JP3062310B2 - 弾球遊技機の入賞玉処理機構 - Google Patents

弾球遊技機の入賞玉処理機構

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JP3062310B2
JP3062310B2 JP3216175A JP21617591A JP3062310B2 JP 3062310 B2 JP3062310 B2 JP 3062310B2 JP 3216175 A JP3216175 A JP 3216175A JP 21617591 A JP21617591 A JP 21617591A JP 3062310 B2 JP3062310 B2 JP 3062310B2
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詔八 鵜川
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、モータによって駆動さ
れる玉送り部材で発生した入賞玉を処理する弾球遊技機
の入賞玉処理機構に関するものである。
【0002】
【従来の技術】モータによって駆動される玉送り部材で
発生した入賞玉を処理する入賞玉処理機構として、従
来、実公平3−17911号に開示される入賞玉処理装
置が知られている。この入賞玉処理装置は、入賞玉処理
装置を構成するすべての部材、具体的には、セーフ球排
出通路、モータ、球送り部材、操作レバー、セーフ球検
出器等を一枚の装置板に集約してセット化し、そのセッ
ト化した入賞玉処理装置を機構板の一側下部に形成され
た開口凹部に取り付けるように構成していた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記した入賞玉処理装
置を構成する部品のうち、モータは、出荷する地域(東
日本か西日本)によって異なる種類のモータを使用しな
ければならないが、それ以外の部品は、全国共通で良
い。しかして、従来、機構板を製造する流れ作業工程に
おいて、異なる種類のモータをセット化した入賞玉処理
装置を2種類用意し、それぞれ出荷する地域を確認しな
がら入賞玉処理装置を組み付けていたので、2種類のセ
ット化された入賞玉処理装置をその組付工程部分にスト
ックするための場所を取るばかりでなく組付時間がかか
り、また、管理が大変であるという問題があった。本発
明は、上記した問題点に鑑みなされたもので、その目的
とするところは、機構板への組付工程を簡素化すること
ができる弾球遊技機の入賞玉処理装置を提供することに
ある。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記した目的を達成する
ために、本発明においては、モータによって駆動される
玉送り部材で発生した入賞玉を処理する弾球遊技機の入
賞玉処理機構において、前記モータを除く入賞玉処理機
構を弾球遊技機の背面に配置される機構板の一側に設
け、一方、前記モータを前記機構板の他側に取付可能に
すると共に、該モータを機構板の他側に取り付けたとき
に該モータのモータ軸に形成された係合部と前記玉送り
部材に形成された被係合部とが係合するようにしたこと
を特徴とするものである。また、モータを除く入賞玉処
理機構の機構板への組付は、入賞玉処理機構を構成する
各部品を機構板の一側に直接取り付けても良いし、ある
いは入賞玉処理機構を構成する各部品を一枚の装置板に
集約して形成すると共に、該装置板を機構板の一側に形
成された取付開口に取り付けるようにしてもよい。
【0005】
【作用】入賞玉処理機構の機構板の一側への組付工程
は、1種類の入賞玉処理機構を組み付けるだけであるた
め、確認しながら組み付ける必要がなくスムーズな取付
作業が行えると共に、区別して管理する必要がない。ま
た、入賞玉処理機構を取り付けた機構板に対して、出荷
する地域に応じたモータを機構板の他側に取り付けるこ
とにより、モータ軸と入賞玉処理機構の玉送り部材とが
係合して入賞玉処理機構を完成させることができる。そ
して、モータの組付工程においては、容積的に小さなモ
ータを2種類用意するだけであるため、その管理が極め
て容易であると共に、ストックする場所も少なくて済
む。
【0006】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の実施例につい
て説明する。まず、図9乃至図12を参照して実施例に
係る入賞玉処理装置50が応用される弾球遊技機の一例
としてのパチンコ遊技機1の裏面に配置される機構板2
の構成について説明する。まず、機構板2の全体の構成
