JPH0530824Y2 - - Google Patents

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JPH0530824Y2
JPH0530824Y2 JP1986133512U JP13351286U JPH0530824Y2 JP H0530824 Y2 JPH0530824 Y2 JP H0530824Y2 JP 1986133512 U JP1986133512 U JP 1986133512U JP 13351286 U JP13351286 U JP 13351286U JP H0530824 Y2 JPH0530824 Y2 JP H0530824Y2
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【考案の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本考案は、複数組の金型とパンチとにより素材
を粗から精へ順次連続的に圧造成形する多段式圧
造成形機における金型装置、特に製品の側面に刻
印や識別溝を刻設し或いは小孔を穿設するといつ
た補助的加工を行い得るようにした金型装置に関
する。
(従来の技術) ボルトやナツト、或いはその他の各種パーツを
成形する成形機として多段式圧造成形機が広く用
いられている。この多段式圧造成形機は、ダイブ
ロツクに並設された複数の金型と、これらの金型
に対向配置されて、ラムにより各金型に対して前
進、後退される複数のパンチとを有し、各対応す
る金型とパンチとの間に順次供給される素材を粗
から精へ連続的に圧造して所定形状の製品を得る
ように構成されたものである。
一方、この種の成形機で形成される製品には、
各種識別用の刻印や識別溝等を刻設することがあ
る。これらは製品の外面に刻印用もしくは識別溝
用等のパンチを押し付けることにより刻設される
もので、製品の端面に設けられる場合には、製品
の圧造成形と同時にもしくは連続的に刻設するこ
とが可能である。しかし、この刻印等が製品の側
面に設けられる場合は、パンチを該製品の軸方向
に直交する方向に押し付けなければならないの
で、上記ラムの前後動によつてはこれらの刻設を
行うことはできない。そこで、従来においては、
刻印や識別溝等の刻設加工は、当該多段式圧造成
形機による製品の成形後に、別途、専用の刻印機
等で行つていたのが実情である。
尚、実公昭58−32827号公報によれば、金型
(ダイス)に対してその軸方向に直交する方向に
進退するピアス工具を備え、該工具により金型内
に保持された素材の側面に小孔を穿設するように
構成した多段式圧造成形機(上記公報では、ホー
マー)が示されている。これによれば、製品の側
面にその軸方向に直交する方向から行われる穿孔
加工を、当該成形機によつて製品の圧造成形と同
時にもしくは連続的に行うことが可能となる。
(考案が解決しようとする問題点) ところで、上記のように製品の成形後に、その
側面に刻印や識別溝等を刻設する場合、その刻設
用の刻印機等と、圧造成形機で得られた製品をこ
の刻印機等に供給するための供給装置とが必要と
なり、設備が複雑、大掛かりなものとなると共
に、時間的なロスも大きくなる。特に、この刻印
や識別溝を製品の側面の特定位置、例えば6角形
形状を有する製品の6個の側面のうちの特定の面
に刻設する場合等においては、その刻設位置を揃
えて各製品を刻印機等に供給しなければならない
ことになり、これに多大の手間を要することにな
るのである。
尚、上記公報に示された多段式圧造成形機にお
けるピアス工具に代えて、刻印用もしくは識別溝
用等のパンチを備えれば、当該成形機において製
品の圧造成形と同時にもしくは連続的に上記刻印
等を製品の側面に刻設することが可能となる。し
かし、この刻印用等のパンチは、前述のようにラ
ムによる製品圧造用パンチの前進、後退方向と直
交する方向に押し付けなければならないため、そ
の駆動手段を別途設ける必要があり、そのため当
該圧造成形機の構造が複雑化し、また、上記刻印
