JP3059701B2 - 踏切敷板材 - Google Patents

踏切敷板材

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JP3059701B2
JP3059701B2 JP10068490A JP6849098A JP3059701B2 JP 3059701 B2 JP3059701 B2 JP 3059701B2 JP 10068490 A JP10068490 A JP 10068490A JP 6849098 A JP6849098 A JP 6849098A JP 3059701 B2 JP3059701 B2 JP 3059701B2
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博之 梅本
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株式会社ミツウマ
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術の分野】この発明は、踏切敷板材に
関し、より詳細には、ウレタン層を備えた踏切敷板材に
関する。
【0002】
【従来の技術】線路の踏切には、線路との線路との間な
どに、踏切敷板が配置されている。この踏切敷板として
は、木材、表面に縞鋼板が張られた木材、コンクリート
製ブロック、廃プラスチックを固めたブロック、ゴムな
どが使用されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】木材には、安価で加工
が容易であるという利点があるが、長期間にわたり風雨
に晒され、その上を自動車などの車輛が横断するという
踏切敷板の使用状況のもとでは、腐食および磨耗が著し
く、また、表面に雪あるいは氷が付着し易く且つ雪ある
いは氷が一旦付着すると剥離しにくいため、自動車など
をスリップさせ易いという問題を有している。
【0004】また、表面に縞鋼板が張られた木材では、
木材のみの場合に比べて、磨耗の問題は改善されるが、
雪あるいは氷の付着の問題は、ほとんど、改善すること
ができない。
【0005】さらに、コンクリート製ブロックは、木材
に比べ、耐磨耗性および耐腐食性の点では優れるが、木
材あるいは表面に縞鋼材が張られた木材に比べても、雪
あるいは氷が付着し易く、自動車などをスリップさせ易
いという問題がある。加えて、自動車などの横断時に
は、「がたつき」により振動、騒音を発生させるという
問題もある。
【0006】さらにまた、廃プラスチックを固めたブロ
ックには、横断する自動車などによる荷重変動、夏冬の
気温差などによる膨張・収縮の繰り返しで、大きな歪
み、ひび割れが生じ、これが原因となる、振動、騒音が
生じるという問題がある。加えて、廃プラスチックを固
めたブロックには、気温が氷点下になると柔軟性がほと
んど無くなり、表面に付着した雪あるいは氷が離脱しに
くくなり、且つ、耐衝撃性が低下して破損し易くなると
いう問題がある。
【0007】他方、ゴム製の踏切敷板は、粘弾性に優れ
るため、表面に雪あるいは氷が付着しても、これらが、
横断する自動車などからの加重による大きな衝撃、振
動、変形によって、容易に剥離するという利点がある。
しかしながら、ゴム製の踏切敷板には、製造および敷設
などのコストが極めて高くなるという問題がある。
【0008】この発明は、上記問題点に鑑みなされたも
のであり、低コストでありながら、雪あるいは氷が付着
しにくく、あるいは、これらが剥離し易く、横断する自
動車などをスリップさせにくい踏切敷板材を提供するこ
とを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】この発明の踏切敷板材
は、ベース材と、ベース材の少なくとも一面上に配置さ
れたウレタン層とを備えている。
【0010】本明細書において、「ウレタン」とは、イ
ソシアネート成分とポリエーテルポリアミン又はポリエ
ーテルポリオール等の成分との反応によって重合された
ウレタン基を含む粘弾性体を意味する。
【0011】ウレタンは弾性が高い材料であるため、ウ