について説明し、その後、本実施例の要部である入賞玉
処理装置50に関連する景品玉払出装置30と、入賞玉
処理装置50について詳細に説明する。
【0007】機構板全体の構成 機構板2は、パチンコ遊技機1の遊技盤に設けられた入
賞口からの入賞玉を処理して、その入賞玉に対応する所
定個数の景品玉を排出するための各種の機構が設けられ
るものである。しかして、機構板2は、合成樹脂で成型
されたほぼ方形板状の機構板本体に各種の機構を組み付
けて構成される。しかして、機構板2のほぼ中央には、
窓開口3が開設され、この窓開口3の下方位置に第1の
入賞玉集合樋4aと第2の入賞玉集合樋4bが形成され
ている。第1の入賞玉集合樋4aは、相対的に多い景品
玉数(例えば、15個)を排出することができる入賞玉
が誘導されるもので、機構板2の前面側に形成される。
また、第2の入賞玉集合樋4bは、相対的に少ない景品
玉数(例えば、7個)を排出することができる入賞玉を
誘導するものである。なお、第2の入賞玉集合樋4b
は、窓開口3の下縁に沿って機構板2の後面側に形成さ
れるものである。第1の入賞玉集合樋4a及び第2の入
賞玉集合樋4bに誘導された入賞玉は、後述する入賞玉
処理装置50に導かれるようになっている。
【0008】機構板2の後面側には、パチンコ遊技機設
置台の図示しない補給機構から補給される景品玉を遊技
者に払い出すための各種の機構が設けられている。これ
らの機構について、以下説明すると、機構板2の上部に
は、景品玉タンク5が固定されている。この景品玉タン
ク5には、上記した補給機構から多量の景品玉が補給さ
れるようになっている。景品玉タンク5の下方には、景
品玉を整列させるための景品玉誘導樋6が設けられてい
る。この景品玉誘導樋6は、景品玉が3列に整列して自
然流下するように傾斜して取り付けられる。このように
景品玉誘導樋6を景品玉が3列になって流下するように
構成したのは、前記したように2種類の景品玉数を払い
出すように構成したためである。
【0009】また、景品玉誘導樋6の上流側の底面に
は、景品玉量感知板7が揺動自在に軸支されている。し
かして、景品玉量感知板7上に景品玉が載置されて充満
しているときは、図示しない重錘及び付勢スプリングの
付勢力に抗して景品玉量感知板7の上端が押し下げられ
た状態となっており、一方、景品玉量感知板7上に景品
玉が欠乏して載置されなくなったときは、重錘及び付勢
スプリングの付勢力により景品玉量感知板7の上端が跳
ね上がった状態となる。そして、景品玉量感知板7が跳
ね上がったときには、その下部に配置された作動検出ス
イッチ8が動作され、図示しない玉切れ報知ランプを点
灯してその旨を報知するとともに、遊技場に設置してあ
る管理コンピュータに信号を送り、上記図示しない補給
機構を動作させて景品玉タンク5に所定個数の景品玉を
補給する。
【0010】景品玉誘導樋6の下流側には、3列の通路
を構成すべく区画された屈曲樋9が接続されるように取
り付けられている。この屈曲樋9は、景品玉誘導樋6を
流下してきた景品玉の流下方向を180度転換させると
ともに、連続して流下している景品玉の玉圧を弱めるた
めにある。屈曲樋9の屈曲部には、玉抜き装置12が設
けられ、閉店後に操作することにより、景品玉タンク5
及び景品玉誘導樋6に貯留されていた景品玉を玉抜き通
路13に排出してパチンコ遊技機1外へ誘導するように
なっている。
【0011】また、屈曲樋9の屈曲部より下流側のほぼ
下り傾斜通路部分には、それぞれの通路に対応して玉欠
乏検知板10a〜10cが揺動自在に設けられている。
この玉欠乏検知板10a〜10cは、屈曲樋9内に景品
玉があるときは、上端が景品玉に押圧されて下端を外側
に跳ねあげた状態を維持し、逆に屈曲樋9内に景品玉が
なくなると、自重により上端が上方向に回動して下端が
ほぼ垂直方向に垂れ下がるような状態となる。そして、
このような垂れ下がった状態のときに、後述する上下摺
動部材40a,40bが上昇すると、上下摺動部材40
a,40bの上端に形成された係合部41a,41bが
下端の係止部11a〜11cと係合して上下摺動部材4
0a,40bを上昇した位置で保持するように作用し、
最終的に景品玉の払い出しが行われなくなるようにして
いる。また、屈曲樋9の下流部には、ほぼ垂直状に形成
され、その末端には、段差部が形成されている。この段
差部は、後述する景品玉払出装置30の上部玉ストッパ
ー37a,37bがスムーズに動作するように玉圧を弱
めるように作用しているものである。
【0012】屈曲樋9の下流側には、景品玉払出装置3
0が接続されている。景品玉払出装置30は、所定個数
の景品玉を受け入れて、その所定個数の景品玉を入賞玉
処理装置50の動作に連動して払い出すものである。景
品玉払出装置30及び入賞玉処理装置50については、
後に詳述する。
【0013】景品玉払出装置30から払出された景品玉
は、景品玉排出通路14に排出される。この景品玉排出
通路14の下端には、誘導開口15が開設され、この誘
導開口15がパチンコ遊技機1の前面に設けられる打球
供給皿(図示しない)に連通している。また、誘導開口
15の反対側(機構板2の手前側)には、図12に示す
ように、溢れ出口16が形成され、該溢れ出口16に余
剰玉通路18と連絡するための連絡樋17が臨み、打球
供給皿に景品玉(符号aを付与)が満杯となって溢れ出
口16から溢れた余剰の景品玉(符号bを付与)が連絡
樋17を流下して機構板2の下部中央に形成された余剰
玉通路18に導かれるようになっている。なお、余剰玉
通路18は、その下端がパチンコ遊技機1の前面枠の裏
面に取付られる接続樋19に接続され、余剰の景品玉を
パチンコ遊技機1の前面に設けられる余剰玉受皿(図示
しない)に誘導するようになっている。
【0014】ところで、誘導開口15と溢れ出口16と
は、図12に示すようにそれぞれ反対側に位置すると共
に溢れ出口16の開口縁が長いため、景品玉で誘導開口
15が詰まって満杯となったときでも、景品玉の溢れ出
し状態がスムーズに行われるばかりでなく、溢れ出口1
6部分での玉詰まり現象が起こることがない。なお、連
絡樋17と前記玉抜き通路13と余剰玉通路18とによ
って囲まれる領域に、本実施例の要部を構成する入賞玉
処理装置50が取り付けられる取付開口25(図1参
照)が形成されている。
【0015】また、余剰玉通路18の一側側壁には、景
品玉充満検知板20が上端を中心にして揺動自在に設け
られている。しかして、景品玉充満検知板20は、景品
玉によって余剰玉通路18内が満杯になったときに該景
品玉に押圧されて揺動し、景品玉充満検知板20に連結
されたスライド線材が移動して打球供給装置の動作を固
定して打玉を打球発射位置に供給しないようしている。
また、景品玉充満検知板20の対向する位置に充満検知
スイッチ21が設けられている。そして、景品玉充満検
知板20が揺動されたときに充満検知スイッチ21がO
FFとなり、入賞玉処理装置50の後述する駆動モータ
80の回転を停止させるようになっている。したがっ
て、景品玉充満検知板20が動作したときには、打球の
弾発ができなくなると共に、景品玉の払出も行われなく
なる。なお、景品玉排出通路14の途中、及び余剰玉通
路18の上部には、流下する景品玉が衝突して音を発生
するベル22、23が設けられている。上記した構成以
外に機構板2には、アウトとなった玉を誘導するアウト
玉誘導樋24が設けられている。
【0016】景品玉払出装置 次に、この実施例の要部である入賞玉処理装置50に連
動して所定個数の景品玉を排出する景品玉払出装置30
について図10及び図11を参照して説明する。景品玉
払出装置30は、景品玉収容筒36a〜36cが形成さ
れ且つ上部玉ストッパー37a,37bが設けられた上
部収容筒部31と景品玉収容筒36a〜36cが形成さ
れ且つ下部玉ストッパー38a,38bが設けられた下
部収容筒部32との2つに分割されており、上部収容筒
部31の背面には、上部玉ストッパー37a,37b及
び下部玉ストッパー38a,38bを開閉駆動するよう
に係合する上下摺動部材40a,40bが設けられてい
る。
【0017】上部収容筒部31は、機構板2に対してビ
ス34によって止着されるようになっているのに対し
て、下部収容筒部32は、機構板2に対して固定爪35
によって着脱自在に取り付けられるようになっている。
これは、後述するように下部玉ストッパー38a,38
bが設けられる下部収容筒部32だけを交換することに
より、景品玉払出装置30全体の景品玉の払出数を変化
させるためである。
【0018】しかして、上部収容筒部31及び下部収容
筒部32が機構板2に取り付けられた状態では、所定個
数の景品玉を収容する景品玉収容筒36a〜36cが形
成される。この景品玉収容筒36a〜36cは、3列に
形成された前記屈曲樋9に連続するもので、そのうち2
列の景品玉収容筒36a,36bに上部玉ストッパー3
7aと下部玉ストッパー38aが対応し、1列の景品玉
収容筒36cに上部玉ストッパー37bと下部玉ストッ
パー38bとが対応している。
【0019】ところで、下部玉ストッパー38a,38
bには、景品玉収容筒36a〜36c内に出没し得るス
トッパー部39a〜39cが突設されている。また、3
つのストッパー部のうち2つのストッパー部39a,3
9bは、下部玉ストッパー38aに突設されるととも
に、景品玉収容筒36a,36bの出口を開閉するよう
に作用し、他の1つのストッパー部39cは、下部玉ス
トッパー38bに突設されると共に、景品玉収容筒36
cの出口を開閉するように作用する。なお、ストッパー
部39a〜39cが突設される位置は、例えば、ストッ
パー部39aが景品玉収容筒36a内に6個の景品玉が
収容されるような位置であり、ストッパー部39b,3
9cが景品玉収容筒36b,36c内に7個の景品玉が
収容されるような位置である。このように下部玉ストッ
パー38a,38bのストッパー部39a〜39cの突
設される位置の異なる種類のものと交換することによっ
て簡単に景品玉の払出数を変えることができるので、下
部玉ストッパー38a,38bが設けられる下部収容筒
部32だけを交換すれば、景品玉払出装置30全体の景
品玉の払出数を変化させることができる。
【0020】上記した上部玉ストッパー37a,37b
及び下部玉ストッパー38a,38bの開閉を制御する
上下摺動部材40a,40bは、その上端に前記係止部
11a〜11cと係合する係合部41a,41bが形成
され、その途中に前記上部玉ストッパー37a,37b
と係脱する当接凹部42a,42bが形成され、その下
部に前記下部玉ストッパー38a,38bと係脱する当
接凸部43a,43bが形成されている。更に、上下摺
動部材40a,40bの後端下部には、連動杆44a,
44bの上端が連結されている。この連動杆44a,4
4bは、後述する入賞玉処理装置50に連結されてい
る。
【0021】上記した構成を有する景品玉払出装置30
の作用について以下説明する。上下摺動部材40a,4
0bが下降位置にあるときは、下部玉ストッパー38
a,38bの上端部と当接凸部43a,43bとが当接
しているので、ストッパー部39a〜39cが景品玉収
容筒36a〜36c内に侵入した状態を保持する。この
とき上部玉ストッパー37a,37bにおいては、上部
玉ストッパー37a,37bの後端と当接凹部42a,
42bの上端部とが当接して、上部玉ストッパー37
a,37bの先端を景品玉収容筒36a〜36cの入口
から後退した位置で保持している。したがって、景品玉
は、前記屈曲樋9から景品玉収容筒36a〜36c内に
流れ込み、下部玉ストッパー38a,38bのストッパ
ー部39a〜39cで係止された第1の状態となってい
る。
【0022】一方、上下摺動部材40a,40bが上昇
した位置にあるときは、当接凸部43a,43bと下部
玉ストッパー38a,38bの上端部とが当接しなくな
るので、下部玉ストッパー38a,38bは、回動可能
なフリーな状態となる。下部玉ストッパー38a,38
bがフリーな状態になると、景品玉収容筒36a〜36
c内に収容されていた景品玉の玉圧によりストッパー部
39a〜39cが押圧されて回動し、景品玉収容筒36
a〜36c内に収容されていた景品玉が前記景品玉排出
通路14に払出される。このとき、上部玉ストッパー3
7a,37bは、その自重によって景品玉収容筒36a
〜36cの入口を閉成し、当接凹部42a,42bの下
端部と上部玉ストッパー37a,37bの後端とが係合
して上部玉ストッパー37a,37bの先端を景品玉収
容筒36a〜36cの入口内に侵入させた位置で保持し
ている。そのため、景品玉は、景品玉収容筒36a〜3
6cの入口の直前で停止された第2の状態となってい
る。
【0023】このように、景品玉払出装置30は、上部
玉ストッパー37a,37bと下部玉ストッパー38
a,38bとを交互に開閉させることにより、景品玉を
景品玉収容筒36a〜36c内へ供給する第1の状態
と、景品玉を景品玉収容筒36a〜36cから排出する
第2の状態とを繰り返すようになっている。そして、こ
れを動作させるために上下摺動部材40a,40bに
は、前記した連動杆44a,44bの上端が連結され、
この連動杆44a,44bが後述する入賞玉によって作
動される回動部材60a,60bによって上下方向に摺
動されることに応じて上下摺動部材40a,40bが上
下方向に摺動する。そして、上下摺動部材40a,40
bの上下方向のストロークを充分に取ることにより、上
部玉ストッパー37a,37bと下部玉ストッパー38
a,38bの開閉動作が確実に行われて所定個数の景品
玉の払出動作が保証されるが、本実施例においては、そ
の充分なストロークを確保するため、後述するように入
賞玉処理装置50に侵入溝68a,68bが形成されて
いる。
【0024】入賞玉処理装置 上記した連動杆44a,44bの下端には、入賞玉処理
装置50が関連付けられている。この入賞玉処理装置5
0について図1乃至図8を参照して説明する。入賞玉処
理装置50は、前記第1の入賞玉集合樋4a及び第2の
入賞玉集合樋4bに対応するように前後方向に重複して
設けられる。具体的には、図1に示す装置板51に集約
して設けられるものであり、装置板51に所定間隔を置
いて取り付けられる2枚の区画板54a,54bと装置
板51とによって形成される空間に駆動モータ80を除
くすべての構成部品がセット化されている。そして、そ
のようにセット化された装置板51を、機構板2の前記
した取付開口25の周縁に沿って形成された複数の装置
板取付ボス26a〜26e(ただし、26eは図示しな
い)に装置板51に形成された取付穴52a〜52eを
対応させた後、ビス53で止着することにより、駆動モ
ータ80を除く入賞玉処理装置50が機構板2の内側か
ら機構板2に固定される。
【0025】次に、装置板51と区画板54a,54b
との間に形成される入賞玉処理装置50の構造について
図4及び図5を参照して説明する。図5においては、主
として第2の入賞玉集合樋4bに対応する入賞玉処理装
置の構造(末尾にbの符号を付す)についてだけ示す。
ただし、以下の説明では、第1の入賞玉集合樋4aに対
応する入賞玉処理装置の構造(末尾にaの符号を付す)
についても記載説明する。
【0026】まず、前記入賞玉集合樋4a,4bに接続
される入賞玉誘導通路55a,55bの末端には、ほぼ
逆「て」字状のストッパー部材56a,56bが臨んで
いる。ストッパー部材56a,56bは、支軸57を中
心にして回動自在となっている。また、その一端に回動
部材60a,60bと係合する係合部58a,58bが
形成され、その他端に前記入賞玉誘導通路55a,55
bの末端に臨む当接部59a,59bが形成されてい
る。
【0027】回動部材60a,60bは、ほぼ「T」字
状をしており、支軸61を中心にして回動自在となって
いる。また、支軸61の上部に前記係合部58a,58
bと係合する係合凸部62a,62bが形成され、支軸
61の下部に入賞玉と当接する入賞玉当接面部63a,
63bが形成され、更に、支軸61の後部に前記連動杆
44a,44bと連結される連結部65a,65bが形
成されている。また、入賞玉当接面部63a,63bの
裏側には、後述する検出スイッチ75a,75bのアク
チュエータ76a,76bと当接する押圧凸部64a,
64bが形成されている。
【0028】また、前記入賞玉誘導通路55a,55b
の下方には、回転円盤66が配置されている。この回転
円盤66は、図4に示すように、その両端を装置板51
及び区画板54bに設けられた軸受67a,67bに回
転自在に軸支されると共に、各入賞玉誘導通路55a,
55bに対応するようにその外周に2条の侵入溝68
a,68bが形成されている。この侵入溝68a,68
bは、前記回動部材60a,60bの入賞玉当接面部6
3a,63bが回転円盤66の外周縁よりも内側に侵入
するために形成されるものである。
【0029】また、回転円盤66には、各入賞玉誘導通
路55a,55bに対応するようにそれぞれ複数(3
つ)の凹部69a〜69c、70a〜70cが形成され
ている。この凹部69a〜69c、70a〜70cは、
前記入賞玉誘導通路55a,55bから排出された入賞
玉を受け入れて回転円盤66の回転に伴って入賞玉Pを
移動させるものであり、その移動の過程で前記回動部材
60a,60bを回動させるものである。なお、入賞玉
誘導通路55aに対応して形成される凹部69a〜69
cと入賞玉誘導通路55bに形成される凹部70a〜7
0cとは、相互に位相をずらし形成されているので、同
時に回動部材60a,60bが回動されることはない。
これにより、駆動モータ80にかかる負荷を軽減させる
とともに、景品玉数の異なる入賞玉を同時に処理するこ
とがなく、また遊技者に払出された景品玉数の違いを報
知することができるようになっている。
【0030】更に、回転円盤66の回動軸には、軸受6
7b側が開放している係合穴71が開設され、該係合穴
71内に複数の係合片72a〜72cが中心に向かって
突設されている。この係合穴71には、後述する構成に
より機構板2の外側に固着される駆動モータ80のモー
タ軸80aにビス80bによって固着される係合部材8
5が挿入されるようになっている。そして、駆動モータ
80が機構板2に取り付けられたときに、係合部材85
が自由に係合穴71に係合して駆動モータ80の回転を
回転円盤66に伝達するようになっている。
【0031】前記回転円盤66の回転方向の側方から下
部にかけて、回転円盤66によって移動され且つ回動部
材60a,60bを動作させた入賞玉が排出される入賞
玉排出通路74a,74bが形成される。この入賞玉排
出通路74a,74bを構成する一方の排出通路形成壁
73a,73bの側方には、検出スイッチ75a,75
bが配置され、該検出スイッチ75a,75bのアクチ
ュエータ76a,76bが回動部材60a,60bが回
動したときに、前記押圧凸部64a,64bによって押
圧されて回動部材60a,60bの動作を検出して遊技
盤の前面に形成された景品玉払出報知ランプを(図示し
ない)点灯させるようになっている。なお、景品玉払出
報知ランプを2つ設けてそれぞれ7個排出用と13個排
出用とに分けて、それぞれの検出スイッチ75a,75
bに対応させることにより、どちらの景品玉数が排出さ
れたかを知らせるようにしても良い。
【0032】また、入賞玉排出通路74a,74bの末
端には、入賞玉検出器77a,77bが取り付けられて
いる。この入賞玉検出器77a,77bは、遊技場に設
置された集中管理コンピュータに信号を送るものであ
り、当該パチンコ遊技機1の営業用データを作成するた
めに設けられるものである。なお、この入賞玉検出器7
7a,77bが入賞玉を検出する毎に音や遊技盤面のい
ずれかのランプ(図示しない)を駆動報知するように使
用しても良い。
【0033】上記したように、駆動モータ80を除く入
賞玉処理装置50は、装置板51にセット化されて機構
板2の内側から止着されるが、入賞玉処理装置50の機
構板2への組付工程は、1種類の入賞玉処理装置50を
組み付けるだけであるため、確認しながら組み付ける必
要がなくスムーズな取付作業が行えると共に、区別して
管理する必要がない。
【0034】一方、駆動モータ80は、図2に示すよう
に、機構板2の外側面を構成するモータセット板81に
対して取り付けられるようになっている。即ち、モータ
セット板81には、取付ボス82a,82bが外側に向
かって突設されると共に、開口円83が開設され、該開
口円83を囲むように弧状の支持突片84a,84bが
外側に向かって突設されている。また、駆動モータ80
のモータ軸80aには、前記したようにビス80bによ
って係合部材85が固着されている。また、モータセッ
ト板81の側方には、配線中継基板89が取り付けら
れ、その配線中継基板89に設けられるコネクタ端子に
前記充満検出スイッチ21、検出スイッチ75a,75
b、入賞玉検出器77a,77b、及び駆動モータ80
からの配線が接続される。なお、モータセット板81
は、前記景品玉排出通路14、連絡樋17、余剰玉通路
18等の外側を覆う通路カバー板と一体的に形成したも
のでも良い。
【0035】ところで、駆動モータ80のモータ軸80
aに固着される係合部材85は、図3に示すように、そ
の前面に複数の突起が形成されている。この突起は、頂
部86a〜86cから傾斜曲面87a〜87cを介して
係合溝88a〜88cとなるように形成されており、駆
動モータ80をモータセット板81に止着するときに前
記係合穴71に形成される係合片72a〜72cが傾斜
曲面87a〜87cのいずれかの位置に当接し始めた
後、傾斜曲面87a〜87cに案内されるように回転円
盤66が回転し、遂には、係合片72a〜72cが係合
溝88a〜88cに係合して、回転円盤66と駆動モー
タ80とがガタ付きのない状態で係合されることにな
る。したがって、本実施例における係合部材85は、係
合部材85の嵌め込み位置や角度をあまり気にすること
なく、駆動モータ80をモータセット板81に止着する
ことができる。なお、モータ軸80aに係合部材85を
固着することなく、モータ軸80a自体に係合部(例え
ば、軸をDカットする)を設け、回転円盤66にそれに
対応する被係合部(D字型穴)を形成しても良い。
【0036】しかして、上記したモータセット板81に
駆動モータ80を取り付けるには、モータ軸80aに固
着された係合部材85を開口円83から挿入した後、駆
動モータ80の取付部を取付ボス82a,82bに当て
がい、ビスで止着する。なお、係合部材85を開口円8
3に挿入する際に、上記したように係合部材85の嵌め
込み位置や角度をあまり気にすることなく行うことがで
きる。また、駆動モータ80を取付ボス82a,82b
に止着した際には、駆動モータ80の周縁が支持突片8
4a,84bに当接するので、駆動モータ80がグラつ
くことがなく、堅固に固定されるものである。また、駆
動モータ80は、出荷される地域によってそれぞれ異な
る周波数用(50HZ又は60HZ)のものがモータセ
ット板81に取り付けられることになる。
【0037】このように入賞玉処理装置50を組み付け
た機構板2に対して、出荷する地域に応じた周波数を有
する駆動モータ80を機構板の外側から取り付けること
により、モータ軸80aに固着された係合部材85と回
転円盤66の係合穴71とが係合して入賞玉処理装置5
0を最終的に完成させることができるが、この場合、駆
動モータ80の組付工程においては、容積的に小さな駆
動モータ80を2種類用意するだけであるため、その管
理が極めて容易であると共に、ストックする場所も少な
くて済むという利点がある。
【0038】以上のように構成された入賞玉処理装置5
0の動作について図6乃至図8を参照して説明する。な
お、図6乃至図8は、手前側、すなわち、7個の景品玉
が払出されるための機構を示したものであるが、奥側、
すなわち、13個の景品玉が払出されるための機構も同
一であるので、その説明は省略する。まず、第2の入賞
玉集合樋4bを流下して入賞玉誘導通路55bに誘導さ
れた入賞玉P1は、ストッパー部材56bを図示の反時
計方向に回動させながら回転円盤66に載置される。す
ると、図6に示すように、常時回転している回転円盤6
6の凹部70a〜70cのいずれかに受け入れられてそ
のまま回転移動する。
【0039】入賞玉P1が回転移動するにつれてストッ
パー部材56bの係合部58bと回動部材60bの係合
凸部62bとの係合が外され、回動部材60bは、図示
の反時計方向に回動し得る。そして、ストッパー部材5
6bの当接部59bと入賞玉P1との当接状態が解除さ
れる前に、入賞玉P1が回動部材60bの入賞玉当接面
部63bを押圧しているので、回動部材60bは、既に
図示の反時計方向に回動しており、図7に示すように、
入賞玉P1の移動が進んでストッパー部材56bと入賞
玉P1との当接状態が解消しても係合凸部62bと係合
部58bとが係合することはない。
【0040】更に、入賞玉P1が回転移動するにつれて
回動部材60bの入賞玉当接面部63bが入賞玉P1に
よって押圧されて回動部材60bを回動させることによ
って、図8に示すように係合凸部62bの前端部がスト
ッパー部材56bを時計方向に回動させて当接部59b
が入賞玉誘導通路55bの末端を塞ぐように侵入して次
の入賞玉P2を回転円盤66に落下させないようにして
いる。
【0041】また、それと同時に、回動部材60bの後
端部である連結部65bが上昇するので、連動杆44b
が上昇して景品玉払出装置30の上下摺動部材40bを
上動させる。これにより所定個数の景品玉が排出され
る。また、この時、回動部材60bの押圧凸部64bが
検出スイッチ75bをONさせるので、景品玉払出ラン
プが点灯する。
【0042】また、本実施例においては、回動部材60
bの入賞玉当接面部63bが回転円盤66の侵入溝68
b内に侵入しているので、入賞玉P1によって回動され
る回動部材60bの回動角が大きくなり、これがため、
連動杆44bの上下方向のストロークも十分取ることが
でき、景品玉払出装置30の上部玉ストッパー37b及
び下部玉ストッパー38bの開閉動作を確実に行い、景
品玉の払出動作が確実に行われる。
【0043】以上のようにして所定個数の景品玉が払出
されると、回転円盤66によって移動されていた入賞玉
P1は、排出通路形成壁73bに沿ってさらに移動し、
遂には入賞玉排出通路74bに落下する。しかして、入
賞玉が排出通路形成壁73bの上端に対応する位置に来
たときには、回動部材60bは、時計方向に回動して元
の状態に戻るので、それに従動して連動杆44b、上下
摺動部材40bが下降する。また、このとき、ストッパ
ー部材56bも回動部材60bの回動により元の状態に
復帰するので、入賞玉誘導通路55bの末端で待機して
いた次の入賞玉の流下が許されて回転円盤66に移動し
て上述の動作を繰り返す。
【0044】以上、実施例に係る入賞玉処理装置50の
構成及び作用について説明してきたが、本実施例によれ
ば、入賞玉処理装置50の機構板2への組付工程は、1
種類の入賞玉処理装置50を組み付けるだけであるた
め、確認しながら組み付ける必要がなくスムーズな取付
作業が行えると共に、区別して管理する必要がない。ま
た、入賞玉処理装置50を組み付けた機構板2に対し
て、出荷する地域に応じた周波数を有する駆動モータ8
0を機構板の外側から取り付けることにより、モータ軸
80aに固着された係合部材85と回転円盤66の係合
穴71とが係合して入賞玉処理装置50を最終的に完成
させることができるが、この場合、駆動モータ80の組
付工程においては、容積的に小さな駆動モータ80を2
種類用意するだけであるため、その管理が極めて容易で
あると共に、ストックする場所も少なくて済むという利
点がある。
【0045】なお、上記した実施例においては、駆動モ
ータ80を機構板2の外側面を構成するモータセット板
81に止着するようにしたが、モータセット板81を装
置板51に設けたものでも良い。また、上記実施例で
は、駆動モータ80を除くすべての入賞玉処理装置50
の構成部品が装置板51にセット化されたものを示した
が、一部又は全部の部品を機構板2に直接装着したもの
でも良い。また、玉送り部材として入賞玉を受け入れる
凹部69a〜69c、70a〜70cが形成された回転
円盤66を示したが、駆動モータによって回転するカム
と該カムによって入賞玉を押圧する押圧部材との2つの
部材によって構成されるものでも良い。また、景品玉払
出装置30も上部玉ストッパーや下部玉ストッパーが景
品玉収容筒の上下を開閉するものを示したが、連動杆4
4a,44bによって景品玉収容筒に相当する景品玉ケ
ースを傾動させるものでも良い。
【0046】
【発明の効果】以上、説明したところから明らかなよう
に、本発明においては、モータを除く入賞玉処理機構を
機構板の一側に設け、一方、モータを機構板に取付可能
とすると共に、モータを機構板の他側に取り付けたとき
にモータのモータ軸に形成された係合部と玉送り部材に
形成された被係合部とが係合するように構成したので、
入賞玉処理機構の機構板への組付工程は、1種類の入賞
玉処理機構を組み付けるだけであるため、確認しながら
組み付ける必要がなくスムーズな取付作業が行えると共
に、区別して管理する必要がない。また、入賞玉処理機
構を組み付けた機構板に対してモータを組み付ける組付
工程においては、容積的に小さなモータを2種類用意す
るだけであるため、その管理が極めて容易であると共
に、ストックする場所も少なくて済むという利点があ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例に係る入賞玉処理装置と機構板との関係
を示す分解斜視図である。
【図2】モータと機構板との関係を示す背面図である。
【図3】回転円盤とモータとの取付状態を示す説明図で
ある。
【図4】入賞玉処理装置を機構板に取り付けた状態での
断面図である。
【図5】入賞玉処理装置の背面から見た背面図である。
【図6】入賞玉処理装置の動作を示す背面図である。
【図7】入賞玉処理装置の動作を示す背面図である。
【図8】入賞玉処理装置の動作を示す背面図である。
【図9】入賞玉処理装置が適用される弾球遊技機の背面
図である。
【図10】入賞玉処理装置と景品玉払出装置との関係を
示す機構板の部分背面図である。
【図11】景品玉払出装置の構造を示す背面図である。
【図12】景品玉排出通路と連絡樋と玉抜き通路との関
係を示す機構板の部分断面図である。
【符号の説明】
1 パチンコ遊技機(弾球遊技機) 2 機構板 25 取付開口 30 景品玉払出装置 50 入賞玉処理装置(入賞玉処理機構) 51 装置板 60a,60b 回動部材 63a,63b 入賞玉当接面部 66 回転円盤(玉送り部材) 68a,68b 侵入溝 69a〜69c、70a〜70c 凹部 71 係合穴 72a〜72c 係合片(係合部) 80 駆動モータ 80a モータ軸 85 係合部材 88a〜88c 係合溝(被係合部)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 モータによって駆動される玉送り部材で
    発生した入賞玉を処理する弾球遊技機の入賞玉処理機構
    において、 前記モータを除く入賞玉処理機構を弾球遊技機の背面に
    配置される機構板の一側に設け、 一方、前記モータを前記機構板の他側に取付可能にする
    と共に、該モータを機構板の他側に取り付けたときに該
    モータのモータ軸に形成された係合部と前記玉送り部材
    に形成された被係合部とが係合するようにしたことを特
    徴とする弾球遊技機の入賞玉処理機構。
  2. 【請求項2】 モータによって駆動される玉送り部材で
    発生した入賞玉を処理する弾球遊技機の入賞玉処理機構
    において、 前記モータを除く入賞玉処理機構を一枚の装置板に集約
    して形成すると共に、該装置板を弾球遊技機の背面に配
    置される機構板の一側に形成された取付開口に取り付
    け、 一方、前記モータを前記機構板の他側に取付可能にする
    と共に、該モータを機構板の他側に取り付けたときに該
    モータのモータ軸に形成された係合部と前記玉送り部材
    に形成された被係合部とが係合するようにしたことを特
    徴とする弾球遊技機の入賞玉処理機構。
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