等のパンチ及びその駆動手段等が該圧造成形機に
組み込まれるので、異なる製品への切換え、即
ち、段取り替えが困難となり或いは著しく面倒と
なるのである。尚、この点については上記公報に
示されたピアス工具を備える場合についても同様
である。
本考案は従来における上記のような実情に対処
するもので、製品の側面に刻印や識別溝等の刻設
加工或いは小孔の穿設加工等の補助的加工を施す
場合に、これらの加工を行う補助パンチを、別途
駆動手段を設けることなく、製品圧造用パンチを
前後動させるラムの前進動作を直接利用して駆動
するように構成し、これにより当該多段式圧造成
形機の構造を徒らに複雑化させることなく、上記
の如き補助加工を製品の圧造成形と同時にもしく
は連続的に行い得るようにすることを第1の目的
とする。また、この補助加工のための機構を全て
金型内に組み込むことにより、この金型の交換だ
けで極めて容易に段取り替えを行い得るようにす
ることを第2の目的とする。
(問題点を解決するための手段) 即ち、本考案に係る多段式圧造成形機における
金型装置は、ダイブロツクにダイスをホルダに保
持してなる複数の金型が並設され、且つこれらの
金型に対向位置させて、ラムにより前進、後退さ
れる複数のパンチが備えられ、各対応する金型と
パンチとにより素材を粗から精へ順次連続的に圧
造成形するように構成された多段式圧造成形機に
おける特定の金型において、ダイスの素材収納凹
部の内側面に開口する第1案内孔を、該ダイス及
びそのホルダにわたつてこれらの軸方向に直交す
る方向に形成し、該孔内に先端部が上記凹部内を
臨む補助パンチを進退自在に備えると共に、上記
ホルダに、第1案内孔と交差する第2案内孔を該
ホルダの軸方向に平行に形成し、該第2案内孔内
に、先端部がダイスの前面より上記ラム側に突出
して、ラムによる上記複数のパンチの前進時に該
パンチ側の部材に当接することにより該案内孔内
に押し込まれる駆動部材を進退自在に備え、且つ
該駆動部材と上記補助パンチとの交差部に、駆動
部材が押し込まれた時に補助パンチをその先端部
が上記ダイスの凹部内に突入するように移動させ
るカム機構を設け、さらに上記第2案内孔におけ
る駆動部材の後方に、該駆動部材を先端部がホル
ダ前面より前方へ突出するように付勢するスプリ
ングを備えたことを特徴とする。
ここで、上記補助パンチとしては、製品の側面
に施す加工の種類に応じて、刻印刻設用パンチ、
識別溝刻設用パンチ或いはピアシング(小孔穿
孔)用パンチ等が用いられる。また、この補助パ
ンチが備えられる金型及び該金型と対をなすパン
チとしては、製品の圧造成形(例えば面取り、穿
孔)を行うものであつてもよく、また圧造成形を
行わないダミーの金型及びパンチであつてもよ
く、更に前行程までで成形された製品の検査用の
金型及びパンチであつてもよい。
(作用) 上記の構成によれば、各対応する金型とパンチ
とにより素材が粗から精へ順次圧造成形されて所
定形状の製品とされるのであるが、その最終行程
もしくは中間の行程における特定の金型を構成す
るダイスとそのホルダとには、その軸方向に直交
する方向に進退自在とされた補助パンチと、ラム
によるパンチのの前進により該パンチ側の部材に
当接して上記ホルダ内に押し込まれる駆動部材と
が備えられ、上記ラムによるパンチの前進時に該
駆動部材及びその移動方向を90°変換するカム機
構を介して上記補助パンチの先端部がダイスの凹
部内に突入されるようになつているから、該ダイ
スの凹部に収納された素材もしくは製品の側面に
は、上記補助パンチによる刻印もしくは識別溝の
刻設加工或いは小孔穿設加工等の補助加工が施さ
れることになる。従つて、これらの補助加工が、
上記補助パンチを駆動するための駆動手段や駆動
源を別途必要とすることなく、ラムの前進動作を
直接利用することにより、製品の圧造成形と同時
にもしくは連続的に行われることになる。そし
て、特に上記の構成によれば、上記補助パンチ、
駆動部材及びカム機構等の補助加工を行うための
機構が全てダイスとそのホルダ内に組み込まれる
ので、該ダイスとそのホルダとでなる金型を交換
するだけで、段取り替えを行うことができるよう
になる。
(実施例) 以下、本考案の実施例について説明する。
先ず、本実施例に係る多段式圧造成形機の概略
構成を説明すると、第1図に示すようにこの圧造
成形機1は機台(図示せず)に固定されたダイブ
ロツク2と、該ダイブロツク2に対向配置され
て、該ブロツク2に対して接近、離反するように
往復動するラム3とを有する。そして、ダイブロ
ツク2には粗から精に至る複数のダイス41〜45
をダイスホルダ51〜55の前端面に夫々装着して
なる金型61〜65が横方向に並設されていると共
に、一端には線材を所定寸法に切断するカツタ7
が備えられている。一方、ラム3の前端面には上
記各金型61〜65に夫々対向させてパンチホルダ
1〜85が並設されていると共に、各パンチホル
ダ81〜85には上記各ダイス41〜45と夫々対を
なすパンチ91〜95が前方に突設され、これらに
より上記カツタ7が備えられた切断ステーシヨン
Oに続いて複数の圧造ステーシヨンI〜Vが構成
されている。
また、図示しないが、ダイブロツク2側には素
材を切断ステーシヨンOから各圧造ステーシヨン
I〜Vに順次供給する素材移送装置が備えられて
いる。そして、第2図aに示すように線材を切断
してなる素材AOが各圧造ステーシヨンI〜Vに
順次供給されると共に、各ステーシヨンにおいて
ラム3により前進されたパンチ91〜95とこれら
に対応するダイス41〜45との間で圧造加工され
ることにより、上記素材AOが第2図b〜eに示
すように粗から精へ順次成形された中間製品A1
〜A4を経て、最終的に同図fに示すような製品
(この例ではフレアナツト)A5が得られるように
なつている。
ここで、第3図により最終ステーシヨンVにお
けるダイス側及びパンチ側の構成を更に詳しく説
明すると、上記のようにダイブロツク2にはダイ
スホルダ55の前端面にダイス45を装着してなる
金型65が取り付けられていると共に、該金型65
における上記ダイスホルダ55の後方にはスペー
サ11を介してガイドスリーブ12が配置されて
いる。そして、スペーサ11の前面にはダイスホ
ルダ55の中空部5a内を通つて前端部が上記ダ
イス45内に突入された固定パンチ13が挾持部
材14を用いて固着されていると共に、この固定
パンチ13上には前端部が同じくダイス45内に
突入された筒状のストリツパ15とリング部材1
6とが摺動自在に嵌合保持されている。また、上
記ガイドスリーブ12内にはノツクアウトピン1
7が摺動自在に嵌挿されていると共に、該ピン1
7の前端面と上記リング部材16の後端面との間
には上記スペーサ11及び挾持部材14に摺動自
在に嵌挿保持された複数のプツシユロツド18…
…18が介設され、ノツクアウトピン17が前進
した時に、該プツシユロツド18……18及び上
記リング部材16を介してストリツパ15が図示
の前端位置まで押し出されるようになつている。
尚、該ストリツパ15の前進は、その後端に設け
られたフランジ部15aがダイスホルダ55にお
ける中空部5a内に設けられた段付面5bに当接
する位置で規制されるようになつている。
一方、上記ラム3に固着されたパンチホルダ8
内にはパンチケース21が嵌合固着されて、該
ケース21の前部に上記パンチ95が前後摺動自
在に嵌合保持されている。そして、パンチケース
21内におけるパンチ95の後方にはスペーサ2
2が同じく摺動自在に嵌合されていると共に、該
スペーサ22の後方にはスプリング23が装着さ
れ、該スプリング23によりスペーサ22を介し
てパンチ95が前方へ押圧付勢されている。ここ
で、スプリング23によるパンチ95の前方への
移動は、該パンチ95の段付面9aがパンチケー
ス21の内端面21aに当接する位置で阻止さ
れ、このとき、該パンチ95の前半部が上記ダイ
ス45側へ向つて突出した状態となる。
然して、このステーシヨンVにおける金型65
には補助加工装置30が備えられており、次に、
この補助加工装置30について説明する。
この補助加工装置30は、図例の場合、製品の
外側面に刻印を刻設するためのものであつて、刻
印用補助パンチ31と、ロツド状の駆動部材32
とを有する。補強パンチ31は、大径部31aと
小径部31bとを有し、小径部31b側の先端面
31cに製品に付すべき文字や図形等の刻印パタ
ーンが形成されていると共に、上記小径部31b
がダイス45の下部側面に設けられた貫通孔4a
に、大径部31が該貫通孔4aに連続させてダイ
スホルダ55に設けられた案内孔5cに夫々挿通
されて、その先端面31cがダイス45内を臨ん
だ状態で該ダイス45の軸方向に直交する方向に
進退自在に保持されている。
一方、上記駆動部材32は、ダイスホルダ55
の下部に形成された軸方向の案内孔5d内に前後
摺動自在に嵌合保持されて、前部が上記パンチ9
側に突出されていると共に、その先端には上記
パンチホルダ85の前端面8aに対向するように
ボルト33が前方へ突出状に螺着されて、ナツト
34により突出量の調整可能に固定されている。
また、該駆動部材32の後方にはスプリング35
が装着され、該部材32を前方へ付勢している。
そして、第3図及び第4図に示すように、上記
補助パンチ31と駆動部材32とは互いに直交す
るように配置されていると共に、その交差部には
カム機構が設けられている。つまり、駆動部材3
2の一側部にはその長手方向の後半部に切欠き部
32aが設けられていると共に、この切欠き部3
2a内に長手方向に沿つて後下りに傾斜する突起
32bが設けられており、一方、補助パンチ31
における大径部31aの一側部には凹溝31dが
設けられ、この凹溝31dと上記突起32bとが
係合されて、該突起32bないし駆動部材32の
前後動により、補助パンチ31が上下動されるよ
うになつている。
ここで、上記補助パンチ31及び駆動部材32
は次のようにしてダイス45ないしホルダ55に組
み込まれる。即ち、まず、ダイス45とホルダ55
とでなる金型65をダイブロツク2から取り外し
た状態で、該ダイス45の貫通孔4a及びホルダ
5の案内孔5cに補助パンチ31を挿入した後、
駆動部材32を、ホルダ55の案内孔5dに前面
側から上記突起32dを補助パンチ31の凹溝3
1dに係合させながら押し込む。そして、この駆
動部材32の押し込みによつて上記補助パンチ3
1は貫通孔4aないし案内孔5c内を上方に移動
するので、該補助パンチ31の下端部がホルダ5
の外周面から案内孔5c内に完全に没入した時
点で、金型65の全体をスプリング35と共にダ
イブロツク2内に嵌め込む。これにより、補助パ
ンチ31及び駆動部材32が金型65に組み込ま
れることになると共に、組み込まれた状態では、
図3に示すように、補助パンチ31の下方への抜
けがダイブロツク2によつて阻止されることによ
り、スプリング35によつて駆動部材32が図示
の位置より前方へ押し出されることも阻止され、
図示の状態が保持されるのである。
次に、この実施例の作用を説明する。
第2図aに示す素材AOは、第1図に示す各圧
造ステーシヨンI〜に順次供給されて、これら
のステーシヨンにおける各対応するダイス41
4とパンチ91〜94とにより夫々第2図b〜e
に示すような中間製品A1〜A4に圧造加工された
後、中間製品A4は第3図に鎖線で示すように最
終ステーシヨンVにおけるダイス45の前方位置
へ移送される。そして、その直後に、第1図に示
すラム3によりパンチホルダ85及びパンチケー
ス21を介してパンチ95が前進されて、上記中
間製品A4がストリツパ15、リング部材16及
びプツシユロツド18……18を後退させながら
上記ダイス45内に収納される。尚、ノツクアウ
トピン17はその駆動手段により予め後退されて
いる。そして、上記ラム3がパンチホルダ85
びパンチケース21と共に更に前進することによ
り、パンチ95の後方のスプリング23が圧縮さ
れてその大きなバネ力がスペーサ22を介してパ
ンチ95に伝達され、第5図に示すように該パン
チ95が上記ダイス45内に収納された中間製品A4
を大きな力で押圧する。これにより、該中間製品
