JP3058578B2 - フライ様食品用パン粉の製造方法 - Google Patents
フライ様食品用パン粉の製造方法Info
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の製造方法に関し、さらに詳しくは、実際に油で揚げな
くてもオーブン、オーブントースター、電子レンジ等で
加熱調理するだけで、実際に油で揚げたものと同等の外
観、食感を呈することができるフライ様食品に用いるパ
ン粉の製造方法に関するものである。
ライ等のフライ食品は、家庭で油揚調理されていたが、
油ハネによる火傷、引火による火災、油の後処理の煩雑
さ等の問題があることから、最近では実際に油で揚げな
くてもオーブン、オーブントースター、電子レンジ等で
加熱調理するだけでフライ様食品を作ることができる製
品が数多く開発されている。
に、油脂31〜80重量%、乳蛋白11〜40重量%お
よび水分10〜60重量%を含有するバッター組成物を
被覆し、さらに穀粉含有物質を被覆してなる揚げ物様食
品(特開平4−27355号)、コーングリッツ及び/
又は小麦セモリナと、α化澱粉及び/又はα化穀粉と、
酵素失活小麦粉とを含有し、酵素活性の存在する小麦粉
は含有しないことを特徴とする電子レンジ、オーブン又
は湯煎調理用の油ちょう済フライ食品様衣材(特開平4
−40870号)等、数多く知られている。しかし、上
記フライ様食品に好適に使用できるパン粉に関する技術
については知られておらず、特開平4−365457号
公報においてカラーパン粉を使用すること、特開平4−
131058号公報において焙焼パン粉を使用すること
が開示されているにすぎない。
揚げしたフライ食品を冷凍処理し、これをオーブン、オ
ーブントースター、電子レンジ等で温めて食するフライ
済みの冷凍製品も多数市販されており、該製品に使用す
る好適なパン粉として、小麦粉等の澱粉質穀粉を主成分
とし、これに必要に応じて大豆蛋白を加えてエクストル
ーダーに投入し、加熱、加圧してダイからロープ状に押
出し膨化させると同時に押出し速度の1.2〜3倍の速
度で移動するコンベヤーに受けて引き出し、切断、粉砕
してなるパン粉(特開平1−291755号)が知られ
ている。
油で揚げなくてもオーブン、オーブントースター、電子
レンジ等で加熱調理するだけで作ることができるフライ
様食品を作るに当たり、上記カラーパン粉、または焙焼
パン粉を用いたとしても、得られたフライ様食品は黄色
味がかった茶色の色調になるが、実際に油揚げしたとき
の茶褐色の揚色を得ることはできず、サクサクとした食
感も得ることができなかった。また、上記冷凍製品に好
適なパン粉を用いて上記フライ様食品を作ったとして
も、油ちょう感のないガリガリとした固い食感となり、
色調においても実際に油揚げしたときの揚色を得ること
ができない。
ン、オーブントースター、電子レンジ等で加熱調理する
だけで、実際に油揚げしたときの揚色を呈し、かつサク
サクとした食感を感じることができるフライ様食品に用
いるパン粉の製造方法を提供することを目的とする。
食品に用いるパン粉を製造するに当たり、パン粉に油揚
げ処理を施した後、焙焼処理を施し、しかも各処理を特
定の条件で行うことにより、上記目的を達成することが
できるとの知見に基づき完成されたものである。
は、生または乾燥パン粉を160〜240°Cで2〜1
5秒間の条件で油揚げ処理した後、180〜240°C
で2〜15分間の条件で焙焼処理するフライ様食品用パ
ン粉の製造方法である。以下、本発明について詳細に説
明する。
ものではなく、パン生地をオーブンで焼成して作った焙
焼式パン粉、パン生地を通電または誘電により加熱して
作ったやや固めの通電式パン粉等の乾燥パン粉、あるい
は乾燥していない生の状態のパン粉等、一般に市販され
ているものであれば如何なるものも用いることができ
る。
ュのふるいで100%通過するもので、40メッシュの
ふるいで90%残るもの)、中目(7メッシュのふるい
で100%通過するもので、40メッシュのふるいで9
0%残るもの)、細目(12メッシュのふるいで100
%通過するもので、40メッシュのふるいで90%残る
もの)と規格化されているが、使用する食品に応じてこ
れらを適宜選択、またはブレンドして用いればよい。
素黄色4号および5号、天然色素としてビタミンB2お
よびその誘導体、カロチン、アナトー色素等を着色した
カラーパン粉も用いることができる。
〜240°C、2〜15秒間、好ましくは170〜20
0°C、5〜13秒間の条件で油揚げ処理を施す。上記
条件よりも低温または短時間で油揚げ処理を施した場合
