JP3060612U - 閉塞鍛造装置 - Google Patents
閉塞鍛造装置Info
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 係合部材の雌ねじ部とパンチ側金型及びダイ
ス側金型の雄ねじ部とが極めて強固に係合しても、その
ような係合を確実に解除することのできる閉塞鍛造装置
を提供することを課題とする。 【解決手段】 チャック開閉用カム軸に支持されて、ラ
ムの前後動に同期して回転するカム部材と、該カム部材
の外周部に常時当接しながら回転するローラが取り付け
られたフォロワと、該フォロワと一体的に揺動する揺動
部材83とを設け、ローラがカム部材の拡径部に乗り上
げたときにフォロワ及び揺動部材83が揺動して、該揺
動部材83が筒状部材82を後方から勢いよく押圧する
ことにより、該筒状部材82が受圧部材32に勢いよく
当接し、このときに生じる衝撃がピン部材51を介して
係合部材47…47に伝達されるように構成した。
ス側金型の雄ねじ部とが極めて強固に係合しても、その
ような係合を確実に解除することのできる閉塞鍛造装置
を提供することを課題とする。 【解決手段】 チャック開閉用カム軸に支持されて、ラ
ムの前後動に同期して回転するカム部材と、該カム部材
の外周部に常時当接しながら回転するローラが取り付け
られたフォロワと、該フォロワと一体的に揺動する揺動
部材83とを設け、ローラがカム部材の拡径部に乗り上
げたときにフォロワ及び揺動部材83が揺動して、該揺
動部材83が筒状部材82を後方から勢いよく押圧する
ことにより、該筒状部材82が受圧部材32に勢いよく
当接し、このときに生じる衝撃がピン部材51を介して
係合部材47…47に伝達されるように構成した。
Description
【0001】
本考案は、ダイス側の金型、該金型に対して対接離反するパンチ側の金型、及 びこれらの金型によって形成されるキャビティ内に突入するパンチに加えて、対 接状態にあるダイス側金型とパンチ側金型とに跨がって係合する部材が備えられ た閉塞鍛造装置に関し、金属部品の成型技術の分野に属する。
【0002】
一般に、素材を、ボルトやナット、あるいはその他の各種パーツ類に成型する 閉塞鍛造装置は、ダイス側の金型と、該金型に対して対接離反するパンチ側の金 型と、これらの金型によって形成されるキャビティ内に突入するパンチとが備え られる。
【0003】 また、近年では、特開平9−295094号公報に開示されているように、上 記キャビティ内へのパンチの突入により素材を所定形状に成型するときに、その 素材からの圧力による上記両金型の離反によって製品にバリが発生するという不 具合を回避するための部材が設けられる場合がある。
【0004】 上記公報によれば、この部材は、筒状の部材を複数個に分割した形状とされて おり、ダイス側金型の周囲に複数設けられて、隣接するもの同士がスプリングに よって連結されることにより全体として拡径するように付勢されている。また、 該部材及び両金型は、該両金型の軸方向に移動可能とされていると共に、各係合 部材の内周面には雌ねじ部が、上記ダイス側金型及びパンチ側金型の外周面には 雄ねじ部がそれぞれ形成されており、上記両金型が対接した状態でその両金型と 共に上記部材がダイスハウジングの奥方に移動したときに、該部材が縮径して、 雌ねじ部が上記両金型の雄ねじ部に跨がって係合するように構成されている。
【0005】
【考案が解決しようとする課題】 ところで、上記両金型及びパンチによる成型が終了し、該両金型がそれぞれ後 退して離反するときには、上記係合部材は、両金型と同様に後退しつつ両金型と の係合が解除される必要があり、その際、従来においては、上記スプリングが係 合部材を付勢して拡径させることにより解除されるように構成されている。
【0006】 しかしながら、上記係合部材の雌ねじ部と両金型の雄ねじ部とが、成型時にお ける素材からの圧力によって極めて強固に係合することにより、上記スプリング の付勢力ではそのような係合を解除するには弱く、係合が解除されないという場 合が生じていた。
【0007】 その結果、その係合が解除されないまま両金型が離反しようとするため、上記 の両金型及び係合部材のねじ部が損傷する等の不具合が生じていた。
【0008】 そこで、本考案は、閉塞鍛造装置において、成型が終了したときには、上記係 合部材と両金型との係合が確実に解除されるようにすることを課題とする。
