JP3059049B2 - 液晶電気光学装置及びその製造方法 - Google Patents

液晶電気光学装置及びその製造方法

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JP3059049B2 JP10577294A JP10577294A JP3059049B2 JP 3059049 B2 JP3059049 B2 JP 3059049B2 JP 10577294 A JP10577294 A JP 10577294A JP 10577294 A JP10577294 A JP 10577294A JP 3059049 B2 JP3059049 B2 JP 3059049B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、晶電気光学装置及び
その製造方法に関し、特に液晶表示装置のカラーフィル
タや遮光膜の作製など、広範囲に用いられる着色された
光感応性着色樹脂フィルム用いて製造した液晶電気光
学装置およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、液晶表示装置などに用いられる遮
光膜やカラーフィルタは、フォトレジストのワニス中に
染料,顔料またはカーボンなどを分散したものを、基板
上にスピンコートにより塗布し、さらに酸素遮断膜を塗
布した後、露光,現像,焼成を行うというプロセスによ
り形成されており、特に、カラーフィルタは、該プロセ
スをカラーフィルタの各色毎に繰り返すことにより形成
していた。
【0003】ここで、前記酸素遮断層が必要とされるの
は、感光性樹脂であるフォトレジストの露光時に、光反
応が酸素により阻害されるのを防止するためである。つ
まり、液晶表示装置用カラーフィルタとしては波長40
0〜700nmの可視光のうちの特定の波長範囲の光を
50%以上透過し、それ以外の波長の光を80%以上吸
収することが、また、遮光膜としてはその光透過率が波
長400〜700nmの可視光の全波長領域で20%以
下であることが最低限要求されるため、樹脂中に分散さ
せる着色剤の量は必然的に多くなり、結果的に、感光性
樹脂の感光性が低下する。このようなことから、酸素遮
断層を設けない場合には、光反応の酸素による阻害の影
響で感光性樹脂の露光時間が長くなり過ぎるためであ
る。
【0004】例えば、特開平5−119210号公報に
は、上述の酸素遮断層を用いてカラーフィルタを製造す
る方法が開示されている。
【0005】また、上記のように酸素遮断膜を用いる方
法では、プロセスが長く、材料のむだも多いことから、
着色された光感応性樹脂層の両面を保護フィルムで挟ん
だ光感応性着色樹脂フィルムが開発され、特に酸素遮断
層を光感応性樹脂層上に形成することにより、カラーフ
ィルタなどの製造プロセスを短縮できるようにしたもの
が市販されている。このような光感応性着色樹脂フィル
ムは、その両面に貼られた保護フィルムを剥離した後、
基板上に圧着し、露光,現像,焼成を行うというプロセ
スを経ることにより、基板上にパターニングされた着色
性樹脂層を形成することができるもので、カラーフィル
タなどの製造プロセスにおいて材料のむだを少なくし、
工程も短くできるという利点を有している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところが、このような
光感応性樹脂フィルムの着色された光感応性樹脂層を、
液晶表示装置のセル内部に形成された着色層として用い
る場合には、該着色された光感応性樹脂層中に混入され
た染料、顔料、カーボンなどが液晶中へ溶出することが
あり、この染料などの溶出が液晶の比抵抗を低下させ、
液晶画面におけるむらやフリッカの発生といった表示不
良の原因となるため、着色層上に、上記不純物の液晶へ
の溶出を防ぐための保護膜を形成する必要があった。
【0007】この保護膜は通常、ポリイミドやアクリル
などの樹脂を、カラーフィルタなどを形成した基板上に
スピンコートし焼成することによって得られるが、この
ような保護膜の形成方法は、材料のむだが多く、また工
程の増加を招くものであった。
【0008】これに対しては例えば特開平5−9380
6号公報に示すような、熱可塑性樹脂シートを、上記保
護膜としてカラーフィルタ上に単独で貼り付けるという
方法が提案されていた。しかし、この方法は、例えばア
クティブマトリクス型液晶表示装置の非線形素子アレイ
側の基板に前記着色された光感応性樹脂層を遮光膜とし
て形成する場合には、上記シート(保護膜)を、該形成
した遮光膜に沿ってパターニングする必要があるため、
その実施が非常に困難なものであった。すなわちこのシ
ート(保護膜)を写真製版技術および選択エッチングに
よりパターニングすること、具体的には該シートを、そ
の上に形成したフォトレジストマスクを用いてエッチン
グするという処理は、レジストの剥離やシートのエッチ
ング特性の点から難しく、さらに大幅にプロセスを増加
させる要因となるものであった。
【0009】本発明は、上記問題点を解決しようとして
成されたものであり、その着色された樹脂層から液晶中
への不純物の拡散を防ぐことができる構造の液晶電気光
学装置を、製造プロセスの増加を招くことなく製造する
ための光感応性着色樹脂フィルムを提供することが本発
明の目的である。
【0010】本発明は、上記問題点を解決しようとして
成されたものであり、そのセル内に形成された着色され
た樹脂膜から液晶中への不純物の拡散を防止することが
でき、しかも製造プロセスが簡単で低価格かつ高性能な
液晶電気光学装置およびその製造方法を提供することが
本発明の目的である。
【0011】
【0012】
【課題を解決するための手段】 本発明の液晶電気光学装
置は、相対向するよう配置され、それぞれの対面する主
面上に形成された電極を有する第1,第2の基板と、該
第1,第2の基板間に挟持され、液晶性を示す物質から
なり、電界の印加によって液晶性物質の光学特性が変化
する光学特性可変体と、該第1及び第2の基板の一方あ
るいは両方の主面上に設けられ、染料,顔料またはカー
ボンを含む着色された第1の光感応性樹脂層をパターニ
ングしてなる着色層と、該着色層上にこれを覆うよう設
けられ、該第1の光感応性樹脂層の光透過率より大きい
光透過率を有する第2の光感応性樹脂膜をパターニング
してなる保護膜とを備えており、そのことにより上記目
的が達成される。前記第2の光感応性樹脂層は、前記第
1の光感応性樹脂層の軟化温度より低い軟化温度を有す
るものであってもよい。前記第1の光感応性樹脂層は、
波長400〜700nmの可視光のうちの特定の波長範
囲の光を50%以上透過し、該可視光の、該特定の波長
範囲以外の波長の光を80%以上吸収するカラーフィル
タであってもよい。前記第1の光感応性樹脂層は、その
光透過率を波長400〜700nmの可視光の全波長領
域に渡って20%以下としたものであってもよい。
【0013】本発明の液晶電気光学装置の製造方法は、
着色された第1の光感応性樹脂層と、該第1の光感応性
樹脂層の一主面上に形成され、該第1の光感応性樹脂層
の光透過率より大きい光透過率を有する第2の光感応性
樹脂層と、該第1の光感応性樹脂層の他の主面上及び該
第2の光感応性樹脂層の表面上に、これらの光感応性樹
脂層を挟むようかつ剥離可能に形成された保護フィルム
とを有する光感応性樹脂フィルムを用い、該第1の光感
応性樹脂層をその露光,現像,焼成によりパターニング
して、該液晶電気光学装置を構成する着色層を形成し、
該第2の光感応性樹脂層をその露光,現像,焼成により
パターニングして、該液晶電気光学装置の,着色層を覆
う保護膜を形成するものであり、そのことにより上記目
的が達成される。前記光感応性樹脂フィルムを複数用い
て、複数の着色層を順次形成する工程では、最後に形成
する着色層の焼成以外の処理は、前記第2の光感応性樹
脂層の軟化温度より低い温度で行い、最後に形成する着
色層の焼成は、前記第2の光感応性樹脂層の軟化温度よ
り高い温度で行ってもよい。
【0014】
【作用】本発明においては、光感応性着色樹脂フィルム
を、その着色された第1の光感応性樹脂層の一主面に第
2の光感応性樹脂層を有する構造としたから、該第1の
光感応性樹脂層からの不純物の溶出が第2の光感応性樹
脂層により抑止されることとなり、しかも第2の光感応
性樹脂層は露光,現像によりパターンニング可能なもの
であるため、その着色された樹脂層から液晶中への不純
物の拡散を防ぐことができる構造の液晶電気光学装置
を、製造プロセスの増加を招くことなく製造することが
できる。
【0015】これにより、製造プロセスの大幅な増大を
