JP3058278B2 - 酸化物焼結体及びその用途 - Google Patents

酸化物焼結体及びその用途

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、金属酸化物焼結体及びその用途に関する。
更に詳しくは、スパッタリング法、CVD法等により形成
される透明導電性金属酸化物焼結体、その薄膜及びその
用途に関するものである。
〔従来の技術〕
近年、太陽電池やデイスプレ−機器の透明電極や、帯
電防止用の導電性コ−ティングとして透明導電性薄膜の
需要が高まっている。このような透明導電性薄膜は、導
電性金属酸化物組成物のスパッタリング法、CVD法等に
より形成されている。
従来、このような透明導電性金属酸化物としては異種
添加元素として錫をド−プした酸化インジウム(以下IT
Oと記述)、異種添加元素としてアンチモンをド−プし
た酸化錫が主に用いられている。しかし異種添加元素と
してアンチモンをド−プした酸化錫は一般に抵抗が高く
(比抵抗:10mΩ・cm程度)、比較的低抵抗なITOでも、
比抵抗で0.2mΩ・cm程度までしか達成されない。このよ
うな状況において、より低抵抗な透明導電膜材料が熱望
されている。
これまで酸化インジウムのド−パントとしては錫が最
も多く用いられているが、錫以外にもモリブデン、タン
グステン、チタン(特開昭59−204625)、亜鉛、セリウ
ム、コバルト、ニッケル(特開昭60−220505)、トリウ
ム(特開昭59−198602)、ルテニウム、鉛、銅(特開昭
59−163707),硼素、ヒ素、アンチモン、ビスマス(特
開昭59−903070)、シリコン、ゲルマニウム(特開昭62
−202415)、アルミニウム、ガリウム(特開昭62−8456
7)、ハロゲン元素(特開昭62−142774)、テルル(特
開昭63−178414)等が検討されている。しかしいずれの
ド−パントを用いても得られるものの導電性は必ずしも
十分でなかった。
〔問題点を解決する手段〕
本発明者等は酸化インジウムに異種添加元素をド−プ
した導電性金属酸化物に関して鋭意検討を重ねた結果、
タンタル及び/又は酸化タンタルをド−パントの一部又
は全てとして含有する酸化インジウムは、極めて低抵抗
な透明導電膜が形成可能であることを見出し本発明を完
成した。
酸化インジウムに異種添加元素をド−プすることによ
って導電性を向上させる場合、その導電性は酸化インジ
ウム中の電子密度と電子移動度によって規定される。酸
化インジウムに異種添加元素をド−プしていくと電子密
度が増加し、導電性が向上するが、ド−パントの含有量
が必要以上に増加すると電子の移動度を抑制することに
より導電性は再び低下する。
タンタル又は酸化タンタルは、錫又は酸化錫同様に酸
化インジウムにド−プすることにより電子密度を向上さ
せる効果が大であるだけでなく、ド−プすることによる
酸化インジウム中の電子移動度の低下が低いことにより
ド−パントとして極めて優れている。
本発明でのタンタルの含有量は、酸化インジウムに対
して酸化タンタル換算で0.1wt%〜1.1wt%の範囲が好ま
しい。又、タンタル及又は酸化タンタルを酸化インジウ
ムにド−プする場合、これら単独でなく、錫又は酸化錫
と併用することも得られる製品の低抵抗化に好ましい結
果を与える。この際、酸化インジウム中の錫及びタンタ
ルの含有量は、酸化錫及び酸化タンタルとしてこれらの
合計量で1wt%〜20wt%、特に3wt%〜12wt%の範囲が好
ましい。これらの量が少すぎると添加の効果がなく、又
必要以上に多量用いても得られるものの抵抗が増大し好
ましくない。また用いる酸化錫に対する酸化タンタルの
比率も特別の制限は無いが3wt %〜30wt%が好まし
い。この場合も前記したことと同様に、酸化タンタルの
量が多すぎると低抵抗化に好ましくない影響を与える。
このような組成の酸化インジウム組成物を用いてスパ
ッタリング法、CVD法等の従来の方法で成膜が可能であ
るが、得られた透明導電膜は極めて低抵抗であり、かつ
透明性に優れている。従来ITOの透明導電膜においては
前述のように比抵抗で0.2mΩ・cm程度が限界であった
が、本発明組成の透明導電膜においてはそれ以下、特に
0.16mΩ・cm以下が可能である。
又、このような低抵抗の透明導電膜を形成する方法の