【0009】
すなわち、本考案は、上記課題を解決するため、次のように構成したことを特 徴とする。
【0010】 まず、請求項1に記載の考案(以下、「第1考案」という。)は、パンチ側金 型をダイス側金型に対接させた後、これらの金型によって形成されるキャビティ 内にパンチを突入させることにより素材を所定形状に成型する閉塞鍛造装置にお いて、奥方ほど狭くなる内周面を有するダイスハウジング内に、上記ダイス側金 型を取り囲むように、複数個に分割されかつ第1の付勢手段により拡径方向に付 勢された筒状の係合部材を配置すると共に、この係合部材をダイスハウジングの 開口部側へ付勢する第2の付勢手段を備え、一方、パンチ側には、上記パンチ側 金型をダイス側金型に対接させてダイスハウジング内に押し込む前進動作の途中 で上記係合部材に当接し、これを上記第2の付勢手段に抗してダイスハウジング 内に押し込みながら、その内周面に沿わせることによって第1の付勢手段に抗し て縮径させることにより、該係合部材を上記ダイス側金型とパンチ側金型とに跨 がって係合させる押し込み部材を設け、かつ、上記パンチ側金型の後退動作に同 期して、上記係合部材に衝撃力を与える打撃機構を設けたことを特徴とする。
【0011】 次に、請求項2に記載の考案(以下、「第2考案」という。)は、請求項1に おいて、打撃機構は、当該閉塞鍛造装置に備えられてパンチ側金型の進退動作に 同期して回転するチャック機構の駆動軸に設けられたカム部材と、上記駆動軸に 平行に配設された回転軸に揺動自在に支持され且つ一端部が上記カム部材の外周 面に当接されたフォロワ部材と、該フォロワ部材と係合部材との間に介設され、 該フォロワ部材の揺動により移動して係合部材を打撃する打撃部材とを備えてい ることを特徴とする。
【0012】 上記第1、第2考案の閉塞鍛造装置によれば、それぞれ次のような作用が得ら れる。
【0013】 まず、第1考案の閉塞鍛造装置によれば、パンチ側金型の後退動作に同期して 、係合部材に衝撃力を与える打撃機構を設けている。つまり、通常、パンチ側金 型及びダイス側金型がダイスハウジングの開口部側へ後退するときには、同時に 係合部材も第2の付勢手段によりダイスハウジングの開口部側に移動すると共に 第1の付勢手段により拡径し、よって、係合部材と両金型との係合が解除される 。しかし、成型時における素材からの圧力により極めて強固に係合する等の理由 により、係合部材と両金型との係合が強く第2の付勢手段による付勢力だけでは その係合を解除することができない場合がある。そこで、上記打撃機構を設け、 該機構を両金型の後退移動に同期して作動させて係合部材に衝撃力を与えること により、上記のような場合が生じても、その衝撃力によってその係合が緩ませる のである。これにより、係合部材と両金型との係合が速やかに解除されることに なる。
【0014】 また、第2考案の閉塞鍛造装置によれば、カム部材を、パンチ側金型の進退動 作に同期して回転するチャック機構の駆動軸に設け、該カム部材の回転によりフ ォロワ部材を揺動させ、その揺動により打撃部材に係合部材を打撃させるように 構成したので、パンチ側金型の後退動作に確実に同期して衝撃力を与えることが できると共に、カム部材を支持する軸を上記駆動軸とは別に設ける場合に比べて 部品点数を削減することができる。
【0015】
以下、本考案の実施の形態について説明する。
【0016】 本実施の形態に係る鍛造装置1は、図1に示すように、前加工ステーションX 1、閉塞鍛造ステーションX2及び穿孔ステーションX3においてベベルギヤを 成形する多段式の鍛造装置であって、外部から供給された線材を切断して図2に 示すような所定寸法の素材Bを形成し、この素材Bを、素材供給装置(図示せず )によって上記各ステーションX1〜X3へ順次供給することにより、図3に示 すような扁平円柱状の中間素材C、図4に示すようなベベルギヤの中間製品Dを 経て、図5に示すような最終製品としてのベベルギヤEに成形する。
【0017】 鍛造装置1は、機台2上に、ダイス側金型ユニット33…33を有するダイブ ロック3と、該ユニット33…33と同数のパンチ側金型ユニット63…63を 有するラム4とが互いに対向して設けられた構成とされている。
