JP2000329130A - プロペラシャフト - Google Patents

プロペラシャフト

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JP2000329130A
JP2000329130A JP11135835A JP13583599A JP2000329130A JP 2000329130 A JP2000329130 A JP 2000329130A JP 11135835 A JP11135835 A JP 11135835A JP 13583599 A JP13583599 A JP 13583599A JP 2000329130 A JP2000329130 A JP 2000329130A
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JP
Japan
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shaft
cylindrical shaft
peripheral surface
yoke
teeth
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JP11135835A
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English (en)
Inventor
Yasuchika Mita
泰哉 三田
Yasumi Miyashita
康己 宮下
Yoshiharu Yasui
義治 安居
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Toyota Industries Corp
Original Assignee
Toyoda Automatic Loom Works Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 製造時においてFRP製筒体に対して金属部
品を軸ずれすることなく容易に圧入させることができる
とともに、衝突時において軸方向の圧縮変形又は破壊を
迅速に行わせることができるプロペラシャフトを提供す
る。 【解決手段】 円筒軸11の内周面には、該円筒軸11
の両端面から所定距離Mを隔てた位置において円筒状の
軸圧縮制御部材13が形成されている。軸圧縮制御部材
13は、例えば発泡スチロール等のような低弾性材料か
らなり、内径r1が円筒軸11の内径r2と同じとなる
ように形成されている。円筒軸11の内周面に圧入接合
するヨーク12は、所定の軸方向の長さNを有する接合
部12aの外周面全域に、軸方向と平行に延びる多数本
の歯14aを有するセレーション14が形成されてい
る。その歯14aは、断面台形に形成され、歯14aの
両斜辺のなす角度(つまり山角度)θは30°〜90°
の範囲に設定され、歯14aの上底辺の長さ(つまり山
先端幅)Lを0.10〜0.25mmの範囲にしている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両用のプロペラ
シャフトに関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、燃費の向上や環境保全といった観
点から自動車の軽量化が強く望まれているが、それを達
成する一手段としてプロペラシャフトの繊維強化プラス
チック(FRP)化が進んでいる。そのプロペラシャフ
トは、FRP製の軸部の両端に、駆動軸や従動軸と連結
してそのトルクを伝達するための金属製の自在継手(例
えばヨークなど)を接続した構造になっている。FRP
製の軸部はフィラメントワインディング法などの手法に
より形成された円筒軸である。そして、FRP製の円筒
軸と金属製の自在継手とは、通常、セレーション接合に
よって接合される。
【0003】前記自在継手の接合部外周面には予めセレ
ーションが形成され、一方、前記円筒軸の内周面にはセ
レーションを形成しない。そして、その円筒軸の内周面
に自在継手の接合部を圧入することで、自在継手側のセ
レーションの歯によって、円筒軸の内周面に溝が刻設さ
