JP3062024U - 携帯型電話機用ホルダ部材 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】自動車の車内の所望位置に携帯型電話機をワン
タッチで確実に保持することができると同時に、その電
話機が自動車の走行中に生ずる振動で脱落したり故障す
ることを防止できる携帯型電話機用ホルダ部材を提供す
る。 【解決手段】タッチ・クローズ型ファスナーの素材であ
るフック面シート（HS）の裏面側に、当該フック面シー
ト（HS）を携帯型電話機の置き場所となる物体の表面に
接着させるための粘着層（５）とその粘着層の表面に貼
付した離型紙（６）とで成る接着代（４）と、スポンジ
等の弾性マット（Ｍ）を貼着して成るクッション部
（７）とが形成されている。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、携帯電話やＰＨＳ等の携帯型電話機を所定の置き場所に保持・保管 するために使用する携帯型電話機用ホルダ部材に関する。

【０００２】

【従来の技術】

自動車の運転中に携帯電話を使用すると、運転を誤って交通事故を引き起こす 危険性が大きいことが指摘されているが、その運転を誤る主たる原因は、自動車 の車内に携帯電話を置くためのホルダが装備されていないことにある。

【０００３】すなわち、自動車電話の場合は、自動車の車内に電話機を置くため の専用ホルダが装備されており、しかも、そのホルダは運転席の直ぐ傍に設置さ れているので、電話機を使用する際によそ見して運転を誤るおそれは少ないが、 携帯電話の場合は、その電話機をカバンやバッグの中から取り出したり、腰など に取り付けた携帯用ケースから出して、助手席やインストルメント・パネル（イ ンパネ）の上などに載せて置くことが多いため、これを使用しようとして手を伸 ばしたときや、急ブレーキをかけて助手席やインパネの上から落ちた電話機を拾 おうとしたときなどに、よそ見運転して交通事故を引き起こすおそれがある。

【０００４】このため、自動車の車内に設置する携帯型電話機用のホルダが市販 されているが、その市販品は、携帯型電話機を立てて収容する箱型のプラスチッ クケースで成り、当該ケースには、これをインパネのエア吹出口に設けられたガ ラリに固定するための取付金具が設けられている。

【０００５】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、上記ホルダは、ガラリが設けられたインパネのエア吹出口にし か取り付けられないという不便があり、しかも、そのホルダをエア吹出口に取り 付けると、エアの吹出が妨げられたり、ホルダに収容した携帯型電話機がエアコ ンの温風や冷風に長時間さらされて故障するおそれがあった。

【０００６】また、箱型のプラスチックケースで成る上記ホルダは、自動車の走 行中に振動して、その振動でプラスチックケース内に収容された電話機が故障し たり、騒々しい震動音を生ずるおそれもあった。特に、携帯型電話機は、その機 体の形状や大きさが様々であり、しかも、年々小型軽量化されているため、これ を収容するプラスチックケースが大きすぎて、そのケース内で激しく震動するこ とがある。

【０００７】また、家に持ち帰った携帯型電話機は、これを携帯用ケースに入れ たまま、あるいは携帯用ケースやカバン、バッグ等の中から取り出して、机や書 棚、サイドボードの上、あるいは食卓テーブルや応接テーブルの上などに置くこ とが多いが、置き場所を決めておかなければ、その置き場所を失念して家中を探 し回ったり、外出の際に携帯し忘れることがある。

【０００８】なお、携帯型電話機には、ストラップが取り付けられているので、 そのストラップを所定の場所に取り付けた金属製フックや接着式のプラスチック 製フックに引っ掛けて吊り下げておくこともできるが、家具や冷蔵庫、柱、壁な どにフックを取り付けると、見栄えも良くないし、そのフックに身体が触れて怪 我をしたり、衣服が引っ掛かって破損するなどのおそれもある。