【0018】 ラム4は、クランク軸6のクランクアーム7にロッド8を介して連結されてお り、鍛造装置駆動用モータ9の回転力をプーリ10,11及びベルト12を介し てクランク軸6に伝達することにより、該クランク軸6の1回転毎にラム4が1 回前後動され、この前後動によって各パンチ側金型ユニット63…63がダイス 側金型ユニット33…33に対して進退移動し、上記各ステーションX1〜X3 において素材の所定の成型動作が行われる。
【0019】 機台2の上方においては、基軸13に支持フレーム14が取り付けられている と共に、この前端部にチャックブロック15がダイス側金型ユニット33…33 の並設方向に揺動可能に支持されている。そして、クランク軸6の回転がギヤ1 6a…16aを介してブラケット17により支持されている駆動軸18に伝達さ れ、その回転力が該駆動軸18に固設されたカム18aによりレバー18bを介 してチャックブロック15に入力される。これにより、チャックブロック15が ラム4の前後動に同期して往復動し、該チャックブロック15に設けられている 素材移送用チャック(図示せず)を隣接するダイス側金型ユニット33,33間 にわたって移動させて、各ダイス側金型ユニット33…33から後述するノック アウトピン部材によって突き出された素材(図示せず)を掴んで移送する。
【0020】 基軸13の前方には、駆動軸18の回転によりギヤ伝動機構19を介して駆動 されるチャック開閉用カム軸20が設けられており、該カム軸20上には、素材 移送用チャック毎のチャック開閉用カム20a…20aがそれぞれ設けられてい る。
【0021】 次に、上記閉塞鍛造ステーションX2におけるダイス側金型ユニット33及び パンチ側金型ユニット63の構成を説明する。
【0022】 図6に示すように、ダイブロック3に固着されたホルダ31内に、前方(パン チ側、以下同様)からの荷重を受け止める受圧部材32とダイス側金型ユニット 33とが嵌合されており、該金型ユニット33は、ボルト34によって結合され た第1、第2サポート部材35,36及びダイスハウジング37を有し、このダ イスハウジング37内に、リテーナ38に保持されたダイス側金型39が収納さ れている。
【0023】 リテーナ38は、ダイスハウジング37内に前後に摺動可能とされ、図7に示 すように、その前端部に、本体39aと、その前端部に埋設されたキャビティ構 成部材39bとで構成されたダイス側金型39が固着されていると共に、ピン4 0に保持されたスプリング41により前方に付勢されており、その前方への移動 がボルト42により規制される。
【0024】 リテーナ38には、スリーブ43が前後方向に摺動自在に嵌合されており、該 スリーブ43には、後端の大径部が第1、第2サポート部材35,36間に挟持 されて固定された固定パンチ44が挿通されている。スリーブ43の後端面には 、第1、第2サポート部材35,36に前後に摺動自在に支持された複数本のエ ジェクトピン45…45が当接されており、該ピン45…45の後端部は受圧部 材32に前端部が摺動自在に嵌合されたノックアウトピン46の前端面に当接さ れている。
【0025】 ダイス側金型本体39aの外周面には、雄ネジ39cが形成されていると共に 、上記ダイスハウジング37の前端部内側に複数の係合部材47…47が嵌合さ れており、該係合部材47…47は、図8に示すように、筒状部材を4分割した 形状とされていると共に、各係合部材47…47の内周面には、これらが筒状に 密着したときに上記金型本体39aの外周面の雄ネジ39cに係合する雌ネジを 構成する溝47a…47aが設けられている。
【0026】 係合部材47…47の外周面は、前端側から、大径の第1円筒面47b、第1 テーパー面47c、小径の第2円筒面47d、及び第2テーパー面47eにより 段付き状とされていると共に、これらの係合部材47…47が嵌合されたダイス ハウジング37の前端部内周面も、前端側から大径の第1円筒面37a、第1テ ーパー面37b、小径の第2円筒面37c、第2テーパー面37d、及び上記第 2円筒面37cよりさらに小径の第3円筒面37eによって段付き状に形成され ている。
【0027】 各係合部材47…47は、図8に示すように、隣接するもの同士がスプリング 48…48によって連結されて、全体として拡径するように付勢されており、ダ イスハウジング37の奥方に押し込まれたときには、全体として縮径する方向に 案内される。