には、得られたパン粉はパン粉が十分に膨化されておら
ずガリガリとした固い食感になり、フライ食品本来のサ
クサクした食感を得ることができない。反対に、上記条
件よりも高温または長時間で油揚げ処理を施した場合に
は、焦げが発生しフライ食品本来の茶褐色の揚色を呈す
ることができない。また、吸油量が増大し食感が油っぽ
くなりヘルシー感に欠け、かつ保存中において油が滲み
出し、油の酸化等により商品価値が低下する。
油量を40〜65重量%にすることが望ましい。これに
より、焙焼処理後の含油量を30〜60重量%にするこ
とができ、ヘルシー感のある、また保存中において油の
滲み出しがない商品価値の高いフライ様食品用のパン粉
を得ることができる。
油脂としては、一般に食用に適するものであればよく、
例えば、大豆油、コーン油、ヒマワリ油、サフラワー
油、菜種油、綿実油、オリーブ油、パーム油、ゴマ油等
の植物油脂、あるいは牛脂、豚脂、鶏脂等の動物油脂が
挙げられる。特に、保存性、ヘルシー面から植物油脂を
用いることが好ましい。
オーブン、トースター、ジェットヒーター等を用いて1
80〜240°C、2〜15分間、好ましくは200〜
220°C、3〜10分間の条件で焙焼処理を施す。上
記条件よりも低温または短時間で焙焼処理を施した場合
には、淡い黄色味がかった茶色になりフライ食品本来の
茶褐色の揚色を呈することができず、反対に、上記条件
よりも高温または長時間で焙焼処理を施した場合には、
焦げが発生してしまう。
パン粉の含油量を30〜60重量%にすることが望まし
く、これによりヘルシー感のある、また保存中において
油の滲み出しがない商品価値の高いフライ様食品用のパ
ン粉を得ることができる。さらに、上記焙焼処理によ
り、パン粉の水分量を7%以下、好ましくは3%以下、
さらに好ましくは1%以下にすることが望ましい。これ
により、保存性がよくなるとともに、実際に油揚げした
フライ食品と同等のサクサクとした食感を得ることがで
きる。
り油揚げ処理および焙焼処理を施すことにより、実際に
油で揚げていなくてもオーブン、オーブントースター、
電子レンジ等で加熱調理するだけで、実際に油揚げした
ときの揚色を呈し、かつサクサクとした食感を感じるこ
とができるフライ様食品に用いるパン粉を得ることがで
きるのである。
は、トンカツ、チキンカツ、コロッケ、ナゲット、ミン
チカツ、魚肉のフライ等の揚げ物に用いられる食材であ
れば如何なるものでもよく、例えば、豚肉、牛肉、鶏肉
等の畜肉類、各種魚をはじめエビ、ホタテ、カキ等の魚
介類、あるいはこれら畜肉や魚介類をミンチした成形品
等が挙げられる。
させる方法としては、特に限定されるものではなく、例
えば薄力粉、澱粉、食塩、調味料等の打粉を上記種にま
ぶし、卵等を含むバッター液で被覆した後、さらに上記
パン粉を被覆する方法等がある。このようにしてパン粉
に被覆された種は、オーブン、オーブントースター、電
子レンジ、あるいはフライパン等で加熱調理されること
により、油で揚げたと同様の色調、食感のフライ様食品
となる。上記加熱調理時間は、食品の種類に応じて適宜
決定すればよいが、オーブンの場合5〜20分間、オー
ブントースターの場合3〜8分間、電子レンジの場合1
〜5分間、フライパンの場合5〜15分間が好ましい。
0秒間の条件でパーム油を用いて油揚げ処理を施し、次
いでこれをオーブンに入れ210°C、8分間の条件で
焙焼処理を施し、本発明のフライ様食品用のパン粉(水
分量0.6%、含油量45.2%)を得た。
色された生パン粉を用いること以外は、実施例1と同様
の方法により本発明のフライ様食品用のパン粉(水分量
0.5%、含油量44.8%)を得た。
と同様の方法によりフライ様食品用のパン粉(水分量
1.6%、含油量59.1%)を得た。
2と同様の方法によりフライ様食品用のパン粉(水分量
7.5%、含油量2.1%)を得た。
m)、ヒレ肉(約40g、5cm×4cm)、エビ(約
25g、長さ8cm)、ポテトコロッケ中種(約60
g、直径8cm)に、薄力粉40重量部、澱粉10重量
部、大豆蛋白6重量部、香辛料3重量部、食塩7重量
部、調味料3重量部からなる打粉をまぶし、次いで卵液
115重量部に小麦粉43重量部、粉末油脂5重量部、
膨張剤2重量部からなるバッター液を被覆した後、実施
例1〜2、および比較例1〜2により得られたパン粉を
十分付着させ、オーブンを用いて、ロース肉は約210
°Cで15分間、ヒレ肉は約210°Cで10分間、エ
ビは約210°Cで10分間、ポテトコロッケ中種は約
200°Cで10分間の各条件により焼成した。実施例