【０００９】そこで本考案は、タッチ・クローズ型ファスナーの素材であるルー プ面シートとフック面シートを用いた安全な携帯型電話機用ホルダを提供するも ので、特に、携帯型電話機を自動車の車内の所望位置にワンタッチで確実に保持 することができ、しかも、自動車の走行中に生ずる振動で携帯型電話機が脱落し たり、故障したり、震動音を生ずることも確実に防止できるホルダ部材を提供す ることを技術的課題としている。

【００１０】

【課題を解決するための手段】

上記の課題を解決するために、本考案に係る携帯型電話機用ホルダ部材は、タ ッチ・クローズ型ファスナーの素材であるフック面シートの裏面側に、当該フッ ク面シートを携帯型電話機の置き場所となる物体の表面に接着させるための粘着 層とその粘着層の表面に貼付した離型紙とで成る接着代と、弾性マットを貼着し て成るクッション部とが形成されていることを特徴とする。

【００１１】このホルダ部材は、フック面シートの裏面側に形成された接着代の 離型紙を粘着層の表面から引き剥がし、当該粘着層を携帯型電話機の置き場所と なる物体の表面に接着させて、その物体の表面に取り付ける。

【００１２】一方、携帯型電話機には、例えばそのハウジングの背面側にタッチ ・クローズ型ファスナーの素材であるループ面シートを接着しておく。

【００１３】そして、携帯型電話機に接着したループ面シートを、その電話機の 置き場所となる物体の表面にフック面シートを接着させた本考案のホルダ部材に 押し当てると、当該ホルダ部材のフック面シートの裏面側に形成されたクッショ ン部の弾性により、両シートのループ面とフック面が互いにしっかりと貼り合わ さって、携帯型電話機がその置き場所となる物体の表面に確実に保持される。

【００１４】また、フック面シートは、これを接着させる物体の表面が曲面であ っても、クッション部が形成された部分がそのクッション部の弾性によって平面 状態を保持するので、携帯型電話機に接着したループ面シートとの接触面積が広 く、曲面が多いインパネ等の自動車用内装部品の表面に対しても携帯型電話機を ワンタッチで確実に保持させることができる。

【００１５】更に、フック面シートの裏面に形成されたクッション部が、自動車 の走行中に生ずる振動を吸収するので、携帯型電話機の脱落が防止されると同時 に、携帯型電話機の振動による故障も防止される。

【００１６】

【考案の実施の形態】

以下、本考案の実施形態を図面によって具体的に説明する。 図１及び図２は本考案に係るホルダ部材の第一実施形態を示す斜視図及び背面 図、図３はその使用例を示す図、図４及び図５は本考案に係るホルダ部材の第二 実施形態を示す斜視図及び背面図、図６、図７及び図８は本考案に係るホルダ部 材の第三実施形態を示す正面図、斜視図及び背面図、図９は本考案に係るホルダ 部材の他の例を示す図である。

【００１７】図１及び図２に示すホルダ部材１Ａは、タッチ・クローズ型ファス ナーの素材であるフック面シートＨＳの裏面側に、これを図３の如く携帯型電話 機２の置き場所となる物体３の表面に接着させるための粘着層５とその粘着層５ の表面に貼付した離型紙６とで成る接着代４と、スポンジ、軟質ウレタン等の弾 性マットＭを貼着して成るクッション部７とが形成されている。

【００１８】フック面シートＨＳは、アニメのキャラクターや動物等の具象的な モチーフを象った形状に成形されて、その裏面側の上部に接着代４が形成され、 それより下部にクッション部７が形成されている。

【００１９】しかして、ホルダ部材１Ａは、接着代４の離型紙６を粘着層５から 引き剥がし、その粘着層５でフック面シートＨＳを図３の如く物体３の表面に接 着して取り付ける。このとき、フック面シートＨＳを接着する物体３の表面が曲 面であっても、フック面シートＨＳのクッション部７が形成された部分は、その 曲面に沿って湾曲することなく、弾性マットＭで成るクッション部７の弾性によ って平面状態を保持する。

