (zh) * 2012-03-02 2016-02-24 上海市政工程设计研究总院(集团)有限公司 一种装配式曲线钢顶管节头

Also Published As

Publication number Publication date
JPH11173075A (ja) 1999-06-29

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR102268166B1 (ko) 내진기능을 갖는 공동주택 단지용 맨홀구조체
JP3064261B2 (ja) 管路形成用推進管および継手
JP7144241B2 (ja) 耐震管推進敷設工法用推進力伝達装置
KR100726736B1 (ko) 하수관거 연결고정 구조물
JP2000059972A (ja) マンホール継手とその接続構造
KR20100096955A (ko) 고러게이트관의 이음관
KR100657178B1 (ko) 상수도 이음부 이탈방지장치
JP2004162339A (ja) マンホール用止水継手、管継手、マンホール構造及びマンホール構造の施工方法
JP3902482B2 (ja) マンホールと配管との接続構造
JP3226467B2 (ja) 地中に埋設される筒状体のための継手および筒組立体
KR100889824B1 (ko) 맨홀과 지수단관의 고정 장치
JPH084950A (ja) コンクリート構造物と埋設管との接続構造
JP3290549B2 (ja) マンホールへの管の接続構造および方法
JP2906394B2 (ja) ヒューム管の継手構造
JP2000125458A (ja) マンホール継手
JP3713396B2 (ja) マンホール継手
JP4450461B2 (ja) ハンドホールの接続構造及び固定板用拡張バンド
JP3844434B2 (ja) マンホールの管接続構造
JPS6153930A (ja) 暗渠の継手
JPH11293690A (ja) マンホール継手及びマンホール継手の接続構造
JP2002122287A (ja) 埋設管の性能向上が可能な更生工法
JP2000054411A (ja) マンホール継手の接続構造
JP2000059971A (ja) マンホール継手の接続構造
JP3612363B2 (ja) マンホールと管路との結合装置
JP2864206B2 (ja) 推進管体用パッキン

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090512

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090512

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100512

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110512

Year of fee payment: 11

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130512

Year of fee payment: 13

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140512

Year of fee payment: 14

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees