JP3063583B2 - プロペラシャフト - Google Patents

プロペラシャフト

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JP3063583B2
JP3063583B2 JP7222191A JP22219195A JP3063583B2 JP 3063583 B2 JP3063583 B2 JP 3063583B2 JP 7222191 A JP7222191 A JP 7222191A JP 22219195 A JP22219195 A JP 22219195A JP 3063583 B2 JP3063583 B2 JP 3063583B2
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    • F16D1/06Couplings for rigidly connecting two coaxial shafts or other movable machine elements for attachment of a member on a shaft or on a shaft-end
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  • Ocean & Marine Engineering (AREA)
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、FRP製の中空軸
を採用したプロペラシャフトに関する。
【0002】
【従来の技術】自動車(車両)の動力伝達系には、エン
ジンからの動力をプロペラシャフトを介して駆動輪に伝
達する構造を採用したものがある。多くはFR(フロン
トエンジン・リアドライブ)方式と呼ばれる駆動方式に
用いられている。
【0003】プロペラシャフトは、中空軸の両端部に、
ユニバーサルジョイントを構成するヨークを組合わせた
構造が採用され、エンジンからの動力を一方の端部か
ら、他方の端部を介して、デファレンシャルギヤへ伝達
する。
【0004】一般、自動車に用いられるプロペラシャフ
トは、中空軸をスチール,アルミニウムなどの金属製の
中空軸で製作した構造が採用されている。また近時で
は、特開昭58−211011号公報にも開示されてい
るように比強度(強度/比重)、比弾性(弾性率/比
重)が、スチール,アルミニウムなどの金属に比べて優
れている点を利用して、FRP(繊維強化プラスチッ
ク)製の中空軸を採用したプロペラシャフトが提案され
ている。
【0005】このプロペラシャフトには、図12に示さ
れるようにFRP製の中空軸aの両端部に、金属製のヨ
ークbを接着剤mで固定した構造が用いられる。このF
RP製の中空軸aを採用したプロペラシャフトは、上記
の点から金属製の中空軸を採用したプロペラシャフトに
比べ、共振を避けながら高速回転が達成することが可
能、さらには軽量であるなどの多くの利点をもたらす。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、こうしたF
RP製の中空軸aを採用したプロペラシャフトcは、軸
方向から加わる衝撃エネルギーを吸収する点で難があ
る。すなわち、FRP製の中空軸aは、ねじり強度を大
きく、軸方向の圧縮強度を小さくするよう、強化繊維の
角度を設定しているが、それでも、かなり大きな荷重を
軸方向から加えないと、変形(破壊)されない。
【0007】しかも、変形をもたらす荷重が加わると、
FRP製の中空軸aは、強度の弱い部分、通常は軸方向
中央部分だけが折れるという挙動を示す。このため、F
RP製の中空軸aを採用したプロペラシャフトcは、プ
ロペラシャフト自身による衝撃エネルギーの吸収は必ず
しも十分でない。
【0008】本発明は上記事情に着目してなされたもの
で、その目的とするところは、難しいとされていたFR
P製の中空軸自身による衝撃エネルギーの吸収を可能と
したプロペラシャフトを提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に請求項1に記載した発明は、FRP製の中空軸の端部
に、基端部を当該端部内周に対し、同中空軸とは回転方
向に対しては拘束され、かつ軸方向には所定以上の荷重
が加わると変位するべく嵌挿させてヨークを設け、この
中空軸の軸端に同中空軸の破壊起点をなす脆弱部を形成
し、かつヨークに中空軸の軸端面と向き合うように、ヨ
ークの変位に伴い中空軸の軸端と当接する当接部を形成
し、さらに中空軸の軸端から所定の距離だけ離れた部位
に、同中空軸が径方向に拡げられるのを規制する規制手
段を設けて、プロペラシャフトを構成したことにある。
【0010】この請求項1に記載した発明によると、軸
方向からプロペラシャフトへ所定以上の荷重が加わる
と、基端部が中空軸内に入り込むよう、ヨークは中空軸
に対して変位する。
【0011】これにより、ヨークの当接部が、中空軸の
軸端に形成された脆弱部に当接していく。すると、中空
軸の端部は、小さな荷重で変形(壊れる)される。
【0012】続いて、この変形に誘発されてヨークの当
接部が、中空軸の軸端を押し拡げるように作用して、軸
端の変形した部分に続いて、ヨークの周壁を変形させ
る。ここで、実験により、FRP製の中空軸は、軸端が
壊れ始めると、当接部の変位にしたがって逐次、破壊す
ることが確認された。
【0013】このFRP製の中空軸の破壊具合を利用し
て、衝撃エネルギーが吸収されるようになる。このこと
は、FRP製の中空軸には、今まで無かった衝撃吸収性
能がもたせられる。
【0014】つまり、難しいとされていたFRP製の中
空軸自身による衝撃エネルギーの吸収が可能となる。し
かも、強度を弱くした軸端に応力を集中させて、中空軸
を端から変形させるから、小さい荷重でも中空軸の衝撃
吸収性能は発揮されるようになる。
【0015】そのうえ、FRP製の中空軸は、軸端に脆
弱部が形成されるだけであるから、中空軸のねじり強
度、軸方向の圧縮強度といった元来の強度は、そのまま
維持され、動力伝達に影響を与えることはない(通常の
FRP製の中空軸を用いたときと同じ)。加えて、規制
手段により、上記プロペラシャフトの変形の進行を所望
とする地点で止めることができる。
【0016】
【0017】
【0018】
【0019】
【0020】請求項2に記載した発明は、FRPの繊維
束を用いて、プロペラシャフトの変形の進行を所望とす
る地点で止めるために、請求項1に記載の規制手段を、
中空軸と一体に設けられ中空軸の周方向に沿って延びる
繊維束を有するFRP製規制手段としたことにある。
【0021】請求項3に記載した発明は、リング部材を
用いて、プロペラシャフトの変形の進行を所望とする地
点で止めるために、請求項1に記載の規制手段を、中空
軸と別体に形成され同軸に嵌挿されたリング部材で構成
ことにある。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図1ないし図6に
示す第1の実施形態にもとづいて説明する。図1は、本
発明を適用した車両、例えばFR駆動方式を採用した乗
用車を示し、図中1は車体、2は車体1のフロントに搭
載されたエンジン・トランスミッション、3は車体1の
リアに設けたデファレンシャルギヤである。
【0023】エンジン・トランスミッション2に付いて
いる変速機4とデファレンシャルギヤ3との間は、車体
1の床下を通る一本のプロペラシャフト5で接続されて
いて、エンジン・トランスミッション2からの動力を、
プロペラシャフト5、デファレンシャルギヤ4を通じ
て、後輪6a(駆動輪)へ伝達するようにしてある。な
お、6bは前輪(操舵輪)を示す。
【0024】図2および図3には、本発明の要部となる
プロペラシャフト5の構造が示されている。プロペラシ
ャフト5の構造について説明すれば、図中7はFRP製
の中空軸、例えばCFRP(炭素繊維強化プラスチッ
ク)製の中空軸である。
【0025】この中空軸7は、必要なねじり強度、軸圧
縮強度が得られるよう、例えば図4に示される引張強度
の線図から繊維角度を選んで、多数の強化繊維、例えば
多数のカーボンファイバー8を巻いて積層した構造が採
用してある。
【0026】このカーボンファイバー8の巻き角度の選
定により、中空軸7はねじり強度を大きく、かつ軸方向
の圧縮強度を小さくした強度に設定してある。なお、図
4は強化繊維の巻き角度が中空軸7の軸心と同方向の角
度(0°)であれば、大きな引張強度が得られ、中空軸
7の軸心と直角な径方向と同方向の角度(90°)であ
れば小さな引張強度が得られることを示している。
【0027】また中空軸7の両端部、例えば各軸端全周
には、中空軸7の破壊起点を構成する脆弱部9が形成さ
れている。この脆弱部9は、例えば中空軸7の軸端の外
周部分に、軸端に向かうにしたがい肉厚が減少するテー
パ部9aを形成してなる。
【0028】中空軸7の両端部には、例えば金属製のヨ
ーク10がそれぞれ組み付けられている。ヨーク10
は、いずれも同じ構造なので、このうちの片側について
説明すれば、図3に示されるようにヨーク10は先端側
に互いに対向する一対のアーム部11,11を有し、基
端側に中空軸7内に圧入可能な基端部12を有して構成
されている。
【0029】アーム部11,11には、それぞれ支持孔
11aが形成されている。また基端部12は、中空軸7
の軸心方向に沿うスプライン13が外周面に形成された
軸部14から形成されている。
【0030】この基端部12が中空軸7の軸端内周に圧
入(嵌挿)され、ヨーク10の全体を中空軸7に取り付
けてある。具体的には、ヨーク10は、基端部12の中
空軸7内に対する圧入により、スプライン13が中空軸
7の内周部に食い込むことを利用して、ヨーク全体を中
空軸7の回転方向に対して拘束、軸方向に対して所定以
上の荷重が加わるときのみ中空軸7の軸方向への変位が
可能となるように、中空軸7を固定してある。
【0031】このヨーク10の取り付けにより、動力伝
達に必要なヨーク10の回転方向の結合と、衝撃エネル
ギーを吸収するのに必要なヨーク10の変位可能な結合
との双方を両立させている。なお、スプライン13の代
わりにセレーション(図示しない)を基端部12の外周
部に設けた構造でも同様である。
【0032】そして、中空軸12の両端に在る各アーム
部11の支持孔11aと、変速機4の出力軸16のヨー
ク16aに在る各アーム部16bの支持孔と、デファレ
ンシャルギヤ3の入力軸3aのヨーク17に在る各アー
ム部17aの支持孔とは、それぞれ十字軸18を介して
回転自在に支持され、エンジン2からの回転力が、出力
軸16aと中空軸7との間に構成されるユニバーサルジ
ョイント19a、中空軸7、中空軸7と入力軸3aとの
間に構成されるユニバーサルジョイント19bを介し
て、デファレンシャルギヤ3へ伝達されるようにしてあ
る。
【0033】また各ヨーク10の各部位のうち、中空軸
7の軸端直前となる部分には、当接部15が形成されて
いる。当接部15は、例えば同部分の全体を径方向に拡
げて、例えばフランジ形に形成してなる。
【0034】この当接部15は、中空軸7の軸端面と向
き合う地点まで突き出ていて、ヨーク10が圧縮方向の
荷重を受けて変位すると、中空軸7の軸端と当接するよ
うにしてある。
【0035】これにより、強度的に弱くなっている中空
軸7の軸端に応力を集中させて、今まで変形を起こさな
いような小さな荷重でも、中空軸12の軸端において変
形(破壊)が起きるようにしてある。
【0036】この軸端での変形(破壊)により、ヨーク
10で中空軸7を端側から順に変形(破壊)させること
を実現して、衝撃エネルギーの吸収を可能としている。
つぎに、作用を説明する。
【0037】乗用車は、変速機4から出力されたエンジ
ン2の動力が、ユニバーサルジョイント19a、ヨーク
10のスプライン13、FRP製の中空軸7、ヨーク1
0のスプライン13、ユニバーサルジョイント19bを
経て後輪20へ伝達されて、走行する。
【0038】このとき、車体1のフロント側から衝撃力
が加わり、プロペラシャフト5に軸方向から圧縮させる
ような所定以上の荷重が加わったとする。すると、ヨー
ク10は、中空軸7に対して基端部12が中空軸7内に
入り込むように変位する。
【0039】具体的には、スプライン13の凹凸が中空
軸7の内周部を押し退けながら、軸部14が中空軸7内
へ進入(没入)していく。この挙動にしたがいヨーク1
0の当接部15が、中空軸7の軸端に形成されている脆
弱部9に当接していく。
【0040】このときの挙動としては、強度的に弱くし
た軸端に対して、応力が集中するように荷重が加わるの
で、今まで変形(破壊)を起こさないようなかなり小さ
な荷重でも、FRP製の中空軸7では軸端に変形(壊れ
る)が起きる。
【0041】この中空軸7の軸端での破壊の起点に続い
て、ヨーク10の当接部15が、中空軸7の軸端を押し
拡げるように進行して、図5に示されるように軸端の変
形した部分に続いて、ヨーク10の周壁を変形(破壊)
させる。
【0042】ここで、実験により、FRP製の中空軸7
は、軸端が壊れ始める(破壊起点)と、当接部15の変
位にしたがって逐次、破壊するものであった。このFR
P製の中空軸7の変形(破壊)具合を利用して、加わる
衝撃エネルギーが吸収される。
【0043】実験によれば、図6の「軸圧縮による荷重
変位曲線」の線図中、破線で示される特性のように従来
のプロペラシャフト(軸端に脆弱部が無いCFRP製の
中空軸、当接部が無いヨークで構成されるもの)は、大
きな圧縮荷重を加えないと中空軸が破壊せず、しかも変
形は強度の弱い部分にだけ、例えば中空軸の軸方向中央
だけが折れるという現象となって現れるから、衝撃エネ
ルギーの吸収には至らない。
【0044】これに比べ、本発明の脆弱部9が有るCF
RP製の中空軸7、当接部15が有るヨーク10で構成
されるプロペラシャフトだと、小さな圧縮荷重で中空軸
は破壊を起こし、しかもこの変位は時間の経過と共に増
大するから、この破壊を利用して衝撃エネルギーの吸収
が行なわれることとなる。
【0045】このことにより、FRP製の中空軸7に
は、今まで無かった衝撃吸収性能がもたせられることが
確認された。したがって、難しいとされていた、FRP
製の中空軸自身による衝撃エネルギーの吸収を実現する
ことができる。
【0046】しかも、強度を弱くした軸端に応力を集中
させて、中空軸7を端から変形させる構造の採用によっ
て、今まで破壊を起こさないような小さな荷重でも、中
空軸7に衝撃吸収性能を発揮させることができる。
【0047】そのうえ、中空軸7は、軸端に脆弱部9が
形成されるだけであるから、中空軸7のねじり強度、軸
方向の圧縮強度といった元来の強度は、そのまま維持さ
れ、動力伝達に影響を与えることはない(通常のFRP
製の中空軸を用いたときと同じ)。
【0048】そのうえ、ヨーク10の取付構造には、基
端部外周にスプライン13(あるいはセレーション)を
有したヨーク10を用い、このヨーク10の基端部12
を中空軸7の内周部に圧入して、スプライン13を中空
軸7の内周部に食い込ませる構造を採用したので、スプ
ライン13(あるいはセレーション)を基端部12に設
けるといった簡単な構造で、エンジン2からの回転力を
伝達するために必要な結合と、衝撃エネルギーを吸収す
るために必要なヨーク10の挙動との双方を両立させる
ことができる。
【0049】なお、第1の実施形態は、カーボンファイ
バーを用いたFRP製の中空軸を採用したが、他の強化
繊維を用いたFRP製の中空軸でも同様な効果を奏する
ことはいうまでもない。
【0050】第1の実施形態は、基端部の軸端部にテー
パ部を形成することによって脆弱部を形成した例を挙げ
ているが、これに限らず、たとえば肉厚を変えずに基端
部の軸端部分だけ、強化繊維の積層数を他の部分より少
なくしてもよく、要は軸端部分が他の部分より強度的に
弱くした構造であればよい。
【0051】第1の実施形態は、フランジ形(リング
形)の当接部を採用したが、これに限らず、例えば金属
製ヨーク10の一部が中空軸7の外周より突起した形状
でも、周囲に張り出す複数の突起でも、ヨークのアーム
部の基部を周囲に張り出すようにしても構わない。
【0052】第1の実施形態は、外周部にスプライン又
はセレーションが形成されたヨークの基端部を中空軸内
に圧入して、ヨークを取り付ける構造を採用したが、こ
れに限らず、中空軸内にもスプライン又はセレーション
と組合う複数の凹凸条を設けて、ヨークを取り付けるよ
うにしてもよい。
【0053】図7ないし図11は、本発明の第2の実施
形態を示す。第2の実施形態は、ストッパーとしてのリ
ング部材20を用いて、プロペラシャフト5の変形の進
行を所望とする地点で止めることを可能にしたものであ
る。
【0054】具体的には、リング部材20には、図8に
示されるように周方向の引張強度が大きくなる巻き角度
(中空軸7の軸心とは直角となる向き)で、多数の強化
繊維21を巻いて積層したFRP製であり、フィラメン
トワインディング法で中空軸7と一体成形されている。
【0055】また、リング部材20は、中空軸7とは別
体に製造されたFRP製または金属製リング部材で、図
9に示されるように中空軸7の各端部の外周にそれぞれ
嵌挿され、図8に示されるように両軸端から所定の距離
だけ離れた地点で配置されて、例えば接着剤23で中空
軸7に固定(接着)してもよい。
【0056】図中Lは、これらリング部材20によって
設定された変形しない領域を示してある。このリング部
材20は、内径が中空軸7の外周部に嵌挿可能な寸法
で、他の厚さ,幅寸法といった各部はプロペラシャフト
5に入力される荷重に耐える強度をもたらすように設定
されている。
【0057】リング部材22,22を設けると、図10
に示されるように中空軸7の軸端を押し拡げるように進
行するヨーク10は、図11に示されるようにリング部
材20が在る地点で、同リング部材20の剛性により中
空軸7が径方向に拡げられるのが規制される。
【0058】この規制によって、ヨーク10の進行は、
それ以降、至らずに止まる。つまり、リング部材20に
よって、プロペラシャフト5の変形の進行を所望とする
地点で止めることができることとなる。なお、図7ない
し図11において、上述した一実施形態で説明した構成
部品を同じ部分には同一符号を付してその説明を省略し
た。
【0059】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、F
RP製の中空軸は、小さな圧縮荷重で、まず、軸端が変
形(破壊)され、続いて同変形に誘発され、ヨークの押
し拡げによる変形が中空軸の軸方向に進行するようにな
る。この中空軸の変形(破壊)にて、加わる衝撃エネル
ギーの吸収が行えるようになる。
【0060】したがって、難しいとされていたFRP製
の中空軸自身による衝撃エネルギーの吸収を可能とした
プロペラシャフトを提供できる。しかも、強度を弱くし
た軸端に応力を集中させて、中空軸を端から変形させる
構造だと、小さい荷重でも衝撃吸収性能を発揮させるこ
とができる。
【0061】そのうえ、FRP製の中空軸は、軸端に脆
弱部が形成されるだけであるから、中空軸のねじり強
度、軸方向の圧縮強度といった元来の強度は、そのまま
維持され、動力伝達に影響を与えることはない。加え
て、規制手段により、プロペラシャフトの変形の進行を
所望とする地点で止めることができる。
【0062】
【0063】
【0064】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態のプロペラシャフト
を、同プロペラシャフトを適用した自動車と共に示す
図。
【図2】同プロペラシャフト回りを拡大して示す一部断
面した側面図。
【図3】同プロペラシャフトの構造を説明するための分
解図。
【図4】同プロペラシャフトを構成するFRP製中空軸
の強化繊維の強度特性を示す線図。
【図5】同プロペラシャフトのFRP製中空軸による衝
撃エネルギー吸収の挙動を説明するための断面図。
【図6】同プロペラシャフトの衝撃吸収性能を、従来の
プロペラシャフトと退避して説明するための線図。
【図7】本発明の第2の実施形態のプロペラシャフト
を、同プロペラシャフトを適用した自動車と共に示す
図。
【図8】同プロペラシャフト回りを、同シャフトに一体
成形されたリング部材を示す一部断面した側面図。
【図9】プロペラシャフトの外周面に嵌挿されて固定さ
れる同シャフトは別体なリング部材の構造を説明するた
めの分解図。
【図10】同プロペラシャフトのFRP製中空軸による
衝撃エネルギー吸収の挙動を説明するための断面図。
【図11】同プロペラシャフトの変形の進行がリング部
材によって止まることを説明するための断面図。
【図12】従来のFRP製中空軸を採用したプロペラシ
ャフトの構造を説明するための断面図。
【符号の説明】
5…プロペラシャフト 7…FRP製の中空軸 8…カーボンファイバー(強化繊維) 9…脆弱部 9a…テーパ部 10…ヨーク 12…基端部 13…スプライン(orセレーション) 15…当接部 20…リング部材(規制手段、FRP製規制手段)。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F16C 3/02 F16D 3/38 F16D 9/08

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 FRP製の中空軸と、 この中空軸の端部に、基端部が前記端部内周に中空軸と
    は回転方向に対しては拘束され、かつ軸方向には所定以
    上の荷重が加わると変位するべく嵌挿されて設けられた
    ヨークと、 前記中空軸の軸端に形成された、同中空軸の破壊基点を
    なす脆弱部と、 前記中空軸の軸端面と向き合うように前記ヨークに形成
    され、前記ヨークの変位に伴い前記中空軸の軸端と当接
    する当接部と、前記中空軸の軸端から所定の距離だけ離れた部位に設け
    られ、同中空軸が径方向に拡げられるのを規制する規制
    手段と を具備したことを特徴とするプロペラシャフト。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のプロペラシャフトにお
    いて、前記規制手段は、前記中空軸と一体に設けられ前記中空
    軸の周方向に沿って延びる繊維束を有するFRP製規制
    手段である ことを特徴とするプロペラシャフト。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載のプロペラシャフトにお
    いて、前記規制手段は、前記中空軸と別体に形成され同軸に嵌
    挿されたリング部材である ことを特徴とするプロペラシ
    ャフト。
JP7222191A 1995-08-30 1995-08-30 プロペラシャフト Expired - Fee Related JP3063583B2 (ja)

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