【0028】 また、これらの係合部材47…47の後端部は、リング部材49に受支されて いると共に、このリング部材49の後面には、スプリング50…50により前方 へ付勢されたピン51…51の前端部が当接されており、上記スプリング50… 50によりピン51…51及びリング部材49を介して各係合部材47…47が 前方へ付勢されている。そして、その前方への移動が、ダイスハウジング37の 前端面にボルト52…52によって固着されたストッパプレート53により規制 される。また、1つの係合部材47の前端面にはピン54が突設され、上記スト ッパプレート53に設けられた切り込み部53aに係合されており、これにより 各係合部材47…47が回り止めされている。
【0029】 パンチ側の構成を説明すると、ラム4(図1参照)に固着されたホルダ61内 に、前方(ダイス側、以下同様)からの荷重を受け止める受圧部材62とパンチ 側金型ユニット63とが嵌合されており、この金型ユニット63は、上記ホルダ 61内に嵌合されたサポート部材64と、その前端面にスペーサ65を介して取 り付けられたパンチ側金型66と、これらの中心部を前後に摺動可能に貫通する 可動パンチ67とを有し、この可動パンチ67は、上記受圧部材62との間に装 着されたスプリング68により先端部が上記金型66より突出するように前方へ 付勢されている。
【0030】 パンチ側金型66は、本体66aと、その前端部に埋設されたキャビティ構成 部材66bとで構成されている。また、上記スペーサ65は、図示しないボルト によりサポート部材64に固着されていると共に、このスペーサ65に対し、金 型66は、ボルト69により若干量前後移動可能に取り付けられ、スプリング7 0により前方へ付勢されている。
【0031】 パンチ側金型本体66aの外周面に雄ネジ66cが形成されており、該金型本 体66aとパンチ側金型本体39aの前端面同士が対接したときに、両本体39 a,66aの外周面の雄ネジ39c,66cが連続する。その場合に、パンチ側 金型本体66aの前端面に突設された位置合わせピン71がダイス側金型本体3 9aの前端面に設けられた係合穴39dに挿入されることにより、両金型本体3 9a,66aが周方向に常に一定の位置関係で対接し、上記の雄ネジ39c,6 6cが常に正確に連続する。
【0032】 以上の構成に加えて、本実施の形態においては、係合部材47…47に衝撃を 与える打撃機構80が備えられている。
【0033】 該打撃機構80は、図1に示すように、チャック開閉用カム軸21の近傍に設 けられており、図6及び図9〜図11に示すように、受圧部材32の後方におい て機台2に固着された支持部材81と、該支持部材81に摺動可能に内嵌する筒 状部材82と、該筒状部材82の後方に設けられた揺動部材83と、該揺動部材 83を揺動させる駆動部90とを有すると共に、上記筒状部材82にはつば部8 2aが設けられ、このつば部82aと支持部材81との間に、筒状部材82を後 方に付勢するリターンスプリング84が介設されている。
【0034】 揺動部材83は、先端部83aがノックアウトピン46を取り囲むように二股 形状とされ、該先端部83aは筒状部材82に当接されており、揺動部材83が 揺動したときには、該揺動部材83が筒状部材82を後方から押圧してパンチ側 に移動させる。
【0035】 駆動部90は、図9,図10に示すように、カム部材91と、該カム部材91 の外周部に常時当接しながら回転するローラ92aが取り付けられたフォロワ9 2とを有し、該フォロワ92と揺動部材83とが、機台2に取り付けられたブラ ケット93の各端部に設けられ、同一の支持軸94に一体的に支持されている。 これにより、ローラ92aがカム部材91の拡径部91aに乗り上げたときに上 記フォロワ92及び揺動部材83が所定量だけ揺動する。
【0036】 その場合に、カム部材91は、前述したチャック開閉用カム軸21に支持され ており、ラム4の前後動に同期して回転するようになっている。これにより、パ ンチ側金型66の後退動作に確実に同期して衝撃力を与えることができると共に 、カム部材91を支持する軸や、ラム4に同期して該カム部材91を回転させる 装置等を別途設ける必要がなくなり、部品点数を削減することができる。
【0037】 なお、揺動部材83による打撃動作の支障とならないように、機台2には所定 の大きさの孔2aが設けられている。
【0038】 次に、閉塞鍛造ステーションX2における動作を説明する。
