JP3059118B2 - 印刷機構の片持ち軸承胴 - Google Patents

印刷機構の片持ち軸承胴

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JP3059118B2
JP3059118B2 JP9157241A JP15724197A JP3059118B2 JP 3059118 B2 JP3059118 B2 JP 3059118B2 JP 9157241 A JP9157241 A JP 9157241A JP 15724197 A JP15724197 A JP 15724197A JP 3059118 B2 JP3059118 B2 JP 3059118B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、互いに当接可能
な、輪転印刷機の片持ち軸承された印刷機構の胴に関す
るものである。
【０００２】
【従来の技術】既に出願されているドイツ出願ＤＥ１９
５１５４５９．２は、片持ち軸承された印刷機構の胴を
有する輪転印刷機の印刷ユニットを示している。オフセ
ット印刷ユニットの相手側胴、転写胴及び版胴は、側壁
内に片持ち軸承されている。軸受と印刷機構の胴のピン
が極めて安定的に形成されていない限りにおいて、胴が
互いに当接した場合にはピンが曲がる。軸受のクリアラ
ンスも押し出される。その場合に胴本体は、図２に示す
ように、互いに平行ではなくなる。それによって胴本体
の接触領域における線形の力は幅にわたって一定ではな
くなる。これが、形成すべき印刷物の印刷品質に悪い影
響を与えることがある。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、片持
ち軸承され、互いに当接する印刷機構の胴において、胴
本体の幅にわたってできるだけ均一な線形の力を保証す
る手段を提供することである。
【０００４】
【課題を解決するための手段】本発明によればこの課題
は、この分野の装置において、請求項１の特徴部分に記
載した事項によって解決される。互いに当接した印刷機
構の胴の互いに平行に当接する胴本体は一定の押圧力を
発生し、従って胴本体の幅全体にわたる印刷領域内に不
変の線形力を発生し、これにより良好な印刷品質の条件
が形成される。他の特徴と利点は、以下の説明と結び付
いた従属請求項から明らかである。
【０００５】
【発明の実施の形態】以下、いくつかの実施例を用いて
本発明を詳細に説明する。図１は、印刷機構の胴（胴本
体とスピンドルユニット）の縦断面図；図２は、互いに
当接した二つの印刷機構の胴の反りを概略的に示した
図；図３は、流体静力学的軸受による二つの圧力ユニッ
ト胴のピンの位置の補正を示した図；図４は、流体静力
学的軸受を有するピンの横断面図；図５は、図４の V -
V 線に沿った断面図；図６は、図４の他の実施例を示
した図；図７は、図６の VII - VII 線に沿った断面
図；図８は、図４の第三の変形例で、球状の滑り軸受が
使用されている例を示したもの；図９は、印刷機構の胴
の片持ち端部に設けられた位置補正用の操作ユニットを
示した図；図１０は、図９の X - X 線断面図である。
【０００６】図１は、以下において胴１と称する胴本体
と、断面で示し、後述するスピンドルユニットの形状の
ピンとを有する印刷機構の胴の構造を示している。胴１
は例えば印刷ユニットの版胴又は転写胴とすることがで
きる。胴はカップ形状に形成されており、その底部がス
ピンドル３のスピンドルヘッド２に固定されている。好
ましくはネジによる固定が行われ、収容はテーパー取り
付けによって遊びのないように行われる。スピンドル３
は転がり軸受４，５によって軸方向並びに半径方向に大
きな強度で支持パイプ６内に軸承されている。スピンド
ル３の、さらに軸受３２によって支持されている延長さ
れたピン上に、モータ７、好ましくはいわゆるキットモ
ータが取り付けられており、そのモータ自体も同様に支
持パイプ６内に支持されている。それによってモータ７
と胴１との堅固で遊びのない結合が保証されている。支
持パイプ６は側壁１１と支持壁１２内の滑り軸受８，９
内に軸承されている。この場合、本実施例においては支
持パイプ６の終端がジャケット１０によって終端してお
り、ジャケットが軸受９内に収容されている。支持壁１
２内の第二の軸受が支持パイプ６に特に安定した保持を
与える。第二の軸受は例えば、スペースホルダによって
側壁１１にネジ止めされたプレートとして、又は側壁１
１にネジ止めされたブリッジとして形成することができ
る。支持パイプ６は滑り軸受８，９内で回転可能であ