A4は、外面がダイス45の内面形状に対応する形
状に、また内面が固定パンチ13の先端部の外面
形状に対応する形状に夫々圧造加工され、第2図
fに示すごとき形状の最終製品A5に成形される
のである。
然して、上記ラム3の前進時においてパンチ9
により中間製品A4がダイス45内に略完全に収納
された時点で、第5図に鎖線で示すようにパンチ
ホルダ85の前端面8aがダイスホルダ55から前
方へ突出された駆動部材32の先端のボルト33
に当接すると共に、更にラム3ないしパンチホル
ダ85が前進して中間製品A4に押圧力を加える時
に、上記駆動部材32がスプリング35に抗して
ラム3の前進方向へ後退される。そして、この駆
動部材32が後退すると、該部材32に設けられ
た傾斜状突起32bに凹溝31dが係合された補
助パンチ31がその係合部のカム作用によつて上
方に押し上げられ、その先端面31cがダイス4
内へ突入される(第4図参照)。これにより、該
補助パンチ31の先端面31cに設けられた刻印
パターンがダイス45内の製品A4,A5の外側面に
押し付けられ、該面に上記パターンの刻印が刻設
されることになる。
そして、このようにして中間製品A4が最終製
品A5に成形され且つその外側面所定位置に刻印
が刻設されると、ラム3が後退を開始すると共
に、これに伴つて上記駆動部材32がスプリング
35により前方へ押し出されて補助パンチ31が
下方へ後退される。また、これに引き続いてノツ
クアウトピン17が前進して、プツシユロツド1
8……18及びリング部材16を介してストリツ
パ15を前進させることにより、上記ダイス45
内の製品A5が外部へ押し出され、これにより第
2図fに示すように外側面に刻印xが刻設された
製品が完成することになる。
ここで、製品の外側面に刻印を刻設すると、素
材の材料等によつてはバリが発生して、該製品の
ダイス外部への円滑な排出が妨げられる場合があ
る。このような場合、第4,5図に示すようにダ
イス45の内面における貫通孔4aの開口位置か
ら前端にかけて、上記バリを通過させるための逃
がし溝4bを設ければよいが、この逃がし溝4b
は当該ステーシヨンにおける製品の圧造による成
形形状を損なう恐れがあるので、幅や深さ等は必
要最小限に設定する必要がある。しかし、実際に
は、この種の補助加工が通常行われる最終行程で
は、製品の圧造加工量が上流側の行程よりも少な
いのが通例で、上記のような逃がし溝がダイス内
にあつても製品の成形形状が損なわれるという問
題はほとんど発生しないのである。
尚、以上の実施例は製品の圧造成形と同時にそ
の外側面に刻印を刻設する場合のものであるが、
補助パンチ31の先端面31cに一本の突条を設
けておけば製品の外側面に識別溝を刻設すること
ができる。また、第6図に示す実施例のように補
助パンチ31′を穿孔用パンチとすると共に、そ
のストロークを所要量確保するようにカム機構を
構成し、且つ固定パンチ13′の先端部側面に逃
がし溝13a′を設けておけば、製品A′の側面に小
孔A″を穿設することができる。尚、この場合の
逃がし溝13a′についても、当該ステーシヨンに
おける圧造加工量を極端に多くしない限り製品形
状を損なうことはなく、また、仮にこの問題が発
生するような場合には、当該ステーシヨンを補助
加工のみのステーシヨンに設定すればよいのであ
る。
更に、前記実施例における固定パンチ13又は
ダイス45の代りにゲージを備えれば、製品の内
径又は外径の検査と同時に補助加工を行うことも
できる。また、一つの金型について、補助パンチ
やその駆動部材等を複数組備えて、各製品につい
て1ステーシヨンで複数の補助加工を行うことが
できるようにようにしてもよい。そして、いずれ
の場合にも、上記補助パンチやその駆動部材等の
補助加工を行うための機構が当該金型を構成する
ダイスないしそのホルダに組み込まれるので、上
記のような各種の補助加工を金型の交換だけで選
択実施することができ、また、この種の補助加工
用の機構を備えた金型に代えて通常の金型を当該
ステーシヨンに取り付ければ、補助加工を行わな