【0039】 図12に示すように、前工程ステーションX1から閉塞鍛造ステーションX2 に中間素材Cが素材移送装置のチャック爪a,aにより供給されると、ラム4の 前進によりパンチ側金型ユニット63が前進して、可動パンチ67の先端が上記 素材Cをスリーブ43の前端面に押し付ける。そして、この状態でパンチ側金型 ユニット63がさらに前進することにより、素材Cはダイス側金型ユニット33 の奥方に押し込まれると共に、パンチ側金型66の前端面がダイス側金型39の 前端面に当接する。このとき、位置合わせピン71が係合穴39dに挿入される ことにより、最終製品としてのベベルギヤEに対応する形状のキャビティYが形 成されると共に、両金型本体39a,66aの外周面に形成された雄ネジ39c ,66cが連続する。
【0040】 パンチ側金型ユニット63がさらに前進すると、図13に示すように、両金型 39,66は、対接したままスプリング41に抗してダイスハウジング37の奥 方に押し込まれると共に、素材Cの後端面が固定パンチ44の先端に当接する。 また、このとき、パンチ側金型ユニット63におけるスペーサ65の周縁部前端 面65aが係合部材47…47の前端面に当接する。
【0041】 そして、この状態でパンチ側金型ユニット63がさらに前進することにより、 上記両金型39,66と共に係合部材47…47が、リング部材49及びピン5 1…51を介してスプリング50…50に抗してダイスハウジング37内に押し 込まれることになるが、このとき、係合部材47…47は、外周面の第1、第2 テーパー面47c,47eがダイスハウジング37の内周面の第1、第2テーパ ー面47b,47dに案内されて、スプリング48…48に抗して全体として縮 径され、内周面に形成された雌ネジを形成する溝47a…47aが両金型本体3 9a,66aの外周面に形成された雄ネジ39c,66cに係合する。
【0042】 その場合に、1つの係合部材47に突設された回り止めピン54がストッパプ レート53の切り込み部53aに係合されているので、各係合部材47…47は 全体としても回り止めされ、内周面に形成された溝47a…47aによって構成 される雌ネジが上記両金型本体39a,66aの雄ネジ39c,66cに常に正 しく係合する。
【0043】 さらに金型ユニット63が前進すると、しばらくの間該素材Cは移動せず、両 金型18,45は前端面が対接した状態でダイスハウジング16内に押し込まれ ることにより、素材CはキャビティY内に相対的に押し込まれた後、図14に示 すように、キャビティY内に素材Cが収容されると共に、可動パンチ67の後端 部が受圧部材62に当接することにより、該可動パンチ67がパンチ側金型ユニ ット6の前進に応じて再び前進し、キャビティY内に収容された素材Cの前端面 に突入する。また、これに伴って、固定パンチ44が該素材Cの後端面に突入す る。
【0044】 これにより、素材Cの両端面に凹部が形成されると共に、これに伴う素材材料 の流動により、該素材Cの周囲にキャビティYの形状に応じて歯が形成され、図 4に示すようなベベルギヤの中間製品Dが形成されることになる。
【0045】 このようにして、キャビティY内に中間製品Dが形成されると、ラム4ないし パンチ側金型ユニット63が後退することにより、スプリング41によってリテ ーナ38と共にダイス側金型39がダイスハウジング37の奥方から押し出され ると共に、パンチ側金型66が該ダイス側金型39から離反する。
【0046】 そして、図示しないノックアウト装置によりノックアウトピン46及びエジェ クトピン45…45を介してスリーブ43が押し出されることにより、中間製品 Dがダイス側金型39から取り出される。
【0047】 その場合に、図15に示すように、ラム5ないしパンチ側金型ユニット6の後 退に同期して、打撃機構80内に設けられたカム部材91が図10に示す矢印ア の方向に回転し、係合部材47…47が所定量だけ後退して該部材47…47の 外周面とダイスハウジング37の内周面との間に間隙が生じたときに、カム部材 91の拡径部91aにローラ92aが乗り上げる。これにより、フォロワ92が 図10に示す矢印イの方向に揺動し、これに伴って、揺動部材83が図11に示 す矢印ウの方向に揺動して、筒状部材82の後端部を勢いよく押圧する。このと き、ピン部材51の後端部は受圧部材32から離反しているが、揺動部材83の 押圧により筒状部材82を介して受圧部材32が移動し、該受圧部材32がピン 部材51に勢いよく当接して該部材51を打撃する。これにより、ピン部材51 に与えられた衝撃がリング部材49を介して係合部材47…47に伝達され、両 金型39,66と係合部材47…47との係合が緩み、スペーサ65の周縁部前 端面65aがダイス側金型ユニット3における係合部材47…47の前端面から 離反して、係合部材47…47がスプリング50によりピン51…51及びリン グ部材49を介してダイスハウジング37の前端部に押し出されるときには、速 やかに係合部材47…47と両金型39,66との係合が解除され、ダイスハウ ジング37の内周面に沿って該係合部材47…47が拡径し、ストッパプレート 53に当接する初期位置に戻されることになる。