抑えつつ、セル内部に着色層を有する液晶電気光学装置
の信頼性の低下、及び液晶配向の乱れを防止することが
できる。
【0016】特に、第2の光感応性樹脂層の軟化温度
を、着色された第1の光感応性樹脂層の軟化温度より低
いものとすることにより、この第2の光感応性樹脂層に
樹脂の熱だれを発生させることが可能となり、上記第1
の光感応性樹脂層からなる着色層の側面も被覆すること
ができる。さらに、上記第2の光感応性樹脂層の熱だれ
によって、第1,第2の光感応性樹脂層の側面にテーパ
ー形状部を形成できるため、該光感応性樹脂層の周縁部
分での液晶分子の配向乱れが生じにくくなるというメリ
ットが生じる。
【0017】
【実施例】本発明の実施例について以下に説明する。
【0018】(実施例1)図1は本発明の第1の実施例
による光感応性着色樹脂フィルムを説明するための断面
図であり、図において、101は液晶電気光学装置の製
造方法に用いられる本実施例の光感応性着色樹脂フィル
ム(以下、光感応性有色フィルムとも言う。)で、これ
はベースフィルム11上に、感光性着色樹脂層12、保
護用感光性樹脂層13及び酸素遮断層14を順次積層
し、該酸素遮断層14の表面を保護用フィルム層15に
より被覆した構造となっている。ここで、上記感光性着
色樹脂層12、及び保護用感光性樹脂層13はネガ型、
ポジ型のいずれのタイプでも良いが両層のタイプが同一
であることが必要である。また上記感光性着色樹脂層1
2の着色剤には、カラーフィルタ用としては染料または
顔料が、遮光膜用としては染料、顔料またはカーボンを
用いることができる。
【0019】次に上記光感応性着色フィルムの作製方法
について説明する。
【0020】まず、ロール状プラスティックフィルムで
できたベースフィルム11上に、ポリメタクリル酸エス
テル樹脂でできたネガ型フォトレジスト中に顔料を分散
させた樹脂を膜厚2μmに塗布し乾燥させて、感光性着
色樹脂層12を形成する。
【0021】続いて、上記顔料を分散させた樹脂よりも
軟化温度が低く、かつ着色剤を添加しておらずしたがっ
て光透過率の大きいポリメタクリル酸エステル樹脂を膜
厚2μmで塗布し乾燥させて、保護用感光性樹脂層13
を形成する。ここで上記ポリメタクリル酸エステル樹脂
の軟化温度は、該樹脂の重合度により調整でき、これが
小さいほど軟化温度が低くなる。
【0022】そして上記樹脂層13上にポリビニルアル
コールの層を膜厚1μmで塗布し乾燥させて、酸素遮断
膜14を形成し、この上をさらに保護用プラスティック
フィルム15で被覆して、光感応性着色フィルム101
を得る。
【0023】次に作用効果について説明する。
【0024】本実施例の光感応性着色フィルムは、着色
された光感応性樹脂層12と、その表面を保護する保護
フィルム15との間に、写真製版技術によりパターニン
グ可能であって着色剤の液晶中への溶出を防ぐための保
護用感光性樹脂層13を有する構造となっているため、
上記光感応性着色フィルムを用いてアクティブマトリク
ス型液晶表示装置の非線形素子アレイ側の基板に遮光膜
を形成する際には、写真製版技術により、該光感応性着
色フィルムの保護用感光性樹脂層13のパターニング
を、遮光膜となる感光性着色樹脂層12のパターニング
とともに簡単に行うことができる。
【0025】また、上記保護用感光性樹脂層13の表面
が酸素遮断膜14により覆われているため、感光性樹脂
の光反応が酸素により阻害されることがなく、該樹脂層
13およびその下側の感光性着色樹脂層12の露光時間
を短いものとできる。
【0026】(実施例2)図2は本発明の第2の実施例
による液晶電気光学装置を説明するための断面図であ
り、該装置の液晶セル部分を示している。図3は、この
液晶電気光学装置の製造方法を説明するための断面図で
ある。
【0027】図において、102は本実施例の液晶電気
光学装置を構成する液晶セルで、該液晶電気光学装置
は、第1実施例の光感応性着色フィルムを用いて作製し
たものであり、そのアクティブ素子基板102aの透明
基板21a上には、薄膜トランジスタ24及び透明電極
22aが複数配置されている。また該薄膜トランジスタ
24は遮光膜12aにより覆われており、さらに該遮光
膜12aは、これに含まれる着色剤の液晶中への溶出を
防ぐための保護膜13aにより覆われている。また該保
護膜13a及び透明電極22a上には、配向膜23aが
形成されている。
【0028】一方、対向基板102bの透明基板21b
には透明電極22bが形成され、さらにその上に配向膜
23bが形成されている。上記基板21bは、スペーサ
25により基板21aから一定間隔離して、該基板21
a上に配置されており、シール部材26によりシールさ
れた上記両基板間の領域には、液晶27が注入されてい
る。
【0029】次に上記液晶電気光学装置の製造方法につ
いて説明する。
【0030】まず、ガラス,石英,プラスティックなど
でできた基板21a上に、タンタル,チタン,モリブデ
ン,アルミニウム,銅,インジウム酸化錫(以下ITO
と略記する。)などの導電性材料からなるゲート電極を
形成し、続いて、酸化シリコン,窒化シリコン,酸化タ
ンタルなどの絶縁材料からなるゲート絶縁膜を形成す
る。その後アモルファスシリコン半導体膜、n+アモル
ファスシリコン膜を所定の形状にパターニングし、タン
タル,チタン,モリブデン,アルミニウム,銅,ITO
などの導電性材料を用いてソース,ドレイン電極を形成
して、アモルファスシリコン薄膜トランジスタ24を形
成する。
【0031】そしてさらにITOを用いて画素電極22
aを形成して、アモルファスシリコン薄膜トランジスタ
を用いたアクティブ素子基板102aを作製する。
【0032】次に、その感光性有色樹脂層12に酸化鉄
−マンガンの顔料を分散させた実施例1に記載の光感応
性着色フィルムを用いて、上記透明基板21a上に遮光
膜を形成する。
【0033】すなわち、図3(a)に示すように、ベー
スフィルム11を剥した図1の光感応性着色フィルム1
01を、アクティブ素子基板102a上に貼りつけ、そ
の後上記着色フィルム101の保護フィルム15を剥が
す。
【0034】この状態で、上記基板102a上の光感応
性樹脂層12,13を紫外線露光マスク120を用いて
露光し(図3(b))、該樹脂層を炭酸ナトリウム水溶
液で現像するとともに酸素遮断膜14を除去し(図3
(c))、そして純水で洗浄した後上記光感応性樹脂層
を焼成して、その表示領域のうちで画素電極以外の部分
に遮光膜12aが形成されたアクティブ素子基板を得
る。
【0035】ここで遮光層12a上の保護層13aの軟
化温度を、その焼成温度よりも10〜20℃低く設定し
ておくことにより、焼成時に該保護層13aが融解し、
遮光層12aの側面をも保護層13aにより被覆された
構造を得ることができる。なお、121はフォトマスク
120を構成する基板、122は該フォトマスク120
の基板121上に形成された遮光層である。
【0036】そしてその後は、上記アクティブ素子基板
102aと、ITO透明電極22bの形成された対向基
板102bの両方に、それぞれポリイミドからなる配向
膜23a,23bを形成し、該配向膜にラビング法によ
って配向処理を行った後、上記両基板を、散布した直径
5μmのスペーサを挟んでシール部材26により貼り合
わせ、液晶27を注入して液晶セルを形成する。
【0037】最後にこの液晶セルに偏光板を貼り付け、
液晶ドライバを実装して駆動回路と接続し、液晶電気光
学装置を完成する。
【0038】このように本実施例では、その感光性有色
樹脂層12に酸化鉄−マンガンの顔料を分散させた光感
応性着色フィルムを用いて、上記基板21a上に遮光膜
を形成するので、高い信頼性の遮光膜を簡単なプロセス
により歩留り良く形成することができる。
【0039】なお、この実施例では、液晶セルとして、
アモルファスシリコン薄膜トランジスタを用いたアクテ
ィブマトリクス型液晶セルを例に挙げたが、これはポリ
シリコンあるいは単結晶シリコンを用いた薄膜トランジ
スタやMIM素子などの非線形素子を用いたアクティブ
マトリクス型の液晶セルでもよく、また、交差する上下
のデータ信号線間の電界により駆動される単純マトリク
ス型の液晶セルや、該単純マトリクス型において強誘電
型の液晶を用いた表面安定化強誘電型の液晶セルなどい
ずれのタイプの液晶セルでもよく、上記実施例と同様の
効果がある。
【0040】(実施例3)図4は本発明の第3の実施例
による液晶電気光学装置を説明するための断面図であ
り、該液晶電気光学装置を構成する液晶セル用基板の構
造を示している。
【0041】この実施例の液晶電気光学装置は、上記第
2の実施例における対向基板102bに代えて、カラー
フィルタと遮光膜を有する対向基板103を用いたもの
である。この対向基板103では、透明基板21b上
の、アクティブ素子基板の各絵素電極に対応する領域
に、赤色,青色,緑色のフィルタ30a,30b,30
cが遮光膜30とともに配置され、各フィルタ及び遮光
膜上には、着色剤の液晶への溶出を防ぐための保護膜3
1が形成されている。また、この保護膜31上には全面
に透明電極32が形成され、さらに該透明電極32及び
保護膜31は配向膜33により覆われている。
【0042】次に製造方法について説明する。
【0043】まず、実施例1の光感応性着色フィルムの
光感応性有色樹脂層に赤色顔料を分散させたものを用
い、そのベースフィルム11を剥して、透明基板21b
上に貼り付ける。そして保護フィルム15を剥した後、
実施例2と同様にして露光,現像,焼成を行って、赤色
カラーフィルタ30aを形成する。続いて上記赤色カラ
ーフィルタと同様にして、緑色カラーフィルタ30b及
び青色カラーフィルタ30cを形成し、さらに同様にし
て遮光膜30を形成する。
【0044】その後、透明導電膜32、及び配向膜33
を形成して液晶セルの基板103を完成する。そしてこ
の基板103と図2のアクティブ素子基板102aと
を、実施例2で説明したように貼り合わせて、本実施例
の液晶電気光学装置を完成する。
【0045】このように本実施例では、実施例1の光感
応性着色フィルムの感光性有色樹脂層12に赤色,緑
色,青色の顔料を分散させたものを用いて、上記透明基
板21b上に赤色,緑色,青色のカラーフィルタを形成
するので、高い信頼性のカラーフィルタを簡単なプロセ
スにより歩留り良く形成することができる。
【0046】なお、上記実施例では、カラーフィルタと
ともに遮光膜30を形成しているが、遮光膜は必要でな
ければ省略しても良い。
【0047】また、上記実施例3で説明したように、該
遮光膜は写真製版技術により形成するものに限らず、該
遮光膜を、カラーフィルタをマスクしたセルフアライメ
ントで形成しても良い。簡単に説明すると、カラーフィ
ルタを透明基板上の所定部分に形成した後、その上に遮
光膜用の感光性有色樹脂層を形成し、その後上記透明基
板の裏側から露光光を上記樹脂層に照射し、該樹脂層
の,カラーフィルタ上の非露光部分を選択的に除去して
遮光膜を形成するようにしてもよい。
【0048】さらに、上記実施例3のように、遮光膜を
形成するなどして表示領域全面を複数の有色性の樹脂層
で覆う場合は、最後に形成する樹脂層に対応する光感応
性着色フィルム以外の光感応性着色フィルムについて
は、その保護膜の焼成温度をその軟化温度より低くして
おき、最後の光感応性着色フィルムの光感応性樹脂層の
焼成処理を、保護膜の軟化温度より高い温度で焼成する
ことにより、各光感応性着色フィルムの保護膜が互いに
密着した状態を得ることができる。
【0049】また、ここでカラーフィルタの色として
は、上記実施例で示したものに限らず、シアン、マゼン
タ、黄色、その他何色でも良く、また色数も3色でなく
ても良い。また無色のカラーフィルタ領域を設けても良
く、その場合でもカラーフィルタの平坦化が可能になる
というメリットが得られる。また、これらカラーフィル
タ基板と、遮光膜を有する実施例2のアクティブマトリ
クス基板とを組み合わせて、液晶電気光学装置を構成し
てもよい。
【0050】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、光感応性
着色フィルムを、その着色された第1の光感応性樹脂層
の一主面に第2の光感応性樹脂層を有する構造としたの
で、該光感応性着色フィルムを用いることにより、その
着色された樹脂層から液晶中への不純物の拡散を防ぐこ
とができる構造の液晶電気光学装置を、製造プロセスの
増加を招くことなく製造することができる効果がある。
【0051】つまり、上記感光性着色フィルムを用いる
ことにより、高信頼性の遮光膜、着色膜を簡単なプロセ
スで歩留り良く作製することができ、また、このフィル
ムを用いて作製した液晶セルは、その内部に遮光膜やカ
ラーフィルタが形成されていても、信頼性の低下、液晶
の配向乱れがなく、このためプロセスコストも安価でス
ループットが大きく、低価格でかつ高性能な液晶電気光
学装置を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例による光感応性着色フィ
ルムを説明するための断面図である。
【図2】本発明の第2の実施例による液晶電気光学装置
の液晶セル部分を示す断面図である。
【図3】第2の実施例の液晶電気光学装置の製造方法を
説明するための断面図である。
【図4】本発明の第3の実施例による液晶電気光学装置
を説明するための断面図である。
【符号の説明】
11 ベースフィルム 12 感光性着色樹脂層 12a,30 遮光膜 13 保護用感光性樹脂層 13a,31 保護層 14 酸素遮断層 15 保護用フィルム 21a,21b 透明基板 22a,22b 透明電極 23a,23b,33 配向膜 24 薄膜トランジスタ 25 スペーサ 26 シール部材 27 液晶 30a 赤色カラーフィルタ 30b 緑色カラーフィルタ 30c 青色カラーフィルタ 32 透明導電膜 101 光感応性着色フィルム 102 液晶電気光学装置 103 液晶セル用基板 120 フォトマスク 121 フォトマスク基板 122 フォトマスクの遮光層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G02B 5/20 101 G02F 1/1335 505 G03F 7/095

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 相対向するよう配置され、それぞれの対
    面する主面上に形成された電極を有する第1,第2の基
    板と、 該第1,第2の基板間に挟持され、液晶性を示す物質か
    らなり、電界の印加によって液晶性物質の光学特性が変
    化する光学特性可変体と、 該第1及び第2の基板の一方あるいは両方の主面上に設
    けられ、染料,顔料またはカーボンを含む着色された第
    1の光感応性樹脂層をパターニングしてなる着色層と、 該着色層上にこれを覆うよう設けられ、該第1の光感応
    性樹脂層の光透過率より大きい光透過率を有する第2の
    光感応性樹脂層をパターニングしてなる保護膜とを備え
    た液晶電気光学装置。
  2. 【請求項2】 前記第2の光感応性樹脂層は、前記第1
    の光感応性樹脂層の軟化温度より低い軟化温度を有する
    ものである請求項1に記載の液晶電気光学装置。
  3. 【請求項3】 前記第1の光感応性樹脂層は、波長40
    0〜700nmの可視光のうちの特定の波長範囲の光を
    50%以上透過し、該可視光の、該特定の波長範囲以外
    の波長の光を80%以上吸収するカラーフィルタである
    請求項1に記載の液晶電気光学装置。
  4. 【請求項4】 前記第1の光感応性樹脂層は、その光透
    過率を波長400〜700nmの可視光の全波長領域に
    渡って20%以下としたものである請求項1に記載の液
    晶電気光学装置。
  5. 【請求項5】 着色された第1の光感応性樹脂層と、該
    第1の光感応性樹脂層の一主面上に形成され、該第1の
    光感応性樹脂層の光透過率より大きい光透過率を有する
    第2の光感応性樹脂層と、該第1の光感応性樹脂層の他
    の主面上及び該第2の光感応性樹脂層の表面上に、これ
    らの光感応性樹脂層を挟むようかつ剥離可能に形成され
    た保護フィルムとを有する光感応性樹脂フィルムを用い
    て、液晶電気光学装置を製造する方法であって、 該第1の光感応性樹脂層をその露光,現像,焼成により
    パターニングして、該液晶電気光学装置を構成する着色
    層を形成し、該第2の光感応性樹脂層をその露光,現
    像,焼成によりパターニングして、該液晶電気光学装置
    の,着色層を覆う保護膜を形成する液晶電気光学装置の
    製造方法。
  6. 【請求項6】 前記光感応性樹脂フィルムを複数用い
    て、複数の着色層を順次形成する工程では、 最後に形成する着色層の焼成以外の処理は、前記第2の
    光感応性樹脂層の軟化温度より低い温度で行い、最後に
    形成する着色層の焼成は、前記第2の光感応性樹脂層の
    軟化温度より高い温度で行う請求項5に記載の液晶電気
    光学装置の製造方法。
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