い製品についての通常の圧造成形をも行うことが
可能となる。
(考案の効果) 以上のように本考案に係る多段式圧造成形機に
おける金型装置によれば、製品の側面にその軸方
向に直交する方向から行われる刻印や識別溝等の
刻設加工、或は小孔の穿設加工等を、当該成形機
において製品の圧造成形と同時にもしくは連続的
に行うことが可能となり、この種の補助加工が行
われる製品の生産性が著しく向上されることにな
る。そして、特に本考案によれば、ラムの前進動
作を直接利用して補助加工用のパンチを駆動する
ように構成すると共に、該パンチやその駆動部材
等の補助加工用の機構を当該金型を構成するダイ
スないしそのホルダ内に全て組み込むようにした
ので、上記パンチを駆動するための機構や駆動源
を別途設ける必要がなくなつて、当該圧造成形機
の構造の複雑化やコストの大幅な上昇が回避さ
れ、しかも当該金型を交換するだけで、異なる製
品への段取り替えが極めて容易に行われることに
なる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案の実施例に係る多段式圧造成形
機の概略平面図、第2図はこの成形機で成形され
る製品の成形過程を示す工程図、第3図は第1図
−線で切断した該実施例の拡大縦断面図、第
4図は第3図−線で切断した要部拡大縦断面
図、第5図は該実施例の作動状態を示す縦断面
図、第6図は他の実施例を示す縦断面図である。 1……多段式圧造成形機、2……ダイブロツ
ク、3……ラム、41〜45……ダイス、51〜55
……ホルダ、4a,5c,5d……案内孔、61
〜65……金型、91〜95……パンチ、30……
補助加工装置、31……補助パンチ、32……駆
動部材、31d,32b……カム機構(凹溝、傾
斜状突起)、35……スプリング。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. ダイブロツク2にダイス41〜45をホルダ51
    〜55に保持してなる複数の金型61〜65が並設
    され、且つこれらの金型61〜65に対向配置され
    て、ラム3により前進、後退される複数のパンチ
    1〜95が備えられ、各対応する金型61〜65
    パンチ91〜95とにより素材を粗から精へ順次連
    続的に圧造成形するように構成された多段式圧造
    成形機における金型装置であつて、上記各金型6
    〜65のうちの特定の金型65において、ダイス
    5の素材収納凹部の内側面へ開口する第1案内
    孔4a,5cを、該ダイス45及びそのホルダ55
    にわたつてこれらの軸方向に直交する方向に形成
    し、該孔4a,5c内に先端部が上記凹部内を臨
    む補助パンチ31を進退自在に備えると共に、上
    記ホルダ55に、第1案内孔4a,5cと交差す
    る第2案内孔5dを該ホルダ55の軸方向に平行
    に形成し、該第2案内孔5d内に、先端部がダイ
    ス45の前面より上記ラム3側に突出して、該ラ
    ム3による上記複数のパンチ91〜95の前進時に
    該パンチ側の部材に当接することにより該案内孔
    5d内に押し込まれる駆動部材32を進退自在に
    備え、且つ該駆動部材32と上記補助パンチ31
    との交差部に、駆動部材32が押し込まれた時に
    補助パンチ31をその先端部が上記ダイス45
    凹部内に突入するように移動させるカム機構31
    d,32bを設け、さらに上記第2案内孔5d内
    における駆動部材32の後方に、該駆動部材32
    を先端部がホルダ55の前面より前方へ突出する
    ように付勢するスプリング35を備えたことを特
    徴とする多段式圧造成形機における金型装置。
JP1986133512U 1986-08-30 1986-08-30 Expired - Lifetime JPH0530824Y2 (ja)

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