JP3063211U - パチンコ機器用電気コネクタ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 本考案は、コネクタ外装部を透明又は半透明
の樹脂として、コネクタ内部が透視できるようにしたパ
チンコ機器用電気コネクタを提供せんとするものであ
る。 【解決手段】 かゝる本考案は、パチンコ機器内に取り
付けられる電気コネクタであって、コネクタ外装部１１
０，２１０，２３０，２４０が透明又は半透明の樹脂か
らなり、コネクタ内部が透視できるようにしたパチンコ
機器用電気コネクタにあり、これによって、不正な手段
の容易な発見と不正な手段の大きな抑止力が得られる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、コネクタ外装部を透明又は半透明の樹脂として、コネクタ内部が透 視できるようにしたパチンコ機器用電気コネクタに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

近年、パチンコ機器（周辺の装置類も含む）の電子機器化は目ざましく、内部 には種々の基板や電子部品が組み込まれ、これらの基板や電子部品間、周辺機器 との間にあっては、テープ電線などからなるケーブルで接続されている。

【０００３】 このケーブル接続は、直接半田付けなどで基板側や電子部品側に取り付けるこ とも可能であるが、作業性の問題や信頼性の点から、一般には電気コネクタを用 いることが多い。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

ところが、このようなパチンコ機器内に取り付けられる従来の一般的な電気コ ネクタにあっては、通常樹脂製のコネクタ外装部が黒色などの不透明な樹脂から なるため、コネクタ内部に不正手段が組み込まれることがあった。

【０００５】 つまり、パチンコ機器では、法規制によって出球率が予め設定され、過度のギ ヤンブル性は抑制されているわけであるが、パチンコ店やパチンコ機器の中間業 者などの中には、ギヤンブル性を高めて集客するため、電気コネクタ内の僅かな 隙間やコネクタ樹脂部分に凹み部分などを設け、これらの部分に不正な手段、例 えば不正ロムや不正ＩＣなどという回路素子を仕込むという事例があった。さら に、第三者が夜陰などにパチンコ店に忍び込むなどして、特定のパチンコ機器に このような不正な手段を施すという事例も考えられる。

【０００６】 これらの行為は、いずれも違法であるものの、一度不透明な樹脂製の電気コネ クタ内に上記のような不正な手段が組み込まれると、後から目視では、その発見 することは極めて困難であった。

【０００７】 本考案は、このような従来の問題点に鑑みてなされたもので、コネクタ外装部 を透明又は半透明の樹脂製として、コネクタ内部が透視できるようにし、これに よって、組み込まれた不正手段を容易に発見できるようにすると共に、未然に不 正手段が組み込まれるのを防止するパチンコ機器用電気コネクタを提供せんとす るものである。

【０００８】

【課題を解決するための手段】

請求項１記載の本考案は、パチンコ機器内に取り付けられる電気コネクタであ って、当該コネクタ外装部が透明又は半透明の樹脂からなり、前記コネクタ内部 が透視できるようにしたパチンコ機器用電気コネクタにある。

【０００９】 請求項２記載の本考案は、透明又は半透明の樹脂製外装ブロック中に複数のプ ラグコンタクトが配列されてなり、パチンコ機器内の基板側又は電子部品に装着 されるプラグコネクタ部と、透明又は半透明の樹脂製外装ハウジング中に複数の ソケットコンタクトが配列されてなり、前記プラグコネクタ部に接続されると共 に、外部のケーブルが装着されるソケットコネクタ部とからなるパチンコ機器用 電気コネクタにある。

【００１０】 請求項３記載の本考案は、前記ソケットコネクタ部に外部ケーブル装着用の圧 接カバーを付設した請求項２記載のパチンコ機器用電気コネクタにある。

【００１１】

【考案の実施の形態】

図１〜図７は、本考案に係るパチンコ機器用電気コネクタの一例を示したもの で、この電気コネクタ１０Ａは、大きくはプラグコネクタ部１００Ａとソケット コネクタ部２００とからなる。

【００１２】 上記プラグコネクタ部１００Ａは、パチンコ機器（周辺の装置類も含む）の基 板１（電子部品も含む）に取り付けられるもので、その外装ブロック１１０部分 、即ち絶縁体部分は、例えばポリカーボネートなどの透明樹脂や半透明樹脂で成 形してある。

【００１３】 この外装ブロック１１０の上面側（図１中の上方側）には、上記ソケットコネ クタ部２００が嵌め込まれる箱形の収納部１２０が開口されると共に、この収納 部１２０内には、その底面部に植設されたプラグピンなどからなるプラグコンタ クト１３０が長手方向に例えば２例として配列されている。

【００１４】 また、外装ブロック１１０の両縁部側（図１中の左右）には、収納部１２０の 開口面高さから突出する形で、概略台形状のフランジ部１４０が設けてあって、 この部分にはソケットコネクタ部用のロック部材１５０，１５０が、その左右に 突出させた突出軸部１５１（一方図示省略、なお軸ピンを設けることも可）を中 心に開閉可能に装着されている。

【００１５】 上記ソケットコネクタ部２００は、プラグコネクタ部１００Ａのプラグコンタ クト１３０に対応したソケットコンタクト２２０が、その内部に配列されると共 に、上記外装ブロック１１０の箱形の収納部１２０に嵌め込まれる角棒状の外装 ハウジング２１０からなり、この外装ハウジング２１０の上面側（図１中の上方 側）には、ソケットコンタクト２２０の突出部２２１部分に、図２〜図３又は７ に示すように、外部のテープ電線などからなるケーブルＣを一括接続する場合、 図１に示すように、その両端に下向きに設けたフック部２３１，２３１を有する 外部ケーブル装着用の圧接カバー２３０を圧接させる。

【００１６】 また、必要により、この圧接カバー２３０の上面側（図１中の上方側）には、 図１に示すように、その両端に下向きに設けたフック部２４１，２４１を有する 外部ケーブル用の押えカバー２４０を装着させるとよい。

【００１７】 そして、上記外装ハウジング２１０、圧接カバー２３０及び押えカバー２４０ のいずれの部分も、絶縁体部分として、例えばポリカーボネートなどの透明樹脂 や半透明樹脂で成形してある。なお、ロック部材１５０，１５０部分は比較的小 型で、不正手段を施す余地がほとんど無いため、不透明樹脂で成形することも可 能である。

【００１８】 このようにしてなるパチンコ機器用電気コネクタ１０Ａの使用にあたっては、 先ず、プラグコネクタ部１００Ａをパチンコ機器の基板１側に取り付ける。なお 、電子部品や周辺装置類の基板などに取り付けることも可能である。

【００１９】 次に、ソケットコネクタ部２００に外部のテープ電線などからなるケーブルＣ を一括接続する場合には、図２〜図３に示すように、ソケットコンタクト２２０ の突出部２２１部分にケーブルＣの端部を載せ、この状態で、図７に示すように 、外部ケーブル装着用の圧接カバー２３０を圧接させる。

【００２０】 この圧接によって、ソケットコンタクト２２０の突出部２２１部分がケーブル Ｃの被覆部分に食い込むため、内部の導体芯線と電気的に接続される。

【００２１】 この圧接カバー２３０の圧接は、上記した両端のフック部２３１，２３１が、 ソケットコネクタ部２００の両端面側に設けたロック爪２１１，２１２と係合し て行われるようになっている。

【００２２】 つまり、ソケットコネクタ部２００の両端面側には、図２〜図３に示すように 、下方寄りに１個のロック爪２１１を設けると共に、上端側に適宜離間して２個 のロック爪２１２，１２１を設けてある。そして、また、圧接カバー２３０のフ ック部２３１，２３１は、図４〜図５に示すように、基本的には環状のフック片 として形成し、その内側下端特に中央部には凹み部２３１ａを設けると共に、内 側上端には突出する突出部２３１ｂを設けてある。

【００２３】 したがって、圧接カバー２３０の圧接時、両端のフック部２３１，２３１を少 々開き気味にして、ソケットコネクタ部２００の両端面側に上方から滑り込ませ れば、フック片の凹み部２３１ａがソケットコネクタ部２００のロック爪２１１ と係合される一方、突出部２３１ｂがソケットコネクタ部２００の左右２個のロ ック爪２１２，１２１間に挿入されて装着される。この装着方法から、上記各ロ ック爪２１１，２１２の上方側には、それぞれスロープ部２１１ａ，２１２ａを 設けるとよい。これによって、スムーズな装着が可能となる。

【００２４】 この圧接されたケーブルＣは、そのままの形で延ばしておくこともできるが、 図７に示すように、Ｕ字型に折り返す場合には、圧接カバー２３０の上に、さら に、押えカバー２４０を装着させる。これによって、ケーブルＣの不要な揺動と 向きを変えることができる。

【００２５】 この押えカバー２４０のフック部２４１，２４１は、図６に示すように、垂下 するフック片からなり、その下端寄りの左右には、切欠部２１４ａ，２４１ａが 設けてある。そして、このフック片が、上記圧接カバー２３０の両フック部２３ １，２３１の外側の上下方向に設けた溝部２３１ｃ，２３１ｃ（一方図示省略） 間に上方から滑り込ませられると共に、その左右の切欠部２１４ａ，２４１ａが 、ソケットコネクタ部２００の両端面側に設けた上記左右２個のロック爪２１２ ，１２１と係合されるようになっている。

【００２６】 このようにして、外装ハウジング２１０、圧接カバー２３０及び押えカバー２ ４０、さらにケーブルＣが一体とされたソケットコネクタ部２００は、プラグコ ネクタ部１００Ａの箱形の収納部１２０に嵌め込めばよい。

【００２７】 このとき、外装ハウジング２１０の片面側の中央部などに突起などの位置決め 部２１３を設ける一方、これに対応した収納部１２０の側壁部分にも切欠きなど の位置決め部１２１を設けておけば、誤挿入が容易に防止できる。

【００２８】 このソケットコネクタ部２００の嵌め込みによって、図７に示すように、上記 プラグコネクタ部１００Ａのプラグコンタクト１３０が、ソケットコネクタ部２ ００の外装ハウジング２１０の底面側に配列開口されたコンタクト穴２１５内に 挿入されて、内部のソケットコンタクト２２０、特にその弾性片２２２と弾性的 に当接される。これによって、安定した電気的接続が得られる。

【００２９】 このソケットコネクタ部２００の嵌め込みの終了後、プラグコネクタ部１００ Ａのロック部材１５０，１５０を、図１の実線に示す閉じ状態にすれば、ソケッ トコネクタ部２００はロックされる。もちろん、このロック部材１５０，１５０ を、図１の鎖線に示す開いた状態にすれば、ソケットコネクタ部２００は上記収 納部１２０から浮き上がり、容易に取り出せるようになる。

【００３０】 図８は、本考案に係るパチンコ機器用電気コネクタの他の一例を示したもので 、この電気コネクタ１０Ｂも、基本的には上記電気コネクタ１００Ａとほぼ同様 であるが、プラグコネクタ部１００Ｂにおいて、ソケットコネクタ部用のロック 部材をなくした構成のものである。したがって、電気コネクタ１０Ａと同様の作 用、効果が得られる。

【００３１】 また、ソケットコネクタ部２００のソケットコンタクト２２０とプラグコネク タ部１００Ａのプラグコンタクト１３０とは、ある程度の圧入力を持って当接さ れるため、用途によっては、ロック部材が無くとも十分実用に耐える得る。

【００３２】 なお、上記実施の態様では、ソケットコネクタ部２００のソケットコンタクト ２２０にケーブルＣを接続する際、圧接カバーによって一括接続する場合であっ たが、その他の接続、例えば半田付けなどの接続も可能である。

【００３３】 また、上記実施の態様による電気コネクタ１０Ａ〜１０Ｂの場合、理想的な例 として、プラグコネクタ部１００Ａ〜１００Ｂ及びソケットコネクタ部２００の いずれも、それらのコネクタ外装部を透明又は半透明の樹脂で形成するケースで あったが、本考案は、これに限定されず、いずれか一方のコネクタ外装部のみを 透明又は半透明の樹脂で形成するようにしてもよい。特にケーブルＣの接続され るソケットコネクタ部２００にあっては、不正な手段を施したものとの交換が容 易であるため、このソケットコネクタ部２００側だけを透明又は半透明化するの みでも、十分な意義が認められる。

【００３４】

【考案の効果】

（１）本考案に係る請求項１記載のパチンコ機器用電気コネクタによると、パ チンコ機器内に取り付けられる電気コネクタであって、コネクタ外装部が透明又 は半透明の樹脂からなり、コネクタ内部が透視できるため、コネクタ内の僅かな 隙間やコネクタ樹脂部分に凹み部分などに不正な手段、例えば不正ロムや不正Ｉ Ｃなどという回路素子を仕込んでも容易に発見できる。また、このような発見の 容易性から、不正な手段の大きな抑止力が得られる。

【００３５】 （２）本考案に係る請求項２記載のパチンコ機器用電気コネクタによると、透 明又は半透明の樹脂製外装ブロック中に複数のプラグコンタクトが配列されてな り、パチンコ機器内の基板側又は電子部品に装着されるプラグコネクタ部と、透 明又は半透明の樹脂製外装ハウジング中に複数のソケットコンタクトが配列され てなり、プラグコネクタ部に接続されると共に、外部のケーブルが装着されるソ ケットコネクタ部とからなるため、上記透明又は半透明樹脂の採用から、不正な 手段の容易な発見と不正な手段の大きな抑止力が得られると同時に、パチンコ機 器側とケーブルとの接続を単なる嵌め込みによるワンタッチ操作によって、容易 に行える利点が得られる。

【００３６】 （３）本考案に係る請求項３記載のパチンコ機器用電気コネクタによると、請 求項２記載のコネクタにおいて、ソケットコネクタ部に外部ケーブル装着用の圧 接カバーを付設してあるため、この圧接カバーによってケーブルを一括接続する ことができ、簡単かつ迅速な接続が可能となる。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本考案に係るパチンコ機器用電気コネクタの
一例になる組み付け前の状態を示した側面図である。

【図２】 図１の電気コネクタにおけるソケットコネク
タ部の外装ハウジングの一端側を示した部分側面図であ
る。

【図３】 図２の外装ハウジングの一端側を示した端面
図である。

【図４】 図１の電気コネクタにおけるソケットコネク
タ部の圧接カバーの一端側を示した部分平面図である。

【図５】 図４の圧接カバーの一端側を示した端面図で
ある。

【図６】 図１の電気コネクタにおけるソケットコネク
タ部の押えカバーの一端側を示した端面図である。

【図７】 図１の電気コネクタにおけるソケットコネク
タ部の組み付け状態を示した縦断側面図である。

【図８】 本考案に係るパチンコ機器用電気コネクタの
他の例になる組み付け前の状態を示した側面図である。

【符号の説明】

１０Ａ，１０Ｂ パチンコ機器用電気コネ
クタ １００Ａ，１００Ｂ プラグコネクタ部（コネ
クタ外装部） １１０ 外装ブロック１１０ １３０ プラグコンタクト １５０ ロック部材 ２００ ソケットコネクタ部（コ
ネクタ外装部） ２１０ 外装ハウジング ２２０ ソケットコンタクト ２３０ 圧接カバー ２３１ フック部 ２４０ 押えカバー ２４１ フック部 Ｃ ケーブル

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 パチンコ機器内に取り付けられる電気コ
   ネクタであって、当該コネクタ外装部が透明又は半透明
   の樹脂からなり、前記コネクタ内部が透視できるように
   したことを特徴とするパチンコ機器用電気コネクタ。
2. 【請求項２】 透明又は半透明の樹脂製外装ブロック中
   に複数のプラグコンタクトが配列されてなり、パチンコ
   機器内の基板側又は電子部品に装着されるプラグコネク
   タ部と、透明又は半透明の樹脂製外装ハウジング中に複
   数のソケットコンタクトが配列されてなり、前記プラグ
   コネクタ部に接続されると共に、外部のケーブルが装着
   されるソケットコネクタ部とからなることを特徴とする
   パチンコ機器用電気コネクタ。
3. 【請求項３】 前記ソケットコネクタ部に外部ケーブル
   装着用の圧接カバーを付設したことを特徴とする請求項
   ２記載のパチンコ機器用電気コネクタ。