【００２０】一方、携帯型電話機２は、そのハウジング８の背面側に、肌を傷つ けたり衣服に引っ掛かっるおそれのないループ面シートＲＳを接着して、当該ル ープ面シートＲＳの部分を物体４の表面に取り付けられたホルダ部材１Ａのフッ ク面シートＨＳに押し当てる。

【００２１】このとき、ホルダ部材１Ａのフック面シートＨＳは、裏面にクッシ ョン部７が形成された部分が平面状になっているので、携帯型電話機２のループ 面シートＲＳとの接触面積が広く、しかも、クッション部７の弾性が働くので、 そのループ面シートＲＳを軽く押し当てても、当該ループ面シートＲＳと強固に 貼り合わされる。したがって、ホルダ部材１Ａは、曲面を有したインパネのよう な物体３の表面にも、携帯型電話機２をワンタッチで確実に保持することができ る。

【００２２】また、フック面シートＨＳの裏面に形成されたクッション部７は、 振動吸収作用も奏するので、ホルダ部材１Ａに保持した携帯型電話機２が自動車 の走行中に生ずる振動によって脱落したり、故障したり、震動音を生ずるおそれ もない。

【００２３】また、フック面シートＨＳは、円形や方形に成形したものでも良い が、アニメのキャラクターや動物等の具象的なモチーフを象った形状に成形すれ ば、冷蔵庫の表面や室内の壁などに接着して取り付けてもその外観を損なうおそ れが少ない。

【００２４】なお、若し、フック面シートＨＳのクッション部７に粘着層を形成 して、そのクッション部７を物体３の表面に接着させるようにすると、物体３の 表面が曲面の場合に、その曲面に沿ってクッション部７が湾曲し、それによって フック面シートＨＳも湾曲状態となるため、当該フック面シートＨＳとループ面 シートＲＳの接触面積が小さくなると同時に、ループ面シートＲＳをフック面シ ートＨＳから引き剥がすときに、その剥がし力で、クッション部７を形成するス ポンジ等の弾性マットＭが引き千切られるおそれがあるが、本考案によればその ようなおそれは全くない。

【００２５】次に、図４及び図５に示すホルダ部材１Ｂと、図６〜図８に示すホ ルダ部材１Ｃは、タッチ・クローズ型ファスナーの素材よりも安価なプラスチッ クシート等で成るシート状基材９の裏面側に、当該シート状基材９を携帯型電話 機の置き場所となる物体の表面に接着させるための粘着層１１とその粘着層の表 面に貼付した離型紙１２とで成る接着代１０と、弾性マットＭを貼着して成るク ッション部１３とが形成され、当該クッション部１３が形成されたシート状基材 ９の表面側に、フック面シートＨＳが固着されている。

【００２６】なお、ホルダ部材１Ｂは、略Ｔ字形に打ち抜き成形されたシート状 基材９の裏面側の上部が接着代１０となり、その上部の表面側が所望の文字や絵 柄等を印刷して表示する表示部１４となっている。そして、表示部１４より下部 の表面側にフック面シートＨＳが固着され、そのフック面シートＨＳの裏面側に 弾性マットＭを貼着して成るクッション部１３が形成されている。

【００２７】一方、ホルダ部材１Ｃは、縦長方形に成形されたシート状基材９の 表面側の上部が表示部１４となり、また、そのシート状基材９の面内にＵ字形の 切込み１５を入れて舌片状のフラップ１６が形成されている。そして、フラップ １６の表面側にフック面シートＨＳが固着されると共に、その裏面側に弾性マッ トＭを貼着して成るクッション部１３が形成されて、そのフラップ１６の部分を 除くシート状基材９の裏面全体に、接着代１０が形成されている。

【００２８】なお、ホルダ部材１Ｃのシート状基材９は、方形に限らず円形等の 任意の形状にすることができるし、その面内に形成するフラップ１６も、Ｕ字形 に限らず半円形等の任意の形状にすることができる。

【００２９】しかして、ホルダ部材１Ｂ及び１Ｃは、これを携帯型電話機の置き 場所となる物体の表面に取り付けたときに、クッション部１３の弾性によって平 面状態を保持するフック面シートＨＳが、クッション部１３の厚み分だけ物体の 表面から浮いた状態となるため、図３に示す携帯型電話機２のループ面シートＲ Ｓを軽く押し当てるだけで、そのループ面シートＲＳと確実に貼り合わされて、 携帯型電話機２をワンタッチで保持することができる。

【００３０】また、ホルダ１Ｂのように、シート状基材９の上部を物体の表面に 接着して取り付ければ、それより下部のフック面シートＨＳから携帯型電話機２ のループ面シートＲＳを引き剥がす際に、そのシート状基材９が物体の表面から 剥がれ落ちるおそれは少ない。更に、ホルダ１Ｃの如く、フラップ１６の部分を 除くシート状基材９の裏面全体が物体の表面に接着される場合は、そのシート状 基材９が剥がれ落ちる心配は全くない。

【００３１】なお、図１〜図８は、携帯型電話機の置き場所となる物体の方に取 り付けるホルダ部材１Ａ、１Ｂ及び１Ｃを例示しているが、図９は、それらホル ダ部材で保持する携帯型電話機の方に取り付けるホルダ部材１７を示すもので、 当該ホルダ部材１７は、携帯型電話機２のストラップ１８に装着するストラップ 用アクセサリー１９の表面に、ループ面シートＲＳが固着された構成となってい る。

【００３２】なお、図９に示すストラップ用アクセサリー１９は、平板状のもの で、携帯型電話機２に結び付けるストラップ１８の吊元紐２０を差し通す紐通し 穴２２が形成されたアクセサリー本体２１の片面に、所望の文字や絵柄等が印刷 され、その反対面に、アクセサリー本体２１と同一形状に打ち抜き成形したルー プ面シートＲＳが固着されている。

【００３３】しかして、図３の如く携帯型電話機２のハウジング８に接着するル ープ面シートＲＳの代わりに、図９の如く携帯型電話機２のストラップ１８に装 着する本考案のホルダ部材１７を使用すれば、携帯型電話機２のハウジング８に 余計なものが付着してその外観を損なうおそれがないと同時に、携帯型電話機２ を携帯用ケースに収容したままでも、その置き場所となる物体の表面に上記ホル ダ部材１Ａ〜１Ｃで保持することができるという格別の効果がある。

【００３４】また、図９のホルダ部材１７の如く、ループ面シートＲＳをアクセ サリー本体２１と同一形状に打ち抜き成形して、アクセサリー本体２１の表面に 重ね合わせて固着すれば、その紐通し穴２２の周囲が丈夫なループ面シートＲＳ で補強されるので、当該アクセサリー本体２１を金属板やプラスチック板で成形 せずに、薄いプラスチックフィルム等で成形しても、紐通し穴２２の部分が破損 するおそれがないという効果もある。

【００３５】なお、ストラップ用アクセサリー１９は、平板状のものに限らず、 例えばループ面シートが周面に巻き付けて固着された円筒状のものであっても良 い。

【００３６】

【考案の効果】

本考案によれば、自動車の車内の運転席に近い所望の位置に携帯型電話機をワ ンタッチで確実に保持することができると同時に、その電話機が自動車の走行中 に生ずる振動で脱落したり、故障したり、震動音を生ずることも確実に防止でき るという大変優れた効果がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案に係るホルダ部材の第一実施形態を示す
斜視図。