一つとして前記のようにスパッタリング法があるが、本
発明の組成を有する酸化物の焼結体は、上述した優れた
透明導電膜を形成するタ−ゲットとして用いられる。
本発明の組成を有する酸化物の焼結体は、これをスパ
ッタリングすることによって極めて低抵抗な透明導電膜
を形成することが可能であるが、この焼結体はなるべく
高密度であることが好ましい。
高密度の焼結体タ−ゲットは単に機械的強度が大であ
るのみでなく、スパッタリングによるタ−ゲット組成変
化が起り難く、導電結晶面配向性の強い、低抵抗な透明
導電膜を形成しやすい。異種元素をド−パントとして用
いた酸化インジウムの見掛けの焼結体密度は約7g/cm3
あるが、本発明の組成の焼結体の密度は、5g/cm3以上で
ある。
本発明を構成する各成分は酸化物の形で存在する。
このような焼結体を調製するための酸化インジウム粉
末は、本発明の組成を満足していれば特に制限はない
が、上述したように高密度な焼結体を得るためには微細
で高分散性を持つものであることが好ましい。またこの
粉末の調製法は、各成分の酸化物を混合したもの、それ
ら成分の共沈生成物から得た複合酸化物のいずれも適用
可能である。
本発明の焼結体を得る際の焼結条件は、温度1300〜15
00℃、時間5〜20時間で、大気中又は不活性雰囲気中で
焼結する。
〔本発明の効果〕
このような組成の金属酸化物は、透明導電膜として用
いた場合、特に導電性において極めて優れた性能を有し
ている。
〔実施例〕
以下実施例に基づき本発明を説明するが、本発明は実
施例になんら限定されるものではない。
実施例1 酸化インジウムに対し、ド−パントを5wt%及び10wt
%添加した2種類の複合酸化物(平均粒径0.5μm)
を、予備成型し(100mm φ×10mm厚さ)1400℃で焼結し
て焼結体ペレットを調製した。それぞれのド−パント組
成において同一密度における比抵抗を表1に示した。表
1により酸化タンタルをド−パントとして含有する酸化
インジウムは酸化錫単独をド−パントとして含有する場
合に比べより低抵抗であることが判る。
実施例2 酸化インジウム、酸化タンタル、酸化錫の酸化物混合
タ−ゲットを用いDCマグネトロンスパッタリングにより
透明導電膜を調製した。透明導電膜を形成すの際の原料
中の異種添加元素の量は5〜8wt%程度が好適である
が、スパッタリングにより得られる膜中の量は原料中の
量より低下する傾向にあるので、本例では異種添加元素
10wt%含有するものを用いた。密度5g/cm3、直径10cmの
焼結体タ−ゲット(焼結温度1400℃)を用い、スパッタ
リング条件は、ガス:純アルゴン、圧力:0.6Pa、投入電
力:4w/cm2とした。また基板には石英ガラスを用い、成
膜中基板は350℃に加熱した。このような条件で約3000A
の透明導電膜を調製した。得られた透明導電膜の特性を
表2に示した。酸化タンタルをド−パントの一部又は全
てとして用いた場合、酸化インジウムに酸化錫のみをド
−プした場合のものに比べ、より低抵抗な透明導電膜が
得られた。また膜の光透過率は550nmにおいて全て85%
以上で、透明性においても従来のものに比べて優れたも
のであった。

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】タンタル及び錫成分を含む酸化インジウム
    からなり、かつ、タンタルの含有量が酸化インジウムに
    対して酸化タンタル換算で0.1wt%〜1.1wt%である金属
    酸化物焼結体。
  2. 【請求項2】タンタル及び錫成分を含む酸化インジウム
    からなり、かつ、タンタルの含有量が酸化インジウムに
    対して酸化タンタル換算で0.1wt%〜1.1wt%である金属
    酸化物焼結体を用いたスッパタリングターゲット。
  3. 【請求項3】タンタル及び錫成分を含む酸化インジウム
    からなり、かつ、タンタルの含有量が酸化インジウムに
    対して酸化タンタル換算で0.1wt%〜1.1wt%である金属
    酸化物からなる透明導電性膜。
  4. 【請求項4】特許請求の範囲第3項記載の透明導電性膜
    を含んでなるディスプレー機器。
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