れ、歯が溝に喰い込むことで自在継手と円筒軸とは一体
に接合される。
【0004】このようなプロペラシャフトは、エンジン
で発生するトルクをねじりトルクとして駆動輪に伝達す
るものであるから、前記自在継手と円筒軸との接合強度
としてはある程度(例えば100〜400kgf・m)
のねじり強度を必要とする。そのねじり強度は、自在継
手と円筒軸との接合具合に係わり、円筒軸に対して自在
継手が軸ずれしない(つまり自在継手と円筒軸との中心
軸線が一致する)ように圧入されることによって強度の
確保を図っている。
【0005】また、最近の自動車設計においては、衝突
時において過大な衝撃が発生しないとともに、エアバッ
ク等の各種安全装置の作動に時間的な余裕を与えるた
め、衝突時に発生する大きな衝撃をプロペラシャフトの
軸方向圧縮変形又は破壊によって円滑かつ緩やかな衝撃
吸収させる技術が提案されている。その方法としては、
衝突時においてプロペラシャフトに対して軸方向に発生
する衝撃力が所定値(臨界値)を超えたとき、前記自在
継手がその衝撃力によって円筒軸内に更に圧入されてプ
ロペラシャフトを軸方向圧縮変形又は破壊させるという
方法があって、例えば特許第2668807号及び特許
第2597251号等の公報で開示されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記のよう
な従来技術では、衝突時においてプロペラシャフトに対
して軸方向に発生する衝撃力が所定値(臨界値)を超
え、前記自在継手がその衝撃力によって円筒軸内に圧入
されるとき、自在継手のセレーションの歯が円筒軸の内
周面を喰い込みながら自在継手は円筒軸内に更に圧入さ
れるようになっていた。
【0007】従って、衝突時においてプロペラシャフト
に対して軸方向に発生する衝撃力が所定値(臨界値)を
超えたとき、自在継手の円筒軸内への更なる圧入は円筒
軸の内周から大きな抵抗力が作用し、自在継手はその衝
撃力によって円筒軸内に迅速に圧入されることができな
かった。これは、衝突時にプロペラシャフトの軸方向に
おける迅速な圧縮変形又は破壊によって衝撃を迅速に低
減し、前記各種安全装置の作動に時間的な余裕を与える
点では不十分であり、課題が残っていた。
【0008】そこで、同じ材質の円筒軸に対して前記自
在継手のセレーションの歯を、その断面形状を山形にす
るとともにその山角度をなるべく小さくする、つまり、
歯の切っ先を鋭くすることが考えられる。一方、特開平
5−92488号公報に開示された技術を利用して円筒
軸の内周面とセレーション接合部の間に、金属箔やフィ
ルム等を入れることによって円筒軸の内周面を切り込み
やすくにすることも考えられる。
【0009】しかしながら、前者の歯の切っ先を鋭くに
する場合、歯の切っ先が鋭すぎると、製造時においてそ
の歯の円筒軸の内周面への切り込みは容易になる反面、
自在継手が円筒軸に対してアンバランス、軸ずれが発生
しやすかったことが本出願人の調べによりわかった。ま
た、後者の場合、円筒軸の内周面とセレーション接合部
の間に柔らかいものが介在するため、自在継手と円筒軸
との接合強度、特にねじり強度が不足するおそれがあっ
た。
【0010】本発明の目的は、製造時においてFRP製
筒体に対して金属部品を軸ずれすることなく容易に圧入
連結することができるとともに、衝突時において軸方向
の圧縮変形又は破壊を迅速に行わせることができるプロ
ペラシャフトを提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記問題点を解決するた
めに、請求項1に記載の発明は、FRP製筒体の内周に
金属部品の接合部の外周面に設けたセレーションを圧入
させることによって、FRP製筒体と金属部品とを一体
に接合させるように構成されたプロペラシャフトにおい
て、前記接合部の外周面に設けたセレーションを構成す
る多数本の歯は、断面台形に形成され、歯の両斜辺のな
す角度を30°〜90°の範囲に設定したことを要旨と
する。
【0012】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載
のプロペラシャフトにおいて、前記歯の山先端幅を0.
10〜0.25mmの範囲にしたことを要旨とする。請求
項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載のプロペラ
シャフトにおいて、前記FRP製筒体の内周には、該F
RP製筒体の両端面のうち少なくとも一端面から所定距
離を離間して軸圧縮制御部材を設けたことを要旨とす
る。
【0013】請求項4に記載の発明は、請求項3に記載
のプロペラシャフトにおいて、前記軸圧縮制御部材は、
低弾性材料であって、発泡スチロールであることを要旨
とする。
【0014】(作用)請求項1及び2に記載の発明によ
れば、金属部品をFRP製筒体の内周面に沿って圧入す
るとき、金属部品はセレーションの歯によって、軸ずれ
することなくFRP製筒体内に圧入させることができ
る。また、衝突時においてプロペラシャフトに対して軸
方向に発生する衝撃力が所定値(臨界値)を超え、金属
部品はその衝撃力によってFRP製筒体内に更に圧入さ
れるとき、歯はFRP製筒体の内周面を切り込みやすく
なることから、金属部品は迅速にFRP製筒体内に圧入
されることができる。
【0015】その結果、製造時においてFRP製筒体に
対して金属部品を軸ずれすることなく圧入させることが
できるとともに、衝突時においてプロペラシャフトの軸
方向の圧縮変形又は破壊を迅速に行わせることができ
る。
【0016】請求項3に記載の発明によれば、請求項1
及び2に記載の発明の作用に加えて、衝突時においてプ
ロペラシャフトに対して軸方向に発生する衝撃力が所定
値を超え金属部品がその衝撃力によってFRP製筒体内
に更に圧入されるとき、金属部品の先端は軸圧縮制御部
材が配置した位置に到達すると、金属部品に対するFR
P製筒体の圧入抵抗(又は圧入荷重)は小さくなり、金
属部品を迅速にFRP製筒体内に圧入させることができ
る。
【0017】その結果、衝突時においてプロペラシャフ
トの軸方向の圧縮変形又は破壊は迅速に行われる。ま
た、請求項4に記載の発明によれば、請求項3に記載の
発明の作用に加えて、軸圧縮制御部材は発泡スチロール
のような低弾性材料であるため、金属部品の先端は軸圧
縮制御部材が配置した位置に到達すると、金属部品に対
するFRP製筒体の圧入抵抗(又は圧入荷重)は遙かに
小さくなり、金属部品は更に迅速にFRP製筒体内に圧
入されることができる。
【0018】その結果、衝突時においてプロペラシャフ
トの軸方向の圧縮変形又は破壊は迅速に行われる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明を具体化した一実施
形態を図1〜図3に従って説明する。本実施形態におけ
るプロペラシャフトは、その軸部が繊維強化樹脂(FR
P)により形成されている。
【0020】図1に示すように、本実施形態のプロペラ
シャフト10は、繊維強化樹脂(FRP)製の円筒軸
(つまりFRP製筒体)11と、その両端部に接合され
た金属製の自在継手(つまり金属部品)としてのヨーク
12とを有する。円筒軸11とヨーク12は、同ヨーク
12の接合部12aが円筒軸11に圧入されることでセ
レーション結合されている。なお、円筒軸11はFRP
製筒体であり、ヨーク12は金属部品である。
【0021】円筒軸11は、ほぼ一定の肉厚の円筒から
なり、例えばフィラメントワインディング法によって成
形されている。なお、円筒軸11の両端部は締め込み糸
で補強されることによって外側に若干膨出した厚肉部と
なる。すなわち、樹脂含浸繊維をマンドレル(芯材)に
巻き付けて筒体に成形した後、繊維に含浸された樹脂を
熱硬化させ、その後、マンドレルを抜き取ることによっ
て円筒軸11は作成される。図1及び図2に示すよう
に、円筒軸11の内周面には、該円筒軸11の両端面か
ら所定距離Mを隔てた位置において円筒状の軸圧縮制御
部材13が形成されている。所定距離Mは後述するヨー
ク12の接合部12aの軸方向の長さNより大きく設定
されている。
【0022】円筒軸11の材料であるFRPは、強化繊
維として炭素繊維、マトリクス樹脂としてエポキシ樹脂
を使用している。なお、強化繊維として、アラミド繊
維、ガラス繊維等の一般に高弾性・高強度といわれるそ
の他の繊維を採用したり、マトリクス樹脂として、不飽
和ポリエステル樹脂、フェノール樹脂、ポリイミド樹脂
等のその他の熱硬化製樹脂を採用することができる。
【0023】前記軸圧縮制御部材13は、例えば発泡ス
チロール等のような低弾性材料からなり、内径r1が前
記円筒軸11の内径r2と同じとなるように形成されて
いる。つまり、軸圧縮制御部材13は、樹脂含浸繊維を
マンドレル(芯材)に巻き付ける前に予めマンドレル
(芯材)の所定位置までに貫挿させた後、樹脂含浸繊維
をマンドレル(芯材)に巻き付けることによって円筒軸
11と一体成形されている。また、軸圧縮制御部材13
の径方向厚さt1は後述する円筒軸11の内周面に対す
るヨーク12の接合部12aの径方向喰い込み量t2と
ほぼ同じとなるように設定されている。
【0024】前記ヨーク12は、所定の軸方向の長さN
を有する接合部12aの外周面全域に、図1及び図2に
示すように、軸方向と平行に延びる多数本の歯14aを
有するセレーション14が形成されている。そのセレー
ション14の歯14aは、図3に示すように、周方向に
一定ピッチに形成され、その断面形状は台形を有する。
各歯14aの両斜辺のなす角度(つまり山角度)をθと
している。その角度θを30°未満にすると、歯14a
の円筒軸11の内周面への切り込みは容易になる反面、
ヨーク12が円筒軸11に対してアンバランス、軸ずれ
が発生してしまう。また、その角度θを90°より大き
くすると、歯14aの円筒軸11の内周面への切り込み
は困難となり、製造時及び衝突時におけるヨーク12の
円筒軸11への圧入に影響する。従って、その角度θを
30°〜90°の範囲に設定するのが、製造時及び衝突
時におけるヨーク12の円筒軸11への圧入に好まし
い。本実施形態では、角度θを60°にすることによっ
て、最適な圧入効果を得ている。
【0025】また、各歯14aの上底辺の長さ(つまり
山先端幅)をLとしている。その長さLを0.10mm未
満にすると、同様に、歯14aの円筒軸11の内周面へ
の切り込みは容易になる反面、ヨーク12が円筒軸11
に対してアンバランス、軸ずれが発生してしまう。ま
た、その長さLを0.25mmより大きくすると、歯14
aの円筒軸11の内周面への切り込みは困難となり、製
造時及び衝突時におけるヨーク12の円筒軸11への圧
入に影響する。従って、本実施形態では、その長さLを
0.10〜0.25mmの範囲に設定することによって最
適な圧入効果を得ている。
【0026】また、各歯14aの上底辺からヨーク12
の軸中心までの距離をRとし、その距離Rは円筒軸11
の内径r2と円筒軸11の内周面に対するヨーク12の
接合部12aの径方向喰い込み量t2からの逆算値に基
づいて設定されている。つまり、円筒軸11の内径r2
に、ヨーク12と円筒軸11との接合強度に必要な円筒
軸11の内周面に対するヨーク12の接合部12aの径
方向喰い込み量t2を加算した値を距離Rとしている。
【0027】そして、ヨーク12を公知の方法にて円筒
軸11の内周面に沿って圧入させ、ヨーク12のセレー
ション14の歯14aによって、円筒軸11の内周面に
溝が刻設され、歯14aが溝に喰い込むことでヨーク1
2と円筒軸11とは一体に接合される。このとき、図1
及び図2に示すように、ヨーク12の接合部12aは円
筒軸11の内周に全部圧入され、その接合部12aの先
端と前記円筒軸11内に成形された軸圧縮制御部材13
との距離をKとしている。つまり、K=M−Nとなる。
【0028】この距離Kは、なるべく小さくし、衝突時
においてプロペラシャフト10に対して軸方向に発生す
る衝撃力が所定値(臨界値)を超えないときヨーク12
がその衝撃力によって円筒軸11内に移動しない(つま
り圧入されない)ように設定されている。言い換えれ
ば、その距離Kは、軽い衝突であったとき、ヨーク12
が直ちに軸圧縮制御部材13に圧入されてプロペラシャ
フト10の軸方向圧縮変形又は破壊が行われないように
設定されている。
【0029】なお、前記所定値(臨界値)は、衝突安全
性の各種データに基づいて設定され、自動車に衝撃が加
わったときにおいて円筒軸11の内周に対してヨーク1
2の接合部12aが移動し始めつまりプロペラシャフト
10の軸方向圧縮変形が開始する衝撃力の値である。
【0030】また、前記軸圧縮制御部材13の軸方向の
長さPは、衝突時においてプロペラシャフト10に対し
て軸方向に発生する衝撃力が所定値を超えたとき、ヨー
ク12がその衝撃力によって円筒軸11内に迅速に圧入
される距離つまりプロペラシャフト10の軸方向の必要
な圧縮変形量に基づいて設定されている。
【0031】本実施形態のプロペラシャフト10によれ
ば、以下のような特徴を得ることができる。 (1)本実施形態では、ヨーク12の接合部12aの外
周面全域に形成されたセレーション14の歯14aは、
断面台形に形成されている。その歯14aの両斜辺のな
す角度(つまり山角度)θは30°〜90°に設定され
ている。また、その歯14aの上底辺の長さ(つまり山
先端幅)Lは0.10〜0.25mm程度に設定されてい
る。
【0032】従って、ヨーク12を公知の方法にて円筒
軸11の内周面に沿って圧入するとき、ヨーク12はセ
レーション14の歯14aによって、軸ずれすることな
く円筒軸11内に圧入させることができる。また、衝突
時においてプロペラシャフト10に対して軸方向に発生
する衝撃力が所定値(臨界値)を超え、ヨーク12はそ
の衝撃力によって円筒軸11内に更に圧入されるとき、
歯14aは円筒軸11の内周面を切り込みやすくなるこ
とから、ヨーク12は迅速に円筒軸11内に圧入される
ことができる。
【0033】その結果、製造時において円筒軸11に対
してヨーク12は軸ずれすることなく圧入させることが
できるとともに、衝突時においてプロペラシャフト10
の軸方向の圧縮変形又は破壊は迅速に行うことができ
る。
【0034】(2)本実施形態では、円筒軸11の内周
面には、該円筒軸11に圧入されたヨーク12の先端か
ら所定距離Kを離間して発泡スチロール等のような低弾
性材料からなる円筒状の軸圧縮制御部材13を形成して
いる。
【0035】従って、衝突時においてプロペラシャフト
10に対して軸方向に発生する衝撃力が所定値を超えヨ
ーク12がその衝撃力によって円筒軸11内に更に圧入
されるとき、ヨーク12の先端が軸圧縮制御部材13が
配置した位置に到達すると、ヨーク12に対する円筒軸
11の圧入抵抗(又は圧入荷重)が小さくなり、ヨーク
12は迅速に円筒軸11内に圧入されることができる。
【0036】その結果、衝突時においてプロペラシャフ
ト10の軸方向の圧縮変形又は破壊は迅速に行うことが
できる。なお、発明の実施の形態は、上記に限定されず
以下のような形態で実施してもよい。
【0037】○上記実施形態では、ヨーク12は図1〜
図3に示すような形状にて実施したが、そのような形状
に限定されず、軸方向に大きな衝撃が与えられたときヨ
ーク12は円筒軸11内に圧入されることができる他の
形状にて実施してもよい。この場合、上記実施形態の特
徴(1)及び(2)に記載した効果と同様な効果を得る
ことができる。
【0038】○上記実施形態では、ヨーク12には軸方
向に大きな衝撃が与えられたとき円筒軸11の端部から
円筒軸11の軸方向に沿って切り込む刃物を設けて実施
してもよい。この場合、上記実施形態の特徴(1)及び
(2)に記載した効果に加えて、衝突時においてプロペ
ラシャフト10の軸方向の破壊は迅速に行うことができ
る。
【0039】○上記実施形態では、円筒軸11の内周面
にはセレーションを形成させず、セレーション14を形
成したヨーク12を、直接に円筒軸11の内周面に圧入
させるように実施したが、円筒軸11の内周面にも予め
セレーションを形成させ、セレーション14を形成した
ヨーク12を、両セレーションを合わせながら円筒軸1
1の内周面に圧入させるように実施してもよい。この場
合、上記実施形態の特徴(1)及び(2)に記載した効
果に加えて、製造時において円筒軸11とヨーク12と
の圧入接合作業が容易に行うことができる。
【0040】○上記実施形態では、円筒軸11の両側部
に軸圧縮制御部材13を設けたが、軸圧縮制御部材13
を円筒軸11のいずれか一側部に設けて実施してもよ
い。この場合、上記実施形態の特徴(1)及び(2)に
記載した効果とほぼ同様な効果を得ることができる。
【0041】○上記実施形態では、部品形状は円筒に限
定されない。三角筒、四角筒等の多角形筒形状或いは楕
円筒形状であっても構わない。 ○上記実施形態では、FRPのマトリクス樹脂が熱硬化
樹脂であることに限定されない。例えば紫外線硬化樹脂
や熱可塑性樹脂をマトリクス樹脂として使用することも
できる。
【0042】○上記実施形態では、FRP製筒体の製造
方法はフィラメントワインディング法に限定されない。
例えばシートワインディング法を採用することもでき
る。軸体が部品として使用されるときに必要な特性を満
足できるようにFRP製筒体を製造できれば、その製造
方法は特に限定されない。
【0043】○上記実施形態では、軸圧縮制御部材13
を発泡スチロールに限定せず、発泡スチロール以外の低
弾性部材にて形成してもよい。この場合、上記実施形態
の特徴(1)及び(2)に記載した効果とほぼ同様な効
果を得ることができる。
【0044】○上記実施形態では、金属部品の接合部は
円筒状であったが、接合部が筒状であることに限定され
ない。例えば金属部品の接合部が中実である円柱状であ
ってもよい。
【0045】上記実施形態から把握される請求項に係る
発明以外の技術的思想をその効果とともに以下に記載す
る。 (1)請求項1乃至4のいずれか1に記載のプロペラシ
ャフトにおいて、前記金属部品の接合部とセレーション
結合された前記FRP製筒体の内周面には予めセレーシ
ョンの溝を形成させていることを特徴とするプロペラシ
ャフト。
【0046】従って、請求項1乃至4のいずれか1に記
載のプロペラシャフトの効果に加えて、製造時において
FRP製筒体と金属部品との圧入接合作業が更に容易に
行うことができる。
【0047】
【発明の効果】以上詳述したように、請求項1及び2に
記載の発明によれば、製造時においてFRP製筒体に対
して金属部品を軸ずれすることなく圧入させることがで
きるとともに、衝突時においてプロペラシャフトの軸方
向の圧縮変形又は破壊を迅速に行わせることができる。
【0048】請求項3及び4及びに記載の発明によれ
ば、請求項1及び2に記載の発明の効果に加えて、衝突
時においてプロペラシャフトの軸方向の圧縮変形又は破
壊は更に迅速に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のプロペラシャフトの断面図。
【図2】同じくプロペラシャフトの要部拡大断面図。
【図3】同じくプロペラシャフトを構成するヨークの接
合部の径方向要部断面図。
【符号の説明】
10…プロペラシャフト、11…FRP製筒体としての
円筒軸、12…金属部品としてのヨーク、12a…ヨー
クの接合部、13…軸圧縮制御部材、14…セレーショ
ン、14a…セレーションを構成する歯。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 安居 義治 愛知県刈谷市豊田町2丁目1番地 株式会 社豊田自動織機製作所内 Fターム(参考) 3D042 AA06 AA08 DA02 DA05 DA09 DA15 3J033 AA01 AB02 AC01 BA03 BA07 BA08 BA20

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 FRP製筒体の内周に金属部品の接合部
    の外周面に設けたセレーションを圧入させることによっ
    て、FRP製筒体と金属部品とを一体に接合させるよう
    に構成されたプロペラシャフトにおいて、 前記接合部の外周面に設けたセレーションを構成する多
    数本の歯は、断面台形に形成され、歯の両斜辺のなす角
    度を30°〜90°の範囲に設定したことを特徴とする
    プロペラシャフト。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のプロペラシャフトにお
    いて、 前記歯の山先端幅を0.10〜0.25mmの範囲にした
    ことを特徴とするプロペラシャフト。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2に記載のプロペラシャフ
    トにおいて、 前記FRP製筒体の内周には、該FRP製筒体の両端面
    のうち少なくとも一端面から所定距離を離間して軸圧縮
    制御部材を設けたことを特徴とするプロペラシャフト。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載のプロペラシャフトにお
    いて、 前記軸圧縮制御部材は、低弾性材料であって、発泡スチ
    ロールであることを特徴とするプロペラシャフト。
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