【0048】 このように、成型時における素材からの圧力によって上記両金型39,66と 係合部材47…47とが極めて強固に係合することにより、スプリング48…4 8の付勢力によってはその係合を解除することができない場合が生じても、上記 のように係合部材47…47に衝撃を与えることにより該部材47…47と両金 型39,66との係合が緩んで速やかに解除されることになって、係合が解除さ れないまま両金型39,66が離反しようとすることにより生じる両金型39, 66及び係合部材47…47のねじ部の損傷等を防止することができる。
【0049】 なお、その後、中間製品Dは、素材移送装置により穿孔ステーションX3に供 給され、該ステーションX3で中央部が貫通されて、最終製品としてのベベルギ ヤEが完成することになる。
【0050】
第1考案の閉塞鍛造装置によれば、パンチ側金型の後退動作に同期して、係合 部材に衝撃力を与える打撃機構を設けている。つまり、通常、パンチ側金型及び ダイス側金型がダイスハウジングの開口部側へ後退するときには、同時に係合部 材も第2の付勢手段によりダイスハウジングの開口部側に移動すると共に第1の 付勢手段により拡径し、よって、係合部材と両金型との係合が解除される。しか し、成型時における素材からの圧力により極めて強固に係合する等の理由により 、係合部材と両金型との係合が強く第2の付勢手段による付勢力だけではその係 合を解除することができない場合がある。そこで、上記打撃機構を設け、該機構 を両金型の後退移動に同期して作動させて係合部材に衝撃力を与えることにより 、上記のような場合が生じても、その衝撃力によってその係合が緩ませるのであ る。これにより、係合部材と両金型との係合が速やかに解除されることになる。
【0051】 また、第2考案の閉塞鍛造装置によれば、カム部材を、パンチ側金型の進退動 作に同期して回転するチャック機構の駆動軸に設け、該カム部材の回転によりフ ォロワ部材を揺動させ、その揺動により打撃部材に係合部材を打撃させるように 構成したので、パンチ側金型の後退動作に確実に同期して衝撃力を与えることが できると共に、カム部材を支持する軸を上記駆動軸とは別に設ける場合に比べて 部品点数を削減することができる。
【図1】 本考案の実施の形態に係る鍛造装置の概略平
面図である。
面図である。
【図2】 同鍛造装置で加工される素材の形状を示す図
である。
である。
【図3】 同鍛造装置で前加工された中間素材の形状を
示す図である。
示す図である。
【図4】 同鍛造装置の閉塞鍛造工程によって得られた
中間製品の形状を示す図である。
中間製品の形状を示す図である。
【図5】 同鍛造装置で得られる最終製品の形状を示す
図である。
図である。
【図6】 図1のa−a線から見た閉塞鍛造ステーショ
ンにおけるダイス側及びパンチ側金型ユニットの矢視図
である。
ンにおけるダイス側及びパンチ側金型ユニットの矢視図
である。
【図7】 両金型ユニットの拡大断面図である。
【図8】 図7のb−b線から見たダイス側金型ユニッ
トの正面図である。
トの正面図である。
【図9】 図6の矢印aの方向から見た打撃機構の平面
図である。
図である。
【図10】 図9のd−d線から見た側面図である。
【図11】 図9のe−e線から見た側面図である。
【図12】 パンチ側金型ユニットの前進時の第1の状
態を示す拡大断面図である。
態を示す拡大断面図である。
【図13】 パンチ側金型ユニットの前進時の第2の状
態を示す拡大断面図である。
態を示す拡大断面図である。
【図14】 パンチ側金型ユニットの前進時の第3の状
態を示す拡大断面図である。
態を示す拡大断面図である。
【図15】 本考案の特徴部の作用を示す図である。