レタン層は加重されると弾性変形する。そして、この性
質は、低温でも、大きく変わることがない。このため、
ウレタン層では、その表面に雪あるいは氷が付着して
も、加重による弾性変形で、付着した雪あるいは氷が、
その表面で圧雪あるいはアイスバーンになりにくく、そ
の表面から容易に剥離する。
【0012】この発明の踏切敷板材によれば、ウレタン
層を上方に向けて敷設することにより、自動車のタイヤ
などと接する踏切内の路面をウレタン層で構成できる。
上述のように、ウレタン層は、その表面に雪あるいは氷
が付着しても、加重による弾性変形で、付着した雪ある
いは氷が、その表面から容易に剥離する。したがって、
この発明の踏切敷板材を敷設した踏切内では、路面に雪
または氷が付着しても、横断する自動車などからの加重
により、付着した雪または氷が容易に路面(ウレタン層
表面)から剥離する。この結果、除雪、氷割などの作業
を行うことなく、踏切を横断する自動車などのスリップ
を防止できる。
【0013】また、この構成では、ウレタンは、ベース
材の少なくと1つの面を覆う層として設けられているの
で、従来の木材のみの踏切敷板材に比べて、製造および
敷設のコストが大きく上昇することはない。
【0014】使用されるウレタンは、どのような種類の
ウレタンでもよいが、加重による弾性変形で、付着した
雪または氷が剥離する弾性を備えていることが好まし
い。具体的には、JIS K6301の加硫ゴムの硬さ
試験で使用される、JISスプリング式A型硬度計を用
いて測定した硬度が、30ないし100の範囲内、好ま
しくは40ないし70の範囲内、より好ましくは60程
度のウレタンであるのがよい。
【0015】ウレタン層の形成方法は、例えば、原料液
をベース材に向けて吹きつける方法であるのが好まし
い。
【0016】また、ウレタン層の厚さは、使用するウレ
タンの種類あるいは踏切敷板材の使用状況などに応じて
適宜選択されるが、例えば、1ないし20mm程度の厚
さであるのが好ましい。
【0017】さらに、ウレタン層が、ベース材の一面だ
けでなく、他の面も覆う構成であってもよい。ベース材
が、直方体形状である場合に、上面及びこれに隣接する
側面にもウレタン層を配置すると、踏切敷板材を隣接し
て敷設したとき、互いに接触する面にもウレタン層が配
置されることになる。このように構成すると、踏切敷板
材同士が、横断する自動車などからの振動により接触す
る際の衝撃、騒音が低減される。また、上面と側面のウ
レタン層を一体的(連続的)に形成すると、上面のウレ
タン層がベース材から剥がれにくくなるという利点があ
る。
【0018】さらに、ベース材全体を、一体的(連続
的)なウレタン層で覆うことにより、ベース材の水など
との接触を抑制でき、耐久性が向上するという利点も生
じる。この発明を実施するにあたって、ウレタン層の表
面に、複数あるいは多数の小突起が形成されている構成
としてもよい。
【0019】このような構成によれば、ウレタン層の表
面からの雪あるいは氷の剥離がより効果的に行われ、か
つ、ウレタン層の表面と横断する自動車などのタイヤと
の間の摩擦が大きくなるため、より効果的に横断する自
動車などのスリップを防止できる。
【0020】この発明を実施するにあたって、ウレタン
層内に、粒径0.5mmないし10mmの粒子が分散さ
れている構成としてもよい。
【0021】粒子としては、例えば、廃タイヤなどから
製造したゴムチップ、籾殻などがある。
【0022】このように構成すると、ウレタン層に分散
される粒子により、ウレタン層の表面に複数の小突起が
形成される。このとき、粒子の粒径を変更することによ
り、ウレタン層の表面の小突起の寸法を容易に変更でき
る。また、粒子を分散させることで、ウレタンの使用量
を減少させることができ、踏切敷板材のコストが低減さ
れる。
【0023】この発明を実施するにあたって、ウレタン
層の表面が溝を形成している構成としてもよい。
【0024】このような構成によれば、ウレタン層の表
面に、多数のエッジ(稜線部)が形成されることにな
り、ウレタン層とタイヤとの間のスリップが減少する。
【0025】なお、この溝は、ベース材の表面に溝を形
成しておき、この溝付きの表面に沿って、ほぼ均一な厚