り、それによって後述する胴１の当接動作が可能とな
る。そのためにスピンドル３は胴１と共に支持パイプ６
に回転軸に対してある偏心率で偏心配置されている。本
実施例においては、スピンドルがその内部に軸承されて
いる支持パイプ６の孔は、滑り軸受８内に収容するため
の軸受支持部を支持しているその外径に対して偏心して
形成されている。同様にジャケット１０内に軸受３２を
取り付けるための支持部も、滑り軸受９のための軸受支
持部に対して偏心形成されている。
【０００７】駆動制御に必要なロータリートランスデュ
ーサ１３がスピンドル３上に固定され、かつレバー１４
に支持されており、レバーはジャケット１０に固定され
ている。スピンドル３の終端が２ルート導入部１５によ
って終了しており、その２ルート導入部を介して例えば
場合によっては冷却などの印刷プロセス制御用の液状媒
体が胴１内へ導入され、あるいはそこから流出すること
ができる。
【０００８】図２は、互いに当接した二つの印刷機構の
胴が、それに対して何の措置も講じられなかった場合に
どのように反るかを示している。胴本体としてここでは
版胴４１と転写胴４２が使用されており、それらはスピ
ンドルユニット３３，３４に固定されている。スピンド
ルユニット３３，３４は主として図１に示す構造を有
し、従って印刷機構の胴のピンを具体化している。以下
の実施例においても印刷機構の胴のピンとしてこの種の
スピンドルユニットが使用される。しかし本発明はもち
ろん、直接又は偏心ブッシュを用いて側壁内に軸承され
る簡単な胴ピンを有する印刷機構の胴においても使用す
ることができ、その場合にこれらは、例えば胴本体と共
に一つの部材から形成することができる。版胴４１と転
写胴４２は、図１とは異なる方法でスピンドルユニット
３３，３４に固定されているが、そのことはこれ以降の
説明にとって重要ではない。
【０００９】スピンドルユニット３３，３４は、壁３
９，４０として例示される二つの平面において軸承され
ている。第二の壁４０は、例えば壁３９にネジ止めされ
たブリッジとして、共通のボックス壁の一部として、あ
るいは他の基台の形状で形成することができる。スピン
ドルユニット３３，３４は滑り軸受３５〜３８によって
壁３０，４０内に軸承されている。版胴４１と転写胴４
２が互いに当接する場合に、スピンドルユニット３３，
３４のスピンドルは、これら胴４１，４２の接触領域に
おいて線形の力として現れる圧力負荷を受けて反る。さ
らに軸受のクリアランスが力の作用によって滑り軸受３
５〜３８から押し出される。その結果版胴４１と転写胴
４２は斜めになって、両者とも図２に誇張して示す如き
位置を占める。それによって、冒頭で既に示唆してある
ように、版胴４１と転写胴４２の接触領域において、そ
の幅にわたって一定の線形の力が生じなくなる。しか
し、良好な印刷品質を得るためにはできる限り一定の線
形の力が必要である。ずれが印刷プロセスを妨げ、ここ
では印刷画像の転写胴４２への転写を妨げる。同様に互
いに当接した転写胴の間、ここでは転写胴４２と図示さ
れていない他の転写胴との間に一定の線形の力が必要で
あって、それらの胴がそれらの間を通して案内されるウ
ェブの両側に印刷画像を転写する。ウェブの両端縁４
３，４４が、図２に破線で概略的に示されている。版胴
及び転写胴４１，４２の幅にわたって一定の圧力負荷な
いしは線形の力を得るためには、例えば図１０に示す胴
のように、これらの胴は圧力負荷の元で互いにできる限
り平行でなければならない。
【００１０】次に説明する実施例は、ピン、すなわちス
ピンドルユニット３３，３４を胴側で意識的に互いに近
づくように調節する手段を示しているので、版胴４１と
転写胴４２は互いに接していない状態において、すなわ
ちその接触領域において押圧されない場合に、概略、図
３に示す位置を占める。この種の斜め位置を得るため
に、滑り軸受３５〜３８は制御される流体静力学的な軸
受として形成されている。この種の流体静力学的な軸受
が図４に横断面で図示されている。図１と同様に、スピ
ンドル４５は転がり軸受４６を介して支持パイプ４７内
に支持されており（図５）、支持パイプは流体静力学的
な軸受４８を介して壁４９内に軸承されている。この軸
受４８は例えば周面に分配された３つのポケット５０〜
５２から成り、それらが内壁５３〜５５によって互いに
分離されている。さらにポケット５０〜５２の周面が壁
５６，５７によって流出通路５８，５９方向に密封され
ている。歯車ポンプ６０によってオイルが逆流防止弁６
１〜６３を介してポケット５０〜５２内へ圧入される。
測定値記録装置６４，６５が、印刷機構の胴の表面６６