【図２】その背面図。

【図３】本考案に係るホルダ部材の使用例を示す図。

【図４】本考案に係るホルダ部材の第二実施形態を示す
斜視図。

【図５】その背面図。

【図６】本考案に係るホルダ部材の第三実施形態を示す
正面図。

【図７】その斜視図。

【図８】その背面図。

【図９】本考案に係るホルダ部材の他の例を示す図。

【符号の説明】

１Ａ・・・・ホルダ部材 １１・・・・粘着層 １Ｂ・・・・ホルダ部材 １２・・・・離型紙 １Ｃ・・・・ホルダ部材 １３・・・・クッシ
ョン部 ２・・・・・携帯型電話機 １５・・・・切込み ３・・・・・物体 １６・・・・フラッ
プ ４・・・・・接着代 １７・・・・ホルダ
部材 ５・・・・・粘着層 １８・・・・ストラ
ップ ６・・・・・離型紙 １９・・・・ストラ
ップ用アクセサリー ７・・・・・クッション部 ＨＳ・・・・フック
面シート ９・・・・・シート状基材 ＲＳ・・・・ループ
面シート １０・・・・・接着代 Ｍ・・・・・弾性
マット

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.⁶ 識別記号 ＦＩ Ｈ０４Ｍ 1/11 Ｈ０４Ｍ 1/11 Ｚ

Claims (7)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】タッチ・クローズ型ファスナーの素材であ
   るフック面シート（HS）の裏面側に、当該フック面シー
   ト（HS）を携帯型電話機の置き場所となる物体の表面に
   接着させるための粘着層（５）とその粘着層の表面に貼
   付した離型紙（６）とで成る接着代（４）と、弾性マッ
   ト（Ｍ）を貼着して成るクッション部（７）とが形成さ
   れていることを特徴とする携帯型電話機用ホルダ部材。
2. 【請求項２】前記フック面シート（HS）が、具象的なモ
   チーフを象った形状に成形されている請求項１記載の携
   帯型電話機用ホルダ部材。
3. 【請求項３】シート状基材（９）の裏面側に、当該シー
   ト状基材（９）を携帯型電話機の置き場所となる物体の
   表面に接着させるための粘着層（11）とその粘着層（1
   1）の表面に貼付した離型紙（12）とで成る接着代（1
   0）と、弾性マット（Ｍ）を貼着して成るクッション部
   （13）とが形成され、当該クッション部（13）が形成さ
   れた前記シート状基材（９）の表面側に、タッチ・クロ
   ーズ型ファスナーの素材であるフック面シート（HS）が
   固着されていることを特徴とする携帯型電話機用ホルダ
   部材。
4. 【請求項４】前記シート状基材（９）の裏面側の上部
   に、前記接着代（10）が形成され、その下部に、前記ク
   ッション部（13）が形成されている請求項３記載の携帯
   型電話機用ホルダ部材。
5. 【請求項５】前記シート状基材（９）の面内に切込み
   （15）を入れて舌片状のフラップ（16）が形成され、当
   該フラップ（16）の表面側に、前記フック面シート（H
   S）が固着されると共に、当該フラップ（16）の裏面側
   に、前記クッション部（13）が形成され、そのフラップ
   （16）の部分を除く前記シート状基材（９）の裏面全体
   に、前記接着代（10）が形成されている請求項３記載の
   携帯型電話機用ホルダ部材。
6. 【請求項６】携帯型電話機のストラップに装着するスト
   ラップ用アクセサリー（19）の表面に、タッチ・クロー
   ズ型ファスナーの素材であるループ面シート（RS）が固
   着されていることを特徴とする携帯型電話機用ホルダ部
   材。
7. 【請求項７】前記ストラップ用アクセサリー（19）が、
   前記ストラップの吊元紐を差し通す紐通し穴（22）が形
   成されたアクセサリー本体（21）の片面に、所望の文字
   や絵柄等が印刷され、その反対面に、アクセサリー本体
   （21）と同一形状に打ち抜き成形した前記ループ面シー
   ト（RS）が固着された平板状のものである請求項６記載
   の携帯型電話機用ホルダ部材。