さのウレタン層を配置することにより形成されるのが好
ましい。溝の断面形状は、どのような形状でもよいが、
例えば上方に向かって拡がる台形状であってもよい。
【0026】この発明を実施するにあたって、ベース材
を、木材、合成木材(ガラス繊維で強化された硬質ウレ
タン)、FRP、コンクリートおよび金属などで形成す
るのがよい。金属としては、例えば、鉄、あるいは鉄系
の材料が好ましい。
【0027】
【発明の実施の形態】以下、図面に沿って、この発明の
好ましい実施の形態を説明する。尚、図は、各構成要素
の大きさ、形状、及び、配置関係を、この発明が理解で
きる程度に概略的に示しているにすぎない。
【0028】<第1の実施の形態>まず、図1および図
2を参照して、この発明の第1の実施の形態の踏切敷板
材の説明をする。図1は、この発明の第1の実施の形態
の踏切敷板材10の斜視図である。また、図2は、第1
の実施の形態の踏切敷板材10の一部分を拡大した断面
図である。
【0029】図1および図2に示されているように、踏
切敷板材10は、ベース材12と、ウレタン層14とを
備えている。ベース材12は、この実施の形態では、厚
さ160mm、幅200ないし300mm、長さ300
0ないし3500mmの細長い直方体形状を有し、松
材、ラワン材、ヒバ材などで構成されている。なお、ベ
ース材の寸法、木材の種類は、この例に限定されるもの
ではない。
【0030】ベース材12の平坦な上面には、ウレタン
層14が設けられている。ウレタン層14は、厚さ約5
mmであり、ベース材12の上面全体を覆うように、ベ
ース材12に付着させられている。ウレタン層14の表
面には、多数の小突起14aが形成されている。この小
突起14aは、高さ0.3ないし1mm程度であり、1
平方センチあたり30ないし80個が配置されている。
【0031】ウレタン層14は、高速硬化型の原料液
を、ベース材12の上面に向けて吹き付けることによ
り、ベース材12の上面に被膜として付着させられたも
のである。
【0032】ウレタン層14の材料として使用されるウ
レタンは、加重による弾性変形で、付着した雪または氷
が剥離する弾性を備えていれば、どのようなウレタンで
もよい。具体的には、JIS K6301の加硫ゴム硬
さ試験で使用されるJISスプリング式A型硬度計を用
いて測定した硬度が、30ないし100の範囲、好まし
くは40ないし70の範囲、より好ましくは60程度の
ウレタンであるのがよい。
【0033】この実施の形態の踏切敷板材10では、変
性イソシアネートとポリアミンとを主成分とするウレタ
ン、例えば、商品面「イノアックスーパーコートISC
・S」(株式会社イノアックコーポレーション)を、ス
プレーガン、例えば、ガスマー社製高圧双頭スプレーガ
ンで、ベース材12の上面に吹き付けることにより、形
成されている。この作業では、変性イソシアネートを主
成分とする第1原料液と、ポリアミンを主成分とする第
2原料液とを、混合しながら、吹き付けることにより、
吹き付け面にウレタン層を形成する。
【0034】この実施の形態の踏切敷板材10のウレタ
ン層14を形成する際、スプレーガンを、ベース材12
から通常より遠くに配置して、例えば、ベース材12か
ら約1.5ないし2m離して、原料液をベース材12に
吹き付ける。2つの原料液は、反応性が高い(高速硬化
性である)ため、スプレーの吹き出しノズル付近で混合
されてから、ベース材12に付着するまでの間に、ある
程度硬化する。このため、ウレタンの原料液は、ある程
度固化した粒子となって、ベース材12に到達する。し
たがって、スプレーガンのベース材12に対する距離、
吹き付け角度などを適宜調整することにより、ウレタン
層14の表面に、小突起14aを形成することができ
る。
【0035】次に、図3を参照して、踏切敷板材10の
使用方法を説明する。図3は、踏切敷板材10の使用方
法の一例を示す断面図である。
【0036】図3に示されているように、踏切敷板材1
0は、踏切内で、断面形状の異なる他の踏切敷板材16
と共に、舗装部分60、線路62、ガードレール64の
間に配置される。なお、他の踏切敷板材16は、ベース