の位置を検出する。測定値記録装置６４，６５は互いに
対して９０°で胴本体の表面６６の周面に配置されてい
る。二対の測定値記録装置６４，６５が胴本体の二つの
平面の端縁領域に設けられている。測定値記録装置６
４，６５は制御装置６７に接続されており、制御装置の
出力側が絞り弁６８〜７０の操作装置と接続されてい
る。絞り弁６８〜７０はポケット５０〜５２の流出導管
の絞りを行う。制御装置６７は測定値記録装置６４，６
５の信号に基づいて胴本体の予め設定された位置からの
偏差を求めて、位置補正のための適当な信号を絞り弁６
８〜７０の操作装置へ出力する。それによってポケット
５０〜５２からのオイルの流出量と、それに伴ってこれ
らポケット５０〜５２内の圧力がそれぞれ負荷度合に応
じるように制御される。図３においてすべての滑り軸受
３５〜３９はこのように形成されており、それによって
スピンドルユニット３３，３４はそれぞれ負荷状態に従
って調節される。スピンドルユニットは負荷に関係なく
予め設定された位置を維持する。位置の調節は、一つの
平面の軸受だけ、例えば壁３９内の滑り軸受３５と３７
が流体静力学的な軸受として形成されていればすでに可
能である。
【００１１】図６及び図７は、流体静力学的軸受を示し
ており、この軸受においては、図４と図５に示す軸受４
８に比べてポケットの密封のみが異なるように構成され
ている。ポケット７１〜７３の密封は、ここではウェブ
によってではなく、矩形の断面を有するシール７４〜７
６によって行われている。軸受のその他の構造並びに制
御は、図４及び図５と同様であって、従ってそれを詳し
く説明することは避ける。
【００１２】図８は、球状の滑り軸受によって二つの印
刷機構の胴を軸承することを図示している。スピンドル
ユニット７８は版胴７９を支持しており、スピンドルユ
ニット８０には転写胴８１が固定されている。二つのス
ピンドルユニット７８，８０は球状の滑り軸受８３，８
４を介して壁８２内に軸承されている。他の軸受は、壁
８２から離れた平面に設けられており、特に球状の軸受
８５，８６がそれぞれプレート８７，８８によって収容
されている。これらのプレート８７，８８は方向８９，
９０に移動可能であって、従って滑り軸受８５，８６の
半径方向の変位を可能にする。プレート８７，８８を一
度調節することによって、スピンドルユニット７８，８
０の軸は図８に示すように調節されて、駆動時のその反
りと滑り軸受８３〜８６内の軸受クリアランスは、例え
ば図１０の場合のように、版胴７９と転写胴８１が平行
になるように、補償される。調節されたプレート８７，
８８は、例えば壁８２に固定されたスリーブ１７９〜１
８１にネジ止め固定される。
【００１３】しかしまた、プレート８７，８８の移動
は、それぞれ版胴７９と転写胴８０の目標位置からの位
置偏差に従って図４と同様に制御回路によって制御する
ことができ、その場合に制御装置６７はプレート８７，
８８を移動させる操作ユニットを制御する。滑り軸受８
５，８６の代わりに滑り軸受８３，８４を調節可能に形
成して、それに応じて移動可能なプレート内に設けるこ
とができる。
【００１４】図９及び図１０には、印刷機構の胴の胴本
体の片持ち端部に作用する装置が図示されている。版胴
１３３，１３４とゴム胴１３５，１３６の端部にはボル
ト１４１〜１４４を有するディスク１３７〜１４０が支
持されており、そのボルト上で回転可能な軸受１４５〜
１４８の上にハウジング１４９〜１５２が軸承されてい
る。ハウジング１４９〜１５２に、軸受ピン１５３〜１
５８を介して操作ユニット、例えば油圧胴１５９〜１６
１がリンク的に作用し、印刷駆動においては油圧胴が、
そのために引っ張り力を方向１６２〜１６７にもたらす
ことによって、定義された力で版胴１３３，１３４と転
写胴１３５，１３６を締め付ける。その場合に互いに当
接した版胴と転写胴１３３〜１３６は、図１０に示す互
いに平行な位置を占める。液圧シリンダ１５９〜１６１
の代わりに、空気シリンダ又は電気的ないしは電気機械
的なシリンダを使用することもできる。また、操作ユニ
ット１５９〜１６１をその引っ張り力に関して制御する
ことも可能である。図４と同様に取り付けられた、版胴
と転写胴１３３〜１３６の位置に関する測定値記録装置
は、この場合にも制御装置に接続されており、制御装置
の出力側が操作ユニット１５９〜１６１の引っ張り力を
制御する。従って油圧胴１５９〜１６１を使用する場合
には、それに供給される油圧オイルの圧力が制御され
る。
【図面の簡単な説明】
【図１】 印刷機構の胴の部分断面図である。
【図２】 互いに当接した二つの印刷機構の胴の反りを
概略的に示した部分断面図である。
【図３】 流体静力学的軸受による二つの圧力ユニット
胴のピン位置の補正を示す断面図である。
【図４】 流体静力学的軸受を有するピンの断面図であ
る。
【図５】 図４の V - V 線に沿った断面図である。
【図６】 図４に示したピンの他の実施例を示した断面
図である。
【図７】 図６の VII - VII 線に沿った断面図であ
る。
【図８】 図４に示したピンの第三の変形例を示した断
面図である。
【図９】 印刷機構の胴の片持ち端部に設けられた位置
補正用の操作ユニットを示した側面図である。
【図１０】 図９の X - X 線断面図である。
【符号の説明】
３３，３４ ピン ３５〜３８ 軸受 ４７ 軸受 ５０〜５２ 圧力室 ６４，６５ 測定値記録装置 ６７ 制御装置 ６８〜７０ 絞り弁 ７８，８０ ピン ８３〜８６ 滑り軸受 ８７，８８ プレート
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ベルンハルト・フェラー ドイツ・Ｄ−86316・フリートベルク・ アム・フラダーラハ・10 (72)発明者 ハンス・フライシュマン ドイツ・Ｄ−86165・アウクスブルク・ デルシンガーシュトラーセ・43ａ (56)参考文献 特開 平２−258260（ＪＰ，Ａ) 特開 昭63−149411（ＪＰ，Ａ) 特開 平６−31892（ＪＰ，Ａ) (58)調査した分野(Int.Cl.7，ＤＢ名) B41F 13/20 B41F 13/24 - 13/40 F16C 13/00 F16C 32/06

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項１】 互いに当接可能な、輪転印刷機の片持ち
    軸承された印刷機構の胴において、 印刷機構の胴を、互いに当接した胴本体が略平行な位置
    を占めるように、位置決めする手段が設けられており、 前記印刷機構の胴には、その位置を記録する測定値記録
    装置（６４，６５）が配置されており、該測定値記録装
    置が制御装置（６７）に接続されており、該制御装置の
    出力側が上記の印刷機構の胴を位置決めする手段を制御
    する構成とされている ことを特徴とする片持ち軸承され
    た印刷機構の胴。
  2. 【請求項２】 前記手段が印刷機構の胴のピンに作用し
    て、その回転軸が胴側で互いに近づくように調節するこ
    とを特徴とする請求項１記載の印刷機構の胴。
  3. 【請求項３】 ピンが二つの平面で軸承されており、少
    なくとも一方の平面の軸受が半径方向に変位可能である
    ことを特徴とする請求項２記載の印刷機構の胴。
  4. 【請求項４】 ピン（７８，８０）が球状の滑り軸受
    （８３〜８６）内に軸承されており、一方の平面の滑り
    軸受（８５，８６）が調節可能なプレート（８７，８
    ８）内に収容されていることを特徴とする請求項３記載
    の印刷機構の胴。
  5. 【請求項５】 ピン（３３，３４）が二つの平面で軸承
    されており、少なくとも一方の平面の軸受（３５〜３
    ８）が流体静力学的軸受（３５〜３８）として形成され
    ており、その中でピン（３３，３４）を調節する流体静
    力学的圧力が形成されることを特徴とする請求項２記載
    の印刷機の胴。
  6. 【請求項６】 胴本体の片持ち端部に、胴本体を当接し
    た状態において互いに近づくように移動させる手段が設
    けられていることを特徴とする請求項１記載の印刷機構
    の胴。
  7. 【請求項７】 胴本体（１３３〜１３６）の片持ち端部
    にボルト（１４１〜１４４）が取り付けられており、そ
    のボルトに、胴（１３３〜１３６）の当接状態において
    ボルト（１４１〜１４４）に引っ張り力を加える操作ユ
    ニット（１５９〜１６１）が作用することを特徴とする
    請求項６記載の印刷機構の胴。
  8. 【請求項８】 制御装置（６７）が絞り弁（６８〜７
    ０）の操作装置と接続されており、前記操作装置が流体
    静力学的軸受（４７）の圧力室（５０〜５２）の圧力を
    制御することを特徴とする請求項５記載の印刷機構の
    胴。
  9. 【請求項９】 制御装置（６７）が、ボルト（１４１〜
    １４４）に作用する操作ユニット（１５９〜１６１）の
    引っ張り力を制御することを特徴とする請求項７記載の
    印刷機構の胴。
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