1〜2により得られたフライ様食品のパン粉の含油量
は、ロース肉10%、ヒレ肉12%、エビ14%、ポテ
トコロッケ12%であった。
ッケ中種に、上記打粉をまぶし、次いで上記バッター液
を被覆した後、未処理の生パン粉を十分付着させ、パー
ム油を用いて、ロース肉は約170°Cで3.5分間、
ヒレ肉は180°Cで2.5分間、エビは180°Cで
2分間、ポテトコロッケ中種は170°Cで2.5分間
の各条件により実際に油揚げ処理した。得られたフライ
食品の含油量は、ロース肉16%、ヒレ肉21%、エビ
25%、ポテトコロッケ16%であった。
パン粉の色調および食感を基準にして実験例1により得
られた各種フライ様食品についてパネル20名により5
点評価による官能試験を行った。その結果を表1および
表2に示す。
ように、本発明により得られたパン粉を用いて作ったフ
ライ様食品は、実際に油揚げして得られたフライ食品と
ほぼ同程度の揚色を呈し、またサクサクとした食感が得
られるものであった。一方、単に油揚げ処理、又は焙焼
処理をしただけのパン粉を用いた場合には、本来のフラ
イ食品の揚色、食感とは程遠いものであった。なお、本
発明により得られたフライ様食品は、実際に油揚げした
フライ食品よりも含油量が少なくヘルシー感のあるもの
であった。
もオーブン、オーブントースター、電子レンジ等で加熱
調理するだけで、実際に油で揚げたものと同等の外観、
食感を呈することができるフライ様食品に用いるパン粉
を得ることができる。また、本発明によれば、実際に油
揚げしたフライ食品よりも含油量の少ないヘルシー感の
あるフライ様食品を得ることができる。
Claims (5)
- 【請求項1】 生または乾燥パン粉を160〜240°
Cで2〜15秒間の条件で油揚げ処理した後、180〜
240°Cで2〜15分間の条件で焙焼処理することを
特徴とするフライ様食品用パン粉の製造方法。 - 【請求項2】 油揚げ処理を、170〜200°Cで5
〜13秒間の条件で行うことを特徴とする請求項1記載
のフライ様食品用パン粉の製造方法。 - 【請求項3】 焙焼処理を、200〜220°Cで3〜
10分間の条件で行うことを特徴とする請求項1又は請
求項2記載のフライ様食品用パン粉の製造方法。 - 【請求項4】 焙焼処理後のパン粉の含油量が、30〜
60重量%であることを特徴とする請求項1記載のフラ
イ様食品用パン粉の製造方法。 - 【請求項5】 焙焼処理後のパン粉の水分量が、7%以
下であることを特徴とする請求項1記載のフライ様食品
用パン粉の製造方法。
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---|---|---|---|
JP7096436A JP3058578B2 (ja) | 1995-04-21 | 1995-04-21 | フライ様食品用パン粉の製造方法 |
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JP7096436A JP3058578B2 (ja) | 1995-04-21 | 1995-04-21 | フライ様食品用パン粉の製造方法 |
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Publication Number | Publication Date |
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JPH08289752A JPH08289752A (ja) | 1996-11-05 |
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ID=14164971
Family Applications (1)
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JP7096436A Expired - Lifetime JP3058578B2 (ja) | 1995-04-21 | 1995-04-21 | フライ様食品用パン粉の製造方法 |
Country Status (1)
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-
1995
- 1995-04-21 JP JP7096436A patent/JP3058578B2/ja not_active Expired - Lifetime
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