材の断面形状が異なる点を除いて、踏切敷板材10と同
一の構成を備えている。踏切敷板材10、16は、砕石
層66上に設置された大判枕木68に、ウレタン層14
が上方を向くようにして、ボルト70で固定されてい
る。したがって、踏切内の路面の大部分の領域は、ウレ
タン層で覆われることになる。
【0037】上述したように、ウレタンは弾性が高い材
料であるため、ウレタン層14は横断する自動車などに
よる加重で弾性変形する。そして、この性質は、低温で
も、大きく変わることがない。このため、ウレタン層1
4では、その表面に雪あるいは氷が付着しても、加重に
よる弾性変形で、付着した雪あるいは氷が、その表面か
ら容易に剥離する。
【0038】そして、ウレタン層14を上方に向けて、
踏切敷板材10を敷設することにより、自動車などと接
する踏切内の路面の大部分がウレタン層14で覆われる
ため、踏切敷板材10を敷設した踏切内では、路面に雪
または氷が付着しても、横断する自動車などからの加重
により、付着した雪または氷が容易に路面(ウレタン層
14表面)から剥離する。この結果、踏切内の路面がア
イスバーン状になることを防止できまた、除雪、氷割な
どの作業を行うことなく、踏切を横断する自動車などの
スリップを防止できる。
【0039】<第2の実施の形態>次に、図4および図
5を参照して、この発明の第2の実施の形態の踏切敷板
材の説明をする。図4は、この発明の第2の実施の形態
の踏切敷板材20の斜視図である。また、図5は、第2
の実施の形態の踏切敷板材20の一部分を拡大した断面
図である。
【0040】図4に示されているように、踏切敷板材2
0は、ベース材22と、ウレタン層24とを備えてい
る。ベース材22は、厚さ160mm、幅200ないし
300mm、長さ3000ないし3500mmの直方体
形状を有し、松、ラワン、ヒバなどの木材から構成され
ている。なお、ベース材の寸法、木材の種類は、この例
に限定されるものではない。
【0041】ベース材22の上面には、長手方向一端か
ら他端まで延びる溝22aが、複数本、形成されてい
る。各溝22aは、上方に向かって拡がる台形状の断面
形状を有している。各溝22aは、底の幅が約5mm、
開口部の幅が約10mmの等脚台形状の断面形状を有し
ている。また、各溝22aは、隣接する溝22aの中心
が、約30mm離れるように、互いに平行に、配置され
ている。
【0042】ベース材22の上面には、ウレタン層24
が設けられている。ウレタン層24は、厚さ約5mmで
あり、ベース材22の上面全体を覆うように、ベース材
22に付着させられている。ウレタン層24は、溝22
aが形成されたベース材22の上面に沿って、ほぼ均一
な厚さで、付着させられているので、ウレタン層24の
表面も、ベース材22の上面の溝22aに対応する形状
の溝24aが形成されている。したがって、溝24aの
開口端が、踏切敷板材20の長手方向に延びるエッジ
(稜線部)24bとなる。
【0043】さらに、ウレタン層24の表面には、多数
の小突起24cが形成されている。この小突起24c
は、高さ0.3ないし1mm程度であり、1平方センチ
あたり30ないし80個が配置されている。
【0044】ウレタン層24および小突起22cは、第
1の実施の形態のウレタン層14と同様の方法で形成さ
れたものである。
【0045】このような構成を有する踏切敷板材20
は、第1の実施の形態の踏切敷板材10と同様に、ウレ
タン層24を上方に向けて、踏切に敷設される。
【0046】この踏切敷板材20では、ウレタン層24
の表面に、多数のエッジ(稜線部)24bが形成されて
いるので、ウレタン層24とタイヤとの間のスリップ
が、減少する。
【0047】なお、溝の断面形状は、上方に向かって拡
がる等脚台形に限定されるものではなく、どのような形
状でもよい。
【0048】<第3の実施の形態>次に、図6を参照し
て、この発明の第3の実施の形態の踏切敷板材の説明を
する。図6は第3の実施の形態の踏切敷板材30の一部
分を拡大した断面図である。
【0049】第3の実施の形態の踏切敷板材30は、基
本的には、第1の実施の形態の踏切敷板材10と同一の
構成を有する。踏切敷板材30が、踏切敷板材10と異
なる点は、ウレタン層内にゴム製の粒子(ゴムチップ)
が分散させられている点である。以下、この点を中心に
踏切敷板材30の説明をする。
【0050】図6に示されているように、踏切敷板材3
0は、ベース材32と、ウレタン層34とを備えてい
る。ウレタン層34は、10mm程度の厚さを有して、
その内部に、粒径3ないし5mmの粒子であるゴムチッ
プ36が分散させられている。その結果、ウレタン層3
4内には、多数のゴムチップ36が配置されている。そ
して、このゴムチップ36が、配置されているウレタン
層34の表面部分が、小突起34aとなっている。
【0051】踏切敷板材30では、ベース材32にウレ
タンを付着させてウレタン層34を形成する際に、ま
ず、所定の厚さのウレタン層(下部ウレタン層)を、踏
切敷板材10と同様に、吹き付けにより形成する。次い
で、この下部ウレタン層が粘着性を有している間すなわ
ち完全に硬化する前に、「ふるい」などで、ゴムチップ
36を、下部ウレタン層の表面に満遍なく散布する。そ
の後、ゴムチップ36の上から、ゴムチップ36が完全
に埋まるまでウレタンを吹き付けて、ウレタン層34の
形成を終了する。
【0052】ゴムチップ36の散布量は、例えば、ゴム
チップの粒径が3ないし5mmであるときには、200
ないし500g/m2 程度であるのが好ましく、粒径が
小さくなるほど、散布量を少なくする。また、このゴム
チップ36は、例えば、廃タイヤを再生したものであ
る。
【0053】踏切敷板材30では、ウレタン層34に分
散されるゴムチップ36により、ウレタン層34の表面
に複数の小突起34aが形成される。このとき、粒子の
粒径を変更することにより、ウレタン層の表面の小突起
34aの寸法を容易に変更できる。また、ゴムチップ3
6を分散させることで、ウレタン層34を形成する際に
使用されるウレタンの量を減少させることができ、踏切
敷板材のコストが低減される。
【0054】<第4の実施の形態>次に、図7を参照し
て、この発明の第4の実施の形態の踏切敷板材の説明を
する。図7は第4の実施の形態の踏切敷板材40の一部
分を拡大した断面図である。
【0055】第4の実施の形態の踏切敷板材40は、基
本的には、第3の実施の形態の踏切敷板材30と同一の
構成を有する。踏切敷板材40が、踏切敷板材30と異
なる点は、ウレタン層内にゴムチップの代わりに籾殻が
分散させられている点である。以下、この点を中心に踏
切敷板材40の説明をする。
【0056】図7に示されているように、踏切敷板材4
0は、ベース材42と、ウレタン層44とを備えてい
る。ウレタン層44は、10mm程度の厚さを有して、
その内部に、籾殻46が分散させられている。その結
果、ウレタン層44内には、多数の籾殻46が配置され
ている。そして、この籾殻46が、配置されているウレ
タン層44の表面部分が、小突起44aとなっている。
【0057】踏切敷板材40の製造方法は、散布する粒
子が、籾殻である点を除き、踏切敷板材30の製造方法
と同一である。
【0058】籾殻46の好ましい散布量は、例えば、3
0ないし40g/m2 である。籾殻46は内部が空洞で
あり、変形し易い。したがって、内部に籾殻46が分散
された踏切敷板材40は、上を自動車などが通過して荷
重が加わると、籾殻の変形によって容易に変形するの
で、表面に付着した雪あるいは氷が、容易に剥離する。
このため、踏切敷板材40は、上面が、アイスバーンあ
るいは圧雪状態になりにくい。また、従来、処理に困っ
ていた籾殻の有効利用を図ることができる。さらに、籾
殻46を分散させることで、ウレタン層44を形成する
際に使用されるウレタンの量を減少させることができ、
製造コストが低減される。
【0059】この発明は、上記実施の形態に限定される
ものではなく、特許請求の範囲に記載された事項の範囲
内で種々の変更・変形が可能である。
【0060】例えば、上記実施の形態は、いずれも、ベ
ース材の一つの面(上面)にのみ、ウレタン層が設けら
れた踏切敷板材であった。しかしながら、ウレタン層
を、ベース材の一面だけでなく、他の面も覆うように配
置してもよい。例えば、ベース材が、直方体形状である