1 鍛造装置 20 チャック開閉用カム軸 32 受圧部材 37 ダイスハウジング 39 ダイス側金型 39c ダイス側金型本体の雄ネジ 44 固定パンチ 47 係合部材 47a 溝 48 スプリング(第1の付勢手段) 50 スプリング(第2の付勢手段) 51 ピン 65 スペーサ(押し込み部材) 66 パンチ側金型 66c パンチ側金型本体の雄ネジ 67 可動パンチ 80 打撃機構 82 筒状部材(打撃部材) 83 揺動部材 90 駆動部 91 カム部材 92 フォロワ 92a ローラ X2 閉塞鍛造ステーション Y キャビティ
Claims (2)
- 【請求項1】 パンチ側金型をダイス側金型に対接させ
た後、これらの金型によって形成されるキャビティ内に
パンチを突入させることにより素材を所定形状に成型す
る閉塞鍛造装置であって、奥方ほど狭くなる内周面を有
するダイスハウジング内に、上記ダイス側金型を取り囲
むように、複数個に分割されかつ第1の付勢手段により
拡径方向に付勢された筒状の係合部材を配置すると共
に、この係合部材をダイスハウジングの開口部側へ付勢
する第2の付勢手段を備え、一方、パンチ側には、上記
パンチ側金型をダイス側金型に対接させてダイスハウジ
ング内に押し込む前進動作の途中で上記係合部材に当接
し、これを上記第2の付勢手段に抗してダイスハウジン
グ内に押し込みながら、その内周面に沿わせることによ
って第1の付勢手段に抗して縮径させることにより、該
係合部材を上記ダイス側金型とパンチ側金型とに跨がっ
て係合させる押し込み部材を設け、かつ、上記パンチ側
金型の後退動作に同期して、上記係合部材に衝撃力を与
える打撃機構を設けたことを特徴とする閉塞鍛造装置。 - 【請求項2】 打撃機構は、当該閉塞鍛造装置に備えら
れてパンチ側金型の進退動作に同期して回転するチャッ
ク機構の駆動軸に設けられたカム部材と、上記駆動軸に
平行に配設された回転軸に揺動自在に支持され且つ一端
部が上記カム部材の外周面に当接されたフォロワ部材
と、該フォロワ部材と係合部材との間に介設され、該フ
ォロワ部材の揺動により移動して係合部材を打撃する打
撃部材とを備えていることを特徴とする請求項1に記載
の閉塞鍛造装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1998010400U JP3060612U (ja) | 1998-12-28 | 1998-12-28 | 閉塞鍛造装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1998010400U JP3060612U (ja) | 1998-12-28 | 1998-12-28 | 閉塞鍛造装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP3060612U true JP3060612U (ja) | 1999-09-07 |
Family
ID=43194425
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1998010400U Expired - Fee Related JP3060612U (ja) | 1998-12-28 | 1998-12-28 | 閉塞鍛造装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3060612U (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0651680U (ja) * | 1992-12-17 | 1994-07-15 | 日立金属株式会社 | 管継手 |
JP3481594B2 (ja) | 2001-01-31 | 2003-12-22 | アカマツフォーシス株式会社 | 軸付き部材の閉塞鍛造・圧造方法 |
-
1998
- 1998-12-28 JP JP1998010400U patent/JP3060612U/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JPH0651680U (ja) * | 1992-12-17 | 1994-07-15 | 日立金属株式会社 | 管継手 |
JP3481594B2 (ja) | 2001-01-31 | 2003-12-22 | アカマツフォーシス株式会社 | 軸付き部材の閉塞鍛造・圧造方法 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |