JP3060744U - 呼び線 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 呼び線の表面に寸法目盛を印刷したもので
は、配線作業時に呼び線を送り込んだり、引き戻したり
する際、呼び線が電線管や地中管内等の継ぎ目や屈曲部
等に擦れ、長年使用している間にその寸法目盛が剥げ落
ちてしまう。また、呼び線の表面にＣリングを嵌め込む
ことにより寸法目盛を施したものでは、呼び線の抵抗を
小さくし配線作業をし易くするために表面を撚線形状等
にしたにもかかわらず、嵌め込んだＣリングの出っ張り
部分が電線管や地中管内等の継ぎ目や屈曲部等に引っ掛
かって配線作業がし難くなったり、また呼び線との結合
が弱くなってＣリングがずれたり外れてしまう。 【解決手段】 入線方向の端部側から長さ方向に沿って
寸法目盛Ｓを施した薄片３…を等間隔をおいて配し、こ
れら薄片３…を覆うように呼び線本体１の表面に透明の
熱収縮性チューブ４を熱収縮加工したものとしている。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

この考案は、電線管や地中管内等に電線、ケーブル等の線状物を配線するため に使用される呼び線に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来、この種の呼び線には、その入線方向の端部側から長さ方向に沿って寸法 目盛を施したものが存在する。この寸法目盛は、呼び線本体の長さ方向に例えば １ｍ置き、２ｍ置きの適宜等間隔をおいて刻印または印刷することにより施した ものとしている。

【０００３】 前記寸法目盛は、表面が平滑な面である呼び線には、その表面に刻印または印 刷することにより簡単に施すことができるが、抵抗を小さくし配線作業をし易く するために表面を撚線形状等とした呼び線には、その表面が凹凸面であるために 、表面に刻印または印刷することによっては施すことができなかった。そのため 、このような呼び線には、図６、７に示したように、寸法目盛Ｓを刻印したＣリ ング１０をその呼び線本体１１の表面に嵌め込んで締め付けることにより寸法目 盛を施していた。

【０００４】 このようにした呼び線を使用することにより、電線管や地中管内等に配線する 電線、ケーブル等の線状物の長さが、呼び線をその電線管や地中管内等に送りこ んだ段階で確認することができるので、電線、ケーブル等の線状物を配線する際 の作業効率の向上が図れるものとなる。

【０００５】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、前記したように呼び線の表面に寸法目盛を印刷したものでは、 配線作業時に呼び線を送り込んだり、引き戻したりする際、呼び線が電線管や地 中管内等の継ぎ目や屈曲部等に擦れ、長年使用している間にその寸法目盛が剥げ 落ちてしまうという課題を有していた。

【０００６】 また、前記したように呼び線の表面にＣリングを嵌め込むことにより寸法目盛 を施したものでは、呼び線の抵抗を小さくし配線作業をし易くするために表面を 撚線形状等にしたにもかかわらず、嵌め込んだＣリングの出っ張り部分が電線管 や地中管内等の継ぎ目や屈曲部等に引っ掛かって配線作業がし難くなったり、ま た呼び線との結合が弱くなってＣリングがずれたり外れてしまうという課題を有 していた。

【０００７】 そこで、この考案は、上記従来の課題を解決するものであり、電線管や地中管 内等において、呼び線を送り込むときや引き戻すときに、電線管や地中管内等の 継ぎ目や屈曲部等に擦れても、その寸法目盛が剥げ落ちてしまうことなく、また 電線管や地中管内等の継ぎ目や屈曲部等に引っ掛かって配線作業がし難くなった り、寸法目盛りがずれたり外れたりするようなことのない呼び線を提供すること を目的としてなされたものである。

【０００８】

【課題を解決するための手段】

そのため、この考案の呼び線は、その入線方向の端部側から長さ方向に沿って 寸法目盛Ｓを施した薄片３…を等間隔をおいて配し、これら薄片３…を覆うよう に呼び線本体１の表面に透明の熱収縮性チューブ４を熱収縮加工したものとして いる。

【０００９】 そして、この考案の呼び線では、前記呼び線本体１の表面を撚線形状にしたも のとすることができる。

【００１０】 さらに、この考案の呼び線は、前記薄片３の色を呼び線本体１の色と同じにし たものとすることができる。

【００１１】 また、この考案の呼び線は、前記熱収縮性チューブ４の内面に熱溶融性接着剤 を施したものとすることができる。

【００１２】

【考案の実施の形態】

以下、この考案の呼び線の実施の形態を、図面に基づいて詳細に説明する。

【００１３】 図１〜５に示したように、この考案の呼び線は、呼び線本体１の先端に電線、 ケーブル等の線状物との連結金具２を取り付けたものとし、この連結金具２側、 すなわち呼び線の入線方向の端部側から長さ方向に沿って寸法目盛Ｓを施した薄 片３…を例えば１ｍ置き、２ｍ置きの適宜等間隔をおいて配し、これら薄片３… を覆うように呼び線本体１の表面に透明の熱収縮性チューブ４を熱収縮加工した ものとしている。

【００１４】 前記呼び線本体１は、その表面が平滑なものであっても、撚線形状としたもの であってもよい。呼び線本体１の表面を撚線形状とするには、図２、３に示した ように、断面略円形の合成樹脂線材５を複数本撚り合わせたものとしたり、図４ 、５に示したように、断面略円形の３個の線状部６ａ…を外側に設け、内側の連 結部６ｂによって互いに連結した合成樹脂線材６を螺旋状に捻じって線状部６ａ …が互いに巻きつくようにしたものとしてもよい。

【００１５】 前記連結金具２は、先端部に貫通孔２ａを設けて電線、ケーブル等の線状物を 通し縛りつけるものとしているが、先端部をフック形状にしてこれら線状物を直 接縛りつけるようなものとしてもよい。

【００１６】 前記薄片３は、紙、合成樹脂等の各種素材からなるものとすることができ、合 成樹脂チューブを切断してリング状（図３、５に示す）にしたり、合成樹脂テー プを切断して四角形状（図示せず）にしたり、任意の形状にしたものとすること ができる。そして、この薄片３は、その色を呼び線本体１の色と同じにしたもの とするのが、呼び線本体１に配した場合にも目立つことが無いので好ましい。例 えば、呼び線本体１の色を黒にした場合には薄片３の色も黒にし、寸法目盛Ｓを 白や赤の呼び線本体１の黒に対して目立つ色にすればよい。

【００１７】 前記熱収縮性チューブ４は、電子線架橋軟質ポリオレフィン樹脂等からなるも のとすることができ、その内径収縮率が６０〜８０％以上であるのものが好まし い。このような熱収縮性チューブ４の例としては、住友電工のスミチューブＷ３ Ｃ（商品名）等を挙げることができる。また、この熱収縮性チューブ４は、内面 に熱溶融性接着剤を施したものとするのが、呼び線本体１により一層堅固に接着 するものになるので好ましい。

【００１８】 このように構成したこの考案の呼び線を使用して、例えば電線管内（図示せず ）に電線を配線するには、その電線管の入口から、呼び線を連結金具２側から電 線管内に挿入していく。そして、電線管の出口側に呼び線の先端部、すなわち連 結金具２が出てきた時に、入口側において、呼び線本体１の寸法目盛Ｓを読み取 り、配線に必要な寸法を確認する。そこで、リールに巻き取ってある電線を、こ の確認した寸法に切断する。次いで、この切断した電線の端部を電線管の出口側 に出てきた連結金具２に連結し、その電線の端部が電線管の入口側から出るまで 電線管内に引き込んでいけばよい。

【００１９】 このような場合、この考案の呼び線では、寸法目盛Ｓを施した薄片３…が熱収 縮性チューブ４に覆われると共に、この熱収縮性チューブ４が呼び線本体１に堅 固に接着したものとなり、また呼び線本体１から出っ張りの少ないものとなるの で、電線管の継ぎ目や屈曲部等に擦れても薄片３…の寸法目盛Ｓが剥げ落ちてし まうようなことはなく、また電線管の継ぎ目や屈曲部等に引っ掛かるようなこと もない。

【００２０】

【考案の効果】

この考案の呼び線は、以上に述べたように構成されているので、電線管や地中 管内等において、呼び線を送り込むときや引き戻すときに、電線管や地中管内等 の継ぎ目や屈曲部等に擦れても、その寸法目盛が剥げ落ちてしまうことなく、ま た電線管や地中管内等の継ぎ目や屈曲部等に引っ掛かって、配線作業がし難くな ったり、寸法目盛りがずれたり外れたりするようなことがないものとなった。

【図面の簡単な説明】

【図１】この考案の呼び線の一実施形態の要部を示す斜
視図である。

【図２】図１に示したこの考案の呼び線の要部を拡大し
て示す斜視図である。

【図３】図１に示したこの考案の呼び線における熱収縮
性チューブを熱収縮加工する前の要部を拡大して示す分
解斜視図である。

【図４】この考案の呼び線の他の実施形態の要部を拡大
して示す斜視図である。

【図５】図４に示したこの考案の呼び線における熱収縮
性チューブを熱収縮加工する前の要部を拡大して示す分
解斜視図である。

【図６】従来の呼び線の要部を示す斜視図である。

【図７】従来の呼び線の要部を拡大して示す分解斜視図
である。

【符号の説明】

１ 呼び線本体 ３ 薄片 ４ 熱収縮性チューブ Ｓ 寸法目盛

Claims (4)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 入線方向の端部側から長さ方向に沿って
   寸法目盛（Ｓ）を施した薄片（３）…を等間隔をおいて
   配し、これら薄片（３）…を覆うように呼び線本体
   （１）の表面に透明の熱収縮性チューブ（４）を熱収縮
   加工したことを特徴とする呼び線。
2. 【請求項２】 前記呼び線本体（１）の表面を撚線形状
   にしたことを特徴とする請求項１記載の呼び線。
3. 【請求項３】 前記薄片（３）の色を呼び線本体（１）
   の色と同じにしたことを特徴とする請求項１記載の呼び
   線。
4. 【請求項４】 前記熱収縮性チューブ（４）の内面に熱
   溶融性接着剤を施したことを特徴とする請求項１記載の
   呼び線。