場合に、上面及びこれに隣接する側面にもウレタン層を
配置すると、踏切敷板材を隣接して敷設したとき、互い
に接触する面にもウレタン層が配置されることになる。
このように構成すると、踏切敷板材同士が、横断する自
動車などの振動により接触する際の衝撃、騒音が低減さ
れる。また、上面と側面のウレタン層を一体的(連続
的)に形成すると、上面のウレタン層がベース材から剥
がれにくくなるという利点がある。さらに、ベース材全
体を、一体的(連続的)なウレタン層で覆うことによ
り、ベース材が水などと接触することを抑制でき、踏切
敷板材の耐久性が向上するという利点も生じる。
【0061】また、上述した実施の形態では、いずれ
も、ベース材として、木材が使用されていた。しかしな
がら、他の材料、合成木材、FRP、コンクリート金属
などでベース材を構成してもよい。例えば、ベース材と
して鋼板を使用することもできる。この場合、ベース材
として、例えば、溶融亜鉛メッキ鋼板(例えば、日新製
鋼社の商品名「ペンタイト」など)を使用し、ウレタン
層の付着性を向上させるために、ウレタン層を付着させ
る面をトルエンで脱脂し、さらに、脱脂した部分にエポ
キシ系のプライマーを塗布した後、第1の実施の形態と
同様にウレタンを吹き付けるのが良い。
【0062】又、溶融亜鉛メッキ鋼板に代えて、縞鋼板
などの酸化被膜(通称「クロカワ」)付の鋼板を使用し
てもよい。この場合、ウレタン層を付着させる面は、ブ
ラストにより酸化被膜を除去し、さらに、その部分にエ
ポキシ系のプライマーを塗布した後、第1の実施の形態
と同様にウレタンを吹き付けるのが良い。
【0063】
【発明の効果】以上のように、この発明によれば、低コ
ストでありながら、雪あるいは氷が付着しにくく或いは
これらが剥離し易く、横断する自動車などをスリップさ
せにくい踏切敷板材が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1の実施の形態の踏切敷板材の斜
視図である。
【図2】第1の実施の形態の踏切敷板材の一部分を拡大
した断面図である。
【図3】第1の実施の形態の踏切敷板材の使用方法の一
例を示す断面図である。
【図4】第2の実施の形態の踏切敷板材の斜視図であ
る。
【図5】第2の実施の形態の踏切敷板材の一部分を拡大
した断面図である。
【図6】第3の実施の形態の踏切敷板材の一部分を拡大
した断面図である。
【図7】第4の実施の形態の踏切敷板材の一部分を拡大
した断面図である。
【符号の説明】
10、16、20、30、40:踏切敷板材 12、22、32、42:ベース材 14、24、34、44:ウレタン層 14a、24c、34a、44a:小突起 22a:溝 24a:溝 24b:エッジ 36:ゴムチップ 46:籾殻 60:舗装部分 62:線路 64:ガードレール 66:砕石層 68:大判枕木 70:ボルト
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) E01C 9/04 E01C 5/22 E01C 11/24 E01B 21/00

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ベース材と、前記ベース材の少なくとも
    一面上に配置されたウレタン層とを備え、 前記ウレタン層内に、内部が空洞である複数の籾殻が分
    散されていて、 前記籾殻が配置されている前記ウレタン層の表面部分
    が、小突起となっていることを特徴とする踏切敷板材。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の踏切敷板材において、 前記ウレタン層の表面が溝を形成していることを特徴と
    する踏切敷板材。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載の踏切敷板材において、 前記ベース材が、木材、合成木材、FRP、コンクリー
    ト及び金属からなる群のうちのいずれかで形成されてい
    ることを特徴とする踏切敷板材。
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